JP3822330B2 - 漂白洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い漂白力を有しており、長期間貯蔵した場合でも漂白力が低下することがない漂白洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
漂白洗浄剤は塩素系と酸素系に分けられるが、塩素系漂白洗浄剤は使用できる繊維に制限があり、さらには色柄ものには使用できないことや特有の刺激臭を有していることから、これらの欠点のない酸素系漂白洗浄剤が最近著しく普及している。この酸素系漂白剤としては、過炭酸ナトリウム、過ほう酸ナトリウムが粉末漂白剤として使用されており、過酸化水素が液体漂白剤として使用されている。酸素系漂白洗浄剤は塩素系漂白洗浄剤に比べて漂白力が弱いため、各種漂白活性剤や金属錯体触媒等と併用されている。例えば、米国特許5,246,612ではマンガン触媒による過酸化水素の活性化が行われており、米国特許5,581,005、WO97/00311及びWO97/00312では、アンモニウム以外にカルボキシレートをリガンドしたコバルトアンミン錯体が開示されている。
【0003】
しかし、このような金属錯体は、漂白洗浄剤に対して非常に高い漂白効果を付与する反面、粉末又は顆粒状の過炭酸ナトリウムと組み合わせると、貯蔵中における過炭酸ナトリウムの安定性を著しく低下させ、その結果、漂白性能を低下させるという問題がある。
【0004】
そこで本発明は、過炭酸ナトリウムとコバルトアンミン錯体による高い漂白性能を充分に発揮させるとともに、長期間貯蔵した場合でも過炭酸ナトリウムを安定に貯蔵できるため、製造当初の高い漂白力をそのまま維持できる漂白洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、無機過酸化物とコバルトアンミン錯体の二成分を併用する場合、特定の有機系金属封鎖剤を共存させることにより、前記二成分の貯蔵安定性が高められ、優れた漂白洗浄力を維持できることを見出し、本発明を完成したものである。
【0006】
即ち本発明は、(a)水溶液中で過酸化水素を放出する無機過酸化物1〜99重量%、(b)一般式(I):[Co(NH3n6-n]・mX (I)
[式中、nは1〜6の数を示し、mは電荷を中和するに必要な数を示し、Mはハロゲンを示し、Xは陰イオンを示す。]
で表されるコバルト錯体化合物0.001〜1重量%及び(c)pKCa≦4の有機系金属封鎖剤0.01〜50重量%を含有することを特徴とする漂白洗浄剤組成物を提供するものである。
【0007】
なお、本発明におけるpKCaは、カルシウムイオン電極を用い、キレート剤0.1%水溶液、pH10、25℃、0.1M−NH4Cl−NH4OH緩衝液を用いて測定したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる(a)成分の水溶液中で過酸化水素を放出する無機過酸化物としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩、過燐酸塩等の無機の過酸化物塩を挙げることができ、これらの中でも過炭酸塩が好ましい。
【0009】
漂白洗浄剤組成物中における(a)成分の含有量は、他成分との配合を容易にし、充分な漂白洗浄力を付与するため、1〜99重量%であり、好ましくは1〜90重量%であり、特に好ましくは2〜90重量%である。
【0010】
本発明で用いる(b)成分のコバルト錯体化合物は、アンモニウムが主なリガンドで、それ以外はハロゲンをリガンドとするものである。(b)成分を示す一般式(I)において、nは好ましくは3〜6の数であり、Mは好ましくは塩素であり、Xは好ましくはハロゲンイオンである。一般式(I)で表される化合物としては、下記の各式
[Co(NH36]・Cl3
[Co(NH35Cl]・Cl2
[Co(NH34Cl2]・Cl
で表されるものが好ましい。
【0011】
漂白洗浄剤組成物中における(b)成分の含有量は、繊維の劣化を防止し、充分な漂白洗浄力を付与するため、0.001〜1重量%であり、好ましくは0.005〜0.5重量%であり、特に好ましくは0.01〜0.5重量%である。
【0012】
本発明で用いる(c)成分の有機系金属封鎖剤は、(a)及び(b)成分の貯蔵安定性を高めるため、pKCa≦4のものであり、好ましくはpKCa≦3.5のものである。このような(c)成分の有機系金属封鎖剤としては、イミノジ酢酸(pKCa=2.4)、酒石酸(pKCa=2.8)、ジグリコール酸(pKCa=3.1)、クエン酸(pKCa=3.2)、グルコン酸(pKCa=2.8)、ポリアクリル酸(MW=約8000,pKCa=3.3)又はこれらの塩等を挙げることができ、これらの中でもクエン酸又はその塩、ポリアクリル酸又はその塩が好ましい。
