JP3822681B2 - 4値記録用符号化及びその復号方法 - Google Patents

4値記録用符号化及びその復号方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光磁気記録媒体や磁気記録媒体等の記録媒体に4値記録を行う際の符号化及びその復号方法に関し、さらに詳細には、4値情報が記録された記録媒体から情報を再生する際に誤りが少なく且つ誤りを訂正するのに極めて有効な符号化及びその復号方法並びにそれを用いた記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスクや光磁気ディスクのような記録媒体の記録密度を向上する手段として、情報を多値符号により記録する多値記録方法が注目されている。例えば、本出願人らは、特願平7−109679号において、2層の磁性層を有する光磁気記録媒体に、光照射の下で4種類の変調強度の外部磁界を印加することにより4値情報を記録しそれを再生する方法を開示している。
【0003】
しかしながら、多値記録方法では一般に記録密度が高くなると、高い搬送波対雑音比を得ることが困難になる。特に、光磁気記録媒体では記録媒体の同一位置に多値記録が行われるので、多値符号レベルごとに割り当てられる出力範囲は2値記録における符号レベルごとに割り当てられる出力範囲に比較して狭いため、搬送波対雑音比を向上させることが困難である。従って、かかる多値記録方法で記録された記録媒体からの再生多値信号には誤りが生じ易い。
【0004】
ところで、光磁気記録媒体に限らず、多値記録を行う上で搬送波対雑音比が比較的小さな場合にもデータの記録及び再生処理を有効に行うために、各種変調方式あるいは符号化方式を開発することが重要となっており、例えば、パーシャルレスポンス方式を用いることが知られている。
【0005】
例えば、特開平5−6619号は、かかるパーシャルレスポンス方式を用いるために、データに含まれる周波数のうち最高周波数と充分低い周波数に対応するリファレンスデータを発生させ、それらを所定のデータブロックの冒頭部に配置して記録媒体に多値記録することを開示している。
【0006】
また、特開平5−83318号は、入力された多値信号とこの多値信号の遷移との関係が位相・振幅平面上で原点に対称であった場合に、多値信号とこの多値信号の関係が位相・振幅平面上で原点に対称にならないように遷移を制限する信号遷移制限手段と、信号遷移に制限を加えられた信号を多値直交振幅変調する多値直交振幅変調方式を開示している。
【0007】
さらに、特開平5−336180号は、差動論理変換の送受信機能を有し、N≧3を満たす2のN乗値の多値ディジタル変復調を行う変復調方式において、データビット及びパリティビットを含む入力ビット系列の所定ビット数をワ−ドとし、該ワ−ドの所定ビット数が表す符号を多値ディジタル変復調の変調レベルに割り当てる符号構成であって、互いに隣接する変調レベルに対応する2つのワ−ド間のハミング距離が1または2であり、かつ2種のハミング距離を有する符号数がそれぞれ変調レベルの値の半数になるように符号を構成し、構成した符号を自然2進符号に符号変換して自然2進符号を差動論理変換することを特徴とする多値変調用符号変換方法を開示している。
【0008】
しかしながら、特開平5−6619号では、パーシャルレスポンス方式を光磁気ディスク等の多値記録に用いるのに好適な記録再生装置は開示されているが、再生多値情報の誤りを訂正するのに有効な特定の符号遷移規則は開示されていない。また、特開平5−83318号は、信号を伝送する通信システムにおける直交振幅変調方式について記載したもので、光磁気記録媒体や磁気記録媒体への記録に関する記載はない。また、特開平5−336180号は、N≧3を満たす2のN乗値の多値デジタル変復調を行う変復調方式に関するのに対して、本発明は2の2乗値である4値記録用符号化及びその復号方法である。また、特開平5−336180号には光磁気記録媒体や磁気記録媒体への記録に関する記載はない。
【0009】
出願人らの知る限りでは、4値符号の遷移に本発明のような特定の遷移規則を設けることによって誤り訂正に有効となる符号化及び復号方法を記録媒体に適用した例はこれまで存在しない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、記録媒体の同一位置に4値記録を行う光磁気記録方式や磁気記録方式において、雑音が大きく、高い搬送波対雑音比を得ることが困難な場合でも、データ再生時に誤り訂正が容易な4値記録用符号化及びその復号方法を提供することにある。本発明のより具体的な目的は、再生信号の復号時にビタビ復号を適用することができる4値記録用符号化及びその復号方法を提供することにある。
【0011】
また、本発明の別の目的は、4値信号が記録された記録媒体から、誤りの少ない再生4値符号を得ることができる符号化及びその復号方法を提供することにある。
【0012】
さらに本発明の別の目的は、再生符号に誤りが少なく且つデータ再生時に誤り訂正が容易な4値記録用符号化及びその復号方法を用いた記録媒体の記録再生方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に従えば、記録媒体に印加する外部磁界の強度に応じて4値情報を記録する記録方法に用いられる4値記録用符号化及びその復号方法において、
ある時刻における4値符号への直前の時刻における4値符号からの遷移において、当該ある時刻における4値符号が、符号化器に入力される2値符号と直前の時刻における4値符号とにより一意に定まり、該2値符号が”0”のときの該ある時刻における4値符号と、該2値符号が”1”のときの該ある時刻における4値符号との差の絶対値が”2”になるような遷移のみが許容されることを特徴とする上記4値記録用符号化及びその復号方法が提供される。本発明の第1の態様は磁界変調記録方式に使用される4値記録用符号化及びその復号方法に関する。
【0014】
以下、記録媒体の再生出力が大きくなるに従って、4値符号”0”、”1”、”2”、”3”を順次割り当てることとする。上記のように4値符号間の遷移を制限することによって、ある時刻における4値符号は、”0”あるいは”2”の場合か、”1”あるいは”3”の場合のみが許容される。”0”と”2”あるいは”1”と”3”に対応する再生信号出力比は、”0”と”1”、あるいは、”1”と”2”に対応する再生信号出力比に比べて大きくなる。従って、データ再生時に雑音が含まれても、再生符号として”0”と”2”及び”1”と”3”の4値符号の識別を誤る確率は非常に小さくなり、誤りの少ない再生符号を得ることができる。また、本発明の符号化方法は、畳み込み符号化と4値符号系列へのマッピングと解釈することにより、トレリス符号化方式の一種と考えることができ、トレリス線図を描くことが可能であるので、尤度を最大化するように復号するビタビ復号を適用することが可能となる。そのため、任意の時刻でデータ再生時に雑音が含まれても、誤りを容易に補正することができる。すなわち、本発明の4値記録用符号化及び復号方法を用いると雑音に強い4値記録及び再生が可能となる。
【0015】
本発明の符号化及び復号方法において、印加する外部磁界の最大強度に対応する4値符号と、印加する外部磁界の最小強度に対応する4値符号との間の遷移を禁じることによって、外部磁界の強度を最大から最小に変化させる必要がなくなり、外部磁界を印加する磁気ヘッドあるいはコイルの負荷を軽減することができ、しかもそれらのインダクタンスに起因する遅延から生じる不都合を避けることができる。
【0016】
本発明の第2の態様に従えば、記録媒体に照射する光強度に応じて4値情報を記録する記録方法に用いられる4値記録用符号化及びその復号方法において、
