JP3822033B2 - フォトクロミック立体柄付き布帛類 - Google Patents

フォトクロミック立体柄付き布帛類 Download PDF

Info

Publication number
JP3822033B2
JP3822033B2 JP2000207284A JP2000207284A JP3822033B2 JP 3822033 B2 JP3822033 B2 JP 3822033B2 JP 2000207284 A JP2000207284 A JP 2000207284A JP 2000207284 A JP2000207284 A JP 2000207284A JP 3822033 B2 JP3822033 B2 JP 3822033B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photochromic
fabric
dimensional pattern
function
dye
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000207284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002020981A (ja
Inventor
昌彦 久保
典雄 麻生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwabo Co Ltd
Daiwabo Holdings Co Ltd
Original Assignee
Daiwabo Co Ltd
Daiwabo Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwabo Co Ltd, Daiwabo Holdings Co Ltd filed Critical Daiwabo Co Ltd
Priority to JP2000207284A priority Critical patent/JP3822033B2/ja
Publication of JP2002020981A publication Critical patent/JP2002020981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3822033B2 publication Critical patent/JP3822033B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Woven Fabrics (AREA)
  • Decoration Of Textiles (AREA)
  • Walking Sticks, Umbrellas, And Fans (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可逆的物理現象により変色するフォトクロミック機能を有したフォトクロミック布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、太陽光等の紫外線に曝された雰囲気下にて変色し、該紫外線を遮蔽した場合に最初の色に戻るといった、可逆的物理現象により変色するフォトクロミック機能を有したフォトクロミック布帛は公知である。例えば、特公平7−68670号公報には、ポリビニルアセタール樹脂とスピロナフトオキサジン誘導体とヒンダードアミン系紫外線安定剤とエステル系可塑剤とから成る組成物が布帛に付与されたフォトクロミック布帛が開示され、特開平7−109681号公報には、熱及び/又は光可逆変色性マイクロカプセル微粒子と熱可塑性樹脂とを含んでなる水性液状体により、繊維製品類の連続状物をパディング法にて連続的に処理する可逆変色着色法及び着色物が開示されている。また最近では、特開2000−144520号公報に、光源の種類に応じて色が可逆的に変化する、稀土類酸化物超微粒子を配合した合成樹脂繊維、糸及び衣類が開示されている。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、これらの従来のフォトクロミック布帛においては、いずれもフォトクロミック機能の付与のためフォトクロミック染料を使用し、浸染加工か捺染加工かのどちらかによって、布帛へフォトクロミック染料の固着が行われ、その固着方法により、それぞれ長所、短所を有していた。