JP3826171B2 - 磁気記録特性検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録媒体及び/又は磁気ヘッドの磁気記録特性を検査するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パーソナルコンピュータ、汎用コンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置において使用する外部記憶装置として磁気記録装置が通常用いられる。特に磁気ディスク装置は、近年における磁気ディスクの磁性体及び磁気ヘッドの改良、更には信号処理技術の向上等により、記録の高密度化、高速化が急速に進んでおり、ビット当たりの価格低減が著しい。このような磁気ディスク装置は、情報処理装置の高性能化、実用性向上に大きく寄与している。
【0003】
磁気ディスク装置は、上記したように外部記憶装置として用いられるため記録再生するデータに対して高い信頼性が要求される。そのため、製品に組み込む磁気ディスクや磁気ヘッドに対して厳しい検査が行なわれる。検査は、実使用周波数で行なわれるのが普通であり、国際的に規定された検査項目がある。その検査項目に例えば国際ディスクドライブ協会(IDEMA)において規定されているTAA(Track Average Amplitude)やPW50(Pulse Width 50)がある。
【0004】
TAAは、ディスク再生信号の振幅のピーク値のディスク一周に亘っての変化を測定し、その平均値を求めるものである。ディスク一周のディスク再生信号の波形を図6上部に示す。一周は、多数の再生波形で埋められるが、その一部を拡大して図6下部に示す。磁気ヘッドから、記録媒体の磁化反転毎に正側のパルス波形と負側のパルス波形が再生され、正側のパルス波形の繰り返しによって再生信号の周波数が表される。TAAは、ディスク一周中の正側パルス波形の個数をn、正側パルス波形の振幅のピーク値をVi(i=1,2,3,……)として、式(1)で表される。
【0005】
【数1】
Figure 0003826171
【0006】
また、PW50は、再生波形をTAAの50%であるパルス幅検出レベルで切った(スライスした)ときのパルス幅twiのディスク一周分の平均値であり、式(2)で表される。
【0007】
【数2】
Figure 0003826171
【0008】
検査は、TAAやPW50によるパラメトリックテストの他に、一定周期データの書き込み/読み出しを行った際に、ディスク再生信号振幅がデータパルス単位で平均ディスク再生信号振幅よりも過小な振幅で再生されるミッシングエラーや平均振幅よりも過大な振幅で再生されるスパイクエラーを検出するサーティファイテスト等がある。これらの検査を通して、磁気ディスクや磁気ヘッド或いは両者の組合せの評価/製品テストを行なう。
【0009】
このような検査を行なう従来の装置の例を図7に示す(例えば特開平10−83501参照)。磁気ヘッド(R/Wヘッド)113からの再生信号は、読出/書込アンプ601及び増幅器(AMP)604で増幅された後、TAA検出回路605、PW検出回路607に供給されると共に、波形比較回路608を介してエラー検出回路609に供給され、それぞれTAA、PW50、ミッシングエラー及びスパイクエラーが検出される。これらの各検出は、アナログ信号処理によって行なわれる。なお、スライスレベル作成回路606からPW検出回路607及び波形比較回路608にそれぞれ検出及び比較に必要なレベルが供給され、エラーメモリ610にエラー検出結果が記憶される。また、ディスク回転部115によって回転しているディスク114への記録は、テスト信号発生回路602、書込制御回路603及び読出/書込アンプ601を経た信号をR/Wヘッド113に供給することによって行なわれ、検査装置の全体の動作がCPU102及びメモリ103を有する制御部101によって制御される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
記録再生するデータの速度は、上記したように年々急速に高まっており、それに伴って最近は、検査のためのテスト信号の周波数が1GHz近辺にまで及んでいる。そのため、そのような高い周波数の信号による検査をアナログ信号処理で行なうことが困難になりつつある。
【0011】
本発明に至る過程で考えた検査装置を図5に示す。本検査装置は、ディジタル方式による高速の信号処理を採用することによって高い周波数の検査を実現するものである。以下に、本検査装置の概略を説明する。
【0012】
磁気ヘッド(R/Wヘッド)113からの再生信号は、再生増幅器(再生アンプ)120によって増幅された後、アナログ/ディジタル変換回路(以下「A/D変換回路」という)121によってディジタル信号に変換される。A/D変換では、まずアナログ信号がサンプリング(標本化)され、ホールド(保持)される。ホールドされる標本値即ちアナログ信号の振幅値に対してディジタルデータ(振幅値データ)が与えられる。ディジタルデータは、続いてメモリ122に記憶される。メモリ122は、検査に必要なデータ量、例えばディスク一周分乃至数周分のデータを格納する。
【0013】
データ処理部123は、メモリ122に格納されているデータを読み出し、ディジタル方式による演算処理によってTAA、PW50、ミッシングエラー及びスパイクエラーを検出する。この場合、メモリ122からの読み出し速度は、データ処理部123の動作に見合った速度に設定することが可能である。これによってデータ処理部123は、検出を確実に行なうことが可能となる。データ処理は、再生動作終了後或いは再生動作と並行して行なわれる。解析処理部124は検出データを評価して検査結果を出力する。
【0014】
ディスク回転部115によって回転している磁気ディスク114への記録は、書き込みデータ生成部111からの検査用データ信号を書込増幅器(書込アンプ)112で増幅した後、R/Wヘッド113に供給することによって行なわれる。
【0015】
モード切替/タイミング制御部119は、各回路の動作を制御するための種々の制御信号を生成して出力する。制御信号には、A/D変換に先立って行なわれるサンプルホールドのためのサンプリングクロック、メモリ122への書込/読出のアドレス及びタイミングを制御するメモリ制御信号(Adr,WE,RO)、データ処理部123の動作を制御するデータ処理タイミング制御信号、解析処理部124の動作を制御する解析処理タイミング制御信号がある。また、記録側の制御信号として、書き込みデータ生成部111の動作を制御し、データ生成のタイミングを制御するためのデータ生成タイミング制御信号、書込増幅器112の書込状態、待機状態の別を制御する書き込みモード信号がある。
【0016】
ところで、ディスク回転部115の回転周波数は、検査の条件によって様々であり、磁気ディスク装置の製品種類によっても様々である。そのために、ディスク回転周波数を任意に設定することができるように、回転部115の回転制御を行なうディスク回転制御部116に可変周波数発振回路117が接続される。また、検査用データ信号の周波数も同様に様々であるため、モード切替/タイミング制御部119の動作周波数を任意に設定できるよう、モード切替/タイミング制御部119に可変周波数発振回路118が接続される。
【0017】
以上の検査装置の全体の動作がCPU102及びメモリ103を有する制御部101によって制御される。即ち、メモリ103に保持した動作プログラムに従って、CPU102は、書き込みデータ生成部111と解析処理部124とモード切替/タイミング制御部119と可変周波数発振回路117,118とを制御することによって検査装置全体の動作を制御し、更に、検査結果や検査状況についてホストコンピュータと通信を行なう。
【0018】
このようにして図5に示した検査装置は、ディスク再生信号をディジタル信号に変換することにより、アナログ信号処理では困難であった高い周波数でのパラメトリックテスト(TAA及びPW50の算出処理)及びサーティファイテスト(ミッシングエラー及びスパイクエラーの算出処理)を実現することができる。
【0019】
ところで、図5の検査装置では、A/D変換回路121の動作速度に合わせてメモリ122を高速に書込動作させ、またA/D変換回路121とメモリ122とを接続するバス(メモリバス)を高速動作させる必要がある。
【0020】
また、メモリバスにおいては、A/D変換回路121の符号化ビット数に応じたビット毎の複数の配線が配設される。ビット毎の複数の高速信号を伝送する上で、メモリバスの各配線は、インピーダンス整合を考慮し、かつ、全てのビット配線が等しい配線長になるように配線を設計する必要があり、またビット配線間におけるクロストーク等の配線間誘導雑音を低減するためビット配線間隔を広くするか或いはビット配線間に接地パターンを配設することが必要となる。
【0021】
