JP3823187B2 - 廃液低減装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は廃液を低減する装置に利用し、特に塗装装置の色替え時に発生する廃棄塗料及びシンナーをリサイクルするための廃液低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、廃棄物の処理及び清掃に関心が集まり、再生資源の利用や資源の再生利用を促進する必要性が認識され、例えば車体の塗装工程においても塗料及び汚泥シンナーを廃棄処理する廃液処理装置が用いられている。
【0003】
図3は従来の廃液処理装置の概念図である。
従来の廃液処理装置は、図3に示すようにマニホールド1に図示の場合、各塗色に対応して塗料の導入をオンオフする複数のバルブを有する色切換バルブ2と、回収シンナー用バルブ3と、洗浄エアー用バルブ4と、洗浄シンナー用バルブ5とが設けられた色切換バルブユニット10と、この色切換バルブユニット10から導入された塗料を塗装ガン6と回収槽側とに切り換える切換バルブ7と、回収槽側とエゼクター8側とに切り換える回収用切換バルブ9とを有し、エゼクター8で廃液を廃棄している。なお、図3中、16は他の洗浄用シンナーの導入ラインを示し、配管内を洗浄する。
【0004】
ここで、切換バルブ7はオフのとき塗装ガン6に導通して回収槽側を遮断し、オンのとき塗装ガン6と遮断し回収槽側に導通する。また回収用切換バルブ9はオフのときエゼクター8に導通して回収槽側を遮断し、オンのときエゼクター8を遮断し回収槽側に導通する。
【0005】
さらに、塗装廃液処理装置には、回収液を貯蔵する回収槽15と、この回収槽15の液位を監視するためのフロート11と、このフロート11の信号に基づいて加圧ポンプ12を駆動制御するエアーバルブ13と、回収槽15から回収シンナー等を排出するための排出バルブ14とを備え、回収されたシンナーが加圧ポンプ12によって押し出され循環するようになっており、回収シンナー用バルブ3でオンオフしている。なお、図3中、SVはソレノイドバルブを示し、各切換バルブを駆動する。また図中、実線の矢印は回収液の流れる方向を示す。
【0006】
次に、従来の廃液処理装置の動作について説明する。図4は従来の廃液処理装置のフロー図である。
図3及び図4を参照して、第一回目の洗浄では時間t0で回収シンナー用バルブ3だけがオンして回収シンナーを流し、切換バルブ7及び回収用切換バルブ9を経てエゼクター8へ廃棄する。
【0007】
時間t1で回収シンナー用バルブ3がオフになると同時に、洗浄エアーバルブ4がオンして高圧空気を流し、エゼクター8へ排気しエアブローする。時間t2で第一回目の洗浄が終了すると、洗浄エアーバルブ4がオフになると同時に、洗浄シンナー用バルブ5と回収用切換バルブ9とがオンして洗浄シンナーを流し、第二回目の洗浄が開始されて洗浄シンナーを回収槽に貯蔵する。この貯蔵したシンナーを次回の洗浄のとき第一回目の回収シンナーとして使用する。
【0008】
時間t3で洗浄シンナー用バルブ5と回収用切換バルブ9とがオフになると同時に、洗浄エアーバルブ4がオンしてエゼクター8の排出口までエアーブローし、時間t4で第二回目で洗浄が終了する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の廃液処理装置では、色切換バルブユニット10から塗装ガン6元までのホース内に残っていた塗料及び汚泥シンナーを廃棄しており、資源のリサイクルの点で改善の余地がある。
【0010】
そこで、上記の課題にかんがみ、この発明は塗装装置の色替え時に発生する廃棄塗料及びシンナーをリサイクル使用することのできる廃液低減装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の廃液低減装置は、色切換バルブユニットと、色切換バルブユニットから導入された塗料を塗装ガンと回収槽側とに切り換える切換バルブと、回収槽と、回収したシンナーを押し出す加圧ポンプとを有する一回路をなす廃液処理装置において、切換バルブと回収槽との間に設けた塗料戻し回路と、回収槽と切換可能な第2の回収槽とを備え、塗料戻し回路が、回収槽側に対して開閉する塗料回収用切換バルブを有するマニホールドと、マニホールドに設けた複数の塗料切換バルブからなる塗料切換バルブユニットとを備えていることを特徴とする。
【0012】
このような構成により、この発明では色切換バルブユニットから塗装ガン元までの従来廃棄していた塗料をメイン配管に戻すことにより廃液を低減でき、さらに回収シンナーの押し出し及び配管内の洗浄シンナーをリサイクルすることによりシンナーの使用量を大幅に削減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2に基づき、従来例と実質的に同一又は対応する部材には同一符号を用いて、本発明による廃液低減装置の好適な実施の形態を説明する。
図1はこの発明の廃液低減装置にかかる実施形態の概念図である。
この実施形態の廃液低減装置は、図1に示すようにマニホールド1に色切換バルブ2、図示の場合、各塗色に対応して塗料の導入をオンオフする色切換バルブ2と、回収シンナー用バルブ3と、洗浄エアー用バルブ4と、洗浄シンナー用バルブ5とが設けられた色切換バルブユニット10と、この色切換バルブユニット10から導入された塗料を塗装ガン6と塗料回収用マニホールド21側とに切り換える切換バルブ7と、塗料戻し回路28とを有している。この切換バルブ7はオフのとき塗装ガン6に導通して塗料戻し回路28、すなわち塗料回収用マニホールド21側を遮断し、オンのとき塗装ガン6を遮断して塗料回収用マニホールド21側に導通する。なお、図1中、16は他の洗浄用シンナーの導入ラインを示し、配管内を洗浄する。
【0014】
塗料戻し回路28は切換バルブ7と廃液切換バルブ25との間に設けられており、塗料回収用マニホールド21と、塗料切換バルブユニット22と、塗料回収用切換バルブ23とを有している。
【0015】
塗料回収用マニホールド21は、各種の塗色に対応して複数の塗料切換バルブを設けた塗料切換バルブユニット22と塗料回収用切換バルブ23とを有し、この塗料回収用切換バルブ23はオンのとき閉状態となり、オフのとき開状態、つまり回収槽側へ導通するようになっている。この塗料回収用切換バルブ23にはタイマーリレー24が備えられており、所定時間で塗料回収用切換バルブ23をオフにするようになっている。
【0016】
さらに本実施形態は、塗料回収用切換バルブ23の下流に設けられ第1の回収槽15又は第2の回収槽26に切り換えるための廃液切換バルブ25と、シンナーを回収するための濾過装置付きの第1の回収槽15と、汚泥シンナーを回収するための第2の回収槽26と、第1の回収槽15の液位を監視するためのフロート11と、このフロート11の信号に基づいて加圧ポンプ12を駆動制御するエアーバルブ13と、第1の回収槽15及び第2の回収槽26から回収シンナー等を排出するための排出バルブ14,27とを備え、第1回収槽15に回収されたシンナーが加圧ポンプ12によって循環するようになっていて、回収シンナー用バルブ3でオンオフしている。なお、図1中、実線の矢印は回収液の流れる方向を示す。
【0017】
次に本実施形態の動作について説明する。図2は本実施形態にかかる廃液低減装置のフロー図である。
図1及び図2を参照して、第一回目の洗浄では時間T0で回収シンナー用バルブ3と塗料回収用切換バルブ5とガン元切換バルブ7とタイマーリレー24とがオンし、回収シンナーが切換バルブ7及び塗料切換バルブユニット22を介してホース内塗料を各メイン配管へ押し出す。回収シンナーの流れが塗料回収用切換バルブ5に達する時間T1でタイマーリレー24がオフになると同時に、塗料回収用切換バルブ5がオフになるとともに廃液切換バルブ25がオンになって、回収シンナーが第2の回収槽26側へ流れる。このとき、塗料切換バルブユニット22も閉状態になっている。
【0018】
時間T2で回収シンナー用バルブ3がオフになるとともに洗浄エアー用バルブ4がオンになり、高圧空気が第2回収槽26へ流れてエアーブロウし、時間T3で第一回目の洗浄が終了する。
時間T3で第二回目の洗浄が開始し、洗浄エアー用バルブ4がオフになると同時に、廃液切換バルブ6がオフになって第1の回収槽15に導通するとともに洗浄シンナー用バルブ5がオンして、洗浄シンナーが切換バルブ7と塗料回収用切換バルブ23と廃液切換バルブ25を介して第1の回収槽15に流れる。この貯蔵したシンナーを次回の洗浄のとき第一回目の回収シンナーとして使用する。
【0019】
時間T4で洗浄シンナー用バルブ5がオフすると同時に、洗浄エアー用バルブがオンして高圧空気が第1の回収槽15に流れ、エアーブローし、時間T5で第二回目の洗浄が終了する。洗浄回数は適宜増やしてもよいが、第二回目のフローから開始するのがよい。なお、洗浄用シンナーの導入ライン16から配管内を洗浄し回収槽に回収できる。
【0020】
このように本実施形態では、色切換バルブユニット10から塗装ガン元までの塗料をメイン配管に戻すことができ、さらに回収シンナーの押し出し及び配管内の洗浄シンナーをリサイクルすることができる。
【0021】
なお、上記実施形態では塗装装置について説明したが、塗装装置に限らず溶剤などを循環させるシステムにおいても、本発明を適用可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、この発明の廃液低減装置では、色切換バルブユニットから塗装ガン元までの従来廃棄していた塗料をメイン配管へ戻すことにより廃液を低減することができるという効果を有する。さらに回収シンナーの押し出し及び配管内洗浄シンナーをリサイクルすることで、シンナーの使用量を大幅に削減し得るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の廃液低減装置にかかる実施形態の概念図である。
【図2】この実施形態にかかる廃液低減装置のフロー図である。
【図3】従来の廃液処理装置の概念図である。
【図4】従来の廃液処理装置のフロー図である。
【符号の説明】
1 マニホールド
2 色切換バルブ
3 回収シンナー用バルブ
4 洗浄エアー用バルブ
5 洗浄シンナー用バルブ
6 塗装ガン
7 切換バルブ
8 エゼクター
9 回収用切換バルブ
10 色切換バルブユニット
11 フロート
12 加圧ポンプ
13 エアーバルブ
14,27 排出バルブ
15 回収槽
21 塗料回収用マニホールド
22 塗料切換バルブユニット
23 塗料回収用切換バルブ
24 タイマーリレー
25 廃液切換バルブ
26 第2の回収槽
28 塗料戻し回路
Claims (1)
- 色切換バルブユニットと、この色切換バルブユニットから導入された塗料を塗装ガンと回収槽側とに切り換える切換バルブと、回収槽と、回収したシンナーを押し出す加圧ポンプとを有する一回路をなす廃液処理装置において、
上記切換バルブと上記回収槽との間に設けた塗料戻し回路と、上記回収槽と切換可能な第2の回収槽とを備え、
上記塗料戻し回路が、上記回収槽側に対して開閉する塗料回収用切換バルブを有するマニホールドと、このマニホールドに設けた複数の塗料切換バルブからなる塗料切換バルブユニットとを備えていることを特徴とする廃液低減装置。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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ID=14056441
Family Applications (1)
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JP (1) | JP3823187B2 (ja) |
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1999
- 1999-03-31 JP JP09251499A patent/JP3823187B2/ja not_active Expired - Fee Related
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