JP3822057B2 - 移動通信端末装置 - Google Patents
移動通信端末装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3822057B2 JP3822057B2 JP2000610136A JP2000610136A JP3822057B2 JP 3822057 B2 JP3822057 B2 JP 3822057B2 JP 2000610136 A JP2000610136 A JP 2000610136A JP 2000610136 A JP2000610136 A JP 2000610136A JP 3822057 B2 JP3822057 B2 JP 3822057B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phase
- voltage
- phase information
- correction phase
- battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B15/00—Suppression or limitation of noise or interference
- H04B15/005—Reducing noise, e.g. humm, from the supply
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/02—Transmitters
- H04B1/04—Circuits
- H04B1/0475—Circuits with means for limiting noise, interference or distortion
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/06—Receivers
- H04B1/16—Circuits
- H04B1/1607—Supply circuits
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L27/00—Modulated-carrier systems
- H04L27/32—Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
- H04L27/34—Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
- H04L27/36—Modulator circuits; Transmitter circuits
- H04L27/366—Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator
- H04L27/367—Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator using predistortion
- H04L27/368—Arrangements for compensating undesirable properties of the transmission path between the modulator and the demodulator using predistortion adaptive predistortion
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/02—Transmitters
- H04B1/04—Circuits
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/38—Transceivers, i.e. devices in which transmitter and receiver form a structural unit and in which at least one part is used for functions of transmitting and receiving
- H04B1/40—Circuits
- H04B1/54—Circuits using the same frequency for two directions of communication
- H04B1/56—Circuits using the same frequency for two directions of communication with provision for simultaneous communication in two directions
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B2215/00—Reducing interference at the transmission system level
- H04B2215/061—Reduction of burst noise, e.g. in TDMA systems
- H04B2215/063—Reduction of burst noise, e.g. in TDMA systems by smoothing the transmission power envelope
Description
技術分野
この発明は、電源として電池を用いる移動通信端末装置に関するものである。
背景技術
最近のセルラ電話などの移動通信端末装置における電池は、内部回路の低電圧動作に伴う電池電圧の低下が進んでいる。また、電池容量、重量の有利性からリチウムイオン電池の使用が一般化している。第16図は、従来の移動通信端末装置の送信部の構成を示すブロック図、第17図は入力された信号と変調周波数の関係を説明する説明図、第18図はベースバンド変調器から出力されたベースバンド信号の出力位相を説明する説明図、第19図は搬送波に含まれる位相誤差を説明する説明図、第20図は直交変調器から出力される送信信号の出力位相を説明する説明図、第21図はGSM方式のディジタル携帯電話の送信電力制御レベルと送信出力の関係を示す図である。
第16図において、8はマイク、9は制御部、10はベースバンド変調器、11は変調位相生成部、12は位相加算器、13は位相変換器、14はD/A変換器である。ベースバンド変調器10は変調位相生成部11、位相加算器12、位相変換器13、D/A変換器14により構成されている。15はベースバンド信号に応じて搬送波を変調して送信信号を出力する直交変調器、16は電池電圧の供給を受けて搬送波を生成する送信局部発振器、17は各回路に電圧を供給する電池、18は電池17から出力された電池電圧を一定電圧に調整して送信局部発振器16に出力する電圧レギュレータ、19は送信信号を所定の送信出力まで増幅する送信電力増幅器、20は送信電力増幅器19のON/OFFを制御する送信ON/OFF制御部、21は送信電力増幅器19で増幅された送信信号を送信するアンテナである。
第16図に示す移動通信端末装置を駆動する電力の供給は2つの系統でなされる。ひとつは電池17より直接、送信電力増幅器19に電力を供給する系統であり、もうひとつは電圧レギュレータ18を介して、ほぼ一定に調整した電圧を送信局部発振器16に供給する系統である。送信電力増幅器19のように特に消費電力の大きい回路を効率的に動作させるためには電池17と直接接続して電力を供給する必要があり、その他、消費電力は大きくないが送信局部発振器16のように安定した電力供給が必要な回路には電圧レギュレータ18を介して電力を供給するように構成されている。
送信局部発振器16は搬送波として用いられる所定の周波数の高周波を生成するものであり、送信局部発振器16で生成された搬送波は直交変調器15にて、ベースバンド信号に応じて搬送波の位相、周波数が変調される。従って、搬送波を生成する送信局部発振器16に安定した電圧を供給することが通信品質を保障する上で特に重要である。
次に、動作について説明する。マイク8から入力されたアナログ音声信号は制御部9内でデジタル音声信号(1/0信号)へ変換される。その後、音声符号化処理されたデジタル音声信号はTDMA(Time Division Multiple Access)送信フォーマットに並べ替えられてベースバンド変調器10の変調位相生成部11へ出力される。ガウシアンフィルター(Gaussian Filter)を通過した後のデジタル音声信号(1/0信号)の周波数は第17図のようになる。この周波数は単位時間当たりの位相の変化量(微少位相)と等価であり、その微少位相は第17図の斜線部で表される。
変調位相生成部11は入力される送信データに対応した微少位相を生成し、位相加算器12に出力する。変調位相生成部11より出力された微少位相は積分(位相加算器12で加算)されることにより第18図に示す位相情報となる。位相加算器12より出力された位相情報は位相変換器13で同相成分Iと直交成分QのI、Qデジタル変調信号に変換されてD/A変換器14に出力される。D/A変換器14は位相変換器13から出力されたI、Qデジタル変調信号をI、Qアナログ変調信号へ変換した後ベースバンド信号として直交変調器15に出力する。
送信局部発振器16は、電圧レギュレータ18より出力された電池電圧の供給を受けて生成した搬送波を直交変調器15に出力する。直交変調器15はI、Qアナログ変調信号に応じて搬送波を変調する。具体的には、互いに90度位相のずれた搬送波(送信局部発振器16で生成される局部発振信号)それぞれに対し、I、Qアナログ変調信号を乗算したのち合成して送信信号を生成して送信電力増幅器19へ出力する。
TDMA方式の移動通信端末装置では、割り当てられた時間のみ(タイムスロット)での送信となるので、送信電力増幅器19はタイムスロット送信時にONになり、それ以外のときにはOFFに制御される。このようなON/OFF制御は送信ON/OFF制御部20によってなされる。送信電力増幅器19で所定の送信出力まで増幅された送信信号はアンテナ21より送信電波として出力される。送信電力増幅器19の送信出力は第21図に示すGSM方式のディジタル携帯電話に用いられる送信電力制御レベルに応じて制御される。
ところで、移動通信端末装置に電力を供給する電池17の電力供給能力は限られているので、大きな電力需要が発生すると瞬間的(数10μ秒程度)に回路に供給する電池電圧が落ち込む。具体的にはタイムスロット送信開始時に送信ON/OFF制御部20が送信電力増幅器19をONにすると、送信信号の増幅という電力需要が発生し、電池17の出力電圧が瞬間的に降下する。
送信電力増幅器19が動作を開始したことに伴い、電池17の出力する電池電圧が降下すると、電池電圧をほぼ一定の強さの電圧に調整する電圧レギュレータ18が出力するレギュレータ出力電圧も瞬間的に降下する。レギュレータ出力電圧が降下すると、電圧レギュレータ18より出力電圧の供給を受ける送信局部発振器16の発振周波数が乱れ、生成する搬送波に第19図に示す位相誤差が生じる。このような位相誤差を含む搬送波が直交変調器15に出力されてベースバンド信号に応じて変調されると、第20図に示すように、送信電力増幅器19にて増幅されてアンテナ21から送信される送信信号にも位相誤差が含まれることになり通信品質が劣化する。
また、電池17として、内部インピーダンスの大きなリチウムイオン電池などを採用している場合や、電池17が消耗し、発生できる電池電圧自体が低下している場合、送信電力増幅器19の動作開始により生じる電圧降下の下げ幅はより大きくなる。つまり、電池17の電池残量が少なくなると、搬送波に含まれる位相誤差も大きくなり、変調精度の劣化も大きくなる。従って、電池残量がある一定値以下になると、通信品質を考慮して電池17を交換する必要があり、電池17の有効利用の観点から問題があった。
この発明は、以上説明したような問題点を解決するためになされたもので、送信電力増幅器のような消費電力の大きな回路の動作に伴い発生する電池電圧の降下による変調精度の劣化を防止することを目的とする。
発明の開示
この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧の供給を受けると共に、その電池電圧の変動による位相誤差を含む搬送波を生成する局部発振器と、前記局部発振器に供給される電池電圧を検出する電圧検出器と、前記搬送波の位相誤差に対応した補正位相情報を記憶した補正位相記憶部と、前記電圧検出器が検出した電池電圧に応じて前記補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部と、入力された送信データに応じた位相情報を含むと共に、その位相情報を前記補正位相情報により変更したベースバンド信号を出力するベースバンド変調器と、位相情報が変更されたベースバンド信号に応じて前記搬送波を変調する変調器とを設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、局部発振器に供給される電池電圧をほぼ一定の電圧に調整する電圧レギュレータの出力電圧を、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の動作開始に伴って検出する電圧検出器を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧と、電池の種類を識別するとともに電池種別情報を生成する電池種類識別部より出力された電池種別情報に応じて補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧と、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の送信出力に応じて補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧と、端末の温度を検出する温度検出器より出力された温度情報に応じて補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の動作開始に伴い、補正位相情報をベースバンド変調器に出力する補正位相出力部を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧の供給を受けると共に、その電池電圧の変動による位相誤差を含む搬送波を生成する局部発振器と、前記搬送波を変調して送信信号を生成する変調器と、前記送信信号を復調した復調信号から位相誤差を測定して補正位相情報を演算する補正位相演算部、前記補正位相情報を出力する補正位相出力部を有するベースバンド復調器と、入力された送信データに応じた位相情報を含むと共に、その位相情報を前記補正位相情報により変更したベースバンド信号を前記変調器に出力するベースバンド変調器を設けたものである。
発明を実施するための最良の形態
実施の形態1.
第1図は、この発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置を示すブロック図である。第1図において、1は電圧レギュレータ18の出力電圧を検出する電圧検出器、2は電圧降下に伴い搬送波に含まれる位相誤差とは逆の特性をもつ補正位相情報を記憶する補正位相記憶部、3は、電圧検出器1の検出した電圧降下時の電池電圧に応じて補正位相情報を選択的に位相加算器12へ出力する補正位相出力部である。なお、第1図において第16図に示すものと同一の符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
第2図はこの発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。1aは電圧検出器1に内蔵されるA/D変換器、3aは補正位相記憶部2より選択された補正位相情報である。
第3図は電圧降下時の電池電圧に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。このテーブルは補正位相記憶部2に記憶されている。記憶されている補正位相情報は搬送波に含まれる位相誤差とは逆特性を持つものである。また、この補正位相情報は電圧降下が生じる時間分だけ記憶されている。
本発明は、電圧降下により搬送波に生じた位相誤差とは逆特性の補正位相情報を用いてベースバンド信号の位相情報を変更するものである。このベースバンド信号を直交変調器に出力することにより、搬送波に含まれた位相誤差がベースバンド信号に含まれた補正位相情報によってキャンセルされる。
搬送波に生じる位相誤差は送信局部発振器16に供給される電池電圧の降下によるものである。従って、搬送波に生じる位相誤差と逆特性の補正位相情報を選択するためには、電圧降下時の電池電圧を正確に検出する必要がある。なぜなら、電圧降下時の電池電圧を検出することで搬送波に含まれる位相誤差の大きさを推測し、その位相誤差とは逆特性の補正位相情報を選択する必要があるからである。そこで、本発明にかかる移動通信端末装置は、電圧検出器1を設けて電圧降下時の電池電圧を正確に検出するとともに、この電池電圧に応じて補正位相情報を選択することとした。
第1図、第2図を参照しながら実施の形態1にかかる移動通信端末装置について説明する。電圧検出器1は送信ON/OFF制御部20と接続されて、送信ON/OFF制御部20が送信電力増幅器19をONにする送信ON信号が入力されるように構成されている。この送信ON信号を受けて電圧検出器1は電池電圧を検出し、内蔵のA/D変換器1aによりアナログ電圧情報をデジタル電圧情報に変換する。電圧検出器1は送信電力増幅器19の動作開始にともない電圧を検出するので電圧降下時の最低電圧を正確に求めることができる。
補正位相出力部3は電圧検出器1と同様、送信ON/OFF制御部20と接続され、送信ON/OFF制御部20から送信ON信号が入力されるように構成されている。この補正位相出力部3は、電圧検出器1が検出した電池電圧に応じて補正位相記憶部2のテーブルから補正位相情報を選択する。補正位相出力部3は送信ON信号を受け、ベースバンド部動作クロックに同期して補正位相情報P1、P2、、Pmを1データずつ位相加算器12に出力する。
位相加算器12は、第4図に示す補正位相情報をベースバンド信号に加算することにより、ベースバンド信号に第19図に示す位相誤差とは逆特性の補正位相情報を含ませる処理を行うものである。この位相加算器12は例えばレジスタで構成されており、上記のクロックに同期して動作するので、クロック毎にベースバンド信号の位相情報を変更することができる。
第4図に示す補正位相情報を用いて位相情報が変更されたベースバンド信号は第5図に示すように補正位相情報が含まれたものとなる。このベースバンド信号は位相変換器13、D/A変換器14を通過して直交変調器15に出力される。直交変調器15において、第19図に示す位相誤差を含んだ搬送波と、第4図に示す補正位相情報を含んだベースバンド信号(第5図)が乗算されて変調されると、搬送波の位相誤差がベースバンド信号の補正位相情報によりキャンセルされ、第6図に示すように搬送波の位相誤差が除去された送信信号が送信電力増幅器19に出力される。従って、変調精度の劣化を防止することができ、通信品質が向上する。
なお、本発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧レギュレータ18の出力電圧を用いて補正位相情報を選択するが、送信電力増幅器19に供給される電圧を用いて補正位相情報を選択するようにしてもかまわない。
また、補正位相記憶部のテーブルには搬送波に含まれる位相誤差と同じ大きさの位相情報を記憶しておき、この位相情報に搬送波の位相誤差とは逆の特性を与える処理を位相加算器で行っても、位相誤差とは逆特性の補正位相情報をベースバンド信号に含ませることができる。要するに、ベースバンド変調器から直交変調器に出力されるベースバンド信号に、搬送波の位相誤差とは逆特性の補正位相情報が含まれていればよい。
また、第3図に示す電池電圧と補正位相情報を記憶したテーブルは、実測結果をもとに作成してもかまわない。例えば、電池の代わりに、出力電圧を設定可能な擬似電源装置を使用し、アンテナ21から出力される送信信号の位相誤差を外部の計測器にて計測することにより、電池電圧と補正位相情報のテーブルを作成してもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧に応じて位相誤差とは逆特性の補正位相情報を選択するとともに、この補正位相情報を位相加算器12に出力するものである。この補正位相情報によりベースバンド信号の位相情報が変更され、直交変調器15で搬送波の位相誤差はベースバンド信号に含まれる補正位相情報でキャンセルされる。従って変調精度が改善されて通信品質が向上するという効果を奏する。
また、本発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電圧に応じて、搬送波に含まれる位相誤差をキャンセルできる補正位相情報を選択するので、電池残量が乏しくなっても安定した変調精度と通信品質が保障される。従って、電池の利用時間を延長することができるという効果を奏する。
さらに、本発明は電圧降下により生じた搬送波の位相誤差をキャンセルするケースについて説明したが、瞬間的な電圧上昇により生じた搬送波の位相誤差をキャンセルすることも可能である。すなわち、電圧上昇時に生じる位相誤差とは逆特性の補正位相情報を補正位相記憶部2にあらかじめ記憶させておき、電圧検出器1が検出した電圧上昇時の電池電圧を用いて補正位相出力部3が選択した補正位相情報をベースバンド信号に含ませることにより、直交変調器15において搬送波の位相誤差がキャンセルされ、変調精度の劣化を防止することができる。このように、本発明は電圧降下、電圧上昇を問わず瞬間的な電圧変動による変調精度の劣化防止にも有効である。
実施の形態2.
