JP3825236B2 - ゲームシステム、ゲームプログラムが記憶された記録媒体 - Google Patents

ゲームシステム、ゲームプログラムが記憶された記録媒体 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のプレイヤが参加するゲームをゲーム空間中で実行するゲームシステム、ゲームプログラムが記憶された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、離れた場所に住んでいる複数の人がリアルタイムにゲームを実行することができるネットワークゲームが提供されてきている。ゲームに参加するプレイヤは、ゲーム端末(ゲーム専用機やパーソナルコンピュータなど)により、ネットワークを介してゲームを提供しているサーバと接続することで、複数の相手とのゲームに参加することができる。
【0003】
多くのネットワークゲームでは、オンライン状態でプレイするように設計されている。このため、プレイヤは、ゲームに参加している間はネットワークを介して端末をサーバに接続し続け、ゲームを終了する時に端末をサーバから切断することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のネットワークゲームでは、オンライン状態でプレイするように設計されているために、ゲームを行なうためにはネットワークを介してサーバと接続し続けていなければならず、そのために多くの通信費用を要してしまい、また端末をサーバと切断した時点でプレイヤ間のゲームの同期が取れなくなるため無条件にゲームを終了させなければならなかった。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、複数のプレイヤが参加するゲームに対して、プレイヤが任意に参加あるいは終了を選択してゲームを実行しながら、プレイヤ間のゲームの同期を維持することが可能なゲームシステム、ゲームプログラムが記憶された記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のプレイヤが参加するゲームをゲーム空間中で実行するサーバと、このサーバとネットワークを介して接続された前記プレイヤによって操作される端末とから構成されるゲームシステムにおいて、前記サーバは、前記ゲーム空間をゲームに参加するプレイヤ毎に割当てる割当て手段と、ゲームに参加している各プレイヤに対して前記割当て手段によって割当てられた全ゲーム空間においてゲームを実行するゲーム処理手段と、前記割当て手段により割当てられたゲーム空間を表す第1のデータと前記ゲーム処理手段によるゲームの実行に伴って更新される第2のデータとを、各プレイヤ毎に記憶する第1記憶手段と、前記ゲーム処理手段によるゲームを終了するプレイヤの端末に対して、前記割当て手段によって割当てられたゲーム空間を表す前記第1のデータと前記ゲーム処理手段により実行されるゲームにより更新された前記第2のデータとを出力する出力手段と、前記端末から入力された第2のデータが示すゲーム内容を、前記第1記憶手段に記憶された前記第2のデータに反映させるデータ更新手段とを有し、前記端末は、前記出力手段により出力された前記第1及び第2のデータを記憶する第2記憶手段と、前記サーバと切断されている場合に、前記第2記憶手段により記憶された前記第1及び第2のデータをもとに、前記第2のデータを更新しながらゲームを実行するオフラインゲーム手段と、前記サーバと接続された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記第2のデータを前記サーバに出力し、前記サーバの前記ゲーム処理手段によりゲームを実行するオンラインゲーム手段とを有したことを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、サーバが提供するゲームに参加するために端末がネットワークを介してサーバと接続されることでゲーム空間の割当てが行われ、ゲームに参加している各プレイヤに割り当てられた全ゲーム空間において複数のプレイヤによるゲームが実行される。プレイヤの端末がサーバと切断される場合には、サーバにおけるゲーム空間で実行されていたゲームとプレイヤに割り当てられたゲーム空間に関するデータとが端末に対して出力され、各端末においてサーバから出力されたデータをもとに、各プレイヤに割り当てられたゲーム空間においてゲームを実行することができる。
【0008】