ある時刻における4値符号への直前の時刻における4値符号からの遷移において、当該ある時刻における4値符号が、符号器に入力される2値符号と直前の時刻における4値符号とにより一意に定まり、該2値符号が”0”のときの該ある時刻における4値符号と、該2値符号が”1”のときの該ある時刻における4値符号との差の絶対値が”2”になるような遷移のみが許容されることを特徴とする上記4値記録用符号化及びその復号方法が提供される。本発明の第2の態様は光変調記録方式に使用される4値記録用符号化及びその復号方法に関する。
【0017】
上記本発明の第2の態様の4値記録用符号化及びその復号方法において、ある時刻における4値符号への直前の時刻における4値符号からの遷移において、照射する光の最大強度に対応する4値符号と、照射する光の最小強度に対応する4値符号との間の遷移を禁じるように遷移規則を定めることができ、かかる規則によって光源の光強度を最大から最小に変化させる必要がなくなり、レーザ装置等の光源の負荷を軽減することができる。
【0018】
上記本発明の第1及び第2の態様に従う符号化及び復号方法において、2つの遅延素子を備える符号化器を用いて符号化することができ、この場合、該2つの遅延素子の出力値から上記ある時刻における4値符号が一意に定まり得る。
【0019】
上記本発明の第1及び第2の態様に従う符号化及び復号方法を採用することにより4値記録情報の再生時にビタビ復号方式による復号が可能となる。ビタビ復号は誤り訂正機能備えた復号方式であるので、前記符号化により記録媒体に記録された4値符号を再生する際の復号手段としてビタビ復号を用いるのが好適である。この場合、ビタビ復号に際して、記録時の各4値符号と再生時の4値符号の各時刻におけるユークリッド距離の累積値が最小となるパスを生き残りパスとするのが好ましい。
【0020】
本発明の第3の態様に従えば、第1の態様または第2の態様に従う上記符号化及びその復号方法を用いた記録媒体の記録再生方法が提供される。上記本発明の第3の態様に従う記録再生方法において、通常の光磁気記録あるいは磁気記録を用いた記録再生方法が提供可能であるのに加え、パーシャルレスポンス方式との併用も可能である。すなわち、上記本発明の第1あるいは第2の態様に従う符号化によって記録された4値符号を再生する際に、少なくとも2個以上の連続する4値符号を同時に読むことによって、パーシャルレスポンス方式を実現する7値符号として再生信号を検出し、該7値符号を用いて2値符号へと復号することも可能である。つまり、記録媒体上には4値情報が記録され、再生にあたっては7値で検出することも可能となる。この際、記録媒体として光磁気記録媒体を用いるとすれば、併用するパーシャルレスポンス方式としてはPR(1,1)方式であることが好ましい。PR(1,1)方式の実現手法としては、再生時のビームスポットの開口部が、少なくとも2以上の記録磁区を同時に検出可能な構成となっていることが望ましく、該ビームスポットの開口部の大きさを制御するために磁気超解像を用いてもよい。また、7値検出するために波形等化を行うことが好ましい。波形等化のためのトランスバーサルフィルタの係数は、PR(1,1)方式であることと、ビームスポットの開口部が少なくとも2以上の記録磁区を同時に検出して得られる波形とを考慮して、波形等化された後の波形が適当である係数を設定する。
【0021】
上記本発明の第1及び第2の態様に従う符号化及びその復号方法並びに記録再生方法において使用される記録媒体としては光磁気記録媒体または磁気記録媒体が好ましい。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の符号化及びその復号方法並びに記録再生方法の実施例を図面を参照しながら説明する。最初に本発明に係る4値記録用符号化及び復号方法における4値符号の遷移の規則に関して図1〜図4を用いて説明する。
【0023】
符号化方法の実施例
実施例1
本発明の4値記録用符号化及びその復号方法を、印加する外部磁界の強度に応じて4値符号を記録する磁界変調記録方式の記録再生に用いることができる。このような記録媒体の詳細は後述するが、この実施例では記録時の外部磁界の強度に対する再生された信号の相対信号出力が図1(a) に示した特性となる記録媒体を用いる。図1(a) に示したように、印加される外部磁界を4つの範囲で区切り、区切られた範囲内の外部磁界H0 ,H1 ,H2 ,H3 に、それぞれ、”0”、”1”、”2”,”3”の4値符号の記録状態を割り当てることによって信号の4値記録が可能になる。以降の説明では、4値符号と再生信号出力の大きさとの関係は、再生時の出力が小さい順に4値符号”0”,”1”,”2”,”3”を割り当てることとする。
【0024】
図1(b) に、この実施例における多値符号の遷移規則を矢印を用いて示す。図中、ある時刻の4値符号から次の時刻の4値符号に遷移する際に、矢印の先の多値符号以外の遷移は許容されないものとする。すなわち、ある時刻の4値符号が”0”である場合、次の時刻には”0”あるいは”2”の4値符号のみに遷移が許される。ある時刻の4値符号が”1”である場合、次の時刻には”0”あるいは”2”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”である場合、次の時刻には”1”あるいは”3”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”である場合、次の時刻には”1”あるいは”3”の4値符号のみが遷移を許される。この符号遷移の制限によって、遷移が許される4値符号は、任意の時刻で2種類しかなく、かつ該2種類の4値符号同士の差の絶対値は全て2となる。すなわち、ある時刻に遷移可能な2種類の4値符号が”0”あるいは”2”の場合は差の絶対値が|2−0|=2であり、ある時刻に遷移可能な2種類の4値符号が”1”あるいは”3”の場合は差の絶対値が|3−1|=2である。この符号遷移の制限を実現するには、ある時刻に記録する際に印加する外部磁界は、H0 あるいはH2 の場合と、H1 あるいはH3 の場合のみとなる。ある時刻に記録する際に印加する外部磁界がH0 あるいはH2 の場合には、再生時の4値符号として”1”を挟んでおり、”0”と”2”とに対応する再生信号レベルが十分離れているために、再生符号として”0”と”2”とを分離しやすい。ある時刻に記録する際に印加する外部磁界がH1 あるいはH3 の場合には、再生時に”2”を挟んでいるため、”1”と”3”とに対応する再生信号レベルが十分に離れているために、再生符号として”1”あるいは”3”を分離しやすい。従って、かかる遷移規則を用いて光磁気記録媒体や磁気記録媒体に記録を行うと再生符号の誤りを少なくすることができる。
【0025】
さらに、上記遷移規則において、”0”から”3”への符号遷移及び”3”から”0”への符号遷移を禁じているため、ある時刻にH0 で記録した後の次の時刻にH3 で記録すること、及びある時刻にH0 で記録した後の次の時刻にH3 で記録することは許されない。このため、記録時に外部磁界を大きく変化させる必要はなくなり、外部磁界を印加する磁気ヘッドまたはコイルの負荷を軽減し、コイル等のインダクタンスに起因する遅延を防止できる。
【0026】
実施例2
この実施例では、図2(a) に示したような記録時の外部磁界強度に対する再生時の相対信号出力特性を有する記録媒体を用いる。この記録媒体に4値符号を記録する際に、外部磁界H0 ,H1 ,H2 及びH3 に、それぞれ、4値符号”0”,”2”,”1”及び”3”の記録状態を割り当てるものとする。このような記録媒体に4値符号を記録する際の遷移規則を図2(b) に示す。ある時刻の4値符号が”0”である場合、次の時刻には”0”あるいは”2”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”である場合、次の時刻には”0”あるいは”2”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”である場合、次の時刻には”1”あるいは”3”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”である場合、次の時刻には”1”あるいは”3”の4値符号のみが遷移を許される。4値符号の遷移規則は図1(b) と同様であるが、記録媒体の外部磁界強度に対する再生信号出力特性が異なるため、ある時刻に記録する際に印加する外部磁界は、H0 あるいはH1 の場合と、H2 あるいはH4 の場合のみとなる。ある時刻に記録する際に印加する外部磁界がH0 あるいはH1 の場合には、再生時の4値符号として”1”を挟んでおり、”0”と”2”とに対応する再生信号レベルが十分離れているために、再生符号として”0”と”2”を分離しやすい。ある時刻に記録する際に印加する外部磁界がH2 あるいはH3 の場合には、再生時に”1”を挟んでいるため、同様の理由から”1”と”3”とに対応する再生信号を分離しやすい。従って、かかる遷移規則を用いて光磁気記録媒体や磁気記録媒体に記録を行うと再生符号の誤りを少なくすることができる。
