JP3821306B2 - ink - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、出力装置に関するものであり、特に、インクジェットプリンタ用のインクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の情報機器の出力装置としてはドットマトリックスプリンタ、熱転写プリンタ、レーザープリンタ等様々な方式があり、その中で最近、ランニングコストが安く、高精細でかつカラー化が容易な方式としてインクジェット方式が注目されている。
インクジェットプリンタ用のインクとしては、従来染料水溶液が使用されてきたが、ノズルから飛ばされたインクが記録紙に付着したとき、インクが記録紙で滲み、飛ばされたときに形成したインク粒よりも大きなドットとなってしまったり、記録された画像の耐水性に問題があった。
【0003】
従来、この様なインクジェット用インクでは、それら問題を解決するために多くのアイディアが提案されてきた。a)水溶性染料を水と有機溶媒の混合溶剤に溶解し、染料の濃度を5wt%以下とし、有機溶剤の添加料を3〜30%の範囲としたもの(特開昭62-124166) b)インク中に特定のジエーテル化合物を添加したもの(特開昭62-32159) c)界面活性物質を吸着樹脂によって除去した水溶性直接染料、または酸性染料を使用するもの(特開昭60-49070) d)インク中に染料及び造膜させるためのエマルジョンを添加したもの(特開平4-18462) e)染料によって染色された乳化重合または分散重合粒子を用いるもの(特開平3-250069)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のインク(a)〜(d) は、記録紙上でインクの滲みをある程度は低減させるが、記録紙繊維への毛細管現象によるインクの滲みを完全に防ぐことは不可能であった。
一方、前述のe)の方式は、染色された重合粒子を用いている為に、滲みは発生しないが、該方式で得られた粒子は、粒子の安定性が悪く長時間放置すると染料が析出沈降したり、粒子表面に浮き出してしまう。さらに、高濃度に染色することが難しい為、十分な画像濃度が得られない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録紙上でのインクの滲みを無くし、かつ、極めて良好な青色の画像濃度を得ることの可能なインクジェット用プリンタのインクを提供するものである。即ち本発明は、染料にて着色された着色微小樹脂粒子が、水系媒体中に微分散してなる分散体であることを特徴とするインクジェットプリンタ用インクに於いて、該着色微小樹脂粒子が、20〜1000eq/tonの範囲でイオン性基が導入されたポリエステル樹脂を主成分とし、該染料がフタロシアニン系油性染料であることを特徴とするインクである。また本発明の該着色微小樹脂粒子は、好ましくは、スルホン酸アルカリ金属塩基、スルホン酸アンモニウム塩基、カルボン酸アルカリ金属塩基、及びカルボン酸アンモニウム塩基のいずれか1種類以上のイオン性基であるポリエステル樹脂を主成分とする前記記載のインクである。
【0006】
本発明は、高い画像濃度を得るという課題に対して、染色が容易であるポリエステルを微小粒子として用いることによって解決をした。また、該ポリエステルは、エマルジョンであるために、記録紙に付着した場合、滲みも少なくする効果もある。
本発明に用いられる、ポリエステル粒子を着色する染料としては、鋭意検討の結果、フタロシアニン系油性染料を使用することを必須条件とする。該染料を用いることによって、極めて良好な着色濃度の青色ポリエステル粒子を得ることが可能となり、また、耐光性も良好である。
本発明に用いられる、ポリエステル微小粒子は、エマルジョン状態であることが好ましいが、より好ましくは、粒径が1ミクロン以下が良い。さらに本発明ポリエステル微小粒子に用いられるポリエステル樹脂は、多価カルボン酸類と多価アルコ−ル類からなる。ポリエステル樹脂に用いられる多価カルボン酸類としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホテレフタル酸、およびまたはそれらの金属塩、アンモニウム塩などの芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸などの芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、等の不飽和脂肪族、および、脂環族ジカルボン酸等を、また多価カルボン酸としては他にトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の三価以上の多価カルボン酸等を例示できる。
【0007】
ポリエステル樹脂に用いられる多価アルコ−ル類としては脂肪族多価アルコ−ル類、脂環族多価アルコ−ル類、芳香族多価アルコ−ル類等を例示できる。
脂肪族多価アルコ−ル類としては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパンジオ−ル、2,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル等の脂肪族ジオ−ル類、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、グリセリン、ペンタエルスリト−ル等のトリオ−ルおよびテトラオ−ル類等を例示できる。
【0008】
脂環族多価アルコ−ル類としては1,4−シクロヘキサンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、スピログリコ−ル、水素化ビスフェノ−ルA、水素化ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカンジオ−ル、トリシクロデカンジメタノ−ル等を例示できる。
芳香族多価アルコ−ル類としてはパラキシレングリコ−ル、メタキシレングリコ−ル、オルトキシレングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ル、1,4−フェニレングリコ−ルのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物等を例示できる。
【0009】
さらにポリエステルポリオ−ルとして、ε−カプロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られる、ラクトン系ポリエステルポリオ−ル類等を例示することができる。
これらの他、ポリエステル高分子末端の極性基を封鎖する目的にて単官能単量体がポリエステルに導入される場合がある。
単官能単量体としては、安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸、スルホ安息香酸モノアンモニウム塩、スルホ安息香酸モノナトリウム塩、シクロヘキシルアミノカルボニル安息香酸、n-ドデシルアミノカルボニル安息香酸、タ−シャルブチル安息香酸、ナフタレンカルボン酸、4−メチル安息香酸、3メチル安息香酸、サリチル酸、チオサリチル酸、フェニル酢酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、オクタンカルボン酸、ラウリル酸、ステアリル酸、およびこれらの低級アルキルエステル、等のモノカルボン酸類、あるいは脂肪族アルコ−ル、芳香族アルコ−ル、脂環族アルコ−ル等のモノアルコ−ルを用いることができる。
【0010】
本発明においては必要に応じて不飽和単量体を用いてもよく、他の成分もポリエステル樹脂のガラス転移温度、モノマ−との相溶性、等により適宜選択される。
【0011】
ポリエステルに導入されるイオン性基としては、スルホン酸アルカリ金属塩基あるいはスルホン酸アンモニウム塩基を有するモノあるいはジカルボン酸等を好ましく用いることができるほか、例えばカルボン酸アルカリ金属塩基あるいはカルボン酸アンモニウム塩基を有する単量体、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基もしくはそれらのアンモニウム塩、金属塩等のアニオン性基、または第1級ないし第3級アミン基等のカチオン性基単量体などをもちいることができる。
【0012】
カルボン酸アルカリ金属塩基あるいはカルボン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、ポリエステルの重合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を系内に導入することにより高分子末端にカルボキシル基を付加し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム等にて中和することによりカルボン酸塩の基に交換する方法を用いることができる。
また、スルホン酸アルカリ金属塩基あるいはスルホン酸アンモニウム塩基を有するモノあるいはジカルボン酸を含有することによりこれらのイオン性基をポリエステル樹脂に導入することができる。塩としてはアンモニウム系イオン、Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Fe等の塩があげられ、特に好ましいものはK塩またはNa塩である。本発明では5−ナトリウムスルホイソフタル酸、あるいはメタナトリウムスルホ安息香酸を用いることが好ましい。またカルボン酸塩の基とスルホン酸塩の基を使用しても良い。
【0013】
本発明におけるポリエステル樹脂のより具体的な例として、以下に示される。
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)エチレングリコ−ル0〜90mol%、プロピレングリコ−ル100〜10mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)2,3−ブタンジオ−ル5〜80mol%、エチレングリコ−ル20〜95mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、
c)トリシクロデカン骨格を有するモノあるいは多価アルコ−ル類5〜30mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、
c)ヒドロキシメチルトリシクロデカン5〜30mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
【0014】
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、
c)トリシクロデカンジメタノ−ル5〜30mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、
c)シクロヘキサン骨格を有するモノあるいは多価アルコ−ル類5〜30mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、
c)シクロヘキサンジオ−ル5〜30mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、
c)水添ビフェノ−ル5〜30mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
【0015】
a)芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜95mol%、
c)水添ビスフェノ−ルA5〜30mol%
とから得られるポリエステル樹脂、または
a)ナフタレン骨格を有するモノあるいは二価以上のカルボン酸1〜20mol%を含む芳香族系単量体を80mol%以上含有する多価カルボン酸類、と、
b)C2 〜C4 の脂肪族系グリコ−ル類70〜100mol%、
c)脂環族系単量体0〜30mol%を含有する多価アルコ−ル類、
とから得られるポリエステル樹脂等を例示することができる。
さらに、ここに示される、「a)芳香族系単量体」はテレフタル酸あるいはイソフタル酸であることが好ましい。テレフタル酸とイソフタル酸の比率は、テレフタル酸含有率/イソフタル酸含有率=90〜40/10〜60[mol%]が好ましく、さらに、テレフタル酸含有率/イソフタル酸含有率=80〜50/20〜50[mol%]、またさらにテレフタル酸含有率/イソフタル酸含有率=85〜60/15〜40[mol%]が好ましい。
【0016】
イオン性基含有単量体をポリエステル樹脂に導入し、ポリエステル樹脂にイオン性基を与えた場合、ポリエステル樹脂が水分散性を発現する。イオン性基含有単量体としては前述したスルホン酸アルカリ金属塩基あるいはスルホン酸アンモニウム塩基を有するモノあるいはジカルボン酸等を好ましく用いることができるほか、例えばカルボン酸アルカリ金属塩基あるいはカルボン酸アンモニウム塩基を有する単量体、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基もしくはそれらのアンモニウム塩、金属塩等のアニオン性基、または第1級ないし第3級アミン基等のカチオン性基単量体などをもちいることができる。 カルボン酸アルカリ金属塩基あるいはカルボン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、ポリエステルの重合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を系内に導入することにより高分子末端にカルボキシル基を付加し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム等にて中和することによりカルボン酸塩の基に交換する方法を用いることができる。
【0017】
これらイオン性基の含有量は、スルホン酸基およびまたはその塩の基をふくめ、該ポリエステル樹脂に対し、20〜1000m当量/1000g(eq/ton)、好ましくは20〜500m当量/1000g(eq/ton)、なお好ましくは50〜200m当量/1000g(eq/ton)、である。イオン性基の含有量が所定の量より少ない場合には十分なる水分散性が得られない。染料としては、フタロシアニン系油性染料を用いることが必須条件である。
より具体的には、
・C.I.Solvent Blue 25
・C.I.Solvent Blue 38
・C.I.Solvent Blue 44
・C.I.Solvent Blue 70
などや、市販商品としては、
・Valifast Blue 1605(オリエント化学社製)
・Valifast Blue 2620(オリエント化学社製)
・Valifast Blue 2606(オリエント化学社製)
・Oil Blue BO(オリエント化学社製)
・Neopen Blue 808(BASF社製)
・Neptun Blue 698(BASF社製)
・Neptun Blue 722(BASF社製)
・Spilon Blue GNH(保土谷化学社製)
・Spilon Blue 2BNH(保土谷化学社製)
・Sot Blue−1(保土谷化学社製)
・SPT Blue−26(保土谷化学社製)
・SPT Blue−111(保土谷化学社製)
から選択される少なくとも1種の染料が好ましく用いられる。これらは特に耐光堅牢度、昇華堅牢度、色相、彩度に優れるものであり、プロセスカラ−用三原色として好ましいものである。他に色相の微調整のために公知の染顔料を併用してもよい。
【0018】
本発明における微粒子分散体の平均粒子径は1.0μm以下であることが必須であり、好ましくは0.5μm以下である。微粒子分散体の粒子系がこの範囲を越える場合には分散安定性が悪化する場合がある。また平均粒子径は、少なくとも0.1 μm以上のものがよい。微粒子分散体の粒子系がこの範囲を越える場合にはインクの滲みが大きくなる場合がある。本発明における(着色)微粒子のインク中の含有量は10〜50Wt%の範囲が好ましく、10Wt%以下では必要な画像濃度が得られず、50Wt%を越えるとインクの粘度が高すぎノズルでのインクの吐出が困難となる。また、微粒子に対する染料の含有量は2〜20Wt%の範囲が好ましく、2Wt%以下では必要な画像濃度が得られず、20Wt%を越えるとインク(分散体)が安定せず凝固、沈殿等の問題が起こる。
【0019】
かかるポリエステル樹脂の微粒子分散体は以下に述べる方法にて得ることができる。すなわち、イオン性基を含有した場合、本発明におけるポリエステル樹脂は水分散性を発現する。水分散性とは一般にエマルジョンあるいはコロイダルディスパ−ジョンと称される状態を意味するものである。イオン性基は水系媒体中において解離し、ポリエステル樹脂と水との界面に電気二重層を形成する。ポリエステル樹脂が微細なミクロ粒子として水系内に存在する場合には電気二重層の働きによりミクロ粒子間には静電的な反発力が生じ、ミクロ粒子が水系内にて安定的に分散する。
【0020】
イオン性基含有ポリエステル樹脂の水分散体は、イオン性基含有ポリエステル樹脂と水溶性有機化合物とをあらかじめ混合後に水を加える方法、イオン性基含有ポリエステル樹脂と水溶性有機化合物と水とを一括して混合加熱する方法等により得ることができる。またその際に界面活性剤等を併用することもできる。
水溶性有機化合物としてはエタノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を用いることができる。水溶性有機化合物はイオン性基含有ポリエステル樹脂を水分散化した後に共沸等により除去することができるものが好ましい。
【0021】
染料をポリエステル樹脂に含有させる方法としては高温分散染色法を用いることができる。染料原体を樹脂に直接練り込む方法は、加熱による染料のダメ−ジを考慮したばあいに好ましい方法ではない。本発明のポリエステル樹脂はイオン性基の作用により水中にて良好なる安定分散性を示すため、粒子状を保持したまま高濃度な染色が可能である。
また、エマルジョン化時に、ポリエステル樹脂を溶剤で溶解した時に染料を添加しても良い。
本発明のインクジェットプリンタ用インクは、水中に分散された微小ポリエステル粒子を、10〜50wt%で含まれる。また、本発明インクジェットプリンタ用インクは、微小ポリエステル粒子の他に、必要に応じて、分散剤、分散安定助剤である、界面活性剤や高分子分散安定剤を添加しても良い。また、粒子の湿潤性を高めるために、エチレングリコール、グリセリン、各種多価アルコール類を添加しても良い。更に、インク中に混入する金属イオンを封鎖するために、各種キレート化剤等を添加しても良い。さらに、インクの保存安定性を向上するために、各種殺菌剤や防カビ剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等も添加しても良い。
【0022】
【実施例1】
(ポリエステル樹脂の合成)
温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、
ジメチルテレフタレ−ト 140重量部、
ジメチルイソフタレ−ト 140重量部、
5ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル 11重量部、
エチレングリコ−ル 102重量部、
ネオペンチルグリコール 172重量部、
を仕込み180〜230℃で120分間加熱してエステル交換反応を行った。ついで反応系を240℃まで昇温し、系の圧力1〜10mmHgとして60分間反応を続けた結果、共重合ポリエステル樹脂を得た。
次に、得られたポリエステル樹脂150重量部、メチルエチルケトン150重量部、テトラヒドロフラン150重量部、染料 Spilon Blue 2BNH(保土谷化学)のコンクケ−キ 15重量部を80℃にて溶解した後75℃の水600部を添加し、粒子径約0.15μmの共重合ポリエステル樹脂の水系ミクロ分散体を得た。さらに得られた水系ミクロ分散体を蒸留用フラスコに入れ、留分温度が100℃に達するまで蒸留し、冷却後に水を加え固形分濃度を20%とした。
【0023】
この様にして得た水系ミクロ分散体をインクジェットプリンター(SHARP社製IO−735X)のインクとして使用した。使用した紙は、インクジェット用としての加工のされていないものを使用した。その結果、本発明によるインクを用いた場合インクの滲みは全く無かった。また得られた画像の濃度は極めて高く、鮮明な画像であった。また製作した水系ミクロ分散体は、室温で3カ月以上放置しても沈澱物の発生や、染料の析出等は発生せず極めて良好な安定性を示した。
【0024】
【比較例1】
比較例として、実施例1で製作したポリエステル樹脂を用い、染料としてはアントラキノン系染料にかえてインクを製作した。実施例1のポリエステル樹脂150重量部、メチルエチルケトン150重量部、テトラヒドロフラン150重量部、染料 C.I. Solvent Blue 35 のコンクケ−キ 15重量部を80℃にて溶解した後75℃の水600部を添加し、粒子径約0.15μmの共重合ポリエステル樹脂の水系ミクロ分散体を得た。さらに得られた水系ミクロ分散体を蒸留用フラスコに入れ、留分温度が100℃に達するまで蒸留し、冷却後に水を加え固形分濃度を20%とした。得られて水系ミクロ分散体を実施例1と同様に印字を行い、耐光性の比較を行った。プリントアウトしたそれぞれのインクは紫外線フェードメーター(カーボンアーク)63℃で20時間照射した前後の色差を測定した。その結果本発明によるインクはΔEが1〜3であったのに対して、染料C.I. Solvent Blue 35によるインクはΔEが8以上と大きく退色した。
【0025】
【比較例2】
比較例として、スチレンによる分散体を製作した。スチレン重合体を乳化重合して製作し、平均粒子系約0.1 μmの単分散体を得た。次に得られたスチレン分散体を実施例1と同様に、Spilon Blue 2BNH(保土谷化学)を界面活性剤(一方社油脂工業製、ミグノール802)で分散した染液で染色した。このときの温度は、130℃であり、染色時間は2時間であった。このようにして製作した分散体は、その微小濃度も低く、さらに分散体の安定性が悪く室温で3カ月以上放置した場合、染料の析出が見られた。
【0026】
【比較例3】
更に比較例として通常インクジェットインクに使用されている水溶性染料を用いてインクの滲みを見た。使用した水溶性染料は
C.I.Acid Blue 1、
を水に溶解しインクとした。その結果、専用紙を用いた場合は、良好であるが、普通紙を用いた場合は、本発明とはことなり、大きく滲んでしまった。
また耐光性の比較も行った。プリントアウトしたそれぞれのインクは紫外線フェードメーター(カーボンアーク)63℃で20時間照射した前後の色差を測定した。その結果本発明によるインクはΔEが1〜3であったのに対して、水溶性染料によるインクはΔEが8〜40と大きく退色した。
【0027】
【発明の効果】
本発明の、特定の染料を用いて着色した樹脂微粒子の水系分散体であるインクは、記録紙上での滲みがなく、極めて良好な画像を得ることが出来、しかも耐光性においてもすぐれたものである。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to an output device, and more particularly to an ink for an ink jet printer.
[0002]
[Prior art]
There are various output devices for information devices such as computers such as dot matrix printers, thermal transfer printers, and laser printers. Among them, the inkjet method has recently been used as a method that is low in running cost, high in definition, and easy to colorize. Attention has been paid.
Conventionally, an aqueous dye solution has been used as an ink for an ink jet printer. However, when ink ejected from a nozzle adheres to the recording paper, the ink oozes on the recording paper and is more than the ink particles formed when the ink is ejected. There was a problem with the water resistance of the recorded image, such as a large dot.
[0003]
Conventionally, in such ink jet ink, many ideas have been proposed in order to solve these problems. a) A water-soluble dye is dissolved in a mixed solvent of water and an organic solvent so that the concentration of the dye is 5 wt% or less and the additive of the organic solvent is in the range of 3 to 30% (Japanese Patent Laid-Open No. 62-124166) b ) A specific diether compound added to the ink (Japanese Patent Laid-Open No. 62-32159) c) A water-soluble direct dye from which a surface active substance has been removed by an adsorbing resin or an acid dye (Japanese Patent Laid-Open No. 60-49070) D) Ink containing dye and emulsion for film formation in ink (Japanese Patent Laid-Open No. 4-18462) e) Using emulsion polymerization or dispersion polymer particles dyed by dye (Japanese Patent Laid-Open No. 3-250069) Proposed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The inks (a) to (d) described above reduce the ink bleeding on the recording paper to some extent, but it has been impossible to completely prevent the ink bleeding due to the capillary phenomenon on the recording paper fiber.
On the other hand, the above-mentioned method e) uses dyed polymer particles, so no bleeding occurs, but the particles obtained by this method have poor particle stability and the dye precipitates when left for a long time. It settles or floats on the particle surface. Furthermore, since it is difficult to dye at a high density, a sufficient image density cannot be obtained.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides an ink for an ink jet printer capable of eliminating ink bleeding on a recording paper and obtaining a very good blue image density. That is, the present invention provides an ink for an ink jet printer, wherein the colored fine resin particles colored with a dye are finely dispersed in an aqueous medium. An ink comprising a polyester resin having an ionic group introduced in a range of 20 to 1000 eq / ton as a main component and the dye being a phthalocyanine oily dye. Further, the colored fine resin particles of the present invention are preferably a polyester resin which is an ionic group of at least one of alkali metal sulfonate, ammonium sulfonate, alkali metal carboxylate and ammonium carboxylate. The ink as described above, mainly comprising
[0006]
The present invention has solved the problem of obtaining a high image density by using polyester, which is easily dyed, as fine particles. Further, since the polyester is an emulsion, it has an effect of reducing bleeding when it adheres to the recording paper.
As a dye for coloring the polyester particles used in the present invention, as a result of intensive studies, it is essential to use a phthalocyanine oil-based dye. By using the dye, it is possible to obtain blue polyester particles having a very good color density and good light resistance.
The polyester microparticles used in the present invention are preferably in an emulsion state, but more preferably have a particle size of 1 micron or less. Furthermore, the polyester resin used for the polyester microparticles of the present invention comprises a polyvalent carboxylic acid and a polyvalent alcohol. Examples of the polyvalent carboxylic acids used in the polyester resin include terephthalic acid, isophthalic acid, orthophthalic acid, 1,5-naphthalenedicarboxylic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, diphenic acid, sulfoterephthalic acid, 5- Sulfoisophthalic acid, 4-sulfophthalic acid, 4-sulfonaphthalene-2,7 dicarboxylic acid, 5 [4-sulfophenoxy] isophthalic acid, sulfoterephthalic acid, and / or aromatic dicarboxylic acids such as metal salts and ammonium salts thereof, Aromatic oxycarboxylic acids such as p-oxybenzoic acid and p- (hydroxyethoxy) benzoic acid, succinic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, dodecanedicarboxylic acid and other aliphatic dicarboxylic acids, fumaric acid, malein Acid, itaconic acid, hexahydrophthalic acid, tetrahydrophthal Unsaturated aliphatics such as phosphoric acid, alicyclic dicarboxylic acids, etc., and other polyvalent carboxylic acids such as trimellitic acid, trimesic acid, pyromellitic acid, etc. Can be illustrated.
[0007]
Examples of the polyhydric alcohol used in the polyester resin include aliphatic polyhydric alcohols, alicyclic polyhydric alcohols, aromatic polyhydric alcohols, and the like.
Aliphatic polyhydric alcohols include ethylene glycol, propylene glycol, 1,3-propanediol, 2,3-butanediol, 1,4-butanediol, 1,5- Pentanediol, 1,6-hexanediol, neopentyl glycol, diethylene glycol, dipropylene glycol, 2,2,4-trimethyl-1,3-pentanediol, polyethylene glycol, polypropylene Examples thereof include aliphatic diols such as glycol and polytetramethylene glycol, triols such as trimethylol ethane, trimethylol propane, glycerin, and pentaerythritol, and tetraols.
[0008]
Alicyclic polyhydric alcohols include 1,4-cyclohexanediol, 1,4-cyclohexanedimethanol, spiroglycol, hydrogenated bisphenol A, and hydrogenated bisphenol A ethylene oxide. Examples thereof include adducts, propylene oxide adducts, tricyclodecandiol, and tricyclodecane dimethanol.
As aromatic polyhydric alcohols, para-xylene glycol, meta-xylene glycol, ortho-xylene glycol, 1,4-phenylene glycol, ethylene oxide adduct of 1,4-phenylene glycol And bisphenol A, ethylene oxide adducts of bisphenol A, propylene oxide adducts, and the like.
[0009]
Furthermore, examples of the polyester polyol include lactone polyester polyols obtained by ring-opening polymerization of lactones such as ε-caprolactone.
In addition to these, a monofunctional monomer may be introduced into the polyester for the purpose of blocking the polar group at the end of the polyester polymer.
Monofunctional monomers include benzoic acid, chlorobenzoic acid, bromobenzoic acid, parahydroxybenzoic acid, sulfobenzoic acid monoammonium salt, sulfobenzoic acid monosodium salt, cyclohexylaminocarbonylbenzoic acid, n-dodecylaminocarbonylbenzoic acid Acid, tertiary butylbenzoic acid, naphthalenecarboxylic acid, 4-methylbenzoic acid, 3-methylbenzoic acid, salicylic acid, thiosalicylic acid, phenylacetic acid, acetic acid, propionic acid, butyric acid, isobutyric acid, octanecarboxylic acid, lauric acid, stearic acid And monocarboxylic acids such as lower alkyl esters thereof, or monoalcohols such as aliphatic alcohols, aromatic alcohols, and alicyclic alcohols.
[0010]
In the present invention, an unsaturated monomer may be used as necessary, and other components are appropriately selected depending on the glass transition temperature of the polyester resin, the compatibility with the monomer, and the like.
[0011]
As the ionic group to be introduced into the polyester, mono- or dicarboxylic acid having an alkali metal sulfonate or ammonium sulfonate group can be preferably used, and for example, a single group having an alkali metal carboxylate or ammonium carboxylate base can be used. Anionic groups such as monomers, sulfate groups, phosphate groups, phosphonic acid groups, phosphinic acid groups or their ammonium salts, metal salts, or cationic group monomers such as primary to tertiary amine groups Can be used.
[0012]
When introducing an alkali metal carboxylate base or an ammonium carboxylate base, a carboxyl group is added to the polymer terminal by introducing a polyvalent carboxylic acid such as trimellitic acid into the system at the end of polymerization of the polyester. A method can be used in which this is neutralized with ammonia, sodium hydroxide or the like to exchange with carboxylate groups.
Moreover, these ionic groups can be introduced into the polyester resin by containing a mono- or dicarboxylic acid having an alkali metal sulfonate group or an ammonium sulfonate group. Examples of the salt include salts of ammonium ions, Li, Na, K, Mg, Ca, Cu, Fe, and the like, and particularly preferable are K salt and Na salt. In the present invention, 5-sodium sulfoisophthalic acid or metasodium sulfobenzoic acid is preferably used. Carboxylate groups and sulfonate groups may also be used.
[0013]
Specific examples of the polyester resin in the present invention are shown below.
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) 0 to 90 mol% ethylene glycol, 100 to 10 mol% propylene glycol
Polyester resin obtained from or
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) 2,3-butanediol 5-80 mol%, ethylene glycol 20-95 mol%
Polyester resin obtained from or
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) C2-C4 aliphatic glycols of 70-95 mol%,
c) 5 to 30 mol% of mono- or polyhydric alcohols having a tricyclodecane skeleton
Polyester resin obtained from or
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) C2-C4 aliphatic glycols of 70-95 mol%,
c) Hydroxymethyltricyclodecane 5-30 mol%
A polyester resin obtained from
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) C2-C4 aliphatic glycols of 70-95 mol%,
c) Tricyclodecane dimethanol 5-30 mol%
Polyester resin obtained from or
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) C2-C4 aliphatic glycols of 70-95 mol%,
c) 5 to 30 mol% of mono- or polyhydric alcohols having a cyclohexane skeleton
Polyester resin obtained from or
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) C2-C4 aliphatic glycols of 70-95 mol%,
c) Cyclohexanediol 5-30 mol%
Polyester resin obtained from or
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) C2-C4 aliphatic glycols of 70-95 mol%,
c) Hydrogenated biphenol 5-30 mol%
A polyester resin obtained from
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer, and
b) C2-C4 aliphatic glycols of 70-95 mol%,
c) Hydrogenated bisphenol A 5-30 mol%
Polyester resin obtained from or
a) a polyvalent carboxylic acid containing 80 mol% or more of an aromatic monomer containing 1 to 20 mol% of a mono- or divalent or higher carboxylic acid having a naphthalene skeleton, and
b) C2 -C4 aliphatic glycols 70-100 mol%,
c) polyhydric alcohols containing 0-30 mol% of alicyclic monomers,
And polyester resins obtained from the above.
Further, the “a) aromatic monomer” shown here is preferably terephthalic acid or isophthalic acid. The ratio of terephthalic acid to isophthalic acid is preferably terephthalic acid content / isophthalic acid content = 90 to 40/10 to 60 [mol%], and further, terephthalic acid content / isophthalic acid content = 80 to 50/20. To 50 [mol%], and more preferably terephthalic acid content / isophthalic acid content = 85 to 60/15 to 40 [mol%].
[0016]
When an ionic group-containing monomer is introduced into a polyester resin and an ionic group is given to the polyester resin, the polyester resin exhibits water dispersibility. As the ionic group-containing monomer, mono- or dicarboxylic acid having an alkali metal sulfonate group or ammonium sulfonate group described above can be preferably used. For example, a monomer having an alkali metal carboxylate group or an ammonium carboxylate group can be used. Anionic groups such as monomers, sulfate groups, phosphate groups, phosphonic acid groups, phosphinic acid groups or their ammonium salts, metal salts, or cationic group monomers such as primary to tertiary amine groups Can be used. When introducing an alkali metal carboxylate base or an ammonium carboxylate base, a carboxyl group is added to the polymer terminal by introducing a polyvalent carboxylic acid such as trimellitic acid into the system at the end of polymerization of the polyester. A method can be used in which this is neutralized with ammonia, sodium hydroxide or the like to exchange with carboxylate groups.
[0017]
The content of these ionic groups including sulfonic acid groups and or groups of a salt thereof, the polyester resin to, 20 to 1000 m eq / 1000g (eq / ton), preferably 20~500m equivalent / 1000 g (eq / ton) , more preferably 50 to 200 meq / 1000 g (eq / ton) . When the content of the ionic group is less than a predetermined amount, sufficient water dispersibility cannot be obtained. As a dye, it is an essential condition to use a phthalocyanine oil-based dye.
More specifically,
・ C. I. Solvent Blue 25
・ C. I. Solvent Blue 38
・ C. I. Solvent Blue 44
・ C. I. Solvent Blue 70
And as a commercial product,
・ Varifast Blue 1605 (manufactured by Orient Chemical Co., Ltd.)
・ Varifast Blue 2620 (manufactured by Orient Chemical Co., Ltd.)
・ Varifast Blue 2606 (manufactured by Orient Chemical Co., Ltd.)
・ Oil Blue BO (manufactured by Orient Chemical)
・ Neopen Blue 808 (manufactured by BASF)
・ Neptun Blue 698 (BASF)
・ Neptun Blue 722 (BASF)
・ Spilon Blue GNH (Hodogaya Chemical Co., Ltd.)
・ Spilon Blue 2BNH (Hodogaya Chemical Co., Ltd.)
・ Sot Blue-1 (Hodogaya Chemical Co., Ltd.)
・ SPT Blue-26 (Hodogaya Chemical Co., Ltd.)
・ SPT Blue-111 (Hodogaya Chemical Co., Ltd.)
At least one kind of dye selected from is preferably used. These are particularly excellent in light fastness, sublimation fastness, hue, and saturation, and are preferable as three primary colors for process colors. In addition, a known dye or pigment may be used in combination for fine adjustment of the hue.
[0018]
The average particle size of the fine particle dispersion in the present invention is essential to be 1.0 μm or less, preferably 0.5 μm or less. When the particle system of the fine particle dispersion exceeds this range, the dispersion stability may deteriorate. The average particle size is preferably at least 0.1 μm. If the particle system of the fine particle dispersion exceeds this range, ink bleeding may increase. In the present invention, the content of the (colored) fine particles in the ink is preferably in the range of 10 to 50 Wt%, and if it is 10 Wt% or less, the required image density cannot be obtained, and if it exceeds 50 Wt%, the viscosity of the ink is too high. Ink ejection becomes difficult. Further, the content of the dye with respect to the fine particles is preferably in the range of 2 to 20 Wt%, and if it is 2 Wt% or less, a necessary image density cannot be obtained. Problems arise.
[0019]
Such a polyester resin fine particle dispersion can be obtained by the method described below. That is, when an ionic group is contained, the polyester resin in the present invention exhibits water dispersibility. The water dispersibility generally means a state called emulsion or colloidal dispersion. The ionic group dissociates in the aqueous medium and forms an electric double layer at the interface between the polyester resin and water. When the polyester resin is present in the aqueous system as fine microparticles, an electrostatic repulsive force is generated between the microparticles by the action of the electric double layer, and the microparticles are stably dispersed in the aqueous system.
[0020]
An aqueous dispersion of an ionic group-containing polyester resin is a method of adding water after previously mixing an ionic group-containing polyester resin and a water-soluble organic compound, ionic group-containing polyester resin, water-soluble organic compound and water in a lump. For example, by mixing and heating. At that time, a surfactant or the like can be used in combination.
As the water-soluble organic compound, ethanol, isopropanol, butanol, ethylene glycol, propylene glycol, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, butyl cellosolve, acetone, methyl ethyl ketone, tetrahydrofuran, dioxane and the like can be used. The water-soluble organic compound is preferably one that can be removed by azeotropic distillation after the ionic group-containing polyester resin is dispersed in water.
[0021]
As a method for incorporating the dye into the polyester resin, a high-temperature dispersion dyeing method can be used. The method of directly kneading the dye base into the resin is not a preferable method in consideration of the damage of the dye due to heating. Since the polyester resin of the present invention exhibits good stable dispersibility in water by the action of ionic groups, high-density dyeing is possible while maintaining the particle shape.
Further, at the time of emulsification, a dye may be added when the polyester resin is dissolved with a solvent.
The ink for an ink jet printer of the present invention contains 10 to 50 wt% of fine polyester particles dispersed in water. In addition to the fine polyester particles, the ink for an inkjet printer of the present invention may contain a surfactant or a polymer dispersion stabilizer, which is a dispersing agent or a dispersion stabilizing aid, if necessary. In order to improve the wettability of the particles, ethylene glycol, glycerin, and various polyhydric alcohols may be added. Further, various chelating agents may be added to sequester metal ions mixed in the ink. Furthermore, in order to improve the storage stability of the ink, various bactericides, fungicides, ultraviolet absorbers, antioxidants and the like may be added.
[0022]
[Example 1]
(Synthesis of polyester resin)
In an autoclave equipped with a thermometer and a stirrer,
140 parts by weight of dimethyl terephthalate,
140 parts by weight of dimethyl isophthalate,
11 parts by weight of 5-sodium sulfoisophthalic acid dimethyl ester,
102 parts by weight of ethylene glycol,
172 parts by weight of neopentyl glycol,
Was transesterified by heating at 180 to 230 ° C. for 120 minutes. Next, the reaction system was heated to 240 ° C., and the reaction was continued for 60 minutes at a system pressure of 1 to 10 mmHg.
Next, 150 parts by weight of the obtained polyester resin, 150 parts by weight of methyl ethyl ketone, 150 parts by weight of tetrahydrofuran, and 15 parts by weight of dye Spiro Blue 2BNH (Hodogaya Chemical) were dissolved at 80 ° C. and then water at 75 ° C. 600 parts was added to obtain an aqueous micro dispersion of a copolyester resin having a particle size of about 0.15 μm. Further, the obtained aqueous micro-dispersion was placed in a distillation flask and distilled until the fraction temperature reached 100 ° C. After cooling, water was added to make the solid content concentration 20%.
[0023]
The aqueous micro-dispersion thus obtained was used as an ink for an ink jet printer (IO-735X manufactured by SHARP). The paper used was not processed for inkjet. As a result, there was no ink bleeding when the ink according to the present invention was used. Further, the density of the obtained image was extremely high and clear. The produced aqueous micro-dispersion showed very good stability without generation of precipitates and precipitation of dyes even when left at room temperature for 3 months or more.
[0024]
[Comparative Example 1]
As a comparative example, the polyester resin produced in Example 1 was used, and an ink was produced in place of the anthraquinone dye as the dye. 150 parts by weight of the polyester resin of Example 1, 150 parts by weight of methyl ethyl ketone, 150 parts by weight of tetrahydrofuran, dye C.I. I. After dissolving 15 parts by weight of the sorbent solution of Solvent Blue 35 at 80 ° C., 600 parts of water at 75 ° C. was added to obtain an aqueous micro-dispersion of a copolyester resin having a particle size of about 0.15 μm. Further, the obtained aqueous micro-dispersion was placed in a distillation flask and distilled until the fraction temperature reached 100 ° C. After cooling, water was added to make the solid content concentration 20%. The obtained aqueous microdispersion was printed in the same manner as in Example 1, and the light resistance was compared. Each printed ink was measured for color difference before and after being irradiated with an ultraviolet fade meter (carbon arc) at 63 ° C. for 20 hours. As a result, the ink according to the present invention had ΔE of 1 to 3, whereas the dye C.I. I. The ink of Solvent Blue 35 faded greatly with ΔE of 8 or more.
[0025]
[Comparative Example 2]
As a comparative example, a dispersion made of styrene was produced. A styrene polymer was produced by emulsion polymerization to obtain a monodisperse having an average particle size of about 0.1 μm. Next, the obtained styrene dispersion was dyed in the same manner as in Example 1 with a dyeing solution in which Spiron Blue 2BNH (Hodogaya Chemical) was dispersed with a surfactant (manufactured by Yushi Kogyo Co., Ltd., Mignol 802). The temperature at this time was 130 ° C., and the dyeing time was 2 hours. The dispersion produced in this way had a low micro-concentration, and the dispersion was inferior in stability. When the dispersion was left at room temperature for 3 months or more, precipitation of the dye was observed.
[0026]
[Comparative Example 3]
Further, as a comparative example, ink bleeding was observed using a water-soluble dye that is usually used in inkjet inks. The water-soluble dye used was C.I. I. Acid Blue 1,
Was dissolved in water to obtain an ink. As a result, when special paper was used, it was good, but when plain paper was used, it was different from the present invention and it was greatly blurred.
Moreover, the light resistance was also compared. Each printed ink was measured for color difference before and after being irradiated with an ultraviolet fade meter (carbon arc) at 63 ° C. for 20 hours. As a result, the ΔE of the ink according to the present invention was 1 to 3, whereas the ink of the water-soluble dye was greatly faded with an ΔE of 8 to 40.
[0027]
【The invention's effect】
The ink, which is an aqueous dispersion of resin fine particles colored with a specific dye of the present invention, does not bleed on recording paper, can provide a very good image, and has excellent light resistance. is there.
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