JP3823443B2 - メモリ管理方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はCDとDVDを同一のシステムで再生を行う装置に用いるメモリ管理の方式に関し、CD,DVDと異なるメディアを再生しても、メモリをアクセスする場合のメモリ管理方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−ROMは音楽用のCDと同じ光ディスクを用いるが、CD−ROMの信号フォーマットは音楽用のCDの時系列化されたディジタル信号をデータに置き換えた構成になっている。図5は従来のCD−ROMのセクターデータ構成を示す図である。データ列は図に示されるような2352バイト毎の物理セクタに区切られている。各セクタは同期信号2の12バイトとヘッダ3の4バイトおよびユーザデータ4より成る。ユーザデータ4はヘッダ3の中のモード情報により定義が異なり、モード0、モード1、モード2の三種類が規定されている。図では、モード1と、モード2のフォーム2を例として示した。図において、1はモード1のセクタの構造、2は同期信号、3はモード情報等を有するヘッダ、4はユーザデータ、5はユーザデータのエラーを検出するためのEDC、6はデータ長調整用のスペース、7はセクタ完結の誤り訂正符号のうちのPパリティ、8は同じくQパリティ、9はモード2フォーム1のセクタ構造、10はモード2のフォーム情報等を有するサブヘッダである。
【0003】
図6は従来のCD−ROMのセクターデータ構成をメモリ空間で示した図であり、図5のモード1のセクタの構造1とモード2のセクタの構造9を、メモリに書き込んだときの場合を示している。図7は従来のCD−ROMのセクターデータ構成を連続するメモリ空間で示した図であり、図6のモード2のセクタの構造9をメモリに書き込んだ場合で、かつ連続するセクタデータを書き込んだ場合のメモリ空間を示している。図において、11はCD−ROMのセクタデータ長2352バイトを格納するにあたり、メモリのアドレスの下位ビットを整えるための冗長領域であるエリアA、12,13,14はそれぞれ、CD−ROMのデータから得られる付加情報を格納するための領域を示し、エリアB,エリアC,エリアDである。15はメモリ空間のアドレスであり、例えば、CD−ROMのセクタデータを0Hアドレスから書き込みを行った場合の第1のセクタデータの終了アドレス、16は冗長領域のエリアA11を終了アドレス、17は連続する第2のセクタの先頭アドレス、18は第2のセクタのデータ終了アドレス、19は第2のセクタのエリアAの終了アドレスである。20は第1のセクタの位置を示すポインタアドレス、21は第1のセクタの開始相対アドレス、22は第1のセクタデータの終了相対アドレス、23は第1のセクタのエリアAの終了相対アドレス、24は第2のセクタの位置を示すポインタアドレス、25は第3のセクタの位置を示すポインタアドレスである。
【0004】
図5のような構造を有するCD−ROMのセクタデータはメモリに格納される場合、時間的に連続的に図6に示す順で書き込まれる。セクタデータは、図7に示すように2352バイトに16バイトのエリアA11を冗長した2368バイトの空間に格納される。この例では、セクタデータを格納するメモリ空間は、付加情報用のエリアB12,C13,D14とを加えて、2816バイトの空間を確保している。第1のセクタデータは、ポインタ2H24で示されるアドレスから、さらに2386バイトの空間に格納される。このように、CD−ROMは確保されたメモリ空間に入力された順に格納され、アドレスの下位ビットを調整するために、エリアA11のような冗長空間を付加されている。また、各セクタデータはポインタにより管理され、セクタデータは必ずポインタの先頭から2352バイト、調整用の冗長エリアA11の終了までの2368バイトで、アクセスすることが可能である。
【0005】
次に、DVDにデータ構成について図を用いて説明する。図8は従来のDVDのセクタのデータ部分の構成を示す図であり、DVDはCD−ROMと同様に光ディスクを用いたメディアであるが、12cmのディスクに片面4.7GBを格納するために、データの構成もCD−ROMと異なっている。図において、101はDVDのセクタのデータ部分の構成を示し、102はセクタデータのフォーマット等が記録されているデータID4バイト、103はデータIDのエラー検出コードであるIED2バイト、104は予約RSV6バイト、105はメインデータ2048バイト、106はメインデータのエラーを検出するためのEDC4バイトである。さらに、DVDは16セクタで完結する誤り訂正符号を構成しており、16セクタを組み合わせると、図9にあるような積和符号を有する誤り訂正符号を構成する。111は16セクタで構成された誤り訂正ブロック構成、112は16セクタ分のデータエリア、113は積和符号のうちのC1符号、114は同じくC2符号である。