例えば浸染加工により布帛にフォトクロミック機能を付与する場合は、布帛全面にフォトクロミック機能が付与され、且つ風合いがソフトといった長所がある反面、布帛の任意の位置に部分的なフォトクロミック柄を付与することが困難であった。一方捺染加工による布帛へのフォトクロミック機能の付与は、任意の位置に好みに応じてフォトクロミック機能柄を付与することが出来る長所を有する反面、捺染部分の風合いが硬くなる難があった。また上記いずれの加工方法においても、布帛に対して平面的なフォトクロミック機能付与であり、せっかくのフォトクロミック機能も視認性に劣ったものであった。視認性を向上させるためには、布帛表面に立体的な図柄を形成し、その立体部にフォトクロミック機能を付与すればよいわけであるが、例えば、立体柄部分にのみ捺染加工によりフォトクロミック機能を付与するには、布帛表面の立体柄部分と捺染位置を完全一致させる必要があり、それは柄が複雑となればなるほど困難であり、実質的には無理であった。
【0004】
本発明は、このような問題点に鑑み、立体的な図柄を有した立体柄付き布帛であっても該布帛の裏面に溶剤系樹脂コーティングすることにより、該樹脂によりフォトクロミック染料色素が色素分解することにより、フォトクロミック機能が消失し、立体柄部分のみ、又はグランド部分のみにフォトクロミック機能を付与することによりフォトクロミック機能の立体発現化を図ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、面がグランド部に対して凸状又は凹状の立体柄部とそれ以外のグランド部とから成る立体柄付き布帛にフォトクロミック染料が固着されたフォトクロミック布帛であって、該布帛の裏面に溶剤系樹脂コーティングすることにより、該樹脂によりフォトクロミック染料色素が色素分解することにより、フォトクロミック機能が消失し、前記立体柄部と前記グランド部とにおいて、どちらか一方のみがフォトクロミック機能を発現することを特徴とするフォトクロミック立体柄付き布帛であって、このようなフォトクロミック立体柄付き布帛は、面が立体柄部とそれ以外のグランド部とから成る立体柄付き布帛を、少なくともフォトクロミック染料とバインダー樹脂とを含んでなる水性液状体により、パディング法にて連続的に処理、乾燥し、布帛全面にフォトクロミック染料を固着した後、得られたフォトクロミック布帛の片面のみをフォトクロミック染料色素分解処理を行うことによって、前記立体柄部と前記グランド部とにおいて、どちらか一方の既に固着しているフォトクロミック染料の色素成分を分解し、フットクロミック機能を消失させることにより得られる。
【0006】
また、上記立体柄部がグランド部より厚密構造、又はグランド部が立体柄部より厚密構造とし、立体柄部とグランド部とにおいて、どちらか一方が他方に対して厚密構造であり、該厚密構造部がフォトクロミック機能を発現することが好ましい。
【0007】
また、本発明は、上記フォトクロミック立体柄付き布帛より成る日傘を特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について実施例の図示に基づいて以下に具体的に説明する。
【0009】
図1は、本発明の一形態であるフォトクロミック立体柄付き布帛1の平面図であり、図2は、図1のA−A部断面図である。該フォトクロミック立体柄付き布帛1は、その表面が立体柄部2とそれ以外のグランド部3とから形成された凹凸状面を有し、その裏面は凹凸のない平滑平面となっている。該裏面には溶剤系樹脂層4が溶剤系樹脂コーテーイングにより形成され、該溶剤系樹脂は、前記グランド部に付着している。前記フォトクロミック立体柄付き布帛は、事前に、少なくともフォトクロミック染料とバインダー樹脂とを含んでなる水性液状体により、パディング法にて連続的に処理、乾燥し、布帛全面にフォトクロミック機能が付与されており、前記溶剤系樹脂が付着している前記グランド部においては、フォトクロミック染料色素が溶剤系樹脂により色素分解し、フォトクロミック機能が消失し、結果として実質的に前記立体柄部が溶剤系樹脂の影響を受けずにフォトクロミック機能を維持するため、立体柄部のみがフォトクロミック機能を発現するフォトクロミック立体柄付き布帛となっている。
【0010】
