JP3823778B2 - ディスククランプ構造及びそれを有する光ディスク装置 - Google Patents

ディスククランプ構造及びそれを有する光ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスククランプ構造及びそれを有する光ディスク装置、特に少ない押圧力の付与により容易かつ確実にディスクをクランプすることのできるディスククランプ構造及びそれを有する光ディスク装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、CDやCD−ROM、DVD等の光ディスクにおいて、その再生または記録を行うためには、光ディスクを光ディスク装置内のターンテーブル上に支持し、回転させる必要がある。光ディスクは、その略中央に形成された開口部の内径部分をターンテーブルのスピンドルに挿入し、固定することにより、モータ等により回転するスピンドルと共に回転する。
【0003】
光ディスクをスピンドルに固定するクランプ構造としては、ベアリング等によって回転自在に支持されたパッドをテーパ形状や段付き形状のスピンドルの上方から押し当て、光ディスクをスピンドルとパッドで挟み込むことにより固定するものや、スピンドルの先端に形成されたスピンドル(クランパ)の中心方向に後退動作して光ディスクの開口部の上面側周縁部に係合する複数のクランプ爪により光ディスクをスピンドルに対して固定するもの等がある。前者のパッド方式のクランパ構造は、光ディスクをスピンドルに挿入しパッドを押し当てるだけなので、比較的光ディスクの着脱が容易である反面、パッドの移動機構が必要になったり、パッドの動作スペースが必要になる等構造が複雑になったり、ベアリングの精度が光ディスクの回転精度に影響を与えてしまう虞がある等の問題がある。一方、クランプ爪方式のクランパ構造は、スピンドル先端に配置されたクランプ爪のみでクランプ動作を実現するので構造が容易であり、また、ベアリング等の光ディスクの回転に対するる不安定要因が無い等の利点がある。
【0004】
光ディスク装置の安定駆動や小型化が望まれる現状においては、シンプルな構造のクランプ爪方式が多用されている。また、最近では、搬送機構により記録/再生位置まで搬送されるスロットイン機構を採用している装置が多く、光ディスクをスピンドルに押し込むだけで動作スペースの増大が抑制可能なクランプ爪方式は有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、クランプ爪方式のクランパは、装置の小型化に有効である反面、光ディスクの着脱は、光ディスクに所定の押圧力を付与し、クランプ爪を後退動作させなければならない。通常、図5(a)に示すように、クランプ爪方式を用いたディスククランプ構造100は、回転自在なスピンドル102の先端近傍の周囲に沿って同一形状でスピンドル102の中心方向に後退可能な複数個(例えば3個)のクランプ爪104が配置されている。このようなディスククランプ構造100に対して光ディスク106をクランプする場合には、図5(b)〜(e)に示すように、全てのクランプ爪104を同時に後退動作させる必要がある。そのため、図5(f)に示すように、3個のクランプ爪104を同時に後退動作させることができるように、瞬間的に大きな押圧力(最大押圧力)を必要とする。例えば、ユーザが光ディスク106を支持し、ディスククランプ構造100にクランプさせようとすると、大きな押圧力が要求されるため、押圧時に光ディスク106が撓みユーザに不安感を与えてしまったり、場合によっては光ディスク106が変形したり破損したりする虞もあるという問題がある。また、光ディスク106を自動クランプする駆動機構を有する光ディスク装置においては、大きな押圧力を発生させるためには、大きな剛性の駆動機構を必要とすると共に、機構駆動時の消費電力も増大するという問題もある。さらに、撓み、変形、破損等の虞もある。なお、クランプ爪104は120°間隔で配置されているが、図5(b)〜(e)の場合、クランプ爪104の後退動作を明確にするために、図中の左右にクランプ爪104を図示している。
【0006】
本発明は、上記従来技術の有する問題に鑑みなされたものであり、その目的は、クランプ爪を用いたクランパにディスクを少ない押圧力(最大押圧力)で容易かつ確実にクランプすることのできるディスククランプ構造及びそれを有する光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ディスクに形成された開口部分をクランパでクランプし前記ディスクを支持するディスククランプ構造であって、前記クランパは、その周囲に当該クランパの中心方向に後退動作して前記ディスクの開口部分の上面側周縁部に係合する進退自在な少なくとも3個のクランプ爪を有し、前記クランプ爪の少なくとも一つは、前記ディスクの着脱時に、他のクランプ爪の後退動作より先に後退動作を完了するように非同一に形成されており、前記開口部分と接触する先に後退動作を完了するクランプ爪の接触面とディスク面との成す角度は、他のクランプ爪の接触面とディスク面との成す角度より大きいことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、少なくとも3個配置されたクランプ爪のうち1つは、他のものより先に後退動作を開始する。つまり、クランプ爪の後退動作がアンバランスになり、複数のクランプ爪を後退させる押圧力を分散することができる。その結果、必要とされるディスクに付与する押圧力の最大値は低減されるので、最大押圧力を少なくしても良好にディスクをクランプ爪でクランプすることができる。
【0010】
この構成によれば、ディスクを係合させる時に、ディスク面と成す角度が大きなクランプ爪側にディスクが傾き、傾いた側に押圧力の作用点が移動し、小さな角度のクランプ爪側より後退動作を先に開始する。この時必要とされる力は、角度の大きなクランプ爪を後退させるために必要な押圧力のみである。また、角度の小さなクランプ爪を後退させる場合も一度に後退させるクランプ爪の数が減るのでその分、必要とされる押圧力が低減できる。その結果、必要とされるディスクに付与する押圧力の最大値を低減することが可能になり、最大押圧力を少なくしても良好にディスクをクランプ爪でクランプすることができる。
【0011】
また、他の本発明は、ディスクに形成された開口部分をクランパでクランプし前記ディスクを支持するディスククランプ構造であって、前記クランパは、その周囲に当該クランパの中心方向に後退動作して前記ディスクの開口部分の上面側周縁部に係合する進退自在な少なくとも3個のクランプ爪を有し、前記クランプ爪の少なくとも一つは、前記ディスクの着脱時に、他のクランプ爪の後退動作より先に後退動作を完了するように非同一に形成されており、先に後退動作を完了するクランプ爪の後退動作方向の頂部における、該後退動作方向と直交する方向の高さは他のクランプ爪の高さより高いことを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、クランパに対してディスクが垂直に供給される場合、高さの高いクランプ爪が先にディスクに接触して後退動作を開始する。この場合も、クランプ爪の後退動作がアンバランスになり、複数のクランプ爪を後退させる押圧力を分散することができる。その結果、必要とされるディスクに付与する押圧力の最大値を低減することが可能になり、最大押圧力を少なくしても良好にディスクをクランプ爪でクランプすることができる。
【0013】
また、上記目的を達成するために、本発明は、前記構成において、前記クランプ爪は、付勢手段により常時クランプ方向に付勢され、先に後退動作を完了するクランプ爪の付勢手段の付勢力は、他のクランプ爪の付勢力より小さいこと特徴とする。
【0014】
ここで、クランプ爪の付勢力の調整は、クランプ爪を定常状態に付勢するスプリング等の弾性部材の弾性力を調整することにより行うことができる。
【0015】
この構成によれば、付勢力の小さいクランプ爪が他のものより先に後退動作開始する。この場合も、クランプ爪の後退動作がアンバランスになり、複数のクランプ爪を後退させる押圧力を分散することができる。その結果、必要とされるディスクに付与する押圧力の最大値を低減することが可能になり、最大押圧力を少なくしても良好にディスクをクランプ爪でクランプすることができる。
【0016】
なお、上述のディスククランプ構造を光ディスク装置に適用することにより、光ディスク装置において、光ディスクの着脱のために付与する力を低減することが可能になり、装置の小型化、消費電力の低減、光ディスクへのダメージの低減を容易に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0018】
図1には、後述する各実施形態のディスククランプ構造(クランパ)10を含む光ディスク装置12の構成概念図が示されている。光ディスク装置12はCDやCD−ROM、DVD等の光ディスク14を、モータ等により駆動するディスク搬送機構16等を用いて、光ディスク装置12内部のディスククランプ構造10を先端近傍に有するスピンドル18の位置に搬送する。ディスク搬送機構16は、例えば光ディスク14の非記録領域を把持してディスク供給位置、スロットインタイプの場合は、ディスク挿入口(不図示)の位置からスピンドル18の直上まで例えば図中矢印A方向の搬送移動により移動する。図示しないセンサ等によりスピンドル18の直上位置への移動が確認されたら、スピンドル18の軸方向、つまり図中B方向へディスク搬送機構16を移動させ、光ディスク14をスピンドル18に挿入する。なお、ディスク搬送機構16の一連の動作はディスク搬送制御部20によって制御させる。光ディスク14をスピンドル18に挿入する時に、ディスク搬送機構16は、光ディスク14をスピンドル18に所定の押圧力で押し付けることによりディスククランプ構造10を機能させ、光ディスク14をスピンドル18に固定する。なお、ディスククランプ構造10は、スピンドル18の先端部近傍に配置されたクランプ爪10aをスピンドル18の中心方向に後退動作して光ディスク14の開口部14aの上面側周縁部に係合することにより、クランプ動作を行う。
【0019】
光ディスク14のスピンドル18への固定が確認されたらスピンドル駆動モータ制御部22により、スピンドル18、すなわち光ディスク14を所定の速度で回転させて、光ディスク14の再生または記録を行う。なお、ディスク搬送制御部20やスピンドル駆動モータ制御部22は光ディスク装置12の全体制御を行う光ディスク制御部24によって統括制御されている。この光ディスク制御部24には光ディスク14の再生または記録を行う光ピックアップ(不図示)の制御を行う光ピックアップ制御部26等も接続されている。もちろん、ディスク搬送制御部20やスピンドル駆動モータ制御部22、光ピックアップ制御部26等を光ディスク制御部24内部に一体構成してもよい。
【0020】
前述したように、光ディスク14をスピンドル18に固定する場合に必要とされる押圧力を、できるだけ小さくすることが光ディスク装置12の小型化や消費電力の低減において重要である。
【0021】
以下、押圧力を低減することのできるディスククランプ構造10の詳細について説明する。
【0022】
実施形態1.
図2には、本実施形態に係るディスククランプ構造10の実施形態1の構成概念図が示されている。なお、以下に示す各実施形態において、特定のクランプ爪の動作と、それ以外のクランプ爪の動作状態の違いを示すために、図5と同様に、図の左右位置にクランプ爪を示している。
【0023】
ディスククランプ構造10を構成する部品構成は、図5に示す従来のクランプ構造と同じである。すなわち、ベース28から回転自在に突出したスピンドル18の先端近傍の周囲に沿って、複数、例えば3個のクランプ爪30(30a,30b、不図示の30c)が配置されている。スピンドル18は、周知のディスク、例えばCDやCD−ROM、DVD等の光ディスク14の略中央部に形成された円形の開口部14aが挿通可能な、前記開口部14aの直径より僅かに細い円筒形状を呈している。また、クランプ爪30は、光ディスクの開口部14aを容易にスピンドル18の下方に案内できるように、平坦な斜面または曲面を呈している。さらに、クランプ爪30はスピンドル18の中心方向に後退自在で、定常状態では、スピンドル18の半径方向外側に付勢された小形のチップ形状を呈している。
【0024】
本実施形態1において、光ディスク14をスピンドル18に挿入する時に必要となる力、つまり、光ディスク14をスピンドル18の下方に押圧することにより定常状態でスピンドル18の半径方向外側に付勢されたクランプ爪30を中心方向に後退動作させるために必要とされる押圧力を低減させるために、各クランプ爪30の後退動作をアンバランスに行わせている。
【0025】
本実施形態1の特徴的事項は、クランプ爪30の後退動作をアンバランスに行わせるために、任意のクランプ爪30の接触面とディスク面との成す角度を他のクランプ爪30の接触面とディスク面との成す角度より大きくしているところである。
【0026】
つまり、図2(a)に示すように、光ディスク14のディスク面A(通常、記録面)とクランプ爪30aの接触面30atとの成す角度αと、他のクランプ爪30bの接触面30btとディスク面Aとの成す角度βの関係をα>βにしている。例えば、α=40°、β=30°に設定することができる。実施形態1においては、3個のクランプ爪30のうち、クランプ爪30aのみ角度αに設定し、残りの2個を角度βに設定した例を示している。なお、クランプ爪30を加工する時には加工誤差を含み、また、スピンドル18に組み付ける時には組み付け誤差を含む。さらに、他の構成部品に起因する誤差(例えばクランプ爪30を定常状態に付勢する付勢部材の誤差等)を含む。従って、前記角度αは、角度βに対して前記各誤差の総合値を上回る値(例えば、10°以上)で設定する必要がある。なお、実施形態1においては、クランプ爪30を定常状態に付勢する付勢部材(例えば、スプリング)の付勢力は全てのクランプ爪30で実質的に均一であるとする。
【0027】
このように、光ディスク14のディスク面Aとクランプ爪30の接触面との成す角度を変化させることにより、角度を大きくした方のクランプ爪(実施形態1の場合、クランプ爪30a)の方を、角度の小さいクランプ爪(実施形態1の場合、クランプ爪30b)より先に後退動作させることができる。図2(b)〜(e)にクランプ爪30及び光ディスク14の挙動が示されている。
【0028】
図2(b)に示すように、光ディスク14がディスク搬送機構16(図1参照)によりスピンドル18の直上位置まで移動が完了すると、図2(c)に示すように、ディスク搬送機構16により鉛直方向の降下による光ディスク14の挿入動作が開始される。この挿入動作の最初の段階では、光ディスク14の開口部14aの周縁部は、3個のクランプ爪30に接触するが、前述したように、3個のクランプ爪30のうちクランプ爪30aのみ角度αが大きいので、光ディスク14の降下に伴い、光ディスク14は、図2(d)に示すように、クランプ爪30a側に傾きだす。なお、ディスク搬送機構16はダンパ等の緩衝機構を有し、所定範囲内で任意の方向に傾くことができるものとする。その結果、傾いた側に押圧力の作用点が移動し、クランプ爪30a中心に光ディスク14に付与される押圧力が働くようになる。そして、クランプ爪30aが、まずスピンドル18の中心方向に後退動作を開始する。この時必要とされる押圧力は、クランプ爪30aのみを後退させる力である。そして、光ディスク14の開口部14aの一部を所定のクランプ位置C(クランプ爪30の下側)に導く。
【0029】
その後、ディスク搬送機構16の降下動作が継続すると、残りの2個のクランプ爪30b,30c(30cは不図示)も同様に後退動作を行い、図2(e)に示すように、光ディスク14の開口部14aの残りの部分をクランプ位置Cに導く。各クランプ爪30は、光ディスク14の開口部14aがクランプ位置Cに達すると、定常状態、つまり半径方向外側に復帰し、光ディスク14の開口部14aをスピンドル18に固定する。
【0030】
光ディスク14の開口部14aをクランプ位置Cに導く時に、クランプ爪30を後退動作させるために必要となる押圧力は、クランプ爪30aが他のクランプ爪30b等より先に後退動作を完了することにより、図2(f)に示すように、押圧動作中で分散される。従来のクランプ爪104が3個同時に後退動作を始める図5(f)と比較すると明らかなように、最大押圧力を低下させても全てのクランプ爪30を動作状態にすることができる。
【0031】
このように、少なくとも一つのクランプ爪30の角度を他のクランプ爪30の角度より大きくなるように非同一に形成することにより、角度の大きなクランプ爪30の後退動作を先に完了させることが可能で、光ディスク14の装着時の最大押圧力を低下させることができる。その結果、ディスク搬送機構16の機械剛性を低くすることが可能になり、光ディスク装置12の小型化に寄与することができる。また、最大押圧力の低下に伴い、ディスク搬送機構16を駆動するための消費電力の低減が可能になり、省電力化にも寄与することができる。
【0032】
また、ユーザが自身で光ディスク14を支持してディスククランプ機構10に装着する場合でも、必要とされる最大押圧力を低減することができるので、光ディスク14のクランプ動作が容易になると共に、撓み量が少なくユーザの不安感も解消される。また、撓みが少ないため、光ディスク14の変形や破損も回避することができる。さらに、最大押圧力が低下することにより、ディスククランプ動作自体が容易になり、安定し、かつ信頼性のあるクランプ動作を行うことが可能になる。
【0033】
実施形態2.
図3には、本実施形態に係るディスククランプ構造10の実施形態2の構成概念図が示されている。
【0034】
実施形態2のディスククランプ構造10は、クランプ爪32(実施形態2においても3個のクランプ爪32a,32b、及び不図示の32cが設けられている)の形状が前述した実施形態1と異なるのみで、他の構成は同じである。
【0035】
本実施形態2においても、光ディスク14をスピンドル18に挿入する時に必要となる力、つまり、光ディスク14をスピンドル18の下方に押圧することにより定常状態でスピンドル18の半径方向外側に付勢されたクランプ爪32を中心方向に後退動作させるために必要とされる押圧力を低減させるために、各クランプ爪32の後退動作がアンバランスに行われるようにしている。
【0036】
本実施形態2の特徴的事項は、クランプ爪32の後退動作をアンバランスに行わせるために、任意のクランプ爪32の後退動作方向と直交する方向の高さを他のクランプ爪32の高さより高くしているところである。
【0037】
つまり、図3(a)に示すように、任意のクランプ爪32、例えばクランプ爪32aのスピンドル18の半径方向に頂部32atのベース28からの高さH1と、他のクランプ爪32、例えばクランプ爪32bの頂部32btのベース28からの高さH2との関係がH1>H2にしている。例えば、H1とH2との差が、0.2〜0.3mm程度に設定することができる。実施形態2においては、3個のクランプ爪32のうち、クランプ爪32aのみ高さH1に設定し、残りの2個を高さH2に設定した例を示している。なお、実施形態2の場合もクランプ爪32は前述したような各種誤差を含んでいるので、前記高さH1は、高さH2に対して前記各誤差の総合値(例えば、0.1mm)を上回る値で設定する必要がある。
【0038】
このように、クランプ爪32の高さを変化させることにより、高さを高くした方のクランプ爪(実施形態2の場合、クランプ爪32a)の方を、高さの低いクランプ爪(実施形態2の場合、クランプ爪32b等)より先に光ディスク14に当接させることが可能になり、先に当接したクランプ爪32の後退動作を先に完了させることができる。図3(b)〜(e)にクランプ爪32の挙動が示されている。
【0039】
図3(b)に示すように、光ディスク14がディスク搬送機構16(図1参照)によりスピンドル18の直上位置まで移動が完了すると、図3(c)に示すように、ディスク搬送機構16により鉛直方向の降下による光ディスク14の挿入動作が開始される。この挿入動作の最初の段階で、高さの高いクランプ爪32aに相対する光ディスク14の開口部14aの周縁部のみが接触する。さらに、光ディスク14の降下が継続されると、図3(d)に示すように、クランプ爪32aのみが、まずスピンドル18の中心方向に後退動作を開始する。この時必要とされる押圧力は、クランプ32aのみを後退させる力である。さらに、ディスク搬送機構16の降下動作が継続すると、残りの2個のクランプ爪32b,32c(32cは不図示)に対応する光ディスク14の開口部14aも接触し始め、同様にクランプ爪32b,32cの後退動作を開始させる。その結果、図3(e)に示すように、光ディスク14の開口部14aの残りの部分をクランプ位置Cに導く。各クランプ爪32は、光ディスク14の開口部14aがクランプ位置Cに達すると、定常状態、つまり半径方向外側に復帰し、光ディスク14の開口部14aがスピンドル18に固定される。
【0040】
光ディスク14の開口部14aをクランプ位置Cに導く時に、クランプ爪32を後退動作させるために必要となる押圧力は、クランプ爪32aが他のクランプ爪32b等より先に後退動作を完了することにより、図3(f)に示すように、押圧動作中で分散される。従来のクランプ爪104が3個同時に後退動作を始める図5(f)と比較すると明らかなように、最大押圧力を低下させても全てのクランプ爪32を動作状態にすることができる。
【0041】
このように、少なくとも一つのクランプ爪32の高さを他のクランプ爪32の高さより高くなるように非同一に形成することにより、高さの高いクランプ爪32の後退動作を先に完了させることが可能で、光ディスク14の装着時の最大押圧力を低下させることができる。その結果、前述した実施形態1と同様な効果を得ることができる。
【0042】
実施形態3.
図4には、本実施形態に係るディスククランプ構造10の実施形態3の構成概念図が示されている。
【0043】
実施形態3のディスククランプ構造10は、前述した実施形態1,2と異なり、クランプ爪34(実施形態3においても3個のクランプ爪34a,34b、及び不図示の34cが設けられている)の形状は全て実質的に同一であるが、各クランプ爪34をスピンドル18の直径方向外側に付勢する付勢部材、例えばスプリングの付勢力が変化させてある。
【0044】
本実施形態3においても、光ディスク14をスピンドル18に挿入する時に必要となる力、つまり、光ディスク14をスピンドル18の下方に押圧することにより定常状態でスピンドル18の半径方向外側に付勢されたクランプ爪34を中心方向に後退動作させるために必要とされる押圧力を低減させるために、各クランプ爪34の後退動作をアンバランスに行わせている。
【0045】
本実施形態3の特徴的事項は、クランプ爪34の後退動作をアンバランスに行わせるために、任意のクランプ爪34の付勢手段の付勢力を他のクランプ爪34の付勢力より小さくしているとことである。
【0046】
つまり、任意のクランプ爪34、例えばクランプ爪34aの付勢力P1と、他のクランプ爪34、例えばクランプ爪34bの付勢力P2との関係がP1<P2になっている。例えば、P2に対してP1の付勢力が10〜20%程度小さくなるように設定する。実施形態3においては、3個のクランプ爪34のうち、クランプ爪34aのみ付勢力を小さく設定し、残りの2個の付勢力を通常または大きく設定した例を示している。なお、実施形態3の場合もクランプ爪34は前述したような各種誤差を含んでいるので、前記付勢力変化は、前記各誤差の総合値を考慮し、常に先に後退動作を完了するクランプ爪が発生するように付勢力を設定する必要がある。
【0047】
このように、クランプ爪34の付勢力を変化させることにより、光ディスク14の挿入動作を行った場合、付勢力を小さくしたクランプ爪(実施形態3の場合、クランプ爪34a)を、他のクランプ爪(実施形態3の場合、クランプ爪34b等)より先に後退動作させることができる。図4(a)〜(d)にクランプ爪34及び光ディスク14の挙動が示されている。
【0048】
図4(a)に示すように、光ディスク14がディスク搬送機構16(図1参照)によりスピンドル18の直上位置まで移動が完了すると、図4(b)に示すように、ディスク搬送機構16により鉛直方向の降下による光ディスク14の挿入動作が開始される。この挿入動作の最初の段階では、光ディスク14の開口部14aの周縁部は、3個のクランプ爪34に接触するが、前述したように、3個のクランプ爪34のうちクランプ爪34aのみ付勢力が小さいので、光ディスク14の降下に伴い、クランプ爪34aのみが先に後退動作(押し込み動作)を開始する。その結果、光ディスク14は、図4(c)に示すように、クランプ爪34a側に傾きだす。なお、実施形態3においても、ディスク搬送機構16はダンパ等の緩衝機構を有し、所定範囲内で任意の方向に傾くことができるものとする。この時、ディスク搬送機構16に必要とされる押圧力は、クランプ34aのみを後退させる力である。そして、光ディスク14の開口部14aの一部を所定のクランプ位置Cに導く。
【0049】
その後、ディスク搬送機構16の降下動作が継続すると、残りの2個のクランプ爪34b,34c(34cは不図示)も同様に後退動作を行い、図4(d)に示すように、光ディスク14の開口部14aの残りの部分をクランプ位置Cに導く。各クランプ爪34は、光ディスク14の開口部14aがクランプ位置Cに達すると、定常状態、つまり半径方向外側に復帰し、光ディスク14の開口部14aをスピンドル18に固定する。
【0050】
光ディスク14の開口部14aをクランプ位置Cに導く時に、クランプ爪34を後退動作させるために必要となる押圧力は、クランプ爪34aが他のクランプ爪34b等より先に後退動作を完了することにより、図4(e)に示すように、押圧動作中で分散される。従来のクランプ爪104が3個同時に後退動作を始める図5(f)と比較すると明らかなように、最大押圧力を低下させても全てのクランプ爪34を動作状態にすることができる。
【0051】
このように、少なくとも一つのクランプ爪34の付勢力を他のクランプ爪34の付勢力より小さくなるように非同一に形成することにより、付勢力の小さなクランプ爪34の後退動作を先に完了させることが可能で、光ディスク14の装着時の最大押圧力を低下させることができる。その結果、前述した実施形態1,2と同様な効果を得ることができる。
【0052】
なお、上述した各実施形態においては、3個のクランプ爪のうち先に1つのクランプ爪の後退動作が完了し、残りの2個が同時に後退動作を完了する例を示し、ディスク挿入時に要求される最大押圧力を低減する構成を示した。すなわち、ディスク搬送機構16に必要とされる押圧力を、2個のクランプ爪を同時に進退動作させる力まで低減させる例を示したが、各クランプ爪の後退動作が同時に発生しないようにすればよく、例えば、順番に時間差で後退動作を完了するようにしてもよい。この場合、クランプ動作完了までの時間は長くなるが、ディスク挿入時に要求される最大押圧力は1個のクランプ爪を後退動作させる分のみになり、さらに、必要押圧力の低減が可能になる。また、先に任意に数個のクランプ爪の後退動作を完了し、その後残りのクランプ爪の後退動作を行うようにしても、上述した実施形態と同様な効果を得ることができる。なお、各実施形態において、クランプ爪が3個のクランプ機構を示したが、ディスクを安定して保持できる数であれば、その数は適宜選択可能である。この場合も各クランプ爪の後退動作をアンバランスに行わせることにより、上述した実施形態と同様に、必要となる押圧力の低減を行うことができる。
【0053】
さらに、各実施形態に示したアンバランス達成手法(角度変更、高さ変更、付勢力変更)を組み合わせても必要となる押圧力の低減を行うことが可能で、詳細な押圧力調整を行うことができる。また、各実施形態で示したアンバランス達成手法は、一例であり、各クランプ爪の後退動作が同時に発生しないようにできる構成であれば、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
また、上述した実施形態においては、必要となる押圧力の低減を行うことにより、自動のディスク搬送機構を有する光ディスク装置の小型化や省電力化が可能になる例を示したが、手動により光ディスク14を直接スピンドル18に挿入する場合でも、上述した構成によれば、その時に必要となる押圧力を低減することが可能になり、光ディスク14の装着が容易になる。その結果、装着時に、光ディスク14が撓んだり、変形してしまう等のトラブルを防止することができる。
【0055】
また、上述した各実施形態においては、光ディスク14のスピンドル18への挿入時の挙動を例に取り説明したが、後退動作を先に終了するクランプ爪を設けることにより、スピンドル18に固定された状態の光ディスク14をスピンドル18のクランプ機構10から抜き取る時にも同様に、抜き取り力の分散が可能になり、動作に必要となる力が低減可能になり、光ディスク14の抜き取り時にも上述した実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数存在するクランプ爪を非同一に形成することにより、ディスクを少ない押圧力で容易かつ確実にクランプすることが可能になる。また、ディスククランプ構造の小型化、省電力化等のシンプル化を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るディスククランプ構造を含む光ディスク装置の構成概念を説明する説明図である。
【図2】 本発明に係るディスククランプ構造の実施形態1を説明する説明図である。
【図3】 本発明に係るディスククランプ構造の実施形態2を説明する説明図である。
【図4】 本発明に係るディスククランプ構造の実施形態3を説明する説明図である。
【図5】 従来のディスククランプ構造を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 ディスククランプ機構、12 光ディスク装置、14 光ディスク、14a 開口部、16 ディスク搬送機構、18 スピンドル、20 ディスク搬送制御部、22 スピンドル駆動モータ制御部、24 光ディスク制御部、26光ピックアップ制御部、28 ベース、30,32,34,30a,30b,32a,32b,34a,34b クランプ爪、30at,30bt 接触面、A ディスク面。

Claims (3)

  1. ディスクに形成された開口部分をクランパでクランプし前記ディスクを支持するディスククランプ構造であって、
    前記クランパは、その周囲に当該クランパの中心方向に後退動作して前記ディスクの開口部分の上面側周縁部に係合する進退自在な少なくとも3個のクランプ爪を有し、
    前記クランプ爪の少なくとも一つは、前記ディスクの着脱時に、他のクランプ爪の後退動作より先に後退動作を完了するように非同一に形成されており、
    前記開口部分と接触する先に後退動作を完了するクランプ爪の接触面とディスク面との成す角度は、他のクランプ爪の接触面とディスク面との成す角度より大きいことを特徴とするディスククランプ構造。
  2. ディスクに形成された開口部分をクランパでクランプし前記ディスクを支持するディスククランプ構造であって、
    前記クランパは、その周囲に当該クランパの中心方向に後退動作して前記ディスクの開口部分の上面側周縁部に係合する進退自在な少なくとも3個のクランプ爪を有し、
    前記クランプ爪の少なくとも一つは、前記ディスクの着脱時に、他のクランプ爪の後退動作より先に後退動作を完了するように非同一に形成されており、
    先に後退動作を完了するクランプ爪の後退動作方向頂部における、該後退動作方向と直交する方向の高さは、他のクランプ爪の高さより高いことを特徴とするディスククランプ構造。
  3. 請求項1または2に記載のディスククランプ構造を有することを特徴とする光ディスク装置。
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