また本発明は、複数のプレイヤが参加するゲームをゲーム空間中で実行するゲームシステムにおいて、ゲーム空間をゲームに参加するプレイヤ毎に割当てる割当て手段と、ゲームに参加している各プレイヤに対して前記割当て手段によって割当てられた全ゲーム空間においてゲームを実行するゲーム処理手段と、前記割当て手段によって割当てられたゲーム空間を表す第1のデータと前記ゲーム処理手段によるゲームの実行に伴って更新される第2のデータとを、各プレイヤ毎に記憶する第1記憶手段と、前記ゲーム処理手段によるゲームを終了するプレイヤに対する前記第1及び第2のデータを可搬型の記憶媒体に記録する第2記憶手段と、可搬型の記憶媒体に記憶された前記第2のデータが示すゲーム内容を前記第1記憶手段に記憶された前記第2のデータに反映させるデータ更新手段とを具備したことを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、ゲームに参加する各プレイヤに対してゲーム空間の割当てが行われ、ゲームに参加している各プレイヤに割り当てられた全ゲーム空間において複数のプレイヤによるゲームが実行される。ゲームに参加しているプレイヤが1人である場合には、このプレイヤに割り当てられたゲーム空間においてゲームが実行される。プレイヤがゲームを終了する場合には、このプレイヤのゲームとプレイヤに割り当てられたゲーム空間に関するデータとが記憶され、次回、ゲームに参加する際には、このデータをもとにしたゲームが実行される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本実施形態に係わるゲームシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、サーバ10に対しては、ネットワーク10を介して複数の端末14(端末14−1〜14−4)からアクセスされる。サーバ10は、ネットワークゲームを行なうサービスを端末14に対して提供するもので、例えば複数のプレイヤ(A,B,C,D)がそれぞれの端末14によりネットワーク12を介して接続することで参加することができるマルチプレイゲームを提供する。ネットワーク10は、公衆電話回線網、インターネット、無線通信網、専用線(LAN)など、どのような通信手段を利用しても良い。サーバ10は、ゲームプログラム20を実行することによりネットワークゲームを提供し、そのゲームの内容についてゲーム管理データ22(詳細については後述する)により管理している。サーバ10は、ゲームプログラム20を実行することで、ゲーム空間をゲームに参加するプレイヤ毎に割当てる割当て機能、ゲームに参加している各プレイヤに対して割当てられた全ゲーム空間において端末14からの指示に応じてゲームを実行するゲーム処理機能、ゲーム処理機能によるゲームを終了するプレイヤの端末14に対して、プレイヤに割当てられたゲーム空間とゲーム処理機能により実行されるゲームに関するデータとを出力する出力機能が実現される。
【0011】
端末14は、通信機能が搭載されたゲーム専用機やパーソナルコンピュータなどの情報端末であり、ゲームプログラム30(30−1〜30−4)を実行することによりネットワーク12を介してサーバ10と接続してネットワークゲームに参加することができる。端末14は、ゲームプログラム30を実行することで、サーバ10と切断されている場合に、サーバ10の出力機能により出力されたデータをもとにオフライン状態でゲームを実行するオフラインゲーム機能と、サーバ10と接続された場合にオフラインゲーム機能によるオフラインで実行したゲームに関するデータをサーバ10に出力し、この出力したデータをもとに他のプレイヤとのゲームの同期をとった状態でサーバ10のゲーム処理機能によりオンラインでゲームを実行するオンラインゲーム機能とが実現される。
【0012】
図2には、本実施形態におけるゲームシステムで用いられるデータ形式の一例を示している。図2(a)は、サーバ10において管理されるゲーム管理データ22のデータ形式の一例を示している。サーバ10は、ゲームへの参加申し込みをしてきたプレイヤ毎(プレイヤA,B…)にユーザデータを記憶して管理する。ユーザデータには、ゲームの参加時にプレイヤに対して割り当てたゲーム空間を表す土地データと、ゲームの実行に伴って変化する各種パラメータデータ(例えば、レベル、アイテム…などを示すデータ)を含むゲームデータがある。図2(b)は、1人のプレイヤについての各端末14において記憶されるユーザデータ32(32−1〜32−4)のデータ形式の一例を示している。ユーザデータは、ゲーム管理データ22において管理されている1プレイヤ分のゲーム空間とゲームに関するデータ(土地データ、ゲームデータ)が含まれている。