本発明において、立体柄部とは、グランド部に対して凸状又は凹状の凹凸部を総称するものであり、該凹凸部が図柄状、格子状、線状、点状等のいかなる凹凸形状であってもよい。またフォトクロミック機能を有するのは、立体柄部かグランド部かのいずれかであってもよいが、より立体的なフォトクロミック機能の発現のためには、立体柄部をグランド部に対して凸状とし、該凸状柄部にフォトクロミック機能を発現させることにより、より鮮やかなフォトクロミック柄部と成り得る。
【0011】
また、立体柄部とグランド部とにおいて、どちらか一方が他方に対して厚密構造であり、該厚密構造部がフォトクロミック機能を有することが好ましい。本発明においては、上述の通り、柄付き布帛全面にパディング法にてフォトクロミック染料をバインダー樹脂にて均一に固着後、立体柄部とグランド部においてどちらか一方のフォトクロミック機能を消失させるものであるから、布帛の裏面をフォトクロミック染料色素分解処理することにより、どちらか一方が該処理の影響を受け易く、他方がその影響を受けにくくすることが好ましい。どちらか一方を厚密構造とすることにより、該厚密構造部が前記フォトクロミック染料色素分解処理の影響を受けにくい構造となり、一方のみがフォトクロミック機能を有するフォトクロミック立体柄付き布帛と成り得る。フォトクロミック染料色素分解処理は特に限定するものではなく、例えば、還元(漂白)剤による反応抜染処理や、塩素処理、また溶剤系樹脂コーティング処理等の色素分解能を有する剤にて処理すればよい。また厚密構造部とは、その部分が他の部分より厚みが有り、且つ布帛を構成する組織密度が高い部分を指し、あくまで相対的なものであり、反対にいえば、前記フォトクロミック染料色素分解処理の影響を受けやすい、すなわちフォトクロミック染料色素分解処理剤の含浸、被覆等の影響を受けやすい部分が薄粗構造部とすることによりフォトクロミック機能消失効果を発現させるものと成り得る。
【0012】
本発明における立体柄付き布帛へのフォトクロミック機能の付与は特に限定するものではないが、可逆的物理現象により変色するフォトクロミック機能を有したフォトクロミック染料を含有して成るフォトクロミック染料含有樹脂微粉末が配合されたバインダー樹脂と紫外線安定剤とを主とする組成物が、布帛質量に対して2〜35質量%、布帛を構成する繊維表面に固着することが好ましい。該組成物を固着する方法としては、該組成物から成る水性処理液に布帛を含浸し、公知の連続パディング機にてパディングし、マングルで絞った後、熱乾燥することにより布帛全面に均一に固着することができる。マングルによる絞り率は100%前後が好ましく、布帛に対して上記組成物の固着量が指定の範囲となるべく、実際の絞り率から処理液の濃度を調節することにより得られる。乾燥温度は低温が好ましく、160℃以上の高温は色素の分解がはじまるので短時間で処理する以外は好ましくない。生産性の点からは100〜150℃が適当であり、1〜3分程度の熱乾燥が好ましい。さらに、未固着な組成物を除去するために軽い水洗、又は湯洗を実施することが好ましい。該組成物の固着量が2質量%未満であればフォトクロミック機能が視覚的に認識しずらくなり、また反対に35質量%を超えると処理液の液粘度の増加によりパディング加工が困難となるのみならず、布帛の風合いが粗硬となり、またコスト高となるため好ましくない。より好ましくは、10〜20質量%である。
【0013】
本発明における布帛とは、公知の機器、装置にて得られる織物、編物、不織布、及びこれらの組み合わせ等によって得られる布帛であってもよく、特に限定するものではないが、織編物が好ましい。本発明における立体柄付き布帛は、例えば、公知のジャカード織機、ドビー織機、刺繍機、レース機等により、製織、刺繍、レース加工して成る、紋織物、ドビー織物、カットボイル織物、刺繍加工品、レース加工品等が適用される。特にフォトクロミック機能を消失させる部分はボイルに代表される薄地織物が、フォトクロミック染料色素分解処理時において該薄地部分が該処理剤の影響を受けやすく好適である。また、本発明における立体柄付き布帛は、単層物のみならず、積層物であってもよい。また、立体柄部とグランド部とにおいて、どちらか一方を構成する繊維がポリエステル等の疎水性繊維、他方を構成する繊維が綿等の親水性繊維としてもよい。このように構成とすることにより、布帛裏面からのフォトクロミック染料色素分解処理を必要とせず、フォトクロミック染料の付着状態を制御し、フォトクロミック機能による色彩変化の濃淡のコントラスト表現も可能となる。
