JP3821628B2 - 金属二重管及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種金属によって構成される外管と内管とが密接してなる金属二重管及びその製造方法に関するものであり、特に外管をチタン又はチタン合金で構成し、内管を強度保持のための金属で構成した表面耐食性の優れた金属二重管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路の両側に設置される転落防止柵や侵入防止柵、建物の周囲に設置されるフェンス等においては、その構成部材として金属管が用いられることが多い。これらの柵やフェンスは屋外に設置されるため、耐食性を要求される。
【0003】
金属管として安価な鉄製の管を用い、その表面に防食用の塗装を施す。さらに耐食性を重視する場合は鉄製の管の表面を亜鉛メッキし、その上に表面塗装が実施されている。しかし、海岸近くの腐食しやすい環境に設置される場合においては、亜鉛を厚メッキして対応しているが、メッキの付着性の問題から亜鉛のメッキ量には限界があり、部材の寿命が腐食によって低下するという問題を有している。
【0004】
金属管としてステンレス鋼製の管を用いた場合においては、ステンレス鋼は通常の炭素鋼に比較して高価であるため、ステンレス鋼製の管を用いたのでは費用が増大するという問題がある。また、海岸近くの腐食しやすい環境の中では、ステンレス鋼といえども孔食により表面に錆が生じるので美観が劣化し、美観を維持するためのメンテナンス費用がかかるため、問題を完全に解決するには到らない。
【0005】
異種金属によって構成される外管と内管とによって金属二重管を構成し、外管にチタンやステンレス鋼等の耐食性の良好な金属を用い、内管に管の強度を確保するための鉄等の金属を用いる二重管とし、この二重管を耐食性が要求される部材として使用する方法が知られている。
【0006】
あらかじめ内管及び外管を別々に製造し、その後、外管の内側に内管を装着し、その後冷間加工を行い密着性を良くして、さらに必要に応じて熱処理を行って内管と外管との密着部に拡散層を形成し、内管と外管との一体化を図る方法が知られている。二重管においては内管と外管とが密接していることが必須であり、上記あらかじめ内管と外管とを別々に製造してその後両者を装着する方法においては、外管と内管との間の密着性を得るために冷間加工を行っているのである。特開昭63−219555号公報に記載の方法においては、上記冷間加工として冷間引抜加工を行ない、その後拡散層を形成して密着させている。特開昭63−165028号公報に記載の方法においては、内管に外管を挿入して重ね合せた後、高温に加熱し同時に内管を加圧して拡管し、内管と外管を緊密に固着している。特開平2−121784号公報に記載の方法においては、冷間圧延、脱脂洗浄、加熱、冷間加工、溶体化処理、冷間抽伸を行ない、二重クラッド管を成形している。
【0007】
予め2種類の金属を接着したクラッド金属を製造し、このクラッド金属を造管して二重管を製造する方法が考えられる。しかし、二重管の一方の材質にチタンを用い、他方の材質に他金属(鉄系金属や銅)を用いる場合、造管時の溶接においてチタンどうしの溶接部にFeやCuが混入してしまい、溶接部が脆化するために健全な溶接管が製造できないという問題がある。特開昭53−53020号公報に記載の方法においては、帯板状の芯材の両面に表面板として異質の金属材料例えばチタン材料を重合固着した複合部材を準備し、この複合部材を造管し、接合すべき両端面に表面板と同質の金属材料からなる紐状の端面材を固着し、この端面材を溶接して複合管を構成する方法が記載されいてる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
内管と外管とを別々に製造して両者を装着し縮径や拡管等の冷間加工を行う方法においては、冷間加工を行うための工程が増え、製造コストが増大するという問題がある。もちろん、内管と外管とを別々に製造して両者を装着したのみでは、内管と外管とが密接せず、二重管として用いることが困難である。
【0009】
上記特開昭53−53020号公報に記載の方法においては、製造工程が複雑で製造コストが増大するとともに、溶接部の端面材は表面材と同材質であり、表面材は通常はチタン等の耐食性を得るための材質であるから、溶接部においては芯材ではなく耐食性材料のみによって構成することとなる。
【0010】
本発明は上記課題を解決し、安価な二重管及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)異種金属によって構成される外管1と内管2とが密接してなる金属二重管において、前記外管1はチタン又はチタン合金よりなり、前記外管1と内管2とはそれぞれ管の長手方向に平行な溶接部(3、4)を有し、外管1と内管2それぞれの母材部金属組織は圧延まま又は焼鈍組織であることを特徴とする金属二重管。
(2)溶接部(3、4)の金属組織は溶接時以降加工変形を受けていない組織であることを特徴とする上記(1)に記載の金属二重管。
(3)前記外管1と内管2との溶接部(3、4)は、二重管の周方向で略同一位置に存することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の金属二重管。
(4)前記外管1の肉厚は、前記内管2の肉厚の50%以下であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の金属二重管。
(5)前記内管2は鉄、鉄合金又はステンレス鋼よりなり、前記外管1の溶接部組成におけるFe濃度は不可避不純物濃度であることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の金属二重管。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の金属二重管の管端部に蓋7をかぶせ、該蓋7は前記外管1を構成する金属との間で溶接が可能な金属にて構成し、蓋7と外管1との接触部を溶接してなることを特徴とする金属二重管。
(7)金属帯6を円筒状に成形しその継目部を溶接して内管2を形成し、次いで該内管2の外形に沿って金属帯5を円筒状に成形しその継目部を溶接して外管1を形成することを特徴とする、上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の金属二重管の製造方法。
(8)前記内管2を形成した後に該内管2を冷却し、次いで該内管2の外形に沿って金属帯5を円筒状に成形しその継目部を溶接して外管1を形成することを特徴とする上記(7)に記載の金属二重管の製造方法。
(9)前記外管継目の溶接速度は8m/分以下であることを特徴とする上記(7)又は(8)に記載の金属二重管の製造方法。
【0012】
本発明においては、金属帯6を円筒状に成形しその継目部を溶接して内管2を形成し、次いで該内管2の外形に沿って内管2とは異種金属であるチタンまたはチタン合金よりなる金属帯(チタン帯)5を円筒状に成形しその継目部を溶接して外管1を形成することにより、異種金属によって構成される外管1と内管2とが密接し、外管1と内管2とはそれぞれ管の長手方向に平行な溶接部(3、4)を有し、外管1と内管2それぞれの母材部金属組織は圧延まま組織である金属二重管を形成することをその特徴とする。
【0013】
内管2の製造においては、最も一般的な溶接管の製造方法である、金属帯6を内管形成部10において円筒状に成形し、その継目部を内管溶接部11において溶接して内管を形成する方法を採用するため、内管を安価かつ大量に製造することができる。外管1は、前記内管製造に引き続き、外管形成部13において内管2の外形に沿って内管2とは異種金属のチタン帯5を円筒状に成形し、その継目部を外管溶接部14において溶接して外管1を形成する方法を採用しているので、内管2を外管成形の型として用いるために結果として内管2と外管1とが密接して成形がなされ、外管1の継目部を溶接した結果として内管2と外管1とが密接してなる金属二重管が形成される。外管製造も上記のように最も一般的な溶接管の製造方法を応用したものであり、内管製造と外管(二重管)製造を同一の連続製造工程で同時に行うことができるので、極めて安価に金属二重管を製造することができる。
【0014】
本発明の金属二重管は以上のように製造されるので、外管1と内管2とは密接してなり、外管1と内管2とはそれぞれ管の長手方向に平行な溶接部(3、4)を有する。造管に用いる金属帯としては、圧延ままないしは焼鈍した金属帯を用いる。二重管形成後に冷間加工を行わないので外管1と内管2それぞれの母材部金属組織は圧延まま又は焼鈍組織であることを特徴とする。従来技術にあるように二重管形成後に冷間加工を行った場合には、縮径加工であれば外管の外表面に冷間引き抜き組織が形成され、拡管加工であれば内管の内表面に同じく冷間引き抜き組織が形成されるので、いずれの場合も外管あるいは内管母材部の金属組織は圧延まま又は焼鈍組織ではなくなる。なお、母材部金属組織とは、溶接熱影響部を除く部分の金属組織という意味である。また、本発明の金属二重管は、造管後に冷間加工を行わないので、外管と内管それぞれの溶接部の金属組織は溶接時以降加工変形を受けていない組織であることを特徴とする。また、造管後に焼鈍熱処理も行わないので、外管と内管それぞれの溶接部の金属組織は溶接時以降熱処理に基づく変質を受けていないという特徴も有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の金属二重管の断面を図1に示し、本発明の金属二重管の製造方法の概念図を図2に示す。
【0016】
本発明においては、内管形成部10において金属帯6を円筒状に成形し、その継目部を内管溶接部11において溶接して内管2を形成したあと、該内管を所定の長さに切断することをせず、連続的に外管形成部13において該内管2の外形に沿って内管2とは異種金属のチタン帯5を円筒状に成形し、その継目部を外管溶接部14において溶接して外管1を形成する方法を採用している。内管造管後に該内管を切断し、その後外管を形成したのでは、外管製造時の内管の供給が不連続になり、生産性の高い十分に低コストの製造を行うことができなくなる。
【0017】
通常の溶接管の製造においては、その製造工程において金属帯を円筒状に成形した後にその継目部は円筒の上方に位置している。従って、本発明の金属二重管においては、内管2の溶接部4も外管1の溶接部3もともに製造工程において円筒の上方に位置するため、外管1と内管2との溶接部は、二重管の周方向で略同一位置に存することとなる。ここで略同一位置とは、図1(b)において周方向で外管溶接部3と内管溶接部4のなす角度θは互いに30°以内の範囲に存するという意味である。二重管の造管装置において、外管の溶接位置と内管の溶接位置とを反対方向に最大限に傾斜させた場合においては、上記角度θは60°以内の範囲内まで拡大可能である。
【0018】
本発明においては、内管製造後にその内管の外形に沿って外管を形成するので、該外管形成時において内管は十分な剛性を有するとともに、該内管の剛性範囲内で外管が形成されることが必要である。そのためには、内管2の肉厚が厚く、外管1の肉厚が薄い方が好ましい。本発明においては、外管1の肉厚を内管2の肉厚の50%以下とすることにより、外管形成時に内管は十分な剛性を有して型としての役割を果たすことができる。本発明の用途において内管2は強度保持部材であって所定の肉厚を必要とし、外管1は耐食性を保持するための部材であって肉厚は薄くて良い。特に外管1として高価なチタン材料を用いるので、そもそも外管1の肉厚を薄く設計する。従って、上記のように外管1の肉厚を内管2の肉厚の50%以下とすることは、本発明の用途に基づく要請と合致している。
【0019】
内管2が肉厚2mm以上の鉄、鉄合金又はステンレス鋼である場合には、外管1の肉厚を1mm以下とすれば安定した外管の形成が可能である。また、チタン又はチタン合金製の外管の肉厚を0.1mm以上とすると好ましい。外管の肉厚が0.1mm未満の場合には、造管時の疵又は二重管を取り扱う際に生じる取り扱い疵により、外管のチタン又はチタン合金の部分に孔や割れが発生し、それが二重管の耐食性を著しく低下させることがあるからである。
【0020】
厳しい耐食性を要求される用途において、本発明は外管1をチタン又はチタン合金としているので、表面にステンレス鋼を用いた場合に現れる孔食をも防止することができる。内管2も炭素鋼等にかえてステンレス鋼とすれば、内管の腐食防止効果を向上することができる。
【0021】
内管2、外管1それぞれの継目部の溶接方法としては、母材継目部を加熱して鍛接する方法、TIG溶接法、MIG溶接法、高周波溶接法、シーム溶接法、ガス溶接法等を採用することができる。外管はチタン又はチタン合金を用いているので、外管溶接には溶接部の健全性の点からTIG溶接を用いることが最も好ましい。
【0022】
内管溶接後に該溶接部が内管表面より盛り上がったビードを形成することがある。このビードをバイト等を用いた切削手段で切削することにより、その後形成する外管との密接性をより確実にすることができる。
【0023】