第7図はこの発明の実施の形態2にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。4は電池の種類を識別して電池種別情報を出力する電池種類識別部である。なお、第7図において第1図に示すものと同一の符号は同一又は相当部分を示すので説明は省略する。第8図は電圧降下時の電池電圧及び電池種別に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。このテーブルは補正位相記憶部2に記憶されている。第9図はニッカド電池の内部回路を示すブロック図である。第10図はリチウムイオン電池の内部回路を示すブロック図である。
実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧を用いて補正位相情報を選択していた。しかし、ニッカド電池あるいはリチウムイオン電池のように電池の種類によって内部インピーダンス等電池特性が異なると、送信電力増幅器19がONになったときの電圧降下の幅が異なることがある。例えば、リチウムイオン電池はニッカド電池に比べて出力抵抗値が大きいので、送信電力増幅器19がONになったときに生じる電圧降下の幅がニッカド電池よりも大きくなる。従って、適切な補正位相情報を選択するためには電源として使用される電池の種類も考慮する必要がある。そこで、本発明の実施の形態2にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧及び電池17の種類に応じて適切な補正位相情報を選択するものである。
次に第7図を参照しながら実施の形態2にかかる移動通信端末装置について説明する。電池種類識別部4が出力する電池種別情報は、例えば、電池17が第9図に示すニッカド電池の場合には0で表現され、第10図に示すリチウムイオン電池の場合には1で表現される。補正位相出力部3は電圧検出器1、電池種類識別部4、送信ON/OFF制御部20と接続され、電圧降下時の電池電圧、電池種別情報、送信ON信号が入力されるように構成されている。ここで、電池の種類は3つ以上でもよく、各々の電池種別に対応した補正位相情報を記憶したテーブルを持っていればよい。
この補正位相出力部3は送信電力増幅器19の動作開始にともない、電池電圧と電池種別情報を用いて補正位相記憶部2のテーブルから補正位相情報を選択する。選択された補正位相情報はベースバンド部動作クロックに同期して位相加算器12に出力される。
なお、第8図に示す電池電圧と電池種別に対応する補正位相情報のテーブルは実測結果をもとに作成してもかまわない。例えば、電池の代わりに、出力電圧と出力抵抗値を設定可能な擬似電源装置を使用し、アンテナ21からの送信信号の位相誤差を外部の計測器にて計測し、その結果から電池電圧と電池種別情報と、その時の補正位相情報を演算して、第8図に示すテーブルを作成及び修正してもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態2にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧と、電池種類識別部が識別した電池種別情報に応じて補正位相情報を選択するようにした。従って、電源として使用する電池の種類に関わらず最も適切な補正位相情報を選択することができる。
実施の形態3.
第11図はこの発明の実施の形態3にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。9は送信電力増幅器19の送信電力制御レベルを補正位相出力部3に出力する制御部である。なお、第11図において第1図に示すものと同一の符号は同一又は相当部分を示すので説明は省略する。第12図は電圧降下時の電池電圧と送信電力制御レベルに対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。このテーブルは補正位相記憶部2に記憶されている。
実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧を用いて補正位相情報を選択していた。しかし、電池電圧の降下は、送信電力増幅器19のような消費電力の大きな回路による電力需要が直接のきっかけとなって生じるものである。従って、適切な補正位相情報を選択するためには送信電力制御レベルも考慮する必要がある。そこで、本発明の実施の形態3にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧、及び送信電力制御レベルとを用いて最も適切な補正位相情報を選択するものである。
次に第11図を参照しながら、実施の形態3にかかる移動通信端末装置について説明する。補正位相出力部3は、電圧検出器1、制御部9及び送信ON/OFF制御部20と接続され、電圧降下時の電池電圧、送信電力制御レベル、送信ON信号が入力されるように構成されている。この補正位相出力部3は送信電力増幅器19の動作開始にともない、電池電圧と送信電力制御レベルに応じて補正位相記憶部2のテーブルから補正位相情報を選択する。選択された補正位相情報はベースバンド部動作クロックに同期して位相加算器12に出力される。
以上説明したように、本発明の実施の形態3にかかる移動通信端末装置は、電圧検出器が検出した電圧降下時の電池電圧と、制御部が出力した送信電力制御レベルを用いて補正位相情報を選択するようにしたので、送信電力増幅器の出力に関わらず最も適切な補正位相情報を選択することができる。
実施の形態4.
第13図はこの発明の実施の形態4にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。5は端末の温度を検出して、温度情報を補正位相出力部3に出力する温度検出器である。なお、第13図において第1図に示すものと同一の符号は同一又は相当部分を示すので説明は省略する。第14図は電圧降下時の電池電圧と温度情報に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。このテーブルは補正位相記憶部2に記憶されている。
実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧を用いて補正位相情報を選択していた。しかし、電圧降下時に送信局部発振器16に供給される電池電圧が同じでも、端末の温度によって位相誤差が変化することも考えられる。そこで、本発明の実施の形態4にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧及び温度情報を用いて最も適切な補正位相情報を選択するものである。
次に第13図を参照しながら、実施の形態4にかかる移動通信端末装置について説明する。温度検出器5は電圧レギュレータ出力Vccをサーミスタ5aと抵抗5bで分圧し、さらにA/D変換器5cでA/D変換してデジタル温度情報(温度情報)を生成する。温度検出器5はこの温度情報を補正位相出力部3へ出力する。補正位相出力部3は、電圧検出器1、温度検出器5及び送信ON/OFF制御部20と接続され、電圧降下時の電池電圧、温度情報、送信ON信号が入力されるように構成されている。
この補正位相出力部3は送信電力増幅器19の動作開始にともない、電池電圧と温度情報に応じて補正位相記憶部2のテーブルから補正位相情報を選択する。選択された補正位相情報はベースバンド部動作クロックに同期して位相加算器12に出力される。
以上説明したように、本発明の実施の形態4にかかる移動通信端末装置は、電圧検出器が検出した電圧降下時の電池電圧と、温度検出器が検出した温度情報を用いて補正位相情報を選択するようにしたので、温度特性を持つ部品が使用されていても、端末の温度に関わらず最適な補正位相情報を選択することができる。
実施の形態5.