【0014】
また、本発明における立体柄付き布帛としては、主に晒し布又は淡色の無地染め布帛がベースであって、該布帛にフォトクロミック染料を固着することにより、紫外線曝露時の色変化が可能であって、中色以上の濃色の無地染め布帛においては色変化が乏しくなる傾向があり、トータル染料濃度が0.5%owf以下での無地染めが好ましい。より好ましくは0.1%owf以下である。フォトクロミック染料のなかでも耐光性が最もよいとされるブルー色素の場合、無地染めはブルー系以外の赤系統(ピンク、オレンジ等)が最も色変化に富んだ色相となる。色変化の形態は、ホワイトからブルー、ピンクからバイオレット、赤紫から青紫、グレーから紺、オレンジからグレー、黄緑から青緑、イエローからグリーン等への色変化が可能であり、本発明のフォトクロミック立体柄付き布帛を用いて日傘やカーテン、被服製品とした場合は、使用者の服装色との調和を考え、使用者の個性、その時の流行等に応じて、適宜色変化の形態の異なるものを選択使用することにより、「おしゃれ」を楽しむことが可能となる。特に本発明においては立体柄部又はグランド部へのフォトクロミック機能の付与を特徴とするため、上記色彩変化が立体的に視認され、従来の捺染加工によるフォトクロミック機能付与に比較し、より鮮やかな色彩変化を視認し得るものとなり、またパディング法による浸染加工のため捺染加工に比較し、風合いの柔らかな布帛と成り得る。
【0015】
前記フォトクロミック染料含有樹脂微粉末は、疎水性ビニルモノマーの重合体からなる球状樹脂粒子中にスピロナフトオキサジン系セレノール化合物が染料として0.05〜4質量%の割合にて混入した平均粒子径約3〜15μの樹脂微粉末であることが好ましい。スピロナフトオキサジン系セレノール化合物が染料として0.05質量%未満ではフォトクロミック機能としての発現が困難となり、4質量%超えであると不経済となる。疎水性ビニルモノマーとしてはアクリル系モノマーやスチレン系モノマーが好適である。また平均粒子径は前記パディング法での水性処理液中での組成物の分散性の点から約3〜15μが好ましく、また布帛表面への均一な固着、均一な発色性を促す上で重要であり、紫外線遮蔽機能の発現性からも好ましい。このようなフォトクロミック染料含有樹脂微粉末は、例えば(株)記録素材総合研究所のフォトクロミック水性インキ「サニーカラー」が適用される。該フォトクロミック水性インキは本来耐光性、変色性に優れたフォトクロミック染料であるが、紫外線遮蔽性といった効果をも有しているため、日傘やカーテンのような太陽光遮断用途に好適である。
【0016】
また、バインダー樹脂としては、アクリル、ポリエステル、エポキシ、ウレタン、シリコン、メラミン、環化ゴム、ロジン変性樹脂等があげられる。中でも、加工品の風合いや洗濯時の耐久性、耐光性及び変退色の少ないウレタン系バインダーが前記フォトクロミック染料含有樹脂微粉末との相性、固着性の点からより好ましい。
【0017】
また、紫外線安定剤が、ヒンダードアミン系紫外線安定剤であることが好ましい。紫外線安定剤は、広義では紫外線吸収剤と同様に光安定剤の一種であるが、紫外線吸収剤がベンゾシリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系の化学構造を有し、エネルギーの強い紫外線を吸収してラジカルの生成を抑制する機能を発現するのに対し、ヒンダードアミン系紫外線安定剤は、HALS(Hindered Amine Light Stabilizers)と呼ばれ、ヒンダードアミン系の化学構造を有し、生成したラジカルを補足し不活性化する機能を発現するものである。ヒンダードアミン系紫外線安定剤の基本構造は、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニール)セバケートのようなピペリジン系化合物で、多くの誘導体が合成されており、紫外線吸収剤のような紫外線の吸収を伴わないことを特徴とするものである。その作用は主として耐光堅牢度の向上である。ヒンダードアミン系紫外線安定剤は、市販剤を使用すればよいが、例えば、チバスペシャルティケミカルズ社製のTinofast RSCが好適である。また使用用途により、フォトクロミック機能の発現を阻害しない範囲で、少量の紫外線吸収剤や酸化防止剤との併用も耐光堅牢度の向上のためには好ましく、その他通常の染色加工のために使用される柔軟剤等の添加剤を付加してもよい。