【0013】
漂白洗浄剤組成物中における(c)成分の含有量は、経済性を考慮するとともに、組成物の貯蔵安定性を高めるため、0.01〜50重量%であり、0.1〜30重量%であり、特に好ましくは0.3〜25重量%である。
【0014】
本発明の漂白洗浄剤組成物において、製造工程上、他の製品と同一の製造装置を使用するためなどの理由で、pKCa>4の金属封鎖剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸等のアミノ酢酸系金属封鎖剤、1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸、エタンヒドロキシ-1,1,2-トリホスホン酸、エタン-1,2-ジカルボキシ-1,2-ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸系金属封鎖剤、アクリル酸/マレイン酸コポリマー等のカルボン酸系ポリマー、トリポリリン酸等のポリリン酸系金属封鎖剤等の混入が避けられないような場合には、漂白性能の低下を防止するため、それらの含有量をできるだけ少なくする必要がある。よって、本発明の漂白洗浄剤組成物におけるpKCa>4の金属封鎖剤の含有量は、4重量%以下に調整しなければならず、望ましくは2重量%以下に調整し、本発明の目的を達成する上では、実質的に含有しないようにする。
【0015】
本発明の漂白洗浄剤組成物には、さらに陰イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上を配合することができる。陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩類、アルキル又はアルケニル硫酸塩類、オレフィンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、飽和又は不飽和脂肪酸塩類、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩類、α−スルフォ脂肪酸塩類、α−スルフォ脂肪酸エステル類等を挙げることができ、非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン又はこれらのコポリマー、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、高級脂肪酸アルカノールアミド類又はそのアルキレンオキシド付加物、蔗糖脂肪酸エステル類、アルキルグルコシド類等を挙げることができる。これらの中でも、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩類(C10 〜C20 )、アルキル又はアルケニル硫酸塩類(C10 〜C20 )、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩類(C10 〜C20 )、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル類(付加モル数4〜30,C10 〜C20)が好ましく、さらに次の一般式(IV):
3−(OC24p−OH (IV)
〔式中、R3は炭素数6〜18のアルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示し、pはデービス氏の方法で求めたHLBが4.5〜12になるように選ばれる数を示す。〕
で表されるものである。このような一般式(IV)で表される非イオン界面活性剤としては、
1021(OC24)p−OH p=6〜18(HLB=6.13〜10.09)
1225(OC24)p−OH p=4〜25(HLB=4.52〜11.45)
1429(OC24)p−OH p=10〜25(HLB=5.55〜10.50)
1633(OC24)p−OH p=12〜30(HLB=5.26〜11.20)
1837(OC24)p−OH p=15〜35(HLB=5.30〜11.9)
等を挙げることができる。
【0016】
これらの界面活性剤の配合量は、好ましくは0.1〜50重量%であり、特に好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%である。
【0017】
本発明の漂白洗浄剤組成物には、さらに下記一般式(II)又は(III)で表される漂白活性化剤を配合することができる。
【0018】
【化2】
Figure 0003822330
【0019】
[Mは、水素原子、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を示し、R1及びR2は、炭素数7〜18のアルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示す]。