第15図はこの発明の実施の形態5にかかる移動通信端末装置のベースバンド復調器を示すブロック図であり、第1図のベースバンド復調器6の詳細な構成が示されている。第15図において、6はベースバンド復調器、7は補正位相出力部である。ベースバンド復調器6は、A/D変換器6a、送信信号を復調した復調信号から位相誤差を測定して補正位相情報を演算する補正位相演算部を含む復調器6b、補正位相情報を出力する補正位相出力部7から構成されている。また、第1図において22はアンテナスイッチ、23は直交復調器、24は受信局部発振器、25はスピーカである。
本発明にかかる移動通信端末装置はタイムスロットごとに送信するTDMA方式を採用しているので送信と受信を同時に行うことがない。従って、アンテナから送信される送信信号をベースバンド復調器に還流させて復調し、この復調結果から位相誤差を測定することも可能である。そこで、実施の形態5にかかる移動通信端末装置は、復調信号より測定された位相誤差をキャンセルする補正位相情報を演算し、演算された補正位相情報を位相加算器に出力するものである。
次に第15図と第1図を参照しながら実施の形態5にかかる移動通信端末装置について説明する。第1図に示す送信電力増幅器19にて増幅された送信信号がアンテナスイッチ22を介して直交復調器23へ入力される。この直交復調器23には受信局部発振器24より受信搬送波が供給されていて、入力された送信信号を復調する。この直交復調器23から出力されたアナログI、Q信号はベースバンド復調器6に出力されて、A/D変換器6aにてデジタルI、Q信号へ変換される。A/D変換器6aより出力されたデジタルI、Q信号は復調器6bで1/0の受信データとなり、その1/0の受信データから理想位相変化が算出され、受信I、Q信号と比較することにより位相誤差が測定される。
このような位相誤差測定と補正位相情報の演算は、ベースバンド復調器6b内のデジタル信号処理器(DSP、Digital Signal Processor)などにより可能である。演算された補正位相情報P1、P2、、Pmは補正位相出力部7より位相加算器12に出力される。補正位相出力部7は送信ON/OFF制御部20からの送信開始信号をトリガーとしてベースバンド部動作クロック(CLOCK)に同期して、1データずつ補正位相情報P1、P2、、Pmを位相加算器12へ出力するので、ほぼリアルタイムでベースバンド信号の位相情報を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置を示すブロック図である。第2図はこの発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。第3図は電圧降下時の電池電圧に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。第4図は補正位相を説明する説明図、第5図はベースバンド信号の出力位相を説明する説明図、第6図は位相補正後の送信信号の出力位相を説明する説明図である。
第7図はこの発明の実施の形態2にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。第8図は電圧降下時の電池電圧、電池種別に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。第9図はニッカド電池の内部回路を示すブロック図である。第10図はリチウムイオン電池の内部回路を示すブロック図である。
第11図はこの発明の実施の形態3にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。第12図は電圧降下時の電池電圧、送信電力増幅器の送信電力制御レベルに対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。
第13図はこの発明の実施の形態4にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。第14図は電圧降下時の電池電圧、端末の温度に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。
第15図はこの発明の実施の形態5にかかる移動通信端末装置のベースバンド復調器を示すブロック図である。
第16図は従来の移動通信端末装置の構成を示すブロック図である。第17図は入力された信号と変調周波数の関係を説明する説明図である。第18図はベースバンド変調器から出力されたベースバンド信号の出力位相を説明する説明図である。第19図は搬送波に含まれる位相誤差を説明する説明図である。第20図は直交変調器から出力される送信信号の出力位相を説明する説明図である。第21図はGSM方式のディジタル携帯電話の送信電力制御レベルと送信出力の関係を示す図である。
この発明は、電源として電池を用いる移動通信端末装置に関するものである。
背景技術
最近のセルラ電話などの移動通信端末装置における電池は、内部回路の低電圧動作に伴う電池電圧の低下が進んでいる。また、電池容量、重量の有利性からリチウムイオン電池の使用が一般化している。第16図は、従来の移動通信端末装置の送信部の構成を示すブロック図、第17図は入力された信号と変調周波数の関係を説明する説明図、第18図はベースバンド変調器から出力されたベースバンド信号の出力位相を説明する説明図、第19図は搬送波に含まれる位相誤差を説明する説明図、第20図は直交変調器から出力される送信信号の出力位相を説明する説明図、第21図はGSM方式のディジタル携帯電話の送信電力制御レベルと送信出力の関係を示す図である。
第16図において、8はマイク、9は制御部、10はベースバンド変調器、11は変調位相生成部、12は位相加算器、13は位相変換器、14はD/A変換器である。ベースバンド変調器10は変調位相生成部11、位相加算器12、位相変換器13、D/A変換器14により構成されている。15はベースバンド信号に応じて搬送波を変調して送信信号を出力する直交変調器、16は電池電圧の供給を受けて搬送波を生成する送信局部発振器、17は各回路に電圧を供給する電池、18は電池17から出力された電池電圧を一定電圧に調整して送信局部発振器16に出力する電圧レギュレータ、19は送信信号を所定の送信出力まで増幅する送信電力増幅器、20は送信電力増幅器19のON/OFFを制御する送信ON/OFF制御部、21は送信電力増幅器19で増幅された送信信号を送信するアンテナである。
第16図に示す移動通信端末装置を駆動する電力の供給は2つの系統でなされる。ひとつは電池17より直接、送信電力増幅器19に電力を供給する系統であり、もうひとつは電圧レギュレータ18を介して、ほぼ一定に調整した電圧を送信局部発振器16に供給する系統である。送信電力増幅器19のように特に消費電力の大きい回路を効率的に動作させるためには電池17と直接接続して電力を供給する必要があり、その他、消費電力は大きくないが送信局部発振器16のように安定した電力供給が必要な回路には電圧レギュレータ18を介して電力を供給するように構成されている。
送信局部発振器16は搬送波として用いられる所定の周波数の高周波を生成するものであり、送信局部発振器16で生成された搬送波は直交変調器15にて、ベースバンド信号に応じて搬送波の位相、周波数が変調される。従って、搬送波を生成する送信局部発振器16に安定した電圧を供給することが通信品質を保障する上で特に重要である。
次に、動作について説明する。マイク8から入力されたアナログ音声信号は制御部9内でデジタル音声信号(1/0信号)へ変換される。その後、音声符号化処理されたデジタル音声信号はTDMA(Time Division Multiple Access)送信フォーマットに並べ替えられてベースバンド変調器10の変調位相生成部11へ出力される。ガウシアンフィルター(Gaussian Filter)を通過した後のデジタル音声信号(1/0信号)の周波数は第17図のようになる。この周波数は単位時間当たりの位相の変化量(微少位相)と等価であり、その微少位相は第17図の斜線部で表される。
変調位相生成部11は入力される送信データに対応した微少位相を生成し、位相加算器12に出力する。変調位相生成部11より出力された微少位相は積分(位相加算器12で加算)されることにより第18図に示す位相情報となる。位相加算器12より出力された位相情報は位相変換器13で同相成分Iと直交成分QのI、Qデジタル変調信号に変換されてD/A変換器14に出力される。D/A変換器14は位相変換器13から出力されたI、Qデジタル変調信号をI、Qアナログ変調信号へ変換した後ベースバンド信号として直交変調器15に出力する。
送信局部発振器16は、電圧レギュレータ18より出力された電池電圧の供給を受けて生成した搬送波を直交変調器15に出力する。直交変調器15はI、Qアナログ変調信号に応じて搬送波を変調する。具体的には、互いに90度位相のずれた搬送波(送信局部発振器16で生成される局部発振信号)それぞれに対し、I、Qアナログ変調信号を乗算したのち合成して送信信号を生成して送信電力増幅器19へ出力する。
