JP3821786B2 - 高周波増幅器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波増幅器に関し、特に複数の増幅段が縦続接続されているものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高周波増幅器には、例えば特許文献1に示すようなものがあった。
【0003】
【特許文献1】
実公平5−26815号公報
【0004】
特許文献1の高周波増幅器では、1つの増幅段に含まれるトランジスタに供給されるバイアス電流が、可変抵抗器によって変更可能に構成されている。さらに、この可変抵抗器を操作することによって、トランジスタの入力側に設けられたPINダイオードの高周波抵抗値が変化して、トランジスタに入力される高周波信号のレベルが調整されるように構成されている。このバイアス電流の調整と入力信号レベルの調整とは、PINダイオードの高周波抵抗値が最小であるとき、トランジスタの雑音指数特性が良好となるバイアス電流がトランジスタに与えられるように行われ、PINダイオードの高周波抵抗値が最大であるとき、トランジスタの歪み特性が良好となるバイアス電流がトランジスタに与えられるように、行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
高周波増幅器は、例えばテレビジョン受信機用ブースタ等に使用されることがある。この場合、特許文献1に示されている高周波増幅器のように1段構成のものによって得られる利得には限界がある。そこで、実際には、高周波増幅器を縦続接続して、所望の利得を得ている。この場合、前段の高周波増幅器は、特許文献1の高周波増幅器とし、後段の高周波増幅器はバイアス電流を固定したものがある。この場合、入力高周波信号の関係に基づいて前段の高周波増幅器のバイアス電流を雑音指数特性が良好になるように調整したとしても、後段の高周波増幅器のバイアスが固定されており、特に高出力型のバイアス電流に設定されている場合には、常に一定電流が後段の高周波増幅器において消費され、非効率的なものとなっていた。
【0006】
本発明は、縦続接続された複数段の高周波増幅手段を有する高周波増幅器において、各段のバイアス電流と入力信号レベルとを、様々な状況に応じて調整可能とした高周波増幅器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の1態様の高周波増幅器は、縦続接続された第1及び第2の増幅手段を有している。第1の増幅手段は、第1のトランジスタを有している。第1のトランジスタは、第1の出力電極、第1の制御電極及び第1の共通電極を備えている。第1の共通電極は第1基準電位点に直接にまたは第1の共通電極用抵抗器を介して接続されている。第1の出力電極と第1動作電位点との間に第1の負荷が接続されている。第1のバイアス抵抗器の一端が第1の基準電位点に接続され、第1のバイアス抵抗器の他端が第1のトランジスタの第1の制御電極に接続されている。第1の動作電位点に第2のバイアス抵抗器の一端が接続され、他端に高周波信号が供給される。減衰器が設けられている。第1及び第2のバイアス抵抗器に接続されたとき、第1のトランジスタに対するバイアスをバイアス調整手段が与える。第2のバイアス抵抗器の他端を前記減衰器を介して第1の制御電極に接続する第1の状態と、第2のバイアス抵抗器の他端を前記バイアス調整手段を介して第1の制御電極に接続する第2の状態とのいずれかを、選択手段が選択する。第1の状態では、歪み特性を良好とする出力電流が第1のトランジスタを流れるように第1及び第2のバイアス抵抗器の抵抗値が選択され、第2の状態では、第1及び第2のバイアス抵抗器と共同して雑音指数を良好とする出力電流が第1のトランジスタを流れるように前記バイアス調整手段が構成されている。第2の増幅手段は、第2のトランジスタを有している。第2のトランジスタは、第2の出力電極、第2の制御電極及び第2の共通電極を備えている。第2の共通電極は第2の基準電位点に直接にまたは第2の共通電極用抵抗器を介して接続されている。第2の出力電極と第2の動作電位点との間に第2の負荷が接続されている。第3のバイアス抵抗器の一端が第2の基準電位点に接続されている。第3のバイアス抵抗器の他端と第2の動作電位点との間に直列に直列バイアス回路が接続されている。この直列バイアス回路は、可変抵抗器と第4のバイアス抵抗器とを含み、前記可変抵抗器の腕が第2の制御電極に接続されている。第1の増幅手段からの高周波信号が第3のバイアス抵抗器と前記直列バイアス回路との接続点に供給される。第1の基準電位点と第2の動作電位点とが接続されている。
【0008】
この態様によれば、第1の増幅手段では、選択手段の操作によって、第1のトランジスタに供給される信号レベルと、バイアスとが調整され、第2の増幅手段では、可変抵抗器の抵抗値の変化によって、第2のトランジスタに供給される信号レベルと、バイアスとが調整される。従って、第1及び第2の増幅手段それぞれを、高周波信号のレベルに応じて、トランジスタに入力される信号レベルとバイアスとを最良の状態に調整することができる。しかも、第1の基準電位点と第2の動作電位点とを接続することによって、第1の動作電位点と第2基準電位点との間に第1及び第2のトランジスタの出力電極と共通電極とが直列に接続されている。従って、第1のトランジスタの歪み特性が良好になるように多くの出力電流を第1のトランジスタに流している状態において、第1のトランジスタの出力電極と共通電極との間の電圧が低下し、第2の動作電位点と第2の基準電位点との間の電圧が上昇する。その結果、第2のトランジスタの出力電流が増加し、第2のトランジスタにおける歪み特性も自動的に良好になる。また、第2のトランジスタの歪み特性が良好になるように多くの出力電流を第2のトランジスタに流している状態では、第2のトランジスタの出力電極と共通電極との間の電圧が低下し、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間の電圧が上昇する。その結果、第1のトランジスタの出力電流が増加し、第1のトランジスタにおける歪み特性も自動的に良好になる。
【0009】
本発明の他の態様の高周波増幅器は、縦続接続された第1及び第3の増幅手段を有している。第1の増幅手段は、第1のトランジスタを有している。第1のトランジスタは、第1の出力電極と、第1の制御電極と、第1の共通電極とを有するもので、NPN型及びPNPいずれも使用可能である。第1の共通電極は第1の基準電位点に直接にまたは第1の共通電極用抵抗器を介して接続されている。第1の出力電極と第1の動作電位点との間に第1の負荷が接続されている。第1の負荷としては、抵抗器や高周波コイルを使用することができる。第1のバイアス抵抗器の一端が第1の基準電位点に接続され、第1のバイアス抵抗器の他端が第1のトランジスタの第1の制御電極に接続されている。第1の動作電位点に第2のバイアス抵抗器の一端が接続され、他端に高周波信号が供給される。減衰器も設けられている。減衰器は、例えばπ型とすることができる。第1及び第2のバイアス抵抗器に接続されたとき、第1のトランジスタへのバイアスをバイアス調整手段が調整する。第2のバイアス抵抗器の他端を前記減衰器を介して第1の制御電極に接続する第1の状態と、第2のバイアス抵抗器の他端を前記バイアス調整手段を介して第1の制御電極に接続する第2の状態とのいずれかを選択手段が選択する。第1の状態では、歪み特性を良好とする出力電流が第1のトランジスタを流れるように第1及び第2のバイアス抵抗器の抵抗値が選択され、第2の状態では、第1及び第2のバイアス抵抗器と共同して雑音指数を良好とする出力電流が第1のトランジスタを流れるように前記バイアス調整手段が構成されている。第3の増幅手段は、第1の増幅用能動素子を有している。この能動素子は、第3の出力電極、第3の制御電極及び第3の共通電極を有し、第3の制御電極に第1の増幅手段から高周波信号が供給されている。例えばトランジスタやFETを第1の増幅用能動素子として使用することができる。第3の出力電極と第3の共通電極との間の導電路と直列に、第2の動作電位点と第2の基準電位点との間に第3の負荷が接続されている。第1の増幅用能動素子にバイアスをバイアス付与手段が付与する。さらに、第1基準電位点と第2動作電位点とが接続されている。
【0010】
このように構成された高周波増幅器では、選択手段を第1の状態とすると、減衰器が高周波信号を減衰させた上に、バイアス電流が歪み特性を良好にするように流れる。第2の状態では、減衰器による減衰は行われず、バイアス電流が雑音指数特性を良好にするように流れる。しかも、第1の基準電位点と第2の動作電位点とが接続されているので、第2の動作電位点と第2の基準電位点との間の電圧は、第1のトランジスタの出力電極と共通電極との間の電圧によって変化する。選択手段が第1の状態では、第1のトランジスタの出力電極と共通電極との間の電圧は低くなるので、第2の動作電位点と第2の基準電位点との間の電圧が高くなり、第3の増幅手段が問題のない程度の低歪み特性となるように余り出力電流が第1の増幅用能動素子に流れない。逆に、選択手段が第2の状態では、第1のトランジスタの出力電極と共通電極との間の電圧は高くなり、第2の動作電位点と第2の基準電位点との間の電圧が低くなり、第3の増幅手段の歪み特性も良好にする。
【0011】
更に、第4の増幅手段を設けることもできる。第4の増幅手段は、第3のトランジスタを有している。このトランジスタは、第4の出力電極、第4の制御電極及び第4の共通電極を有している。第4の共通電極は第2の基準電位点に直接にまたは第3の共通電極用抵抗器を介して接続されている。第3の出力電極と第1の動作電位点との間に第4の負荷が接続されている。第5のバイアス抵抗器の一端が第2の基準電位点に接続されている。第5のバイアス抵抗器の他端と第1の動作電位点との間に直列バイアス回路が接続されている。この直列バイアス回路は、可変抵抗器と第6のバイアス抵抗器とを含み、前記可変抵抗器の腕が第4の制御電極に接続されている。第3の増幅手段からの増幅された高周波信号が第5のバイアス抵抗器と直列バイアス回路との接続点に供給される。
【0012】
このように構成すると、第4の増幅手段の可変抵抗器を調整することによって、第1及び第3の増幅手段とは独立して、歪み特性優先または雑音指数優先時の問題のない歪み特性の状態に第4の増幅手段のバイアス状態を調整することができる。
【0013】
本発明の別の態様の高周波増幅器は、縦続接続された第2及び第5の増幅手段を含んでいる。第5の増幅手段は、第2の増幅用能動素子を有している。第2の増幅用能動素子は、第5の出力電極、第5の制御電極及び第5の共通電極を含み、第5の制御電極に高周波信号が供給される。例えばトランジスタやFETを第2の増幅用能動素子として使用することができる。第5の出力電極と第5の共通電極との間の導電路と直列に、第5の負荷が、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間に接続されている。第2の増幅用能動素子にバイアス付与手段がバイアスを付与する。第2の増幅手段は、第2のトランジスタを含んでいる。第2のトランジスタは、第2の出力電極、第2の制御電極及び第2の共通電極を有している。第2の共通電極は第2の基準電位点に直接にまたは第2の共通電極用抵抗器を介して接続されている。第2の出力電極と第2の動作電位点との間に第2の負荷が接続されている。第3のバイアス抵抗器の一端が第2の基準電位点に接続されている。第3のバイアス抵抗器の他端と第2の動作電位点との間に直列バイアス回路が接続されている。この直列バイアス回路は、可変抵抗器と第4のバイアス抵抗器とを含み、前記可変抵抗器の腕が第2の制御電極に接続されている。第5の増幅手段からの増幅された高周波信号が第3のバイアス抵抗器と前記直列バイアス回路との接続点に供給されている。第1の基準電位点と第2の動作電位点とが接続されている。
【0014】
このように構成された高周波増幅器では、可変抵抗器を操作することによって、信号レベルを調整することができる上に、バイアス電流が、歪み特性を良好にする状態や、歪み特性が問題とならない状態に調整される。しかも、第2の動作電位点と第1の基準電位点とが接続されているので、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間の電圧は、第2のトランジスタの出力電極と共通電極との間の電圧によって変化する。歪み特性を良好にするように可変抵抗器が調整されている状態では、第2のトランジスタの出力電極と共通電極との間の電圧は低くなるので、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間の電圧が高くなり、歪み特性を良好にするように第2の増幅用能動素子に多くの出力電流が流れる。逆に、可変抵抗器が歪み特性に問題がないバイアスを与えるように調整されている状態では、第2のトランジスタの出力電極と共通電極との間の電圧は高くなり、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間の電圧が低くなり、第2の増幅用能動素子に余り多くの電流が流れず、歪み特性に問題は生じない。
【0015】
更に、第6の増幅手段を設けることもできる。第6の増幅手段は、第6のトランジスタを含んでいる。第6のトランジスタは、第6の出力電極と、第6の制御電極と、第6の共通電極とを有している。第6の共通電極は、第2の基準電位点に直接にまたは第4の共通電極用抵抗器を介して接続されている。第6の出力電極と第1の動作電位点との間に第6の負荷が接続されている。第7のバイアス抵抗器の一端が第2の基準電位点に接続され、他端が第6のトランジスタの第6の制御電極に接続されている。第1の動作電位点に第8のバイアス抵抗器の一端が接続され、他端に高周波信号が供給される。減衰器が設けられている。第7及び第8のバイアス抵抗器に接続されたとき、バイアス調整手段が第6のトランジスタへのバイアスを調整する。第8のバイアス抵抗器の他端を減衰器を介して第6の制御電極に接続する第1の状態と、第8のバイアス抵抗器の他端を前記バイアス調整手段を介して第6の制御電極に接続する第2の状態とのいずれかを選択手段が選択する。第1の状態では、歪み特性を良好とする出力電流が第6のトランジスタを流れるように第7及び第8のバイアス抵抗器の抵抗値が選択され、第2の状態では、第7及び第8のバイアス抵抗器と共同して雑音指数を良好とする出力電流が第6のトランジスタを流れるように前記バイアス調整手段が構成されている。さらに、第6の増幅手段によって増幅された高周波信号が、前記第6の負荷から第5の増幅手段の第2の増幅用能動素子の第5の制御電極に供給されている。
【0016】
このように構成すると、第6の増幅手段の選択手段を操作することによって、第2及び第5の増幅手段とは独立して、歪み特性優先または雑音指数優先の状態に第6の増幅手段のバイアス状態を調整し、かつ信号レベルを調整することができる。
【0017】
上記の各態様において、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間または第2の動作電位点と第2の基準電位点との間に、電圧調整手段を設けることができる。電圧調整手段としては、例えば定電圧素子と抵抗器との直列回路または抵抗器のみを使用することができる。定電圧素子としては、例えば定電圧ダイオードを使用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態の高周波増幅器は、テレビジョン受信機用ブースタに使用されるものである。この高周波増幅器は、図1に示すように、複数段の増幅手段、例えば前段にある第1の増幅手段2及び後段にある第2の増幅手段4が縦続接続されている。
【0019】
増幅手段2は、第1のトランジスタ、例えばトランジスタ6を有している。このトランジスタ6は、NPN型のもので、第1の出力電極、例えばコレクタと、第1の制御電極、例えばベースと、第1の共通電極、例えばエミッタとを有している。このトランジスタ6のエミッタは、第1の共通電極用抵抗器、例えばエミッタ抵抗器8を介して第1の基準電位点10に接続されている。さらに、エミッタは、バイパスコンデンサ12を介して第2の基準電位点、例えば接地電位点に接続されている。トランジスタ6のコレクタは、第1の負荷、例えば高周波コイル14を介して第1の動作電位点、例えば+Vccに接続されている。符号16で示すのは、高周波コイル14を高周波的に接地電位点に接続するためのバイパスコンデンサである。
【0020】
トランジスタ6のベースは、第1のバイアス抵抗器、例えばバイアス抵抗器18を介して第1の基準電位点10に接続されている。
【0021】
さらに、トランジスタ6のベースには、選択手段、例えば切換スイッチ20が接続されている。切換スイッチ20は、2回路3接点の機械式スイッチで、1回路側に接点20a、20b、20cを有し、他の1回路側に接点20d、20e、20fを有している。接点20a、20bを接触させる第1の状態と、接点20b、20cを接触させる第2の状態とに切り換える接触子20gが切換スイッチ20には設けられている。同様に、接点20d、20eを接触させる第1の状態と、接点20e、20fを接触させる第2の状態とに切り換える接触子20hも切換スイッチ20には設けられている。接触子20g、20hは連動しており、接点20a乃至20cにおいて第1の状態にあるとき、接点20d乃至20fにおいても第1の状態にあり、接点20a乃至20cにおいて第2の状態にあるとき、接点20d乃至20fにおいても第2の状態にある。
【0022】
切換スイッチ20の接点20bにトランジスタ6のベースが接続されている。また、接点20eは、第2のバイアス抵抗器、例えばバイアス抵抗器19を介して動作電位点+Vccに接続されている。
【0023】
切換スイッチ20の接点20a、20dには、減衰手段、例えば減衰器、具体的にはπ型減衰器22が接続されている。π型減衰器22の入力側の抵抗器22aの一端が接点20dに接続され、この抵抗器22aの他端がコンデンサ24aを介して接地電位点に接続され、高周波的に接地されている。π型減衰器22の出力側の抵抗器22bの一端が接点20aに接続され、この抵抗器22bの他端がコンデンサ24bを介して接地電位点に接続され、高周波的に接地されている。接点22a、22d間に抵抗器22cが接続されている。
【0024】
切換スイッチ20の接点20c、20f間には、高周波信号経路としてコンデンサ26が接続されている。接点20c、20f間には、バイアス調整手段の一部をなす抵抗器28も接続され、接点20cと第1の基準電位点10との間にも、バイアス調整手段をなす抵抗器30が接続されている。
【0025】
従って、切換スイッチ20が第1の状態にあって、接点20a、20bが接続され、かつ接点20d、20eが接続された状態では、バイアス抵抗器19、抵抗器22c、バイアス抵抗器18によって、トランジスタ6にバイアスが与えられる。また、切換スイッチ20が第2の状態にあって、接点20b、20cが接続され、かつ接点20e、20fが接続された状態では、バイアス抵抗器19、抵抗器28、30、バイアス抵抗器18によって、トランジスタ6にバイアスが与えられる。
【0026】
一般にトランジスタは、出力電流、例えばコレクタ電流が少ない場合には雑音指数特性が良好となり、コレクタ電流が多い場合には歪み特性が良好となる性質がある。そこで、切換スイッチ20が第1の状態では、歪み特性が良好となるように、バイアス抵抗器19、抵抗器22c、バイアス抵抗器18の抵抗値が選択されている。なお、抵抗器22cは、減衰器22の一部を構成している関係上、その値が小さく、バイアスは、実質的にはバイアス抵抗器18、19の値によって決まる。また、切換スイッチ20が第2の状態では、雑音指数特性が良好となるように、バイアス抵抗器19、抵抗器28、30、バイアス抵抗器18の抵抗値が設定されている。
【0027】
また、接点20eは、直流阻止コンデンサ32を介して入力端子34に接続されている。この入力端子34には、図示していない入力側フィルタを介して高周波信号、例えばUHF帯及びVHF帯のテレビジョン放送信号が供給されている。従って、切換スイッチ20が第1の状態にあるときには、減衰器22によってテレビジョン放送信号が減衰されて、トランジスタ6のベースに供給される。しかし、切換スイッチ20が第2の状態にあるときには、テレビジョン放送信号はコンデンサ26を介してトランジスタ6のベースに入力されるので、減衰器22による減衰は行われない。切換スイッチ20の操作によって、テレビジョン放送信号の減衰状態を変化させると、これに伴いトランジスタ6のバイアスも変化する。
【0028】
第1の基準電位点10は、バイパスコンデンサ36を介して接地電位点に高周波的に接続されている。
【0029】
第2の増幅手段4も、第2のトランジスタ、例えばNPNトランジスタ38を有している。このトランジスタ38の第2の共通電極、例えばエミッタは、共通電極用抵抗器、例えばエミッタ用抵抗器40を介して第2の基準電位点である接地電位点に接続されている。このエミッタは、バイパスコンデンサ42を介して接地電位点に高周波的にも接地されている。このトランジスタ38の第2の出力電極、例えば、コレクタと第2の動作電位点44との間には、第2の負荷、例えば高周波コイル46が接続され、その中間タップが直流阻止コンデンサ48を介して出力端子50に接続されている。出力端子50は、図示しない出力側フィルタに接続されている。この出力側フィルタの出力が例えばテレビジョン受像機に接続される。なお、高周波コイル46の第2の動作電位点側の端部は、バイパスコンデンサ51を介して接地電位点に接続されている。
【0030】
トランジスタ38の第2の制御電極、例えばベースは、可変抵抗器52の摺動子に接続されている。この可変抵抗器52の一端aと可変抵抗器52の摺動子との間に、抵抗器54とコンデンサ56とが直列に接続されている。この可変抵抗器52の他端bは、直列に接続された減衰器用抵抗器58、第4のバイアス抵抗器、例えばバイアス抵抗器60の直列回路を介して第2の動作電位点44に接続されている。また、減衰器用抵抗器58とバイアス抵抗器60の接続点は、バイパスコンデンサ62を介して接地電位点に高周波的に接続されている。さらに、可変抵抗器52の一端aは、第3のバイアス抵抗器、例えばバイアス抵抗器64を介して接地電位点に接続されている。これらバイアス抵抗器60、64、可変抵抗器52が、直列バイアス回路を構成している。
【0031】
また、バイアス抵抗器64と可変抵抗器52の接続点は、直流阻止コンデンサ66を介して高周波コイル14の中間タップに接続されている。バイパスコンデンサ62をバイアス抵抗器60と抵抗器58との接続点に設けたことにより、前段の増幅手段2によって増幅された高周波信号は、可変抵抗器52、抵抗器58、抵抗器54及びコンデンサ56からなるL型減衰器を介してトランジスタ38のベースに供給される。
【0032】