【0013】
次に、本実施形態におけるゲームシステムの動作について、図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。ここでは、プレイヤAによって操作される端末14−1を対象として説明する。
【0014】
まず、プレイヤAは、サーバ10が提供しているネットワークゲームに参加するために、端末14−1をネットワーク12を介してサーバ10と接続させる。
【0015】
サーバ10は、端末14−1からのアクセスがあると(ステップA1)、この端末14−1(プレイヤ)からの最初のアクセスであるかを識別する(ステップA2)。
【0016】
ここで、最初のアクセスであった場合、サーバ10は、端末14−1からゲームへの参加申し込みの要求を受信すると(ステップA3)、ゲーム開始に先立ってプレイヤAに対してゲーム空間の割当てを行なう(ステップA4)。サーバ10は、プレイヤAに対して割り当てた土地に関する土地データを、プレイヤAと対応づけてゲーム管理データ22として記憶する(図2参照)。
【0017】
例えば、サーバ10が提供するネットワークゲームがいわゆるロールプレイングゲームであると、各プレイヤに対応するキャラクタが移動可能な土地(あるいは建物など)がゲーム空間となる。以下、ロールプレイングゲームを例にして説明する。
【0018】
なお、サーバ10によって提供されるネットワークゲームは、ロールプレイングゲームに限るものではなく、シミュレーションゲームやアクションゲームなどの他のジャンルのゲームに適用することも可能である。従って、前述した説明ではゲーム空間をロールプレイングゲーム中における「土地」としているが、ゲームの種類に応じてゲーム空間を「国」「店舗」「都市」「特定の目的を持って設定される仮想空間」などの他の概念に適用することもできる。
【0019】
サーバ10は、ゲームへの参加申し込みをしたプレイヤに対して、例えば2つの形態の何れかの方法を用いて土地の割当てを行なうことができる。第1の形態は、予めサーバ10で用意している土地(区画)の空いている部分を割り当てる方法(区画割当て)であり、第2の形態は、サーバ10または端末14によって作成された土地を新たに追加する方法(土地追加)である。
【0020】
図4(a1)(a2)には第1の形態の一例を示している。図4(a1)に示すように、全ての土地に対して予め区画がされており、共用区画と割当て区画が設けられている。共用区画は、全てのプレイヤに共通して使用される土地であり、特定のプレイヤに対して割り当てられない。プレイヤに対しては、複数の割当て区画から他のプレイヤに割り当てられていない空いている区画をランダムに選択して、あるいは参加申し込み時のプレイヤからの希望に応じて、図4(a2)に示すようにして割り当てる。
【0021】
図4(b1)(b2)には第2の形態の一例を示している。図4(b1)に示すように、全てのプレイヤに共通して使用される土地と他のプレイヤに対して既に割当て済みの土地があった場合に、図4(b2)に示すように新たに土地を追加してプレイヤに割り当てる。なお、プレイヤに割り当てられる土地の広さは、予めサーバ10において決められていても良いが、プレイヤの最初のゲーム参加申し込み時に入力される条件に応じて追加される土地(割り当てられる土地)の広さが決定されるようにしても良い。例えば、プレイヤにサーバ10が用意した複数段階のレベルから希望レベル選択させて、そのレベルに応じた土地を割り当てるようにする。複数段階のレベルは、ゲームの難易度であったり、ネットワークゲームのサービスを利用することにより発生する課金の金額とすることもできる。
【0022】
プレイヤAに割り当てられた土地(ゲーム空間)には、この土地が割り当てられたプレイヤAが1人のみでゲームを実行することができる要素が含まれている。ロールプレイングゲームの場合、キャラクタが移動可能な土地には様々な場所にイベントが用意されており、この場所にキャラクタが移動することによりイベント(戦闘などの各種経験)が実行されて、キャラクタに対する経験値などのレベル更新やアイテムの取得などが行われる。従って、プレイヤAは、自分のユーザデータを取得できれば、端末14−1においてオフライン状態でゲームをプレイすることができる。また、端末14−1がオンライン状態である場合には、プレイヤAに対して割り当てられた土地は、他のプレイヤに割り当てられた土地や共有されている土地とゲーム空間において一体(理論的に地続きである)として扱われる。従って、プレイヤAに対応するキャラクタは、他のプレイヤに割り当てられた土地に移動して、その土地において用意されているイベントを実行することができ、また他のプレイヤは、プレイヤAに割り当てられた土地に用意されたイベントを実行することもできる。