【0020】
上記一般式(II)又は(III)で表される漂白活性化剤の中でも、特にドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシ安息香酸、オクタノイルオキシ安息香酸、ノナノイルオキシ安息香酸、3,5,5 −トリメチルヘキサノイルオキシ安息香酸が好ましい。
【0021】
漂白活性化剤の配合量は、沈澱が生じたり粘度が上昇すること等を防止し、充分な漂白洗浄力を付与するためには、好ましくは0.01〜20重量%であり、特に好ましくは0.1〜10重量%であり、さらに好ましくは0.5〜10重量%である。
【0022】
本発明の漂白洗浄剤組成物には、必要に応じてさらに下記の各成分を配合することができる。
【0023】
(1)アルカリ剤
アルカリ剤としては、デンス灰や軽灰と総称されている炭酸ナトリウムのほか、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ金属炭酸塩、JIS 1号、2号、3号等の非晶質のアルカリ金属珪酸塩を挙げることができる。これらの無機性のアルカリ剤は、洗剤乾燥時における粒子の骨格形成成分として効果的であり、比較的硬く、流動性に優れた洗剤を得ることができる。
【0024】
(2)酸剤
洗濯液のpHが高くなり過ぎることを防止するため、酸剤を配合することができる。酸剤としては、(c)成分と同じものを使用できるほか、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、グルコン酸等のポリカルボン酸を使用することができる。
【0025】
(3)増量剤〔中性塩〕
増量剤〔中性塩〕として、一般的に芒硝と呼ばれている硫酸ナトリウムを配合することができる。硫酸ナトリウムは無機性のアルカリ剤と同様に乾燥後の洗剤粒子の骨格形成に効果的である。その他の好ましい中性塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムを挙げることができる。
【0026】
(4)その他のポリマー類
高密度化する場合におけるバインダーや粉末物性剤として、さらには疎水性微粒子に対する再汚染防止効果を付与するため、平均分子量が200〜200,000のポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等を配合することができる。また、色移り防止効果を付与するため、ポリビニルピロリドンを配合することができる。
【0027】
(5)酵素
酵素(本来的に酵素作用を洗浄工程中になす酵素である)としては、酵素の反応性から分類すると、ハイドロラーゼ類、オキシドレダクターゼ類、リアーゼ類、トランスフェラーゼ類及びイソメラーゼ類を挙げることができるが、本発明にはいずれも適用できる。特に好ましいのはプロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼ、ヌクレアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ及びペクチナーゼである。プロテアーゼの具体例としては、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、コラーゲナーゼ、ケラチナーゼ、エラスターゼ、スプチリシン、BPN、パパイン、プロメリン、カルボキシペプチターゼA及びB、アミノペプチターゼ、アスパーギロペプチターゼA及びBであり、市販品として、サビナーゼ、アルカラーゼ(ノボインダストリー社)、API21(昭和電工(株))、マクサカル(ギストプロケイデス社)、特開平5−25492号公報記載のプロテアーゼK−14もしくはK−16等を挙げることができる。エステラーゼの具体例としては、ガストリックリパーゼ、バンクレアチックリパーゼ、植物リパーゼ類、ホスホリパーゼ類、コリンエステラーゼ類及びホスホターゼ類等を挙げることができる。リパーゼの具体例としては、リポラーゼ(ノボインダストリー社)、リポサム(昭和電工(株))等の市販のリパーゼ等を挙げることができる。また、セルラーゼとしては市販品のセルザイム(ノボインダストリー社)、特開昭63−264699号公報の請求項4記載のセルラーゼ等を挙げることができ、アミラーゼとしては市販のターマミル(ノボインダストリー社)等を挙げることができる。酵素は別途安定な粒子として造粒したものを、洗剤生地(粒子)にドライブレンドした状態で使用する。
【0028】
(6)酵素安定剤
酵素安定剤として、水道水中の塩素を除去するため、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤、カルシウム塩、マグネシウム塩、ポリオール、ホウ素化合物等を配合することができる。なお、亜硫酸ナトリウムは酸化防止剤としての作用も果たすことができる。
【0029】
(7)青味付剤
特公昭49−8005号公報、特公昭49−26286号公報、特公昭53−45808号公報に記載の青味付剤を配合することができる。
【0030】
(8)ケーキング防止剤
ケーキング防止剤として、パラトルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酢酸塩、スルホコハク酸塩、タルク、微粉末シリカ、粘土、酸化マグネシウム等を配合することができる。
【0031】
(9)酸化防止剤として、tert-ブチルヒドロキシトルエン、4,4'-ブチリデンビス−(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、2,2'-ブチリデンビス-(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、モノスチレン化クレゾール、ジスチレン化クレゾール、モノスチレン化フェノール、ジスチレン化フェノール、1,1'-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等を配合することができる。
【0032】
(10)蛍光染料
蛍光染料として、4,4'−ビス-(2-スルホスチリル)−ビフェニル塩、4,4'−ビス-(4-クロロ-3-スルホスチリル)−ビフェニル塩、2-(スチリルフェニル)ナフトチアゾール誘導体、4,4'−ビス(トリアゾール-2-イル)スチルベン誘導体、ビス(トリアジニルアミノ)スチルベンジルスルホン酸誘導体、ホワイテックスSA(住友化学社製)、チノパールCBS(チバガイギー社製)等を配合することができる。これらの蛍光染料は、組成物中に0〜2重量%配合することができる。
【0033】
(11)香料
香料としては、従来洗剤に配合されている香料、例えば特開昭63−101496号公報記載の香料、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、トリシクロ[5.2.1.02,6]−デセ-3-エン-8-イルアセテート、トリシクロ[5.2.1.02,6]−デセ-3-エン-8-イソプロピオネート、3-アミル-4-アセトキシテトラヒドロピラン、4-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、p−tert−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、α,α’−ジメチル-p-エチルヒドロシンナミックアルデヒド等を挙げることができる。もちろんその他の洗剤成分による劣化のないように、配合する各香料成分の種類及び場合により配合比率や配合量を考慮する。
【0034】
(12)消泡剤
消泡剤としては、従来より知られている例えばシリコーン/シリカ系のものを挙げることができ、この消泡剤は、次に説明する特開平3−186307号公報4頁左下欄に記載の方法を用いて製造した消泡剤造粒物としてもよい。まず、日澱化学株式会社製マルトデキストリン(酵素変成デキストリン)100gに消泡成分としてダウコーニング社製シリコーン(コンパウンド型、PSアンチフォーム)を20g添加し混合し、均質混合物を得る。次に、得られた均質混合物50%、ポリエチレングリコール(PEG-6000,融点58℃)25%及び中性無水芒硝25%を70〜80℃で混合後、不二パウダル株式会社製押出し造粒機(型式EXKS-1)により造粒し、造粒物を得る。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0036】
実施例1〜7及び実施例1〜12
過炭酸ナトリウム、b−1〜b−3のコバルト錯体化合物、c−1〜c−3の金属封鎖剤、d−1〜d−4の界面活性剤、e−1、e−2の漂白活性化剤及び表1、2に示す成分を用い、実施例及び比較例の漂白洗浄組成物を得た。なお、(b)成分とは異なるコバルト錯体化合物b'−1と、(c)成分とは異なる金属封鎖剤c’−1〜c’−4を比較として用いた。各組成物を用いて、下記の方法により漂白性能及び安定性について試験した。結果を表1及び2に示す。
【0037】
b−1 : [Co(NH36]・Cl3 (実験化学講座第4版第17巻P94-95)
b−2 : [Co(NH35Cl]・Cl2 (同 P102)
b−3 : [Co(NH34Cl2]・Cl(同 P107-108)
b'−1: [Co(NH35OAc]・Cl2(USP 5581005)
c−1 : ポリアクリル酸ナトリウム(MW8000,pKCa=3.4)
c−2 : クエン酸トリナトリウム(pKCa=3.2)
c−3 : イミノ−2−コハク酸(pKCa=3.9)
c’−1 : アクリル酸/マレイン酸コポリマ−(70/30,MW=70000,BASF製ソカランCP-5,pKCa=5.0)
c’−2 : トリポリリン酸ナトリウム(pKCa=5.0)
c’−3 : ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(モンサント社ディクエスト2016,pKCa=6.8)
c’−4 : エチレンジアミン4酢酸・4ナトリウム(pKCa=12.0)
d−1 : アルキル(C12)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
d−2 : ラウリル硫酸ナトリウム
d−3 : ポリオキシエチレンラウリルエーテル(POE=10)
d−4 : 脂肪酸石鹸(C12,ナトリウム塩)
【0038】
【化3】
Figure 0003822330
【0039】
貯蔵前後の漂白性能の評価
▲1▼紅茶汚染布の調製
日東紅茶(黄色パッケージ)80gを3リットルのイオン交換水にて約15分間煮沸後、糊抜きしたさらし木綿でこした。次に、この液に木綿金布#2003を浸し、約15分間煮沸した。そのまま火から下ろし、約2時間放置したのち、洗液に色が付かなくなるまで水洗し、脱水・プレス後、10×10cmに裁断し、試験用の紅茶汚染布とした。
▲2▼漂白性能の測定
水道水2リットルに表1及び2に示す各漂白洗浄剤組成物10gを溶解させ、上記紅茶汚染布を5枚ずつ15分間浸漬した。その後、充分に水道水で濯いだのち、乾燥させたものについて反射率を測定し、下記式より漂白率を算出し、貯蔵前の漂白性能を評価した。次に、各漂白洗浄剤組成物10gを、温度40℃、相対湿度80%の恒温恒湿槽中で1ヶ月貯蔵したのち、貯蔵前と同様にして反射率を測定し、漂白率を算出して、貯蔵後の漂白性能を評価した。なお、反射率の測定には、日本電色工業株式会社製NDR−101DPの460nmフィルターを使用した。
【0040】
【数1】
Figure 0003822330
【0041】
【表1】
Figure 0003822330
【0042】
【表2】
Figure 0003822330
【0043】
表1及び2から明らかなとおり、実施例1〜7の組成物は、いずれも優れた漂白洗浄力を示すとともに、貯蔵安定性も優れていた。これに対して、比較例においては、pKCa>4の金属封鎖剤を4重量%を超えて含有するもの(比較例1〜4、7〜10)は、(a)及び(b)成分を含有するにもかかわらず、貯蔵前も漂白性能が低く、貯蔵後にはさらに低下していた。また、金属封鎖剤を含まないもの(比較例5、11)は、(a)及び(b)成分の作用により貯蔵前の漂白性能は優れていたものの、貯蔵後の漂白性能の低下が著しかった。
【0044】
よって、これらの結果から、本発明の漂白洗浄剤組成物は、(a)成分と(b)成分の相乗作用により優れた漂白洗浄力をを発揮するとともに、さらに(c)成分を併用することにより、貯蔵安定性が高められ、製造当初の漂白洗浄力が維持されることが認められた。また、不純物として混入するおそれのあるpKCa>4の金属封鎖剤の含有量を分析管理することにより、製品の品質安定性を高めることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の漂白洗浄剤組成物は、優れた漂白洗浄力を有しており、その漂白洗浄力を長期間維持することができる。よって、製造時及び流通時においては、製造者、販売者等の商品管理が容易となり、購入当初の漂白洗浄力が長期間維持できるため消費者が受ける利益にも大きなものがある。

Claims (3)

  1. (a)水溶液中で過酸化水素を放出する無機過酸化物1〜99重量%、
    (b)一般式(I):[Co(NH6−n]・mX (I)
    [式中、nはの数を示し、mは電荷を中和するに必要な数を示し、Mはハロゲンを示し、Xは陰イオンを示す。]
    で表されるコバルト錯体化合物0.001〜1重量%及び
    (c)pKCa≦4の有機系金属封鎖剤0.01〜50重量%を含有することを特徴とする漂白洗浄剤組成物。
  2. (c)成分のpKCa≦4の有機系金属封鎖剤が、ポリアクリル酸、クエン酸又はこれらの塩である請求項1記載の漂白洗浄剤組成物。
  3. さらに下記一般式(II)又は(III):
    Figure 0003822330
    [Mは、水素原子、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を示し、R1及びR2は、炭素数7〜18のアルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数1〜12のアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示す。]
    で表される漂白活性化剤を含有する請求項1又は2記載の漂白洗浄剤組成物。
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