JP2009284518A - ビデオ符号化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤りの隠蔽方法のタイプを決定して、符号化データに多重する。
【解決手段】画像のシーケンスを符号化して符号化されたビデオ信号を作成する方法であって、前記方法は、前記シーケンスの第1の画像又はその一部と前記シーケンスの第2の画像との間の類似性の測度を計算するステップと、類似性の前記測度を類似性の所定の基準と比較するステップと、前記第1の画像又はその一部の対応する復号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを指示する誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させるステップと、を含む。前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子はある値を持ち、前記指示子の前記値は前記比較の結果に基づく。
【選択図】図6

Description

本発明は、ビデオ符号化方法に係り、特に、誤りによって生じるアーティファクトを隠蔽する方法に関する。
ビデオ・シーケンスは一連の静止画像またはフレームから構成されている。ビデオ圧縮方法は、ビデオ・シーケンスの冗長部分および知覚的に無関係な部分を減らすことに基づいている。ビデオ・シーケンスにおける冗長性は、スペクトル冗長性、空間的冗長性および時間的冗長性に分類することができる。スペクトル冗長性は、同じ画像の異なるカラー成分間の類似性を指す。空間的冗長性は、1つの画像中の隣接しているピクセル間の類似性に起因する。時間的冗長性は前の画像の中に現れているオブジェクトが現在の画像中にも現れる可能性があるので存在する。この時間的冗長性を利用し、現在の画像を別の画像、すなわち、アンカー画像または基準画像から予測することによって圧縮を行うことができる。現在の画像と前の画像との間の動きを記述する動き補償データを生成することによって、さらに圧縮が行われる。
しかし、シーケンスの本来的な冗長性を減らすことだけによっては十分な圧縮が行われないのが普通である。それ故、ビデオ・エンコーダは、ビデオ・シーケンスの主観的にあまり重要でない部分の品質を低減しようとする。さらに、圧縮パラメータおよび係数の効率的な無損失符号化によって、符号化されたビット・ストリームの冗長性が減らされる。その主な技法は、可変長符号を使用する方法である。
ビデオ圧縮方法は、通常、時間的冗長性の削減を利用する画像と利用しない画像を識別する。時間的冗長性削減方法を利用しない圧縮された画像は、普通はINTRAフレームまたはIフレームまたはI画像と呼ばれる。時間的に予測された画像は、普通は現在の画像の前に発生している画像から前方に予測されており、INTERフレームまたはPフレームと呼ばれる。INTERフレームの場合、予測された動き補償された画像が十分に正確であることは稀であり、したがって、空間的に圧縮された予測誤差フレームが各INTERフレームに関連付けられる。INTER画像は、INTRA符号化領域を含むことができる。
多くのビデオ圧縮方式は、時間的双方向性予測フレームも使用する。それらは普通B画像またはBフレームと呼ばれている。B画像はIフレームおよび/またはPフレームのアンカー画像ペア間に挿入され、これらのアンカー画像の1つまたは両方から予測される。B画像は、普通は前方予測型画像と比較して圧縮度が大きくなる。B画像はアンカー画像としては使用されない。すなわち、他の画像がB画像から予測されることはない。したがって、以降の画像の画像品質を損なわずにB画像を捨てる(意図的にまたは無意識的に)ことができる。B画像はP画像に比較して圧縮性能を改善することができるが、それらを生成するための計算が比較的複雑となり、より多くのメモリを必要とし、追加の遅延時間を導入する。これはビデオ・ストリーミングのような非リアルタイムの用途に対しては問題とならないが、ビデオ会議のようなリアルタイムの用途においては問題となる場合がある。
圧縮されたビデオ・クリップは、時間的に独立のINTRA画像と、時間的に差分符号化されたINTER画像とに大雑把に分類することができる画像のシーケンスから構成されている。INTRA画像における圧縮効率は、普通はINTER画像の場合より低いので、INTRA画像は慎重に使用され、特にビット・レートの低い用途に使用される。
ビデオ・シーケンスは、いくつかのシーンまたはショットから構成することができる。画像の内容はシーンごとに著しく異なっている場合があり、したがって、1つのシーンの最初の画像は、通常、INTRA符号化されている。テレビジョンおよび映画の中ではシーンが頻繁に変化するが、ビデオ会議においてはシーンの急激な場面転換は比較的稀である。さらに、再構成されたビデオ信号における伝送誤りの時間的な伝播を止めるために、そしてビデオのビット・ストリームに対するランダムなアクセス・ポイントを提供するために、通常、INTRA画像が挿入されている。
圧縮されたビデオは、主として2つの理由のために伝送誤りによって容易に破損する。第1に、時間的予測差分符号化(INTERフレーム)を利用するために、誤りが空間的および時間的の両方において伝播するからである。実際には、これは、誤りが一度発生すると、それは比較的長い時間にわたって人間の目に見えやすい。特に影響を受けやすいのは、低いビット・レートでの伝送の場合であり、その場合、少数のINTRA符号化フレームだけしかないので、時間的な誤りの伝播がある程度の時間止まらない。第2に、可変長符号を使用することによって誤りの影響を受けやすくなるからである。1ビット誤りが符号語を変化させると、そのデコーダは符号語の同期を失い、また次の同期化(すなわち、開始)符号まで後続の誤りのない符号語(いくつかのビットを含む)を誤って復号化する。同期化符号は他の符号語の合法的組合せから生成することができないビット・パターンであり、同期化を可能にするためにそのような符号がある間隔でビット・ストリームに追加される。さらに、伝送の間にデータが失われると誤りが発生する。たとえば、IPネットワークにおける信頼性の低いUDP転送プロトコルを使用しているビデオ・アプリケーションにおいては、ネットワーク要素が符号化ビデオ・ビット・ストリームの部分を捨てる場合がある。
伝送経路において生じた破損に受信機が対処する多くの方法がある。一般に、信号の受信時に、伝送誤りが先ず検出され、次に受信機によって補正または隠蔽される。誤り補正は誤りが最初に導入されなかったかのように、誤りデータを完全に復元するプロセスを指す。誤りの隠蔽は、伝送誤りの影響がその再構成されたビデオ・シーケンスにおいてほとんど見られないように隠蔽するプロセスを指す。通常、誤り検出、補正および隠蔽を助けるために、ソースまたはトランスポート符号化によってある程度の量の冗長性が追加される。誤りの隠蔽技法は、大雑把に3つのカテゴリーに分類される。それらは、前進型誤り隠蔽、後処理による誤り隠蔽および対話型誤り隠蔽である。「前進型誤り隠蔽」という用語は、送信機側が送信されるデータに対して冗長性を付加して符号化されたデータの誤り復元能力を高める技法を指す。後処理による誤り隠蔽は、受信した信号の特性に応答するデコーダにおける動作を指す。これらの方法は、誤って受信したデータの正しい表現を評価する。対話型誤り隠蔽においては、送信機および受信機は伝送誤りの影響を最小化するために協同動作する。これらの方法は、受信機によって提供されたフィードバック情報を十分に利用する。後処理による誤り隠蔽は、受動的誤り隠蔽とも呼ぶことができ、一方、他の2つのカテゴリーは能動的誤り隠蔽の形式を表す。
多くの隠蔽アルゴリズムが周知であり、そのレビューが、非特許文献1および非特許文献2の中で与えられている。
現在のビデオ符号化規格は、自足可能なビデオ・ビット・ストリームに対する構文を定義している。現時点で最もポピュラーな規格は、非特許文献3,非特許文献4(MPEG−4として知られている),非特許文献5(MPEG−2として知られている)である。これらの規格はビット・ストリームに対する、したがって、画像シーケンスおよび画像に対する階層を定義している。
誤り隠蔽を支援するために、MPEG‐2ビデオ符号化規格によって、INTRA画像内のINTRAマクロブロックに対して動きベクトルを伝送することができる。これらの動きベクトルは、誤り隠蔽のためだけに下記のように使用される。INTRAマクロブロックが失われた(または破損した)場合、デコーダは失われたマクロブロック上のマクロブロックに所属する動きベクトルを使用して基準画像から似ているブロックを得る。そのINTRAマクロブロックが動き情報を含んでいなかった場合、デコーダはその誤りを空間的アルゴリズムによって隠蔽する。
H.263においては、その構文は4つの層、すなわち、画像層、画像セグメント層、マクロブロック層、およびブロック層による階層構造を有している。画像層のデータは、その画像全体の領域およびその画像データの復号化に影響を及ぼすパラメータを含んでいる。そのデータのほとんどがいわゆる画像ヘッダ内に配置されている。
