JP3822821B2 - 画像再生表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報端末装置に係り、特にデジタルテレビやインターネット経由で取得した符号化された画像を復号し表示する画像再生表示端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放送や通信におけるネットワークのブロードバンド化に伴い、放送ではデジタルテレビ、通信では高速ネットワークを応用した動画ストリーミング等、ブロードバンドネットワーク技術を利用した動画配信が行われるようになっている。
【0003】
これらの動画配信では、動画データを伝送するネットワークの帯域を節約するため、動画データの圧縮伸張技術が用いられる。例えば、デジタルテレビにおいては、動画データはISO/IECにより規格化されているMPEG-2規格(規格書:ISO/IEC 13818)に基づいて圧縮伸張がなされる。また、通信における動画ストリーミングでは、例えばMPEG-4規格(規格書:ISO/IEC 14496)に基づいて圧縮伸張がなされる場合もある。伝送においては、これらの規格によって符号化された画像データおよび音声データが多重化されて伝送される。例えば、デジタルテレビでは、これらのデータの多重化にISO/IECのMPEG-2で規格化(規格書:ISO/IEC 13818)されているトランスポートストリームが用いられている。トランスポートストリームには、同規格書「ISO/IEC 13818」、および米国ADVANCED TELEVISION SYSTEMS COMMITTEE(ATSC)発行の「ATSC DIGITAL TELEVISION STANDARD Doc. A/53」や同ATSC発行の「GUIDE TO THE USE OF THE ATSC DIGITAL TELEVISION STANDARD Doc. A/54」、および「ポイント図解式 最新MPEG教科書(藤原洋監修:マルチメディア通信研究会編)」や「ポイント図解式 実践MPEG教科書(藤原洋監修:マルチメディア通信研究会編)」に記載の通り、複数の番組に対応して、複数の符号化された画像データおよび音声データが多重されており、これらはそれぞれプログラムID(PID)によって識別される。
【0004】
この場合、画像再生表示端末装置は、まず、トランスポートストリームを取得して、ユーザから指定されたPIDを基にトランスポートストリームから符号化された画像データを分離および取得し、この符号化された画像データを復号および表示する。
【0005】
復号に際しては、例えば、画像データがMPEG-2で圧縮されている場合には、符号化された画像データから1画面分の画像ごとに復号に必要な情報を取得した後、画像の周波数空間データが可変長復号化されたデータを取得する。これを可変長復号化し、画像の周波数空間データを算出した後、逆量子化および逆離散コサイン変換を行う。画像が1画面分の画像内で符号化されている場合には、該逆離散コサイン変換がなされたデータが復号後の画像データとなるので、これを参照用メモリおよび画像表示用メモリに格納する。一方、画像が他の画面の画像(参照画像)を基にして符号化されている場合には、該逆離散コサイン変換後のデータは参照画像との差分データとなっているので、参照用メモリから基になる画像データを参照し、この画像データと前記逆離散コサイン変換したデータを加算することにより、復号後の画像データを算出し、画像表示用メモリに格納する。また、この復号後の画像データがさらに参照画像として使用される場合には、復号後の画像データはさらに次の参照用に参照用メモリに格納される。
【0006】
MPEG-2では、前述したように、1画面分の画像データがその画像内で符号化されていて、復号後の画像データが参照される場合(I-PictureあるいはI-Frameと呼ばれる)と、1画面分の画像データが他の1画面の画像(参照画像)データを基にして符号化されていて、さらに復号後の画像データが参照される場合(P-PictureあるいはP-Frameと呼ばれる)と、1画面分の画像データが他の2画面の画像(参照画像)を基にして符号化されていて、復号後の画像データは参照されない場合(B-PictureあるいはB-Frameと呼ばれる)がある。したがって、復号後の画像がI-PictureあるいはP-Pictureの場合には、復号後の画像データを参照用メモリに格納する必要があるが、B-Pictureの場合には復号後の画像データを参照用メモリに格納する必要はない。また、符号化された一連の画像データ中にI,P,B-Pictureが含まれている場合には、少なくとも2画面分の参照用メモリが必要となるが、I,P-Pictureしか含まれていない場合には、1画面分の参照用メモリが必要となる。さらに、I-Pictureしか含まれていない場合には参照用のメモリは必要ではない。
【0007】
さて、符号化された画像データを復号する際には、画像サイズが大きい場合には、大容量の画像表示用メモリおよび参照用メモリが必要となり、処理量も大きくなる。例えば、デジタルテレビにおける高精細度画像を復号再生する場合には、画像表示用メモリおよび参照用メモリに約13MB程度の容量が必要となることがある。
【0008】
このような状況を鑑み、米国特許第5,262,854号に記載の装置によれば、符号化された画像データにおいて、周波数空間データをダウンサンプリングし,ダウンサンプリングされた画像データについて復号処理を行うことにより,画像表示用メモリおよび参照用メモリの削減が可能となる。また、特開2000-217111号公報に記載の装置によれば、周波数空間データのうち、低周波領域の一部を逆量子化することにより、画像サイズ変換する際の処理量を削減可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来技術の携帯情報端末は、一般に表示画面が小さいため、高解像度の画像を表示できない。また、コストを抑制するため、CPUの性能が低く抑えられていることが多いため、CPUのみによる高解像度画像の再生は、現実的には困難であることが多い。これに対して、画像復号化専用回路を搭載すれば、高解像度画像の再生は可能になるが、コストが上昇するといった問題がある。