図9のような誤り訂正符号構成を行うために、各セクタは、図8のセクタのデータ部分の構成101に対し、図10に示すように各々C1符号109、C2符号108を付加して、107に示す2366バイトのセクタ構成とする。すなわち、セクタデータとして、172バイトセクタデータを転送した後、10バイトC1符号109を転送することを12回繰り返した後、C2符号108とC1符号109を転送する。セクタデータは図11に示すように16個連続して取り扱うことで、図9の誤り訂正符号を構成できる。CD−ROMの場合は、セクタデータ毎に誤り訂正符号が完結しているため、セクタデータは1セクタ毎にメモリに格納できれば、格納空間の連続性は必要とされないが、DVDの場合、セクタ毎に誤り訂正が完結していないため、16セクタをまとめて取り扱わなければならない。そのため、メモリにも16セクタ分のセクタデータが連続的に記録されていたため、CD−ROMとのメモリ管理の互換性が無かった。図12はDVDのセクタ構成107を時間軸で表現した図である。図において、130は誤り訂正符号C1、109を、誤り訂正符号C2、108に続けて記録したメモリ空間である。DVDのセクタ構成は、図12に示すように1セクタ2366バイトの中で、182バイト毎に10バイトのC1符号を有している。そのため、連続的にメモリにデータを書き込むと182バイト読み込むと172バイトがデータであり、10バイトが誤り訂正符号となり、連続的にデータを読み出すことができない。
【0006】
また、セクタデータの転送されてくる順序も、データ部分と誤り訂正符号とが順にくるのではなく、連続的にメモリ上に書き込むと、データと誤り訂正符号との分離が困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記メモリ管理方式の問題点としては、DVDはセクタデータを16セクタ分まとめて処理を行うために、セクタデータを連続的にメモリに書き込むため、CD−ROMとのメモリ管理の互換性がとれないため、CD−ROMとDVDを同じシステムで構築するために個別のメモリ管理を行わなくてはならない。
【0008】
DVDはセクタデータの構成では、メインデータと誤り訂正符号とが時間的に分離していないため、入力された順序でメモリに書き込みを行うと、メモリからメインデータの読出しを行う際の手順が、煩雑となるという問題点があった。
【0009】
本発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、DVDとCD−ROMとでメモリ管理を同一とする方式を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るメモリ管理方式は、複数種類のディスクから読み出された時系列で連続したデータを復調した後記憶手段に記録するにあたり、前記記憶手段に記録領域を設定するメモリ管理方式において、第1の種類のディスクの場合にはセクタ単位のデータ長に対し第1の冗長領域を付加し、第2の種類のディスクの場合にはセクタ単位のデータ長に対し第2の冗長領域を付加し、前記データを格納する前記記憶装置の領域を第1の種類のディスクおよび第2の種類のディスクの場合で、同じ容量の空間領域を指定するものである。
【0011】
また、複数種類のディスクから読み出された時系列で連続したデータを復調した後記憶手段に記録するにあたり、前記記憶手段に書き込む領域を設定するメモリ管理方式において、第1の種類のディスクではセクタ単位に前記時系列で入力されたデータを時系列順に前記記憶手段の記録領域に記録を行い、第2の種類のディスクではセクタ単位に前記時系列で入力されたデータのうちC1誤り訂正符号データを除き、連続的にデータを前記記憶手段の記録領域に記録を行い、前記C1誤り訂正符号データは前記C1誤り訂正符号データを除き記録されたデータの後の領域にまとめて記録するものである。
【0012】
また、複数種類のディスクから読み出された時系列で連続したデータを復調した後記憶手段に記録するにあたり、前記記憶手段に記録領域を設定するメモリ管理方式において、第1の種類のディスクの場合にはセクタ単位のデータ長に対し第1の冗長領域を付加し、第2の種類のディスクの場合にはセクタ単位のデータ長に対し第2の冗長領域を付加し、前記データを格納する前記記憶装置の領域を第1の種類のディスクおよび第2の種類のディスクの場合で、同じ容量の空間領域を指定し、第1の種類ディスクではセクタ単位に前記時系列で入力されたデータを時系列順に前記空間領域に記録を行い、第2の種類のディスクではセクタ単位に前記時系列に入力されたデータのうちC1誤り訂正符号データを除き、連続的にデータを前記空間領域に記録を行い、前記除いたC1誤り訂正符号データは前記C1誤り訂正符号データを除き記録されたデータの後の領域にまとめて記録するものである。
【0013】
また、前記付加した冗長領域に、前記記録されたデータの状態を示す符号を記録するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態であるメモリ管理方式においては、DVDとCD−ROMでデータを書き込むメモリ空間を同一としたので、DVDとCD−ROMでメモリ管理を同一にすることができる。
【0015】
また、DVDのデータ書き込みをメインデータと誤り訂正符号と分離することで、メインデータのメモリからの読み出しが容易になる。
【0016】
また、CD−ROMとDVDとでデータを書き込む空間を同一とし、さらにメインデータと誤り訂正符号とを分離して書き込むようにしたので、CD−ROMと同一のメモリ管理が可能である。
【0017】
また、データ書き込み空間の冗長部分にデータに誤りが含まれているかどうかの情報を有するフラグを書き込むようにしたので、データの信頼性を容易に検出する事ができる。
【0018】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1であるメモリ管理方式のメモリ空間を示す図である。図において、120はDVDのセクタ構成107の2366バイトの下位アドレスを整えるための冗長エリアEである。CD−ROMの場合は、セクタの構成が2352バイトであり、DVDは2366バイトと異なる。DVDの場合は、16セクタをまとめて誤り訂正の1ブロックとするが、図1に示すように1セクタ毎にメモリ格納空間を定めて、メモリへの書き込みを行う。セクタ毎のメモリ格納空間を2368バイト(940H)にした場合、2バイトのエリアE120を設け、DVDのセクタ構成107の2366バイトと合わせ、2368バイトとなるようにする。また、2368バイト毎にポインタを設け、セクタ内のデータはポインタアドレス+2368バイトで全て表現できるようにした。これにより、CD−ROMのメモリ管理と同様に、ポインタアドレスと相対アドレスによりDVDのデータも管理することができる。
【0019】
実施の形態2
図2は本発明の実施の形態2であるメモリ管理方式のメモリ空間を示す図である。図に示すように、セクタ構成107のセクタデータを、0rowの172バイト書き込み後、誤り訂正符号C1、109の10バイトを13rowの0row部分に書き込み、1rowの172バイトを書き込み、誤り訂正符号C1、109の10バイトを13rowの1row部分に書き込む。繰り返すことで、誤り訂正符号C1、109を全て13rowに書き込む。上記のことにより、DVDのセクタ構成107のデータは、0rowから11rowがデータとなり、12rowが誤り訂正符号C2、13rowが誤り訂正符号C1となる。
【0020】
実施の形態3
図3は本発明の実施の形態3であるメモリ管理方式のメモリ空間を示す図である。実施の形態2で示したメモリ空間130に2バイトのエリアE120を付加して、1セクタのデータを2368バイトに書き込む。これにより、DVDのセクタデータはCD−ROMと同様に、データ、誤り訂正符号、冗長エリアを2368バイトに書き込むこととなる。
【0021】
実施の形態4
図13は従来のCD−ROMと従来のDVDのデータを格納するメモリ空間の2368バイトを抽出した図である。CD−ROMの場合、冗長エリアA11は16バイト、DVDの場合、冗長エリアE120は2バイトである。図4は本発明の実施の形態4であるメモリ管理方式のメモリ空間を示す図である。EDC OKフラグはCD−ROMではエリアA11の16バイトのいづれかビットに、データの中に含まれるエラー検出コードを用いて、データに誤りがあるかどうかをチェックし、例えばセクタデータに対するデータに誤りがある場合には、該ビットが“L”レベルとする。また、DVDでも同様にエリアE120の2バイトのいづれかのビットに、データの中に含まれるエラー検出コードを用いて、データに誤りがあるかどうかをチェックした結果を書き込む。セクタを構成しているメインデータ、ユーザデータのエラー検出を行い、その結果を冗長エリアA11、あるいはエリアE120に書き込むことで、2368バイトのセクタデータの書き込んでいるエリアだけをアクセスする事だけで、該セクタのデータがエラーがあるかどうかを判断できる。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0023】
DVDとCD−ROMでセクタのデータを書き込むメモリ空間を同一にしたので、CD−ROMとDVDとで同一のメモリ管理が可能となる。
【0024】
また、DVDのメモリへの書き込みを、メインデータと誤り訂正符号とを分離するようにしたので、メモリに書き込まれたメインデータだけの読み込みが、連続的にできるようになり、メモリ読み出しが容易となった。
【0025】
また、DVDとCD−ROMでセクタのデータを書き込むメモリ空間を同一にした上、DVDのメモリへの書き込みを、メインデータと誤り訂正符号とを分離するようにしたので、CD−ROMとデータの配置がCD−ROMと全く同一になり、CD−ROMとDVDでメモリ管理及びメモリからの読み出しが可能になる。
【0026】
また、メモリアドレスの下位アドレスを整えるために用いる冗長エリアにデータに含まれるデータ検出コードを用いて、データにエラーがあるかどうかの結果を書き込むようにしたので、セクタデータのメモリ空間をアクセスすることで、セクタデータが有効なデータかどうか容易に判断することができるので、メモリ管理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1であるメモリ管理方式のメモリ空間を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態2であるメモリ管理方式のメモリ空間を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態3であるメモリ管理方式のメモリ空間を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態4であるメモリ管理方式のメモリ空間を示す図である。
【図5】 従来のCD−ROMのセクタデータ構成を示す図である。
【図6】 従来のCD−ROMのセクタデータ構成をメモリ空間で示した図である。
【図7】 従来のCD−ROMのセクタデータ構成を連続するメモリ空間で示した図である。
【図8】 従来のDVDのセクタのデータ部分の構成を示す図である。
【図9】 従来のDVDの誤り訂正符号ブロックを示す図である。
【図10】 従来のDVDのセクタ構成を示す図である。
【図11】 従来のDVDの16セクタで構成された誤り訂正ブロックを示す図である。
【図12】 従来のDVDのセクタ構成を時間軸で表現した図である。
【図13】 従来のCD−ROMと従来のDVDのデータを格納するメモリ空間を抽出した図である。
【符号の説明】
101 DVDのセクタのデータ部分の構成、105 DVDのセクタのメインデータ、107 DVDのセクタ構成、108 C2誤り訂正符号、109 C1誤り訂正符号。

Claims (4)

  1. 複数種類のディスクから読み出された時系列で連続したデータを復調した後記憶手段に記録するにあたり、前記記憶手段に記録領域を設定するメモリ管理方式において、第1の種類のディスクの場合にはセクタ単位のデータ長に対し第1の冗長領域を付加し、第2の種類のディスクの場合にはセクタ単位のデータ長に対し第2の冗長領域を付加し、前記データを格納する前記記憶装置の領域を第1の種類のディスクおよび第2の種類のディスクの場合で、同じ容量の空間領域を指定することを特徴とするメモリ管理方式。
  2. 複数種類のディスクから読み出された時系列で連続したデータを復調した後記憶手段に記録するにあたり、前記記憶手段に書き込む領域を設定するメモリ管理方式において、第1の種類のディスクではセクタ単位に前記時系列で入力されたデータを時系列順に前記記憶手段の記録領域に記録を行い、第2の種類のディスクではセクタ単位に前記時系列で入力されたデータのうちC1誤り訂正符号データを除き、連続的にデータを前記記憶手段の記録領域に記録を行い、前記C1誤り訂正符号データは前記C1誤り訂正符号データを除き記録されたデータの後の領域にまとめて記録することを特徴とするメモリ管理方式。
  3. 複数種類のディスクから読み出された時系列で連続したデータを復調した後記憶手段に記録するにあたり、前記記憶手段に記録領域を設定するメモリ管理方式において、第1の種類のディスクの場合にはセクタ単位のデータ長に対し第1の冗長領域を付加し、第2の種類のディスクの場合にはセクタ単位のデータ長に対し第2の冗長領域を付加し、前記データを格納する前記記憶装置の領域を第1の種類のディスクおよび第2の種類のディスクの場合で、同じ容量の空間領域を指定し、第1の種類ディスクではセクタ単位に前記時系列で入力されたデータを時系列順に前記空間領域に記録を行い、第2の種類のディスクではセクタ単位に前記時系列に入力されたデータのうちC1誤り訂正符号データを除き、連続的にデータを前記空間領域に記録を行い、前記除いたC1誤り訂正符号データは前記C1誤り訂正符号データを除き記録されたデータの後の領域にまとめて記録することを特徴とするメモリ管理方式。
  4. 前記付加した冗長領域に、前記記録されたデータの状態を示す符号を記録することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のメモリ管理方式。
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