【0023】
図5には、端末14によってネットワークゲームを実行する状況を示している。
図5(a)に示すように、サーバ10は、端末14−1からのプレイヤAによるゲーム参加申し込みに対して土地の割当てを行なうことで、プレイヤAを含むオンラインゲームのゲーム処理を実行する(ステップA5)。図5(a)に示す例は、ゲームに参加するプレイヤに共有される土地である公園と、プレイヤA,B,C,Dのそれぞれに割り当てられた土地を含むゲーム空間を示している。
【0024】
ここで、図5(b)に示すように、端末14−1〜14−3がサーバ10と接続されている場合、サーバ10は、現在オンライン状態にあってゲームに参加している端末14−1〜14−3のプレイヤA,B,Cに割当てられた全ゲーム空間においてゲームを実行する。すなわち、サーバ10は、端末14−1〜14−3からの指示に応じてキャラクタをゲーム空間中で移動させ、イベントが設定された場所に移動された場合には、その場所でのイベントをキャラクタによって実行させる。図5(b)において、PAはプレイヤAのキャラクタ、PBはプレイヤBのキャラクタ、PCはプレイヤCのキャラクタを表している。
【0025】
なお、図5(b)の状態では、端末14−4が接続されておらずプレイヤDがゲームに参加していないため、プレイヤDに割り当てられた土地にはプレイヤA〜Cのキャラクタが侵入されないようにする(ただし、土地が存在することは明示しておく)。つまり、プレイヤDがサーバ10と接続されていない場合、端末14−4においてオフライン状態でプレイヤDが自分の土地でゲームを実行している可能性があるため、プレイヤDに割り当てた土地にプレイヤA〜Cが侵入することによって、プレイヤDが実行しているゲームの内容と不整合が生じることがないようにする。
【0026】
サーバ10は、各プレイヤA〜Cに対応するキャラクタの行動に応じて、ゲーム管理データ22に記憶された各プレイヤに対応するゲームデータを更新する。例えば、イベントを実行することにより変化する経験値のレベルや、取得したアイテムなどを更新する。
【0027】
また、サーバ10は、現在、オンライン状態にある端末14−1〜14−3のプレイヤA〜Cに対応するキャラクタ(PA,PB,PC)だけでなく、プレイヤの操作によらないでサーバ10側で任意に動作させるキャラクタNPCをゲーム空間を発生させている。キャラクタNPCは、他のキャラクタと同様にして、オンライン状態にあるプレイヤA〜Cに割り当てられた土地を含むゲーム空間で動作し、何れかの土地に侵入して何らかのイベントを実行したり、他の土地に移動したりする。サーバ10は、キャラクタNPCの動作の内容についても、キャラクタNPCが存在している土地に応じて、ゲーム管理データ22にゲームデータとして記憶している。例えば、キャラクタNPCがプレイヤAに割り当てた土地Aに侵入してきた場合には、プレイヤAに対するゲームデータ中にキャラクタNPCが存在していることを表すデータを設定し、そこで何らかのイベントを実行した場合には、その結果についても記憶しておく。
【0028】
こうして、オンライン状態でゲームが実行された後、端末14−1からゲーム終了要求を受信すると(ステップA7)、サーバ10は、ゲーム管理データ22に記憶されたプレイヤAのユーザデータを端末14−1に出力し、プレイヤAに対応するキャラクタPAをゲーム空間から消去して、プレイヤAによるオンラインゲームを終了する。なお、プレイヤAがゲームを終了した時点で、他のプレイヤB,CのキャラクタがプレイヤAの土地Aに存在した場合には、土地A以外の所定の場所に移動させるものとする。
【0029】
また、サーバ10は、全ゲーム空間においてゲームを終了したプレイヤAの土地(ゲーム空間)を封鎖して、オンライン状態を継続中の他のプレイヤB,Cに対応するキャラクタPB,PCにより侵入されないようにする(ステップA9)。
【0030】
図5(c)には、端末14−1がオフライン状態となった状況を示している。図5(c)では、プレイヤB,Cのみが共用の土地とプレイヤB,Cに対して割り当てられた土地においてオンライン状態でゲームを実行することができる。
【0031】