【0010】
また、画像復号化処理の一部を専用回路化し、必要なメモリとともに1チップ化したシステムLSIが使われることが多くなってきている。しかしながら、この場合も、コストを抑えるためにシステムLSIに混載されるメモリ容量は、抑制される。このため、画像表示用メモリおよび参照用メモリを大きく確保することが出来ず、結果としてやはり高解像度の画像を再生および表示できないという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、デジタルテレビ等の高解像度の画像を再生および表示可能な、低価格、小表示画面、少メモリの画像再生表示端末装置を提供することを目的とする。
【0012】
また、上記画像再生表示装置で用いると好適なシステムLSIを提供することを他の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの形態に従う画像再生装置によれば、画像を表示するための表示部を備え、符号化された画像データを一時的に記憶するための第1のバッファメモリと、第1のバッファメモリに記憶された符号化された画像データを復号するための画像復号部と、復号された画像データを一時的に記憶するための第2のバッファメモリと、前記符号化された画像データの符号化の種類、前記画像データの一画面のサイズ、前記表示部が画像を表示する表示領域のサイズ、および前記第2のバッファメモリのサイズに基づいて、前記画像復号部が前記画像データを復号し、前記表示部で表示するための変換倍率を決定する決定部とを備える。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0015】
図1は、本発明を適用した一実施形態である画像再生表示端末装置100のハードウェア構成図である。
【0016】
図1に示すように、画像再生表示端末装置100は、データ取得部101と、入力部102と、取得データバッファ103と、画像データ取得部104と、画像データバッファ105と、画像復号部106と、画像復号縮小率決定部107と、画像復号縮小率格納領域108と、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109と、画像表示制御部110と、画像表示部111と、端末情報格納部112を有して構成される。
【0017】
データ取得部101は、後述する入力部102によって指定されたブロードバンドネットワークを介して、入力部102によって指定された場所から画像データおよび音声データが多重化されたデータを取得する。例えば、デジタルテレビの場合には、入力部102によって指定された周波数のデジタルテレビ放送を受信して、トランスポートストリームを取得する。取得するトランスポートストリームは、図2に示すように188Byteのパケットになっていて、そのパケットには同期を取るための同期バイト201(0x47が格納されている)と、多重化されているデータから所望の画像データを識別するためのプログラムID(PID)202と、パケットに含まれる符号化されたデータ204のサイズや属性を示すヘッダ203と、実際の符号化されたデータ204とが含まれている。
【0018】
ユーザは、受信を希望するデータを特定するために、所望のデータの送信元のネットワークや送信周波数等を指定し、入力部102がこの指定を受け付ける。具体的には、画像データおよび音声データが多重化されたデータを取得するためのネットワークの指定、あるいはデジタルテレビの場合には所望の番組の周波数指定および画像データのPIDの指定を受け付ける。
【0019】
取得データバッファ103は、データ取得部101が取得した画像データおよび音声データが多重化されたデータ、すなわち、デジタルテレビの例ではトランスポートストリームのパケットを一時的に格納する。
【0020】
画像データ取得部104は、取得データバッファ103に格納された画像データおよび音声データが多重化されたデータから、入力部102が受け付けたユーザ指定の画像データを取得する。例えば、デジタルテレビの場合には、画像データ取得部104はデマルチプレクサとも呼ばれる。デマルチプレクサは、トランスポートストリームにおけるパケットのPID202と、入力部102が受け付けた画像データのPIDとを照合して、合致する画像データのパケットを収集することにより、指定された画像データを取得することができる。なお、この場合、取得された画像データは符号化されている。
【0021】
画像データバッファ105は、画像データ取得部104によって取得された符号化された画像データを一時的に格納する。例えば、デジタルテレビの場合には、MPEG-2形式であるので、画像データバッファ105に格納されるデータの形式は、図3に示す形式となっている。
【0022】
ここで、画像データバッファ105に格納されるデータをシーケンス300と呼び、シーケンスは図3(a)に示すように、シーケンスヘッダ300aと、1以上のグループ300bから構成される。さらに、各グループ300bは1以上の1画面分の画像データ300dを含む。
【0023】
シーケンスヘッダ300aは図3(b)に示すように、シーケンスヘッダコード(SHC)301と、入力画像の属性を示す情報を含む。シーケンスヘッダコード(SHC)301は、0x000001B3の値を持つ32bitの数値である。入力画像の属性情報は、入力画像についての12bitの水平方向の画像サイズ(HSV)302、入力画像についての12bitの垂直方向の画像サイズ(VSV)303、およびその他のシーケンスヘッダデータ304である。ここで、水平方向の画像サイズ(HSV)302および垂直方向の画像サイズ(VSV)303から、入力画像の一画面のサイズを知ることが可能である。
【0024】
グループヘッダ300cは、図3(c)に示すように、グループスタートコード(GSC)305およびグループオブピクチャ(GOP)データ306を含む。グループスタートコード(GSC)305は、0x000001B8の値を持つ32bitのデータであり、以降で複数の符号化された画像データからなる1つのグループが含まれることを示す。また、グループオブピクチャ(GOP)データ306は27bitのデータであり、符号化された画像データからなる1つのグループがもつ属性を示す値が格納されている。グループスタートコード(GSC)305およびグループオブピクチャ(GOP)データ306は、主に画像再生における早送り実行時等のランダムアクセス時に使用される。
【0025】
グループ300bは、グループヘッダ300cの後に1画面分の符号化された画像データ300dが、一つ以上繰り返し格納される。
【0026】
1画面分の符号化された画像データ300dは、図3(d)に示すように、ピクチャスタートコード(PSC)307と、テンポラルリファレンス(TR)308と、ピクチャコーディングタイプ(PCT)309と、その他のピクチャヘッダデータ310と、実際の1画面分の符号化された画像データ311からなっている。
【0027】
ピクチャスタートコード(PSC)307は、0x00000100の値を持つ32bitの数値である。これにより、以後の領域にはピクチャコーディングタイプ(PCT)309や実際の1画面分の符号化された画像データ311が含まれることを認識可能となる。テンポラルリファレンス(TR)308は、符号化された画像データの順番を示す。ピクチャコーディングタイプ(PCT)309は、符号化された画像データの符号化方式を示す。なお、例えば、デジタルテレビの場合には、MPEG-2で規定されているように、符号化方式として、1画面分の画像データがその画像内で符号化されていて、復号後の画像データが参照される場合(I-PictureあるいはI-Frameと呼ばれる)と、1画面分の画像データが他の1画面の画像(参照画像)データを基にして符号化されていて、さらに復号後の画像データが参照される場合(P-PictureあるいはP-Frameと呼ばれる)と、1画面分の画像データが他の2画面の画像(参照画像)を基にして符号化されていて、復号後の画像データは参照されない場合(B-PictureあるいはB-Frameと呼ばれる)がある。その他のピクチャヘッダデータ310は、符号化された画像データを復号する際に必要となるその他の情報を含んでいる。実際の1画面分の符号化された画像データ311は、画像の周波数空間データが可変長復号化されたデータや参照画像の参照位置を示す動きベクトルなど、実際の符号化された1画面分の画像データに関連するデータが含まれている。
【0028】
以上では、一例として、デジタルテレビで用いられているMPEG-2で規定されている形式を説明したが、他の圧縮方式、例えばネットワークにおける動画配信で用いられているMPEG-4等でも、情報の格納位置に違いがあるが、基本的に入力画像のサイズやピクチャコーディングタイプ、すなわちフレームの符号化の種類等の同様の情報を取得することが可能である。
【0029】
さて、図1の説明に戻って、端末情報格納部112は、画像再生表示端末装置100の属性に関する情報を記憶する。例えば、端末情報格納部112は、カードメモリあるいはランダムアクセスメモリやリードオンリーメモリによって実現され、後述する画像表示部111で表示可能な画像サイズと、後述する参照用メモリ参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズが格納される。これらの情報はシステム構築時にあらかじめ格納されていてもよいし、ユーザが設定してもよい。
【0030】
画像復号縮小率決定部107は、画像データバッファ105に格納された符号化されている画像データを復号し、画像表示部111で表示するために画像の変換倍率(ここでは縮小率)を決定する。すなわち、画像復号縮小率決定部107は、画像データバッファ105に格納された符号化された画像データの中から、入力画像の画面サイズを検出する。たとえばMPEG-2の場合には、図3における12bitの水平方向の画像サイズ(HSV)302と、12bitの垂直方向の画像サイズ(VSV)303を取得することにより、検出することが可能である。また、画像復号縮小率決定部107は、画像データバッファ105に格納された符号化された画像データの中から、この画像データ全体に含まれるフレームの符号化の種類を取得する。これは、たとえばMPEG-2の場合には、図3におけるピクチャコーディングタイプ(PCT)309を、画像データバッファ105に格納された符号化された画像データ全体に対して検出することによって行うことが可能である。さらに、画像復号縮小率決定部107は、取得した画像データに含まれるフレームの符号化の種類および入力画像のサイズと、端末情報格納部112に格納されている画像表示部111で表示可能な画像サイズおよび参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズを基に画像復号時の画像サイズの縮小率を決定するとともに、この画像復号時の画像サイズの縮小率を基に計算した画像復号後の画像サイズを計算し、画像復号縮小率格納領域108に格納する。なお、本画像復号縮小率決定部107の詳細な処理内容並びに画像復号時の画像サイズの縮小率の決定方法およびこの画像復号時の画像サイズの縮小率を基にした画像復号後の画像サイズの計算方法については後で詳述する。
【0031】
画像復号縮小率格納領域108は、画像復号縮小率決定部107によって決定された画像復号時の画像サイズの縮小率およびこの画像復号時の画像サイズの縮小率を基に計算した画像復号後の画像サイズを格納する。画像復号縮小率格納領域108に格納されるデータの構造としては、例えば、図4に示すように、入力画像の水平方向サイズ401、入力画像の垂直方向サイズ402、水平縮小率403、垂直縮小率404、復号後画像の水平方向サイズ405、および、復号後画像の垂直方向サイズ406を16ビットごとに区切られた6つの領域に、それぞれ格納した状態のデータ構造とすることができる。ここで、水平縮小率403および垂直縮小率404は、例えば、原画像を2分の1に縮小する場合(変換倍率は1/2)にはそれぞれ「2」を格納し、8分の1に縮小する場合(変換倍率は1/8)にはそれぞれ「8」を格納すればよい。
【0032】
画像復号部106は、画像復号縮小率格納領域108に格納された画像復号時の画像サイズの縮小率、すなわち水平縮小率403および垂直縮小率404に基づいて、画像データバッファ105に格納された符号化された画像データを1画面ごとに復号化し、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109に格納する。また、本画像復号部106は、1画面分の符号化された画像データを復号完了した場合に、1画面分の符号化された画像データの復号が完了したことおよび参照用メモリ兼画像表示用メモリ109における表示対象の画像データのアドレスを画像表示制御部110に通知し、復号後の画像を画像表示部111に表示するよう指示する。なお、画像復号部106における処理内容および詳細な画像の復号方法については後で詳述する。
【0033】
参照用メモリ兼画像表示用メモリ109は、画像復号部106によって復号された1画面分の画像データを格納する。復号された1画面分の画像データは、後の画面における画像データの復号時に参照画像として使用される。また、復号された1画面分の画像データは、後述する画像表示制御部110を介して、画像表示部111に表示される。なお、画像復号部106によって復号され、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109に格納されるデータの構造としては、例えば、MPEG-2一般的に使用されるYUV4:2:0形式の場合には、図5に示すように、縮小後の画像サイズ分の輝度(Y)データ501の後に、縮小後の画像サイズの4分の1のデータ量の色差(U)データ502が続き、さらにその後に縮小後の画像サイズの4分の1のデータ量の色差(V)データ503が続くデータ構造とすることができる。
【0034】
画像表示制御部110は、画像復号部106により1画面分の符号化された画像データの復号が完了したことおよび参照用メモリ兼画像表示用メモリ109における表示対象の画像データのアドレスの通知を受けると、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109に格納されている1画面分の復号された画像データを画像表示部111に転送し、表示させる。なお、この際、画像表示制御部110は、復号後の画像サイズを知る必要があるが、これは、画像復号縮小率格納領域108に格納されている復号後の画像サイズ、すなわち復号後画像の水平方向サイズ405および復号後画像の垂直方向サイズ406を取得することによって知ることが可能である。
【0035】
画像表示部111は、例えば液晶ディスプレイにより実現され、画像表示制御部110により転送された1画面分の復号された画像データを表示する。
【0036】
次に、画像復号縮小率決定部107の詳細な処理内容、画像復号時の画像縮小率の決定方法および画像の縮小率を基にした画像復号後の画像サイズの計算方法について、図6を用いて説明する。
【0037】
画像復号縮小率決定部107は、まず、画像データバッファ105に格納された符号化された画像データの中から、入力画像の画面サイズを検出する(ステップ601)。これは、たとえばMPEG-2の場合には、図3における12bitの水平方向の画像サイズ(HSV)302と、12bitの垂直方向の画像サイズ(VSV)303を取得することにより検出する。
【0038】
続いて、画像復号縮小率決定部107は、画像データバッファ105に格納された符号化された画像データの中から、この画像データ全体に含まれるフレーム符号化の種類を示す情報を取得する(ステップ602)。これは、たとえばMPEG-2の場合には、図3におけるピクチャコーディングタイプ(PCT)309を、画像データバッファ105に格納された符号化された画像データ全体から検出することにより行う。
【0039】
さらに、画像復号縮小率決定部107は、端末情報格納部112に格納されている画像表示部111で表示可能な画像サイズを取得し(ステップ603)、ステップ601で取得した入力画像の一画面のサイズとステップ603で取得した画像表示部のサイズに基づいて、第一の画像復号時の画像サイズの縮小率を計算する(ステップ604)。つまり、画像復号縮小率決定部107は、画像表示部111で一画面分の画像データを表示できるような縮小率を決定する。例えば、水平方向と垂直方向のそれぞれにおいて、入力画像のサイズを画像表示部111で表示可能な画像サイズで割り、小数点以下を切り上げた値を縮小率とすることができる。水平方向と垂直方向の縮小率が異なる場合には、縮小の程度が大きい方(絶対値が大きい方)を選択すればよい。例えば、入力画像の水平方向の画像サイズが640画素、入力画像の垂直方向のサイズが480画素で、画像表示部111で表示可能な画像の水平方向のサイズが320画素、画像表示部111で表示可能な画像の垂直方向のサイズが240画素である場合には、水平方向の縮小率は、640/320=2から「2」となり、垂直方向の縮小率も、480/240=2から「2」となる。従って、水平方向および垂直方向ともに縮小率「2」を画像の第一の画像復号時の画像サイズの縮小率とすればよい。なお、このとき、縮小率を、上記の計算で得られた値よりも大きな値であり、かつ8、4、2のいずれかにすると、後で述べるように画像復号部106の処理が容易になる。ここでは、画像の第一の画像復号時の画像サイズの縮小率は「2」とする。
【0040】
画像復号縮小率決定部107は、続いて端末情報格納部112に格納されている参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズを取得し(ステップ605)、ステップ601で取得した入力画像の一画面のサイズと、ステップ602で取得した画像データに含まれるフレームの符号化の種類と、ステップ605で取得した参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズに基づいて、第二の画像復号時の画像サイズの縮小率を決定する(ステップ606)。つまり、画像復号縮小率決定部107は、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズと、画像データに含まれるフレームの符号化の種類とに応じて、符号化された画像データの復号が可能な縮小率を決定する。これは、例えば画像データに含まれるフレームの符号化の種類がI、P、Bフレームである場合で、IあるいはPフレームの間に2フレーム以上のBフレームが含まれる(2以上のBフレームが連続することがある)場合には、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109には、4画面分の復号後の画像データが含まれると判断する。また、画像データに含まれるフレームの符号化の種類がI、P、Bフレームである場合で、IあるいはPフレームの間に1フレームのBフレームが含まれる(2以上のBフレームが連続することがない)場合には、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109には、3画面分の復号後の画像データが含まれると判断する。また、画像データに含まれるフレームの符号化の種類がI、Pフレームである場合、あるいは、画像データに含まれるフレームの符号化の種類がIフレームしかない(Bフレームが含まれていない)場合には、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109には2画面分の復号後の画像データが含まれると判断する。したがって、画像復号縮小率決定部107は、ステップ606において、まずステップ605で取得した参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズを、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109に含まれるべき復号後の画像データの画面数で割り、1画面で使用できる参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズを求める。例えば、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズが256000バイトであり、画像データに含まれるフレームの符号化の種類がI、P、Bフレームであり、かつIあるいはPフレームの間に2フレームのBフレームが含まれる場合には、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109には4画面分の復号後の画像データが含まれる必要があるので、1画面で使用できる参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズは、256000/4=64000バイトである。一方、前記ステップ601で取得した入力画像のサイズが、例えば水平方向640画素、垂直方向480画素である場合には1画面あたり、640×480+640×480/4+640×480/4=460800バイトの参照用メモリ兼画像表示用メモリ109の領域が必要となる。水平方向および垂直方向の縮小率は、入力画像のサイズで1画面あたりに必要となる参照用メモリ兼画像表示用メモリ109の領域を、1画面で使用できる参照用メモリ兼画像表示用メモリ109のサイズで割り、その結果の平方根を求め、小数点以下を切り上げることによって得られる。例えば、上記の例では(460800/64000)1/2≠2.68であるから縮小率は「3」とすることが出来る。なお、このとき、縮小率を得られた値よりも大きな値であり、かつ8、4、2のいずれかにすると、後で述べるように画像復号部106の処理が容易になる。ここでは、上記の例では第二の画像復号時の画像サイズの縮小率は「4」とする。
【0041】
そして、画像復号縮小率決定部107は、ステップ604で求めた第一の画像復号時の画像サイズの縮小率と、ステップ606で求めた第二の画像復号時の画像サイズの縮小率とで、縮小の程度が大きい方を最終的な画像復号時の画像サイズの縮小率と決定する(ステップ607)。例えば上記の例では、第一の画像復号時の画像サイズの縮小率は「2」であり、第二の画像復号時の画像サイズの縮小率が「4」であるので、最終的な画像復号時の画像サイズの縮小率を「4」と決定する。
【0042】
さらに、画像復号縮小率決定部107は、ステップ607で決定した最終的な画像復号時の画像サイズの縮小率を基に画像復号後の画像サイズを計算する(ステップ608)。これは例えば、水平方向と垂直方向のそれぞれにおいて、ステップ601で取得した入力画像のサイズを、ステップ607で決定した最終的な画像復号時の画像サイズの縮小率で割ることによって得ることが出来る。例えば上記の例では、入力画像の水平方向のサイズが640で、入力画像の垂直方向のサイズが480であり、最終的な画像復号時の画像サイズの縮小率が水平方向、垂直方向それぞれ「4」であるので、画像復号後の画像サイズは水平方向サイズが640/4=160画素となり、垂直方向サイズが480/4=120画素となる。
【0043】
最後に、画像復号縮小率決定部107は、ステップ601で取得した入力画像のサイズと、ステップ607で決定した最終的な画像復号時の画像サイズの縮小率と、ステップ608で算出した画像復号後の画像サイズを画像復号縮小率格納領域108に格納する。これは、ステップ601で取得した入力画像の水平方向サイズを、図4における401に、ステップ601で取得した入力画像の垂直方向サイズを、図4における402に、ステップ607で決定した最終的な画像復号時の画像サイズの縮小率を水平方向および垂直方向に対して、それぞれ403および404に、そしてステップ608で算出した画像復号後の画像サイズの水平方向サイズを405に、ステップ608で算出した画像復号後の画像サイズの垂直方向サイズを406に、それぞれ格納することにより実現される。
【0044】
次に、画像復号部106における処理内容および詳細な画像の復号方法について、図7から図12を用いて説明する。
【0045】
画像復号部106は、画像データバッファ105に格納されている符号化された画像データから、1画面分の符号化された画像データを繰り返し復号することによって、一連の動画としての復号後の画像データを生成する。これは、例えばデジタルテレビの場合には、図3に示した実際の1画面分の符号化された画像データ311以外のデータに基づいて、実際の符号化された1画面分の画像データに関連するデータ(画像の周波数空間データが可変長復号化されたデータ、あるいは参照画像の参照位置を示す動きベクトルなど)が含まれている実際の1画面分の符号化された画像データ311を繰り返し復号することによってなされる。なお、実際の1画面分の符号化された画像データ311以外のデータの使用方法、並びにMPEG-2における実際の1画面分の符号化された画像データ311に対する一般的な画像の復号処理内容および復号方法については、MPEG-2の規格書「ISO/IEC 13818」に記載されているので説明を省略する。ここでは、実際の1画面分の符号化された画像データ311を復号する際に、画像再生表示端末装置100における画像復号部106に特有な部分を中心に説明する。
【0046】
図7は、画像復号部106において、実際の1画面分の符号化された画像データ311を処理する際の処理内容を示す図である。例えばMPEG-2では、図8に示すように、実際の1画面分の符号化された画像データ311は、水平方向および垂直方向にそれぞれ16画素分の輝度(Y)データ801と、水平方向および垂直方向にそれぞれ8画素分の色差(U)データ802、および水平方向および垂直方向にそれぞれ8画素分の色差(V)データ803を単位として復号が行われ、この単位はマクロブロック804と呼ばれている。さらに、このマクロブロック804のうち、水平方向および垂直方向にそれぞれ8画素分のデータを単位として可変長復号化および逆量子化および逆離散コサイン変換が行われる。この単位はブロックと呼ばれている。すなわちMPEG-2では1つのマクロブロックは6つのブロックから構成されている。
【0047】
図7に示す通り、画像復号部106は、まず、実際の1画面分の符号化された画像データ311に含まれるデータに対して可変長復号化を行い、離散コサイン変換および量子化された画像データを生成する(ステップ701)。なお、MPEG-2では、図9に示す通り、可変長符号化された離散コサイン変換および量子化された画像データ901は、ブロックごとに規定の順序、例えば902の順番に、実際の1画面分の符号化された画像データ311に格納されている。したがって、画像復号部106は、実際の1画面分の符号化された画像データ311に含まれるデータに対して、ブロックごとに順序902の順番で可変長復号化を行い、離散コサイン変換および量子化された画像データを生成する。このとき、画像復号縮小率格納領域108に格納されている画像復号時の画像サイズの縮小率に基づいてダウンサンプリングを行う。すなわち、例えば、画像復号時の画像サイズの水平方向縮小率が「2」であり、画像復号時の画像サイズの垂直方向縮小率も「2」の場合には、図10に示すように1つのブロックに対して水平方向および垂直方向ともに4画素分の離散コサイン変換および量子化された画像データ1001を生成し、後のデータを破棄する。なお、可変長符号化の方法はMPEG-2規格書「ISO/IEC 13818」で記載されているので、説明を省略する。
【0048】
図7における説明に戻って、画像復号部106は、次に、ステップ701においてダウンサンプリングし、生成した離散コサイン変換および量子化された画像データを逆量子化し(ステップ702)、さらに逆離散コサイン変換を行う(ステップ703)。これは、例えば、MPEG-2において画像復号時の画像サイズの水平方向縮小率が「2」であり、画像復号時の画像サイズの垂直方向縮小率も「2」の場合には、ステップ701において図10に示すように1つのブロックに対して水平方向および垂直方向ともに4画素分の離散コサイン変換および量子化された画像データ1001が生成されているので、この1つのブロックに対して水平方向および垂直方向ともに4画素分の離散コサイン変換および量子化された画像データ1001に対して、逆量子化および逆離散コサイン変換を行い、図11に示すように、1つのブロックに対して水平方向および垂直方向ともに4画素分の復号後の画像データあるいは参照画像データに対する差分データ1101を算出する。なお、水平方向および垂直方向ともに4画素分のデータ1101が復号後の画像データであるか、あるいは参照画像データに対する差分データであるかは、このブロックが属するマクロブロックの種類によって決まり、マクロブロックが画面内で符号化されているイントラマクロブロックの場合には復号後の画像データとなる。また、マクロブロックが他の画面から参照されて符号化されているインターマクロブロックの場合には参照画像データに対する差分データとなる。本規則はMPEG-2の規格(規格書:ISO/IEC 13818)によって決められており、実際の1画面分の符号化された画像データ311の中にマクロブロックの種類の情報が含まれている。なお、ダウンサンプリングされている離散コサイン変換および量子化された画像データに対する逆量子化の方法については、通常のMPEG-2規格書「ISO/IEC 13818」で記載されている逆量子化方法を、ダウンサンプリングによって生成した離散コサイン変換および量子化された画像データについてのみ行えばよい。また、ダウンサンプリングされている逆量子化後の離散コサイン変換された画像データに対する逆離散コサイン変換の方法は公知であり、例えば、米国特許第6,141,456号に記載されているので、説明を省略する。
【0049】
図7における説明に戻って、画像復号部106は、続いて、ステップ703において、逆離散コサイン変換された参照画像データに対する差分データ1101に対して、動き補償を行い(ステップ704)、生成した復号後の画像データを参照用メモリ兼画像表示用メモリ109に書き込む(ステップ705)。本ステップ704における動き補償は、本画面の画像データを復号する前に、既に復号されている参照用メモリ兼画像表示用メモリ109に格納されている参照画像のデータのうち、動きベクトルと呼ばれるベクトルが指し示す領域から参照画像データを取得し、逆離散コサイン変換された参照画像データに対する差分データ1101と加算を行うことによって実施され、復号後の画像データを生成する。このとき、例えば、画像復号時の画像サイズの水平方向が「2」であり、画像復号時の画像サイズの垂直方向縮小率も「2」の場合には、本ブロックの動きベクトルの水平成分および垂直成分を、それぞれ画像復号時の画像サイズの水平方向縮小率および画像復号時の画像サイズの垂直方向縮小率である「2」で割ることにより新たな動きベクトル1209を生成する。画像復号部106は、この新たな動きベクトル1209が指し示す水平方向および垂直方向ともに4画素分の参照画像データ1203を、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109に格納されている参照画像データの格納領域1207から取得し、ステップ703において作成された差分データ1101(図12参照)と加算を行って、水平方向および垂直方向ともに4画素分の復号後の画像データ1205を生成し、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109における復号後の画像データの格納領域1208に書き込まれる。動きベクトルの情報は実際の1画面分の符号化された画像データ311の中に含まれている。
【0050】
なお、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109における復号後の画像データの格納領域および参照画像データの格納領域の判別および制御方法については通常のMPEG-2における復号方法と同様であるので、説明を省略する。
【0051】
また、ステップ704における動き補償は、処理しているマクロブロックが他の画面から参照されて符号化されているインターマクロブロックの場合にのみ行われ、処理しているマクロブロックが画面内で符号化されているイントラマクロブロックの場合には、ステップ703において、逆離散コサイン変換された復号後の画像データ1101は参照用メモリ兼画像表示用メモリ109における復号後の画像データの格納領域1208に書き込まれる。
【0052】
図7における説明に戻って、画像復号部106は、上記ステップ701乃至ステップ705を、すべての1画面分の画像を構成するブロックおよびマクロブロックに対して実施する。そして、1画面分の画像を復号した後に、1画面分の画像データの復号を完了したことを画像表示制御部110に通知するとともに、参照用メモリ兼画像表示用メモリ109における既に復号後の表示対象の画像データのアドレスを画像表示制御部110に通知し、画像表示制御部110に対して、復号後の画像データを画像表示部111に出力するよう指示する(ステップ706)。
【0053】
この結果、画像復号部106は、上記ステップ701乃至ステップ706を繰り返し、一連の画面における画像データを復号することが可能となる。
【0054】
また、本発明の他の実施形態として、画像復号部106、画像表示制御部110、および参照用メモリ兼画像表示用メモリ109を1チップのシステムLSIとして実現することもできる。システムLSI化した場合の例を図13に示す。ここでは、画像復号部106、画像表示制御部110、および参照用メモリ兼画像表示用メモリ109を含むシステムLSI1301を搭載した画像再生表示装置100の構成が示されている。システムLSI1301は、符号化された画像データの入力を受け付ける画像データ入力ポートと、複合化された画像データを画像表示部111に表示させるための信号を出力する出力ポートと、画像の縮小率の入力を受け付ける縮小率入力ポートと有する。画像データ入力ポートとは、画像データバッファ105と接続される。縮小率入力ポートは、画像符号縮小率格納領域108と接続される。縮小率入力ポートは、図示するように2カ所であってもよいし、1カ所でもよい。入力ポートが1カ所の場合、図示しないが、システムLSI1301内部で画像表示制御部110へ縮小率を通知するための経路を備える。
【0055】
ここに示した画像再生表示装置100の各構成要素は、上述した実施形態における対応する構成要素と同様の機能を有するので、説明を省略する。
【0056】
本実施形態のようなシステムLSI1301により、デジタルテレビ等の高解像度の画像を再生表示可能な装置を低価格化することができる。
【0057】
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
【0058】
例えば、上述した実施形態では、データ圧縮方式としてMPEG-2を例に取り説明したが、MPEG-2以外でも、例えばMPEG-4など他の圧縮方式であっても本発明を実現することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、デジタルテレビ等の高解像度の画像を再生および表示可能な、低価格、小表示画面、少メモリの画像再生表示端末装置を実現することができる。
【0060】
さらに、本発明によれば、上記画像再生表示装置で用いると好適なシステムLSIを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像再生表示端末装置のハードウェア構成図である。
【図2】トランスポートストリームのパケットの構造を示す図である。
【図3】 MPEG-2で圧縮されている画像データの形式を示す図である。
【図4】画像復号縮小率格納領域に格納されるデータの構造を示す図である。
【図5】参照用メモリ兼画像表示用メモリに格納される復号後の画像データの構造を示す図である。
【図6】画像復号縮小率決定部の処理内容を示すフローチャートである。
【図7】1画面分の符号化された画像データを処理する際の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】1画面分の符号化された画像データに含まれるマクロブロックおよびブロックの構成を説明する図である。
【図9】 MPEG-2において、可変長符号化された離散コサイン変換および量子化された画像データおよびその格納順序の一例を示す図である。
【図10】1つのブロックに対して可変長復号化によって生成する離散コサイン変換および量子化された画像データの領域を示す図である。
【図11】1つのブロックに対して逆量子化および逆離散コサイン変換によって生成する復号後の画像データあるいは参照画像データに対する差分データの領域および個数を示す図である。
【図12】1つのブロックに対する動き補償の処理方法を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態にかかる画像再生表示端末装置用のシステムLSIの構成を示す図である。
【符号の説明】
100…画像再生表示端末装置
101…データ取得部
102…入力部
103…取得データバッファ
104…画像データ取得部
105…画像データバッファ
106…画像復号部
107…画像復号縮小率決定部
108…画像復号縮小率格納領域
109…参照用メモリ兼画像表示用メモリ
110…画像表示制御部
111…画像表示部
112…端末情報格納部
1301…画像再生表示端末装置用システムLSI
Claims (5)
- 符号化された画像データである符号化画像を復号化する場合の縮小率を算出して、入力された縮小率に応じて復号化して表示する表示装置へ出力する画像再生表示装置であって、
前記表示装置によって表示可能な画像サイズを格納する表示サイズ格納手段と、
前記符号化画像を一時的に格納するバッファメモリと、
前記符号化画像から当該符号化画像が復号化された場合の画像サイズを取得する画像サイズ取得手段と、
前記画像サイズ取得手段によって取得された画像サイズから、前記表示サイズ格納手段に格納されている画像サイズへの縮小率である第1の縮小率を算出する第1の縮小率算出手段と、
前記符号化画像から当該符号化画像における符号化の種類を取得する符号化種別取得手段と、
前記符号化の種類に対応する画像を復号化する場合に、前記バッファメモリ内に保持すべき前記符号化画像の数である保持画像数を算出する保持画像数算出手段と、
前記バッファメモリ内に、前記保持画像数分の前記符号化画像を保持する場合の、前記符号化画像1つあたりの画像サイズを算出する画像サイズ算出手段と、
前記画像サイズ取得手段によって取得された画像サイズから、前記画像サイズ算出手段によって算出された画像サイズへの縮小率である第2の縮小率を算出する第2の縮小率算出手段と、
前記第1の縮小率および前記第2の縮小率のうち、縮小の程度が大きい方を、前記符号化画像の縮小率として決定し、決定した縮小率を前記表示装置へ出力する縮小率決定手段と
を備えることを特徴とする画像再生表示装置。 - 請求項1に記載の画像再生表示装置であって、
前記符号化の種類には、一画面内の画像データで符号化した画面内符号化( I-frame )と、一画面の画像データを他の一画面の画像データを利用して符号化した画面間符号化( P-frame )と、一画面の画像データを他の二画面の画像データを利用して符号化した画面間符号化( B-frame )とがあり、
前記保持画像数算出手段は、
前記符号化画像に、 I-frame のみ、または I-frame および P-frame が含まれる場合には、
前記保持画像数として2を算出し、
前記符号化画像に、 I-frame 、 P-frame 、および B-frame が含まれ、且つ、 B-frame が連続していない場合には、前記保持画像数として3を算出し、
前記符号化画像に、 I-frame 、 P-frame および B-frame が含まれ、且つ、 B-frame が2以上連続しているときは、前記保持画像数として4を算出すること
を特徴とする画像再生表示装置。 - 請求項1または2に記載の画像再生表示装置であって、
前記画像サイズ算出手段は、下記の式1を満たすように前記第2の縮小率を算出することを特徴とする画像再生表示装置。
(保持画像数)×(第2の縮小率)×(符号化画像の画像サイズ)≦(バッファメモリのサイズ) ・・・式1 - 請求項3に記載の画像再生表示装置であって、
前記画像サイズ算出手段は、
前記式1を満たし、かつ、縮小の程度が最も小さくなるような縮小率を、第2の縮小率として算出することを特徴とする画像再生表示装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の画像再生表示装置であって、
前記表示装置をさらに備え、
前記表示装置は、
入力された縮小率に応じて前記符号化画像を復号するシステムLSIと、
前記システムLSIによって復号された画像を表示する表示部と
を有し、
前記システムLSIは、
前記符号化画像の入力を受け付ける入力ポートと、
前記符号化画像の縮小率を示す電子情報の入力を受け付ける入力ポートと、
前記符号化画像を、前記縮小率に従って復号する復号部と、
前記復号部により復号された画像データを前記表示部に表示するために、前記表示部を制御するための信号を前記表示部へ出力する出力ポートと
を有することを特徴とする画像再生表示装置。
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