TDMA方式の移動通信端末装置では、割り当てられた時間のみ(タイムスロット)での送信となるので、送信電力増幅器19はタイムスロット送信時にONになり、それ以外のときにはOFFに制御される。このようなON/OFF制御は送信ON/OFF制御部20によってなされる。送信電力増幅器19で所定の送信出力まで増幅された送信信号はアンテナ21より送信電波として出力される。送信電力増幅器19の送信出力は第21図に示すGSM方式のディジタル携帯電話に用いられる送信電力制御レベルに応じて制御される。
ところで、移動通信端末装置に電力を供給する電池17の電力供給能力は限られているので、大きな電力需要が発生すると瞬間的(数10μ秒程度)に回路に供給する電池電圧が落ち込む。具体的にはタイムスロット送信開始時に送信ON/OFF制御部20が送信電力増幅器19をONにすると、送信信号の増幅という電力需要が発生し、電池17の出力電圧が瞬間的に降下する。
送信電力増幅器19が動作を開始したことに伴い、電池17の出力する電池電圧が降下すると、電池電圧をほぼ一定の強さの電圧に調整する電圧レギュレータ18が出力するレギュレータ出力電圧も瞬間的に降下する。レギュレータ出力電圧が降下すると、電圧レギュレータ18より出力電圧の供給を受ける送信局部発振器16の発振周波数が乱れ、生成する搬送波に第19図に示す位相誤差が生じる。このような位相誤差を含む搬送波が直交変調器15に出力されてベースバンド信号に応じて変調されると、第20図に示すように、送信電力増幅器19にて増幅されてアンテナ21から送信される送信信号にも位相誤差が含まれることになり通信品質が劣化する。
また、電池17として、内部インピーダンスの大きなリチウムイオン電池などを採用している場合や、電池17が消耗し、発生できる電池電圧自体が低下している場合、送信電力増幅器19の動作開始により生じる電圧降下の下げ幅はより大きくなる。つまり、電池17の電池残量が少なくなると、搬送波に含まれる位相誤差も大きくなり、変調精度の劣化も大きくなる。従って、電池残量がある一定値以下になると、通信品質を考慮して電池17を交換する必要があり、電池17の有効利用の観点から問題があった。
この発明は、以上説明したような問題点を解決するためになされたもので、送信電力増幅器のような消費電力の大きな回路の動作に伴い発生する電池電圧の降下による変調精度の劣化を防止することを目的とする。
発明の開示
この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧の供給を受けると共に、その電池電圧の変動による位相誤差を含む搬送波を生成する局部発振器と、前記局部発振器に供給される電池電圧を検出する電圧検出器と、前記搬送波の位相誤差に対応した補正位相情報を記憶した補正位相記憶部と、前記電圧検出器が検出した電池電圧に応じて前記補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部と、入力された送信データに応じた位相情報を含むと共に、その位相情報を前記補正位相情報により変更したベースバンド信号を出力するベースバンド変調器と、位相情報が変更されたベースバンド信号に応じて前記搬送波を変調する変調器とを設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、局部発振器に供給される電池電圧をほぼ一定の電圧に調整する電圧レギュレータの出力電圧を、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の動作開始に伴って検出する電圧検出器を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧と、電池の種類を識別するとともに電池種別情報を生成する電池種類識別部より出力された電池種別情報に応じて補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧と、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の送信出力に応じて補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧と、端末の温度を検出する温度検出器より出力された温度情報に応じて補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の動作開始に伴い、補正位相情報をベースバンド変調器に出力する補正位相出力部を設けたものである。
また、この発明にかかる移動通信端末装置は、電池電圧の供給を受けると共に、その電池電圧の変動による位相誤差を含む搬送波を生成する局部発振器と、前記搬送波を変調して送信信号を生成する変調器と、前記送信信号を復調した復調信号から位相誤差を測定して補正位相情報を演算する補正位相演算部、前記補正位相情報を出力する補正位相出力部を有するベースバンド復調器と、入力された送信データに応じた位相情報を含むと共に、その位相情報を前記補正位相情報により変更したベースバンド信号を前記変調器に出力するベースバンド変調器を設けたものである。
発明を実施するための最良の形態
実施の形態1.
第1図は、この発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置を示すブロック図である。第1図において、1は電圧レギュレータ18の出力電圧を検出する電圧検出器、2は電圧降下に伴い搬送波に含まれる位相誤差とは逆の特性をもつ補正位相情報を記憶する補正位相記憶部、3は、電圧検出器1の検出した電圧降下時の電池電圧に応じて補正位相情報を選択的に位相加算器12へ出力する補正位相出力部である。なお、第1図において第16図に示すものと同一の符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
第2図はこの発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。1aは電圧検出器1に内蔵されるA/D変換器、3aは補正位相記憶部2より選択された補正位相情報である。
第3図は電圧降下時の電池電圧に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。このテーブルは補正位相記憶部2に記憶されている。記憶されている補正位相情報は搬送波に含まれる位相誤差とは逆特性を持つものである。また、この補正位相情報は電圧降下が生じる時間分だけ記憶されている。
本発明は、電圧降下により搬送波に生じた位相誤差とは逆特性の補正位相情報を用いてベースバンド信号の位相情報を変更するものである。このベースバンド信号を直交変調器に出力することにより、搬送波に含まれた位相誤差がベースバンド信号に含まれた補正位相情報によってキャンセルされる。
搬送波に生じる位相誤差は送信局部発振器16に供給される電池電圧の降下によるものである。従って、搬送波に生じる位相誤差と逆特性の補正位相情報を選択するためには、電圧降下時の電池電圧を正確に検出する必要がある。なぜなら、電圧降下時の電池電圧を検出することで搬送波に含まれる位相誤差の大きさを推測し、その位相誤差とは逆特性の補正位相情報を選択する必要があるからである。そこで、本発明にかかる移動通信端末装置は、電圧検出器1を設けて電圧降下時の電池電圧を正確に検出するとともに、この電池電圧に応じて補正位相情報を選択することとした。
第1図、第2図を参照しながら実施の形態1にかかる移動通信端末装置について説明する。電圧検出器1は送信ON/OFF制御部20と接続されて、送信ON/OFF制御部20が送信電力増幅器19をONにする送信ON信号が入力されるように構成されている。この送信ON信号を受けて電圧検出器1は電池電圧を検出し、内蔵のA/D変換器1aによりアナログ電圧情報をデジタル電圧情報に変換する。電圧検出器1は送信電力増幅器19の動作開始にともない電圧を検出するので電圧降下時の最低電圧を正確に求めることができる。
補正位相出力部3は電圧検出器1と同様、送信ON/OFF制御部20と接続され、送信ON/OFF制御部20から送信ON信号が入力されるように構成されている。この補正位相出力部3は、電圧検出器1が検出した電池電圧に応じて補正位相記憶部2のテーブルから補正位相情報を選択する。補正位相出力部3は送信ON信号を受け、ベースバンド部動作クロックに同期して補正位相情報P1、P2、、Pmを1データずつ位相加算器12に出力する。
位相加算器12は、第4図に示す補正位相情報をベースバンド信号に加算することにより、ベースバンド信号に第19図に示す位相誤差とは逆特性の補正位相情報を含ませる処理を行うものである。この位相加算器12は例えばレジスタで構成されており、上記のクロックに同期して動作するので、クロック毎にベースバンド信号の位相情報を変更することができる。