そして、可変抵抗器52の摺動子がそれの一端a側に摺動している状態において、この減衰器による減衰は最も少なく、また、可変抵抗器52、バイアス抵抗器60の直列回路の合成抵抗値と、バイアス抵抗器64の抵抗値とによってトランジスタ38にバイアスが与えられ、そのバイアスは、歪み特性が問題とならない程度に、これらの値が設定されている。また、可変抵抗器52の摺動子がそれの他端b側に摺動している状態において、L型減衰器の減衰量は、最も大きく、その値は、可変抵抗器52、抵抗器54、抵抗器58によって決定される。さらに、このとき、トランジスタ38のバイアスは、バイアス抵抗器64、可変抵抗器52の合成抵抗値と、バイアス抵抗器60の抵抗値とによって決定され、そのバイアスは、最も歪み特性が良好となるように設定されている。即ち、可変抵抗器52を含む利得調整回路によって利得を調整すると、この調整に伴ってバイアスが調整される。
【0033】
第2の動作電位点44は、高周波阻止コイル68を介して第2の基準電位点10に接続され、この相互接続点は、電圧調整手段、例えば定電圧ダイオード70と抵抗器72との直列回路を介して第1の基準電位点である+Vccに接続されている。
【0034】
このように構成された高周波増幅器では、例えば前段の増幅手段2に入力されるテレビジョン放送信号のレベルが低い場合、即ち弱電界の場合、切換スイッチ20を第2の状態、即ち接触子20gで接点20b、20cが接続され、接触子20hで接点20e、20fが接続された状態に切り換える。これによって、トランジスタ6には、バイアス抵抗器18、19、抵抗器28、30によって、雑音指数特性が良好となるバイアスが与えられる。また、テレビジョン放送信号は、入力端子34、直流阻止コンデンサ32、接点20e、接触子20h、接点20f、コンデンサ26、接点20c、接触子20g、接点20gを介してトランジスタ6のベースに供給され、雑音指数特性が良好な状態で増幅される。
【0035】
このとき、後段の増幅手段4において、可変抵抗器52は、一端a側に摺動される。これによって、可変抵抗器52、バイアス抵抗器60の直列回路と、バイアス抵抗器64とによって、歪み特性が問題とならない程度のバイアスがトランジスタ38に与えられる。このとき、トランジスタ6で増幅されたテレビジョン放送信号は、可変抵抗器52によって減衰されることなく、トランジスタ38のベースに供給されて増幅される。
【0036】
このように、弱電界の場合には、前後段の増幅手段2、4のトランジスタ6、38に、雑音指数特性が良好となり、かつ信号レベルに対して歪み特性が問題とならない程度にバイアスを与え、かつ減衰器22による減衰及び可変抵抗器52、抵抗器58等によるL型減衰器による信号レベルの減衰をそれぞれ行っていない。
【0037】
前段の増幅手段2に入力されるテレビジョン放送信号のレベルが高い場合、即ち、強電界の場合には、切換スイッチ20を第1の状態、即ち接触子20gにより接点20a、20bが接続され、かつ接触子20hにより接点20d、20eが接続された状態に切り換える。これによって、バイアス抵抗器18、19によってトランジスタ6に、歪み特性が良好となるバイアスが与えられる。このとき、接点20a、20dを経て、減衰器22が直流阻止コンデンサ32とトランジスタ6のベースとの間に接続されているので、テレビジョン放送信号は減衰器22によって減衰されて、トランジスタ6のベースに供給され、低歪み特性で増幅される。
【0038】
ところで、高周波阻止コイル68を通じて第1の基準電位点10と第2の動作電位点44とが接続されているので、高周波コイル14とトランジスタ6のコレクタ・エミッタとの直列回路と、高周波コイル46とトランジスタ38のコレクタ・エミッタとの直列回路とは、+Vccと第2の基準電位点である接地電位点との間に直列に接続されている。従って、トランジスタ6が低歪み特性となるようにバイアスが設定されると、トランジスタ6のコレクタ・エミッタ両端間の電圧が低くなり、定電圧ダイオード70及び抵抗器72の直列回路によって第2の動作電位点と第2の基準電位点との間の電圧が高くなる。その結果、トランジスタ38のコレクタ電流が増加し、歪み特性が自動的に良好となる。
【0039】
後段の増幅手段4において、可変抵抗器52の摺動子を他端b側に摺動させると、バイアス抵抗器64、可変抵抗器52の合成抵抗値と、バイアス抵抗器60の抵抗値とによって決まるバイアスが、トランジスタ38に与えられる。このバイアスは、さらに、低歪み特性となるバイアスである。そして、高周波コイル14から直流阻止コンデンサ66を介して取り出されたテレビジョン放送信号は、可変抵抗器52、抵抗器54及び抵抗器58によって構成される減衰器によって大きく減衰され、トランジスタ38のベースに供給され、低歪み特性で増幅される。
【0040】
この状態では、トランジスタ38のコレクタ・エミッタの両端間の電圧が低下するので、ダイオード70と抵抗器72の直列回路によって第1の動作電位点と第1の基準電位点との間の電圧が増加し、トランジスタ6を流れる電流が増加し、トランジスタ6の低歪み特性が更に改善される。
【0041】
このようにトランジスタ6のコレクタ・エミッタと高周波コイル14の直列回路と、トランジスタ38のコレクタ・エミッタと高周波コイル46の直列回路とが、直列に接続されていることにより、トランジスタ6、38のバイアスが自動的に低歪み特性のバイアスとなる。但し、前段の増幅手段2、後段の増幅手段4への電圧配分及びトランジスタ6、38のコレクタ電流の配分の調整は、定電圧ダイオード70と抵抗器72とによる定電圧特性の程度によって決定される。
【0042】
逆に、雑音指数特性を良好にするように、切換スイッチ20を第2の状態に切り換えた場合には、トランジスタ6のコレクタ・エミッタの両端間の電圧が高くなり、ダイオード70と抵抗器72との直列回路により第2の動作電位点と第2の基準電位点との間の電圧が低くなり、増幅手段4でも、歪み特性が問題とならない程度に抑えられたバイアスが可変抵抗器52を操作しなくても、トランジスタ38に与えられる。
【0043】
なお、強電界及び弱電界の中間の場合には、切換スイッチ20を第1または第2の状態に切り換え、可変抵抗器52の摺動子を適切な位置に摺動させることによって、バイアスと利得との適切な調整が行われる。
【0044】
以上のように、この高周波増幅器では、高周波増幅器には使用されることが多い入力側可変減衰器及び利得調整回路を使用して、トランジスタ6、38のバイアスを適切な値に設定することができる。また、切換スイッチ20では、第1及び第2の状態のいずれであっても、接触子20g、20hには常に電流が流れているので、接触子20g、20hがいずれかの接点に錆び付くことがなく、接点劣化の防止の効果がある。
【0045】
第2の実施の形態の高周波増幅器を図2に示す。この実施の形態では、第2の増幅手段4に代えて、第3の増幅手段、例えば増幅手段4aが使用されている。この増幅手段4aは増幅手段4と比較すると、レベル調整とバイアスの調整とを行わないもので、増幅手段4に設けられていた可変抵抗器52、抵抗器54、コンデンサ56、抵抗器58、コンデンサ62が除去されている。他の構成は、増幅手段4と同一である。同等部分には、同一符号の末尾に符号aを付して、その説明を省略する。但し、増幅手段4aにおけるトランジスタ38aが第1の増幅用能動素子に該当し、それのコレクタ、ベース及びエミッタが、第3の出力電極、第3の制御電極及び第3の共通電極に該当し、高周波コイル46aが第3の負荷に該当し、エミッタ抵抗器40a、バイアス抵抗器60a、62aがバイアス付与手段に該当する。
【0046】
この構成においても、第1の基準電位点10と第2の動作電位点44aとが高周波阻止コイル68を介して接続されているので、高周波コイル14とトランジスタ6と高周波コイル46aとトランジスタ38aとが、直列に第1の動作電位点である+Vccと第2の基準電位点である接地電位点との間に接続されている。従って、トランジスタ6が低歪み特性となるようにバイアスが設定されると、トランジスタ6のコレクタ・エミッタの両端間の電圧が低くなり、定電圧ダイオード70と抵抗器72との直列回路により、第2の動作電位点44aと第2の基準電位点(接地電位点)との間の電圧が高くなる。その結果、トランジスタ38aのコレクタ電流が増加し、トランジスタ38aの歪み特性が自動的に良好となる。逆に、雑音指数特性が良好になるように切換スイッチ20を第2の状態に切り換えた場合には、トランジスタ6のコレクタ・エミッタ間電圧が高くなり、第2の動作電位点44aと第2の基準電位点との間の電圧が低くなるので、トランジスタ38aのコレクタ電流が小さくなり、増幅手段4aに歪み特性が問題とならない程度のバイアスが与えられる。
【0047】
第3の実施の形態の高周波増幅器を図3に示す。図3の高周波増幅器は、図2の高周波増幅器の後段に、第4の増幅手段、例えば増幅手段4bを設けたものである。この増幅手段4bでは、バイアス抵抗器60、高周波コイル46が高周波阻止コイル68を介して第1の動作電位点+Vccに接続されている以外、増幅手段4と同一の構成である。同等部分には同一符号を付して、その説明を省略する。但し、トランジスタ38が第4のトランジスタに該当し、それらのエミッタ、コレクタ、ベースが第4の共通電極、第4の出力電極、第4の制御電極に該当する。エミッタ抵抗器40が第3の共通電極用抵抗器に該当し、高周波コイル46が第4の負荷に該当し、バイアス抵抗器64が第5のバイアス抵抗器に該当し、バイアス抵抗器60が第6のバイアス抵抗器に該当する。
【0048】
この実施の形態では、増幅手段4bにおいても、可変抵抗器52の操作によって、レベル調整とバイアスの調整とが行われ、減衰量を大きくするときには、バイアスは低歪み特性となるように行われ、減衰量を小さくするときには、バイアスは歪み特性が問題にならない程度に与えられる。しかも、第2の動作電位点が高周波阻止コイル68を介して第1の動作電位点+Vccに接続されているので、この調整は、増幅手段2における切換スイッチ20の操作によるバイアスの変化の影響を受けない。
【0049】
第4の実施の形態の高周波増幅器を図4に示す。この高周波増幅器は、図1の増幅手段2に代えて、第5の増幅手段、例えば増幅手段4cを設けたものである。この増幅手段4cは、バイアス及びレベルを可変するための回路を備えていない以外、増幅手段4とほぼ同一の構成である。同等部分には同一符号の末尾に添え字bを付して、その説明を省略する。但し、エミッタ抵抗器40b、バイアス抵抗器64bは第1の基準電位点10bに接続され、かつバイパスコンデンサ36bによって接地電位点に高周波的に接続されている。また、高周波コイル46b、バイアス抵抗器60bは第1の動作電位点+Vccに接続されている。また、高周波コイル46bの+Vcc側の端部が接地電位点にバイパスコンデンサ16bによって高周波的に接続されている。トランジスタ38bが第2の増幅用能動素子に該当し、それのコレクタ、エミッタ及びベースが、第5の出力電極、第5の共通電極及び第5の制御電極に該当する。高周波コイル46bが第5の負荷に該当し、バイアス抵抗器60b、64b、エミッタ抵抗器40bがバイアス付与手段に該当する。
【0050】
この高周波増幅器においても、増幅手段4で可変抵抗器52を操作すると、トランジスタ38へのバイアスが変化し、それと共に利得の調整が行われる。また、第1の基準電位点10bと第2の動作電位点44とが高周波阻止コイル68を介して接続されているので、トランジスタ38bにおけるバイアスが、トランジスタ38のバイアス変化に従って変化する。即ち、低歪み特性となるようにトランジスタ38のバイアスを増加させたことにより、トランジスタ38のコレクタ・エミッタの両端間電圧が低下した場合には、ダイオード70、抵抗器72により、第1の基準電位点と第1の動作電位点との間の電圧が高くなり、トランジスタ38bのコレクタ電流を多く流すことができ、増幅手段4cも低歪み特性とすることができる。逆に、歪み特性が問題とならない程度にトランジスタ38のバイアスを変化させた場合には、トランジスタ38のコレクタ・エミッタ間電圧が高くなり、第1の基準電位点と第1の動作電位点との間の電圧が低くなる。その結果、トランジスタ38bのコレクタ電流も小さくなり、雑音指数特性が良好となるバイアスがトランジスタ38bに与えられる。