画像セグメント層は、ブロック層またはスライス層の1つのグループのいずれかである可能性がある。デフォルトによって各画像は、ブロックのグループに分割されている。ブロックのグループ(GOB)は、通常、16個の連続したピクセル・ラインを含む。各GOBに対するデータはオプションのGOBヘッダの次にマクロブロックに対するデータが続いているものから構成されている。オプションのスライス構造化モードが使用されている場合、各画像はGOBの代わりにスライスに分割されている。スライスは、走査順に連続するいくつかのマクロブロックを含む。各スライスに対するデータは、スライス・ヘッダの次にそのマクロブロックに対するデータが続いているものから構成されている。
各GOBまたはスライスはマクロブロックに分割されている。マクロブロックは、16×16ピクセル(または2×2ブロック)の輝度およびその空間的に対応している8×8ピクセル(またはブロック)の色彩成分に関連する。1つのブロックは、輝度または色彩の8×8ピクセルに関連する。
ブロック層のデータは、一様に量子化された個々のコサイン変換係数から構成され、それらはジグザグに走査され、ランレングス・エンコーダで処理され、可変長符号で符号化されている。MPEG−2およびMPEG−4層の階層はH.263の階層と似ている。
H.263においては、誤り隠蔽の問題は、通常、後処理機能として認識され、一般的にデコーダに任されている。非特許文献6において、いくつかの誤り隠蔽技法を指定し、エンコーダがこのことをデコーダに対して知らせることができるシグナリング・メカニズムを、好ましくは画像ごとのベースで定義するために、H.263に規範言語を追加することが提案されている。
しかし、この方法は、デコーダによって使用される誤り隠蔽方法がエンコーダによって指定されるので、デコーダにおいて過度に制限的である。それ故、デコーダが使用することができるこれらの方法を有している場合であっても、他の隠蔽方法を使用することができない。
Y. WangおよびQ. F. Zhu著, 「Error Control and Concealment for Video Communication: A Review」(ビデオ通信のための誤り制御および隠蔽:レビュー), Proceedings of the IEEE, Vol.86, No.5, 1998年5月, pp. 974-997 P. Salama, N. B. Shroff, およびE. J. Delp著, 「Error Concealment in Encoded Video」(符号化されたビデオにおける誤り隠蔽), IEEE Journal on Selected Areas in Communications ITU−T勧告H.263, 「Video coding for low bit rate communication」(低ビット・レート通信のためのビデオ符号化), 1998年2月 ISO/IEC 14496−2, 「Generic Coding of Audio−Visual Objects: Part 2: Visual」(オーディオ−ビジュアル・オブジェクトの一般的符号化:第二部:ビジュアル), 1999年 ITU−T勧告H.262(ISO/IEC 13818−2) ITU―T Study Group 16 Question 15, Document no.17, 18, 19, 20, 21 & 22. 1999年10月,米国ニュージャージー州においてITU―T Study Group 16の第9回会合において発表 P. NingおよびS. Wenger著, 「Draft of new Annex W: Additional Supplementary Enhancement Information Specification」(新しい付録Wの草案:追加の補助的エンハンスメント情報の仕様), ITU−T Study Group 16 Question 15 Document Q15−I−58, 1999年11月
第1の態様によれば、本発明は、画像のシーケンスを表しているビデオ信号を符号化する方法を提供する。前記方法は、第1の画像を第2の画像と比較するステップと、第1の画像と第2の画像との間の類似性の測度を計算するステップと、その類似性の測度を類似性の所定の基準と比較するステップと、その類似性の測度が類似性の所定の基準を満たさない場合、非時間的予測誤り隠蔽方法が後続のデコーダによって使用されるべきであることを示す指示子を出力するステップと、類似性の測度が類似性の所定の基準を満たす場合、時間的予測誤り隠蔽方法が後続のデコーダによって使用されるべきであることを示す指示子を出力するステップとを含む。
結果として、デコーダは、その指示子に基づいて、破損した画像に対して適切なタイプの誤り隠蔽方法を自由に選択する。しかし、その指示子は特定のアルゴリズムを指定せず、それ故、デコーダは特定のアルゴリズムの使用に制限されない。
類似性の測度が所定の基準を満たさない時に、その誤り隠蔽の指示子が更新されることが好ましい。その時、その指示子は、シーンの変化として見ることができるものを指示する。
それ故、本発明によって、デコーダはどの画像が同じシーンに属しているかを検出することができ、この指示に基づいて、必要な場合は適切なタイプの誤り隠蔽方法を選択することができる。それ故、誤り隠蔽指示子がフレームごとに変化すると、デコーダは非予測的誤り隠蔽方法を適用することによって応答する。誤り隠蔽指示子がフレームごとに同じである場合、デコーダは時間的予測誤り隠蔽方法を適用することによって応答する。
たとえば、シーンの変化時に、現在の画像(新しいシーンにおける第1の画像)と前のシーンの最後の画像との間の類似度は小さくなる。したがって、エンコーダは、現在の画像に対する誤り隠蔽指示子を更新する。その画像が破損していた場合、デコーダは誤り隠蔽指示子におけるその変化を検出し、非時間的予測隠蔽方法を使用する。さらに、デコーダは、シーンの変化を符号化するためにどのINTRA画像が使用されているか、どの画像が他の理由のためにそのビデオ・シーケンス内に挿入されているかを知ることができ、この情報に基づいて適切な隠蔽アルゴリズムを選択することができる。
いくつかのビデオ・エンコーダは、すべてのフレーム(最初のフレームの後の)をINTER画像として符号化する。1つのシーン・カットの後の最初のINTER画像が破損した場合、従来のデコーダはINTER画像の消失によって生じる誤りを隠蔽しようとして時間的予測を利用する可能性がある。結果として、異なるシーンからの2つの画像の内容が混合され、その隠蔽された画像は受け入れ不可能なほど歪んでいる可能性がある。しかし、本発明によるデコーダは誤り隠蔽指示子に基づいて時間的隠蔽方法の代わりに非時間的隠蔽方法を使用すべきであることを検出することができる。したがって、異なるシーンからの画像は誤り隠蔽のためには使用されない。
MPEG‐2において導入された追加の動きベクトルを必要とするソリューションと比較して、本発明はビット/フレーム数がかなり少なくて済む。さらに、本発明は、MPEG‐2において許容されているようなINTRAマクロブロックに対する動きベクトルを許容しない既存のビデオ圧縮規格で動作する。
画像全体または画像の一部分に関して誤り隠蔽指示子を含めることができる。前者の場合、通常、その指示子は画像ヘッダ内に含められる。本発明の1つの好適な実施形態においては、ビデオ信号はH.263規格に従って符号化され、その誤り隠蔽指示子は「補助的エンハンスメント情報」内に含められる。後者の場合、符号化された画像の画像セグメント・ヘッダまたはマクロブロック・ヘッダ内に誤り隠蔽指示子を含めることもできる。
第2の態様によれば、本発明は、画像のシーケンスを表しているビデオ信号を符号化する方法を提供する。前記方法は、第1の画像を第2の画像と比較するステップと、第1の画像と第2の画像との間の類似性の測度を計算するステップと、類似性の測度を類似性の所定の基準と比較するステップと、類似性の測度に応じて指示子を出力するステップとを含み、前記類似性の測度が前記所定の基準を満たさない時、指示子は更新され、前記類似性の測度が前記所定の基準を満たす時、指示子は不変である。
第3の態様によれば、本発明は、画像のシーケンスを表している符号化されたビデオ信号を復号化する方法を提供する。前記方法は、符号化されたビデオ信号を受信するステップと、復号化される各画像に対して復号化プロセスにおいて使用される隠蔽方法のタイプを示す指示子を識別するステップと、前記識別されたタイプの隠蔽方法を使用して前記符号化されたビデオ信号を復号化するステップとを含む。
第4の態様によれば、本発明は、誤り隠蔽の方法を提供する。前記方法は、誤り隠蔽プロセスにおいて使用される隠蔽方法のタイプを示す指示子を含む符号化されたビデオ信号を受信するステップと、ビデオ信号における誤りを適切に隠蔽するステップとを含む。
第5の態様によれば、本発明は、画像のシーケンスを表す符号化されたビデオ信号を復号化する方法を提供する。前記方法は、符号化されたビデオ信号を受信するステップと、復号化される各画像に対して、第1の画像と第2の画像との間の類似性の測度を表す指示子を識別し、前記指示子が以前に受信した画像の指示子と同じである時、時間的予測誤り隠蔽方法を適用するステップと、前記指示子が以前に受信した画像の指示子と異なっている時、空間的誤り隠蔽方法を適用するステップとを含む。
第6の態様によれば、本発明は、ビデオ・エンコーダを提供する。前記ビデオ・エンコーダは、画像のシーケンスを表すビデオ信号を受信するための入力と、第1の画像と第2の画像との間の類似性の測度を計算するための計算器と、類似性の測度を類似性の所定の基準と比較するための、そして後続のデコーダによって使用される隠蔽方法を示す指示子を出力するためのコンパレータとを含み、前記コンパレータは、前記類似性の測度が所定の基準を満たさない時に、非時間的予測隠蔽方法が使用されるべきであることを示す指示子を出力し、前記類似性の測度が所定の基準を満たす時には、後続のデコーダによって時間的予測隠蔽方法が使用されるべきであることを示す指示子を出力する。
第7の態様によれば、本発明は、画像のシーケンスを表すビデオ信号を符号化するためのビデオ・エンコーダを提供する。前記エンコーダは、第1の画像を第2の画像と比較するためのコンパレータと、第1の画像と第2の画像との間の類似性の測度を計算し、前記類似性の測度を類似性の所定の基準と比較するためのプロセッサとを含み、前記プロセッサは、前記類似性の測度に応じて指示子を出力するように構成され、前記類似性の測度が所定の基準を満たさない時、指示子は更新され、前記類似性の測度が所定の基準を満たす時、指示子は不変である。
第8の態様によれば、本発明は、ビデオ・デコーダを提供する。前記ビデオ・デコーダは、画像のシーケンスを表す符号化されたビデオ信号を受信するための入力と、復号化される各画像のビデオ信号内で、復号化プロセスにおいて使用される隠蔽方法のタイプを指示する指示子を識別し、指示子によって指示されている隠蔽方法を使用して前記符号化されたビデオ信号を復号化するためのコントローラとを含む。
本発明を、添付の図面を参照しながら以下に記述するが、これは単なる例示としてのものにすぎない。
マルチメディア移動通信システムを示す。 マルチメディア端末のマルチメディア構成部品の一例を示す。 ビデオ・コーデックの一例を示す。 H.263に従う周知のビット・ストリームの構文を示す。 (a)は、本発明の第1の実施形態によるエンコーダから出力されるビット・ストリームの一例を示し、(b)は、本発明の第2の実施形態によるエンコーダから出力されるビット・ストリームの一例を示す。 (a)は、本発明の第3の実施形態によるエンコーダから出力されるビット・ストリームの一例を示し、(b)は、本発明の第4の実施形態によるエンコーダから出力されるビット・ストリームの一例を示す。 本発明の第5の実施形態によるエンコーダから出力されるビット・ストリームの一例を示す。
図1は、代表的なマルチメディア移動通信システムを示している。第1のマルチメディア移動端末1は、無線リンク3を経由して移動通信ネットワーク4に対して第2のマルチメディア移動端末2と通信する。制御データがマルチメディア・データと同様に、2つの端末1、2の間で送信される。
図2は、端末1の代表的なマルチメディア構成部品を示している。前記端末は、ビデオ・コーデック10と、オーディオ・コーデック20と、データ・プロトコル・マネージャ30と、制御マネージャ40と、マルチプレクサ/デマルチプレクサ50と、モデム60(必要な場合)とを含む。ビデオ・コーデック10は、端末のビデオ捕捉装置(図示せず)(たとえば、カメラ)からの信号を符号化のために受信し、ディスプレイ70上で端末1において表示するためのリモート端末2からの信号を復号化するために受信する。オーディオ・コーデック20は端末1のマイクロホン(図示せず)からの信号を符号化のために受信し、端末1のラウドスピーカ(図示せず)によって再生するためのリモート端末2からの信号を復号化のために受信する。
制御マネージャ40は、ビデオ・コーデック10、オーディオ・コーデック20およびデータ・プロトコル・マネージャ30の動作を制御する。しかし、本発明はビデオ・コーデック10の動作に関係しているので、オーディオ・コーデック20およびデータ・プロトコル・マネージャ30についてはこれ以上説明しない。
図3は、本発明によるビデオ・コーデック10の一例を示している。ビデオ・コーデックは、エンコーダ部分100と、デコーダ部分200とを含む。エンコーダ部分100は、端末1のカメラまたはビデオ・ソース(図示せず)からビデオ信号を受信するための入力101を含む。スイッチ102が、INTRAモードの符号化とINTERモードの符号化との間でエンコーダを切り換える。
INTRAモードにおいては、入力101からのビデオ信号が、DCT変換器103によってDCT係数に変換される。次に、DCT係数が、その係数を量子化する量子化器104に渡される。スイッチ102および量子化器104は両方ともビデオ・コーデックの符号化制御マネージャ105によって制御される。また、符号化制御マネージャ105は、制御マネージャ40によって受信側の端末2からフィードバック制御を受信する。
INTERモードにおいては、入力101からの信号と画像記憶装置107内に格納されている前画像との間の差を減算器106から受け入れるように操作される。減算器106から出力される差分データは、現在の画像と画像記憶装置107内に格納されている前画像との間の予測誤差を表す。画像記憶装置107内のデータは、量子化器によって出力されたデータを逆量子化器108を通して渡し、逆DCT変換109を適用して逆量子化されたデータにすることによって生成される。結果のデータが、加算器110によって画像記憶装置107の内容に加算される。動き推定器111が、従来の方法で画像記憶装置107内のデータから動き補正データ(動きベクトル)生成しても良い。
ビデオ・コーデックは量子化されたDCT係数112aと、量子化インデックス112b(すなわち、使用されている量子化の詳細)と、実行される符号化のモード(IまたはP/B)を示すためのINTRA/INTERフラグ112cと、符号化されているフレームの数を示すための送信フラグ112dと、符号化されている画像に対する動きベクトル112eとを示すための送信フラグ112dとを出力する。これらは他のマルチメディア信号と一緒にマルチプレクサ50によって多重化される。
ビデオ・コーデック10のデコーダ部分200は、逆量子化器120と、逆DCT変換器121と、動き補償器122と、画像記憶装置123と、コントローラ124とを含む。コントローラ124は符号化されたマルチメディア・ストリームからデマルチプレクサ50によって逆多重化されたビデオ・コーデック制御信号を受信する。実際には、エンコーダのコントローラ105と、デコーダのコントローラ124とは同じプロセッサであってよい。
本発明によるエンコーダの動作が以下に記述される。ビデオ・コーデック10は符号化されるビデオ信号を受信する。ビデオ・コーデックのエンコーダ100はDCT変換、量子化および動き補償を実行することによって前記ビデオ信号を符号化する。符号化されたビデオ・データは、次にマルチプレクサ50に出力される。マルチプレクサ50は、ビデオ・コーデック10からのビデオ・データ、およびコントロール40からの制御データ(および、適当な他の信号)をマルチメディア信号に多重化する。端末1はこのマルチメディア信号をモデム60(必要な場合)経由で受信側の端末2に出力する。
本発明は、デコーダによって使用される隠蔽方法のタイプを示す指示子をビデオ・シーケンス構文内に含めることに関する。指示子は、ビット・ストリームの画像層内に含めるか、あるいは別の層として提供することができる。この指示子によって異なるシーンを識別すること、したがって、使用される隠蔽方法のタイプを識別することができる。
本発明の第1の実施形態においては、誤り隠蔽指示子は符号化された各画像のビット・ストリーム表現に付加される、いわゆるシーン指示子(SI)を含む。シーン識別子は、同じシーンの画像のすべてに対して同じである1つの値である。異なるシーンに属している画像は、通常、異なるシーン識別子を有する。SIの値は、それが更新されるたびにインクリメントされることが好ましい。しかし、シーン識別子は、SIの値が同じでない隣のシーンの画像、たとえば、SIの値が0に設定されている奇数番号のシーン画像、およびSIの値が1に設定されている偶数番号のシーン画像についての2つの値のうちの1つを取ることができると考えられる。
エンコーダのコントローラ105は、フレーム間の類似性を比較することによってシーン・カットを検出する。コントローラ105は、現在の画像のピクセル表現(入力102から受信した)を画像記憶装置107内に格納されている前の画像のピクセル表現と比較する。2つの画像間の類似性があるしきい値以下になるたびに、コントローラは、シーン・カットを検出し、更新されたシーン指示子112fが出力される。類似性がそのしきい値より上である場合、シーン指示子は更新されず、繰り返される。
シーン識別子が、必ずしも実際のシーン・カットを識別するとは限らない。シーン識別子の変化は、現在の画像が前の画像と比較して十分に変化したことを示し、現在の画像が新しいシーンとみなされることを示す。
シーンの変化を検出するために、他の既知の方法を使用しても良い。
本発明の第2の実施形態においては、いわゆる隠蔽方法指示子(CMI)が各符号化された画像のビット・ストリーム表現に付加される。CMIはデコーダに対して、その関連付けられた画像が破損した場合に、デコーダが使用しなければならない隠蔽方法のタイプを示す。エンコーダは、現在の画像と前の画像との間の類似性を比較することによって、その画像にどのCMIが関連付けられるかを決定する。2つの画像間の類似性があるしきい値以下である場合、コントローラは、出力112fとして第1の隠蔽方法指示子CMI=0を出力する。これはデコーダに対して、非時間的予測隠蔽方法が使用されるべきであることを示す。類似性がそのしきい値より上である場合、出力112fとして第2の隠蔽方法指示子CMI=1が出力される。これは、時間的予測隠蔽方法が使用されるべきであることをデコーダに対して示す。
類似性の測度は、2つの画像間の数学的相関を計算することによって形成することができる。
誤り隠蔽指示子を画像セグメント・ヘッダおよび/またはマクロブロック・ヘッダ内に含め、このレベルにおいて適切な誤り隠蔽方法を受信側のデコーダに選択させるようにすることもできる。
端末2から符号化されたビデオ・データを受信している端末1について考え、ビデオ・コーデック10の動作をその復号化の役割に関して以下に記述する。端末1は、送信側の端末2からマルチメディア信号を受信する。デマルチプレクサ50がマルチメディア信号を逆多重化し、そのビデオ・データをビデオ・コーデック10に渡し、制御データを制御マネージャ40に渡す。ビデオ・コーデックのデコーダ200は、そのデータを、逆量子化し、逆DCT変換し、動き補正することによって、その符号化されたビデオ・データを復号化する。デコーダのコントローラ124は、受信したデータの完全性をチェックし、誤りが検出された場合、以下に記述する方法でその誤りを補正して隠蔽しようとする。次に、復号化され、補正されて隠蔽されたビデオ・データが、受信側端末1のディスプレイ70上で再生するために出力される。
ビデオ・データにおける誤りは、画像レベル、画像セグメント・レベル、またはマクロブロック・レベルにおいて発生する可能性がある。誤りチェックをこれらのレベルのうちの任意のレベルまたはすべてのレベルにおいて実行することができる。
最初に指示子SIが含まれている、本発明による符号化された信号について考えると、誤りが検出された時、デコーダは、受信されたが破損した画像のSIを調べる。破損した画像のSIが、時間的に近隣の正しく復号化された画像のSIと同じであった場合、デコーダは時間的予測(INTER)隠蔽アルゴリズムを適用する。デコーダは、種々の時間的予測隠蔽アルゴリズムを実行することができる。指示子SIは、使用されるべき隠蔽アルゴリズムのタイプをデコーダに対して指示するが、使用されるアルゴリズムは規定しない。
破損した画像のSIが、時間的に近隣の正しく復号化された画像のSIと異なっていた場合、デコーダは空間的(INTRA)隠蔽方法を使用してその画像を隠蔽する。
本発明による、指示子CMIが含まれている、符号化された信号について考えると、誤りが検出された時、デコーダは、受信したが破損した画像のCMIを調べる。破損した画像のCMIがCMI1であった場合、デコーダは空間的隠蔽方法を使用してその画像を隠蔽する。破損した画像のCMIがCMI2であった場合、デコーダは時間的予測隠蔽アルゴリズムを適用する。ここでも、デコーダは種々の誤り隠蔽アルゴリズムを実行することができる。指示子CMIは、使用されるべき隠蔽方法のタイプをデコーダに対して示すが、使用されるアルゴリズムは規定しない。
符号化された信号の構文内に誤り隠蔽指示子をどのように含めることができるかの一例をH.263のビデオ符号化規格を参照して以下に説明する。
図4は、H.263に従う周知のビット・ストリームの構文を示している。(以下の実施形態はGOBフォーマットを記述するが、本発明は、スライス・フォーマットで実施することもできることは当業者にとって明らかである。)既に述べたように、ビット・ストリームは4つの層を備えている。それらは画像層、画像セグメント層、マクロブロック層およびブロック層である。画像層は、画像ヘッダを含み、その後にブロックのグループに対するデータ、最後に、任意のオプションの「シーケンスの終り」符号およびスタッフビットが続く。
従来技術のH.263のビット・ストリームは、図4に示されているようにフォーマット化されている。各部分に対する記述子が以下に与えられる。
Figure 2009284518
図4に示されているような構造は、オプションのPLUSTYPEデータ・フィールドを含まない。PSBIは、CPMによって示されている場合にのみ存在する。TRBおよびDBQUANTは、PTYPEがいわゆるPBフレーム・モードの仕様を示している場合にのみ存在する(PLUSTYPEフィールドが存在してDBQUANTの使用がその中で示されていない限り)。これらの事項はH.263の仕様書の中でより詳しく扱われている。
次のパラグラフでは、本発明によるエンコーダによって出力されるビット・ストリームの可能な実施形態を概説する。
隠蔽方法の指示子をH.263のビット・ストリーム内に下記のように組み込むことができる。図5(a)は、本発明の第1の実施形態によるエンコーダから出力されるビット・ストリームの一例である。図5(a)に示されているように、そのビット・ストリームは、その画像が属しているシーンを示す符号語である追加の符号語SIを含む。これは、上記のように、連続している画像間の変化量に従ってエンコーダによって挿入される。識別子の変化は、符号化されている画像と基準画像との間の類似性が低いことを示している。デコーダはこの情報を使用して、示されたタイプの誤り隠蔽方法を選択する。この場合、使用される誤り隠蔽方法のタイプは詳しくは示されていないが、SIの変化から決定することができる。
図5(b)は、本発明の第2の実施形態によるエンコーダから出力されるビット・ストリームの一例を示している。図5(b)に示されているように、そのビット・ストリームは、デコーダによって使用される隠蔽方法のタイプを示す符号語である追加の符号語CMIを含むことができる。これは、上記のように、連続している画像間の変化の量に従ってエンコーダによって挿入される。
他の方法としては、SIまたはCMIを「補助的エンハンスメント情報」PSUPP(H.263の付録Lおよび図4参照)内に含めることができる。その補助的情報は、そのデコーダがそれを使用するための強化機能を提供することができない場合であっても、あるいはそれを正しく解釈することができない場合であっても、ビット・ストリーム内に存在することができる。その補助的情報を単純に捨てることは、その要求された機能を与えるための条件が、外部手段によってネゴシエートされていない限り、デコーダによって可能である。
PEIが「1」に設定されている場合、8ビットのデータ(PSUPP)および、次に更なる9個のビットが続くかどうかを示すための別のPEIビットから構成されている9個のビットが続く。
PSUPPデータは、4ビットの機能タイプ指示FTYPEと、その次に4ビットのパラメータ・データ・サイズ仕様DSIZEが続き、その後にファンクション・パラメータ・データのDSIZEのオクテットが続き、オプションとして別のFTYPEが続くように構成されている。このPSUPP符号語を使用して各種の状況を知らせることは周知である。たとえば、PSUPPはサイズ変更あり/なしで画像全体または部分的な画像の凍結または凍結−解放要求を示すため;外部使用のためにビデオ・ストリーム中の画像の特定の画像または画像のシーケンスにタグを付けるため;あるいは、ビデオ・コンポジットのための色彩キー情報を伝えるために使用される。
「補助的エンハンスメント」情報を使用して本発明を実施するために、さらに1つのFTYPEが「シーン識別子」または「CMI」として定義されている。例えば、FTYPE15をこの目的で使用しても良い。
これが、図6(a)および(b)に示されている。図6(a)は、パラメータSIが画像ヘッダのSEI内に含まれている例を示している。そのFTYPEは、「シーン識別子」SIとして定義されている。DSIZEはパラメータのサイズを規定し、次のオクテットはパラメータ・データ、すなわち、SIの値である。この値から、受信側のデコーダは、破損した画像が前の画像と同じ「シーン」からのものであるかどうかを決定することができ、それに従って最も適切なタイプの隠蔽方法を選択することができる。図6(b)は、パラメータCMIが画像ヘッダのSEI内に含まれている例を示している。そのFTYPEは、「隠蔽方法指示子」CMIとして定義されている。DSIZEは、そのパラメータのサイズを指定し、次のオクテットはそのパラメータのデータ、すなわち、CMIの値である。この値から、受信側のデコーダは、破損した画像に対して最も適切なタイプの隠蔽方法を決定することができる。
他の方法としては、その情報を非特許文献7の中で規定されているような、追加の「補助的エンハンスメント」情報の中に含めることができる。
この草案の提案において、FTYPE14が「画像メッセージ」として定義されている。このFTYPEが設定されていると、画像メッセージ機能が、メッセージ・データを表している1つまたはそれ以上のオクテットの存在を示す。そのメッセージ・データの最初のオクテットは、図7に示されている構造のメッセージ・ヘッダ、すなわち、CONT、EBITおよびMTYPEである。DSIZEは、最初のオクテット・メッセージ・ヘッダを含む画像メッセージ機能に対応しているメッセージ・データ中のオクテットの数に等しい。
継続フィールドCONTは、1に等しい場合、その画像メッセージに関連付けられているメッセージ・データが、次の画像メッセージ機能に関連付けられているメッセージ・データと同じ論理メッセージの部分であることを示している。「終りのビット位置」フィールドEBITは、最後のメッセージ・オクテットの中で無視される下位ビットの数を規定する。これらのフィールドの詳細は、以上で述べた付録Wの草案中に記載されている。
MTYPEフィールドは、メッセージのタイプを示す。種々のタイプのメッセージが、付録Wの草案の中で提案されている。本発明によれば、1つのタイプ、たとえば、MTYPE9が「誤り隠蔽タイプ」として定義されている。シーン識別子またはCMIの値は、メッセージ・ヘッダに続いているオクテットの中で定義されている。シーン識別子の値は、同じシーンのすべての画像において同じである。異なるシーンに属している画像は、シーン識別子の値が異なっている。デコーダは、SIまたはCMIを使用して、使用される誤り隠蔽のタイプを決定する。
そのメッセージは、また、現在の画像の特別に指定された四角形領域に対して、その領域の少なくとも一部分が正しく受信されていない場合に、使用されるべき誤り隠蔽のタイプを指示する。それぞれが重なっていない四角形領域に対する隠蔽タイプを指定している1つの画像に対する複数の誤り隠蔽タイプ・メッセージがあり得る。そのメッセージが画像のいくつかの領域をカバーしない場合、デコーダはそれらの領域に対して任意の誤り隠蔽を使用するので有利である。好適には、デコーダは、その画像タイプに対応している隠蔽タイプ、すなわち、INTERフレームに対して時間的予測隠蔽方法、INTRAフレームに対しては非時間的予測隠蔽方法を使用することが好ましい。
特定の例を以下に示す。各誤り隠蔽タイプ・メッセージに対して、DSIZEは6、CONTは0、EBITは0でなければならない。最初のデータ・バイトが1(0000 0001)に等しい場合、これは伝送誤りが空間的隠蔽アルゴリズムだけを使用して隠蔽されるべきであることをデコーダに対して示す。最初のデータ・バイトが2(0000 0010)に等しい場合、これはその伝送誤りが時間的予測を使用して隠蔽されるべきであることを、デコーダに対して指示する。次の4つのPSUPPオクテットは、誤りが隠蔽される画像内の指定された四角形の領域の左上隅の水平および垂直の位置を含み、その四角形領域の幅および高さを、それぞれ8ビットで、そして16ピクセルの単位で(輝度画像の)表している。たとえば、4分の1共通中間フォーマット(QCIF)画像(176×144ピクセルの輝度画像を有している)が4つのパラメータ(0,0,11,9)によって指定される。
幅および高さが16で割り切れない画像フォーマットの場合、16で割り切れる次のより大きいサイズまで、その規定された領域を拡張することができる。たとえば、160×120ピクセルのサイズの画像全体が4つのパラメータ(0,0,10,8)によって規定される。好適には、その規定された領域は、同じ画像の他の規定された誤り隠蔽領域と境界が交差しないか、好適には、あるいはオーバラップしないことが好ましい。
誤り隠蔽指示子は、他のビデオ符号化プロトコルにも組み込むことができる。たとえば、MPEG‐4は任意のバイナリ・データを含むことができ、1つの画像に必ずしも関連付けられない、いわゆるユーザ・データを提示している。誤り隠蔽識別子をこれらのフィールドに追加することができる。
本発明は、上記ビデオ符号化プロトコルに限定されるものではない。これらは単に例示としてのものに過ぎない。本発明は、誤り隠蔽方法の選択が利用できる任意のビデオ符号化プロトコルに対して適用できる。その情報の上記のような追加によって、どのタイプの誤り隠蔽方法を使用するのが最善であるかを受信側のデコーダが決定することができる。

Claims (57)

  1. 画像のシーケンスを符号化して符号化されたビデオ信号を作成する方法であって、
    前記シーケンスの第1の画像又はその一部と前記シーケンスの第2の画像との間の類似性の測度を計算するステップと、
    類似性の前記測度を類似性の所定の基準と比較するステップと、
    前記第1の画像又はその一部の対応する復号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを指示する誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させるステップと、を含み、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子はある値を持ち、前記指示子の前記値は前記比較の結果に基づくことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    時間的予測タイプ又は非時間的予測タイプの誤り隠蔽アルゴリズムのいずれかを示す前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させるステップを含むことを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、
    類似性の前記測度が類似性の前記所定の基準を満たさない時には、非時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムが、前記第1の画像又はその一部についての対応する復号化過程で使用されるべきであることを示す前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させ、
    類似性の前記測度が類似性の前記所定の基準を満たす時には、時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムが、前記第1の画像又はその一部についての対応する復号化過程で使用されるべきであることを示す前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させることを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、
    類似性の前記測度が類似性の前記所定の基準を満たさない時には、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の以前の値を更新することにより前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させ、
    類似性の前記測度が類似性の前記所定の基準を満たす時には、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の以前の値を変更しないでそのままにしておくことにより前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させることを特徴とする方法。
  5. 請求項1又は2に記載の方法において、
    前記発生させた誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を前記符号化されたビデオ信号の画像ヘッダ内に包含せしめるステップを含むことを特徴とする方法。
  6. 請求項1又は2に記載の方法において、
    前記ビデオ信号をH.263ビデオ符号化規格に従って符号化するステップと、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を前記H.263ビデオ符号化規格の「補助的エンハンスメント情報」内に包含せしめるステップと、を含むことを特徴とする方法。
  7. 請求項1又は2に記載の方法において、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値としてシーン識別子の値を使用するステップを含み、前記シーン識別子は1つのシーンと関連付けられ、前記シーンは前記シーケンスの多数の連続した類似の画像を含み、前記シーン識別子は1つの特定のシーンの全ての画像に対して同一値を持ち、各異なるシーンに対して異なる値を持つことを特徴とする方法。
  8. 請求項1又は2に記載の方法において、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値としてシーン識別子の値を使用するステップを含み、前記シーン識別子は1つのシーンと関連付けられ、前記シーンは前記シーケンスの多数の連続した類似の画像を含み、前記シーン識別子は2つの値の1つを持ち、隣接シーンからの画像に対して非同一のシーン識別子の値を持つことを特徴とする方法。
  9. 請求項1又は2に記載の方法において、
    前記発生させた誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を画像セグメントヘッダ及び/又はマクロブロックヘッダ内に包含せしめるステップを含むことを特徴とする方法。
  10. 請求項1又は2に記載の方法において、
    画像の特定の矩形領域に適用される誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを示す前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させるステップを含むことを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法において、
    画像に対して複数の誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させるステップを含み、各誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子は前記画像の複数の重なり合っていない矩形領域に1つ1つ対応していることを特徴とする方法。
  12. 請求項1又は2に記載の方法において、
    前記第1の画像に対する符号化モードの指示とは異なる前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生するステップを含むことを特徴とする方法。
  13. 画像のシーケンスを表している符号化されたビデオ信号を復号化する方法であって、
    前記シーケンスの1つの画像又はその一部について受信した誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を調べるステップと、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を、指示されたタイプの誤り隠蔽アルゴリズムを選択するための基礎として使用するステップと、
    選択された前記誤り隠蔽アルゴリズムを適用して前記画像又はその一部中にある誤りを隠蔽するステップと、を含み、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子は、前記画像の符号化モードの指示とは異なり、前記復号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを示す値を持つことを特徴とする方法。
  14. 請求項13に記載の方法において、
    符号化されたビデオ信号において受信したビデオデータの完全性をチェックし、誤りを検出するステップと、
    誤りの検出に応じて前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を調べるステップと、を含むことを特徴とする方法。
  15. 請求項13に記載の方法において、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値に基づいて時間的予測誤り隠蔽アルゴリズム又は非時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを選択するステップを含むことを特徴とする方法。
  16. 請求項13乃至15のいずれかに記載の方法において、
    前記符号化されたビデオ信号の画像ヘッダを調べて前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を取得するステップを含むことを特徴とする方法。
  17. 請求項13乃至15のいずれかに記載の方法において、
    前記符号化されたビデオ信号はH.263ビデオ符号化規格に従って符号化され、
    前記方法は、前記H.236ビデオ符号化規格の「補助的エンハンスメント情報」を調べて前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を取得するステップを含むことを特徴とする方法。
  18. 請求項13乃至15のいずれかに記載の方法において、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値としてシーン識別子の値を使用するステップを含み、
    前記シーン識別子は1つのシーンと関連付けられ、前記シーンは前記シーケンスの多数の連続した類似の画像を含み、前記シーン識別子は1つのシーンの全ての画像に対して同一値を持ち、各異なるシーンに対して異なる値を持つことを特徴とする方法。
  19. 請求項13乃至15のいずれかに記載の方法において、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値としてシーン識別子の値を使用するステップを含み、
    前記シーン識別子は1つのシーンと関連付けられ、前記シーンは前記シーケンスの多数の連続した類似の画像を含み、前記シーン識別子は2つの値の1つを持ち、隣接シーンからの画像に対して非同一のシーン識別子の値を持つことを特徴とする方法。
  20. 請求項13乃至15のいずれかに記載の方法において、
    画像セグメントヘッダ及び/又はマクロブロックヘッダを調べて前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を取得するステップを含むことを特徴とする方法。
  21. 請求項13乃至15のいずれかに記載の方法において、
    誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを選択し、特定の矩形領域に適用される誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値に基づいて、画像の前記特定の矩形領域における誤りを隠蔽するステップを含むことを特徴とする方法。
  22. 請求項21に記載の方法において、
    複数の誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を受信するステップを含み、各誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子は画像の複数の重なり合っていない矩形領域に1つ1つ対応し、前記重なり合っていない領域に各誤り隠蔽アルゴリズムを適用することを特徴とする方法。
  23. 請求項18に記載の方法において、
    画像のシーン識別子の値と時間的に隣接し正しく復号化された画像のシーン識別子の値とを比較するステップと、前記画像の前記シーン識別子の前記値が前記時間的に隣接し正しく復号化された画像の前記シーン識別子の前記値と同一であった時には、前記画像の復号化過程で時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを適用するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  24. 請求項18に記載の方法において、
    画像のシーン識別子の値と時間的に隣接し正しく復号化された画像のシーン識別子の値とを比較するステップと、前記画像の前記シーン識別子の前記値が前記時間的に隣接し正しく復号化された画像の前記シーン識別子の前記値と異なっていた時には、前記画像の復号化過程で非時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを適用するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  25. 請求項19に記載の方法において、
    画像のシーン識別子の値と時間的に隣接し正しく復号化された画像のシーン識別子の値とを比較するステップと、前記画像の前記シーン識別子の前記値が前記時間的に隣接し正しく復号化された画像の前記シーン識別子の前記値と同一であった時には、前記画像の復号化過程において時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを適用するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  26. 請求項19に記載の方法において、