【0027】
さらに、上記遷移規則において、”0”から”3”への符号遷移及び”3”から”0”への符号遷移を禁じているため、ある時刻に磁界強度H0 で記録した直後の次の時刻に磁界強度H3 で記録すること、及びある時刻に磁界強度H0 で記録した直後の次の時刻に磁界強度H3 で記録することは許されない。このため、記録時に外部磁界を大きく変化させることが不要となり、外部磁界を印加する磁気ヘッドまたはコイルの負荷を軽減し、コイルのインダクタンスに起因する遅延を防止できる。
【0028】
実施例3
この実施例では、図3(a) で示したような記録時の外部磁界強度に対する再生時の相対信号出力特性を有する記録媒体を用いる。この記録媒体に4値符号を記録する際に、外部磁界H0 ,H1 ,H2 及びH3 に、それぞれ、4値符号”1”,”0”,”3”及び”2”の記録状態を割り当てるものとする。このような記録媒体に4値符号を記録する際の遷移規則を図3(b) に示す。ある時刻の4値符号が”0”である場合、次の時刻には”1”あるいは”3”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”である場合、次の時刻には”1”あるいは”3”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”である場合、次の時刻には”0”あるいは”2”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”である場合、次の時刻には”0”あるいは”2”の4値符号のみが遷移を許される。図3(b) に示した符号遷移の制限によって、遷移が許される4値符号は、任意の時刻で2種類しかなく、かつ該2種類の4値符号同士の差の絶対値は全て2となる。すなわち、ある時刻に遷移可能な2種類の4値符号が”0”あるいは”2”の場合は差の絶対値が|2−0|=2であり、ある時刻に遷移可能な2種類の4値符号が”1”あるいは”3”の場合は差の絶対値が|3−1|=2である。この符号遷移の制限を実現するには、ある時刻に記録する際に印加する外部磁界は、H1 あるいはH3 の場合と、H0 あるいはH2 の場合のみとなる。ある時刻に記録する際に印加する外部磁界がH1 あるいはH3 の場合には、再生時に”1”を挟んでいるため、”0”と”2”とに対応する再生信号レベルが離れているために、”0”と”2”を再生符号として分離しやすい。ある時刻に記録する際に印加する外部磁界がH0 あるいはH2 の場合には、再生時に”2”を挟んでいるため、同様の理由より、”1”あるいは”3”に対応する再生信号を分離しやすい。従って、かかる遷移規則を用いて光磁気記録媒体や磁気記録媒体に記録を行うと再生符号の誤りを少なくすることができる。
【0029】
実施例4
この実施例では、図4(a) に示したような記録時の外部磁界強度に対する再生時の相対信号出力特性を有する記録媒体を用いる。この記録媒体に4値符号を記録する際に、外部磁界H0 ,H1 ,H2 及びH3 に、それぞれ、4値符号”2”,”0”,”3”及び”1”の記録状態を割り当てるものとする。このような記録媒体に4値符号を記録する際の遷移規則を図4(b) に示す。すなわち、ある時刻の4値符号が”0”である場合、次の時刻には”1”あるいは”3”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”である場合、次の時刻には”1”あるいは”3”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”である場合、次の時刻には”0”あるいは”2”の4値符号のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”である場合、次の時刻には”0”あるいは”2”の4値符号のみが遷移を許される。図4(b) の符号遷移規則は図3(b) 符号遷移規則と等しいが、ある時刻に記録する際に印加する外部磁界がH0 あるいはH1 の場合には、再生時に”1”を挟んでいるため、”0”と”2”とに対応する再生信号レベルが十分離れているために、再生符号として”0”と”2”とを分離しやすい。ある時刻に記録する際に印加する外部磁界がH2 あるいはH3 の場合には、再生時に”2”を挟んでいるため、同様の理由より、”1”あるいは”3”に対応する再生信号を分離しやすい。従って、この遷移規則を用いて4値記録した光磁気記録媒体または磁気記録媒体からの再生符号の誤りを少なくすることができる。
【0030】
次に、実施例1〜4に示した4値符号化における遷移規則を実行するための符号化器の代表的な構成例を図5〜図9を用いて説明する。
【0031】
実施例1及び実施例2の4値符号化における遷移規則を実行するための符号化器の構成例及びそれにより実現される4値符号遷移をそれぞれ図5(a) 及び図5(b) に示した。図5(a) に示したように、符号化器1は、遅延器2A、遅延器2B及び排他的論理和回路3から構成されている。遅延器2Aに遅延器2Bが直列に接続され、符号化器1への入力信号aと遅延器2Bの出力信号との排他的論理和が排他的論理和回路3において演算された後、遅延器2Aに入力される。ここで、”0”または”1”の2値符号aを遅延器2Aに入力すると、排他的論理和回路3からはC(1) が、遅延器2BからはC(0) が出力される。出力されたC(1) とC(0)から、表1で規定される4値符号を得ることができる。なお、以降の説明でC(1) とC(0) が言及された場合は全て、表1に示した規則によって4値符号が決定されるものとする。
【0032】
【表1】
Figure 0003822681
【0033】
図5(a) に示した4値記録用符号化器1で実現される4値符号の遷移は、図5(b) に示すように一意に定まることになる。図5(b) には、ある時刻と次の時刻の4値符号間の遷移を矢印で示し、各矢印には入力された2値符号aの値を添えてある。すなわち、ある時刻の4値符号が”0”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”0”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”0”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”2”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”2”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”0”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”1”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”3”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”3”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”1”のみが遷移を許される。
【0034】
ここで、図6を用いて、図5の符号化器1に入力される2値符号aの符号列の例(図6(a) )、この2値符号aの符号列に基づいて符号化器1から出力される4値符号(図6(b) )及びこの4値符号に基づいて記録媒体に記録時に印加される外部磁界強度(図6(c) )との関係を例示して説明する。例えば、t=1において図5の符号化器1に2値符号”1”が入力された場合、t=0における4値符号は”0”であり、t=1においてC(1) =1、C(0) =0であるので、図5(b) に示した遷移規則によりt=1において符号化器1から”2”の4値符号が出力される。この4値符号”2”を記録媒体に記録するためには図1(a) の外部磁界強度に対する4値符号の関係よりH2 の外部磁界が印加されることになる。実施例2の記録媒体では、記録媒体の記録磁界特性が実施例1の記録媒体と異なるので、図6(b) に示したような4値符号に対応する再生信号を得るためには、図6(d) に示したような外部磁界が印加される必要がある。
【0035】
次に、実施例1及び2の4値符号化における遷移規則を実行するための別の符号化器の構成例及びそれにより実現される4値符号遷移をそれぞれ図7(a) 及び図7(b) に示した。図7(a) に示したように、符号化器11は、遅延器12A,12B及び排他的論理和回路3,4から構成されている。遅延器12Aに遅延器12Bが直列に接続されており、排他的論理和回路4において遅延器12Aの出力と遅延器12Bの出力との排他的論理和が演算され、排他的論理和回路3において符号化器11への入力信号aと排他的論理和回路4の出力との排他的論理和が演算された後、遅延器12Aに入力される。”0”または”1”の2値符号aを排他的論理和回路3に入力すると,遅延器12AからはC(1) が、遅延器12BからはC(0) が出力される。出力されたC(1) とC(0) から、表1で規定される4値符号を得ることができる。符号化器11で実現される4値符号の遷移は、図7(b) に示すように一意に定まり、図5(b) に類似した4値符号の遷移となる。すなわち、図7(a) の4値記録用符号化器を用いた場合の符号遷移は、次の通りである。ある時刻の4値符号が”0”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”0”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”0”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”2”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”2”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”0”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”3”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”1”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”1”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”3”のみが遷移を許される。
【0036】
次に、実施例3及び実施例4の4値符号化における遷移規則を実行するための符号化器の構成例及びそれにより実現される4値符号遷移をそれぞれ図8(a) 及び図8(b) に示した。図8(a) に示したように、符号化器21は、遅延器22A,22B及び排他的論理和回路3,5から構成されている。排他的論理和回路5は、遅延器22Aの出力と”1”との排他的論理和を演算し、遅延器22Bに出力する。排他的論理和回路3は遅延器22Bの出力と符号化器21への入力2値信号aとの排他的論理和を演算して遅延器22Aに出力する。”0”または”1”の2値符号aを符号化器21に入力すると、遅延器22AからはC(1) が、遅延器22BからはC(0) がそれぞれ出力される。出力されたC(1) とC(0) から、表1で規定される4値符号を得ることができる。4値記録用符号化器で実現される4値符号の遷移は、図8(b) に示すように一意に定まる。すなわち、図8の4値記録用符号化器を用いた場合の符号遷移は、次の通りである。ある時刻の4値符号が”0”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”1”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”0”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”3”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”3”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”1”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”0”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”2”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”2”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”0”のみが遷移を許される。
【0037】
次に、実施例3及び実施例4の4値符号化における遷移規則を実行するための別の符号化器の構成例及びそれにより実現される4値符号遷移をそれぞれ図9(a) 及び図9(b) に示した。図9(a) に示したように、符号化器31は、遅延器32A,32B及び排他的論理和回路3,4,5から構成されている。排他的論理和回路5は、遅延器32Aの出力と”1”との排他的論理和を演算して遅延器32Bに出力する。排他的論理和回路4は、遅延器32Aの出力と遅延器32Bの出力との排他的論理和を演算して排他的論理和回路3に出力する。排他的論理和回路3は、符号化器31への入力信号aと排他的論理和回路4の出力との排他的論理和を演算して遅延器32Aに出力する。”0”または”1”の2値符号aを符号化器31に入力すると,遅延器32AからはC(1) が、遅延器32BからはC(0) が出力される。出力されたC(1) とC(0) から、表1で規定される4値符号を得ることができる。4値記録用符号化器で実現される4値符号の遷移は、図9(b) に示すように一意に定まり、図8(b) に類似した4値符号の遷移となる。すなわち、図9の4値記録用符号化器を用いた場合の符号遷移は、次の通りである。ある時刻の4値符号が”0”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”1”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”0”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”3”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”3”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”1”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”1”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”2”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”2”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”0”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”であり、かつ2値符号”0”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”0”のみが遷移を許される。ある時刻の4値符号が”3”であり、かつ2値符号”1”が4値記録用符号化器に入力される場合、次の時刻には4値符号”2”のみが遷移を許される。
