JP3826041B2 - 膜ろ過装置の膜破損検出装置及び検出方法 - Google Patents

膜ろ過装置の膜破損検出装置及び検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水中の懸濁物質を分離除去する膜ろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、膜ろ過装置に使用される膜には、形状、材質、孔径などの点で多くの種類があり、処理条件に合致する膜を選定して使用しているが、いずれの膜を選択しても、ろ過処理を長く継続していると目詰まりの状態が発生する。このため、一定時間毎にエアバフリング(空気洗浄)する方法や、正規のろ過方向と逆方向にろ過水を通水する逆洗方法や、或いはろ過表面を高遠で通水する方法などの物理的洗浄処理を行ない、ろ過表面或いは膜の細孔内に捕捉された物質を除去している。
【0003】
しかしこれら物理的洗浄処理によっても、膜の細孔内に捕捉された物質は除去することが困難であり、回復不可能な不可逆的目詰まりの原因となる。しかも、ろ過処理と物理的洗浄処理を繰り返す度に、膜の細孔内に捕捉された物質は徐々に蓄積され、膜ろ過装置のろ過能力の低下を引き起こす。
【0004】
この不可逆的な目詰まりによるろ過能力の低下を改善するには、酸やアルカリを用いた薬品洗浄処理が不可欠であり、例えば一般的には1年に1〜2回の頻度で薬品洗浄処理が実施されている。しかし薬品洗浄処理は不可逆的な目詰まりを除去することはできるが、同時に膜に対して腐食作用を及ぼし、更には膜への劣化をも生じさせ、結果的にはろ過特性の悪化や膜破損にもつながる恐れがあった。
【0005】
以上のように、一定時間毎に行なわれる物理的洗浄や、1年に1〜2回の頻度で実施される薬品洗浄、或いは通常ろ過時の原水中の異物などが原因で、膜は使用日数と共に劣化し・破損が生じるのが常である。そして、もし仮に膜の破損が起こると、大腸菌O-157やクリプトスポリジウムなどが膜を通過してしまう。とりわけろ過水が浄水として供給される場合は非常な問題を引き起こす心配がある。そこで、膜の破損を正確に、かつ、素早く検出することが不可欠である。
【0006】
現在は、膜ろ通水の濁度変化を濁度計によって計測し、膜の破損を検出している。この方法の利点は濁度計を用いているため、オンラインで膜ろ過水の濁度が計測できる点で、膜ろ過水から膜の破損が検出可能であれば、破損が生じた時にすぐに検出できる。しかし、膜に破損が生じても、破損の程度が進行していない場合は、膜ろ過水の濁度に変化が現われないという欠陥がある。この場合、膜ろ過水の濁度に変化が現われなくとも、膜の破損箇所から有害な懸濁物質は確実に漏れ出し続けることが懸念されている。
【0007】
従って、より高感度でしかも確実な膜の破損検出方法が必要であると考え、加圧気体を用いて膜の破損状態を検出する膜の破損検出方法が開発されて来た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の加圧気体を用いた膜の破損検出方法は、膜ろ過水の濁度を検出して破損を検出する検出方法と比べ下非常に高感度であるが、膜ろ過の通常運転中に同時に検出することができないという欠点がある。即ち、加圧気体を用いて膜の破損を検出するためには、逆洗後などの工程において、水の流れを止めた時に初めて検出を実施することになるが、水の流れを止めるので、膜の破損を検出するための検出時間が処理効率に直接関わってくる。
【0009】
破損のない通常の状態では、流れる気体流量(以下、透過気体流量という)はごく僅かであるため、供給した気体の圧力(以下、加圧気体圧力という)が所定圧力に達するまでに時間がかかってしまう。従って、加圧気体圧力が所定圧力に達するまでの時間を短くすることができれば、それだけ短時間で、再現性のある透過気体流量を計測することができ、より高感度な検出が可能となる。
【0010】
そこで本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、加圧気体を用いた膜の破損検出方法を実施するに際し、加圧気体圧力が所定圧力に達するまでの時間を短くすることによって、膜の破損を検出するための検出時間を短縮すると共に、検出感度の向上が可能となる膜ろ過装置の膜破損検出方法及び装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の膜ろ過装置の膜破損検出装置は、水中の濁質分を分離除去するろ膜を有し、このろ膜に対する逆洗水を排出するドレン弁を備えた膜ユニットにより、原水をろ過してろ過水を供給する膜ろ過装置の膜破損検出装置であって、前記膜ユニットのろ過水供給側に連結され、この膜ユニットのろ過運転が停止し、かつ前記ドレン弁が開いた状態にて、前記ろ膜の細孔内の水に働く毛管吸引力に打ち勝つ圧力以上でろ膜の耐圧より低い値に調整された加圧空気を前記ろ膜のろ過水供給側に供給する、流量計を有する流量計配管と、この流量計配管に対し、前記流量計をバイパスするように連結された、バイパス用配管弁を有するバイパス用配管とを備え、前記バイパス用配管弁は、前記流量計配管による加圧空気供給時に開放され、前記加圧空気により、ろ膜の細孔内の水が追い出されるに要する、予め求められた時間経過後に閉じるように設定され、前記流量計はその測定値から膜破損の有無を検出する手段として機能することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の膜ろ過装置の膜破損検出装置においては、膜ユニットには、加圧空気によりろ膜を透過する空気の流れ出る側を大気に開放する大気開放弁が設けられ、この大気開放弁は、加圧空気供給開始時は閉じ、バイパス用配管弁が閉じる前に開放するように設定されている。
【0013】
次に、本発明の膜ろ過装置の膜破損検出方法は、水中の濁質分を分離除去するろ膜を有し、このろ膜に対する逆洗水を排出するドレン弁を備えた膜ユニットにより、原水をろ過してろ過水を供給する膜ろ過装置の膜破損検出方法であって、 前記膜ユニットのろ過運転が停止され、かつ前記ドレン弁が開いた状態にて、前記ろ膜の細孔内の水に働く毛管吸引力に打ち勝つ圧力以上でろ膜の耐圧より低い値に調整された加圧空気を、流量計を有する流量計配管により前記膜ユニットの前記ろ膜のろ過水供給側に供給し、この流量計配管に対し、前記流量計をバイパスするように連結されたバイパス用配管のバイパス用配管弁を、前記流量計配管による加圧空気供給時に開放し、前記加圧空気により、ろ膜の細孔内の水が追い出されるに要する、予め求められた時間経過後に閉じ、前記流量計は膜破損の有無に応じた流量値を測定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の膜ろ過装置の膜破損検出方法においては、膜ユニットに設けられた、加圧空気によりろ膜を透過する空気の流れ出る側を大気に開放する大気開放弁を、加圧空気供給開始時は閉じ、バイパス用配管弁が閉じる前に開放させる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による膜ろ過装置の膜破損検出装置及び方法に関し、その実施の形態を説明する。図1は第1の実施の形態を示す構成図であり、加圧気体による膜破損検出時に、予め定められた所定時間によりバイパス用配管の切替えを実施するものである。
【0019】
原水ポンプ4は膜ろ過装置へ原水1を供給する供給ポンプであり、原水ポンプ4は膜ろ過装置の原水入口側に設置されたろ過入口弁13を介して、膜ろ過装置の心臓部とも言える膜ユニット3に接続配管されている。膜ユニット3のろ過水出口側には、ろ過出口弁17が設置されており、ろ過出口弁17を介して処理済みの膜ろ過水が排水される。膜ユニット3とろ過出口弁17との間の配管系には出口用圧力計7が備えられており、膜ユニット3のろ過水出口側のろ過水圧力を計測している。
【0020】
膜ユニット3とろ過出口弁17との間の配管系には、逆洗用の逆洗ポンプ5が逆洗入口弁16を介して接続されており、物理的洗浄として膜ろ過水2を通常のろ過方向に対して逆側(出口側)から流して洗浄する逆洗方法を実施することができる。この場合には、膜ユニット3の下部に設けられたドレン弁14を通して逆洗用のドレン排水を膜ユニット3の外部に排出する。
【0021】
加圧気体による膜破損検出には、大気体を加圧して供給する加圧気体供給装置8と、加圧気体供給装置8によって加圧された加圧気体圧力を、所定の圧力に調整する圧力調整装置9とが使用される。圧力調整装置9の出力側には、流量計配管弁11と、透過気体流量を計測する透過気体用の流量計10が流量計配管19によって直列に接続されており、流量計配管弁11と流量計10とからなる直列回路に並列状態に、バイパス用配管弁12がバイパス用配管20を用いて配管接続されている。このため、流量計10を使用して透過気体流量を計測したり、バイパス用配管弁12を開いて、膜ユニット3に供給する加圧気体の透過流量を増し、加圧気体の供給時間を短縮すことができる。
【0022】
なお、流量計配管弁11あるいはバイパス用配管弁12を通過した加圧気体は、いずれも膜ユニット3との間に設けられた加圧気体入口弁15を介して膜ユニット3に供給される。膜ユニット3に供給される加圧気体の圧力は前記出口用圧力計7により計測することができる。また、膜ユニット3には膜面を介して透過気体の流れ出る側を、大気側に開放するための大気開放弁18と備えている。また、膜ユニット3の入口側には大気開放弁18とともに入口用圧力計6が備えられている。
【0023】
図2は膜ユニット3の実施の形態を示す構成図であり、膜ユニット3は膜モジュール21が1個以上並列に設置されたものである。次に、本発明による膜ろ過装置の膜破損検出方法及び装置の作用を説明する。
【0024】
現行の膜ろ過装置には有機膜を用いたスパイラル型、中空糸型、平膜型またセラミックを用いたチューブラ型のセラミック膜などがあり、本発明はどのタイプの膜にも適用可能である。また膜の孔径についても全てを対象としているが、10μm以下であることが好ましい。
【0025】
図1において、ろ過入口弁13とろ過出口分17を開くと、原水ポンプ4により原水1が膜ユニット3に導入され、膜ろ過装置は運転状態となり、膜ろ過水2が生産され、ろ過出口弁17から排出される。この時、他の弁は全て閉じた状態となっている。
【0026】
膜ろ過装置の運転が終了すると、膜ろ過装置の逆洗運転に移る。逆洗運転では原水ポンプ4が運転を停止し、ろ過入口弁13とろ過出口弁17を閉じる。次いで逆洗入口弁16とドレン弁14を開き、他の弁は全て閉とし、逆洗ボンブ5を運転状態として、膜ろ過装置は逆洗運転状態となる。
【0027】
膜ろ過装置の逆洗運転が終了した後に、加圧気体による膜破損の検出工程を開始する。なお、膜破損の検出工程は膜ろ過運転〜逆洗運転〜膜ろ過運転〜逆洗運転〜…を数回繰り返した後の逆洗運転後に開始しても良い。
【0028】
逆洗ポンプ5の運転を停止し、逆洗入口弁16が閉じる。次いで、ドレン弁14は開いた状態で、加圧気体入口弁15と流量計配管弁11とバイパス用配管弁12を開き、加圧気体供給装置8から出力され、圧力調整装置9により所定圧力となった加圧気体を膜ユニット3に供給する。このとき、他の弁は全て閉じておく。なお、ここで言う所定圧力とは膜ユニット3を構成している膜モジュール21の耐圧以下でなければならない。この加圧気体圧力は出口用圧力計7によって計測でき、透過気体流量は透過気体用の流量計10で計測される。
【0029】
通常は膜に破損がない状態が続いている。膜に破損がない場合には、加圧気体が膜ユニット3に供給されると、膜の細孔内に残っている水を追い出し、追い出された水はドレン弁14を介して膜ユニット3の外部に排水される。この時、膜の細孔内の水に毛管吸引力が働くため、毛管吸引力に打ち勝つだけの加圧気体圧力がないと透過気体は流れない。
【0030】
図3に破損してない膜に対して加圧気体を供給した時の様子を示す。膜の内径34に押し込まれた加圧気体31は、膜の外側32と内側33との間の膜孔径dを通って外部に流出する。実際には膜孔径dに違いがあり、膜材質や形状が様々なため、毛管吸引力を計算により正確に求めることは困難であり、対象としている膜によって僅かな透過気体が流れることもあれば、透過気体流量が零の場合もある。どちらの場合も、加圧気体が供給された直後は膜内部に残っている水が膜より追い出され、ドレン弁14を介して膜ユニット3の外部へ排水される。このため、以降は透過気体のみが多量に流れることになる。
【0031】
加圧気体が膜ユニット3に供給され始めてから所定の時間を経過した後に、バイパス用配管弁12を閉じ、加圧気体は流量計配管19のみを通って膜ユニット3に供給するように制御する。そのためには、設定された加圧気体圧力に対して、膜内部に残っている水を追い出すまでの所用時間を予め計測しておき、その所用時間からバイパス用配管弁12を閉じる所定時間を設定する。即ち、バイパス用配管12を開らかれている間に、膜内部に残っている水を追い出し、膜の細孔に作用する毛管吸引力に相当した透過気体が流れ出す時点で、バイパス用配管弁12を閉じるようにプログラムしておく。その結果、全体の検査工程に必要な所用時間を短縮させながら、流量計10による透過気体流量の計測を実施することができ、膜破損の有無を検査することができる。
【0032】
以上のように流量計配管19とバイパス用配管20の両方を上手に用いることによって所定圧力に到達するまでの時間を大幅に短縮できる。
【0033】
図4は、バイペス用配管を用いた場合に、どれだけ時間を短縮できるかを示した実験データの一例である。曲線Qはバイパス用配管20を使用しない場合を示しており、供給される加圧気体は流量計配管11のみを通過するので、透過する気体の流量が落ち着くまでには長い時間を要している。一方、曲線Rはバイパス用配管弁12が開けられ、バイパス用配管20を使用する場合を示しており、供給される加圧気体はバイパス用配管20と流量計配管19とから送られるので、必要な気体流量を得るまでには短い時間で済むこととなり、時間tが短縮された検出時間となっていることが理解できる。すなわち、膜破損検出時間を大幅に短縮し、検出感度を向上させることができる。
【0034】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。この実施の形態にでは、高圧気体によって膜の破損を検出する時に、膜面を介して透過気体の流れ出る側を、大気に開放する大気開放弁18により開設している。この場合も、第1の実施の形態と同様に、膜ろ過装置のろ過運転または逆洗運転を実施する。そして、逆洗運転を終了した後に、加圧気体によって膜の破損を検出する工程が開始される。なお、膜破損検出は膜ろ過運転〜逆洗運転〜膜ろ過運転〜逆洗運転〜…を数回繰り返した後の逆洗運転後に開始しても良い。
【0035】
まず、逆洗ポンプ5の運転を停止し、逆洗入口弁16を閉じる。次いで、ドレン弁14は開のまま、加圧気体入口弁15と流量計配管弁11とバイパス用配管弁12を開とし、圧力調整装置9により所定圧力となった加圧気体を膜ユニット3に供給される。他の弁は全て閉となっている。所定圧力とは膜ユニット3を構成している膜モジュール21の耐圧以下でなければならない。
【0036】
加圧気体が膜ユニット3に供給されると、膜の細孔内に残っている水は追い出され、追い出された水はドレン弁14を介して膜ユニット3の外部に排水される。加圧気体が膜ユニット3に供給され始めてから所定時間Aが経過した後に、大気開放弁18を開とする。さらに、加圧気体が膜ユニット3に供給され始めてから所定時間Bを経過した後に、バイパス用配管弁12を閉じ、流量計配管19のみを通り、加圧気体が膜ユニット3に供給されるようにプログラムする。所定時間Bは、予め設定している加圧気体の気体圧力に対して、膜の内部に残っている水を追い出すまでの時間を予め計測しておき、この測定値を基礎にして算出される。
【0037】
このようにしてバイパス用配管弁12を開にしている間に膜内部に残っている水を追い出し、膜の細孔に作用する毛管吸引力に相当した透過気体が流れ出す時点で、適時にバイパス用配管弁12を閉とし、透過気体用の流量計10により透過気体流量を計測し、膜の破損を検出することができる。
【0038】
なお、ドレン弁14が開の状態であるため、膜面の透過気体流出側は大気に開放となるが、ドレン弁14より先の配管に水が溜まるため、若干大気圧より高くなり、時間と共に徐々に大気圧に近づいていく。そこで、大気開放弁18を開とすることで、膜面の透過気体流出側を瞬時に大気圧とすることにより、再現性の高い透過気体流量が計測できる。
【0039】
なお、所定時間Aは、大気開放弁18からドレン弁14のように水が噴き出さないようにするための時間であるため、一般に所定時間Aの方が所定時間Bよりも短い。
【0040】
以上のような方法により、膜破損の検出を実施することができ、検出時間を大幅に短縮し、しかも検出感度を向上させることができる。
【0041】
次に第3の実施の形態を説明する。加圧気体による膜の破損を検出する時に、透過気体用の流量計10の計測値から、バイパス用円管20の切替えのタイミングを決定する場合について説明したものである。
【0042】
第1の実施の形態と同様に膜ろ過装置により、膜ろ過運転と逆洗運転を実施する。逆洗運転が終了した後に、加圧気体による膜破損検出を開始する。膜破損検出は膜ろ過運転〜逆洗運転〜膜ろ過運転〜逆洗運転〜…を数回繰り返した後の逆洗運転後に開始しても良い。
【0043】
逆洗ポンプ5が運転を停止.し、逆洗入口弁16が閉となる。次いで、ドレン弁14は開のまま、加圧気体入口弁15と流量計配管弁11とバイパス用配管弁12を開き、圧力調整装置9により所定圧力となった加圧気体を膜ユニット3に供給する。他の弁は全て閉じている。所定圧力とは膜ユニット3を構成している膜モジュール21の耐圧以下でなければならない。
【0044】
加圧気体が膜ユニット3に供給されると、膜の細孔内に残っている水を追い出し、追い出された水はドレン弁14を介して膜ユニット3の外部に排水される。加圧気体が膜ユニット3に供給され始めた後、流量計10の計測値からバイパス用配管弁12を閉とするタイミングを決定し、閉とする。それで、流量計配管19のみを通り加圧気体は膜ユニット3に供給される。すなわち、膜の細孔に作用する毛管吸引力に相当した透過気体が流れ出す時点で、バイパス用配管弁12を閉とすることができる。その後は透過気体用の流量計10により透過気体流量を計測し、膜破損検出を行なう。
【0045】
【発明の効果】
本発明により、膜ろ過装置において、加圧気体を用いた膜破損検出時の透過気体流量が、膜の孔径、毛管吸引力、膜モジュールの形状など膜の状態に応じた固有の値であっても、流量計測用配管とパイバス用配管両方を用いることで、加圧気体圧力を所定の圧力に短時間に達することができ、検出時間を短縮でき、より高感度に膜破損を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す膜ろ過装置の構成図である。
【図2】図1の膜ユニットの構成を示す図である。
【図3】図1の膜ユニットに使用される膜の作用を説明する斜視図である。
【図4】図1の膜ろ過装置の作用効果を示す説明図である。
【符号の説明】
1 原水
2 膜ろ過水
3 膜ユニット
4 ボンブ原水
5 逆洗ポンプ
6 入口用圧力計
7 出口用圧力計
8 加圧気体供給装置
9 圧力調整装置
10 流量計
11 流量計配管弁
12 バイパス用配管弁
13 ろ過入口弁
14 ドレン弁
15 加圧気体入口弁
16 逆洗入口弁
17 ろ過出口弁
18 大気開放弁
19 流量計配管
20 バイパス用配管
21 膜モジュール

Claims (4)

  1. 水中の濁質分を分離除去するろ膜を有し、このろ膜に対する逆洗水を排出するドレン弁を備えた膜ユニットにより、原水をろ過してろ過水を供給する膜ろ過装置の膜破損検出装置であって、
    前記膜ユニットのろ過水供給側に連結され、この膜ユニットのろ過運転が停止し、かつ前記ドレン弁が開いた状態にて、前記ろ膜の細孔内の水に働く毛管吸引力に打ち勝つ圧力以上でろ膜の耐圧より低い値に調整された加圧空気を前記ろ膜のろ過水供給側に供給する、流量計を有する流量計配管と、
    この流量計配管に対し、前記流量計をバイパスするように連結された、バイパス用配管弁を有するバイパス用配管とを備え、
    前記バイパス用配管弁は、前記流量計配管による加圧空気供給時に開放され、前記加圧空気により、ろ膜の細孔内の水が追い出されるに要する、予め求められた時間経過後に閉じるように設定され、前記流量計はその測定値から膜破損の有無を検出する手段として機能する
    ことを特徴とする膜ろ過装置の膜破損検出装置。
  2. 膜ユニットには、加圧空気によりろ膜を透過する空気の流れ出る側を大気に開放する大気開放弁が設けられ、
    この大気開放弁は、加圧空気供給開始時は閉じ、バイパス用配管弁が閉じる前に開放するように設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の膜ろ過装置の膜破損検出装置。
  3. 水中の濁質分を分離除去するろ膜を有し、このろ膜に対する逆洗水を排出するドレン弁を備えた膜ユニットにより、原水をろ過してろ過水を供給する膜ろ過装置の膜破損検出方法であって、
    前記膜ユニットのろ過運転が停止され、かつ前記ドレン弁が開いた状態にて、前記ろ膜の細孔内の水に働く毛管吸引力に打ち勝つ圧力以上でろ膜の耐圧より低い値に調整された加圧空気を、流量計を有する流量計配管により前記膜ユニットの前記ろ膜のろ過水供給側に供給し、
    この流量計配管に対し、前記流量計をバイパスするように連結されたバイパス用配管のバイパス用配管弁を、前記流量計配管による加圧空気供給時に開放し、前記加圧空気により、ろ膜の細孔内の水が追い出されるに要する、予め求められた時間経過後に閉じ、
    前記流量計は膜破損の有無に応じた流量値を測定する
    ことを特徴とする膜ろ過装置の膜破損検出方法。
  4. 膜ユニットに設けられた、加圧空気によりろ膜を透過する空気の流れ出る側を大気に開放する大気開放弁を、加圧空気供給開始時は閉じ、バイパス用配管弁が閉じる前に開放させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の膜ろ過装置の膜破損検出方法。
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