    画像のシーン識別子の値と時間的に隣接し正しく復号化された画像のシーン識別子の値とを比較するステップと、前記画像の前記シーン識別子の前記値が前記時間的に隣接し正しく復号化された画像の前記シーン識別子の前記値と異なっていた時には、前記画像の復号化過程において非時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを適用するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  27. 画像のシーケンスを符号化して符号化されたビデオ信号を作成するための装置であって、前記装置は、
    前記シーケンスの第1の画像又はその一部と前記シーケンスの第2の画像との間の類似性の測度を計算し、
    類似性の前記測度を類似性の所定の基準と比較し、
    前記第1の画像又はその一部の対応する復号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを指示する誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させるよう構成されており、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子はある値を持ち、前記指示子の前記値は前記比較の結果に基づくことを特徴とする装置。
  28. 請求項27に記載の装置において、
    前記装置は、時間的予測タイプ又は非時間的予測タイプの誤り隠蔽アルゴリズムのいずれかを示す前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させるよう構成されていることを特徴とする装置。
  29. 請求項28に記載の装置において、
    類似性の前記測度が類似性の前記所定の基準を満たさない時には、前記装置は、非時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムが、前記第1の画像又はその一部についての対応する復号化過程で使用されるべきであることを示す前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させるよう構成され、
    類似性の前記測度が類似性の前記所定の基準を満たす時には、前記装置は、時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムが、前記第1の画像又はその一部についての対応する復号化過程で使用されるべきであることを示す前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させるよう構成されていることを特徴とする装置。
  30. 請求項29に記載の装置において、
    類似性の前記測度が類似性の前記所定の基準を満たさない時には、前記装置は、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の以前の値を更新することにより前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させるよう構成され、
    類似性の前記測度が類似性の前記所定の基準を満たす時には、前記装置は、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の以前の値を変更しないでそのままにしておくことにより前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を発生させるよう構成されていることを特徴とする装置。
  31. 請求項27又は28に記載の装置において、
    前記装置は、前記発生させた誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を前記符号化されたビデオ信号の画像ヘッダ内に包含せしめるよう構成されていることを特徴とする装置。
  32. 請求項27又は28に記載の装置において、
    前記装置は、前記ビデオ信号をH.263ビデオ符号化規格に従って符号化し、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を前記H.263ビデオ符号化規格の「補助的エンハンスメント情報」内に包含せしめるよう構成されていることを特徴とする装置。
  33. 請求項27又は28に記載の装置において、
    前記装置は、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値としてシーン識別子の値を使用するよう構成され、前記シーン識別子は1つのシーンと関連付けられ、前記シーンは前記シーケンスの多数の連続した類似の画像を含み、前記シーン識別子は1つの特定のシーンの全ての画像に対して同一値を持ち、各異なるシーンに対して異なる値を持つことを特徴とする装置。
  34. 請求項27又は28に記載の装置において、
    前記装置は、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値としてシーン識別子の値を使用するよう構成され、前記シーン識別子は1つのシーンと関連付けられ、前記シーンは前記シーケンスの多数の連続した類似の画像を含み、前記シーン識別子は2つの値の1つを持ち、隣接シーンからの画像に対して非同一のシーン識別子の値を持つことを特徴とする装置。
  35. 請求項27又は28に記載の装置において、
    前記装置は、前記発生させた誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を画像セグメントヘッダ及び/又はマクロブロックヘッダ内に包含せしめるよう構成されていることを特徴とする装置。
  36. 請求項27又は28に記載の装置において、
    前記装置は、画像の特定の矩形領域に適用される誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを示す前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させるよう構成されることを特徴とする装置。
  37. 請求項36に記載の装置において、
    前記装置は、画像に対して複数の誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させるよう構成され、各誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子は前記画像の複数の重なり合っていない矩形領域に1つ1つ対応していることを特徴とする装置。
  38. 請求項27又は28に記載の装置において、
    前記装置は、前記第1の画像に対する符号化モードの指示とは異なる前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させるよう構成されることを特徴とする装置。
  39. 画像のシーケンスを表している符号化されたビデオ信号を復号化するための装置であって、前記装置は、
    前記シーケンスの1つの画像又はその一部について受信した誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を調べ、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を、指示されたタイプの誤り隠蔽アルゴリズムを選択するための基礎として使用し、
    選択された前記誤り隠蔽アルゴリズムを適用して前記画像又はその一部中にある誤りを隠蔽するよう構成され、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子は、前記画像の符号化モードの指示とは異なり、前記符号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを示す値を持つことを特徴とする装置。
  40. 請求項39に記載の装置において、前記装置は、
    符号化されたビデオ信号において受信したビデオデータの完全性をチェックし、誤りを検出し、
    誤りの検出に応じて前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を調べるよう構成されていることを特徴とする装置。
  41. 請求項39に記載の装置において、
    前記装置は、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値に基づいて時間的予測誤り隠蔽アルゴリズム又は非時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを選択するよう構成されていることを特徴とする装置。
  42. 請求項39乃至41のいずれかに記載の装置において、
    前記装置は、前記符号化されたビデオ信号の画像ヘッダを調べて前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を取得するように構成されていることを特徴とする装置。
  43. 請求項39乃至41のいずれかに記載の装置において、