【0038】
復号方法の実施例
次に、実施例1〜4で説明したような4値記録用符号化方法で符号化した4値符号から2値符号へと復号する方法について説明する。基本的には、誤り訂正を考慮し、ビタビ復号を用いる。すなわち、トレリス線図を作って、再生時に得た各時刻の多値符号を用いてパスメトリックを内部状態ごとに計算し、生き残りパスを得ることで、尤度を最大にする復号を行う。ただし、本発明に係る4値記録記録用符号化方法では、符号化の際に、遅延器に内在する値により一意に定まる内部状態が多値符号と一致しているために、ビタビ復号における処理が簡易化できるという効果がある。例えば、図5(a) の4値記録記録用符号化器1で符号化する際のトレリス線図は図10のようになり、トレリス線図の内部状態の遷移と、出力される多値符号の遷移とは一致する。内部状態が多値符号と一致するのは、図7〜図9の例においても同様である。
【0039】
図10を用いて本発明の復号方法について詳細に説明する。図5の4値記録用符号化器1に2値符号が最初に入力される前に、遅延器2A及び遅延器2Bに最初に設定されている数値は両方の遅延器とも”0”と設定し、最初の時刻にC(1)とC(0) の両方から”0”が出力されるとする。すなわち、最初の時刻の4値符号は”0”とする。図10に示したトレリス線図による復号の前に、記録時に入力された2値符号系列を、図5(a) の4値記録用符号化器1で4値符号系列に符号化し、雑音によって誤り4値符号系列を含む再生4値符号系列が、再生時に得られたものとする。図10のトレリス線図の下側に、符号器に入力された2値符号系列、符号化された4値符号系列、誤り4値符号系列、及び誤りを含む再生された4値符号系列をそれぞれ示した。なお、図5(a) の符号化器1に、2値符号”0”が入力される場合のパスは実線の矢印で、2値符号”1”が入力される場合のパスは点線の矢印でそれぞれ示した。ビタビ復号は尤度を最大にする4値符号系列を得るためのもので、本発明における尤度としては、記録時にx(=0,1,2または3)なる4値符号を記録した条件の下で、再生時にy(=0,1,2または3)なる4値符号を再生する確率p(y|x)を用いる。ビタビ復号は、p(y|x)を最大とする内部状態の遷移を求めることで符号化の際に入力されたデータ列を求めようとするもので、トレリス線図に示されている内部状態の遷移ごとにパスメトリックを計算し、最終的に生き残ったパスからデータ列を復元する。
【0040】
パスメトリックは各内部状態の遷移ごとのp(y|x)に応じた数値で、従来よく知られている方式では、例えばトレリス線図上の各時刻の各内部状態での4値符号(=0,1,2または3)の2進表示と再生時の4値符号yの2進表示とのハミング距離の累積値をパスメトリックとして用い、パスメトリックが小さなパスが生き残るものとしている。これに対して、本発明の復号方式では、パスメトリックに相当する数値として、トレリス線図上の各時刻の各内部状態での4値符号zと再生時の4値符号yとの差の絶対値|z−y|を各時刻において計算し、|z−y|の累積値が小さなパスが生き残るようにする。すなわち、各時刻におけるユークリッド距離|z−y|の累積値が最小となるパスを、生き残りパスとして用いる。例えばz=2,y=1の場合には、それらの2進表示はz=(10)2 及びy=(01)2 となるので、ハミング距離は2となるが、ユークリッド距離|z−y|では|2−1|=1となる。また例えばz=2,y=3の場合には、それらの2進表示はz=(10)2 及びy=(11)2 であるのでハミング距離は1となり、ユークリッド距離|z−y|も|2−3|=1となり一致する。本発明において2進表示におけるハミング距離の代わりにユークリッド距離|z−y|を用いる理由は、外部磁界の強度に応じて記録された記録媒体を用いて再生する際に、記憶媒体の諸特性の経時変化等で4値符号が本来の数値から変化したとしても、例えば本来の数値”2”が”3”に変化する確率と”2”が”1”に変化する確率が同等程度と想定したためである。ただし、記録媒体の特性によっては、zの2進表示とyの2進表示のハミング距離を用いた方が適する場合もあり得る。
【0041】
図10においては、|z−y|を各パスを示す矢印についている円の中に示してある。但し、同じ内部状態間の遷移において、前の時刻における|z−y|を累積させて表示してある。従って、例えば、内部状態0の系列において、t=2では、t=2でのユークリッド距離|z−y|にt=1のユークリッド距離|z−y|を加算して表示してある。ユークリッド距離|z−y|の累積値が小さなパスが生き残るようにして、尤度を最大にする4値符号系列を得ていくのは通常のビタビ復号と同様であり、図中、Δで表示されたパスは、同一の内部状態に到達する際により尤度が小さいために除外されるパスとなる。図10ではユークリッド距離|z−y|の累積値を用いて、生き残りパスを決定しているが、生き残りパス選択ための尤度に対応する値として、ユークリッド距離|z−y|の自乗の累積値を用いることも可能である。このような手順を繰り返しながら各時刻における生き残りパスを順次定めていけば、各状態の生き残りパスのなかから再生データ系列との距離が最小(尤度が大きい)であるパスを最尤パスとして選択することにより、最尤復号と全く等価な復号が実行できる。従って、最尤パスから誤りが訂正された形で2値符号(入力2値符号)を復号することができる。通常、ビタビ復号におけるトレリス線図に示される内部状態は符号化された4値符号と異なるが、図10に示したように本発明では内部状態そのものが4値符号を示すことになり、トレリス線図の作成の際に内部状態を4値符号に変換する必要がない。
【0042】
次に、本発明の多値記録用符号化方式を適用するのに好適な記録媒体について説明する。該記録媒体は、図1〜図4で示した記録磁界特性を満足する記録媒体であれば、光磁気記録媒体であっても磁気記録媒体であってもよい。以降の説明では、図1〜図4の記録磁界特性を満足する光磁気記録媒体を例に挙げて説明する。
【0043】
実施例1〜4で用いることができる光磁気記録媒体としては、例えば出願人らの特開平8−129784号において示した光磁気記録媒体を使用することができる。例えば、実施例2で用いた、図2に示した記録磁界特性を満足する光磁気記録媒体、すなわち記録を行う際の外部磁界強度H0 <H1 <H2 <H3 に対して再生信号出力の強さの順序が”0”→”2”→”1”→”3”と4値符号が変化する4値記録用光磁気記録媒体の一例について図11を用いて説明する。
【0044】
図11の左側に光磁気記録媒体の断面構造を示した。この光磁気記録媒体は、基板上に、第1エンハンス膜、第1記録層、第2エンハンス膜、第2記録層、第3エンハンス膜、反射膜及び保護膜を順次積層した構造を有する。各エンハンス膜にはSiNを、反射膜にはAlが用いられている。第1記録層は、室温からキュリー温度にかけて希土類原子の副格子磁気モーメントが遷移金属原子の副格子磁気モーメントよりも優勢なTbFeCo(REリッチTbFeCo)層である。第1記録層は、図11の右下に示したような記録磁界特性を有し、外部磁界に対する光変調記録信号の搬送波対雑音比が、1つのピーク(記録状態)を有する。一方、第2記録層は、室温からキュリー温度にかけて希土類原子の副格子磁気モーメントが遷移金属原子の副格子磁気モーメントよりも優勢なTbFeCo(REリッチTbFeCo)層に、PtCoからなる補助磁性層を積層した構造を有する。第2記録層は、図11の右上に示すような記録磁界特性を示し、外部磁界に対する光変調記録信号の搬送波対雑音比が2つのピーク(記録状態)を有する。ここで、図2(a) に示したような記録磁界特性を満足する光磁気記録媒体を得るためには、第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントが第1記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントの2倍程度になるようにすればよい。そのためには、図11の右上に示したように第2記録層の再生信号出力の範囲Aaを、図11の左下に示した第1記録層の再生信号出力の範囲Abに比較して大きくなるように各記録層の膜厚あるいは膜組成比を調整することで所望の光磁気記録媒体を得ることができる。下向きの外部磁界を記録方向の外部磁界、上向きの外部磁界を消去方向の外部磁界として信号の記録を行うものとすると、外部磁界H0 〜H4 に対する記録される4値符号との関係は以下のようになる。
【0045】
(i) 第1記録層の全体の磁化の向きを消去方向に向けられる大きさの外部磁界H0 (図11の右上及び右下図において丸付数字1に示す領域の外部磁界)を消去方向に印加することによって、第1記録層及び第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントを共に記録方向に向けることができる。光磁気記録媒体より信号として検出されるカー回転角の変化の大きさは、第1記録層及び第2記録層の各遷移金属原子の副格子磁気モーメントの合計に比例するので再生信号出力は4値符号の中で最低の”0”に相当する。
【0046】
(ii)第1記録層の全体の磁化の向きを消去方向に向けられる大きさの外部磁界H1 (図11の右上及び右下図において丸付数字2に示す領域の外部磁界)を消去方向に印加することによって、第1記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントは記録方向に、第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントは消去方向に向けることができる。第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントは第1記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントの2倍程度であるので、光磁気記録媒体全体で合計した遷移金属原子の副格子磁気モーメントは、下記の(iii) の光磁気記録媒体全体で合計した遷移金属原子の副格子磁気モーメントの2倍となる。すなわち、光磁気記録媒体からの再生信号出力は4値符号の”2”に相当する。
【0047】
(iii) 第1記録層の全体の磁化の向きを記録方向に向けられる大きさの外部磁界H2 (図11の右上及び右下図において丸付数字3に示す領域の外部磁界)を記録方向に印加することによって、第1記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントは消去方向に、第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントは記録方向に向けることができる。この場合の光磁気記録媒体からの再生信号出力を、4値符号の”1”とする。
【0048】
(iv)第1記録層の全体の磁化の向きを記録方向に向けられる大きさの外部磁界H3 (図11の右上及び右下図において丸付数字4に示す領域の外部磁界)を記録方向に印加することによって、第1記録層及び第2記録層の遷移金属原子の副格子磁気モーメントを共に消去方向に向けることができる。光磁気記録媒体全体で合計した遷移金属原子の副格子磁気モーメントは(iii) の光磁気記録媒体全体で合計した遷移金属原子の副格子磁気モーメントの3倍となる。すなわち、光磁気記録媒体からの再生信号出力は4値符号の”3”に相当する。
【0049】
図11の右上図及び右下図に示した記録外部磁界に対する再生信号出力特性及び上記(i) 〜(iv)の説明より、図2(a) に示した記録磁界特性及び対応する4値符号の関係が得られることがわかる。なお、図1、3及び4に示した記録磁界特性を有する光磁気記録媒体については、記録外部磁界に対する再生出力信号は図11の右上及び右下図に示した特性と異なるものの、上記と同様の原理により4値符号が記録外部磁界により記録されることになる。
【0050】
記録再生方法の実施例
実施例1
上記のような光磁気記録媒体を用いて4値記録を行う方法について説明する。図12に記録再生系の構成例を示す。記録時には、光磁気記録媒体50を図示しない駆動系により駆動し、光学ヘッド51及び磁気ヘッド52を光磁気記録媒体50の所定のトラックに位置付ける。データ信号53を、図5(a)に示したような符号化器54により本発明の4値記録用符号化方法に従って4値符号化した後、外部磁界印加回路55に入力して磁気ヘッド52を駆動する。この際、既に述べたように、4値符号の遷移が等しい場合に、記録媒体の記録磁界特性に応じて印加する外部磁界強度が異なることに注意して、磁界強度をH0〜H3の4値に強度変調すると共に、この強度変調された4値の外部磁界を、記録クロック56に同期して光磁気記録媒体50に印加する。そして、外部磁界が所定の値に切り替わった後、レーザ駆動回路57により駆動される光学ヘッド51から光パルスを照射して、光パルス照射部の各記録層を、外部磁界によって磁化反転できる温度まで加熱する。これによって、各光パルスの照射部に、外部磁界の大きさに応じた記録磁区が形成される。なお、記録時に、パルス光の代わりに、一定強度のレーザビームを連続的に照射してもよい。
【0051】
再生時には、光ヘッド51により記録トラックから反射光を検出して、カー回転角に相当する再生信号を得る。再生信号をI−V変換器58で変換した後、イコライザ59を通すことにより光学的な符号間干渉を除去して、そのアナログ信号をA/D変換器60を通じてA/D変換した。デジタルトランスバーサルフィルタ61で内外周特性差を吸収した後、4値判定器62により4値を判定し、その後、ビタビ復号器63に供給して4値信号を2値化してデータ信号64を得た。再生クロックは、A/D変換後の信号からクロック発生器65によりクロック信号を発生させて4値判定器62及びビタビ復号器63に供給した。なお、図12で示した記録再生系の構成例以外にも、同等の機能を有する記録再生系を用いて本発明の符号化及びその復号方法を実施することは可能である。
【0052】
実施例2
光磁気記録媒体を用いて、パーシャルレスポンス方式と本発明の符号化を併用した実施例を説明する。上記 記録再生方法の実施例1と同様の記録磁界特性を有する光磁気記録媒体を使用する。パーシャルレスポンス方式としては、光学系の伝達関数を考慮してPR(1,1)方式を用いることとする。すなわち記録時には4値で記録するが、再生時には7値検出を行って尤度の高いパスを選ぶことで2値符号系列へと複合する。図14に記録再生系の構成例を示す。
【0053】
記録時には、光磁気記録媒体90を図示しない駆動系により駆動し、光学ヘッド91及び磁気ヘッド92を光磁気記録媒体90の所定のトラックに位置付ける。データ信号93を、図5(a)に示したような符号化器94により本発明の4値記録用符号化方法に従って4値符号化した後、外部磁界印加回路95に入力して磁気ヘッド92を駆動する。この際、既に述べたように、4値符号の遷移が等しい場合に、記録媒体の記録磁界特性に応じて印加する外部磁界強度が異なることに注意して、磁界強度をH0〜H3の4値に強度変調すると共に、この強度変調された4値の外部磁界を、記録クロック96に同期して光磁気記録媒体90に印加する。本実施例の場合、実施例1の倍周期で記録クロック信号を発生させた。外部磁界が所定の値に切り替わった後、レーザ駆動回路97により駆動される光学ヘッド91から光パルスを照射して、光パルス照射部の各記録層を、外部磁界によって磁化反転できる温度まで加熱する。これによって、各光パルスの照射部に、外部磁界の大きさに応じた記録磁区が形成される。
【0054】
再生時には、光ヘッド91により記録トラックから反射光を検出して、カー回転角に相当する再生信号を得る。PR(1,1)方式を実現するにあたって、再生時のビームスポットの開口部は、少なくとも2以上の記録磁区を同時に検出可能な構成となっていることが望ましい。再生時のビームスポットの開口部の大きさを制御するために磁気超解像を用いてもよい。再生時のビームスポットの開口部が、少なくとも2以上の記録磁区を同時に検出することで得た再生信号から7値符号を得るためには波形等化を行うことが好ましい。再生信号をI−V変換器98で変換した後、イコライザ99を通すことによりPR(1,1)方式に適した波形等化を施す。イコライザ99における波形等化のためのトランスバーサルフィルタの係数は、PR(1,1)方式であることと、ビームスポットの開口部が少なくとも2以上の記録磁区を同時に検出して得られる波形とを考慮して、波形等化された後の波形が適当である係数を設定する。波形等化されたアナログ信号はA/D変換器100を通じてA/D変換する。その後、デジタルトランスバーサルフィルタ101で内外周特性差を吸収して7値判定器102により7値を判定し、ビタビ復号器103に供給して7値符号を2値符号に復号してデータ信号104を得た。この際、再生クロックは、A/D変換後の信号からクロック発生器105によりクロック信号を発生させて7値判定器102及びビタビ復号器103に供給した。
【0055】
判定された7値符号の例を、図15に示す。図15では比較のため、図15(a)に通常の4値再生を行う場合、図15(b)にPR(1,1)方式により7値再生を行う場合を示す。図15(a) の再生信号は記録信号に対して誤りがなかった場合を示している。図15(a) においては、記録された4値符号がそのまま4値符号として再生されている。図15(a) の再生された4値符号は、あらかじめ設定したしきい値で再生信号を4値符号に変換していることを示している。これに対し、図15(b) においては、記録された4値符号を連続して2個ずつ同時に読み出し加算した値が、7値符号として再生されている。例えば、記録された符号列”0210231”のうちの最初の”0”を再生する場合には、再生される信号は”0”と次の記録信号”2”の和である0+2=2となり、次の記録信号”2”を再生する場合には、2+1=3が再生されることになる。なお、図15(b)においても再生信号は記録信号に対して誤りなかったものとして表してある。再生時のビームスポットの開口部の大きさが図15(a)及び(b)で等しいとすると、図15(b)のPR(1,1)方式による7値再生を用いた方が、記録媒体上の線記録密度を高く設定することができる。
【0056】
また、誤り伝播を回避するために、記録時にあらかじめ複数個の4値符号が連続した後に特定の4値符号を規則的に挿入するという手法をとってもよい。この場合、挿入される4値符号としては例えば”0”を常に挿入して遅延素子の初期値をリセットした後、再び4値符号に符号化すればよい。このようにすることで、再生時に検出した7値符号から2値符号を復号する際に誤り伝播を回避できる。なお、図14で示した記録再生系の構成例以外にも、同等の機能を有する記録再生系を用いて本発明の符号化及びその復号方法をパーシャルレスポンス方式と併用することは可能である。
【0057】
なお、以上説明したPR(1,1)方式以外のパーシャルレスポンス方式としては、PR(1,2,1)方式やPR(1,3,3,1)方式等が、光学系の伝達関数に適しており、検出及び波形等化等における変更によって、PR(1,1)方式と同様に本発明の符号化と併用することが可能である。
【0058】
実施例3
次に、磁気記録媒体を用いて4値記録を行う方法の例について説明する。図13に、磁気記録媒体70を用いた4値記録再生系の構成例を示す。磁気記録媒体としては、例えば、垂直磁気記録媒体を用い得る。記録時には、磁気記録媒体70を、図示しない駆動系により駆動し、磁気ヘッド71を所定のトラックに位置付ける。データ信号72を、図5(a) に示したような符号化器73に入力して、本発明の4値記録用符号化方法を用いて符号化を行う。この際、既に述べたように、4値符号の遷移が等しい場合に、記録媒体の記録磁界特性に応じて印加する外部磁界強度が異なることに注意して、外部磁界印加回路74を通じて印加磁界強度をH0 〜H3 の4値に強度変調すると共に、この強度変調された4値の外部磁界を記録クロック75に同期して磁気ヘッド71により磁気記録媒体70に印加する。そして、外部磁界を所定の値に切り替えて外部磁界の大きさに応じた記録磁区を形成する。
【0059】
再生時は、磁気ヘッド71からの再生信号を得るが、この際記録時の磁気ヘッド71ではなく、MR素子あるいはGMR素子を用いた再生専用ヘッドを用いてもよい。再生信号をI/V変換器76で変換した後、アナログ波形等化器77を通すことにより符号間干渉を除去して、そのアナログ信号をA/D変換器78でA/D変換した。その後、デジタルトランスバーサルフィルタ79で内外周特性差を吸収した後、4値判定器80で4値を判定し、ビタビ復号器81に供給して2値化して再生信号82を得る。再生クロックは、A/D変換後の信号を用いてクロック発生器83により生成する。なお、図13で示した記録再生系の構成例以外にも、同等の機能を有する記録再生系も符号化及び復号方法で本発明を用いることは可能である。
【0060】
上記記録再生方法の実施例1及び2のように光磁気記録媒体を用いる例においては、パルス化したレーザ光を照射しながら、記録媒体に印加する外部磁界の強度に応じて4値情報を記録する光磁界変調記録方式を例に挙げて説明してきたが、本発明は記録媒体に照射する光強度に応じて4値情報を記録する光変調記録方式にも適用することができる。例えば、光磁気記録媒体に光変調方式で4値情報を記録する場合には、前記実施例で用いたのと同様に2層の記録層を有する光磁気記録媒体を用い、一定強度の磁界を印加しながら、信号変調(周波数変調)され且つ4値情報(又は2値情報)に合わせて光強度変調されたパルス光を照射することによって実行することができる。さらに外部磁界強度と光強度の両方を組み合わせて変調させ4値情報を記録する方式に対しても本発明は適用可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明の符号化及びその復号方法によると、ある時刻に遷移可能な4値符号が、”0”または”2”の場合か、”1”または”3”の場合に制限したために、データ再生時に雑音が含まれても、”0”と”2”の4値符号の識別を誤る確率と、”1”あるいは”3”の4値符号の識別を誤る確率は非常に小さい。従って、本発明の符号化方法を磁界変調記録または光変調記録に用いることによって再生された符号に誤りが発生しにくい。
【0062】
また、本発明の符号化及びその復号方法を用いることによって、トレリス線図を描くことが可能であるので、再生信号の復号時に、尤度を最大化するように復号するビタビ復号を適用することが可能となる。従って、任意の時刻でデータ再生時に雑音が含まれても誤りを補正しやすい。
【0063】
本発明の符号化及びその復号方法は、2つの遅延器を含む簡単な構造の4値記録用符号化器を用いて符号化を実行することができる。さらに、4値記録用符号化器の2つの遅延器に内在する値は、各時刻における4値符号を一意に定め、同時に内部状態でもあるため、ビタビ復号における処理量を削減できる。
【0064】
さらに、4値符号の遷移の制限として、印加する外部磁界または照射する光の強度が最大の場合に記録される4値符号と、印加する外部磁界または照射する光の強度が最小の場合に記録される4値符号との間の遷移を禁じたために、外部磁界を印加する磁気ヘッドあるいはコイルまたはレーザ等の光源の負荷を低減し且つそれらのインダクタンス等に起因する遅延を防止することができる。
【0065】
また、本発明の符号化は、PR(1,1)方式等のパーシャルレスポンス方式と併用することが可能であり、記録時には4値で記録し、再生時には7値検出し2値へと復号することも可能である。記録媒体の特性によっては再生時に7値検出してもタイミングジッタ及び雑音が比較的少ない場合もあり、本発明の符号化とパーシャルレスポンス方式との併用することで線記録密度を高めることが可能となる。よって本発明の符号化方法は高密度記録媒体の記録再生に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】符号化方法の実施例1で説明した4値記録用符号化及び復号方法における4値符号遷移の規則を示す図であり、図1(a) は記録媒体の記録時の外部磁界強度と再生時の相対信号出力の関係を示し、図1(b) はある時刻の4値符号から次の時刻の4値符号への遷移の制限を示す。
【図2】符号化方法の実施例2で説明した4値記録用符号化及び復号方法における4値符号遷移の規則を示す図であり、図2(a) は記録媒体の記録時の外部磁界強度と再生時の相対信号出力の関係を示し、図2(b) はある時刻の4値符号から次の時刻の4値符号への遷移の制限を示す。
【図3】符号化方法の実施例3で説明した4値記録用符号化及び復号方法における4値符号遷移の規則を示す図であり、図3(a) は記録媒体の記録時の外部磁界強度と再生時の相対信号出力の関係を示し、図3(b) はある時刻の4値符号から次の時刻の4値符号への遷移の制限を示す。
【図4】符号化方法の実施例4で説明した4値記録用符号化及び復号方法における4値符号遷移の規則を示す図であり、図4(a) は記録媒体の記録時の外部磁界強度と再生時の相対信号出力の関係を示し、図4(b) はある時刻の4値符号から次の時刻の4値符号への遷移の制限を示す。
【図5】符号化方法の実施例1及び実施例2の4値符号の遷移規則を実行するための4値記録用符号化器の構成例及びそれにより実行される遷移を示す図であり、図5(a) は符号化器の構成図を示し、図5(b) は符号化器に入力される2値符号とある時刻における4値符号とにより決定される次の時刻への遷移を示す。
【図6】図5に示す4値記録用符号化器を用いて図1(a) の記録磁界特性を有する記録媒体に記録する場合において、符号化器に入力する2値符号列(図6(a) )、符号化器から出力される4値符号(図6(b) )及び出力された4値符号に基づいて記録媒体に印加される外部磁界強度(図6(c) )の関係を説明する図であり、図6(d) は図2(a) の記録磁界特性を有する記録媒体に図6(b) の4値符号を記録する際に印加される外部磁界強度を示す。
【図7】符号化方法の実施例1及び実施例2の4値符号の遷移規則を実行するための別の4値記録用符号化器の構成例及びそれにより実行される遷移を示す図であり、図7(a) は符号化器の構成図を示し、図7(b) は符号化器に入力される2値符号とある時刻における4値符号とにより決定される次の時刻への遷移を示す。
【図8】符号化方法の実施例3及び実施例4の4値符号の遷移規則を実行するための4値記録用符号化器の構成例及びそれにより実行される遷移を示す図であり、図8(a) は符号化器の構成図を示し、図8(b) は符号化器に入力される2値符号とある時刻における4値符号とにより決定される次の時刻への遷移を示す。
【図9】符号化方法の実施例3及び実施例4の4値符号の遷移規則を実行するための別の4値記録用符号化器の構成例及びそれにより実行される遷移を示す図であり、図9(a) は符号化器の構成図を示し、図9(b) は符号化器に入力される2値符号とある時刻における4値符号とにより決定される次の時刻への遷移を示す。
【図10】本発明の4値記録用符号化方法を用いて記録媒体に記録された4値符号を再生する際に用いるビタビ復号を説明するためのトレリス線図である。
【図11】本発明の4値記録用符号化及び復号方法に用いられる光磁気記録媒体の構造及び記録層毎の記録外部磁界に対する再生出力特性を示す図である。
【図12】記録再生方法の実施例1に従って、本発明の4値記録用符号化及び復号方法を用いて光磁気記録媒体を記録再生するための記録再生装置の概要図である。
【図13】記録再生方法の実施例3に従って、本発明の4値記録用符号化及び復号方法を用いて磁気記録媒体を記録再生するための記録再生装置の概要図である。
【図14】記録再生方法の実施例2に従って、本発明の4値記録用符号化及び復号方法を用いて光磁気記録媒体を記録再生するための記録再生装置の概要図である。
【図15】記録再生方法の実施例2のPR(1,1)方式による7値検出を説明するための図であり、図15(a) は通常の4値再生する場合の記録媒体上に記録された4値符号と再生された4値符号の関係を示し、図15(b) はPR(1,1)方式による7値検出を行う場合の記録媒体上に記録された4値符号と再生された7値符号の関係を示す。
【符号の説明】
1,11,21 4値記録用符号化器
2A,2B,12A,12B 遅延器
50,90 光磁気記録媒体
51,91 光ヘッド
52,71 磁気ヘッド
53,93 データ信号
54,73,94 符号器
56,96 記録クロック
58,76,98 I/V変換器
62,80 4値判定器
92 7値判定器
60,78,100 A/D変換器
63,81,103 ビタビ復号器
70 磁気記録媒体

Claims (8)

  1. 記録媒体に印加する外部磁界の強度に応じて4値情報を記録する記録方法に用いられる4値記録用符号化方法において、
    ある時刻における4値符号への直前の時刻における4値符号からの遷移において、当該ある時刻における4値符号が、符号器に入力される2値符号と直前の時刻における4値符号とにより一意に定まり、該2値符号が”0”のときの該ある時刻における4値符号と、該2値符号が”1”のときの該ある時刻における4値符号との差の絶対値が”2”になるような遷移のみが許容されることを特徴とする上記4値記録用符号化方法。
  2. 前記ある時刻における4値符号への直前の時刻における4値符号からの遷移において、印加する外部磁界の最大強度に対応する4値符号と、印加する外部磁界の最小強度に対応する4値符号との間の遷移を禁じることを特徴とする請求項1に記載の4値記録用符号化方法。
  3. 記録媒体に照射する光強度に応じて4値情報を記録する記録方法に用いられる4値記録用符号化方法において、
    ある時刻における4値符号への直前の時刻における4値符号からの遷移において、当該ある時刻における4値符号が、符号器に入力される2値符号と直前の時刻における4値符号とにより一意に定まり、該2値符号が”0”のときの該ある時刻における4値符号と、該2値符号が”1”のときの該ある時刻における4値符号との差の絶対値が”2”になるような遷移のみが許容されることを特徴とする上記4値記録用符号化方法。
  4. 前記ある時刻における4値符号への直前の時刻における4値符号からの遷移において、照射する光の最大強度に対応する4値符号と、照射する光の最小強度に対応する4値符号との間の遷移を禁じることを特徴とする請求項3に記載の4値記録用符号化方法。
  5. 前記符号化が、2つの遅延素子を備える符号化器を用いて行われ、該2つの遅延素子の出力値から上記ある時刻における4値符号が一意に定まることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の4値記録用符号化方法。
  6. 前記記録媒体として光磁気記録媒体を用いることを特徴する請求項1〜5のいずれか一項に記載の4値記録用符号化方法。
  7. 前記記録媒体として磁気記録媒体を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の4値記録用符号化方法。
  8. 請求項1または3に記載の符号化方法を用いた記録媒体の記録方法。
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