一方、端末14−1では、サーバ10から出力されたユーザデータ32−1を受信して記憶し、このユーザデータ32−1をもとにしてゲームプログラム30−1を実行することでオフライン状態でゲームを実行することができる。すなわち。サーバ10からゲーム終了時に出力されたユーザデータ32−1には、プレイヤAに対して割り当てられた土地に関する土地データと、ゲーム終了時のゲームの状態を示すゲームデータが含まれるので、オンライン状態で実行していたゲームから継続して、プレイヤAに割り当てられた土地Aでのゲームを実行することができる。例えば、キャラクタNPCが土地Aに侵入していた状態でオフライン状態となった場合には、オフライン状態での端末14−1におけるゲームにおいてキャラクタNPCがプレイヤAの操作とは関係なく土地A中で任意に動作し、またキャラクタAはプレイヤAによる操作に応じて土地Aに設定されたイベントを実行することができる。
【0032】
こうして、端末14−1ではオンライン状態だけでなくオフライン状態であっても、オンライン状態でのゲームの内容を継続してゲームを楽しむことができる。
次に、プレイヤAが再度、オンライン状態でゲームを実行しようとする場合、端末14−1によってサーバ10に接続される。サーバ10は、端末14−1からのアクセスがあった場合(ステップA1,A2)、端末14−1からユーザデータ32−1を受信して(ステップA5)、このユーザデータ32−1の内容に応じてゲーム管理データ22に記憶されているプレイヤAに対するゲームデータを更新する。すなわち、端末14−1において土地AでプレイヤAのみで実行されていたゲーム内容を、サーバ10が管理しているゲーム管理データ22に反映させることにより、サーバ10において他のプレイヤB,Cがオンライン状態で実行しているゲームと、プレイヤAがオフライン状態で端末14−1において土地A内で実行していたゲームとの同期を取る。
【0033】
また、プレイヤAのキャラクタPAの動作内容だけでなく、キャラクタNPCの動作内容についてもゲーム管理データ22に反映されることになる。キャラクタNPCがプレイヤAの土地から外部の土地に移動しようとする待機状態にあった場合には、プレイヤAがオンライン状態となることで、土地Aから他の土地(例えばプレイヤBに割り当てられた土地B)に移動できるようになる。この時、キャラクタNPCの土地Aでのイベントの実行によりアイテムを取得している場合には、土地Aから他の土地にアイテムが持ち出されることになり、他のプレイヤに対しても影響を及ぼすことになる。また逆に土地Aに侵入しようとして待機していたキャラクタがサーバ10のゲーム空間中に存在していた場合には、端末14−1がオンライン状態となることで土地Aに侵入して動作することができる。
【0034】
このようにして、ゲームが実行されるゲーム空間中に各プレイヤに対応するゲーム空間が割当てられるため、広大なゲーム空間を構成することができる。しかも、オフライン状態ではプレイヤ自身のゲームデータのみが端末14において管理され、割り当てられたゲーム空間においてゲームを実行することができるため、サーバ10が提供するゲームのゲーム空間(ゲームに参加している全てのプレイヤに対応する全ゲーム空間)がいくら広くなっても、端末14側での管理は自分のゲーム空間だけで済むので処理負担が軽い。
【0035】
また、オフライン状態となっても各端末14において自分のゲーム空間だけでゲームを続けられるため、外のゲーム空間(他のプレイヤに割り当てられたゲーム空間や共用のゲーム空間)でゲームを実行する必要がない場合であれば、十分にゲームを楽しむことができる。また、オンライン状態とした場合には、オフライン状態で実行したゲームの内容がサーバで実行されるオンラインゲームに反映されるため、複数のプレイヤ間のゲームの同期を継続して維持することができる。また、オンライン状態だけでなくオフライン状態でもゲームを楽しむことができるので、サーバとのネットワークを介した不要な接続を極力減らすことができ、通信費用の低減を図ることができる。
【0036】
なお、前述した説明では、ネットワークゲームサービスを提供するサーバ10に対して、ネットワーク12を介して端末14により接続することでゲームを実行できるものとしているが、1台で構成されるゲームシステム(業務用のアーケードゲームや家庭用のゲーム専用装置など)において複数のプレイヤによって実行されるゲームに適用することもできる。このゲームシステムの場合、プレイヤによって操作されるコントローラが複数設けられており、同時に複数のプレイヤがゲームに参加することができる。また、入れ替わって他のプレイヤがゲームに参加することもできるため、同時にゲームに参加できるプレイヤ数がコントローラの数により制限されるものの、ゲームに参加可能なプレイヤ数には制限がない。
【0037】
ゲーム専用装置は、ゲームプログラムを実行することにより、複数のプレイヤが参加するゲームをゲーム空間中で実行するもので、前述した説明におけるサーバ10と同様に、ゲーム空間をゲームに参加するプレイヤ毎に割当てる割当て機能と、ゲームに参加している各プレイヤに対して割当て機能によって割当てられた全ゲーム空間においてゲームを実行するゲーム処理機能とを実現する。また、ゲーム処理機能によるゲームを終了するプレイヤに対して、割当て機能によって割当てられたゲーム空間とゲーム処理機能により実行されるゲームに関するデータとを記憶する記憶機能を設け、この記憶機能にゲーム空間とゲームに関するデータが記憶されたプレイヤがゲームに参加する場合に、この記憶されたデータをもとにゲーム処理機能によりゲームが実行されるようにする。
【0038】
すなわち、図1に示すゲームシステムの場合、プレイヤがサーバ10におけるネットワークゲームを終了した場合に、プレイヤに対するユーザデータ(土地データ、ゲームデータ)がプレイヤの端末14において記憶されるとしているが、ここではゲーム専用装置においてのみ一括して全てのプレイヤに対するユーザデータ(ゲーム管理データに該当する)を記憶しておく。
【0039】
ゲーム専用装置は、ゲームに現在参加しているプレイヤに対するユーザデータをもとに、各プレイヤに割り当てられた全ゲーム空間中(共用のゲーム空間を含む)で各プレイヤのゲームを実行させる。また、あるプレイヤがゲームを終了した場合、ゲーム専用装置は、このプレイヤのユーザデータを記憶しておくと共に、このプレイヤに割り当てたゲーム空間を封鎖して、他のプレイヤに用いられないよう(土地に侵入されないよう)にゲームを実行する。
【0040】
また、記憶機能によってデータが記憶される記憶媒体を容易に携帯可能な可搬型とするようにしても良い。この場合、例えばアーケードゲームや友人の家でのゲーム専用装置で複数の相手とプレイしたゲームの内容を記憶媒体に記憶させ、これを自宅に持ち帰って1人でプレイし、さらにこの1人でプレイしたゲーム内容を記憶媒体を介して他のプレイヤとのゲームと同期させて、再度、複数のプレイヤとゲームを実行することもできる。
【0041】
こうして、ゲーム専用装置は、ゲームに参加するプレイヤに対してゲーム空間を割当て、プレイヤ毎にユーザデータを管理しているので、プレイヤがゲームに任意に参加し、また終了したとしても、他のプレイヤとのゲームの同期を維持することができる。
【0042】
なお、前述した実施形態において記載したゲームシステムにおける処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供したり、通信媒体により伝送して各種装置に提供することで実現できる。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、前述したサーバ10、あるいは端末14における処理を処理を実行する。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、複数のプレイヤが参加するゲームに対して、プレイヤが任意に参加あるいは終了を選択してゲームを実行しながら、プレイヤ間のゲームの同期を維持することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係わるゲームシステムの構成を示すブロック図。
【図2】本実施形態におけるゲームシステムで用いられるデータ形式の一例を示す図。
【図3】本実施形態におけるゲームシステムの動作について説明するためのフローチャート。
【図4】プレイヤに対してゲーム空間(土地)を割り当てる方法を説明するための図。
【図5】端末14によってネットワークゲームを実行する状況を説明するための図。
【符号の説明】
10…サーバ
12…ネットワーク
14−1〜14−4…端末
20,30−1〜30−4…ゲームプログラム
22…ゲーム管理データ
32−1〜32−4…ユーザデータ

Claims (4)

  1. 複数のプレイヤが参加するゲームをゲーム空間中で実行するサーバと、このサーバとネットワークを介して接続された前記プレイヤによって操作される端末とから構成されるゲームシステムにおいて、
    前記サーバは、
    前記ゲーム空間をゲームに参加するプレイヤ毎に割当てる割当て手段と、
    ゲームに参加している各プレイヤに対して前記割当て手段によって割当てられた全ゲーム空間においてゲームを実行するゲーム処理手段と、