第4図に示す補正位相情報を用いて位相情報が変更されたベースバンド信号は第5図に示すように補正位相情報が含まれたものとなる。このベースバンド信号は位相変換器13、D/A変換器14を通過して直交変調器15に出力される。直交変調器15において、第19図に示す位相誤差を含んだ搬送波と、第4図に示す補正位相情報を含んだベースバンド信号(第5図)が乗算されて変調されると、搬送波の位相誤差がベースバンド信号の補正位相情報によりキャンセルされ、第6図に示すように搬送波の位相誤差が除去された送信信号が送信電力増幅器19に出力される。従って、変調精度の劣化を防止することができ、通信品質が向上する。
なお、本発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧レギュレータ18の出力電圧を用いて補正位相情報を選択するが、送信電力増幅器19に供給される電圧を用いて補正位相情報を選択するようにしてもかまわない。
また、補正位相記憶部のテーブルには搬送波に含まれる位相誤差と同じ大きさの位相情報を記憶しておき、この位相情報に搬送波の位相誤差とは逆の特性を与える処理を位相加算器で行っても、位相誤差とは逆特性の補正位相情報をベースバンド信号に含ませることができる。要するに、ベースバンド変調器から直交変調器に出力されるベースバンド信号に、搬送波の位相誤差とは逆特性の補正位相情報が含まれていればよい。
また、第3図に示す電池電圧と補正位相情報を記憶したテーブルは、実測結果をもとに作成してもかまわない。例えば、電池の代わりに、出力電圧を設定可能な擬似電源装置を使用し、アンテナ21から出力される送信信号の位相誤差を外部の計測器にて計測することにより、電池電圧と補正位相情報のテーブルを作成してもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧に応じて位相誤差とは逆特性の補正位相情報を選択するとともに、この補正位相情報を位相加算器12に出力するものである。この補正位相情報によりベースバンド信号の位相情報が変更され、直交変調器15で搬送波の位相誤差はベースバンド信号に含まれる補正位相情報でキャンセルされる。従って変調精度が改善されて通信品質が向上するという効果を奏する。
また、本発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電圧に応じて、搬送波に含まれる位相誤差をキャンセルできる補正位相情報を選択するので、電池残量が乏しくなっても安定した変調精度と通信品質が保障される。従って、電池の利用時間を延長することができるという効果を奏する。
さらに、本発明は電圧降下により生じた搬送波の位相誤差をキャンセルするケースについて説明したが、瞬間的な電圧上昇により生じた搬送波の位相誤差をキャンセルすることも可能である。すなわち、電圧上昇時に生じる位相誤差とは逆特性の補正位相情報を補正位相記憶部2にあらかじめ記憶させておき、電圧検出器1が検出した電圧上昇時の電池電圧を用いて補正位相出力部3が選択した補正位相情報をベースバンド信号に含ませることにより、直交変調器15において搬送波の位相誤差がキャンセルされ、変調精度の劣化を防止することができる。このように、本発明は電圧降下、電圧上昇を問わず瞬間的な電圧変動による変調精度の劣化防止にも有効である。
実施の形態2.
第7図はこの発明の実施の形態2にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。4は電池の種類を識別して電池種別情報を出力する電池種類識別部である。なお、第7図において第1図に示すものと同一の符号は同一又は相当部分を示すので説明は省略する。第8図は電圧降下時の電池電圧及び電池種別に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。このテーブルは補正位相記憶部2に記憶されている。第9図はニッカド電池の内部回路を示すブロック図である。第10図はリチウムイオン電池の内部回路を示すブロック図である。
実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧を用いて補正位相情報を選択していた。しかし、ニッカド電池あるいはリチウムイオン電池のように電池の種類によって内部インピーダンス等電池特性が異なると、送信電力増幅器19がONになったときの電圧降下の幅が異なることがある。例えば、リチウムイオン電池はニッカド電池に比べて出力抵抗値が大きいので、送信電力増幅器19がONになったときに生じる電圧降下の幅がニッカド電池よりも大きくなる。従って、適切な補正位相情報を選択するためには電源として使用される電池の種類も考慮する必要がある。そこで、本発明の実施の形態2にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧及び電池17の種類に応じて適切な補正位相情報を選択するものである。
次に第7図を参照しながら実施の形態2にかかる移動通信端末装置について説明する。電池種類識別部4が出力する電池種別情報は、例えば、電池17が第9図に示すニッカド電池の場合には0で表現され、第10図に示すリチウムイオン電池の場合には1で表現される。補正位相出力部3は電圧検出器1、電池種類識別部4、送信ON/OFF制御部20と接続され、電圧降下時の電池電圧、電池種別情報、送信ON信号が入力されるように構成されている。ここで、電池の種類は3つ以上でもよく、各々の電池種別に対応した補正位相情報を記憶したテーブルを持っていればよい。
この補正位相出力部3は送信電力増幅器19の動作開始にともない、電池電圧と電池種別情報を用いて補正位相記憶部2のテーブルから補正位相情報を選択する。選択された補正位相情報はベースバンド部動作クロックに同期して位相加算器12に出力される。
なお、第8図に示す電池電圧と電池種別に対応する補正位相情報のテーブルは実測結果をもとに作成してもかまわない。例えば、電池の代わりに、出力電圧と出力抵抗値を設定可能な擬似電源装置を使用し、アンテナ21からの送信信号の位相誤差を外部の計測器にて計測し、その結果から電池電圧と電池種別情報と、その時の補正位相情報を演算して、第8図に示すテーブルを作成及び修正してもよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態2にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧と、電池種類識別部が識別した電池種別情報に応じて補正位相情報を選択するようにした。従って、電源として使用する電池の種類に関わらず最も適切な補正位相情報を選択することができる。
実施の形態3.
第11図はこの発明の実施の形態3にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。9は送信電力増幅器19の送信電力制御レベルを補正位相出力部3に出力する制御部である。なお、第11図において第1図に示すものと同一の符号は同一又は相当部分を示すので説明は省略する。第12図は電圧降下時の電池電圧と送信電力制御レベルに対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。このテーブルは補正位相記憶部2に記憶されている。
実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧を用いて補正位相情報を選択していた。しかし、電池電圧の降下は、送信電力増幅器19のような消費電力の大きな回路による電力需要が直接のきっかけとなって生じるものである。従って、適切な補正位相情報を選択するためには送信電力制御レベルも考慮する必要がある。そこで、本発明の実施の形態3にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧、及び送信電力制御レベルとを用いて最も適切な補正位相情報を選択するものである。
次に第11図を参照しながら、実施の形態3にかかる移動通信端末装置について説明する。補正位相出力部3は、電圧検出器1、制御部9及び送信ON/OFF制御部20と接続され、電圧降下時の電池電圧、送信電力制御レベル、送信ON信号が入力されるように構成されている。この補正位相出力部3は送信電力増幅器19の動作開始にともない、電池電圧と送信電力制御レベルに応じて補正位相記憶部2のテーブルから補正位相情報を選択する。選択された補正位相情報はベースバンド部動作クロックに同期して位相加算器12に出力される。
以上説明したように、本発明の実施の形態3にかかる移動通信端末装置は、電圧検出器が検出した電圧降下時の電池電圧と、制御部が出力した送信電力制御レベルを用いて補正位相情報を選択するようにしたので、送信電力増幅器の出力に関わらず最も適切な補正位相情報を選択することができる。
実施の形態4.
第13図はこの発明の実施の形態4にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。5は端末の温度を検出して、温度情報を補正位相出力部3に出力する温度検出器である。なお、第13図において第1図に示すものと同一の符号は同一又は相当部分を示すので説明は省略する。第14図は電圧降下時の電池電圧と温度情報に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。このテーブルは補正位相記憶部2に記憶されている。
実施の形態1にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧を用いて補正位相情報を選択していた。しかし、電圧降下時に送信局部発振器16に供給される電池電圧が同じでも、端末の温度によって位相誤差が変化することも考えられる。そこで、本発明の実施の形態4にかかる移動通信端末装置は、電圧降下時の電池電圧及び温度情報を用いて最も適切な補正位相情報を選択するものである。
次に第13図を参照しながら、実施の形態4にかかる移動通信端末装置について説明する。温度検出器5は電圧レギュレータ出力Vccをサーミスタ5aと抵抗5bで分圧し、さらにA/D変換器5cでA/D変換してデジタル温度情報(温度情報)を生成する。温度検出器5はこの温度情報を補正位相出力部3へ出力する。補正位相出力部3は、電圧検出器1、温度検出器5及び送信ON/OFF制御部20と接続され、電圧降下時の電池電圧、温度情報、送信ON信号が入力されるように構成されている。
この補正位相出力部3は送信電力増幅器19の動作開始にともない、電池電圧と温度情報に応じて補正位相記憶部2のテーブルから補正位相情報を選択する。選択された補正位相情報はベースバンド部動作クロックに同期して位相加算器12に出力される。
以上説明したように、本発明の実施の形態4にかかる移動通信端末装置は、電圧検出器が検出した電圧降下時の電池電圧と、温度検出器が検出した温度情報を用いて補正位相情報を選択するようにしたので、温度特性を持つ部品が使用されていても、端末の温度に関わらず最適な補正位相情報を選択することができる。
実施の形態5.
第15図はこの発明の実施の形態5にかかる移動通信端末装置のベースバンド復調器を示すブロック図であり、第1図のベースバンド復調器6の詳細な構成が示されている。第15図において、6はベースバンド復調器、7は補正位相出力部である。ベースバンド復調器6は、A/D変換器6a、送信信号を復調した復調信号から位相誤差を測定して補正位相情報を演算する補正位相演算部を含む復調器6b、補正位相情報を出力する補正位相出力部7から構成されている。また、第1図において22はアンテナスイッチ、23は直交復調器、24は受信局部発振器、25はスピーカである。
本発明にかかる移動通信端末装置はタイムスロットごとに送信するTDMA方式を採用しているので送信と受信を同時に行うことがない。従って、アンテナから送信される送信信号をベースバンド復調器に還流させて復調し、この復調結果から位相誤差を測定することも可能である。そこで、実施の形態5にかかる移動通信端末装置は、復調信号より測定された位相誤差をキャンセルする補正位相情報を演算し、演算された補正位相情報を位相加算器に出力するものである。
次に第15図と第1図を参照しながら実施の形態5にかかる移動通信端末装置について説明する。第1図に示す送信電力増幅器19にて増幅された送信信号がアンテナスイッチ22を介して直交復調器23へ入力される。この直交復調器23には受信局部発振器24より受信搬送波が供給されていて、入力された送信信号を復調する。この直交復調器23から出力されたアナログI、Q信号はベースバンド復調器6に出力されて、A/D変換器6aにてデジタルI、Q信号へ変換される。A/D変換器6aより出力されたデジタルI、Q信号は復調器6bで1/0の受信データとなり、その1/0の受信データから理想位相変化が算出され、受信I、Q信号と比較することにより位相誤差が測定される。
このような位相誤差測定と補正位相情報の演算は、ベースバンド復調器6b内のデジタル信号処理器(DSP、Digital Signal Processor)などにより可能である。演算された補正位相情報P1、P2、、Pmは補正位相出力部7より位相加算器12に出力される。補正位相出力部7は送信ON/OFF制御部20からの送信開始信号をトリガーとしてベースバンド部動作クロック(CLOCK)に同期して、1データずつ補正位相情報P1、P2、、Pmを位相加算器12へ出力するので、ほぼリアルタイムでベースバンド信号の位相情報を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置を示すブロック図である。第2図はこの発明の実施の形態1にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。第3図は電圧降下時の電池電圧に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。第4図は補正位相を説明する説明図、第5図はベースバンド信号の出力位相を説明する説明図、第6図は位相補正後の送信信号の出力位相を説明する説明図である。
第7図はこの発明の実施の形態2にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。第8図は電圧降下時の電池電圧、電池種別に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。第9図はニッカド電池の内部回路を示すブロック図である。第10図はリチウムイオン電池の内部回路を示すブロック図である。
第11図はこの発明の実施の形態3にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。第12図は電圧降下時の電池電圧、送信電力増幅器の送信電力制御レベルに対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。
第13図はこの発明の実施の形態4にかかる移動通信端末装置の補正位相出力部を示すブロック図である。第14図は電圧降下時の電池電圧、端末の温度に対応する補正位相情報が記憶されたテーブルを示す図である。
第15図はこの発明の実施の形態5にかかる移動通信端末装置のベースバンド復調器を示すブロック図である。
第16図は従来の移動通信端末装置の構成を示すブロック図である。第17図は入力された信号と変調周波数の関係を説明する説明図である。第18図はベースバンド変調器から出力されたベースバンド信号の出力位相を説明する説明図である。第19図は搬送波に含まれる位相誤差を説明する説明図である。第20図は直交変調器から出力される送信信号の出力位相を説明する説明図である。第21図はGSM方式のディジタル携帯電話の送信電力制御レベルと送信出力の関係を示す図である。
Claims (7)
- 電池電圧の供給を受けると共に、その電池電圧の変動による位相誤差を含む搬送波を生成する局部発振器と、前記局部発振器に供給される電池電圧を検出する電圧検出器と、前記搬送波の位相誤差に対応した補正位相情報を記憶した補正位相記憶部と、前記電圧検出器が検出した電池電圧に応じて前記補正位相情報を選択的に出力する補正位相出力部と、入力された送信データに応じた位相情報を含むと共に、その位相情報を前記補正位相情報により変更したベースバンド信号を出力するベースバンド変調器と、位相情報が変更されたベースバンド信号に応じて前記搬送波を変調する変調器とを設けたことを特徴とする移動通信端末装置。
- 電圧検出器は、局部発振器に供給される電池電圧をほぼ一定の電圧に調整する電圧レギュレータの出力電圧を、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の動作開始に伴って検出することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の移動通信端末装置。
- 補正位相出力部は、電池電圧と、電池の種類を識別するとともに電池種別情報を生成する電池種類識別部より出力された電池種別情報に応じて補正位相情報を選択的に出力することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の移動通信端末装置。
- 補正位相出力部は、電池電圧と、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の送信出力に応じて補正位相情報を選択的に出力することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の移動通信端末装置。
- 補正位相出力部は、電池電圧と、端末の温度を検出する温度検出器より出力された温度情報に応じて補正位相情報を選択的に出力することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の移動通信端末装置。
- 補正位相出力部は、変調器の出力した送信信号を増幅する増幅器の動作開始に伴い、補正位相情報をベースバンド変調器に出力することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の移動通信端末装置。
- 電池電圧の供給を受けると共に、その電池電圧の変動による位相誤差を含む搬送波を生成する局部発振器と、前記搬送波を変調して送信信号を生成する変調器と、前記送信信号を復調した復調信号から位相誤差を測定して補正位相情報を演算する補正位相演算部、前記補正位相情報を出力する補正位相出力部を有するベースバンド復調器と、入力された送信データに応じた位相情報を含むと共に、その位相情報を前記補正位相情報により変更したベースバンド信号を前記変調器に出力するベースバンド変調器を設けたことを特徴とする移動通信端末装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP1999/001739 WO2000060753A1 (fr) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | Terminal de communication mobile |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3822057B2 true JP3822057B2 (ja) | 2006-09-13 |
Family
ID=14235373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000610136A Expired - Fee Related JP3822057B2 (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 移動通信端末装置 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6282411B2 (ja) |
EP (1) | EP1087536B1 (ja) |
JP (1) | JP3822057B2 (ja) |
CN (1) | CN1154241C (ja) |
DE (1) | DE69914600T2 (ja) |
WO (1) | WO2000060753A1 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0014344D0 (en) * | 2000-06-13 | 2000-08-02 | Nokia Mobile Phones Ltd | Universal modulation mode tri-amplifier |
DE10136071A1 (de) † | 2001-07-25 | 2003-02-13 | Infineon Technologies Ag | Verfahren und Vorrichtung zur Kompensation eines Phasenfehlers eines Empfangs- und/oder Sendesystems mit I/Q-Schnittstelle |
JP3612506B2 (ja) * | 2001-09-04 | 2005-01-19 | Necアクセステクニカ株式会社 | 移動携帯端末装置 |
JP4284400B2 (ja) * | 2004-12-01 | 2009-06-24 | 京セラ株式会社 | 携帯電話機、方法及びプログラム |
US8032189B2 (en) | 2005-10-14 | 2011-10-04 | Research In Motion Limited | System and method for managing battery slump during wireless communications using signal triggered voltage monitoring |
US7697903B2 (en) * | 2006-12-06 | 2010-04-13 | Broadcom Corporation | Method and system for level detector calibration for accurate transmit power control |
US8175561B2 (en) * | 2008-03-13 | 2012-05-08 | Sony Ericsson Mobile Communications Ab | Automatic optimization of RF receiver interference performance |
CN201788264U (zh) * | 2009-12-09 | 2011-04-06 | 中兴通讯股份有限公司 | 一种手机电池电压指示电路 |
US8829911B2 (en) | 2011-09-16 | 2014-09-09 | Blackberry Limited | Diagnostic use of a plurality of electrical battery parameters |
EP2571131B1 (en) * | 2011-09-16 | 2018-01-24 | BlackBerry Limited | Diagnostic use of a plurality of electrical battery parameters |
US8860420B2 (en) | 2011-09-16 | 2014-10-14 | Blackberry Limited | Diagnostic use of physical and electrical battery parameters and storing relative condition data |
US8820626B2 (en) | 2011-09-16 | 2014-09-02 | Blackberry Limited | Diagnostic use of physical and electrical battery parameters |
JP6152487B2 (ja) * | 2014-09-29 | 2017-06-21 | 株式会社日立国際電気 | 無線通信装置および電源装置 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5324714A (en) * | 1976-08-20 | 1978-03-07 | Alps Electric Co Ltd | Ssb transceiver |
JP2513289B2 (ja) * | 1989-01-06 | 1996-07-03 | 日本電気株式会社 | 変調装置 |
JP2967699B2 (ja) * | 1995-03-06 | 1999-10-25 | 日本電気株式会社 | 送信装置 |
FI98673C (fi) * | 1995-08-07 | 1997-07-25 | Nokia Telecommunications Oy | Automaattinen radiolähettimen viritys |
SE506842C2 (sv) * | 1996-06-28 | 1998-02-16 | Ericsson Telefon Ab L M | Anordning och förfarande vid radiosändare för styrning av effektförstärkare |
JPH10154923A (ja) * | 1996-11-22 | 1998-06-09 | Tateyama Kagaku Kogyo Kk | 信号変換装置と無線通信機 |
US5881374A (en) * | 1997-01-31 | 1999-03-09 | Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) | Circuitry and method for detecting frequency deviation caused by aging of an oscillator |
US5825640A (en) * | 1997-06-30 | 1998-10-20 | Motorola, Inc. | Charge pump circuit and method |
-
1999
- 1999-04-02 CN CNB998092924A patent/CN1154241C/zh not_active Expired - Fee Related
- 1999-04-02 DE DE69914600T patent/DE69914600T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1999-04-02 EP EP99910812A patent/EP1087536B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1999-04-02 JP JP2000610136A patent/JP3822057B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1999-04-02 WO PCT/JP1999/001739 patent/WO2000060753A1/ja active IP Right Grant
-
2000
- 2000-12-01 US US09/726,396 patent/US6282411B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1311923A (zh) | 2001-09-05 |
WO2000060753A1 (fr) | 2000-10-12 |
EP1087536A4 (en) | 2002-10-21 |
US20010003091A1 (en) | 2001-06-07 |
DE69914600D1 (de) | 2004-03-11 |
EP1087536A1 (en) | 2001-03-28 |
US6282411B2 (en) | 2001-08-28 |
DE69914600T2 (de) | 2004-09-30 |
EP1087536B1 (en) | 2004-02-04 |
CN1154241C (zh) | 2004-06-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3822057B2 (ja) | 移動通信端末装置 | |
EP1635467B1 (en) | Radio apparatus | |
CA2408595C (en) | Method and apparatus for compensating local oscillator frequency error through environmental control | |
AU2001259680A1 (en) | Method and apparatus for compensating local oscillator frequency error through environmental control | |
TW301085B (ja) | ||
AU778590B2 (en) | Communication set radio communication system and automatic gain control method for radio communication set | |
AU751613B2 (en) | Automatic frequency control method and circuit | |
JP4030008B2 (ja) | 電圧検出装置および電圧検出方法、並びに電子機器 | |
JP3346363B2 (ja) | 携帯電話装置、及びその基準周波数の安定供給方法 | |
JP2003078426A (ja) | 携帯端末装置の周波数補正方法 | |
JP2008005336A (ja) | 受信装置、受信処理方法、及びベースバンドプロセッサ | |
JP3059885B2 (ja) | 携帯電話機のバッテリ残量検出装置 | |
JP3302301B2 (ja) | Pll発振器 | |
JP3698543B2 (ja) | 無線受信機、無線送受信機及び無線受信機用回路 | |
JP2008252329A (ja) | 無線通信システム | |
JP4436217B2 (ja) | リップル特性補正回路及びリップル特性補正方法 | |
JP2007243586A (ja) | クロック補正回路、移動体端末、基地局装置及びクロック補正方法 | |
JP4715566B2 (ja) | 無線通信端末、該無線通信端末に用いられる送信回路及び電源供給方法 | |
EP1455444A1 (en) | Device and method for predistorting an input signal | |
JP5034127B2 (ja) | 携帯電話機の使用制限システム | |
JPH1041786A (ja) | デジタル携帯電話装置 | |
JP2004045278A (ja) | 電子機器、電圧監視装置および方法、記録媒体、並びにプログラム | |
JP2009186406A (ja) | Gps受信装置及びそれを用いた携帯端末 | |
JP2001077708A (ja) | 送信出力補正回路及び送信出力補正機能を備えた無線通信装置 | |
JPH09261100A (ja) | 受信電界強度信号の温度補償方式 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060523 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060621 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |