JP3823207B2 - 軸封装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2組のメカニカルシールを並列配置してなる軸封装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の軸封装置は、機内領域側の第1メカニカルシールと機外領域側の第2メカニカルシールとを回転軸の軸線方向に並列配置してなるものであるから、高圧条件等の過酷な条件下でも良好にシールできる反面、軸線方向長さが長大化して、全体として大型化,重量化すると共に、回転機器への取付スペースが大きくなるといった宿命的な欠点を有するものである。また、構成部材が多いことから、回転機器への組み込みも容易でない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、軸線方向長さ可及的に短くして、小型化,軽量化及び取付スペースの縮小化を図る共に回転機器への組み込みを容易に行いうる軸封装置を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転機器の機内領域と機外領域とを区画する軸封部ケーシングとこれを洞貫する回転軸との間に、回転軸の軸線方向に並列する第1及び第2メカニカルシールを配置してなる軸封装置において、上記の目的を達成すべく、各メカニカルシールを、当該両メカニカルシールに共通の構成部材である、回転軸に軸線方向及び回転方向に相対変位不能に保持されたスリーブ及び軸封部ケーシングに取付けられた取付ケースと、スリーブに設けられた回転側リテーナと、回転側リテーナに相対回転不能に保持された回転密封環と、取付ケースに設けられた静止側リテーナと、静止側リテーナに相対回転不能に保持された静止密封環と、一方のリテーナとこれに保持された密封環との間に介装されて当該密封環を他方の密封環へと押圧附勢するスプリング部材とを具備するものとし、スリーブを、機外領域側の第2メカニカルシールにおける回転側リテーナが一体形成された第1スリーブとその機内領域側部分に外嵌された第2スリーブとに分離構成し、機内領域側の第1メカニカルシールを、静止密封環を第1スリーブに挿通させた状態で静止側リテーナに固定保持させると共に回転密封環を第2スリーブに二次シール部材を介して軸線方向に移動可能に挿通保持させたバランスシールに構成しておくことを提案する。
【0005】
かかる軸封装置の好ましい実施の形態にあっては、回転軸の先端部は回転機器要素を取り付ける小径の取付部分に構成されており、第1及び第2スリーブの機内領域側端部は取付部分に挿通しうる厚肉部に構成されており、両厚肉部を取付部分の基端段部と取付部分に取付けられた回転機器要素との間に挟圧保持させることにより、両スリーブの回転軸に対する軸線方向相対変位が阻止されると共に、両厚肉部に形成されたキー溝に回転軸の取付部分に設けたキーを係合させることにより、両スリーブの回転軸に対する回転方向相対変位が阻止されるように構成する。かかる場合において、前記キーは、前記回転機器要素を回転軸の取付部分に相対回転不能に係止するためのキーの一部で兼用されていることが好ましい。また、前記回転軸の段部と第1スリーブの厚肉部との間には、回転軸とスリーブとの間を二次シールするシール部材が配置されていることが好ましい。さらに、取付ケースは、第2メカニカルシールを構成する両リテーナ及び両密封環を囲繞するものであり、第1メカニカルシールの静止側リテーナを一体形成した第1ケースと第2メカニカルシールの静止側リテーナを一体形成した第2ケースとに分離構成されていることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図1〜図7に示す実施の形態に基いてついて具体的に説明する。
【0007】
図1〜図5は第1の実施の形態を示したもので、この実施の形態における本発明に係る軸封装置(以下「第1軸封装置」という)1は、図1及び図2に示す如く、回転機器(ポンプ等)の機内領域(ポンプ室等)Aと機外領域(大気領域)Bとを区画する軸封部ケーシング(例えば、回転機器がポンプである場合においてはポンプケーシング)2とこれに形成された円形内周部2aを同心状に洞貫する回転軸3との間に、回転軸3の軸線方向に並列する第1及び第2メカニカルシール4,5を配置してなるタンデムシールである。
【0008】
回転軸3は、図1及び図2に示す如く、機外領域Bに設置されたモータ等の駆動源(図示せず)に連結された大径の主軸部分3aとその先端部から同心状に延びて機内領域Aに突入する小径の取付部分3bとを具備するものであり、取付部分3bには回転機器要素(例えば、回転機器がポンプである場合においてはインペラ)8が取り付けられている。
【0009】
機内領域側の第1メカニカルシール4は、図1及び図2に示す如く、第2メカニカルシール5の構成部材でもある、回転軸3に軸線方向及び回転方向に相対変位不能に保持されたスリーブ9及び軸封部ケーシング2に取付けられた取付ケース10と、スリーブ9の機内領域側部分9bに設けられた第1回転側リテーナ11と、第1回転側リテーナ11に、その機外領域側に配して、相対回転不能に保持された第1回転密封環12と、取付ケース10の機内領域側部分(第1ケース)10aに設けられた第1静止側リテーナ13と、第1静止側リテーナ13に、その機内領域側において第1回転密封環12と対向して、相対回転不能に保持された第1静止密封環14と、一方のリテーナである第1回転側リテーナ11とこれに保持された密封環(第1回転密封環)12との間に介装されたスプリング部材15とを具備して、機内領域Aと両メカニカルシール4,5で閉塞されたシール領域Cとの間をシールする端面接触型シールである。
【0010】
機外領域側の第2メカニカルシール5は、図1及び図2に示す如く、前記スリーブ9及び取付ケース10と、スリーブ9の機外領域側部分に設けられた第2回転側リテーナ16と、第2回転側リテーナ16に、その機外領域側に配して、相対回転不能に保持された第2回転密封環17と、取付ケース10の機外領域側部分(第2ケース)10bに設けられた第2静止側リテーナ18と、第2静止側リテーナ18に、その機内領域側において第2回転密封環17と対向して、相対回転不能に保持された第2静止密封環19と、一方のリテーナである第2静止側リテーナ18とこれに保持された密封環(第2静止密封環)19との間に介装されたスプリング部材20とを具備して、機外領域Bとシール領域Cとの間をシールする端面接触型シールである。
【0011】
スリーブ9は、図1、図2及び図5に示す如く、回転軸3の主軸部分3aに外嵌される第1スリーブ9aとその機内領域側部分に外嵌された第2スリーブ9bとに分離構成されており、両スリーブ9a,9bの機内領域側端部は、回転軸3の取付部分3bに挿通しうる同一内径の厚肉部9c,9dに構成されている。また、両厚肉部9c,9dの内周部には、キー溝9e,9fが形成されている。
【0012】
而して、スリーブ9は、図1及び図2に示す如く、第1スリーブ9aに両厚肉部9c,9dが軸線方向において衝合する状態で第2スリーブ9bを外嵌させると共に、両厚肉部9c,9dをスクリュー21により連結することにより、一体構造物に組み立てられる。なお、第1スリーブ9aと第2スリーブ9bとの対向周面間には、その間を二次シールするOリング22が介装されている。
【0013】
そして、このように一体構造物に組み立てられたスリーブ9は、図1及び図2に示す如く、回転軸3に挿通させると共に両厚肉部9c,9dのキー溝9e,9fを回転軸3の取付部分3bに取付けたキー23aを係合させた状態で、取付部分3bに回転機器要素8を取り付けることにより、回転軸3に軸線方向及び回転方向に相対変位不能に取付けられる。
【0014】
すなわち、第1及び第2スリーブ9a,9bの回転軸3に対する回転方向の変位は、各スリーブ9a,9bに一体形成された厚肉部9c,9dと回転軸3とのキー23aによる連結作用により、阻止される。なお、前記スクリュー21によるスリーブ9a,9bの連結は、後述するカートリッジ構造を維持するためのものにすぎず、回転軸3から第1スリーブ9a更に第2スリーブ9bへのドライブ力伝達は、あくまでも、上記したキー23aによる係合作用によって行われる。また、キー23aは、回転機器要素8を回転軸3の取付部分3bに相対回転不能に保持しておくためのキー23の一部で兼用されている。
【0015】
また、両スリーブ9a,9bの回転軸3に対する軸線方向の変位は、厚肉部9c,9dが取付部分3bの基端段部(主軸部分3aと取付部分3bとの境界部)3cと回転機器要素8との間に挟圧されることにより、阻止される。回転軸3の段部3cと第1スリーブ9aの厚肉部9cとの間には、回転軸3と第1スリーブ9aとの間を二次シールするシール部材(この例では、テトラフルオロエチレン(PTFE)製の環状ガスケット)24が介在,挟圧されている。回転機器要素8の回転軸3への取付は、キー23を係合させた状態で取付部分3bに螺合させたナット部材(図示せず)を締め付けることにより行なわれるが、その締め付け量は、回転機器要素8が適正な取付位置に位置され且つガスケット24に適正な締付面圧が付与されるように設定される。なお、第2スリーブ9bの厚肉部9dにおける機内領域側端面部には凹部9gが形成されていて、スクリュー21の頭部が回転機器要素8に干渉しないように工夫されている。また、第2スリーブ9bの機内領域側部分91aの外径は、当該軸封装置1を装着する回転機器側の構造的条件によって必然的に決定されるものである。すなわち、当該外径は、回転機器要素8及び軸封部ケーシング2のライナ部2bの内径との関係において必然的に設定されるものであり、後述する第回転密封環13を保持する機外領域側部分91bより大径とされる。また、前記Oリング22を係合保持するためのOリング溝は機内領域側部分91aに形成されているが、これは、機内領域側部分91aが、その外径を上記の如く大径とされていて機外領域側部分91bに比して厚肉となっているため、当該Oリング溝を形成しても第2スリーブ9bの強度低下を招来しないからである。
【0016】
取付ケース10は、図1、図2及び図5に示す如く、環状構造をなしており、軸封部ケーシング2の機外領域側端面に取付けられた第1ケース10aとその機外領域側端面に取付けられた第2ケース10bとに分離構成されている。第1ケース10aは、その内径を第2回転側リテーナ17の外径よりやや大径としたものであり、リテーナ17より機内領域側の内周端部には軸封部ケーシング2の内周部2aに内嵌する第1静止側リテーナ13が一体形成されている。第1静止側リテーナ13の機外領域側端面は、第2回転側リテーナ16の機内領域側端面に、軸線方向に若干の間隔を隔てて対向されている。第2ケース10bの内周部には、第2静止側リテーナ18が第2回転側リテーナ16の機外領域側端面に対向して一体形成されている。而して、取付ケース10は、図1〜図3に示す如く、第2ケース10bを貫通する連結ボルト25を第1ケース10aにねじ込むことにより一体構造物に組み立てられ、この一体構造物を貫通する取付ボルト26を軸封部ケーシング2にねじ込むことにより、当該ケーシング2の機外領域側端面に取り付けられる。
【0017】
第1メカニカルシール4にあっては、図1及び図2に示す如く、第2メカニカルシール5との共通構成部材(スリーブ9及び取付ケース10)を除いて、各構成部材(リテーナ11,13及び密封環12,14)が軸封部ケーシング2とスリーブ9との対向周面間に形成される環状空間に配置されている。
【0018】
第1静止密封環14は、図1及び図2に示す如く、PTFE製Vリングで構成される二次シール部材28及び係止ピン29を介して、第1静止側リテーナ13の機内領域側端部に固定保持されている。
【0019】
第1回転側リテーナ11は、図1及び図2に示す如く、第2スリーブ9bの機外領域側部分91bにセットスクリュー30により嵌合固定されている。
【0020】
第1回転密封環12は、図1及び図2に示す如く、第2スリーブ9bの機外領域側部分91bに、PTFE製Vリングにより構成される二次シール部材31並びにドライブピン32,33及びドライブカラー34を介して、軸線方向に摺動自在に且つ相対回転不能に保持されており、第1回転側リテーナ(スプリングリテーナ)11との間に介装したスプリング部材(コイルスプリング)15により、機外領域方向に押圧附勢されている。すなわち、第1回転密封環12は、機外領域側部分であるシール部分12aを機外領域側部分である保持部分12bに連結させた複合環状構造をなしており、シール部分12aを第1スリーブ9aに挿通させた状態で、保持部分12bの内周部をこれに係合保持させた二次シール部材31を介して第2スリーブ9aの機外領域側部分91bに嵌合させることにより、当該機外領域側部分91bに二次シールされた状態で軸線方向に摺動自在に保持されている。また、第1回転密封環12の保持部分12bに突設したドライブピン32をドライブカラー34に軸線方向移動可能且つ相対回転不能に係合させると共に、ドライブカラー34に突設したドライブピン33を第1回転側リテーナ11に軸線方向移動可能に且つ相対回転不能に係合させることにより、第1回転密封環12はその軸線方向移動を許容された状態で第2スリーブ9bの機外領域側部分91bに相対回転不能に保持されている。そして、第1回転密封環12は、第1回転側リテーナ11とドライブカラー34との間に介装したスプリング部材15により、第1静止密封環14へと押圧接触されている。
【0021】
而して、第1メカニカルシール4は、図1及び図2に示す如く、第1回転密封環12(シール部分12a)と第1静止密封環14との相対回転摺接作用により、軸封部ケーシング2及びこれに取付けられた取付ケース10と回転軸3(スリーブ9)との対向周面間の環状空間であって両メカニカルシール4,5により閉塞されたシール領域Cと機内領域Aの間をシールする。ところで、第1回転密封環12の背面(保持部分12bの機内領域側端面)には機内領域Aの流体(ポンプ液)による背圧が作用するが、第1メカニカルシール4は、この背圧による機外領域方向への押圧力(両密封環12,14間を閉じる方向に作用する閉力)と第1回転密封環12の前面(機内領域側端面)に作用する上記流体による機内領域方向への押圧力(両密封環12,14間を開く方向に作用する開力)とが均衡するバランスシールに構成されている。すなわち、第1回転密封環12の二次シール面の径つまり第2スリーブ9bの機外領域側部分91bの外径を、両密封環12,14の接触面の径(シール面の径(正確には、当該シール面の平均径))と略同一としてある。また、第1ケース10a及びこれに一体形成された第1静止側リテーナ13には、図1に示す如く、両密封環12,14の接触部の外周面に向けてフラッシング液(清水等)Fを供給するための一連のフラッシング通路36が形成されている。なお、フラッシング通路36の一部36aの周壁は軸封部ケーシング2の内周部2aを利用して構成されている。
【0022】
第2メカニカルシール5にあっては、図1及び図2に示す如く、第1メカニカルシール4との共通構成部材(スリーブ9及び取付ケース10)を除いて、各構成部材(リテーナ16,18及び密封環17,19)が取付ケース10に囲繞されている。すなわち、リテーナ16,18及び密封環17,19が、取付ケース10と回転軸3との対向周面間に形成される環状空間に配置されている。
【0023】
第2回転側リテーナ16は、図1及び図2に示す如く、軸線方向において第第1静止側リテーナ13の機外領域側端面と近接対向すると共に径方向において第1ケース10aの内周面に近接する状態で、第1スリーブ9aの機外領域側部分に一体形成されている。
【0024】
第2回転密封環17は、図1及び図2に示す如く、第2回転側リテーナ16の機外側端部に、Oリング37,38及び係止ピン39を介して、固定保持されている。
【0025】
第2静止密封環19は、図1及び図2に示す如く、第2静止側リテーナ18の機内領域側部分に二次シール部材たるOリング40及びドライブピン41を介して軸線方向に摺動自在に且つ相対回転不能に保持されており、第2静止側リテーナ(スプリングリテーナ)18との間に介装したスプリング部材(コイルスプリング)20により機内領域方向に押圧附勢されている。すなわち、第2静止密封環19は、その内周部をOリング40を介して第2静止側リテーナ18に嵌合させると共にその外周部に第2静止側リテーナ18に設けたドライブピン41を係合させることにより、軸線方向移動可能に且つ相対回転不能に係合されている。そして、第2静止密封環18は、これと第2静止側リテーナ18との間に介装したスプリング部材20により、第2回転密封環17へと押圧接触されている。
【0026】
而して、第2メカニカルシール4は、図1及び図2に示す如く、両密封環17,19の相対回転摺接作用により、機外領域Bとシール領域Cとの間をシールする。また、第1ケース10aには、図2及び図4に示す如く、両密封環17,19の接触部の外周面に向けて開口するシール液供給路42及び第2回転側リテーナ16の外周面に向けて開口するシール液排出路43が形成されていて、シール領域Cにシール液(清水等)Sを供給,循環させるようになっている。すなわち、第2回転側リテーナ16の外周部にポンピング羽根44を形成し、第1ケース10aの内周部に第2回転側リテーナ16の外周部に対向する環状溝45を形成すると共に、この環状溝45におけるシール液排出路43の開口部の回転側部分(図4の時計回り方向において当該開口部に隣接する部分)に当該環状溝45を仕切る堰体46を設けて、シール液供給路42からシール液Sがシール領域Cに供給,充満され、シール領域Cに供給されたシール液Sがポンピング羽根44によるポンピング作用により環状溝45内を旋回流動してシール液排出路43から強制排出されるようになっている。
【0027】
また、上記した軸封装置1は、図2、図3及び図5に示す如く、取付ケース10に取付けた複数(この例では一対)のセットプレート48をスリーブ9に形成した各セット用凹部90aに係合させることにより、回転機器の軸封部ケーシング2に取付けられる静止側密封要素(取付ケース10、静止側リテーナ13,18、静止密封環14,19及びスプリング部材20)と回転軸3に取付けられる回転側密封要素(スリーブ9、回転側リテーナ11,16、回転密封環12,17及びスプリング部材15)とを一体連結して、使用形態と同一の形態(回転機器に適正に取付けられた軸封装置1と同一の形態)に組み立てておくことができ、かかる組立形態のままで回転機器への組み込み及び取り外しを行いうるカートリッジ型のものとされている。
【0028】
このカートリッジ型軸封装置1の組立及び回転機器への組み込みは、次のよう手順で行われる。なお、第1スリーブ9aにおける第2回転側リテーナ16より機外領域側に突出する部分90は、その先端部(機外領域側端部)が取付ケース10より機外領域側に若干突出するような長さとされており、この突出部分90の先端部には、径方向に対向する2箇所にセット用凹部90aが形成されている。また、取付ケース10の機外領域側端面(第2ケース10bの機外領域側端面)には、矩形板状のセットプレート48が、その先端部が各セット用凹部90aに係合する状態で、ボルト49により取付けうるようになっている。
【0029】
すなわち、第1スリーブ9aの本体部分(第2回転側リテーナ16より突出部分90と反対側の部分)に、第1ケース10a及びこれに一体形成された第1静止側リテーナ13に保持させた静止密封環14を挿通させた上、第1回転側リテーナ11及び第1回転密封環12を組み込んだ第2スリーブ9bを挿通させて、両スリーブ9a,9bをスクリュー21により連結する。このとき、第1ケース10a等の第1スリーブ9aからの脱落は、第1ケース10aに一体形成された第1静止側リテーナ13の機外領域側端面が当該スリーブ9aに一体形成された第2回転側リテーナ16に係止されることにより、防止される。
【0030】
次に、第1スリーブ9aの突出部分90に、第2回転密封環17を挿通させて第2回転側リテーナ17に固定させると共に、第2ケース10b及びこれに保持させた第2静止密封環19を挿通させた上で、両ケース10a,10bを連結ボルト25により連結する。
【0031】
そして、第2ケース10bに取付けた各セットプレート48を、セット用凹部90aに係合させることにより、図5に示す如く、使用形態と同一形態をなす軸封装置1が組み立てられる。
【0032】
また、このように組立てられた軸封装置1は、そのまま回転機器に組み込まれる。すなわち、回転軸3に、その取付部分3b側から軸封装置1を挿通させた上、軸封部ケーシング2を組立てると共に取付部分3bに回転機器要素8を取付け、さらに軸封部ケーシング2に取付ケース10を取付けることにより、図1及び図2に示す如く、軸封装置1の組み込みが完了する。このとき、回転機器要素8の取付部分3bへの取付け完了と同時に、スリーブ9の回転軸3への取付けも完了する。そして、軸封装置1の組み込み完了後においては、各セットプレート48を取り外すことにより、運転を開始することができる。なお、軸封装置1の取り外し及び分解は、上記した手順を逆に行うことにより行うことができる。
【0033】
以上のように構成された軸封装置1にあっては、第2回転側リテーナ16をスリーブ9に一体形成したことによって、軸封装置1の全長(特に、軸封部ケーシング2外に配置される第2メカニカルシール5の全長)を短縮することができる。そして、第2回転側リテーナ16をスリーブ9に一体形成しているにも拘わらず、スリーブ9を第1及び第2スリーブ9a,9bに分離構成しているために、第1メカニカルシール4をバランスシールに構成するためのスリーブ径(第2スリーブ9aの機外領域側部分91bの外径)及び回転機器側の事情により必要とされるスリーブ径(第2スリーブ9bの機内領域側部分91aの外径)を確保しつつ、密封環12,14等のスリーブ9への組み込みを容易に行うことができる。また、スリーブ9を2つの部分(第1及び第2スリーブ)9a,9bに分離構成したにも拘わらず、回転軸3からのトルク伝達をキー23aにより行うようにしたから、当該トルク伝達が確実に行われる。しかも、スリーブ9にキー23aが係合するキー溝9e,9fを形成したにも拘わらず、それが第1及び第2スリーブ9a,9bの端部を構成する厚肉部9c,9dに形成されているから、第1及び第2スリーブ9a,9bを必要以上に厚肉のものとしておく必要がなく、スリーブ9の軽量化延いては軸封装置1の軽量化を図ることができる。また、キー23aを回転機器要素8の取付けに必要なキー23の一部で兼用すると共に、厚肉部9c,9dを回転軸3の段部3cと回転機器要素8との間に挟圧させることによりスリーブ9の軸線方向への移動を阻止して、スリーブ9の回転軸3への取付けが回転機器要素8の回転軸3への取付けによって行われるようにしたから、軸封装置1の組み込みを容易に行うことができ且つ組み込みに必要な部材点数を低減することができる。さらに、回転軸3とスリーブ9の本体部分である第1スリーブ9aとの二次シールを、回転軸3の段部3cと厚肉部9cとの間に挟圧させたシール部材(ガスケット)24により行うようにしたから、回転軸3と第1スリーブ9aとの対向周面間にOリング溝のようなシール部材収容部を形成しておく必要がなく、第1スリーブ9aの薄肉化,軽量化を図ることができる。また、第1及び第2スリーブ9a,9b間はOリング22により二次シールするようにしているが、そのためのOリング溝は上記した如く回転機器側の事情から必然的に厚肉のものとせざるを得ない第2スリーブ9bの機内領域側部分91aに形成されているから、Oリング22を使用することによる弊害(スリーブ9の厚肉化,重量化)はない。
【0034】
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において、適宜に改良,変更することができる。
【0035】
例えば、上記した実施の形態において、第1スリーブ9aの突出部分90は、軸封装置1をカートリッジ型とするために必要とされるもの、つまりセットプレート48の係合凹部90aを形成するために必要とされるものであるが、かかる突出部分90は、図6及び図7に示す如く、5第1スリーブ9aに一体形成された第2回転側リテーナ16をセットプレート48ないし係合凹部90aの構成部材として利用することによって、排除することができる。このように突出部分90を排除しておくことにより、スリーブ9の更なる軽量化を図ることができ、セットプレート48の着脱作業を省略して回転機器への組み込み,取り外し作業の効率アップを図ることができる。
【0036】
すなわち、図6及び図7に示す軸封装置1にあっては、第1静止側リテーナ13と第2回転側リテーナ16との軸線方向における対向端面13a,16aの一方(図示の例では第2回転側リテーナ16の端面16a)に適当数のセット爪(突起)50を一体形成すると共に他方(図示の例では第1静止側リテーナ13の端面13a)にセット爪50に係合する凹部51を形成してある。
【0037】
したがって、軸封装置1が回転機器から取り外された状態では、図6に示す如く、回転側密封要素と静止側密封要素とが、軸線方向においては、スプリング部材15の附勢力により上記対向端面13a,16aが衝合されることによって一定の位置関係に保持されると共に、回転方向(周方向)においては、セット爪50の凹部51への係合によって適正な位置関係に保持されて、一定のカートリッジ構造に保持された形態に組み立てられる。
【0038】
そして、このように組み立てられた軸封装置1を上記した手順で回転機器に組み込むと、図7に示す如く、スリーブ9と取付ケース10とがスプリング部材15の附勢力に抗して軸線方向に相対移動して、両リテーナ13,16の対向端面13a,16aが離間してセット爪50と凹部51との係合が解除されて、回転側密封要素と静止側密封要素との軸線方向における位置関係が適正となると共に、両密封要素が相対回転自在な状態となり、運転を開始することができる。
【0039】
また、上記した実施の形態では、第2スリーブ9bの機内領域側部分91aが回転機器側の事情により厚肉(大径)となることから、この厚肉部分91aにOリング溝を形成して、両スリーブ9a,9b間をOリング22により二次シールするようにしたが、このような厚肉部分91aが必要とされない場合には、Oリング22に代えて、前記シール部材24と同様のガスケット等のシール部材をスリーブ9a,9bの端部に形成された厚肉部9c,9d間に挟圧させることにより、スリーブ9a,9b間を二次するようにすればよい。
【0040】
また、上記した実施の形態にあっては、両メカニカルシール4,5を端面接触型のものに構成したが、機内領域Aの流体の性状及びこれによって決定されるシール領域Cに供給されるシール流体の性状に応じて、両メカニカルシール4,5の一方又は両方を非接触型のものに構成しておくことができる。また、上記した実施の形態では、軸封装置1の密封環配置をタンデムシール型としたが、必要に応じて、ダブルシール型の密封環配置としてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明によれば、軸線方向長さを短くして、軽量且つシンプルで実用的な軸封装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸封装置の回転機器への装着状態を示す上半部の縦断側面図である。
【図2】同装着状態を示す下半部の縦断側面図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿う縦断正面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う縦断正面図である。
【図5】同軸封装置の組立状態を示す縦断側面図である。
【図6】本発明に係る軸封装置の変形例を示す組立状態の縦断側面図である。
【図7】同軸封装置の回転機器への装着状態を示す要部の縦断側面図である。
【符号の説明】
1…軸封装置、2…軸封部ケーシング、3…回転軸、3a…主軸部分、3b…取付部分、3c…段部、4…第1メカニカルシール、5…第2メカニカルシール、8…回転機器要素、9…スリーブ、9a…第1スリーブ、9b…第2スリーブ、9c,9d…厚肉部、9e,9f…キー溝、10…取付ケース、10a…第1ケース、10b…第2ケース、11…第1回転側リテーナ、12…第1回転密封環、13…第1静止側リテーナ、14…第1静止密封環、15,20…スプリング部材、16…第2回転側リテーナ、17…第2回転密封環、18…第2静止側リテーナ、19…第2静止密封環、31…二次シール部材、A…機内領域、B… 機外領域、C…シール領域。
Claims (5)
- 回転機器の機内領域と機外領域とを区画する軸封部ケーシングとこれを洞貫する回転軸との間に、回転軸の軸線方向に並列する第1及び第2メカニカルシールを配置してなる軸封装置において、各メカニカルシールが、当該両メカニカルシールに共通の構成部材である、回転軸に軸線方向及び回転方向に相対変位不能に保持されたスリーブ及び軸封部ケーシングに取付けられた取付ケースと、スリーブに設けられた回転側リテーナと、回転側リテーナに相対回転不能に保持された回転密封環と、取付ケースに設けられた静止側リテーナと、静止側リテーナに相対回転不能に保持された静止密封環と、一方のリテーナとこれに保持された密封環との間に介装されて当該密封環を他方の密封環へと押圧附勢するスプリング部材とを具備するものであり、スリーブが、機外領域側の第2メカニカルシールにおける回転側リテーナが一体形成された第1スリーブとその機内領域側部分に外嵌された第2スリーブとに分離構成されており、機内領域側の第1メカニカルシールが、静止密封環を第1スリーブに挿通させた状態で静止側リテーナに固定保持させると共に回転密封環を第2スリーブに二次シール部材を介して軸線方向に移動可能に挿通保持させたバランスシールに構成されていることを特徴とする軸封装置。
- 回転軸の先端部は回転機器要素を取り付ける小径の取付部分に構成されており、第1及び第2スリーブの機内領域側端部は取付部分に挿通しうる厚肉部に構成されており、両厚肉部を取付部分の基端段部と取付部分に取付けられた回転機器要素との間に挟圧保持させることにより、両スリーブの回転軸に対する軸線方向相対変位が阻止されると共に、両厚肉部に形成されたキー溝に回転軸の取付部分に設けたキーを係合させることにより、両スリーブの回転軸に対する回転方向相対変位が阻止されるように構成したことを特徴とする、請求項1に記載する軸封装置。
- 前記キーが、前記回転機器要素を回転軸の取付部分に相対回転不能に係止するためのキーの一部で兼用されていることを特徴とする、請求項2に記載する軸封装置。
- 前記回転軸の段部と第1スリーブの厚肉部との間に、回転軸とスリーブとの間を二次シールするシール部材が配置されていることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載する軸封装置。
- 取付ケースが、第2メカニカルシールを構成する両リテーナ及び両密封環を囲繞するものであり、第1メカニカルシールの静止側リテーナを一体形成した第1ケースと第2メカニカルシールの静止側リテーナを一体形成した第2ケースとに分離構成されていることを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載する軸封装置。
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