【0051】
第5の実施の形態の高周波増幅器を図5に示す。この高周波増幅器は、図4の高周波増幅器の前段に、第6の増幅手段、例えば増幅手段2aを設けたものである。増幅手段2aは、エミッタ抵抗器8、バイアス抵抗器18、コンデンサ36が、第1の基準電位点ではなく、第2の基準電位点である接地電位点に接続されている以外、増幅手段2と同様に構成されている。同等部分には、同一符号を付して、その説明を省略する。但し、トランジスタ6が第6のトランジスタに該当し、それのコレクタ、ベース及びエミッタが第6の出力電極、第6の制御電極及び第6の共通電極に該当する。エミッタ抵抗器8が第4の共通電極に該当し、高周波コイル14が第6の負荷に該当し、バイアス抵抗器18が第7のバイアス抵抗器に該当し、バイアス抵抗器19が第8のバイアス抵抗器に該当し、抵抗器28、抵抗器30がバイアス調整手段に該当する。この増幅手段2aでは、増幅手段4における可変抵抗器52の操作とは独立して、切換スイッチ20の操作によって、バイアスとレベルとを調整することができる。
【0052】
上記の各実施の形態では、2段若しくは3段に増幅手段を縦続接続したが、さらに多くの増幅段を縦続接続することもできる。上記の各実施の形態では、トランジスタを使用したが、これに限ったものではなく、例えば増幅手段2a、4a、4b、4cには、FETを使用することもできる。上記の各実施の形態では、定電圧ダイオード70と抵抗器72の直列回路からなる定電圧調整手段を設けたが、定電圧調整手段として抵抗器のみを使用することもできる。また、定電圧調整手段は、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間に接続したが、第2の動作電位点と第2の基準電位点との間に接続することもできる。上記の各実施の形態では、各トランジスタのエミッタは、エミッタ抵抗器を介して第1の基準電位点または第2の基準電位点に接続したが、エミッタを直接に第1の基準電位点または第2の基準電位点に接続することもできる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、縦続接続された複数の増幅手段それぞれに適切なバイアスを個別に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の高周波増幅器の回路図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の高周波増幅器の回路図である。
【図3】本発明の第3の実施形態の高周波増幅器の回路図である。
【図4】本発明の第4の実施形態の高周波増幅器の回路図である。
【図5】本発明の第5の実施形態の高周波増幅器の回路図である。
【符号の説明】
2 第1の増幅手段
2a 第6の増幅手段
4 第2の増幅手段
4a 第3の増幅手段
4b 第4の増幅手段
4c 第5の増幅手段
6 (第1の)トランジスタ
8 40 エミッタ抵抗器
10 第1の基準電位点
14 46 高周波コイル(負荷)
18 バイアス抵抗器
19 バイアス抵抗器
20 切換スイッチ(選択手段)
22 減衰器
28 30 抵抗器(バイアス調整手段)
38 (第2の)トランジスタ
52 可変抵抗器
58 60 バイアス抵抗器
64 バイアス抵抗器

Claims (6)

  1. 縦続接続された第1及び第2の増幅手段を有し、第1の増幅手段は、
    第1の出力電極、第1の制御電極及び第1の共通電極を有し、第1の共通電極は、第1の基準電位点に直接にまたは共通電極用抵抗器を介して接続されている第1のトランジスタと、
    第1の出力電極と第1動作電位点との間に接続された第1の負荷と、
    一端が第1の基準電位点に接続され、他端が第1のトランジスタの第1の制御電極に接続されている第1のバイアス抵抗器と、
    第1の動作電位点に一端が接続され、他端に入力高周波信号が供給される第2のバイアス抵抗器と、
    減衰器と、
    第1及び第2のバイアス抵抗器に接続されたとき、第1のトランジスタに対するバイアスを調整するバイアス調整手段と、
    第2のバイアス抵抗器の他端を前記減衰器を介して第1の制御電極に接続する第1の状態と、第2のバイアス抵抗器の他端を前記バイアス調整手段を介して第1の制御電極に接続する第2の状態とのいずれかを、選択する選択手段とを、
    具備し、第1の状態では、歪み特性を良好とする出力電流が第1のトランジスタを流れるように第1及び第2のバイアス抵抗器の抵抗値が選択され、第2の状態では、第1及び第2のバイアス抵抗器と共同して雑音指数を良好とする出力電流が第1のトランジスタを流れるように前記バイアス調整手段が構成され、
    第2の増幅手段は、
    第2の出力電極、第2の制御電極及び第2の共通電極を有し、第2の共通電極が第2の基準電位点に直接にまたは共通電極用抵抗器を介して接続されている第2のトランジスタと、
    第2の出力電極と第2の動作電位点との間に接続された第2の負荷と、
    一端が第2の基準電位点に接続された第3のバイアス抵抗器と、
    第3のバイアス抵抗器の他端と第2の動作電位点との間に直列に接続されており、可変抵抗器と第4のバイアス抵抗器とを含み、前記可変抵抗器の腕が第2の制御電極に接続されている直列バイアス回路とを、
    含み、第1の増幅手段からの高周波信号が第3のバイアス抵抗器と前記直列バイアス回路との接続点に供給され、
    第1の基準電位点と第2の動作電位点とが接続されている
    高周波増幅器。
  2. 縦続接続された第1及び第3の増幅手段を有し、
    第1の増幅手段は、
    第1の出力電極と、第1の制御電極と、第1の共通電極とを有し、第1の共通電極が第1の基準電位点に直接にまたは共通電極用抵抗器を介して接続されている第1のトランジスタと、
    第1の出力電極と第1の動作電位点との間に接続された第1の負荷と、
    一端が第1の基準電位点に接続され、他端が第1のトランジスタの第1の制御電極に接続されている第1のバイアス抵抗器と、
    第1の動作電位点に一端が接続され、他端に高周波信号が供給される第2のバイアス抵抗器と、
    減衰器と、
    第1及び第2のバイアス抵抗器に接続されたとき、第1のトランジスタへのバイアスを調整するバイアス調整手段と、
    第2のバイアス抵抗器の他端を前記減衰器を介して第1の制御電極に接続する第1の状態と、第2のバイアス抵抗器の他端を前記バイアス調整手段を介して第1の制御電極に接続する第2の状態とのいずれかを選択する選択手段とを、
    具備し、第1の状態では、歪み特性を良好とする出力電流が第1のトランジスタを流れるように第1及び第2のバイアス抵抗器の抵抗値が選択され、第2の状態では、第1及び第2のバイアス抵抗器と共同して雑音指数を良好とする出力電流が第1のトランジスタを流れるように前記バイアス調整手段が構成され、
    第3の増幅手段は、
    第3の出力電極、第3の制御電極及び第3の共通電極を有し、第3の制御電極に第1の増幅手段から高周波信号が供給される第1の増幅用能動素子と、
    第3の出力電極と第3の共通電極との間の導電路と直列に、第2の動作電位点と第2の基準電位点との間に接続された第3の負荷と、
    前記増幅用能動素子にバイアスを付与するバイアス付与手段とを、
    含み、
    第1基準電位点と第2動作電位点とが接続されている高周波増幅器。
  3. 請求項2記載の高周波増幅器において、更に、第4の増幅手段を有し、第4の増幅手段は、
    第4の出力電極、第4の制御電極及び第4の共通電極を有し、第4の共通電極が第2の基準電位点に直接にまたは共通電極用抵抗器を介して接続されている第4のトランジスタと、
    第4の出力電極と第1の動作電位点との間に接続された第4の負荷と、
    一端が第2の基準電位点に接続された第5のバイアス抵抗器と、
    第5のバイアス抵抗器の他端と第1の動作電位点との間に接続されており、可変抵抗器と第6のバイアス抵抗器とを含み、前記可変抵抗器の腕が第4の制御電極に接続されている直列バイアス回路とを、
    含み、第3の増幅手段からの増幅された高周波信号が第5のバイアス抵抗器と前記直列バイアス回路との接続点に供給される
    高周波増幅器。
  4. 縦続接続された第2及び第5の増幅手段を含み、
    第5の増幅手段は、
    第5の出力電極、第5の制御電極及び第5の共通電極を含み、第5の制御電極に高周波信号が供給される第2の増幅用能動素子と、
    第5の出力電極と第5の共通電極との間の導電路と直列に、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間に接続された第5の負荷と、
    第2の増幅用能動素子にバイアスを付与するバイアス付与手段とを、
    含み、
    第2の増幅手段は、
    第2の出力電極、第2の制御電極及び第2の共通電極を含み、第2の共通電極が第2の基準電位点に直接にまたは共通電極用抵抗器を介して接続されている第2のトランジスタと、
    第2の出力電極と第2の動作電位点との間に接続された第2の負荷と、
    一端が第2の基準電位点に接続された第3のバイアス抵抗器と、
    第3のバイアス抵抗器の他端と第2の動作電位点との間に接続されており、可変抵抗器と第4のバイアス抵抗器とを含み、前記可変抵抗器の腕が第2の制御電極に接続されている直列バイアス回路とを、
    含み、第5の増幅手段からの増幅された高周波信号が第3のバイアス抵抗器と前記直列バイアス回路との接続点に供給され、
    第1の基準電位点と第2の動作電位点とが接続されている高周波増幅器。
  5. 請求項4記載の高周波増幅器において、更に、第6の増幅手段を含み、第6の増幅手段は、
    第6の出力電極と、第6の制御電極と、第6の共通電極とを有し、第6の共通電極が第2の基準電位点に直接にまたは共通電極用抵抗器を介して接続されている第6のトランジスタと、
    第6の出力電極と第1の動作電位点との間に接続された第6の負荷と、
    一端が第2の基準電位点に接続され、他端が第6のトランジスタの第6の制御電極に接続されている第7のバイアス抵抗器と、
    第1の動作電位点に一端が接続され、他端に高周波信号が供給される第8のバイアス抵抗器と、
    減衰器と、
    第7及び第8のバイアス抵抗器に接続されたとき、第6のトランジスタへのバイアスを調整するバイアス調整手段と、
    第8のバイアス抵抗器の他端を前記減衰器を介して第6の制御電極に接続する第1の状態と、第8のバイアス抵抗器の他端を前記バイアス調整手段を介して第6の制御電極に接続する第2の状態とのいずれかを選択する選択手段とを、
    具備し、第1の状態では、歪み特性を良好とする出力電流が第6のトランジスタを流れるように第7及び第8のバイアス抵抗器の抵抗値が選択され、第2の状態では、第7及び第8のバイアス抵抗器と共同して雑音指数を良好とする出力電流が第6のトランジスタを流れるように前記バイアス調整手段が構成され、第6の増幅手段によって増幅された高周波信号が、前記第6の負荷から第5の増幅手段の第2の増幅用能動素子の第5の制御電極に供給されている高周波増幅器。
  6. 請求項1乃至5いずれか記載の高周波増幅器において、第1の動作電位点と第1の基準電位点との間または第2の動作電位点と第2の基準電位点との間に、電圧調整手段が設けられている高周波増幅器。
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