    前記割当て手段により割当てられたゲーム空間を表す第1のデータと前記ゲーム処理手段によるゲームの実行に伴って更新される第2のデータとを、各プレイヤ毎に記憶する第1記憶手段と、
    前記ゲーム処理手段によるゲームを終了するプレイヤの端末に対して、前記割当て手段によって割当てられたゲーム空間を表す前記第1のデータと前記ゲーム処理手段により実行されるゲームにより更新された前記第2のデータとを出力する出力手段と
    前記端末から入力された第2のデータが示すゲーム内容を、前記第1記憶手段に記憶された前記第2のデータに反映させるデータ更新手段とを有し、
    前記端末は、
    前記出力手段により出力された前記第1及び第2のデータを記憶する第2記憶手段と、
    前記サーバと切断されている場合に、前記第2記憶手段により記憶された前記第1及び第2のデータをもとに、前記第2のデータを更新しながらゲームを実行するオフラインゲーム手段と、
    前記サーバと接続された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記第2のデータを前記サーバに出力し、前記サーバの前記ゲーム処理手段によりゲームを実行するオンラインゲーム手段とを有したことを特徴とするゲームシステム。
  2. 複数のプレイヤが参加するゲームをゲーム空間中で実行するゲームシステムにおいて、
    前記ゲーム空間をゲームに参加するプレイヤ毎に割当てる割当て手段と、
    ゲームに参加している各プレイヤに対して前記割当て手段によって割当てられた全ゲーム空間においてゲームを実行するゲーム処理手段と、
    前記割当て手段により割当てられたゲーム空間を表す第1のデータと前記ゲーム処理手段によるゲームの実行に伴って更新される第2のデータとを、各プレイヤ毎に記憶する記憶手段と、
    前記ゲーム処理手段によるゲームを終了するプレイヤに対応する、前記割当て手段によって割当てられたゲーム空間を表す前記第1のデータと前記ゲーム処理手段により実行されるゲームにより更新された前記第2のデータとを出力する出力手段と
    前記第2のデータを入力し、この第2のデータが示すゲーム内容を前記記憶手段に記憶された前記第2のデータに反映させるデータ更新手段とを具備したことを特徴とするゲームシステム。
  3. 複数のプレイヤが参加するゲームをゲーム空間中で実行するゲームシステムにおいて、
    ゲーム空間をゲームに参加するプレイヤ毎に割当てる割当て手段と、
    ゲームに参加している各プレイヤに対して前記割当て手段によって割当てられた全ゲーム空間においてゲームを実行するゲーム処理手段と、
    前記割当て手段によって割当てられたゲーム空間を表す第1のデータと前記ゲーム処理手段によるゲームの実行に伴って更新される第2のデータとを、各プレイヤ毎に記憶する第1記憶手段と
    前記ゲーム処理手段によるゲームを終了するプレイヤに対する前記第1及び第2のデータを可搬型の記憶媒体に記録する第2記憶手段と、
    可搬型の記憶媒体に記憶された前記第2のデータが示すゲーム内容を前記第1記憶手段に記憶された前記第2のデータに反映させるデータ更新手段とを具備したことを特徴とするゲームシステム。
  4. 複数のプレイヤが参加するゲームをゲーム空間中で実行するゲームプログラムが記録された記録媒体であって、
    コンピュータを、
    前記ゲーム空間をゲームに参加するプレイヤ毎に割当てる割当て手段と、
    ゲームに参加している各プレイヤに対して前記割当て手段によって割当てられた全ゲーム空間においてゲームを実行するゲーム処理手段と、
    前記割当て手段により割当てられたゲーム空間を表す第1のデータと前記ゲーム処理手段によるゲームの実行に伴って更新される第2のデータとを、各プレイヤ毎に記憶する記憶手段と、
    前記ゲーム処理手段によるゲームを終了するプレイヤに対応する、前記割当て手段によって割当てられたゲーム空間を表す前記第1のデータと前記ゲーム処理手段により実行されるゲームにより更新された前記第2のデータとを出力する出力手段と
    前記第2のデータを入力し、この第2のデータが示すゲーム内容を前記記憶手段に記憶された前記第2のデータに反映させるデータ更新手段とに機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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