    前記符号化されたビデオ信号はH.263ビデオ符号化規格に従って符号化され、
    前記装置は、前記H.263ビデオ符号化規格の「補助的エンハンスメント情報」を調べて前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を取得するように構成されていることを特徴とする装置。
  44. 請求項39乃至41のいずれかに記載の装置において、
    前記装置は、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値としてシーン識別子の値を使用するように構成され、
    前記シーン識別子は1つのシーンと関連付けられ、前記シーンは前記シーケンスの多数の連続した類似の画像を含み、前記シーン識別子は1つのシーンの全ての画像に対して同一値を持ち、各異なるシーンに対して異なる値を持つことを特徴とする装置。
  45. 請求項39乃至41のいずれかに記載の装置において、
    前記装置は、前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値としてシーン識別子の値を使用するように構成され、
    前記シーン識別子は1つのシーンと関連付けられ、前記シーンは前記シーケンスの多数の連続した類似の画像を含み、前記シーン識別子は2つの値の1つを持ち、隣接シーンからの画像に対して非同一のシーン識別子の値を持つことを特徴とする装置。
  46. 請求項39乃至41のいずれかに記載の装置において、
    前記装置は、画像セグメントヘッダ及び/又はマクロブロックヘッダを調べて前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を取得するように構成されていることを特徴とする装置。
  47. 請求項39乃至41のいずれかに記載の装置において、
    前記装置は、誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを選択し、特定の矩形領域に適用される誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値に基づいて、画像の前記特定の矩形領域における誤りを隠蔽するように構成されていることを特徴とする装置。
  48. 請求項47に記載の装置において、
    前記装置は、複数の誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を受信するように構成され、各誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子は画像の重なり合っていない矩形領域に1つ1つ対応し、前記重なり合っていない領域に各誤り隠蔽アルゴリズムを適用することを特徴とする装置。
  49. 請求項44に記載の装置において、
    前記装置は、画像のシーン識別子の値と時間的に隣接し正しく復号化された画像のシーン識別子の値とを比較し、前記画像の前記シーン識別子の前記値が前記時間的に隣接し正しく復号化された画像の前記シーン識別子の前記値と同一であった時には、前記画像の復号化過程で時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを適用するように構成されていることを特徴とする装置。
  50. 請求項45に記載の装置において、
    前記装置は、画像のシーン識別子の値と時間的に隣接し正しく復号化された画像のシーン識別子の値とを比較し、前記画像の前記シーン識別子の前記値が前記時間的に隣接し正しく復号化された画像の前記シーン識別子の前記値と異なっていた時には、前記画像の復号化過程で非時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを適用するように構成されていることを特徴とする装置。
  51. 請求項45に記載の装置において、
    前記装置は、画像のシーン識別子の値と時間的に隣接し正しく復号化された画像のシーン識別子の値とを比較し、前記画像の前記シーン識別子の前記値が前記時間的に隣接し正しく復号化された画像の前記シーン識別子の前記値と同一であった時には、前記画像の復号化過程において時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを適用するよう構成されることを特徴とする装置。
  52. 請求項45に記載の装置において、
    前記装置は、画像のシーン識別子の値と時間的に隣接し正しく復号化された画像のシーン識別子の値とを比較し、前記画像の前記シーン識別子の前記値が前記時間的に隣接し正しく復号化された画像の前記シーン識別子の前記値と異なっていた時には、前記画像の復号化過程で非時間的予測誤り隠蔽アルゴリズムを適用するように構成されていることを特徴とする装置。
  53. 画像のシーケンスを符号化して符号化されたビデオ信号を作成する装置であって、前記装置は、
    前記シーケンスの第1の画像又はその一部と前記シーケンスの第2の画像との間の類似性の測度を計算する手段と、
    類似性の前記測度を類似性の所定の基準と比較する手段と、
    前記第1の画像又はその一部の対応する復号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを指示する誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させる手段と、を備え、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子はある値を持ち、前記指示子の前記値は前記比較の結果に基づくことを特徴とする装置。
  54. 画像のシーケンスを符号化して符号化されたビデオ信号を作成するための装置であって、前記装置は1つ以上の機能ユニットを備え、
    前記機能ユニットは、
    前記シーケンスの第1の画像又はその一部と前記シーケンスの第2の画像との間の類似性の測度を計算し、
    類似性の前記測度を類似性の所定の基準と比較し、
    前記第1の画像又はその一部の対応する復号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを指示する誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を発生させ、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子はある値を持ち、前記指示子の前記値は前記比較の結果に基づくことを特徴とする装置。
  55. 画像のシーケンスを表している符号化されたビデオ信号を復号化するための装置であって、前記装置は、
    前記シーケンスの1つの画像又はその一部について受信した誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を調べる手段と、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の前記受信した値を、指示されたタイプの誤り隠蔽アルゴリズムを選択するための基礎として使用する手段と、
    選択された前記誤り隠蔽アルゴリズムを適用して前記画像又はその一部中にある誤りを隠蔽する手段と、を備え、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子は、前記画像の符号化モードの指示とは異なり、前記符号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを示す値を持つことを特徴とする装置。
  56. 画像のシーケンスを表している符号化されたビデオ信号を復号化するための装置であって、前記装置は1つ以上の機能ユニットを備え、
    前記機能ユニットは、
    前記シーケンスの1つの画像又はその一部について受信した誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子を調べ、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子の値を、指示されたタイプの誤り隠蔽アルゴリズムを選択するための基礎として使用し、
    選択された前記誤り隠蔽アルゴリズムを適用して前記画像又はその一部中にある誤りを隠蔽し、
    前記誤り隠蔽アルゴリズムタイプ指示子は、前記画像の符号化モードの指示とは異なり、前記符号化過程で使用されるべき誤り隠蔽アルゴリズムのタイプを示す値を持つことを特徴とする装置。
  57. 請求項27,28,53または54に記載のビデオ符号化のための装置及び請求項39,40,41,55または56に記載のビデオ復号化のための装置の少なくともいずれか1つを備えることを特徴とする携帯用無線通信装置。
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