JP3825804B2 - 聴力検査装置および関連するスクリーニング方法 - Google Patents

聴力検査装置および関連するスクリーニング方法 Download PDF

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Description

背景
本発明は、一般に聴力検査装置および関連するスクリーニング方法の分野に関する。特に、本発明は、患者の聴力の高速、低コスト、包括的、非侵襲のスクリーニングを実施する聴力検査装置および聴覚スクリーニング方法に関する。
乳児の言語習得は、人間の話し声の周波数範囲に及ぶ聴力の臨界期を必要とする。臨界期は、乳児が一般に出生から、ある程度の熟達レベルをもって話し始める約2才ないし3才に及ぶ。
新生児の約3パーセントないし5パーセントは、ある程度の聴力障害を煩っている。これらの障害は、障害のある乳児の社会的、感情的および知的な発達に悪影響を及ぼす。乳児の聴力障害の早期識別では、早期介入を実施して、大きい発語障害および言語障害を最小限に抑えることができる。乳児は、通常、周知の行動聴覚検査に参加することができないか、または参加したがらない。さらに、乳児が言葉で答えることができるまで聴覚スクリーニングを遅らせることは、しばしば聴力障害のある乳児にとって遅すぎ、長期の問題をもたらす。
国立、州立および私立の機関は、20年以上の間乳児の一般聴覚スクリーニングを実施することを試みてきた。乳児の一般聴覚スクリーニングの実施に対する主要な障害は、検査に関連するコストおよび複雑さであった。現在の乳児スクリーニング検査は、時間がかかり、高価な装置を必要とし、また検査を実施し、結果を解釈する訓練された専門家を必要とする。したがって、乳児の一般聴覚スクリーニングは現在、経済的に実行不可能である。
様々な団体が乳児の聴力のスクリーニングを実施するために使用できる聴力検査装置を開発している。これらの既存の装置は、一般に2つの範疇の一方に入る。第1の範疇の装置は、脳の聴覚経路内の細胞の音刺激に対する電気応答である聴覚誘発電位(AEP)を誘引するように構成される。そのような装置は、一般に乳児の聴覚スクリーニングのための非侵襲の聴覚脳幹応答(ABR)検査を使用する。イヤホーンは、患者の耳に対して音刺激、特に短いクリックまたはトーンバーストを与える。患者の頭皮に取り付けられた電極は、脳波図波形として記録される聴覚誘発電位を頭皮から受け取る。これらの脳波パターンの分析を使用して、聴覚系が正常に機能しているかどうかを決定する。
第2の範疇の装置は、聴覚スクリーニングのために誘発耳音響放出(OAE)検査を使用する。イヤホーンが患者の耳に対して短い音刺激を与える。患者の耳内にイヤホーンに隣接して配置されたマイクロフォンが、音響信号として記録されるOAEを耳から受け取る。OAE波形に分析は、ともに聴覚周縁部を構成する中耳および内耳に機能完全性の指示を与える。
既存の聴力検査スクリーニング装置に関していくつかの制限が存在する。1つの制限は、いくつかの既存の装置が複雑であり、操作するために集中的な訓練を必要とすることである。他の制限は、他の装置が合格/不合格の指示のみを与え、視覚表示ができないことである。他の制限は、ABRまたはOAEを実施するために2つの別々の装置が必要とされることである。オペレータは、応答波形の可視検査に基づいてABR検査結果またはOAE検査結果の許容度を主観的に決定する。既存の聴力検査装置では、乳児の高速、低コスト、非侵襲、包括的スクリーニングを実施することができないので、そのような装置は、一般聴覚乳児スクリーニングの必要を十分に満足しない。
発明の概要
本発明は、患者の聴力の高速、低コスト、包括的、非侵襲のスクリーニングを実施する聴力検査スクリーニング装置および関連する方法に関する。本発明の原理を組み込んだ装置を使用して聴覚スクリーニングを実施する利点は、患者からの行動応答が不要であることである。したがって、そのような装置を使用すれば、応答することができない患者(例えば、乳児)または検査を受けたがらないかまたは検査を受けることが困難な患者(例えば、無感覚者や精神障害者)のスクリーニングを実施することができる。他の利点は、本発明は、特に乳児の聴覚スクリーニングの分野において有用であることである。初期乳児準備を除いて、この装置は、刺激授与、応答信号収集、信号分析、および結果の解釈を含む完全に自動化されたスクリーニング手順を実施する。看護婦、専門家、病院のボランティアは、乳児の聴覚スクリーニングを実施するために最小の訓練を必要とするだけである。したがって、そのような聴覚スクリーニング検査を管理するコストが削減され、新生児の一般スクリーニングを助長する。
本発明は、患者の聴力のスクリーニングを実施する聴力検査装置を特徴とする。この装置は、第1の刺激信号を発生する信号プロセッサを含んでいる。プローブが信号プロセッサに電気的に結合され、患者の耳内に組み込むことができる。第1の刺激信号は、少なくとも1つの対音刺激または少なくとも1つの三重音刺激を含む振幅変調された変調音響信号を含んでいる。プローブは、第1の刺激信号を耳に送信する送信機、および患者の耳から第1の応答信号を受信する受信機を含んでいる。第2の応答信号を検知するために、信号プロセッサに電気的に結合された少なくとも1つの電極が患者の頭皮に取り付けられる。信号プロセッサは、第1の応答信号を処理して、OAE信号をもたらし、第2の応答信号を処理して、AEP信号をもたらす。信号プロセッサは、第1の信号と第2の信号を並列に処理する。さらに、信号プロセッサは、信号を同時に処理して、瞬時OAE信号および瞬時AEP信号をもたらす。