外管1をチタン又はチタン合金とし、内管2を鉄、鉄合金又はステンレス鋼とする本発明においては、外管継目部のTIG溶接に配慮が必要となる。外管継目部溶接時に近接する内管2の金属が溶け出し、内管金属を構成するFe等の成分が溶接部3に混入すると、該溶接部3が脆くなって溶接不良が発生する。本発明においては、内管2を形成した後に冷却帯12において該内管を冷却し、次いで外管形成部13において該内管2の外形に沿って金属(チタン又はチタン合金)帯5を円筒状に成形し、その継目部を外管溶接部14において溶接して内管を形成することにより、内管2を構成する金属が溶け出すことなく外管1の溶接を行うことができる。その結果、本発明の金属二重管において外管の溶接部組成におけるFe濃度は不可避不純物濃度レベルあるいはそれ以下となる。
【0024】
内管形成後の内管2の冷却においては、該内管2の温度が700℃以下になるように冷却し、その後外管1の溶接を行えば、外管溶接部3への内管金属の溶け出しを防止することができる。造管装置において、内管溶接部11と外管溶接部14との間に冷却帯12を設け、該冷却帯12において内管2を強制冷却することにより、目標とする温度まで内管温度を下げることができる。
【0025】
本発明においては外管1と内管2との接触面は密接している。密接の程度は、外管1の内面と内管2の外面との間の間隔が、周方向平均で200μm以下とすることができる。該外管1の内面と内管2の外面との間の間隔は、好ましくは周方向平均で100μm以下、より好ましくは50μm以下とすることもできる。
【0026】
本発明においては、外管溶接部4の溶接速度を8m/分以下とすると好ましい。8m/分以下であれば、溶接部分にかかる瞬間的な熱負荷が軽減し、内管金属の溶融を防止することができ、溶接部の健全性が向上するからである。
【0027】
本発明の金属二重管において、図3、図4に示すように管端部に蓋7を配置することができる。該蓋7を金属二重管の外側からかぶせ、蓋の端部と金属二重管の外管1との接触部を溶接して密封することにより、当該管端部において金属二重管の内部と外界雰囲気との間を遮断することができる。金属二重管の外管がチタン又はチタン合金よりなる場合は、蓋7もチタン又はチタン合金とすることにより、蓋7と外管1との間をTIG溶接することが可能になる。外管1がチタン又はチタン合金であって蓋7を鉄系金属とすると、外管1と蓋7との間を溶接しようとすると両金属が混合し、健全な溶接部8を形成することができなくなる。
【0028】
【実施例】
表1のNo.1〜14に示す条件を用いて本発明の金属二重管を製造した。図2に示す連続造管装置を用いた。外管1の材質はチタン又はチタン合金、内管2の材質はステンレス鋼又は炭素鋼を用いた。
【0029】
【表1】
Figure 0003821628
【0030】
まず内管形成部19にて連続する金属帯6を円筒状に成形し、その継目部を内管溶接部11において高周波溶接又はTIG溶接によって溶接して内管2を形成し、引き続く5m長さの冷却帯12において内管2を強制水冷して内管温度を330℃まで低減し、あわせてビード切削部15においてバイトを用いてビードの切削を行った。その後、外管形成部13にて内管2の外形に沿って連続するチタン帯5を円筒状に成形し、その継目部を外管溶接部14においてTIG溶接して外管1を形成した。外管のTIG溶接条件は表1に示す通りである。形成された二重管はその後図示しない切断部において所定の長さに切断した。
【0031】
内管溶接部4と外管溶接部3との位置関係は、表1に溶接部角度θとして示した角度だけ周方向に互いにずれた位置とした。外管1の内面と内管2の外面との間の間隔は周方向平均50μm以下となった。いずれの実施例においても、外管の溶接部3への内管材質の溶け込みは発生せず、良好な溶接部を形成することができた。
【0032】
内管の材質に炭素鋼を用いた実施例No.11、12においては、切断した金属二重管の両方の管端部には、図4に示すような蓋7を設置した。また、気温が高い地区では、海岸から100m以内の海岸部に設置する部材については、内管の材質にステンレス鋼を用いた場合においても同様に管端部に図4に示す蓋7を設置した。蓋7の材質は純チタンであり、蓋7の端部と外管との接触部をTIG溶接によって密封して溶接部8とし、二重管の内部と外部雰囲気との間を遮断した。気温が高い地区であっても海岸から100m以上離れた地点、および気温が低い地区に設置する部材については、内管の材質がステンレス鋼の場合には蓋7を設置せずに使用した。
【0033】
海岸近くに設置する転落防止柵において上記金属二重管を使用した。長期間の使用においても金属二重管の表面腐食は発生せず、またステンレス鋼管に見られるような表面の孔食も発生しなかった。また、内管の腐食も発生しなかった。このため、長期間にわたって転落防止柵の美観を維持することができ、半永久的に使用を継続することが可能となった。
【0034】
【発明の効果】
本発明においては、金属帯を円筒状に成形しその継目部を溶接して内管を形成し、次いで該内管の外形に沿って内管とは異種金属の金属帯を円筒状に成形しその継目部を溶接して外管を形成することにより、異種金属によって構成される外管と内管とが密接し、外管と内管とはそれぞれ管の長手方向に平行な溶接部を有し、外管と内管それぞれの母材部金属組織は圧延まま又は焼鈍組織である金属二重管を形成することができる。その結果、従来のように冷間圧延によって外管と内管とを密着する工程が不要になり、安価に金属二重管を製造することが可能になった。
【0035】
その結果、内管によって機械的強度を保持し、更に外管としてチタン等の耐食性に優れた金属管を配置することにより、海岸付近において使用しても腐食が発生せず表面の美観が長期に保たれる金属二重管を極めて安価に提供することが可能になった。
【0036】
本発明の金属二重管の管端部に蓋をかぶせ、該蓋は前記外管を構成する金属との間で溶接が可能な金属にて構成し、蓋と外管との接触部を溶接した金属二重管により、二重管内部と外界雰囲気との間を遮断し、内管の腐食を防止することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属二重管の断面図である。
【図2】本発明の金属二重管の製造方法を示す概念図である。
【図3】管端部に蓋を装着した本発明の金属二重管の部分断面図である。
【図4】管端部に蓋を装着した本発明の金属二重管の部分断面図である。
【符号の説明】
1 外管
2 内管
3、4 溶接部
5 金属帯(チタン帯)
6 金属帯
7 蓋
8 溶接部
10 内管形成部
11 内管溶接部
12 冷却帯
13 外管形成部
14 外管溶接部
15 ビード切削部

Claims (9)

  1. 異種金属によって構成される外管と内管とが密接してなる金属二重管において、前記外管はチタン又はチタン合金よりなり、前記外管と内管とはそれぞれ管の長手方向に平行な溶接部を有し、外管と内管それぞれの母材部金属組織は圧延まま又は焼鈍組織であることを特徴とする金属二重管。
  2. 溶接部の金属組織は溶接時以降加工変形を受けていない組織であることを特徴とする請求項1に記載の金属二重管。
  3. 前記外管と内管との溶接部は、二重管の周方向で略同一位置に存することを特徴とする請求項1又は2に記載の金属二重管。
  4. 前記外管の肉厚は、前記内管の肉厚の50%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の金属二重管。
  5. 前記内管は鉄、鉄合金又はステンレス鋼よりなり、前記外管の溶接部組成におけるFe濃度は不可避不純物濃度であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の金属二重管。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の金属二重管の管端部に蓋をかぶせ、該蓋は前記外管を構成する金属との間で溶接が可能な金属にて構成し、蓋と外管との接触部を溶接してなることを特徴とする金属二重管。
  7. 金属帯を円筒状に成形しその継目部を溶接して内管を形成し、次いで該内管の外形に沿って金属帯を円筒状に成形しその継目部を溶接して外管を形成することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の金属二重管の製造方法。
  8. 前記内管を形成した後に該内管を冷却し、次いで該内管の外形に沿って金属帯を円筒状に成形しその継目部を溶接して外管を形成することを特徴とする請求項7に記載の金属二重管の製造方法。
  9. 前記外管継目部の溶接速度は8m/分以下であることを特徴とする請求項7又は8に記載の金属二重管の製造方法。
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