また、データ処理部123において、例えばTAAやPW50などディスク1周分の測定値の平均演算処理を行なう場合、トラック1周乃至数周分のディスク再生信号データをメモリ122に保持する必要があるが、高速A/D変換回路により出力される膨大な量のデータを保持するため大容量の高速メモリが必要になる。高速化と大容量化は経済性の面で相反するため、高い周波数で動作する検査装置ではメモリ容量の低減が望まれることとなる。
【0022】
本発明の目的は、上記課題を解決し、磁気ヘッド再生信号のA/D変換後にメモリに格納するデータ量を低減すると共にメモリバスの配線数を低減することが可能な改良された磁気記録特性検査装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記課題は、磁気ヘッド再生信号のA/D変換を行なうA/D変換回路とメモリの間に現サンプリングの振幅値データと1サンプリング前の振幅値データとの差分を求める減算回路を配置することによってメモリには当該差分のデータを格納すると共にこれとは別に少なくとも1個の基準となる振幅値データを格納するようにし、更に、メモリから読み出した基準となる振幅値データに差分デーを順次加算することによってデータの積分を行ない、それによって元の振幅値データを復元する積分回路を備えることによって効果的に解決することが可能である。
【0024】
磁気ヘッドからの再生信号の周波数成分は、一般に周波数が高くなるほど低下する傾向を持つ。従って上記差分のデータ量は、振幅値データ量よりも少ない。即ち、振幅値の符号化ビット数をfビット、差分の符号化ビット数をnビットとすると、f>nとなる。従って、上記のような手段を採用することによって、メモリバスの配線数をfからnに低減し、メモリの容量をn/fに低減することが可能となる。
【0025】
前記基準となる振幅値データは、積分開始時に設定される振幅値レベルとなるものである。このような振幅値レベルは、低い符号化ビット数(例えばnビット)で表されるような低い振幅値を採用することが望ましい。再生信号の波形は、前記したように磁化反転部分でピーク状のパルス波形になるが、磁化反転の間の磁化方向が固定している部分の振幅値は非常に低い。従って、この部分の振幅値が基準になる振幅値レベルとして採用される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る磁気記録特性検査装置を図面に示した発明の実施の形態を参照して詳細に説明する。なお、図1及び図5における同一の記号は、同一物又は類似物を表示するものとする。
【0027】
本発明の一実施の形態を示す図1において、201は、現サンプリングの振幅値データと1サンプリング前の振幅値データとの差分の演算を行なう機能を含んだA/D変換部、210は、A/D変換部201の出力するnビットのデータを記憶するメモリ、220は、メモリ210から読み出したnビットデータの積分演算を行なう積分回路である。モード切替/タイミング制御部119は、A/D変換部201、メモリ210及び積分回路220への各制御信号を生成して出力する。
【0028】
A/D変換部201において、202は、再生アンプ120からの再生信号を符号化ビット数がfビットのディジタル信号即ち振幅値データに変換するA/D変換回路、203は、A/D変換回路202出力のfビットの振幅値データを一時記憶するラッチ、204は、A/D変換回路202出力の振幅値データとラッチ203出力の振幅値データの差分を演算してnビットの差分データを出力する減算回路、207は、fビットの振幅値データをnビットの振幅値データに変換する符号変換回路、206は、減算回路204出力のnビット差分データ及び符号変換回路207出力のnビット振幅値データのいずれかを選択するセレクタ(SEL)、205は、fビットの振幅値データがnビットのデータとして表すことが可能であるか否かを検出する振幅値検出回路を示す。
【0029】
本発明の実施の形態の磁気記録特性検査装置は、その他に、図5に示したデータ処理部123、解析処理部124、書き込みデータ生成部111、書込増幅器112、ディスク回転制御部116、可変周波数発振回路117、可変周波数発振回路118及び制御部101を備えているが、図1では図示を省略した。
【0030】
続いて、本発明の実施の形態の動作を説明する。試験データが書き込まれかつ回転制御部116(図1では図示せず)によって任意の回転数で回転動作する磁気ディスク114から、記録磁区の変化に応じたディスク114表面の磁界の変化をR/Wヘッド113で検出し、再生アンプ120により所定のレベルに増幅してディスク再生信号として出力する。
【0031】
次に、A/D変換回路202は、モード切替/タイミング制御部119が出力するサンプリングクロックに従って該再生信号をフルスケールが2fステップで表される振幅値データに変換して出力する。続いて、ラッチ203は、1サンプル前の振幅値データを上記サンプリングクロックに従って保持する。
【0032】
また、振幅値検出回路205は、A/D変換回路202の出力であるfビットの振幅値データをnビットの振幅値で表現できる値であるか否かを判別して振幅値検出信号をモード切替/タイミング制御部119に出力する。モード切替/タイミング制御部119は、振幅値検出信号と内部で生成した測定開始信号(図示せず)とから切替制御信号を生成してセレクタ206の切り替え動作を制御すると同時に符号変換回路207の変換動作を開始させる。
【0033】
符号変換回路207は、上記切替制御信号に従って、A/D変換回路202出力のfビットの振幅値データをnビットのデータに変換して出力する。このnビットデータが後述する積分演算の際に最初に必要になる基準となる振幅値データとなる。一方、減算回路204は、A/D変換回路202出力のfビットの振幅値データとラッチ203出力の1サンプル前のfビットの振幅値データとの差分を算出して出力する。
【0034】
次に、セレクタ206は、減算回路204の出力であるnビットの差分データと、符号変換回路207出力のnビット振幅値データとをモード切替/タイミング制御部119が出力する切替制御信号に従って選択して出力する。
【0035】
メモリ210は、セレクタ206が出力するnビットのデータをモード切替/タイミング制御部119が出力するメモリ制御信号に従って順次記憶する。
【0036】
ここで、上記した各回路の動作波形を図2に示す。図2は、測定開始時における検査装置の動作概略を示すものである。図2の最上段のディスク再生信号は、丸印の部分でサンプリングされる。そして、再生信号の最大振幅(フルスケール)が2fステップで表される。丸印の部分(サンプリングポイント)の各振幅値がディジタル化され、fビットで表される。ディスク再生信号の振幅がnビットの振幅値データで表示できる期間のみ振幅値検出回路205は、図2の2段目に示すように、振幅値検出信号を規定の電圧レベル(ここでは“H”レベル)にて出力する。また、同信号は、nビットの範囲を越えるとき、“L”レベルとなる。
【0037】
この振幅値検出信号を受けたモード切替/タイミング制御部119は、その内部で、振幅値検出信号が“H”レベルとなっている有効期間内において測定開始信号(図2の3段目)を有効状態(ここでは“H”レベル)に切り替え、かつ、メモリ制御信号であるライトイネーブル信号(WE、図2の最下段)とメモリアドレス(Adr、図2には示さず)を出力開始してメモリ210に対する記憶動作の制御を開始する。
【0038】
このとき、測定開始におけるディスク再生信号の振幅値データが振幅値検出信号からnビットで表現可能であることが明白であるため、モード切替/タイミング制御部119は、セレクタ206へのモード切替制御信号(図2の4段目)を振幅値データを選択出力する電圧レベル(ここでは“H”レベル)に設定する。次に、モード切替/タイミング制御部119は、1サンプル経過後、セレクタ206への切替制御信号を差分データを選択出力する電圧レベル(ここでは“L”レベル)に切り替える。以上により、セレクタ206は、モード切替制御信号が“H”レベルのときnビットに変換した振幅データを出力し、該信号が“L”レベルのときnビットの差分データを出力する(図2の5段目)。従って、メモリ210は、図3(1)に示す如く、ディスク再生信号に対して測定開始データをnビットの振幅値で、またそれ以降をnビットの差分データで記憶する。本発明の実施の形態においては、記憶するデータ量をトラック一周分のnビットのデータとした。
【0039】
ここで、本発明における差分データを表現するビット数nは、A/D変換回路202が出力するディジタルデータのビット数fとの間でf>nであり、かつ式(3)に示す関係が成り立つビット数とすることで、ディスク再生信号をnビットの差分データで表現することが可能となる。
【0040】
【数3】
Vfs×2n-f≧(dVa/dts)max ・・・・・・(3)
但し、式(3)において、VaはR/Wヘッド113出力の再生信号の振幅値、VfsはA/D変換回路202のフルスケールである出力電圧範囲、tsはサンプリング時間、dx/dyはxをyで微分演算処理する演算記号、(x)maxはxの最大値を算出する演算記号である。
【0041】
また、ディスク再生信号は、磁気ディスクのトラック上に記録した磁区の境界における磁束の変化を検出して再生されたものであるため、書き込み磁区の中央では、図2に示すようなパルス波形は出力されず、0[V]を必ず通過する。即ち、ディスク再生信号をfよりも小のnビットの振幅値で表現できる点が必ずディスク再生信号中には存在するため、本発明は、磁気記録媒体、磁気ヘッド又はその両者の磁気記録特性の検査装置において適用可能である。
【0042】
続いて、メモリ210の保持データは、モード切替/タイミング制御部119の出力するメモリ制御信号の内のメモリアドレス(Adr)と、リードアウト信号(RO)とに従って読み出される。
【0043】
ここで、メモリ210から読み出したnビットの差分データの積分演算を行なう積分回路220について説明する。積分回路220は、積分演算によって元のfビットの振幅値データを復元する。積分回路220の構成を図4に示す。図4において、221は、メモリ210出力のnビットデータにその1サンプル前迄累積した結果を加算してfビットのデータとして出力する加算回路、222は、加算回路221の出力信号を保持するラッチ、223は、nビットデータをfビットデータに変換する符号逆変換回路、224は、加算回路221出力のfビットデータ及び符号逆変換回路223出力のfビットデータのいずれかを選択するセレクタである。メモリ122からはメモリアドレスに従って、記憶順と同じ順序で基準となるnビットの振幅値データ及び差分データが読み出される。
【0044】
加算回路221は、ラッチ222が保持している1サンプル前迄の差分データを累積した結果に現サンプルの差分データを加算することによって差分データの積分演算を行ない、更に、セレクタ224は、モード切替/タイミング制御部119の積分制御信号の内の切替信号に従って符号逆変換回路223が出力する測定開始時の振幅値データに続いて積分演算結果のデータを出力する。ラッチ222はモード切替/タイミング制御部119の積分制御信号の内のクロック信号に従って動作する。以上の動作により、積分回路220は、測定開始時の振幅値データを基点レベルとしてnビットデータから元のfビットの振幅値データを復元する。
【0045】
振幅値データを復元した後の検査動作は、図5に示した装置の場合と同様であり、パラメトリックテスト(TAA及びPW50の算出処理)及びサーティファイテスト(ミッシングエラー及びスパイクエラーの算出処理)を実行する。
【0046】
本発明の実施の形態では、メモリ210に検査に必要なトラック一周分のnビットデータをメモリ210に保持してから後に、書込みの場合よりも低い周波数のメモリ制御信号で読み出しを行なった。なお、本発明は、これに限るものではなく、メモリ210への保持を実行しながら読み出しを行なってもよく、また、メモリ制御信号の周波数を書込みと読み出しで同一とすることが可能である。また、メモリ210への保持データ量は、検査条件に応じて増減することとなる。
【0047】
本発明の実施の形態においては、f>nとなるので、メモリ210の記憶容量をn/fだけ低減することが可能となり、また、メモリ210への入出力配線数即ちメモリバスの配線数も同様にn/fだけ減らすことができる。これにより、検査装置の高速化及びコスト低減を実現することができる。
【0048】
なお、上記の説明では、測定開始をディスク再生信号がnビットで表現できる期間において行なうことについて述べたが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば図3(2)に示すように、振幅値検出信号に振幅値/差分値判定ビットとしての意味を持たせて1ビットのフラグデータとしてメモリ210に保持するようにA/D変換部201及びメモリ210を構成することにより、任意のタイミングにおいて測定を開始することが可能であることは言うまでもない。この場合、メモリ210に保持するデータは、(n+1)ビットで表現されることになる。この場合、f>n+1とすることにより、メモリ容量の低減及びメモリバス配線数の低減の効果を得ることができる。いずれにしても、1個以上の振幅値データがあれば、nビットの差分データから元のfビットの振幅値データを得ることが可能である。即ち、本発明において、メモリ210に保持するデータは、1個以上の振幅値データと、その他を差分データとして表現し、メモリ保持データ全体をnビット或いは(n+1)ビットで表現するものである。
【0049】
また、上記の図1に示す検査装置では、検査対象を磁気ディスクとする場合には、磁気ヘッドに標準的な特性又は良品で特性が既知のものを用い、検査対象を磁気ヘッドとする場合には、磁気デイスクに標準的な特性又は良品で特性が既知のものを用いる。勿論、検査対象を未知の磁気デイスクと磁気ヘッドの組み合わせとしてその総合特性を検査することが可能である。更に、上記では磁気記録媒体が磁気ディスクである場合を述べたが、磁気記録媒体を磁気テープとすることが可能である。この場合には、媒体の駆動部をテープ駆動部とする。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、メモリに保持する再生信号のデータとして差分データを保持するようにしたので、メモリ容量を低減することが可能となり、メモリの高速化が容易となる。また、メモリバスの配線数を低減することができ、これにより、高速化のための配線設計及び実装設計を容易化することができる。以上により、アナログ方式では困難であった高い周波数で動作するディジタル方式の磁気記録特性検査を実現することができる。更に、メモリ容量低減によるメモリの価格低減、配線数の低減による実装コストの低減により、磁気記録特性検査装置の低コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録特性検査装置の実施の形態を説明するための構成図。
【図2】本発明の実施の形態の動作概略を説明するための波形図。
【図3】本発明の実施の形態で用いるメモリに保持する振幅値データの概略を説明するための図。
【図4】本発明の実施の形態で用いる積分回路を説明するための構成図。
【図5】本発明を得る過程で考えた磁気記録特性検査装置を説明するための構成図。
【図6】ディスク再生信号に関するディスク再生信号平均振幅(TAA)及びディスク再生信号平均パルス幅(PW50)を説明するための波形図。
【図7】従来の磁気記録特性検査装置を説明するための構成図。
【符号の説明】
113…R/Wヘッド、114…磁気ディスク、115…ディスク回転部、116ディスク回転制御部、119…モード切替/タイミング制御部、120…再生アンプ、121,202…A/D変換回路、122,210…メモリ、123…データ処理部、124…解析処理部、201…A/D変換部、203,222…ラッチ、204…減算回路、205…振幅値検出回路、206,224…セレクタ、207…符号変換回路、220…積分回路、221…加算回路、223…符号逆変換回路。

Claims (3)

  1. 磁気ヘッド又は磁気記録媒体の出力する再生信号をサンプリングしてfビットのディジタル化した振幅値データに変換するアナログ/ディジタル変換手段、現サンプルの振幅値データと1サンプル前の振幅値データとの減算を行なって差をnビット(但し、f>n)の差分データとして出力する減算手段、及びnビットで表すことが可能なfビットの振幅値データをnビットの振幅値データに変換する符号変換手段を含んでなるアナログ/ディジタル変換部と、
    当該アナログ/ディジタル変換部が出力するnビットの差分データ及び少なくとも1個のnビット振幅値データを記憶する記憶手段と、
    当該記憶手段から読み出したnビットの振幅値データにnビットの差分データを順次加算して累積することによってfビットの振幅値データを出力する積分手段と、
    当該積分手段が出力するfビットの振幅値データを用いて検査データを算出するデータ処理部とを有し
    前記アナログ/ディジタル変換部と前記記憶手段とを接続するバスの配線数はf本より少ないことを特徴とする磁気記録特性検査装置。
  2. 前記fとnとの関係が、磁気ヘッド又は磁気記録媒体の出力の再生信号の振幅値Vaと、アナログ/ディジタル変換手段のフルスケールである出力電圧範囲Vfsと、サンプリング時間tsと、xをyで微分演算処理する演算記号dx/dyと、xの最大値を算出する演算記号(x)maxとを用いて、
    Vfs×2n−f≧(dVa/dts)max
    の関係にあることを特徴とする請求項に記載の磁気記録特性検査装置。
  3. 前記バスの配線数はn本であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録特性検査装置。
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