JP3827240B2 - 生分解性合成樹脂用劣化遅延剤を用いた劣化遅延処理法 - Google Patents

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Description

本発明は、生分解性合成樹脂が微生物や光で分解される際の劣化を遅延させる劣化遅延剤を用いた生分解性合成樹脂の劣化遅延処理法に関するものである。
合成樹脂は一般に自然界での耐久性が高く、これは合成樹脂の優れた特性の一つでもある。そして合成樹脂製品などを産業廃棄物として廃棄するにあたって焼却処理を行なうと、合成樹脂は燃焼時の発熱量が高いために焼却炉を損傷する等の問題がある。そこで産業廃棄物は地中に埋立て処理されることが多い。しかし、産業廃棄物に含まれる合成樹脂は地中で自然に分解されることはないので、いつまでも地中に残存し、埋立地の寿命が短くなる等の問題がある。
このため、生分解される生分解性合成樹脂が従来から種々提供されている(例えば特許文献1等参照)。この生分解性合成樹脂は、使用する際には通常の合成樹脂と変わらない機能を果たすが、使用を終えて廃棄した場合、自然界に生息する微生物などの各種の生物や、水、光などにより容易に分解され、自然界に残存することなく消失するものであり、自然界における産業廃棄物の大量蓄積の問題を解決することができるものである。
また、このような生分解性合成樹脂の他に、レーヨンのような再生繊維や紙も生分解される材料であるので、用途によっては合成樹脂の代りにこれらの再生繊維や紙が積極的に使用されている。
特開平9−111107号公報
上記の生分解性合成樹脂は、通常、速やかに生分解されることを主たる目的としているので、これらを屋外などで使用する場合には、生分解が早過ぎて、所定の期間は通常の状態で使用した後、期間終了後に速やかに生分解して環境中に残存させないようにするといった使用時間の制御が難しい。例えば、土木工事等で使用される土嚢袋、農業用のマルチシート、公園、屋上、道路や河川の法面緑化用資材などは、使用期間を過ぎた後は自然界の作用により消失することが望ましいために、これらの用途に生分解性樹脂を利用することが望ましいが、上記のように生分解性樹脂は生分解の進行が速すぎて、使用目的を達成する前に生分解を受けて劣化してしまい、実用的な使用に耐えないことが多い。そのため、やむなく旧来の合成樹脂や合成繊維などを使用しているのが現状であり、これらは生分解を受けないために使用目的期間を経過した後も土壌中等に長く残存し、環境汚染や美観的汚染を引き起こす結果になっている。特に、農業用マルチシートにいたっては、土壌中に残存する断片が農業耕作機器に巻き込まれるなどの悪影響を引き起こしている。
そこで、生分解性合成樹脂を化学合成薬剤で処理し、生分解速度を抑制することによって劣化を遅延させ、所定の期間は通常の状態で使用した後、期間終了後に速やかに生分解して環境中に残存させないようにすることが考えられるが、この場合には化学合成薬剤によって土壌などの環境が汚染されるおそれがあるという問題が生じる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、環境を汚染するようなことなく、生分解性合成樹脂の生分解や光分解を抑制して劣化を遅延させることができ、生分解性合成樹脂を所定の期間通常の状態で使用した後、期間終了後に速やかに生分解させて環境中に残存させないようにすることができる生分解性合成樹脂の劣化遅延処理法を提供することを目的とするものである。
本発明において用いる生分解性合成樹脂(以下生分解性材料ということがある)の劣化遅延剤は、キトサンと銅、亜鉛、銀、鉄、ニッケル、モリブテンから選ばれる金属との錯塩と、この錯塩をアルカリで処理して得られる弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩の、少なくとも一方を主体とし、生分解性合成樹脂に適用されるものである。
前記劣化遅延剤を生分解性合成樹脂に適用すると、キトサンの金属錯塩に含有される金属錯塩の作用で生分解性合成樹脂の生分解や光分解を抑制して、劣化を遅延させることができ、生分解性合成樹脂を所定の期間通常の状態で使用した後、期間終了後に速やかに生分解させて環境中に残存させないようにすることができる。そしてキトサンの金属錯塩はカチオン性を有し生分解性合成樹脂のアニオン基と強固に結合し、しかも水不溶性であって、生分解性合成樹脂から水に溶出するようなおそれがなく、水分の多い土壌中などにおいても劣化遅延の作用を有効に発揮する。特に弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩は、キトサンの金属錯塩に結合している酸性イオンが除去されており、酸性を呈することによって生分解性合成樹脂の強度を低下させることを防ぐことができる。しかも、キトサンはそれ自体が生分解されるものであり、環境を汚染するようなおそれはない。
本発明の請求項に係る生分解性合成脂樹の劣化遅延処理法は、キトサンの金属錯塩と、弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩の少なくとも一方を主体とした生分解性合成樹脂用劣化遅延剤を微粉末に調製し、これを生分解性合成脂樹に混合することを特徴とするものである。
この発明によれば、前記劣化遅延剤の粉末を生分解性合成樹脂に混合することによって、生分解性合成樹脂に劣化遅延剤を均一に含有させることができ、劣化遅延剤による生分解性合成樹脂の劣化遅延を効果的に達成することができる。また劣化遅延剤の混合量の調整によって劣化遅延を調整することができ、生分解性合成樹脂の使用期間を制御することができる。
本発明の請求項に係る生分解性合成樹脂の劣化遅延処理法は、キトサンの金属錯塩と、弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩の少なくとも一方からなる前記劣化遅延剤を弱酸の存在下で水溶液に調製し、この水溶液に生分解性合成樹脂繊維を含浸させることを特徴とするものである。
この発明によれば、上記の請求項1の劣化遅延剤を水溶性に調製して生分解性合成樹脂に含浸させることによって、生分解性合成樹脂に劣化遅延剤を均一に含有させることができ、劣化遅延剤による生分解性合成樹脂の劣化遅延を効果的に達成することができる。また劣化遅延剤の含浸量の調整によって劣化遅延を調整することができ、生分解性合成樹脂の使用期間を制御することができる。
本発明によれば、自身が生分解性を有するキトサンの金属錯塩に含有される金属錯塩の作用で生分解性合成樹脂の生分解や光分解を抑制することができ、環境を汚染するようなことなく、生分解性合成樹脂の劣化を遅延させることができるものであり、生分解性合成樹脂を所定の期間通常の状態で使用した後、期間終了後に速やかに生分解させて環境中に残存させないようにすることができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
キトサンはカニ、エビ等の甲殻類や、昆虫などの節足動物あるいは微生物による発酵等、自然界に豊富に存在する天然多糖類のキチンを脱アセチル化することによって得られるものである。本発明においてキトサンは、脱アセチル化度70〜90、分子量2000以上のものであれば特に制限することなく使用することができるが、脱アセチル化度75〜87、分子量20000〜100000のものが好ましく、特に分子量については30000〜50000のものがより好ましい。
またキトサンと錯塩を形成する金属としては、自然界にごく普通に存在し、微生物や微小動物に対する防腐、防虫効果が極めて優れていると一般に認められ、しかも人畜や周辺植物への悪影響の少ないと考えられる銅、亜鉛、銀や、これらの金属と比べて防腐、防虫効果はやや落ちるが、鉄、ニッケル、モリブテン等を用いることができる。これら銅、亜鉛、銀、鉄、ニッケル、モリブテンはl種類を単独で用いる他、2種類以上を併用することもできる。キトサンとこれら金属との金属錯塩は、キトサンに金属塩を反応させることによって得ることができるものであり、金属塩としては通常、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、モリブデンでは塩化物、銅、亜鉛では硫酸塩、銀では硝酸塩を使用することができる。
キトサンの金属錯塩を調製するにあたっては、例えば、金属塩を塩濃度として5〜15質量%になるよう水に溶解させ、次にこれとほぼ同量のキトサンを添加して、45〜60℃に水温を保ちながら撹拌を続けて反応させることによって行なうことができる。この反応に要する時間は2〜4時間であるが、より望ましくは3〜4時間である。このようにして得られたキトサンの金属錯塩の金属濃度は5〜25質量%であるが、同時に5〜10質量%の塩素イオン、硫酸イオンあるいは硝酸イオンなどの酸性イオンを含有している。
生分解性合成樹脂においては、この状態のキトサンの金属錯塩を本発明に係る劣化遅延剤として使用することが可能である。
しかし、このキトサンの金属錯塩で処理した後に水分が作用すると、酸性イオンが遊離することにより強酸性を呈し、しかもこれら酸性を示すイオンがいずれも非揮発性であるため、水分の作用が繰り返される度に酸性を呈する。このような場合は、上記により得られたキトサンの金属錯塩をアルカリで処理することによって、酸性イオンを中和除去し、弱アルカリ性に調整した状態で劣化遅延剤として使用することが望ましい。
キトサンの金属錯塩に含有される酸性イオンを中和除去するためには、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムなどに代表される強アルカリを用い、キトサンと金属塩との反応終了時点で、このアルカリを反応水溶液のpHが7.0〜8.0になるように、より好ましくはpHが7.0〜7.2になるまで撹枠を続けながら添加し、さらに1時間程度の撹幹を続けた後、十分に水洗することによって行なうことができるものであり、pHがこの範囲の弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を劣化遅延剤として使用することができるものである。
そして本発明において、上記の劣化遅延剤を用いて、生分解や光劣化を遅延させる生分解性合成樹脂としては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリヒドロキシブチレートなどの生分解性合成樹脂を挙げることができる
そして上記のようにして得られたキトサンの金属錯塩あるいは弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩は、有機酸あるいは無機酸を用いて容易に水溶性に調製することができる。従って、このように水溶性に調製したキトサンの金属錯塩あるいは弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を水に溶解した水溶液を劣化遅延剤として使用することができるものである。ただし、弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を水溶性に調製するために使用する酸としては、酢酸等に代表される揮発性の弱酸が好ましい。塩酸や硝酸のような無機強酸を使用すると、酸性イオンが再び金属イオンと結合して、キトサンの金属錯塩がもとの酸性塩に戻るおそれがある。また、リン酸、シュウ酸、クエン酸などの非揮発性の有機酸を使用すると、処理した生分解性材料中に酸が残存し、使用期間中などに水分の供給があると、この残存した酸により単繊維が切断されるおそれがある。酢酸等の揮発性の有する弱酸を使用する場合も、当初は生分解性材料中で酸性を呈するが、速やかに揮散するため、酸によって単繊維が切断されるようなことはないものであり、また使用期間中に水分の供給があった場合も、内部に酸が残存しないために、短繊維が切断されることはないものである。酢酸等の揮発性酸は、通常1.0〜5,0質量%濃度の水溶液、より好ましくは1.0〜3.0質量%濃度の水溶液として用いられるものであり、この揮発性酸の水溶液に、キトサンの金属錯塩あるいは弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を1.0〜6.0質量%の範囲で溶解して、水溶液を調製するのが望ましい。
あるいは、上記のようにして得られたキトサンの金属錯塩あるいは弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を乾燥して粉砕することによって、微細な粉末の状態で劣化遅延剤として使用することができる。このように微粉末として使用する場合には、水溶性に調製する場合のように酸を用いる必要がないので、酸によって単繊維を切断させるようなことがなくなるものである。キトサンの金属錯塩あるいは弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩の粉砕は、乾式あるいは湿式ボールミル、ロッドミルあるいはハンマーミル粉砕、凍結粉砕等で行なうことができる。粉砕後の粒径は50μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは3μm以下が望ましい。
上記のように本発明に係る劣化遅延剤を水溶液として調製する場合には、例えば劣化遅延剤の水溶液に生分解性材料を浸漬等することによって、生分解性材料に劣化遅延剤を含浸させて、生分解性材料の劣化遅延処理を行なうことができる。
また上記のように本発明に係る劣化遅延剤を微粉末として調製する場合には、生分解性材料を加工する際に、生分解性材料に劣化遅延剤の微粉末を混合して加工を行なうことによって、生分解性材料の劣化遅延処理を行なうことができる。この場合、成形する段階、紡糸する段階、紡織する段階などで、生分解性材料に劣化遅延剤の微粉末を混合することが望ましいが、生分解性材料を調製する段階で劣化遅延剤の微粉末を混合するようにすることもできる。
そして上記のように本発明に係る劣化遅延剤で生分解性材料を処理することによって、キトサンの金属錯塩に含有される金属錯塩の作用で、生分解性材料が生分解されまた光の作用で分解されて劣化することを抑制し、生分解性材料の劣化を遅延させることができるものである。従って、劣化を遅延させて生分解性材料を所定の期間、通常の状態で使用することができるようにすることができるものであり、劣化遅延剤による劣化の遅延が終了した後に、生分解性材料を速やかに生分解させて環境中に残存させないようにすることができるものである。そして、劣化遅延剤による劣化遅延の期間は、生分解性材料に対する劣化遅延剤の処理量によって調整することができるものであり、目的等に応じた使用期間の制御を任意に行なうことができるものである。
ここで、キトサンの金属錯塩はカチオン性を有し生分解性材料のアニオン基と強固に結合し、しかも水不溶性であるので、生分解性材料からキトサンの金属錯塩が水に溶出するようなことはない。従って、劣化遅延剤で処理した生分解性材料を水分の多い土壌中などで使用しても、劣化遅延剤による劣化遅延の作用を有効に発揮させることができるものである。そしてキトサンはそれ自体が生分解されるものであり、また銅、亜鉛、銀、鉄、ニッケル、モリブテンは自然界に存在する金属であり、本発明に係る劣化遅延剤で環境を汚染するようなおそれはないものである。
次に、本発明を実施例、参考例により具体的に説明する。
参考例1
精製水1000gに塩化第二銅(キシダ化学株式会社製:純度95.5質量%)を25g投入し、撹拌しながら常温で完全に溶解した。次に、これを40〜45℃に加熱しながらキトサン(甲暢ケミカル株式会社製「キトサンSK−10」:脱アセチル化度86.9、平均分子量50000、灰分0.27質量%)を25g投入して、4時間反応させた。
次に日本薬局方ガーゼ(白十字株式会社製「タイプ1」)を2枚重ねにしたものを用いてろ別し、精製水で十分に洗浄することによって、未反応の塩化第二銅を除去し、キトサンの金属錯塩を得た。
参考例2
参考例1と同様にして塩化第二鋼とキトサンを4時間反応させた後、0.1N(0.1モル/L)に調整した水酸化ナトリウム水溶液を、反応溶液のpHが7.1になるまで撹拌しながら少しずつ滴下した。その後、日本薬局方ガーゼ(白十字株式会社製「タイプ1」)を2枚重ねにしたものを用いてろ別し、精製水で十分に洗浄することによって、キトサンの金属錯塩内に含有する塩素イオンならびに未反応の塩化第二銅を中和除去し、弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩を得た。
上記のようにして参考例1で得られたキトサンの金属錯塩、ならびに参考例2で得られた弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩を、55±5℃に調整された循環式乾燥機によって約48時間乾燥させ、これらをそれぞれ3g取り、精製水94gに氷酢酸3gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。
次に、生分解性材料としてレーヨン織物(ダイワボウレ、ヨン株式会社製:縦糸横糸共に6番レーヨン単糸100%)を用い、参考例1及び参考例2で得た劣化遅延剤の水溶液にこのレーヨン織物を5分間浸漬し、ロール式絞り機にて強圧と弱圧の2方法にて絞り、余分な劣化遅延剤を除去した。劣化遅延剤による処理前と後の質量測定より、それぞれの劣化遅延剤の処理量を求めたところ、参考例1の劣化遅延剤については、84質量%と162質量%の処理量、参考例2の劣化遅延剤については、85質量%と161質量%の処理量であった。この後、劣化遅延剤を含浸させたレーヨン織物を40土5℃の循環式乾燥機で24時間乾燥させた。
そして、このように劣化遅延剤で処理したレーヨン織物を、鳥取県八頭郡河原町の山林ならびに大阪府貝塚市二色中町の工業団地内の土壌中表面から約5cmに埋設した。3ケ月後、これらを掘り出し、生分解状況を肉眼的に観察した後、幅25mm、長さ150mmに切断して、引張り強度測定(定速伸長型試験機、L−1096法)を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
尚、比較例1として、参考例1参考例2のような劣化遅延剤で全く処理しないレーヨン織物についても、同様に試験を行った。
Figure 0003827240
表1にみられるように、劣化遅延剤で処理をしていない比較例1のレーヨン織物は、土壌埋設後わずか3ケ月で全く形状が確認できない状態まで消失していた。一方、キトサンの金属錯塩からなる参考例1の劣化遅延剤や、弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩からなる参考例2の劣化遅延剤で処理したレーヨン織物は、消失しておらず、生分解を遅延することができることが確認される。また、劣化遅延剤による処理量が約4.8質量%のものでは、わずかな生分解で留まったのに対して、劣化遅延剤による処理量が約2.5%と半減すると20%程度の劣化がみられた。このことから、劣化遅延剤の処理量を変化させることによって、レーヨンの劣化速度を調整することが可能であり、所定の時間の経過とともに完全に生分解により消失させるように制御することが可能であることが確認される。
参考例3
参考例2と同様にして弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を調製し、さらに参考例2と同様にして乾燥した。これを3g取り、精製水95.5gに氷酢酸1.5gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。
次に、生分解性材料としてレーヨン(ダイワボウレーヨン株式会社製:縦糸横糸共に6番レーヨン単糸100%)を用い、劣化遅延剤の水溶液にこのレーヨンを10分間浸漬処理した後、ロール式絞り機にて余分な劣化遅延剤を除去し、さらに40±5℃の循環式乾燥機で24時間乾燥させることによって、レーヨンを劣化遅延剤で処理した。
そしてこの劣化遅延剤で処理したレーヨンを、大阪府河内長野市、大阪府立花の文化園内に植栽されているウメおよびサザンカの支柱横木に巻き付け、6ケ月間放置した後、肉眼で生分解及び光劣化の程度を観察し、また幅25mm、長さ150mmに切断して引張り強度の測定を行なった。結果を表2に示す。尚、ウメとサザンカを選択した目的は落葉樹と常緑樹との違いによるレーヨンに対する直射日光の照度に差があるとの配慮からである。
(比較例2)
尚、比較例2として、参考例3のような劣化遅延剤で全く処理しないレーヨンについても、同様に試験を行った。
Figure 0003827240
表2にみられるように、劣化遅延剤で処理をしなかった比較例2では、光の当たる部分のレーヨンに顕著な変色が見られ、しかも初期強度が30〜40%程度低下しており、生分解及び光の作用による分解で大きな劣化が発生しているものであった。一方、参考例3の劣化遅延剤で処理されたレーヨンにおいては、変色が全く見られず、しかも強度低下もわずかであることが判明した。このことから、劣化遅延剤には生分解性材料が光劣化することを抑制する効果のあることが確認される。
参考例4〜7
参考例2と同様にして弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を調製し、さらに参考例2と同様に乾燥した。これを2.1g取り、精製水94.9gに氷酢酸3gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。これを参考例4の劣化遅延剤とした。
同様に弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩の乾燥したものを3g取り、精製水94gに氷酢酸3gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。これを参考例5の劣化遅延剤とした。
また、同様に弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩の乾燥したものを4.5g取り、精製水92.5gに氷酢酸3gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。これを参考例6の劣化遅延剤とした。
さらに同様に弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩の乾燥したものを6g取り、精製水91gに氷酢酸3gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。これを参考例7の劣化遅延剤とした。
そして、生分解性材料としてレーヨン織物(ダイワボウレーヨン株式会社製;縦糸横糸共に6番レーヨン単糸100%)を用い、これら参考例4〜7の劣化遅延剤の水溶液にレーヨン織物を10分間浸漬処理した後、ロール式絞り機にて余分な薬剤を除去し、さらに40±5℃の循環式乾燥機で24時間乾燥させることによって、レーヨン織物を劣化遅延剤で処理した。
この劣化遅延剤で処理したレーヨン織物について、紫外線吸収スペクトル(株式会社島津製作所製「UVm1n1−1240」)によって、250nm〜800nmの範囲における光の透過率を測定した。結果を表割と示す。
(比較例3)
尚、比較例3として、参考例4〜7のような劣化遅延剤で全く処理しないレーヨンについても、同様に試験を行った。
Figure 0003827240
表3にみられるように、参考例4〜7の劣化遅延剤で処理されたレーヨン織物では、未処理の比較例3に比べ、特に紫外線領域(250nm、300nm)において強い吸収が見られ、近赤外線領域(800nm)においても紫外線領域ほどではないまでも弱い吸収が見られた。このことを参考例3の結果と合わせ考えると、このように劣化遅延剤が紫外線を強く吸収することによって、生分解性材料が紫外線による劣化を受けることを劣化遅延剤が阻止していると考えられる。また、近赤外線領域における吸収は、これを農業用マルチシートとして使用するにあたって、特に冬季における土壌の保温効果に役立つことを意味している。
実施例1
参考例2と同様にして弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を調製し、さらに参考例2と同様に乾燥した。これを3g取り、精製水94gに氷酢酸3gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。
そして、生分解性材料としてポリ乳酸系生分解性合成樹脂繊維であるラクトロン(カネボウ合繊株式会社製)の糸を使い製織した不織布を用い、実施例1の劣化遅延剤の水溶液にラクトロン不織布を5分間浸潰し、ロール式絞り機にて余分な劣化遅延剤を除去し、さらに40土5℃の循環式乾燥機で24時間乾燥させることによって、ラクトロン不織布を劣化遅延剤で処理した。
この劣化遅延剤で処理したラクトロン不織布を鳥取県八頭郡河原町の山林、大阪府貝塚市二色中町の工業団地内の土壌中表面から約5cmに埋設した。1年後、これらを掘り出し、生分解状況を肉眼で観察し、また質量減少率を求めた。結果を表4に示す。
(比較例4)
尚、比較例4として、実施例1のような劣化遅延剤で全く処理しないラクトロン不織布についても、同様に試験を行った。
実施例2
参考例2と同様にして弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を調製し、さらに参考例2と同様に乾燥した。これを3g取り、精製水94gに氷酢酸3gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。
そして、生分解性材料としてポリ乳酸系生分解性合成樹脂繊維であるテラマック(ユニチカ株式会社製)の糸を使い製織した不織布を用い、実施例2の劣化遅延剤の水溶液にテラマック不織布を5分間浸潰し、ロール式絞り機にて余分な薬剤を除去し、さらに40±5℃の循環式乾燥機で24時間乾燥させることによって、テラマック不織布を劣化遅延剤で処理した。
この劣化遅延剤で処理したテラマック不織布を鳥取県八頭郡河原町の山林の土壌中表面から約5cmに埋設した。1年後、これらを掘り出し、生分解状況を肉眼で観察し、また質量減少率を求めた。結果を表4に示す。
(比較例5)
尚、比較例5として、実施例2のような劣化遅延剤で全く処理しないテラマック不織布についても、同様に試験を行った。
Figure 0003827240
表4にみられるように、実施例1と比較例4、実施例2と比較例5の比較から、劣化遅延剤が生分解性合成樹脂繊維に対しても生分解を遅延させていることが確認される。
実施例3
参考例1と同様にしてキトサンの金属錯塩を調製し、さらに参考例1と同様に乾燥し、これをボールミル式粉砕機により3μm以下の大きさまで粉砕して、劣化遅延剤の微粉末を得た。
そして生分解性材料として生分解性合成樹脂であるポリブチレンサクシネートを用い、ポリブチレンサクシネートの樹脂ペレットに上記の劣化遅延剤を1質量%の添加量で混合した後、シート状に溶融成形した。また、同様に上記の劣化遅延剤を2質量%の添加量、3質量%の添加量で混合し、シート状に溶融成形した。
この劣化遅延剤を混合して処理したポリブチレンサクシネートのシートを鳥取県八頭郡河原町の山林の土壌中表面から約5cmに埋設した。1年後、これらを掘り出し、生分解状況を肉眼で観察し、また質量減少率を求めた。結果を表5に示す。
(比較例6)
尚、比較例6として、実施例3のような劣化遅延剤を混合しないポリブチレンサクシネートのシートについても、同様に試験を行った。
Figure 0003827240
表5において、土壌埋設1年にして比較例6のものは生分解によって完全に消失していた。一方、実施例3のものについては、生分解性材料の劣化遅延剤の添加量が1質量%、2質量%、3質量%と増加するに従い、生分解の程度が小さくなるというように顕著な差がみられた。このことから、劣化遅延剤の添加量を変化させることによって、生分解性材料の寿命を調整できることが確認される。この事実は表1の参考例1及び2の結果とも一致する。
参考例8、9
参考例2と同様にして弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を調製し、さらに参考例2と同様に乾燥した。これを1g取り、精製水97.5gに氷酢酸1.5gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。これを参考例8の劣化遅延剤とした。
同様に弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩の乾燥したものを3g取り、精製水95.5gに氷酢酸1.5gを溶解させたものに投入し、撹拌溶解させることによって、劣化遅延剤の水溶液を得た。これを参考例9の劣化遅延剤とした。
そして生分解性材料として鳥取県特産の因州和紙(鳥取県気高郡青谷町産)を用い、参考例8及び参考例9の劣化遅延剤の水溶液にこの和紙を3分間浸潰し、ロール式絞り機にて余分な薬剤を除去し、さらに40±5℃の循環式乾燥機で24時間乾燥させることによって、和紙を劣化遅延剤で処理した。
この劣化遅延剤で処理した和紙を鳥取県八頭郡河原町の山林の土壌中表面から約5cmに埋設した。半年後、これらを掘り出し、生分解状況を肉眼で観察し、また質量減少率を求めた。結果を表6に示す。
(比較例7)
尚、比較例7として、劣化遅延剤で処理しない和紙についても、同様に試験を行った。
Figure 0003827240
表6にみられるように、劣化遅延剤で処理しない比較例7の和紙は大きく生分解を受けており、一方、参考例9の劣化遅延剤で処理した和紙は殆ど生分解を受けておらず、また参考例8の劣化遅延剤で処理した和紙は、比較例7の半分程度の生分解に抑制されていた。このことから、劣化遅延剤で処理することによって和紙の生分解を抑制し、あるいは生分解速度を遅延できることが確認され、劣化遅延剤の濃度を調整して、劣化遅延剤による処理量を調整することによって、和紙の劣化の遅延の程度を調整できることが確認される。
実施例4
参考例2と同様にして弱アルカリ性を呈するキトサンの金属錯塩を調製し、さらに参考例2と同様に乾燥した。これをボ−ルミル式粉砕機により3μm以下の大きさまで粉砕して、劣化遅延剤の微粉末を得た。
そしてエチレン酢酸ビニルエマルジョン樹脂(昭和高分子株式会社製「ポリゾール」)の50質量%水溶液に対して1質量%になるように劣化遅延剤の粉末を混合した後、拡散している段階で直ちに、レーヨン不織布(ダイワボウレーヨン株式会社製)を5分間浸漬させ、さらに48時間風乾することによって、レーヨン不織布を劣化遅延剤で処理した。
またエチレン酢酸ビニルエマルジョン樹脂の50質量%水溶液に対して3質量%になるように劣化遅延剤の粉末を混合した後、同様にレーヨン不織布を浸潰して風乾することによって、レーヨン不織布を劣化遅延剤で処理した。
この劣化遅延剤で処理したレーヨン不織布を大阪市西区境川のビル屋上(7階建)の南向き側手すりに吊るした。半年後、これを取り外し、肉眼的に観察し、またこれを幅25mm、長さ150mm切断して強度測定を行った。結果を表7に示す。
(比較例8)
尚、比較例8として、劣化遅延剤を混合しないエチレン酢酸ビニルエマルジョン樹脂に同様に浸潰したレーヨン不織布についても、同様に試験を行なった。
Figure 0003827240
表7にみられるように、劣化遅延剤を含有しないエチレン酢酸ビニルエマルジョン樹脂で被覆処理を行なった比較例8のレーヨン不織布では、光の当たる部分のレーヨンに顕著な変色が見られ、しかも初期強度が約48%程度低下しているものであった。一方、劣化遅延剤を含有するエチレン酢酸ビニルエマルジョン樹脂で被覆処理したレーヨン不織布においては、劣化遅延剤の含有率に応じて程度に差はあるものの、変色や強度のいずれも比較例8より優れており、光劣化を抑制できることが確認された。そして劣化遅延剤の含有率1質量%に比べて、含有率3質量%では特に効果が高いものであり、このことから劣化遅延剤の含有率を変化させることによって、光劣化速度を調整できることが確認される。
また、劣化遅延剤による光劣化遅延効果は、劣化遅延剤を溶解した水溶液への浸漬処理だけに留まらず、微粉としてこれを樹脂等に分散させたものを表面に被覆するだけでも十分な効果を発揮することが判明した。

Claims (2)

  1. キトサンと銅、亜鉛、銀、鉄、ニッケル、モリブテンから選ばれる金属との錯塩およびこの錯塩をアルカリで処理して得られる弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩の少なくとも一方を主体とした生分解性合成樹脂用劣化遅延剤を微粉末に調製し、これを生分解性合成樹脂に混合することを特徴とする生分解性合成樹脂の劣化遅延処理法。
  2. キトサンと銅、亜鉛、銀、鉄、ニッケル、モリブテンから選ばれる金属との錯塩およびこの錯塩をアルカリで処理して得られる弱アルカリ性を有するキトサンの金属錯塩の少なくとも一方を主体とした生分解性合成樹脂用劣化遅延剤を弱酸の存在下で水溶液に調製し、この水溶液に生分解性合成樹脂繊維を含浸させることを特徴とする生分解性合成樹脂繊維の劣化遅延処理法。
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