JP3825969B2 - 導電素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶化合物をキャリア輸送層として用いた導電素子およびその製造方法に関し、特にその液晶化合物が2つの6員環が縮合されたπ共役縮合環を少なくとも2つ有し、その中に窒素原子を少なくとも1つ含む液晶化合物をキャリア輸送層として用いた導電素子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
棒状液晶の応用研究は、表示素子を中心に精力的に行われてきた。
最近、液晶が有する自己組織性や配列構造を利用して、液晶を電子あるいはホールのキャリア輸送層に用いるなど、液晶に導電性を持たせる研究が行われている。スメクティック液晶のキャリア輸送層への応用としては、半那らの報告がある(特開平10−312711号公報や特開平9−316442号公報、応用物理、第68巻、第1号(1999))。それによれば、スメクティック液晶のキャリア移動度は、高いもので10-2cm2 /Vs程度まで達し、これは分子結晶を除く有機化合物で最も大きな値であり、またアモルファスシリコンに匹敵するものである。
【0003】
また、一般に言われるように、ポリドメインからなる結晶の場合には、ドメインバウンダリーが深いトラップ順位となり、キャリア輸送を阻害するが、液晶の場合にはこのドメインバウンダリーがトラップにならず、キャリア輸送を妨げないことが確認されるなど液晶性化合物特有の性質を持っている。ここに用いられている液晶化合物の代表例としては、
【0004】
【化3】
Figure 0003825969
【0005】
【化4】
Figure 0003825969
【0006】
等があげられる。これらは、ともに10-3cm2 /Vs程度のキャリア移動度を示している。
【0007】
一方、1987年にT.W.Tangらにより蛍光性金属キレート錯体とジアミン系分子の薄膜を積層した構造を利用して、低電圧DC駆動で高輝度な発光が得られることが実証されて以来、高速応答性や高効率の発光素子として有機エレクトロルミネセンス素子(以下有機EL素子と記す)の応用研究が精力的に行われている。有機EL素子は、発光層に到達した電子と正孔が再結合する際に生じる発光を利用した、キャリア注入型の自発光デバイスである。
【0008】
図4は一般的な有機EL素子の構成である。陰極には金属電極21、発光した光を取り出すために陽極には透明電極24を用いる。両電極間に有機化合物層が挟持されている。各有機層は数百Å程度の膜厚が一般的である。一般に陰極の金属材料としては、アルミニウムやアルミニウム・リチウムの合金、マグネシウム・銀の合金などの仕事関数の小さな金属が用いられる。また、陽極にはインジウム錫酸化物(ITO)等の仕事関数の大きな導電性材料が用いられる。有機化合物層は発光層22と正孔輸送層23からなる2層構造、あるいは、図5のような電子輸送層32、発光層33、正孔輸送層34の3層からなる構造が一般的である。
【0009】
ここで、正孔輸送層は陽極からの正孔を効率よく発光層に注入させるため、また、電子輸送層は陰極からの電子を効率よく発光層に注入させる機能を有している。また、同時に正孔輸送層は電子を、電子輸送層は正孔を発光層に閉じこめる(キャリアブロック)機能を有し、発光効率を高める効果がある。これら、キャリア輸送層に関して、重要な特性と考えられるのが電荷輸送能、特にキャリア移動度である。一般的にアモルファス状態の有機化合物のキャリア移動度は10-5cm2 /Vsec程度であり、輸送特性は十分なものとは言えない。キャリア輸送層の移動度を上げることが出来れば、より多くのキャリアを発光層に注入させることが出来、発光効率が高まると考えられており、同時に高移動度が達成されれば、一般的に数百Å程度の膜厚であるキャリア輸送層の膜厚を厚く(1μm程度)することが出来るため、上下ショートなどを防止し、生産性も向上することが期待出来る。現在、有機ELの高効率化を達成するためのキャリア輸送層の化合物材料開発が活発に行われている。このような状況で、キャリア輸送層を形成する有機化合物に液晶性を付与することで高移動度を達成しようとする動きがある。
【0010】
ところで、電圧印加に対して高速に応答する、即ち良好なスイッチング特性を発現する液晶化合物が特開平7−309838号公報に記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的はホール・電子などのキャリア輸送に適した液晶化合物を導電素子のキャリア輸送層として用いることにあり、詳しくは、高キャリア移動度あるいは電極からのキャリア注入特性を向上し、高導電率が達成される液晶化合物をキャリア輸送層として用いた導電素子およびその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、一対の電極と、前記一対の電極間に設けられるキャリア輸送層とを有する導電素子において、前記キャリア輸送層として下記一般式(1)で表される液晶化合物を用いてなることを特徴とする導電素子である。
【0013】
【化5】
Figure 0003825969
【0014】
(式中、A,Bはそれぞれ単独に無置換あるいはF,Cl,Br,CH3およびCF3から選ばれた置換基の1個または2個を有するナフタレン−2,6−ジイルである。ただし、A,Bの少なくとも一方のナフタレン環の1〜4個のCHがNで置換している。
【0015】
X及びX’は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−OOC−または−COO−を示す。
【0016】
R、R’の一方は水素原子、F、Cl、Br、CF3または炭素数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を示し、他方は炭素数3〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を示す。ただし、該アルキル基中の1個のメチレン基はヘテロ原子が隣接しない条件で酸素原子、硫黄原子、−CH=CH−または−C≡C−に置き換わってもよい。)
【0017】
前記一対の基板の間には、エレクトロルミネッセンス層が設けられているのが好ましい。
前記エレクトロルミネッセンス層は有機エレクトロルミネッセンス層または無機エレクトロルミネッセンス層であるのが好ましい。
前記キャリア輪送層は、層内で電子が移動することで電流が流れる電子性キャリア輸送層または層内で正孔が移動することで電流が流れる正孔性キャリア輪送層であるのが好ましい。
【0018】
前記キャリア輸送層は、前記一対の電極の少なくとも何れかの電極と前記エレクトロルミネッセンス層との間に配置されているか、あるいは前記一対の電極のそれぞれの電極と前記エレクトロルミネッセンス層との間に配置されているのが好ましい。
前記キャリア輸送層と前記エレクトロルミネッセンス層とは境目が実質的に無い同一層であるのが好ましい。
前記導電素子は表示装置の表示素子であるのが好ましい。
【0019】
また、本発明は、一対の電極と、前記一対の電極間に設けられるキャリア輸送層とを有し、前記キャリア輸送層として上記一般式(1)で表される液晶化合物を用いてなる導電素子の製造方法であつて、前記一対の電極の少なくとも何れかの電極に接して前記液晶化合物の層を形成する工程か、あるいは前記液晶化合物の層を形成する工程の後に該液晶化合物の層に接して前記少なくとも何れか一方の電極を形成する工程の少なくとも何れかの工程を有することを特徴とする導電素子の製造方法である。
【0020】
前記液晶化合物の層を形成する工程は、前記液晶化合物を蒸着によって層に形成する工程であるのが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
電極間に液晶化合物を配置し、電界を印加することで高導電率を得るには、いくつかの要件が必要である。それは、
1.電極からの電子またはホール注入性がよいこと
2.高移動度を有すること
である。
【0022】
これまで、比較的良いホール注入・輸送材料は有機ルミネッセンスの開発過程で見出されているが、十分な特性を有する電子注入・輸送材料は、いまだ見出されてない。本発明では特に電子注入あるいは輸送又はその両方に適した液晶性化合物を見出すことができた。
【0023】
すなわち、本発明に係るキャリア輸送層は、下記一般式(1)で表される液晶化合物を用いることを特徴とする。
【0024】
【化6】
Figure 0003825969
【0025】
一般式(1)において、A,Bはそれぞれ単独に無置換あるいはF,Cl,Br,CH3およびCF3から選ばれた置換基の1個または2個を有するナフタレン−2,6−ジイルである。ただし、A,Bの少なくとも一方のナフタレン環の1〜4個のCHがNで置換している。
【0026】
X及びX’は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−OOC−または−COO−を示す。なお、単結合とは、X及びX’が無くて、RとAがあるいはBとR’がR−AあるいはB−R’の直接結合をしていることを意味する。
【0027】
R、R’の一方は水素原子、F、Cl、Br、CF3または炭素数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を示し、他方は炭素数3〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を示す。ただし、該アルキル基中の1個のメチレン基はヘテロ原子が隣接しない条件で酸素原子、硫黄原子、−CH=CH−または−C≡C−に置き換わってもよい。
【0028】
また、前記一般式(1)において、AおよびBがそれぞれ単独に無置換あるいはF,Cl,Br,CH3およびCF3から選ばれた置換基の1個または2個を有するキノリン−2,6−ジイル、イソキノリン−3,7−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、[1,5]ナフチリジン−2,6−ジイル、[1,6]ナフチリジン−3,7−ジイル、[1,7]ナフチリジン−2,6−ジイル、[1,8]ナフチリジン−2,6−ジイル、キナゾリン−2,6−ジイル、シンノリン−3,7−ジイル、ピリド[2,3−b]ピラジン−2,6−ジイル、ピリド[2,3−b]ピラジン−3,7−ジイル、ピラジノ[2,3−b]ピラジン−2,6−ジイル、プテリジン−2,6−ジイルまたはナフタレン−2,6−ジイルであり、ただしA,Bが共にナフタレン−2,6−ジイルであることはないことが好ましい。
【0029】
前記一般式(1)において、R=R’、X=X’、A=Bであることが好ましい。
【0030】
前記一般式(1)において、AまたはBがキノリン−2,6−ジイルであることが好ましい。
前記一般式(1)において、A及びBがキノリン−2,6−ジイルであることが好ましい。
【0031】
以下に本発明に係る液晶化合物の分子設計指針をまとめて示す。
(1)LUMO準位の低下
電子輸送は、液晶分子のLUMO(最低非占分子軌道)上をホッピング伝導するため、LUMOへの電極からの注入が問題となる。一般に電極の化学的安定性を考えると、仕事関数を小さくすることが出来ないので、如何に液晶化合物のLUMO準位を低下させるかが大きなポイントである。LUMO準位を予測するために、分子軌道法を用い本発明の液晶化合物の一部に用いられる環構造のHOMO(最高占有分子軌道)/LUMO(最低非占分子軌道)準位を計算した。(分子軌道計算には、半経験的分子軌道計算法の1つであるAM1法を用いた)
【0032】
【化7】
Figure 0003825969
【0033】
以上のように、LUMOの値がナフタレンに比して、ナフタレン骨格の炭素を1〜4置換したものは、LUMO準位を低下させる。したがってこれらのヘテロ縮合環を液晶化合物の骨格に用いることで、LUMOが低下し電極からの電子注入性が向上する。
【0034】
(2)分子構造の対称性
液晶の導電性を司るのは、前に述べたとおりホッピング伝導であり、それは、隣接分子間のπ電子雲の重なり積分の大きさに依存している。このπ電子雲の重なりを大きくすることが伝導性を持たせる大きなポイントである。ところで、電子伝導には、液晶分子の配列状態秩序の高いスメクティック相が用いられる。スメクティック相は層構造を持ち、その層内に層の法線方向あるいは少し傾いた方向に液晶分子長軸が配列している。
【0035】
一般に液晶分子は、分子対称性がないためHead−tail(分子構造の頭−尾)が存在するが、スメクティック層内では、Head−tailがランダムに配列している。そのため、電子伝導のためのπ電子骨格が常に接近して配列しているとは限らない。そこでこれを改善するために、分子に対称性を付与して、スメクティック層内で近接した位置にπ電子骨格を配置させることができる。これにより、π電子重なり積分が大きくなり、移動度が向上し、伝導率が改善される。また、完全な対称性が無いとしても、例えば側差の長さがおおよそ等しく、類似の骨格構造を有している液晶分子でも、この効果は失われないと考えられる。
【0036】
(3)回転異性体(コンホマー)
より好ましくは、以下に述べるように、安定なコンホマーが少ないことが重要である。
【0037】
以下の実施例に示す液晶化合物の骨格構造を有すビキノリンの場合を例にとって、ビナフタレンと対比しながら分子内部回転異性体を考える。以下の単結合の2面角をφ1、φ2とする(以下に示した形の時φ=0°)。上記と同様、半経験的分子軌道計算AM1法で、エネルギー計算をして、コンホマー安定性を見積もった。
【0038】
ビキノリンの場合、φ=0〜180°で40°にエネルギーのシングルミニマムをもつが、ビナフタレンの場合40°と140°にダブルミニマムを持つ。したがってビナフタレンの場合には、2つのコンホマーの存在確率が高く、その分子形状は大きく異なる。一方、ビキノリンの場合には、単一のコンホマーの存在確率が高いために、ビキノリン骨格の方が均一な分子間相互作用することができ、π電子重なりが大きくホッピング確率が向上し、導電率が改善できると考えられる。
【0039】
【化8】
Figure 0003825969
【0040】
以上の3つの項目が、大きな設計指針ではあるが、必ずしもすべてを満たしている必要は無い。
【0041】
本発明者らは、以上の設計指針に基づいた液晶化合物を、有機エレクトロルミネッセンス素子のキャリア輸送層に用いることで高効率の発光素子が実現できることを見出した。また、この液晶化合物を無機エレクトロルミネッセンス素子のキャリア輸送層に用いることも可能である。
【0042】
このような高効率な発光素子は、省エネルギーや高輝度が必要な製品に応用が可能である。応用例としては表示装置・照明装置やプリンターの光源、液晶表示装置のバックライトなどが考えられる。表示装置としては、省エネルギーや高視認性・軽量なフラットパネルディスプレイが可能となる。また、プリンターの光源としては、現在広く用いられているレーザビームプリンタのレーザー光源部を、本発明の発光素子に置き換えることができる。独立にアドレスできる素子をアレイ上に配置し、感光ドラムに所望の露光を行うことで、画像形成する。本発明の素子を用いることで、装置体積を大幅に減少することができる。照明装置やバックライトに関しては、本発明による省エネルギー効果が期待できる。
【0043】
また、金属との高接合効率や高移動度が実現できることで、発光素子にとどまらず電極間に介在する物質に電極から供給される電流(電圧)を効率良く供給したい場合、種々の半導体デバイスに応用することが可能である。
【0044】
以下本発明に係る液晶化合物の具体的な構造式を表5〜表15に示す。但し、これらは、代表例を例示しただけで、本発明は、これに限定されるものではない。表5〜表15に使用しているa1 〜a33は表1〜表4に示した環構造を表わしている。
【0045】
【表1】
Figure 0003825969
【0046】
【表2】
Figure 0003825969
【0047】
【表3】
Figure 0003825969
【0048】
【表4】
Figure 0003825969
【0049】
【表5】
Figure 0003825969
【0050】
【表6】
Figure 0003825969
【0051】
【表7】
Figure 0003825969
【0052】
【表8】
Figure 0003825969
【0053】
【表9】
Figure 0003825969
【0054】
【表10】
Figure 0003825969
【0055】
【表11】
Figure 0003825969
【0056】
【表12】
Figure 0003825969
【0057】
【表13】
Figure 0003825969
【0058】
【表14】
Figure 0003825969
【0059】
【表15】
Figure 0003825969
【0060】
また、本発明の導電素子は、上記の液晶化合物をキャリア輸送層として用いたことを特徴とする。導電素子の構成としては、例えば本発明に係る液晶化合物を導電膜層として用いることにより、つまり電子が移動する電子移動性のキャリア輸送層あるいは正孔(ホール)が移動する正孔移動性のキャリア輸送層として用いることにより、素子の電流特性向上の作用をし、良好な素子特性を得ることができる。
【0061】
また、本発明の導電素子が、無機EL素子あるいは有機EL素子である場合、上記の液晶化合物を用いたことを特徴とする。有機EL素子の構成としては、例えば本発明に係る液晶化合物をキャリア輸送層に用いることにより、電極からの電子注入特性や輸送性の向上の作用をし、良好な発光特性を得ることができる。この液晶化合物を用いたキャリア輸送層は、電極とエレクトロルミネッセンス層との間に配置されるものであり、この場合、電極とは正極および負極の少なくともいずれか一方である。これらの一連の液晶化合物のうち、電子輸送性あるいは正孔輸送性の良しあしを考慮し、正極側または負極側のいずれかに配置すればよいか適宜選べばよいし、電子輸送性および正孔輸送性も良好な液晶化合物の場合は、正極側および負極側の両方に配置してもよい。
【0062】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0063】
合成例1
上記表中の例示化合物(20)の6,6’−ビス(ヘプチル)−2,2’−ビキノリンの合成経路及び合成法を以下に示す。
【0064】
【化9】
Figure 0003825969
【0065】
1,1,3,3−テトラエトキシプロパン(i)150.0g(680.9mmole)、3%p−トルエンスルホン酸水溶液13.6gを300mlナスフラスコに入れ、47〜55℃で2時間加熱攪拌した。水16.4gを加えて、さらに3.5時間加熱攪拌した。反応物を冷却し、減圧蒸留してb.p.47〜85℃/4100Pa(31Torr)の粗エトキシアクロレイン(ii)の淡黄色液体54.8g(粗収率80.4%)を得た。このものはこれ以上精製しないで、次の反応に用いた。
【0066】
【化10】
Figure 0003825969
【0067】
エトキシアクロレイン(ii)31.4g(314mmole),メタノ−ル300mlを1リットルナスフラスコに入れて、氷冷攪拌下p−ヘプチルアニリン(iii)23.4g(122mmole)を滴下した。反応物を冷蔵庫内に一晩放置し、メタノ−ルを減圧留去し、得られた赤褐色粘性液体をシリカゲルカラムクロマト(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製してβ−(p−ヘプチルアニリノ)アクロレイン(iv)の赤褐色結晶17.3g(収率57.8%)を得た。
【0068】
【化11】
Figure 0003825969
【0069】
β−(p−ヘプチルアニリノ)アクロレイン(iv)17.2g(70.1mmole),濃硫酸103.2gを300mlナスフラスコに入れ、77〜82℃で5時間加熱攪拌した。反応物を冷却し、氷水1.0Kgを加えて攪拌しながら48%NaOH水溶液でpH11とした。トルエンで抽出し、有機層を水洗・芒硝乾燥後減圧乾固した。得られた黒色液体をシリカゲルカラムクロマト(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製して6−ヘプチルキノリン(v)のオレンジ色の液体11.2g(収率70.4%)を得た。
【0070】
【化12】
Figure 0003825969
【0071】
ジイソプロピルアミン6.00g(59.3mmole),テトラヒドロフラン60mlを500mlナスフラスコに入れ、乾燥窒素気流下−20〜−10℃に保って1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液34.3mlを15分間かけて滴下した。その後同じ温度で30分間攪拌した。乾燥窒素気流下−20〜−10℃に保って、この反応物に6−ヘプチルキノリン(v)6.30g(27.7mmole)をテトラヒドロフラン31.5mlに溶かしたものを30分間かけて滴下した。その後同じ温度で30分間攪拌し、6−ヘプチルキノリン(v)6.30g(27.7mmole),HMPA 5.9g,テトラヒドロフラン63mlの混合物を乾燥窒素気流下−70〜−69℃に保って40分間かけて滴下した。滴下終了後同じ温度で1.5時間攪拌した。その後2時間かけて0℃まで昇温し、0〜10℃で1時間と10〜21℃で1時間攪拌し、その後室温で一晩放置した。反応物を氷水に注入し、トルエンで抽出し、有機層を水洗・芒硝乾燥後減圧乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマト(溶離液:トルエン)で精製し、エタノ−ルで再結晶して6,6’−ビス(ヘプチル)−2,2’−ビキノリン(例示化合物(20))の淡黄色結晶2.9g(収率23.1%)を得た。
【0072】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst → 82℃ → SmX → 129℃ → N → 132℃→ Iso
SmXは相同定がなされていないものであるが、偏光顕微鏡観察とDSC(示差走査熱量計)のチャートの相転移時のエンタルピー変化から、高次のスメクティック液晶相であるが、詳細は明らかではない。
【0073】
実施例1
例示化合物(20)を用いて、図1に示す有機EL素子(有機エレクトロルミネセンス素子)を作成した。
【0074】
1mmの厚さのガラス基板11上に、スパッタリング法によりITOを70nmの厚さで形成し、紫外線照射による表面洗浄を行い、陽極(ITO)12を作成した。この陽極12上に、ホール輸送層13として下記の(d)式で示されるαNPDを真空蒸着法により50nmの膜厚で形成した。真空蒸着機内の圧力は約1.33×10-3Pa(約1×10-5Torr)であり、加熱による蒸着速度は0.1nm/secである。
【0075】
さらに、同様の条件で発光層14を50nmの膜厚で形成した。この発光層は複数の発光波長を取れるようにマスク蒸着により3種の異なる有機層を用いた。有機層のホスト材料としては下記の(a)式で示されるAlq3を用いて、ドーピング材料として下記の(b)式で示されるペリレン(Alq3 95wt%に対し5wt%)を用いて発光波長を短波長側にシフトさせた層と、下記の(c)式で示されるDCM(スチリル系色素)(Alq3 95wt%に対し5wt%)を用いて発光波長を長波長側にシフトさせた層、そして中心波長にはドーパントを用いないAlq3層を用いた。その上に、スメクティック液晶化合物(例示化合物(20))を20nmの膜厚で電子注入層16として蒸着した。
【0076】
陰極電極15としては第一層にAlLi(Al 98.2wt%、Li 1.8wt%)合金膜を真空蒸着によって厚さ10nmに形成し、その上に第二層としてAl電極層を150nmの厚さに真空蒸着によって形成して用いた。図1にこの発光デバイスの構造を示す。
【0077】
この素子のドーパントの無い部分、即ち前述したAlq3のみを用いた発光層14の部分の電流電圧特性を測定した結果を図2に示す。この液晶化合物がスメクチック相の状態にある温度範囲である85℃で測定した。電界に対して、整流性をもち、高電流密度が得られたことを示している。発光輝度は、おおよそ電流密度に比例するため、高輝度が確認された。
【0078】
なお、この電流電圧特性の測定にあたって作成したEL素子をメトラーネ社製FP90−FP82で所定の温度に保ち、ヒューレッドパッカード社製の微小電流計4140Bで測定した。
【0079】
また、下記比較例と比較して、電界強度が低い(有機層厚が厚い)にもかかわらず高電流が得られたことで、本実施例の液晶により、電子の注入効率が向上したと考えられる。
【0080】
【化13】
Figure 0003825969
【0081】
比較例1
実施例1においてスメクティック液晶化合物(例示化合物(20))で構成した電子注入層16を無くした以外は同じ構成にした。この場合のドーパンの無い部分の電圧電流特性を図3に示す。図3は図2と同じ温度即ち85℃を測定温度とした。電流密度が、実施例1より小さい値が得られた。実施例1より電界強度が強いにもかかわらず比較例1の電流値が小さいことから、電子注入性が液晶化合物を用いた実施例1より劣る。
【0082】
比較例2
特開平10−312711号公報の124ペ−ジに記載されている6,6’−ビス(ヘプチル)−2,2’−ビナフタレン( LCReg 7508 )を次に示す経路で合成した。
【0083】
【化14】
Figure 0003825969
【0084】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst → 126℃→ SmE → 136℃ → SmA → 163℃ → Iso
【0085】
実施例1のスメクティック液晶化合物(例示化合物(20))の代りにこの化合物を用いる以外は全く同様に有機EL素子を作成し、電流電圧特性を測定した。この場合のドーパントの無い部分の電圧電流特性を図6に示す。図6のデータの測定温度は結晶相からSmE相への転移温度125℃より3℃高い128℃である。電流密度が、実施例1及び比較例1より小さい値が得られた。電子注入性が本発明の例示化合物(20)の液晶化合物を用いた実施例1および、液晶化合物の無い比較例1より劣っている。
【0086】
合成例2
上記表中の例示化合物(18)の6,6’−ビス(ペンチル)−2,2’−ビキノリンの合成経路及び合成法を以下に示す。
【0087】
【化15】
Figure 0003825969
【0088】
6−ヒドロキシキノリン95.8g(660mmole),ピリジン950mlを3L(リットル)三つ口フラスコ入れて溶かし、氷冷攪拌下トリフルオロメタンスルホン酸無水物279.3g(990mmole)を反応温度を5〜13℃に保って1時間25分かけて滴下した。その後、20〜23℃で3時間攪拌した。反応物を3Lの冷水にゆっくり注入し、トルエン500mlで4回抽出し、有機層を3N−塩酸、蒸留水で順次洗浄し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト(溶離液:トルエン/THF=20/1)で精製して6−トリフルオロメチルスルホニルオキシキノリンの黄色油状物159.2g(収率87.0%)を得た。
【0089】
【化16】
Figure 0003825969
【0090】
1−ペンテン21.8g(311mmole),テトラヒドロフラン170mlを5L三つ口フラスコ入れて溶かし、窒素気流中で攪拌下反応温度を−25〜−20℃に保って9−BBN(9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン)の0.5Mテトラヒドロフラン溶液673.4mlを15分間で滴下し、その後−10℃で1時間、5℃で3時間順次攪拌した。氷冷攪拌下この反応物にPd(PPh34 6.75g(5.84mmole)を添加し、6−トリフルオロメチルスルホニルオキシキノリン79.6g(287mmole)をDMF1010mlに溶かして滴下し、さらに無水炭酸カリウム62.1gを加えて10分間攪拌した。その後昇温して、50〜54℃で3時間加熱攪拌した。反応物を放冷し、3Lの冷水にゆっくり注入し、トルエン500mlで4回抽出し、有機層を水洗した。有機層を約1Lまで濃縮し、塩酸を加えてpH1とし、水層をトルエンで洗浄した。水層を10%NaOH水溶液でpH11とし、トルエンで抽出して有機層を燥後減圧乾固した。得られた黒色液体をシリカゲルカラムクロマト(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製して6−ペンチルキノリン42.6g(収率74.4%)を得た。
【0091】
合成例1と同様に6−ペンチルキノリン34.6g(174mmole)を用いて6,6’−ビス(ペンチル)−2,2’−ビキノリンの淡黄色結晶3.9g(収率9.2%)を得た。
【0092】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst→ 78.5℃ → SmX → 149.8℃ →Iso
SmXは高次のスメクティック液晶相である。
【0093】
合成例3
合成例2と同様にして6−トリフルオロメチルスルホニルオキシキノリンから6−デシルキノリンを収率66.3%で得た。そして合成例1と同様にして6−デシルキノリンから上記表中の例示化合物(23)である6,6’−ビス(デシル)−2,2’−ビキノリンを収率6.7%で得た。
【0094】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst→ 108.0℃ → SmX → 117.8℃ → SmA
126.3℃ → Iso
SmXは高次のスメクティック液晶相である。
【0095】
合成例4
500ml三口フラスコに4−ブチルアニリン38.6g(259mmole),グリセリン80.5g(875mmole),m−ニトロベンゼンスルホン酸25.0g,硫酸第二鉄7.6g,ホウ酸13.2gを入れ、氷冷攪拌下濃硫酸47.4mlを20分間かけて滴下した。温度が8℃から50℃に上昇した。その後加熱して、135から145℃で2時間還 流攪拌した。反応終了後、反応物を氷水に注入し、20%水酸化ナトリウム水溶液でpH11としてトルエンで抽出し、有機層を水洗後に減圧乾固し、残渣をシリカゲルカラムクロマト(溶離液:トルエン/テトラヒドロフラン)で精製して6−ブチルキノリン31.9g(収率66.6%)を得た。
【0096】
1L三口フラスコにジイソプロピルアミン12.6g(125mmole),テトラヒドロフラン126mlを入れ、窒素気流下ドライアイス−アセトン浴で冷却しながら1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液73.3ml(117mmole)を30分間で滴下した。(内温−20〜−30℃)その後同じ温度で1時間攪拌した。さらに6−ブチルキノリン21.6g(117mmole)をテトラヒドロフラン150mlに溶かして、−20〜−30℃で50分間かけて滴下した。その後同じ温度で1時間攪拌し、昇温して10℃付近で4時間攪拌し、室温で一晩放置した。反応物を氷水に注入し、トルエンで抽出して有機層を水洗後に減圧乾固した。残渣をエタノ−ルで洗浄し、シリカゲルカラムクロマト(溶離液:トルエン)で精製した。得られた黄色結晶をアルミナカラムクロマト(溶離液:トルエン)で精製し、上記表中の例示化合物(17)である6,6’−ビス(ブチル)−2,2’−ビキノリンを6.20g(収率28.9%)得た。
【0097】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst→ 108.0℃ → SmX → 117.8℃ → SmA
126.3℃ → Iso
SmXは高次のスメクティック液晶相である。
【0098】
合成例5
合成例4と同様にして4−プロピルアニリンから6−プロピルキノリンを収率53.7%で得た。そして合成例4と同様にして6−プロピルキノリン34.0g(199mmole)から上記表中の例示化合物(16)である6,6’−ビス(プロピル)−2,2’−ビキノリンを7.9g(収率23.4%)得た。
【0099】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst→40.2℃ → SmX → 193.9℃ → Iso
SmXは高次のスメクティック液晶相である。
【0100】
合成例6
合成例2と同様にして6−トリフルオロメチルスルホニルオキシキノリンから6−ヘキシルキノリンを収率55.8%で得た。そして合成例4と同様にして6−ヘキシルキノリンから上記表中の例示化合物(19)である6,6’−ビス(ヘキシル)−2,2’−ビキノリンを収率18.2%で得た。
【0101】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst→ 100.5℃ → SmX → 130.3℃ → Iso
SmXは高次のスメクティック液晶相である。
【0102】
合成例7
合成例2と同様にして4−メチル−1−ペンテンと6−トリフルオロメチルスルホニルオキシキノリンから6−(4−メチルペンチル)キノリンを収率56.4%で得た。そして合成例4と同様にして6−(4−メチルペンチル)キノリンから上記表中の例示化合物(204)である6,6’−ビス(4−メチルペンチル)−2,2’−ビキノリンを収率18.9%で得た。
【0103】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst→ −35.0℃> → SmX → 168.2℃ → Iso
SmXは高次のスメクティック液晶相である。
【0104】
合成例8
合成例2と同様にしてアリルエチルエ−テルと6−トリフルオロメチルスルホニルオキシキノリンから6−(3−エトキシプロピル)キノリンを収率78.9%で得た。そして合成例4と同様にして6−(3−エトキシプロピル)キノリンから上記表中の例示化合物(201)である6,6’−ビス(3−エトキシプロピル)−2,2’−ビキノリンを収率6.0%で得た。
【0105】
この化合物の相転移を以下に示す。
Cryst→ 39.3℃→ SmX1→ 88.0℃→ SmX2→113.9℃→ SmX3 → 133.5℃→ Iso
SmX1,SmX2,SmX3はそれぞれ高次のスメクティック液晶相である。
【0106】
本合成例および本発明に係る液晶化合物は、光学活性な化合物を有していない。従って、スイッチング挙動を示さない。
【0107】
実施例2
合成例2〜8に係る液晶化合物をキャリア輸送層とした導電素子を実施例1と同様に作成した。
実施例1と同様に高キャリア移動度あるいは電極からのキャリア注入特性を向上し、高導電率が達成された導電素子を得ることができた。
【0108】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の導電素子は、上述の液晶化合物を、ホ−ル・電子などのキャリア輸送として用いているので、特に高キャリア移動度あるいは電極からのキャリア注入特性を向上し、高導電率が達成される効果が得られる。
また、本発明は、上記の液晶化合物を用いて、安定で良好な発光特性を有する液晶性導電素子および有機EL素子を得ることができる。
【0109】
また、本発明の製造方法によれば、上記の液晶化合物をキャリア輸送として用いた導電素子を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL素子の一実施例を示す概略図である。
【図2】実施例2で作成した有機EL素子のド−パントの無い部分の電流電圧特性を示す図である。
【図3】比較例1で作成した有機EL素子のド−パントの無い部分の電流電圧特性を示す図である。
【図4】一般的な有機EL素子の構成を示す概略図である。
【図5】一般的な有機EL素子の構成を示す概略図である。
【図6】比較例2で作成した有機EL素子のド−パントの無い部分の電流電圧特性を示す図である。
【符号の説明】
11 ガラス基板
12 陽極(ITO)
13 ホ−ル輸送層
14 発光層
15 陰極電極
16 電子注入層
21、31 金属電極
22、33 発光層
23、34 正孔輸送層
24、35 透明電極
25、36 透明基板
32 電子輸送層

Claims (16)

  1. 一対の電極と、前記一対の電極間に設けられるキャリア輸送層とを有する導電素子において、前記キャリア輸送層として下記一般式(1)で表される液晶化合物を用いてなることを特徴とする導電素子。
    Figure 0003825969
    (式中、A,Bはそれぞれ単独に無置換あるいはF,Cl,Br,CH3およびCF3から選ばれた置換基の1個または2個を有するナフタレン−2,6−ジイルである。ただし、A,Bの少なくとも一方のナフタレン環の1〜4個のCHがNで置換している。
    X及びX’は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−OOC−または−COO−を示す。
    R、R’の一方は水素原子、F、Cl、Br、CF3または炭素数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を示し、他方は炭素数3〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を示す。ただし、該アルキル基中の1個のメチレン基はヘテロ原子が隣接しない条件で酸素原子、硫黄原子、−CH=CH−または−C≡C−に置き換わってもよい。)
  2. 前記一般式(1)において、AおよびBがそれぞれ単独に無置換あるいはF,Cl,Br,CH3およびCF3から選ばれた置換基の1個または2個を有するキノリン−2,6−ジイル、イソキノリン−3,7−ジイル、キノキサリン−2,6−ジイル、[1,5]ナフチリジン−2,6−ジイル、[1,6]ナフチリジン−3,7−ジイル、[1,7]ナフチリジン−2,6−ジイル、[1,8]ナフチリジン−2,6−ジイル、キナゾリン−2,6−ジイル、シンノリン−3,7−ジイル、ピリド[2,3−b]ピラジン−2,6−ジイル、ピリド[2,3−b]ピラジン−3,7−ジイル、ピラジノ[2,3−b]ピラジン−2,6−ジイル、プテリジン−2,6−ジイルまたはナフタレン−2,6−ジイルであり、ただしA,Bが共にナフタレン−2,6−ジイルであることはない請求項1記載の導電素子。
  3. 前記一般式(1)において、R=R’、X=X’、A=Bでである請求項1または2記載の導電素子。
  4. 前記一般式(1)において、AまたはBがキノリン−2,6−ジイルである請求項1及至3のいずれかの項に記載の導電素子。
  5. 前記一般式(1)において、A及びBがキノリン−2,6−ジイルである請求項1及至4のいずれかの項に記載の導電素子。
  6. 前記一対の基板の間には、エレクトロルミネッセンス層が設けられている請求項1記載の導電素子。
  7. 前記エレクトロルミネッセンス層は有機エレクトロルミネッセンス層である請求項6記載の導電素子。
  8. 前記エレクトロルミネッセンス層は無機エレクトロルミネッセンス層である請求項6記載の導電素子。
  9. 前記キャリア輪送層は、層内で電子が移動することで電流が流れる電子性キャリア輸送層である請求項1記載の導電素子。
  10. 前記キャリア輪送層は、層内で正孔が移動することで電流が流れる正孔性キャリア輪送層である請求項1記載の導電素子。
  11. 前記キャリア輸送層は、前記一対の電極の少なくとも何れかの電極と前記エレクトロルミネッセンス層との間に配置される請求項6記載の導電素子。
  12. 前記キャリア輪送層は、前記一対の電極のそれぞれの電極と前記エレクトロルミネッセンス層との間に配置される請求項6記載の導電素子。
  13. 前記キャリア輸送層と前記エレクトロルミネッセンス層とは境目が実質的に無い同一層である請求項6記載の導電素子。
  14. 前記導電素子は表示装置の表示素子である請求項1記載の導電素子。
  15. 一対の電極と、前記一対の電極間に設けられるキャリア輸送層とを有し、前記キャリア輸送層として下記一般式(1)で表される液晶化合物を用いてなる導電素子の製造方法であつて、前記一対の電極の少なくとも何れかの電極に接して前記液晶化合物の層を形成する工程か、あるいは前記液晶化合物の層を形成する工程の後に該液晶化合物の層に接して前記少なくとも何れか一方の電極を形成する工程の少なくとも何れかの工程を有することを特徴とする導電素子の製造方法。
    Figure 0003825969
    (式中、A,Bはそれぞれ単独に無置換あるいはF,Cl,Br,CH3およびCF3から選ばれた置換基の1個または2個を有するナフタレン−2,6−ジイルである。ただし、A,Bの少なくとも一方のナフタレン環の1〜4個のCHがNで置換している。
    X及びX’は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−OOC−または−COO−を示す。
    R、R’の一方は水素原子、F、Cl、Br、CF3または炭素数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を示し、他方は炭素数3〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を示す。ただし、該アルキル基中の1個のメチレン基はヘテロ原子が隣接しない条件で酸素原子、硫黄原子、−CH=CH−または−C≡C−に置き換わってもよい。)
  16. 前記液晶化合物の層を形成する工程は、前記液晶化合物を蒸着によって層に形成する工程である請求項15記載の導電素子の製造方法。
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