【0018】
また、本発明のフォトクロミック立体柄付き布帛を用いて、日傘やカーテン、被覆製品への展開が好適である。被服製品とは、ジャケット、シャツ、ボトム等の衣服に代表される身体を覆う物、帽子、靴、襟巻き、手袋等に代表される身体に付ける物又は付属品を総称するものである。使用者の好みに応じて種々の製品用途でフォトクロミック機能を楽しむことができる。
【0019】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構成に種々の変更を加えてもよいことはいうまでもない。
【0020】
【実施例】
以下に具体的な実施例、比較例にてその効果について説明する。
【0021】
(実施例1) グランド部経糸が綿100%の50番手強撚紡績糸(経糸密度65本/インチ)、立体柄部経糸が綿100%の40番手双糸(経糸密度63本/インチ)と綿100%の80番手双糸(経糸密度2本/インチ)、グランド部及び立体柄部の緯糸が綿100%の50番手強撚糸(緯糸密度68本/インチ)のジャカード・カットボイル織物を織製し、グランド部が薄粗構造で、柄部が厚密構造の立体柄付き布帛を準備した。準備した立体柄付き布帛を公知の方法で精錬・漂白した後、(株)記録素材総合研究所製のフォトクロミック水性インキ(サニーカラー(ブルー))(フォトクロミック染料含有樹脂微粉末20質量%をウレタンバインダー80質量%に配合したもの)を20質量%と、チバスペシャリティーケミカルズ社製のTinofast RSC(ヒンダードアミン系紫外線安定剤有効成分50%)を5質量%と水75質量%とからなる水系処理液中に含浸し、連続的にマングルでパディング処理(絞り率95%)を行い、処理温度120℃、処理時間3分にて(乾燥)熱処理を行い、さらに表面未固着成分の除去のため、簡単な水洗を実施して乾燥し、布帛全面にフォトクロミック染料が均一に固着したフォトクロミック布帛を得た。さらに該フォトクロミック布帛の裏面をポリウレタン樹脂を溶剤トルエンで希釈した溶剤系樹脂にてコーティング処理した結果、グランド部のフォトクロミック機能が消失し、本発明の立体柄部のみがフォトクロミック機能を有したフォトクロミック立体柄付き布帛1が得られた。また、得られたフォトクロミック立体柄付き布帛1を日傘用布地に使用し公知技術にてフォトクロミック立体柄付き日傘を得た。得られたフォトクロミック立体柄付き日傘は、立体柄部が室内では変色がなく、快晴時の外出の際に使用すると、立体柄部のみが白色から青色に鮮やかに変色し、また室内に戻ると瞬時に消色した。本発明による日傘は、日傘表面が立体柄部を有し、該立体柄部がフォトクロミック機能を発現するため、紫外線曝露時において該柄部が傘地表面から浮き出るような立体的な変色柄が確認された。
【0022】
(比較例1) 上記実施例1のジャカード・カットボイル織物にかえて、綿100%の40番手紡績糸を経糸、緯糸に使用し、経糸密度130本/インチ、緯糸密度70本/インチにて織製した平織物を用い、捺染加工により該織物表面に実施例1と同様な図柄をプリントし、フォトクロミックプリント柄付き布帛を得た。得られたフォトクロミックプリント柄付き布帛を用いて、実施例1と同様に日傘を作成した。得られたフォトクロミックプリント柄付き日傘は、プリント柄部が、室内では変色がなく、快晴時の外出の際に使用すると、柄部が白色から青色に変色し、また室内に戻ると瞬時に消色した。しかしながら日傘表面に立体柄部を形成しておらず、またフォトクロミック機能を発現するプリント部分が平面的であるため、色変化があまり鮮やかに視認することができないものであった。また実施例1の日傘と比較し、プリント柄部が硬く、高級感に劣るものであった。
【0023】
【発明の効果】
本発明により、より鮮やかで浮き出るような立体的なフォトクロミック機能による色変化を発現することが出来得る。またそのようなフォトクロミック立体柄付き布帛を用いた日傘は、風合いに優れ、高級感を醸し出すことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるフォトクロミック立体柄付き布帛の平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 フォトクロミック立体柄付き布帛
2 立体柄部
3 グランド部
4 溶剤系樹脂層
5 フォトクロミック染料
6 厚密構造部
7 薄粗構造部

