JP3821503B2

JP3821503B2 - Fixing roller and manufacturing method thereof

Info

Publication number: JP3821503B2
Application number: JP19810695A
Authority: JP
Inventors: 泰博福本; 広美上村; 千明加藤; 勝中村; 博之石川
Original assignee: Sumitomo Electric Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date: 1995-01-11
Filing date: 1995-07-11
Publication date: 2006-09-13
Anticipated expiration: 2015-07-11
Also published as: JPH08248798A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ等の電子写真装置における定着部（定着装置）に用いられる定着ローラに関し、さらに詳しくは、ヒートアップタイムが短縮され、かつ、駆動力を伝達するギア部材との嵌合部が補強された定着ローラに関する。
【０００２】
【従来の技術】
静電複写方式を利用した電子写真複写機やレーザープリンタ、ファクシミリ等の定着には、熱ローラ定着方式が汎用されている。即ち、定着部における定着部材として、内部に電熱ヒータ等の加熱源を配置し、外表面上を離型性の良いフッ素樹脂等で被覆した定着ローラ（熱ローラ）と、該定着ローラに対向して密着させた加圧ローラ（通常、ゴムローラ）とを用い、これらのローラ間にトナー像を形成した転写紙を通過させて、該トナー像を転写紙上に熱融着させて定着させる方式である。
【０００３】
熱ローラ定着方式は、他の定着方式と比較して、熱効率が高く、高速化に適しているが、定着ローラの寿命が短いという欠点を有している。その原因として、例えば、長期間の使用によるフッ素樹脂層の界面剥離の問題等があり、必要な対策がとられている。ところが、最近では、定着ローラの薄肉化に伴う新たな問題点が生じている。
【０００４】
最近の電子写真複写機等におけるニーズとして、スイッチを入れた（ＯＮ）後の待ち時間の短縮がある。複写機等を作動させるためにスイッチを入れると、ヒータが加熱されるが、定着ローラが所定の温度に到達するのに数十秒から数分間の待ち時間が必要となる。事務処理の迅速化のために、この待ち時間（ヒートアップタイム）の短縮が望まれている。また、複写機等をいつでも使用できるようにするために、不使用時でも通電しているが、エネルギーの無駄であり、電気代もかさむことになる。所定時間不使用状態が続くと、ヒータのスイッチが切れる（ＯＦＦになる）か、あるいは保持温度を自動的に低く設定し、入力があると再びヒートアップを行う節電機能の付いた機種もあるが、これらの場合でも、所定の温度にまでヒートアップするのに、再び数十秒から数分間の待ち時間が必要となる。
【０００５】
このような待ち時間の短縮化方策のひとつとして、定着ローラ（熱ローラ）の薄肉化により熱容量を減らす方法が検討されている。ところが、定着ローラを薄肉化すると、機械的強度の低下が避けられず、特に、端部におけるギア部材との嵌合部から破損しやすいという問題が生じる。この問題点について、定着ローラや定着装置（複写機等の定着部）の構造等を参照しながら、より具体的に説明する。
【０００６】
定着ローラは、一般に、アルミニウムやステンレス等の金属で形成された円筒状の基材（芯金）の外表面に、オフセット防止のために、フッ素樹脂などの被覆層を設けた構造を有している。図１に示すように、定着ローラ１は、薄肉円筒状の金属製基材（薄肉円筒状芯金）の外表面に、フッ素樹脂のコーティング層２が形成されている。定着ローラ１の両端部は、軸受３と４により定着装置に取り付けられ、その一方の端部には、ギア７が取り付けられる。駆動手段に連結されたギア８から、ギア７を通じて、モータの駆動力が定着ローラ１に伝えられ、定着ローラ１が回転するようになっている。定着ローラ１の内側には、ヒータ５が配置され、このヒータ５によって定着ローラ１が加熱される。定着ローラに対向して加圧ローラ（通常、ゴムローラ）が配置され、これら両ローラ間を転写紙が通過し、その間に加熱されてトナー像が転写紙に熱融着する。
【０００７】
図２に示すように、定着ローラのギア７が取り付けられる側の端部には、Ｕ字形のキー溝９が形成されており、このキー溝９にギアまたはギアのシャフトに形成された突起が嵌合して、ギア７に与えられた駆動力を、空回りすることなく定着ローラ１に伝えるようになっている。ギア部材との嵌合部の形状は、Ｕ字溝などの溝だけではなく、穴（孔、開口）であってもよく、その場合には、ギアと定着ローラは、ギアまたはギアのシャフトに形成された突起を該穴に嵌合するか、あるいはピンを嵌めて係合する。図３に、キーみぞを形成した定着ローラの外観図を示す。
【０００８】
このような定着ローラは、使用中に、図４に示すように、Ｕ字溝などの嵌合部からひび割れ１０を生じて破損するという問題があった。ヒートアップタイムを短縮するために、定着ローラの薄肉化を図ると、これまで以上に嵌合部から破損しやすくなり、定着ローラの耐久性がさらに低下する。しかしながら、この問題に対する有効な対処手段は見いだされていなかったのが現状である。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ヒートアップタイムが短縮され、しかもギア部材との嵌合部からの破損が防止され、耐久性に優れた定着ローラを提供することにある。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究した結果、定着ローラの嵌合部に補強部を設けることにより、前記目的を達成できることを見いだした。補強部の具体例としては、Ｕ字溝の形状の嵌合部の周りに凸部を設ける方法が挙げられる。凸部を設ける方法としては、折り曲げ部（張り出し部分）を設ける方法がある。例えば、ギア部材との嵌合物の形状をＵ字溝とし、かつ、Ｕ字溝の周縁部の少なくとも一部に、曲げ加工による張り出し部分を所定の長さ設けることにより、薄肉化した定着ローラの補強を効果的に行うことができる。
【００１０】
薄肉円筒状芯金に、このような加工を行う場合、先ず、プレス加工により所定形状よりも小さなＵ字溝を打ち抜き、次いで、該Ｕ字溝に、絞り加工用パンチを挿入して、溝の周縁部を内側に張り出すようにプレス絞り加工（曲げ加工）を行う方法が、特に有効であることを見いだした。
本発明の定着ローラは、その本体を薄肉化しても、破損し易いギア部材との嵌合部が補強されているため、耐久性に優れている。したがって、定着ローラの薄肉化によるヒートアップタイムの短縮化に寄与することができる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、電子写真装置の定着部に用いられ、薄肉円筒状芯金の外表面にフッ素樹脂の離型層が被覆された構造を有し、その一端部には、駆動力を得るために取り付けられるギアが空回りするのを防ぐための嵌合部を設けた定着ローラにおいて、
（１）薄肉円筒状芯金の肉厚が０．３〜０．７ｍｍであり、
（２）薄肉円筒状芯金の一端部にＵ字溝を形成し、該Ｕ字溝を内側に折り曲げ加工することにより該Ｕ字溝の周縁部の全体にわたって補強部となる張り出し部分を形成することで、上記嵌合部を形成し、かつ
（３）薄肉円筒状芯金の肉厚に対する張り出し部分の長さの比が１．５倍以上である
ことを特徴とする定着ローラが提供される。
【００１２】
また、本発明によれば、電子写真装置の定着部に用いられ、薄肉円筒状芯金の外表面にフッ素樹脂の離型層が被覆された構造を有し、その一端部には、駆動力を得るために取り付けられるギアが空回りするのを防ぐための嵌合部を設けた定着ローラの製造方法において、
（１）肉厚が０．３〜０．７ｍｍの薄肉円筒状芯金を使用し、
（２）該薄肉円筒状芯金の一端部に、所定形状よりも小さなＵ字溝を打ち抜き加工により設けた後、
（３）Ｕ字溝に絞り加工用パンチを挿入して、内側への折り曲げ加工により、該Ｕ字溝の周縁部の全体にわたって補強部となる張り出し部分を形成し、その際、薄肉円筒状芯金の肉厚に対する張り出し部分の長さの比を１．５倍以上とする
工程を含むことを特徴とする定着ローラの製造方法が提供される。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
従来の薄肉円筒状芯金を用いた定着ローラは、通常、肉厚（通紙部の肉厚）が１．０〜２．０ｍｍ程度である。本発明の定着ローラは、従来品に補強部を形成したものを包含するが、補強部を設けることにより耐久性が向上するため、肉厚を０．７ｍｍ以下、好ましくは０．３〜０．７ｍｍの薄肉にすることが可能であり、これによって、熱伝導性を高めて、ヒートアップタイムの短縮化を達成することができる。芯金の肉厚の下限は、強度が低下しすぎないようにするために、通常、０．３ｍｍ程度までとする。
【００１４】
本発明の定着ローラの大きさ等は、電子写真複写機の機種等により異なるが、薄肉化が可能であるため、例えば、外径２０．０ｍｍφ、内径１９．０ｍｍφ、全長２５０ｍｍの定着ローラを例にとって、その製造方法の概略を説明する。
（１）仕上がり外径２０．０ｍｍφに、０．３ｍｍの厚みの削りしろを見込んだ、外径２０．６ｍｍφ、内径１９．０ｍｍφのサイズにアルミニウム材を引き抜き、これを２５２ｍｍの長さに切断して、アニール（例：４００℃、６０分間）する工程。
アルミニウムの材質としては、強度と切削性を加味して、Ａ５０５６材（Ａｌ−Ｍｇ−Ｍｎ系）やＡ６０６３材（Ａｌ−Ｍｇ−Ｓｉ系）などの合金が好ましく使用される。ステンレスなど、アルミニウム以外の金属を使用してもよい。
【００１５】
（２）アルミニウムの内側に耐熱性の黒色塗料を塗装し、焼き付けする（例：４００℃、３０分間）工程。
この工程を独立して行うのではなく、前もってアルミニウム芯金の内側に耐熱性の黒色塗料を塗装し、前記工程（１）におけるアニール時に、同時に焼き付けを行ってもよい。
（３）アルミニウム芯金を切削加工して、所定の形状（外径２０．０ｍｍφ、内径１９．０ｍｍφ、全長２５０ｍｍ）に仕上げる工程。
切削工程では、転写紙のしわ対策のため、通常、中央部の外径を両サイドの外径よりも５０〜２００μｍ細くした逆クラウン形状と呼ばれる形状になるように切削加工を施す。また、この切削加工時に、必要に応じて、芯金の端部にセットされるギアや軸受の軸方向へのずれ防止のために、スナップリング固定用のリング溝加工を行う場合もある。
【００１６】
（４）切削加工後、プレス加工により、定着ローラが駆動力を受けるギアが空回りしないようにキー溝からなる嵌合部を形成するための加工を行う工程。
この嵌合部は、ギアやギアのシャフトに形成された突起が嵌合して、ギアに与えられた駆動力を、空回りすることなく、定着ローラに伝える役割を果たすものであり、一般に、定着ローラの端部にＵ字形のキー溝の形状に形成されている。キー溝などの嵌合部は、一つに限らず、必要に応じて複数個つけることもできる。なお、嵌合部の形成工程は、後記するように、フッ素樹脂の被覆工程の後に行うことが好ましい場合がある。溝には、補強のために張り出し部分を設ける。
【００１７】
（５）以上のようにして仕上げられた芯金の外表面上に、フッ素樹脂用プライマを塗装し、乾燥した後、その上に、フッ素樹脂塗料を塗装し（例：１５〜２０μｍ程度の厚み）、焼成（例：３８０〜４００℃、３０分間）する工程。
フッ素樹脂としては、ＰＦＡ（四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体）、ＰＴＦＥ（四フッ化エチレン樹脂）、ＦＥＰ（四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体）などが、それぞれ単独で、あるいは２種以上を組み合わせて使用される。フッ素樹脂に充填剤を配合することもでき、乾燥や焼成条件も、種々に変更することができる。フッ素樹脂の塗装は、通常、ディスパージョンで行われるが、粉体をそのまま塗装することもできる。芯金外表面とフッ素樹脂被覆層との間に、所望によりシリコンゴム層などの中間層を設けてもよい。補強部の形成工程の前に、フッ素樹脂の離型層を被覆する場合には、この工程を前記工程（４）の前に行う。
（６）フッ素樹脂の表面を研磨して所定の表面粗度に仕上げる工程。表面を仕上げる方法は、特に限定されず、必要のない場合には行わない。
【００１８】
本発明では、定着ローラのギア部材との嵌合部に、補強部を形成する。嵌合部の形状は、通常、Ｕ字溝である。補強部としては、Ｕ字溝の周囲に形成された凸部を挙げることができる。凸部の形状は、折り曲げ部である。さらに、補強部分は、Ｕ字溝の周囲全体ではなく、補強効果が得られるならば、部分的であってもよい。すなわち、張り出し部分からなる補強部は、Ｕ字溝の周縁部の全体に設けることが好ましいが、強度的に弱く、応力集中が起きやすい箇所にのみ設けてもよい。以下に、補強部を備えた嵌合部の具体例について、図面を参照しながら説明する。
【００１９】
図５の（ａ）に、Ｕ字溝１１を形成し、かつ、内側に折り曲げ加工を行って、溝の周縁部に形成された張り出し部分１２によって溝を補強する本発明例を示す。図５の（ｂ）には、実施例で採用している溝及び張り出し部分の形状や長さ、厚み等の寸法の具体例を示す。
図６には、穴開け加工をする際に、折り曲げ加工を行って、穴１３の周囲に張り出し部分１４を形成して、穴を補強する参考例を示す。
図７には、カットした溝ではなく、部分的に凹んだ形状の溝を作成し、この凹み部分の側部と底部（内面から見ると凸部となる）１５により溝を補強する参考例を示す。
【００２０】
図８には、Ｕ字溝１５の内周面側に肉厚部（肉盛り部）１６を設けることにより、該溝を補強する参考例を示す。図９には、肉盛り部を設けるかわりに、補強部材１７を溝の周囲に貼り付けることにより、溝を補強する参考例を示す。補強部材としては、芯金とは別の素材、例えば、耐熱性樹脂や金属を用いることができる。
図１０には、穴の周囲にでっぱった補強部１８を設けることにより、該穴を補強する参考例を示す。この図１０には、参考例１で採用している補強部の設置箇所や多きさ等の寸法の具体例を示す。
【００２１】
補強部は、例えば、図５（ａ）に示すようにＵ字溝（Ｕ字カット）であれば、そのカット部周囲に、端部曲げ加工部をプレス加工等により形成することができる。この場合、一体かつ同一素材からなる補強部が容易に形成できるため、コスト上や加工性の点から好ましい。補強部は、芯金の内側に設ける。さらに、補強部は、例えば、Ｕ字溝の破損しやすい部分にのみ設けるなど、部分的な補強部であってもよい。
【００２２】
薄肉定着ローラの場合、フッ素樹脂の焼成前に補強部の形成加工を行うと、加工時の変形や圧力等に起因する応力が残り、この残留応力がフッ素樹脂被覆形成工程での焼成時に解放されて、図１１（断面図）の破線で示すような変形が生じる場合がある。このような変形を避ける必要がある場合には、フッ素樹脂の焼成後に補強部の形成加工を施すとよい。
【００２３】
本発明の定着ローラは、ギア嵌合部の形状や補強部の形状等に応じて、種々の方法により作成することができるが、図５に示すような構造の場合、薄肉円筒状芯金の一端部に、所定形状よりも小さなＵ字溝を切除処理により設けた後、曲げ加工により、前記溝の周縁部の全体にわたって、補強部となる張り出し部分（１２、１４）を形成する方法が好ましい。より具体的には、所定の形状よりも小さな溝を打ち抜き加工により設けた後、該溝に絞り加工用パンチを挿入して、溝の周縁部の全体にわたって内側に張り出すように曲げ加工を行う方法がある。
【００２４】
この方法によれば、芯金の肉厚を容易に０．７ｍｍ以下、好ましくは０．３〜０．７ｍｍとすることができる。このような薄肉化を図ることにより、定着ローラの熱応答熱伝達性が飛躍的に高まり、ヒートアップタイムの大幅な短縮化を達成することができる。この場合、芯金の肉厚に対する張り出し部分の長さの比を１．５倍以上、好ましくは２．０倍以上とすることが望ましい。この比の上限は、１０倍程度である。この比が小さすぎると、芯金の肉厚が０．７ｍｍ以下と薄い場合に、十分な耐久性を得ることが困難となる。この比が大きすぎても、補強効果が飽和し、また、曲げ加工が困難になる。張り出し部分の長さ（張出し長さ）は、図１２及び図１３に示すように、曲げ加工を施した部分の厚みをノギスにより測定するか、あるいは切断面から直接物差しにより測定することができる。
【００２５】
薄肉円筒状芯金に、所定の形状よりも小さなＵ字溝を打ち抜き加工により設けた後、該溝に絞り加工用パンチを挿入して、溝の周縁部の全体にわたって内側に張り出すように曲げ加工を行うには、具体的には、以下のような方法が挙げられる。図１４に示すように、ワークガイド１９と打ち抜きダイ２０により芯金１を保持して、打ち抜きパンチ２１により、芯金１の端部に所定の溝の形状よりも小さく打ち抜き加工（切除処理）を行う。次に、図１５に示すように、芯金１をワークガイド１９とワーククランプ２２で固定し、円筒状芯金の内側に絞り加工ダイ２３を配置する。そして、図１６に示すように、絞り加工用パンチ２４を溝に挿入して、該溝の周縁部の芯金を内側に張り出すとともに、所定形状の溝の大きさにする。
【００２６】
この製造方法によれば、一体かつ同一素材からなる補強部が容易に形成できるため、コスト上や加工性の点から好ましい。張り出し部分は、Ｕ字溝の全体にわたって設ける。
【００２７】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【００２８】
［実施例１］
アルミニウムＡ６０６３材を、外径２０．６ｍｍφ、内径１９．０ｍｍφのサイズに引き抜き、内部の残留応力除去のための熱処理後、２５２ｍｍの長さに切断し、アルミ素管を得た。
このアルミ素管に、黒色耐熱塗料を塗装した。次いで、両端を切削のセンタ保持ができるように面取り加工を行い、外径の両端が２０．０ｍｍφで、中央部が１９．９ｍｍφの逆クラウン形状となるように切削加工を施し、アルミ芯金を得た（厚み＝０．５ｍｍ）。
このアルミ芯金の一端部に、図１４〜１６に示す方法により、汎用プレスを用いてＵ字溝を打ち抜き、次いで、加工用パンチをＵ字溝に挿入して周縁部を内側に張り出すように曲げ加工を行った。このようにして、幅４ｍｍ、長さ６ｍｍのＵ字溝であって、張り出し長さが０．７５ｍｍの張り出し部分を有するＵ字溝（嵌合部）が形成された芯金を作成した。
この芯金の中央部２２０ｍｍの範囲にサンドブラストを行い、フッ素樹脂プライマ（ダイキン工業製、ＴＣＷ−８８０８ＧＹ）を塗装し、１００℃で乾燥した後、フッ素樹脂（ダイキン工業製、ＡＤ−２ＣＲ）を塗装し、芯金温度３６０〜３８０℃にて３０分間焼成した後、表面を研磨することにより、膜厚２０μｍ、表面粗度１．０Ｓの離型層を形成した。
以上のようにして得られた定着ローラを、定着ユニットに組み込み、昇温させたところ、１５秒にて所定の温度に達し、トナーの定着性も充分であった。さらに、１０万枚の耐久テスト実施後も、定着ローラに破損はなかった。耐久テストの結果を表１に示す。
【００２９】
［実施例２〜３］
張り出し部分の長さを表１に示すように変えたこと以外は、実施例１と同様にして定着ローラを作成した。結果を表１に示す。
【００３０】
［比較例１］
張り出し部分を設けなかったこと以外は、実施例１と同様にして定着ローラを作成した。結果を表１に示す。
【００３１】
【表１】

（＊１）芯金の肉厚に対する張り出し部分の長さの比
（＊２）Ｕ字溝にクラックが発生するまでの定着枚数
【００３２】
表１に示すように、本発明の定着ローラは、厚み０．５ｍｍという薄肉であるにもかかわらず、１２万枚以上の耐久性を示す。したがって、本発明の定着ローラは、優れた熱応答熱伝達性と耐久性を有するものである。なお、芯金の肉厚に対する張り出し部分の長さの比を１．５未満にすると、肉厚が０．７ｍｍ以下の薄肉芯金の場合、耐久性が低下する傾向を示す。
【００３３】
［参考例１］
実施例１と同様にして作成したアルミ芯金の中央部２２０ｍｍの範囲にサンドプラストを行い、フッ素樹脂プライマ（ダイキン工業製、ＴＣＷ−８８０８ＧＹ）を塗装し、１００℃で乾燥した後、フッ素樹脂（ダイキン工業製、ＡＤ−２ＣＲ）を塗装し、芯金温度３６０〜３８０℃にて３０分間焼成した後、表面を研磨することにより、膜厚２０μｍ、表面粗度１．０Ｓの離型層を形成した。
次いで、図１０に示すように、芯金の一端部から１０ｍｍのところに、３ｍｍφの穴を開け、その外側に１ｍｍの張り出した補強部ができるように加工を行った。
以上のようにして得られた定着ローラを、定着ユニットに組み込み、昇温させたところ、１５秒にて所定の温度に達し、トナーの定着性も充分であった。さらに、１０万枚の耐久テスト実施後も、定着ローラに破損はなかった。
【００３４】
【発明の効果】
本発明によれば、ギア部材との嵌合部が補強されて、耐久性が向上した定着ローラが提供される。本発明の定着ローラは、薄肉化した場合であっても、破損し難いため、複写装置などにおけるヒートアップの待ち時間の短縮化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】定着装置（定着部）の断面図である。
【図２】ギアと定着ローラとの嵌合についての説明図である。
【図３】定着ローラの外観図である。
【図４】嵌合部（Ｕ字溝）の破損状況を示す説明図である。
【図５】嵌合部と補強部の具体例を示す説明図である。
【図６】嵌合部と補強部の具体例（参考例）を示す説明図である。
【図７】嵌合部と補強部の具体例（参考例）を示す説明図である。
【図８】Ｕ字溝の周縁部に肉盛り部（補強部）を設けた参考例を示す説明図である。
【図９】Ｕ字溝に補強部材を貼り付けた参考例を示す説明図である。
【図１０】穴の回りに補強部を形成した定着ローラ（参考例）の略図である。
【図１１】定着ローラの断面の変形を示す説明図である。
【図１２】張り出し部分の長さの測定法を示す図である。
【図１３】張り出し部分の長さの測定法を示す図である（参考例）。
【図１４】溝打ち抜き加工の説明図である。
【図１５】溝打ち抜き加工を行った芯金のワーククランプ状態を示す説明図である。
【図１６】溝に絞り加工用パンチを挿入することを示す説明図である。
【符号の説明】
１：定着ローラ
２：フッ素樹脂のコーティング範囲
３：軸受
４：軸受
５：ヒータ
６：加圧ローラ（ゴムローラ）
７：駆動力を受けるために定着ロールに取り付けられるギア
８：定着ローラに駆動力を伝えるためのギア
９：ギアの空回りを防ぐための部分（例：Ｕ字溝）
１０：Ｕ字溝がひび割れて破損した部分
１１：溝
１２：張り出し部分
１３：穴
１４：張り出し部分
１５：部分的に凹んだ形状の溝
１６：肉厚部
１７：貼り付け用補強部材
１８：穴の周囲にでっぱった補強部
１９：ワークガイド
２０：打ち抜きダイ
２１：打ち抜きパンチ
２２：ワーククランプ
２３：絞り加工ダイ
２４：絞り加工用パンチ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fixing roller used in a fixing unit (fixing device) in an electrophotographic apparatus such as an electrophotographic copying machine, a laser beam printer, and a facsimile. More specifically, the heat up time is shortened and a driving force is transmitted. The present invention relates to a fixing roller in which a fitting portion with a gear member is reinforced.
[0002]
[Prior art]
A heat roller fixing method is widely used for fixing an electrophotographic copying machine, a laser printer, a facsimile, and the like using an electrostatic copying method. That is, as a fixing member in the fixing unit, a heating source such as an electric heater is arranged inside, and a fixing roller (heat roller) whose outer surface is covered with a fluorine resin having a good releasability is opposed to the fixing roller. A pressure roller (usually a rubber roller) that is in close contact with each other, a transfer sheet on which a toner image is formed is passed between these rollers, and the toner image is heat-fused onto the transfer sheet and fixed. .
[0003]
The heat roller fixing method has higher thermal efficiency and is suitable for higher speed than other fixing methods, but has a drawback that the life of the fixing roller is short. As the cause, for example, there is a problem of interfacial peeling of the fluororesin layer due to long-term use, and necessary measures are taken. However, recently, a new problem has arisen with the thinning of the fixing roller.
[0004]
As a recent need for an electrophotographic copying machine or the like, there is a reduction in waiting time after turning on (ON). When the switch is turned on to operate the copying machine or the like, the heater is heated, but a waiting time of several tens of seconds to several minutes is required for the fixing roller to reach a predetermined temperature. In order to speed up the paperwork, it is desired to shorten this waiting time (heat up time). In order to be able to use a copying machine or the like at any time, power is supplied even when not in use, but energy is wasted and electricity costs are increased. Some models have a power-saving function that turns off the heater when it is not in use for a specified time (turns OFF), or automatically sets the holding temperature to a low value and heats up again when an input is received. Even in these cases, a waiting time of several tens of seconds to several minutes is required to heat up to a predetermined temperature.
[0005]
As one of measures for shortening the waiting time, a method of reducing the heat capacity by reducing the thickness of the fixing roller (heat roller) has been studied. However, when the fixing roller is thinned, a decrease in mechanical strength is inevitable, and in particular, there is a problem that the end portion is easily damaged from the fitting portion with the gear member. This problem will be described more specifically with reference to the structure of a fixing roller and a fixing device (a fixing unit such as a copying machine).
[0006]
The fixing roller generally has a structure in which a coating layer such as a fluororesin is provided on the outer surface of a cylindrical base material (core metal) made of a metal such as aluminum or stainless steel to prevent offset. Yes. As shown in FIG. 1, the fixing roller 1 has a fluororesin coating layer 2 formed on the outer surface of a thin cylindrical metal substrate (thin cylindrical cored bar). Both ends of the fixing roller 1 are attached to the fixing device by bearings 3 and 4, and a gear 7 is attached to one end thereof. The driving force of the motor is transmitted from the gear 8 connected to the driving means to the fixing roller 1 through the gear 7 so that the fixing roller 1 rotates. A heater 5 is disposed inside the fixing roller 1, and the fixing roller 1 is heated by the heater 5. A pressure roller (usually a rubber roller) is disposed opposite the fixing roller, and the transfer paper passes between these rollers, and is heated between them to thermally fuse the toner image to the transfer paper.
[0007]
As shown in FIG. 2, a U-shaped key groove 9 is formed at the end of the fixing roller on the side where the gear 7 is attached, and a protrusion formed on the gear or the shaft of the gear is formed in the key groove 9. The driving force applied to the gear 7 is transmitted to the fixing roller 1 without idling. The shape of the fitting portion with the gear member may be not only a groove such as a U-shaped groove but also a hole (hole, opening). In this case, the gear and the fixing roller are attached to the gear or the shaft of the gear. The formed protrusion is fitted into the hole, or a pin is fitted and engaged. FIG. 3 shows an external view of the fixing roller in which the key groove is formed.
[0008]
Such a fixing roller has a problem that, during use, as shown in FIG. 4, a crack 10 is generated from a fitting portion such as a U-shaped groove and is broken. If the thickness of the fixing roller is reduced in order to shorten the heat-up time, the fixing roller is more likely to be damaged than before, and the durability of the fixing roller is further reduced. However, the present condition is that the effective coping means to this problem was not found.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a fixing roller that has a short heat-up time, is prevented from being damaged from a fitting portion with a gear member, and has excellent durability.
As a result of intensive studies in order to overcome the problems of the prior art, the present inventors have found that the object can be achieved by providing a reinforcing portion at the fitting portion of the fixing roller. As a specific example of the reinforcing part, there is a method of providing a convex part around the fitting part in the shape of a U-shaped groove. As a method for providing the convex portion, there is a method for providing a bent portion (an overhang portion). For example, the fixing roller is thinned by using a U-shaped groove as the shape of the fitting with the gear member, and providing a protruding portion by bending at least a part of the peripheral edge of the U-shaped groove. Can be effectively reinforced.
[0010]
When performing such processing on a thin cylindrical metal core, first, a U-shaped groove smaller than a predetermined shape is punched out by pressing, and then a drawing punch is inserted into the U-shaped groove, It has been found that a method of performing press drawing (bending) so that the peripheral edge protrudes inward is particularly effective.
The fixing roller of the present invention has excellent durability because the fitting portion with the gear member that is easily damaged is reinforced even if the main body is thinned. Therefore, it is possible to contribute to shortening the heat-up time by thinning the fixing roller. The present invention has been completed based on these findings.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
Thus, according to the present invention, the outer surface of the thin cylindrical metal core used in the fixing portion of the electrophotographic apparatus has a structure in which the release layer of the fluororesin is coated, and one end portion has a driving force. In the fixing roller provided with a fitting portion for preventing the gear mounted to obtain the idle rotation,
(1) The thickness of the thin cylindrical cored bar is 0.3 to 0.7 mm,
(2) A U-shaped groove is formed in one end portion of the thin cylindrical metal core, and the U-shaped groove is bent inward to form an overhanging portion serving as a reinforcing portion over the entire peripheral edge of the U-shaped groove. Thus , a fixing roller is provided in which the fitting portion is formed and (3) the ratio of the length of the overhanging portion to the thickness of the thin cylindrical metal core is 1.5 times or more. .
[0012]
According to the present invention, the electrophotographic apparatus has a structure in which the outer surface of a thin cylindrical metal core is covered with a release layer of a fluororesin, and a driving force is provided at one end thereof. In the manufacturing method of the fixing roller provided with the fitting portion for preventing the gear mounted to obtain the idle rotation,
(1) Use a thin cylindrical cored bar having a thickness of 0.3 to 0.7 mm,
(2) After providing a U-shaped groove smaller than a predetermined shape by punching at one end of the thin cylindrical cored bar,
(3) Insert the machining punch aperture in a U-groove, the folding bending inward, forming an overhang portion to be the reinforcement portion over the entire periphery of the U-shaped groove, whereby the thin-walled cylindrical There is provided a method of manufacturing a fixing roller including a step of setting a ratio of the length of the overhanging portion to the thickness of the core metal to be 1.5 times or more.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
A conventional fixing roller using a thin-walled cylindrical cored bar usually has a thickness (thickness of the paper passing portion) of about 1.0 to 2.0 mm. The fixing roller of the present invention includes a conventional product in which a reinforcing portion is formed. However, since the durability is improved by providing the reinforcing portion, the wall thickness is 0.7 mm or less, preferably 0.3 to 0.00. It is possible to reduce the thickness to 7 mm, thereby increasing the thermal conductivity and shortening the heat-up time. The lower limit of the thickness of the core metal is usually set to about 0.3 mm so that the strength does not decrease too much.
[0014]
Although the size and the like of the fixing roller of the present invention vary depending on the model of the electrophotographic copying machine, etc., since it can be thinned, for example, a fixing roller having an outer diameter of 20.0 mmφ, an inner diameter of 19.0 mmφ, and a total length of 250 mm is taken as an example. Therefore, the outline of the manufacturing method will be described.
(1) The finished outer diameter is 20.0 mmφ, and a 0.3 mm thick cutting margin is anticipated. The aluminum material is drawn to an outer diameter of 20.6 mmφ and an inner diameter of 19.0 mmφ, and this is cut into a length of 252 mm. And annealing (eg, 400 ° C., 60 minutes).
As a material of aluminum, an alloy such as A5056 material (Al-Mg-Mn system) or A6063 material (Al-Mg-Si system) is preferably used in consideration of strength and machinability. You may use metals other than aluminum, such as stainless steel.
[0015]
(2) A process in which a heat-resistant black paint is applied to the inside of aluminum and baked (eg, 400 ° C., 30 minutes).
Instead of performing this step independently, a heat-resistant black paint may be applied to the inside of the aluminum core in advance, and baking may be performed simultaneously with the annealing in the step (1).
(3) A step of cutting an aluminum core bar to finish it into a predetermined shape (outer diameter 20.0 mmφ, inner diameter 19.0 mmφ, total length 250 mm).
In the cutting process, in order to prevent wrinkles on the transfer paper, cutting is usually performed so that the outer diameter of the center portion is 50 to 200 μm thinner than the outer diameters of both sides. Further, at the time of this cutting process, a ring groove for fixing the snap ring may be formed as necessary to prevent the gear set at the end of the core bar or the bearing from being displaced in the axial direction.
[0016]
(4) A step of performing a process for forming a fitting portion including a key groove so that the gear receiving the driving force of the fixing roller does not rotate after the cutting process.
This fitting part plays a role of transmitting the driving force applied to the gear to the fixing roller without idling when the projection formed on the gear or the shaft of the gear is fitted. A U-shaped key groove is formed at the end of the roller. The number of fitting portions such as key grooves is not limited to one, and a plurality of fitting portions can be attached as necessary. In addition, it may be preferable to perform the formation process of a fitting part after the coating | coated process of a fluororesin so that it may mention later. An overhang is provided in the groove for reinforcement.
[0017]
(5) A fluororesin primer is coated on the outer surface of the cored bar finished as described above, dried, and then coated with a fluororesin paint (for example, a thickness of about 15 to 20 μm). ) And firing (example: 380 to 400 ° C., 30 minutes).
As the fluororesin, PFA (tetrafluoroethylene-perfluoroalkoxyethylene copolymer), PTFE (tetrafluoroethylene resin), FEP (tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene copolymer), etc. are each single. Or in combination of two or more. A filler can also be mix | blended with a fluororesin, and drying and baking conditions can also be changed variously. The fluororesin is usually applied by dispersion, but the powder can be applied as it is. If desired, an intermediate layer such as a silicon rubber layer may be provided between the outer surface of the core metal and the fluororesin coating layer. When the fluororesin release layer is covered before the reinforcing portion forming step, this step is performed before the step (4).
(6) A step of polishing the surface of the fluororesin to finish it to a predetermined surface roughness. The method for finishing the surface is not particularly limited, and is not performed when not necessary.
[0018]
In the present invention, the reinforcing portion is formed in the fitting portion with the gear member of the fixing roller. The shape of the fitting part is usually a U-shaped groove. An example of the reinforcing part is a convex part formed around the U-shaped groove. The shape of the convex portion is a bent portion. Further, the reinforcing portion may be partial as long as a reinforcing effect is obtained, not the entire periphery of the U-shaped groove. That is, it is preferable to provide the reinforcing portion formed of the projecting portion over the entire peripheral portion of the U-shaped groove, but it may be provided only at a location where strength is weak and stress concentration easily occurs. Below, the specific example of the fitting part provided with the reinforcement part is demonstrated, referring drawings.
[0019]
FIG. 5 (a) shows an example of the present invention in which the U-shaped groove 11 is formed and bent inside, and the groove is reinforced by the overhanging portion 12 formed on the peripheral edge of the groove. FIG. 5B shows specific examples of dimensions such as the shape, length, and thickness of the grooves and overhanging portions employed in the embodiment.
FIG. 6 shows a reference example in which a bending process is performed at the time of drilling to form an overhanging portion 14 around the hole 13 to reinforce the hole.
FIG. 7 shows a reference example in which a groove having a partially recessed shape is created instead of a cut groove, and the groove is reinforced by the side portion and bottom portion (projecting portion when viewed from the inner surface) 15 of the recessed portion. Show.
[0020]
In FIG. 8, the reference example which reinforces this groove | channel by providing the thick part (build-up part) 16 in the inner peripheral surface side of the U-shaped groove | channel 15 is shown. FIG. 9 shows a reference example in which a groove is reinforced by sticking a reinforcing member 17 around the groove instead of providing a built-up portion. As the reinforcing member, a material other than the core metal, for example, a heat resistant resin or a metal can be used.
In FIG. 10, the reference example which reinforces this hole by providing the protruding reinforcement part 18 around the hole is shown. FIG. 10 shows a specific example of dimensions such as the location of the reinforcing portion and the size of the reinforcing portion employed in Reference Example 1.
[0021]
If the reinforcing portion is, for example, a U-shaped groove (U-shaped cut) as shown in FIG. 5A, an end bending portion can be formed around the cut portion by pressing or the like. In this case, a reinforcing portion made of the same material can be easily formed, which is preferable in terms of cost and workability. The reinforcing part is provided inside the cored bar. Furthermore, the reinforcing portion may be a partial reinforcing portion, for example, provided only in a portion where the U-shaped groove is easily damaged.
[0022]
In the case of a thin fixing roller, if the reinforcing part is formed before firing the fluororesin, stress due to deformation or pressure during processing remains, and this residual stress is released during firing in the fluororesin coating forming process. In some cases, the deformation shown by the broken line in FIG. When it is necessary to avoid such deformation, the reinforcing portion may be formed after the fluororesin is fired.
[0023]
The fixing roller of the present invention can be prepared by various methods according to the shape of the gear fitting portion, the shape of the reinforcing portion, etc. In the case of the structure shown in FIG. A method is preferable in which a U-shaped groove smaller than a predetermined shape is provided at one end by excision, and then a protruding portion (12, 14) serving as a reinforcing portion is formed over the entire peripheral edge of the groove by bending. . More specifically, after a groove smaller than a predetermined shape is formed by punching, a drawing punch is inserted into the groove, and bending is performed so that the entire periphery of the groove protrudes inward. There is a way.
[0024]
According to this method, the thickness of the metal core can be easily reduced to 0.7 mm or less, preferably 0.3 to 0.7 mm. By achieving such thinning, the heat responsive heat transfer performance of the fixing roller is dramatically increased, and the heat up time can be significantly shortened. In this case, it is desirable that the ratio of the length of the protruding portion to the thickness of the core metal is 1.5 times or more, preferably 2.0 times or more. The upper limit of this ratio is about 10 times. When this ratio is too small, it becomes difficult to obtain sufficient durability when the thickness of the cored bar is as thin as 0.7 mm or less. If this ratio is too large, the reinforcing effect is saturated and bending is difficult. As shown in FIGS. 12 and 13, the length of the overhang portion (the overhang length) can be measured by measuring the thickness of the bent portion with a caliper, or directly with a ruler from the cut surface.
[0025]
After a U-shaped groove smaller than a predetermined shape is punched in a thin cylindrical metal core, a drawing punch is inserted into the groove and bent so as to project inward over the entire periphery of the groove. Specifically, the following methods can be used for processing. As shown in FIG. 14, the core 1 is held by the work guide 19 and the punching die 20, and the punching punch 21 performs punching processing (cutting process) smaller than the predetermined groove shape at the end of the core 1. Do. Next, as shown in FIG. 15, the core metal 1 is fixed by the work guide 19 and the work clamp 22, and the drawing die 23 is arranged inside the cylindrical core metal. Then, as shown in FIG. 16, the drawing punch 24 is inserted into the groove, and the cored bar at the peripheral edge of the groove is projected inward, and the groove having a predetermined shape is formed.
[0026]
This manufacturing method is preferable from the viewpoints of cost and workability because the reinforcing portion made of the same material can be easily formed. The overhanging portion is provided over the entire U-shaped groove.
[0027]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0028]
[Example 1]
The aluminum A6063 material was drawn to a size of 20.6 mmφ in outer diameter and 19.0 mmφ in inner diameter, and after heat treatment for removing internal residual stress, it was cut into a length of 252 mm to obtain an aluminum base tube.
A black heat-resistant paint was painted on the aluminum tube. Next, chamfering is performed so that both ends can be held at the center of the cutting, cutting is performed so that both ends of the outer diameter are 20.0 mmφ, and the center portion is a reverse crown shape of 19.9 mmφ, and the aluminum core bar is formed. Obtained (thickness = 0.5 mm).
A U-shaped groove is punched into one end of the aluminum core bar using a general-purpose press by the method shown in FIGS. 14 to 16, and then a processing punch is inserted into the U-shaped groove so as to project the peripheral edge inward. Bending was performed. In this manner, a metal core having a U-shaped groove having a width of 4 mm and a length of 6 mm and having a protruding portion having a protruding length of 0.75 mm (fitting portion) was formed.
Sand blasting is performed in the range of the central part of the core 220 mm, a fluororesin primer (manufactured by Daikin Industries, TCW-8808GY) is applied, dried at 100 ° C., and then a fluororesin (manufactured by Daikin Industries, AD-2CR) is applied. After firing at a core metal temperature of 360 to 380 ° C. for 30 minutes, the surface was polished to form a release layer having a thickness of 20 μm and a surface roughness of 1.0S.
When the fixing roller obtained as described above was assembled in a fixing unit and heated, the temperature reached a predetermined temperature in 15 seconds, and the toner was sufficiently fixed. Further, even after the endurance test of 100,000 sheets, the fixing roller was not damaged. The results of the durability test are shown in Table 1.
[0029]
[Examples 2-3]
A fixing roller was prepared in the same manner as in Example 1 except that the length of the overhanging portion was changed as shown in Table 1. The results are shown in Table 1.
[0030]
[Comparative Example 1]
A fixing roller was prepared in the same manner as in Example 1 except that no overhanging portion was provided. The results are shown in Table 1.
[0031]
[Table 1]

(* 1) Ratio of the length of the overhang portion to the wall thickness of the core metal (* 2) Number of fixed sheets until a crack occurs in the U-shaped groove [0032]
As shown in Table 1, the fixing roller of the present invention exhibits a durability of 120,000 sheets or more, despite being as thin as 0.5 mm. Therefore, the fixing roller of the present invention has excellent heat response heat transferability and durability. In addition, when the ratio of the length of the overhanging portion to the thickness of the core metal is less than 1.5, the durability tends to decrease in the case of a thin core metal having a thickness of 0.7 mm or less.
[0033]
[Reference Example 1]
Sand plasting was carried out in the range of the central part of the aluminum cored bar made in the same manner as in Example 1 and a fluororesin primer (manufactured by Daikin Industries, TCW-8808GY) was applied and dried at 100 ° C. Daikin Kogyo Co., Ltd., AD-2CR) is coated, fired at a core temperature of 360 to 380 ° C. for 30 minutes, and then the surface is polished to form a release layer having a film thickness of 20 μm and a surface roughness of 1.0S. did.
Next, as shown in FIG. 10, a hole of 3 mmφ was made at 10 mm from one end of the cored bar, and processing was performed so that a 1 mm overhanging reinforcing part was formed on the outside.
When the fixing roller obtained as described above was assembled in a fixing unit and heated, the temperature reached a predetermined temperature in 15 seconds, and the toner was sufficiently fixed. Further, even after the endurance test of 100,000 sheets, the fixing roller was not damaged.
[0034]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is provided a fixing roller in which a fitting portion with a gear member is reinforced and durability is improved. Since the fixing roller of the present invention is not easily damaged even when it is thinned, it can contribute to shortening the heat-up waiting time in a copying apparatus or the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a fixing device (fixing unit).
FIG. 2 is an explanatory diagram of fitting between a gear and a fixing roller.
FIG. 3 is an external view of a fixing roller.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a damage state of a fitting portion (U-shaped groove).
FIG. 5 is an explanatory view showing a specific example of a fitting portion and a reinforcing portion.
FIG. 6 is an explanatory view showing a specific example (reference example) of a fitting portion and a reinforcing portion.
FIG. 7 is an explanatory view showing a specific example (reference example) of a fitting part and a reinforcing part.
FIG. 8 is an explanatory view showing a reference example in which a built-up portion (reinforcing portion) is provided at the peripheral portion of the U-shaped groove.
FIG. 9 is an explanatory view showing a reference example in which a reinforcing member is attached to a U-shaped groove.
FIG. 10 is a schematic view of a fixing roller (reference example) in which a reinforcing portion is formed around a hole.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing a deformation of a cross section of the fixing roller.
FIG. 12 is a diagram showing a method for measuring the length of an overhang portion.
FIG. 13 is a diagram showing a method for measuring the length of an overhang portion (reference example).
FIG. 14 is an explanatory diagram of groove punching.
FIG. 15 is an explanatory view showing a work clamp state of a cored bar that has been subjected to groove punching.
FIG. 16 is an explanatory view showing that a drawing punch is inserted into the groove.
[Explanation of symbols]
1: Fixing roller 2: Coating range of fluororesin 3: Bearing 4: Bearing 5: Heater 6: Pressure roller (rubber roller)
7: Gear attached to the fixing roll to receive the driving force 8: Gear for transmitting the driving force to the fixing roller 9: Portion for preventing idle rotation of the gear (example: U-shaped groove)
10: U-shaped groove cracked and damaged 11: Groove 12: Overhang portion 13: Hole 14: Overhang portion 15: Partially recessed groove 16: Thick part 17: Reinforcing reinforcement member 18: Hole Reinforced part 19: Work guide 20: Punching die 21: Punching punch 22: Work clamp 23: Drawing die 24: Drawing punch

Claims

Used in the fixing part of an electrophotographic apparatus, and has a structure in which a release layer of a fluororesin is coated on the outer surface of a thin cylindrical metal core, and a gear attached to obtain a driving force is provided at one end thereof. In the fixing roller provided with a fitting part to prevent idling,
(1) The thickness of the thin cylindrical cored bar is 0.3 to 0.7 mm,
(2) A U-shaped groove is formed in one end portion of the thin cylindrical metal core, and the U-shaped groove is bent inward to form an overhanging portion serving as a reinforcing portion over the entire peripheral edge of the U-shaped groove. Thus , the fixing roller is characterized in that the fitting portion is formed, and (3) the ratio of the length of the overhanging portion to the thickness of the thin cylindrical metal core is 1.5 times or more.

Used in the fixing part of an electrophotographic apparatus, and has a structure in which a release layer of a fluororesin is coated on the outer surface of a thin cylindrical metal core, and a gear attached to obtain a driving force is provided at one end thereof. In the manufacturing method of the fixing roller provided with the fitting portion for preventing idling,
(1) Use a thin cylindrical cored bar having a thickness of 0.3 to 0.7 mm,
(2) After providing a U-shaped groove smaller than a predetermined shape by punching at one end of the thin cylindrical cored bar,
(3) Insert the machining punch aperture in a U-groove, the folding bending inward, forming an overhang portion to be the reinforcement portion over the entire periphery of the U-shaped groove, whereby the thin-walled cylindrical A method of manufacturing a fixing roller, comprising a step of setting the ratio of the length of the overhang portion to the thickness of the core metal to be 1.5 times or more.