ユーザが信号プロセッサにOAE検査およびAEP検査を実施するように要求することができるように、入力装置が制御プロセッサに電気的に結合される。OAE信号およびAEP信号の1つまたは複数の特性を表示するために、ディスプレイが制御プロセッサに電気的に結合される。
この装置はさらに、音響反射率(AR)検査を実施する能力を含む。そのような検査では、ある周波数範囲の音が鼓膜から反射される程度を測定する。信号プロセッサは、送信機によって患者の耳内に送信される第2の刺激信号を発生する。受信機は、患者の耳から第3の応答信号を受信し、信号プロセッサは、第3の応答信号を処理して、AR信号をもたらす。AR信号は、中耳道内の流体および他の異常の存在を示す。
本発明はまた、患者の聴力のスクリーニングを実施するポータブル聴力検査装置を特徴とする。ポータブル装置は、ハンドヘルド・ハウジングおよびハウジングを受容するドッキング・ステーションを含んでいる。ドッキング・ステーションは、信号プロセッサおよびプリンタを再充電する充電器を含んでいる。ハウジング内に配置された信号プロセッサは、第1の刺激信号を発生する。第1の刺激信号は、少なくとも1つの対音刺激または少なくとも1つの三重音刺激を含む振幅変調信号を含んでいる。信号プロセッサに電気的に結合されたプローブは、ハウジングから延び、患者の耳内に挿入することができる。プローブは、第1の刺激信号を耳内に送信する送信機、および患者の耳から第1の応答信号および第2の応答信号を受信する受信機を含んでいる。信号プロセッサは、第1の応答信号を処理して、OAE信号をもたらし、第2の応答信号を処理して、聴覚指示信号をもたらす。聴覚指示信号は、鼓膜聴力検査信号またはAR信号である。
ユーザが信号プロセッサにOAE検査および聴覚指示検査を実施するように要求することができるように、入力装置が制御プロセッサに電気的に結合される。OAE信号および聴覚指示信号の1つまたは複数の特性を表示するために、ディスプレイが制御プロセッサに電気的に結合される。
本発明はまた、患者の聴力の包括的スクリーニングを実施する聴覚スクリーニング方法を特徴とする。電極が患者の頭皮に取り付けられる。送信機および受信機を含むプローブが患者の耳内に挿入される。刺激信号が患者の耳内に送信される。刺激信号は、少なくとも1つの対音刺激または少なくとも1つの三重音刺激を含む振幅変調信号を含んでいる。応答信号が患者の耳からプローブを介して受信される。応答信号は、複数の間隔のわたって平均化され、複数のサブアベレージをもたらす。サブアベレージは、応答内容の導出された推定値に基づいて重み付けされ、結合されて、聴覚指示信号をもたらす。
さらに具体的には、サブアベレージは、応答信号の分散および内容に基づいて逆に重み付けされる。さらに、逆に重み付けされたサブアベレージは、次のステップに従って結合される。(i)各サブアベレージごとにフーリエ変換を実施するステップ、(ii)フーリエ変換の実数成分および虚数成分を指定された周波数において決定するステップ、(iii)、各成分の分散を独立に推定するステップ、および(iv)F統計量を使用して、聴覚指示信号の確率を決定するステップ。
【図面の簡単な説明】
本発明の上記その他の特徴について、詳細な説明および聴力検査装置および方法を示す添付の図面において以下でより完全に説明する。
第1図は、本発明の原理を組み込んだ聴力検査スクリーニング装置の図である。
第2図は、第1図に示される聴力検査スクリーニング装置のブロック図である。
第3図は、本発明の原理を示すポータブル聴力検査スクリーニング装置の図である。
第4図は、第3図に示されるポータブル聴力検査スクリーニング装置の一実施形態のブロック図である。
第5図は、第3図に示されるポータブル聴力検査スクリーニング装置の他の実施形態のブロック図である。
本発明の詳細な説明
本発明は、患者の聴力の高速、低コスト、包括的、非侵襲のスクリーニングを実施する聴力検査装置および聴覚スクリーニング方法を意図する。そのような装置は、刺激授与、応答信号収集、信号分析、および結果の解釈を含む完全に自動化されたスクリーニング手順を実施する。したがって、最小の訓練しか受けていない人でも、聴力検査スクリーニング検査を実施することができる。さらに、そのような装置は、患者からの行動応答を必要としないので、特に乳児、無感覚者または精神障害者のスクリーニングを実施するのに有用である。
一実施形態では、本発明の原理を組み込んだ聴力検査スクリーニング装置は、OAE検査、ABR検査、およびAR検査を実施することができる。OAE検査は、OAE信号を得る際に健康聴覚系内の非線形性を利用する。この手順では、音刺激信号を患者の耳に与える必要がある。音響エネルギーは、中耳の構造を介して、流体で満たされた蝸牛に伝導される。流体内を伝搬する圧力波は、基底膜の変位をもたらす。そのような変位は、内部有毛細胞および外部有毛細胞の励起を引き越す。主として外部有毛細胞の長さ変化に関連する活動プロセスのために、エネルギーが蝸牛から逆行して再伝達され、中耳を介して鼓膜に伝達されると考えられている。この再伝達されたエネルギーは、スピーカの働きをする鼓膜の運動を引き起こし、耳管内で検出可能な音響エネルギーが発生する。耳に非線形性のために、OAEとして測定されるこの再伝達された音は、元の刺激中に存在する周波数と異なる周波数において発生する。
ABR検査は、短いクリックやトーンバーストなど、音刺激信号が患者の耳に与えられる非侵襲の手順である。電極を使用して、頭皮から電位を記録する。正常に機能している聴覚系では、超しきい値音が脳の聴覚経路内の細胞(主として聴神経および脳幹構造を含むニューロン)を刺激する。この励起は、周縁部からより中心の構造まで広がり、経路内の多数のニューロンの放電をもたらす。神経活動は、音刺激信号に時間ロックされ、大きいニューロン・アセンブリの同期放電をもたらす。励起が聴覚系を動くとき、脳波図上に高度に型にはまった一連の波として現れる電位の連続パターンが頭皮から測定される。これらの音響的に誘発された脳波パターンの分析を使用すれば、聴覚系が正常に機能しているかどうかを決定することができる。AR検査では、ある周波数範囲の音が鼓膜から反射される程度を測定する。刺激信号が患者の耳内に送信され、AR応答信号がそこから受信される。AR信号は、中耳道内の流体の存在を示す。
第1図に、本発明の原理を組み込んだ聴力検査スクリーニング装置を示す。装置10は、ラップトップ・コンピュータ12によって制御される。コンピュータは、ドッキング・ステーション14に電気的に結合される。ドッキング・ステーション内に配置された信号プロセッサ16(第2図)は、コンピュータ・コマンドに応答して音刺激信号を発生する。プローブ18は、信号プロセッサが発生した音刺激信号を患者22に与えるイヤホーン20を含んでいる。イヤホーンはまた、患者の耳からOAE応答信号を受信する。患者の頭皮に取り付けられた電極24は、ABR応答信号を検知する。応答信号は、バイオ増幅器ユニット26内で増幅され、処理および分析のために信号プロセッサに与えられる。処理されたOAE信号およびAEP信号の1つまたは複数の特徴は、患者情報および他の中耳および内耳の病状とともにコンピュータ・モニタ28上に表示される。
応答の存在を検出するために、複数の信号処理アルゴリズムを使用して、処理された応答信号を分析し、あるいはまたはさらに、メモリ内に記憶された年齢重み付け正規母集団信号と結合する。処理された応答信号が正規母集団信号と比較して優れている場合、患者はスクリーニング検査に「合格」する。応答が指定された許容公差より大きく正規母集団信号からはずれる場合、患者は、後の診断検査を「照会」される。
装置10はさらに、音響反射率(AR)検査を実施する能力を含む。そのような検査では、ある周波数範囲の音が鼓膜から反射される程度を測定する。信号プロセッサは、イヤホーンによって患者に耳内に送信される刺激信号を発生する。患者の耳から第3の応答信号がイヤホーンによって受信され、処理のために信号プロセッサに送られる。中耳道内の流体の存在の指示を与える処理されたAR信号は、モニタ上に表示される。
第2図は、第1図に示される聴力検査スクリーニング装置のブロック図である。この装置は、3つの主要な構成要素、すなわちコンピュータ12、ドッキング・ステーション24、およびバイオ増幅器ユニット26を含んでいる。コンピュータは、モニタ28、制御プロセッサ30、およびキーボード32を含んでいる。ドッキング・ステーションは、(1つまたは複数のデジタル信号処理(DSP)チップ34およびメモリ36を含んでいる)信号プロセッサ16、アナログ対デジタル(A/D)変換器38、デジタル対アナログ(D/A)変換器40、減衰器42、およびフィルタ44を含んでいる。バイオ増幅器ユニットは、プローブ18および応答信号増幅器46および48を含んでいる。
この装置は、ISAバスを介してドッキング・ステーションと通信するコンピュータによって制御される。標準の60Hz壁プラグとドッキング・ステーションとの間の安全な接続は、すべてのUL S44要件を満足するトロイド分離変換器(図示せず)によって与えられる。一構成では、コンピュータは、次の構成要素を含んでいる。すなわち、86ファミリーIMB互換プロセッサ、4MBのメモリ、80MBハードドライブ、およびVGA互換グラフィックス・カードおよびモニタ。オペレータは、キーボード、マウスまたは音声入力を使用して、検査タイプ、刺激信号周波数、強度などを含む検査手順を指定する。
DSPチップ34は、聴覚検査に使用される音刺激信号をデジタル発生する。一構成では、DSPチップは、32ビット浮動小数点プロセッサであり、関連するメモリ36は、4MBのDRAMを含んでいる。DSPが発生したデジタル信号は、単一チャネル・モードで500MHzにおいて動作する2つの多重チャネルを有する(16ビット)D/A変換器38を使用して、アナログ電圧に変換される。アナログ信号は、0.0dBないし99.9dBの減衰範囲を有するプログラム式減衰器42に送られる。減衰したアナログ信号は、イヤホーン20に送られる。アナログ信号は、イヤホーン内のスピーカによって送信され、患者の聴覚系を刺激する。
OAE検査では、刺激信号に対するOAE応答は、イヤホーン内に配置されたマイクロフォンを使用して検出される。さらに具体的には、OAEは、持続時間の長い、同時に与えられる2つの純粋な音を使用して誘発される。音は、周波数f1およびf2において与えられる。健康な耳の場合、アナログ応答信号が立方ひずみ積に対応する周波数(2f1−f2)において大きいエネルギーとともに耳から再放出される。AEP検査では、アナログ応答信号が頭皮から収集され、電極24を使用して検出される。
いずれにせよ、患者からの応答信号は、UL544およびIEC601標準に一致するバイオ増幅器ユニット26に送られる。バイオ増幅器ユニットは、2つの音刺激信号の並列および同時授与、耳管内からのOAEの収集および頭皮からのAEPの収集を実施することができるようにカスタム設計される。バイオ増幅器ユニットは、完全にプログラム式であるが、手動制御も可能である。また、バイオ増幅器ユニットは、AEPの収集の際に使用される電極インピーダンスを検査するインピーダンス・メータを含んでいる。
応答信号は、別々の増幅器46および48を使用して、バイオ増幅器ユニット内で増幅され、ドッキング・ステーションに送られる。ドッキング・ステーション内で、信号は、アンチエイリアス・フィルタ44に通され、16ビットA/D40を使用してデジタル化される。デジタル化された信号は、信号プログラム16内のメモリ・バッファに書き込まれ、DSPチップ34によって平均化され、コンピュータに転送され、ハード・ドライブ上に記憶し、モニタ28上に表示される。
他の実施形態では、本発明の原理を組み込んだポータブル・ハンドヘルド聴力検査スクリーニング装置は、OAE検査、AR検査、および鼓膜聴力検査を実施することができる。OAE検査およびAR検査の原理については、上述した。鼓膜聴力検査は、鼓膜および中耳系の音響アドミタンス(または「吸収」)をある大気圧範囲にわたって選択周波数において測定するために使用される。鼓膜聴力検査装置は、一般に、中耳道内の流体の存在を検出する診断計器の役目をする。
ポータブル・ハンドヘルド聴力検査スクリーニング装置の1つの主要な機能は、中耳の状態、特に耳炎および中耳内の流体の集合(中耳流出物)を決定することである。そのような状態は、聴力検査検査の結果に深刻な影響を及ぼす。中耳状態は、AR耳鏡検査または鼓膜聴力検査によって決定することができる。AR検査または鼓膜聴力検査は、OAE検査またはABR検査の直前に終了することを推奨する。
ポータブル聴力検査スクリーニング装置の他の主要な機能は、聴覚周縁部が正常に機能しているかどうかを決定するためにOAE検査を実施することである。乳児の聴覚スクリーニングでは、OAE検査は、正常に機能している聴覚周縁部を有するすべての赤ん坊を除去する目的とともに使用される。初期検査に合格しなかった赤ん坊は、他の診断検査を使用して再スクリーニングを実施する。
第3図に、患者の聴力のスクリーニングを実施するポータブル聴力検査装置を示す。装置50は、ハンドヘルド・ハウジング52およびハウジングを受容するドッキング・ステーション(図示せず)を含んでいる。ハウジング内に配置された信号プロセッサ54(第4図)は、第1の刺激信号を発生する。第1の刺激信号は、少なくとも1つの対音刺激を含む振幅変調信号を含んでいる。プローブ(または検鏡)56は、ハウジングから延び、患者の耳内に容易に挿入することができるように成形される。プローブは、信号プロセッサに電気的に結合され、スピーカ58およびマイクロフォン60を含んでいる。スピーカは、第1の刺激信号を耳内に送信し、マイクロフォンは、患者の耳から1つまたは複数の応答信号を受信する。信号プロセッサは、応答信号を処理して、OAE信号、AR信号および/または鼓膜聴力検査信号をもたらす。
検査結果を表示するためにLCDスクリーン62がハウジング上に配置される。通常、装置を操作するために押しボタン制御装置64がハウジング上に配置される。ハウジングはまた、バッテリ、再充電回路、データ転送回路、圧力ポンプおよび空洞を含んでいる。
一構成では、ドッキング・ステーションは、単に充電器およびプリンタを含んでいる。ハウジングからのデータは、メモリにダウンロードされ、プリンタに送られる。他の構成では、ドッキング・ステーションは、充電器、プリンタ、ダウンロードされた信号を分析する信号プロセッサ、記憶装置(例えば、ハード・ディスクおよびディスク・ドライブ)、他のプロセッサと通信するためのシリアル・ポートおよび/またはパラレル・ポートを含んでいる。
第4図は、AR検査およびOAE検査を実施するように構成されたポータブル聴力検査スクリーニング装置の一実施形態のブロック図である。AR測定値を得るために、検鏡56は、ヘルメチック・シールを必要とせずに患者の耳管内に挿入される。音刺激信号(例えば、226Hzから4520Hzまで20オクターブのステップで変化する一連の音)がDSPチップ66によって発生され、D/A68によってアナログ信号に変換される。この信号は、スピーカ58を介して耳に短い間(すなわち、ミリ秒台の持続時間)与えられる。マイクロフォン60は、鼓膜から反射された音響エネルギーを変換する。このアナログ信号は、広域通過フィルタ70内でフィルタリングされ、A/D72内でデジタル化され、DSPチップ66内で平均化される。
コンピュータ74は、処理された信号をフーリエ変換し、各周波数において反射されたエネルギーと音刺激信号とを比較する。反射された音のレベルを計算し、反射された信号の標準化された値(0.0から1.0まで)をLCDスクリーン62上にプロットし、データが消去されるまでランダム・アクセス・メモリ内に記憶する。AR検査が終了したら、ハウジングをドッキング・ステーション上の窪み内に配置する。ハウジングの底部の電気接点は、分析、記憶、印刷のためのドッキング・ステーションへのデータ転送、または他のコンピュータまたは記憶装置への再伝送を容易にする。
OAE測定値を得るために、検鏡を患者の耳管内に挿入する。音刺激信号がスピーカによって耳に与えられる。OAEは、過渡刺激信号または連続刺激信号を使用して誘発することができる。過渡信号の場合、短いクリックまたはトーンバーストが耳に与えられる。応答信号の決定は、刺激信号の授与の直後の耳管内の音響エネルギーと、非刺激期間中に得られた音響エネルギーとを比較することによって行う。
連続信号の場合、持続時間の長い2つの純粋な音(周波数f1およびf2)を同時に与える。健康な耳の場合、応答信号が立方ひずみ積(2f1−f2)において大きいエネルギーとともに耳から再放出される。これらは、しばしばひずみ積OAEと呼ばれる。2つの刺激音のひずみ積を測定し、刺激を与えないときのその周波数における耳管内のエネルギーと比較する(すなわち、連続背景「雑音床」)。雑音床上のひずみ積におけるエネルギーは、耳によって生成された誘発OAEによるものである。この立方ひじみ積に対応する周波数におけるOAE内のエネルギーの発生は、中耳および内耳の機能の信頼できる検査、および初期スクリーニングにおいて使用される極めて効果的な検査である。ひずみ積OAEは、20dBないし30dBの正常な聴力レベルよりも大きい聴力損失を確実に予想できるものと考えられる。
第5図は、鼓膜聴力検査およびOAE検査を実施するように構成されたポータブル聴力検査スクリーニング装置の他の実施形態のブロック図である。OAE検査能力は、上述のものと同じである。鼓膜聴力検査では、ある周波数範囲およびある圧力範囲にわたって鼓膜および中耳のアドミタンスを測定する。検査を実施するために、検鏡を耳内に挿入する。検鏡は、耳管の壁と気密シールをつくる。音刺激信号(例えば、226Hzおよび678Hzおよび904Hzにおける純音のユーザ選択可能な組合せ)がスピーカ58によって耳内に伝送される。信号は、耳管の遠端において鼓膜から反射され、マイクロフォン60によって変換される。放出された信号と受信された信号とを比較すれば、所与の圧力において中耳アドミタンスを計算することができる。耳管内の圧力は、ハウジング内に配置された小形ポンプ76およびモータ80を活動化させることによって、正常な大気圧に対して、負から正に変化する。圧力変換器78が耳内の圧力を監視する。検査結果は、LCDスクリーン62上に表示され、データが消去されるまでランダム・アクセス・メモリ内に記憶される。
本発明は、これまで聴覚スクリーニングに使用されなかったいくつかの音刺激信号を使用する。例えば、1つまたは複数の対音刺激をOAE検査およびAEP検査に使用する。一実施形態では、対音刺激信号は、周波数f1およびf2を有する2つの音を含んでいる。OAE検査結果を得るために、周波数2f1−f2に対応する音響ひずみ積において応答信号を測定する。この信号は、ひずみ積耳音響放出(DPOAE)と呼ばれている。AEP検査の場合、応答信号は、刺激波形のエンベロープ周波数である2つの音の周波数の差(すなわち、│f1−f2│)に対応する大きい成分を含んでいる。これは、エンベロープ追従応答(EFR)と呼ばれる。
他の実施形態では、刺激は、複数の対音(例えば、f1およびf2、f3およびf4、f5およびf6)を含んでいる。そのような信号を使用すれば、対音に対応する各周波数領域において同時に検査を実施することができる。例えば、3つの対音f1=1000Hzおよびf2=1040Hz、f3=3000Hzおよびf4=3070Hz、f5=5000Hzおよびf6=5080Hz)を使用した場合、聴力感度を1000Hz、3000Hz、および5000Hzにおいて同時に検査することができる。
いくつかの信号処理方法が本発明の原理を組み込んだ装置内で使用される。例えば、1つの方法は、改善された信号対雑音比(signal−to−noise ratio)を与え、より高い品質の検査結果をもたらす。AEP検査およびOAE検査の場合、誘発応答(ER)は、しばしば背景雑音(background noise)と比較して小さい。高い背景雑音レベルは、所望の誘発応答信号の検出を信頼できないものにする。信号対雑音比問題の従来の解決策は、フィルタリング、アーチファクト除去、および集合平均化の組合せを使用することであった。この状況では、誘発応答および背景雑音は、重なり合うスペクトルを有し、したがってフィルタリングは、信号対雑音比のごとくわずかの改善しか与えない。アーチファクト除去は、信号対雑音比を除去によって改善し、それによりあるプリセットされた電圧しきい値レベルを超える掃引を平均化プロセスから排除する。大きいアーチファクト(例えば、咳など短い筋肉活動または大きい雑音から生じる電位)を含んでいる掃引は、除去しきい値レベルを超える場合、平均値内に含まれない。しかしながら、背景活動レベルが定常でないにで、除去レベルに対する最適設定をアプリオリに知ることが困難である。この不確実性は、信号対雑音比を改善する際にアーチファクト除去技法の有効性を制限する。したがって、フィルタリング技法およびアーチファクト除去技法は、誘発応答の信号対雑音比を大幅に増大させない。
本発明は、信号対雑音比を改善するために時間領域内で集合平均化技法を使用する。所望の誘発応答ER(t)(確定的信号)および背景雑音BN(t)(非定常確率過程)を含んでいる(電極または耳管マイクロフォンからの)信号S(t)を記録する。信号S(t)を(m個の)掃引にわたって平均化する。ただし、誘発応答は確定的である(すなわち、(m個の)掃引にわたって振幅、待ち時間、または形態学が変化しない)ので、次式が成り立つ。
Figure 0003825804
誘発応答/背景雑音比に基づく信号対雑音比推定値を使用し、また誘発応答および背景雑音がまったく無関係ではないことを認めると、平均化収集信号S(t)の大きさは信号対雑音比の関数であり、かつ平均化背景分散の大きいに比例することが分かる。S(t)の大きさが信号対雑音比および背景雑音レベルの関数であり、また背景雑音が掃引ごとに変化するので、単一の掃引の分散、またはm個の掃引の平均値から構成されるブロックの分散を平均化背景雑音の推定分散に対して表することによって応答信号対雑音比を最大にすることができる。各ブロックの寄与は、この分散比に対して逆に重み付けされる(すなわち、平均化プロセスの個々の構成要素は、個々の精度に従って重み付けされる)。
AEPおよびOAEを使用して、背景雑音が収集プロセス中に変化する分散を有する非定常ガウス分布であると仮定することによって(式1で明らかにされたように)上記のことを適用する。収集信号は、所望の誘発応答(一定)と背景雑音(不定)の和であるので、個々のブロック平均値の精度は、信号分散の大きさに逆比例する。したがって、掃引の各ブロックの精度、ならびに平均化プロセスにおける後の重み付けは、平均値全体の推定分散に対するそのブロックの分散として決定される。一実施形態では、S(t)がブロックの時間波形(すなわち、(m個の)掃引の平均値)であり、かつVがi番目のブロックの後の背景雑音の推定分散である場合、M番目の平均値の後の誘発応答の推定値は次のようになる。
ERM=(S(t)1/V1+S(t)2/V2+......+S(t)M/VM)*1/CM (2)
CM=1/V1+1/V2+......+1/VM
この推定値は、対応する分散で割った後で各ブロックからの平均化時間波形を合計し、この合計にすべての分散を結合することによって得られた1/CMを掛けることによって得られる。したがって、次式が成り立つ。
ERM=1/M[S(t)1/V1+S(t)2/V2+......+S(t)M/VM]M/CM (3)
これは、「正常な」集合平均値
ERM=1/M[S(t)1+S(t)2 +......+S(t)M] (4)
と対照される。
違いは、「正常な」平均化では、各ブロックが等しい重みを与えられ(すなわち、そのブロック内の背景雑音レベルと無関係である)、この推定では、i番目のブロックがそのブロック内の背景雑音のレベルに逆比例して重み付けされることである。背景雑音がブロック間で一定であるとき、2つの推定値は等しい。しかしながら、背景雑音が変化したとき、この技法は(雑音で汚染された掃引の寄与を最小限に抑えることによって)、信号対雑音比を増大させることによって大幅に改善された誘発応答の推定値をもたらす。
上述のように、誘発応答は、一般に背景雑音中に埋没する。AEPを検出する多数の技法は、遷移誘発ABR波形の時間領域分析を使用する。OAEの検出は、一般に周波数領域内で実施されるが、識別されたフーリエ成分の大きさ情報のみを使用する。次の技法では、フーリエ成分の実数部と虚数部との関係を十分に使用する。
定常状態のAEP検査またはOAE検査では、掃引の各ブロックは、周期刺激信号に対する誘発応答をもたらす。誘発応答も周期的であるので、そのフーリエ成分よってそれを記述することができる。振幅変調刺激に応答してAEPを測定する聴覚検査では、刺激エンベロープに対応する周波数における応答(すなわち、EFR)を決定する。同様に、DPOAE検査では、2f1−f2に対応するひずみ成分における応答を測定する。これらの周波数において、フーリエ成分は、デカルト表示z−x+iyで表すことができる複素数zである。さらに、値xおよびyは、誘発応答のコサイン成分およびサイン成分を表す。この構成は、zがxy平面内のベクトルであるという概念を明確にする。zの複数の推定値を使用して、ベクトルのクラスタを複素平面内に作成する。誘発応答のこみにした推定値は、クラスタの中心部にあり、こみにした推定値の信頼度は、散乱の程度によって示される。クラスタ内の散乱の量の推定値は、真の誘発応答が観測された応答の平均値から派生する程度の索引を与えなければならない。
聴力測定検査では、刺激に対する応答をそれぞれ個々の(m個の)掃引の平均値から構成されるM個のブロック内に収集する。したがって、刺激波形エンベロープの周波数に対応するフーリエ成分zのM個の推定値の組が使用できる。誘発応答が存在するかどうかを決定するために、これらの推定値が「アプリオリ」値内で一致するかどうかを決定しなければならない。このフーリエ成分のM個の推定値をz1、z2、...、zM2によって示し、それらの実験平均値をzest−(Σzj)/Mによって示し、「アプリオリ」仮定値をζによって示すことができる。各量zj、zest、ζは、実数部および虚数部に分解することができる複素数である。すなわち、zj=xj+iyj、zest=xest+iyest、ζ=ξ+iη。それらの平均について個々に決定され、各偏差xj−xestおよびyj−yestが1つの推定値を与える成分zjの散乱から、個々の母分散の推定値
Vind=[1/2(M-1)]Σ[(xj-xest)2+(yj-yest)2]=[1/2(M-1)]Σ[(zj-zest)]2 (5)
が得られる。この式は、仮定した母平均ζと無関係である。
グループ分散と呼ばれる第2の推定値は、ζと無関係である。zestの実数部と虚数部が独立して分配され、Vindによって拘束されないので、第2のグループ分散推定値は次のようになる。
Vgroup=[M/2][(xest-ζ)2+(yest-η)2]=[1/2(M-1)][zest-ζ]2 (6)
(m個の)標本の各ブロックのフーリエ成分の推定値zは、その平均値がζである母集団の副標本であり、量VindおよびVgroupは、独立な量から得られた全分散の推定値である。したがって、比Vgroup/Vindは、F分布に従って分配される。この分散比に基づいて、次の統計手法を使用する。
R=(1/M)(Vgroup/Vind)=(M-1)([zest-ξ]2/Σ[zj-zest]2) (7)
したがって、仮定した平均値ζの標本から引き出されたフーリエ成分zjのM個の独立な推定値について、M・RはP(2、2M-2)に従って分配される。
この統計量は、他の方法と異なり、注目するフーリエ成分の実数成分および虚数成分の独立性を十分に利用し、刺激エンベロープまたは立方ひずみ積に対応する周波数におけるフーリエ成分の観測された組がランダム変動にのみ一致する(すなわち、応答信号はない)かどうか、または観測の組が、所与の確信レベル内で、応答成分が存在するかどうかを決定することによって、応答の存在を検出するために使用される。
AEPまたはOAEを使用して聴力測定研究を行う場合、標準の手順は、固定の数の掃引が収集されることを指定すべきであった。しかしながら、上述のように、患者がおとなしくし、背景雑音が比較的低い状況において、または刺激がしきい値よりもかなり高い場合、大きい誘発応答が記録され、それに応じて信号対雑音比が高くなる。したがって、比較的少ない掃引だけで、容認できる応答を得ることができる。あるいは、患者が騒々しい(一時的または検査セッション中)状況において、または刺激がしきい値に近い場合、応答は、より小さくなるか、またはより大きい雑音内に埋没し、その結果信号対雑音比が小さくなる。これらの状態では、多数の掃引が必要である。そのような一時的雑音を排除するためにアーチファクト除去しきい値が十分小さく設定されている場合、または患者が比較的高い雑音レベルの持続期間を表示する場合、平均化用の累積バッファに掃引を加える必要はない。除去しきい値を小さくすれば、より少ない雑音で汚染された掃引が平均値内に含まれる(信号対雑音比が高くなる)が、その場合、プリセットした数の掃引を行うために必要な検査時間が大幅に延長される。固定の数の掃引の指定は、明らかに非効率的な手法である。いくつかの場合、その数は、過剰になる(検査時間が不必要に長くなる)か、または不十分になる(したがって、信号対雑音比が容認できないほど小さくなる)。任意選択のアーチファクト除去レベルをプリセットすることがきわめて困難であるのと同様に、所与の信号対雑音比を達成するために必要な掃引の数を「アプリオリに」予測することはきわめて困難である。しかしながら、得られた誘発応答の品質を進行中に推定する手段がすでに計算した分散から得られる。平均化応答ブロックの分散と、進行中の背景雑音の推定分散との比は、F分布
Fη=VAR(ER(t))/VAR(N(t)) (8)
として取り扱うことができる。検査を自動化する場合、刺激授与および応答収集は、事前指定された容認のための臨界値が満足されるまで継続する。
上述の信号処理は、様々な刺激信号タイプとともに使用するために広く応用することができるが、上述のDPOAE検査およびEFR検査を使用した応答の収集および検出を容易にする場合に特に有用である。本発明のハードウェアおよびソフトウェアによれば、DPOAEならびにAEPの収集および自動検出を同時に行うことができる。
同等物
以上、本発明について、特定の好ましい実施形態に関して詳細に図示し、説明したが、下記の請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明に形態および詳細の様々な変更を加えることができることを当業者なら理解できよう。

Claims (20)

  1. 第1の刺激信号を発生する信号プロセッサ;
    (i)第1の刺激信号を患者の耳へ送る送信機と、(ii)患者の耳からの第1の応答信号を受信する受信機とを含み、信号プロセッサと電気的に接続される、患者の耳に挿入可能なプローブ
    患者の頭皮からの第2の応答信号を感知するため、信号プロセッサと電気的に接続され、患者の頭皮に取付可能な電極
    を備えている聴力検査装置において、
    信号プロセッサが、第1の応答信号を処理して誘発耳音響放射信号を与え、かつ第2の応答信号を処理して聴覚誘発電位信号を与えるように構成されている聴力検査装置。
  2. 第1の刺激信号が振幅変調信号を含んでいる請求の範囲第1項に記載の装置。
  3. 第1の刺激信号が少なくとも1つの対音刺激を含んでいる請求の範囲第1項に記載の装置。
  4. 信号プロセッサが第1および第2の応答信号を並列的または直列的に処理する請求の範囲第1項に記載の装置。
  5. 信号プロセッサが第1および第2の応答信号を同時または逐次的に処理する請求の範囲第4項に記載の装置。
  6. 信号プロセッサが第2の刺激信号を発生し、送信機が第2の刺激信号を患者の耳に送り、受信機が患者の耳からの第3の応答信号を受信し、信号プロセッサが、第3の応答信号を処理して、聴覚指示信号を与える請求の範囲第1項に記載の装置。
  7. 患者からの第2の応答信号を感知するため信号プロセッサと電気的に接続された、患者取付け可能な電極が、複数個からなる請求の範囲第1から5項のいずれかに記載の装置。
  8. 信号プロセッサに、
    デジタル信号処理要素と、
    デジタル信号処理要素に電気的に結合されたメモリと、
    第1の刺激信号をデジタル・フォーマットからアナログ・フォーマットへ変換するため、デジタル信号処理要素に電気的に結合されたデジタル・アナログ変換器と、
    第1および第2の応答信号をフィルタリングするため、受信機および電極に電気的に結合されたフィルタと、
    第1および第2の応答信号をアナログ・フォーマットからデジタル信号処理要素用のデジタル・フォーマットへ変換するため、フィルタに電気的に結合されたアナログ・デジタル変換器と
    をさらに含んでいる請求の範囲第1項に記載の装置。
  9. 増幅した第1の応答信号をフィルタへ与えるため、プローブに電気的に結合された第1の増幅器と、
    増幅た第2の応答信号をフィルタへ与えるため電極に電気的に結合された第2の増幅器と
    をさらに含んでいる請求の範囲第8項に記載の装置。
  10. 誘発耳音響放出信号と聴覚誘発電位信号を求めるための制御プロセッサと、
    制御プロセッサに電気的に結合され、誘発耳音響放出信号と聴覚誘発電位信号の1つまたは複数の特性を表示する表示装置と、
    制御プロセッサに電気的に結合され、ユーザが誘発耳音響放出信号と聴覚誘発電位信号を求めるための入力装置と
    をさらに含んでいる請求の範囲第1項に記載の装置。
  11. 装置がポータブルユニットである請求の範囲第1項に記載の装置。
  12. 装置がハンドヘルドユニットである請求の範囲第1項に記載の装置。
  13. 第1の刺激信号が、一時的に短く与えられる信号である請求の範囲第1ないし12項のいずれかに記載の装置。
  14. 第2の刺激信号が、一時的に短く与えられた信号である特許請求の範囲第6または13項に記載の装置。
  15. 第1及び第2の刺激信号を発生する信号プロセッサ、及び
    (i)第1及び第2の刺激信号を患者の耳へ送る送信機と、(ii)患者の耳からの第1及び第2の応答信号を受信する受信機とを含み、前記信号プロセッサと電気的に接続される、患者の耳に挿入可能なプローブ
    を備えている聴力検査装置において、
    信号プロセッサが、第1の応答信号を処理して誘発耳音響放射信号を与え、第2の応答信号を処理して聴覚指示信号を与えるように構成されている聴力検査装置。
  16. 信号プロセッサが、第2の応答信号を処理して、ティンパノメトリ信号を与えるように構成されている請求項15記載の装置。
  17. 信号プロセッサが、第2の応答信号を処理して、音響反射率信号を与えるように構成されている請求項15記載の装置。
  18. デジタル信号処理要素と、
    デジタル信号処理要素に電気的に結合されたメモリと、
    第1および第2の刺激信号をデジタル・フォーマットからアナログ・フォーマットへ変換するため、デジタル信号処理要素の電気的に結合されたデジタル・アナログ変換器と、
    第1および第2の応答信号を増幅するため、受信機に電気的に結合された増幅器と、
    第1および第2の応答信号をフィルタリングするため、受信機に電気的に結合されたフィルタと、
    第1および第2の応答信号をアナログ・フォーマットからデジタル信号処理要素用のデジタル・フォーマットへ変換するため、フィルタに電気的に結合されたアナログ・デジタル変換器と
    をさらに含んでいる請求の範囲第15項に記載の装置。
  19. 誘発耳音響放出信号と聴覚指示信号を求めるための制御プロセッサと、
    制御プロセッサに電気的に結合され、誘発耳音響放出信号と聴覚指示信号の1つまたは複数の特性を表示する表示装置と、
    制御プロセッサに電気的に結合された、ユーザが誘発耳音響放出信号と聴覚指示信号を求めるための入力装置と
    をさらに含んでいることを特徴とする請求の範囲第15項に記載の装置。
  20. 装置のハウジングを受け入れるドッキング・ステーションをさらに含んでおり、ドッキング・ステーションが信号プロセッサを再充電するバッテリ充電器と、誘発耳音響放出信号と聴覚誘発電位信号の1つまたは複数の特性を印刷するプリンタとを含んでいる請求の範囲第1ないし19のいずれかに記載の装置。
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