Claims (3)

  1. 面がグランド部に対して凸状又は凹状の立体柄部とそれ以外のグランド部とから成る立体柄付き布帛であって、該布帛の裏面に溶剤系樹脂コーティングすることにより、該樹脂によりフォトクロミック染料色素が色素分解することにより、フォトクロミック機能が消失し、前記立体柄部と前記グランド部とにおいて、どちらか一方のみがフォトクロミック機能を有することを特徴とするフォトクロミック立体柄付き布帛。
  2. 立体柄部とグランド部とにおいて、どちらか一方が他方に対して厚密構造であり、該厚密構造部がフォトクロミック機能を有することを特徴とする請求項1記載のフォトクロミック立体柄付き布帛。
  3. 請求項1又は2記載のフォトクロミック立体柄付き布帛より成る日傘。
JP2000207284A 2000-07-07 2000-07-07 フォトクロミック立体柄付き布帛類 Expired - Fee Related JP3822033B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000207284A JP3822033B2 (ja) 2000-07-07 2000-07-07 フォトクロミック立体柄付き布帛類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000207284A JP3822033B2 (ja) 2000-07-07 2000-07-07 フォトクロミック立体柄付き布帛類

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002020981A JP2002020981A (ja) 2002-01-23
JP3822033B2 true JP3822033B2 (ja) 2006-09-13

Family

ID=18704066

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000207284A Expired - Fee Related JP3822033B2 (ja) 2000-07-07 2000-07-07 フォトクロミック立体柄付き布帛類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3822033B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002020981A (ja) 2002-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU742112B2 (en) Ultraviolet ray (UV) blocking textile containing particles
JP6581261B2 (ja) 布帛
Patra et al. Novel varieties of denim fabrics
JP3802320B2 (ja) 紫外線遮蔽性に優れたフォトクロミック布帛類
JP3822033B2 (ja) フォトクロミック立体柄付き布帛類
KR100901133B1 (ko) 광변색 잉크수지를 이용한 날염방식에 따른 광변색 섬유제조방법
JP2014200930A (ja) 透湿性防水シート
KR100855242B1 (ko) 자동차 내장재용 직물, 인공피혁 및 인조가죽 제조방법
JP2008002029A (ja) 立毛布帛の製造方法および立毛布帛およびカーシート
JP6715662B2 (ja) 捺染布帛およびその製造方法
KR102652061B1 (ko) 입모 인공 피혁 및 그 제조 방법
KR102210801B1 (ko) 재박리 가능한 디지털 프린팅 트리코트 시트의 제조 방법
Ramratan et al. Study of denim jeans fabric on finishing process and characteristic performances
KR100981911B1 (ko) 데님 제품 및 그 제조방법
JPH04327259A (ja) 立体模様を有する布帛の製造方法
JPS61179371A (ja) 熱変色性布
KR20090072661A (ko) 원착사 함유 직물
US3931427A (en) Stamp dyed napped fabric
JP7311359B2 (ja) 布帛、衣服および布帛の製造方法
KR20190029042A (ko) 재박리 가능한 디지털 프린팅 직물 시트의 제조 방법
JP4081383B2 (ja) 繊維製品
EP1788150B1 (en) Process for making surface designs on woolen textile substrates
JPS63295775A (ja) 布帛
JP3770785B2 (ja) 繊維布帛製品の製造方法
JP2014047437A (ja) 模様付き布帛とその製造方法、模様付きシート原反、並びに模様付きシート

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060613

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060621

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3822033

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090630

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees