JP3819727B2 - 吸収式冷凍機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は吸収式冷凍機の制御装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
地球環境問題の高まりと共に、省エネルギー性向上に対する要求は益々高まってきている。そして、空調システムにおいても、省エネ法の改正により空調エネルギー消費係数の基準が強化されるなど、一層の高効率化が求められている。
【0003】
空調用吸収式冷凍機においても、熱源機本体の高効率化を始めとして、冷水系の搬送動力低減を目的に大温度差システムなどが検討されているが、冷却水系の搬送動力低減による省エネ化は、今日まで余り検討されてこなかった。
【0004】
その理由の一つは、冷却水の流量が変化すると、吸収式冷凍機の内部サイクルにまで影響が及び、安全運転を確保することが困難になることに起因している。すなわち、吸収式冷凍機においては冷却水の流量が減少すると、吸収器と凝縮器の効率が低下し、高温再生器に供給する熱量の増加が必要になるだけでなく、高温再生器において圧力と温度の上昇が起こるので、省エネ化を図る場合にも高温再生器の温度と圧力に影響を及ぼす冷却水出口温度を監視して、冷却水の流量を絞ったりするのが一般的であった。
【0005】
また、空調負荷の大きさに関係付けられる高温再生器の温度が低いときに冷却水の流量を減少させ、その温度が上昇すると冷却水の流量を増加させる制御も行われている。一方、冷却水の流量を減らした運転を行っていて、高温再生器の温度が所定温度を超えると冷却水を定格の流量に戻し、安全を確保するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
冷却水の流量を絞った省エネ運転から、冷却水の流量を定格流量に戻す操作を高温再生器の温度だけに基づいて行う従来の制御においては、冷却水の流量を絞った省エネ運転を継続しても何等問題が生じないときにも冷却水の流量が定格流量に戻されることがあり、省エネ運転を行っているときの時間が短く、本当の意味での省エネ運転とはなっていなかったので、本当に必要なときだけ冷却水の流量を定格流量に戻す制御が可能な制御技術を提供する必要があり、それが解決すべき課題となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来技術の課題を解決するための具体的手段として、再生器に供給する熱量を制御する制御信号と、吸収器と凝縮器に供給する冷却水の流量を制御する制御信号とを出力する機能を備えた吸収式冷凍機の制御装置において、
【0008】
冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、稀吸収液の温度が所定温度以上になると冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えるようにした第1の構成の制御装置と、
【0009】
冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、再生器の温度が所定温度以上、再生器に供給する熱量を制御する弁の開度が所定開度以下、稀吸収液の温度が所定温度以上になると、冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えるようにした第2の構成の制御装置と、
【0010】
冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、濃吸収液の吸収液濃度が所定濃度以上になると冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えるようにした第3の構成の制御装置と、
【0011】
冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、再生器の温度が所定温度以上、再生器に供給する熱量を制御する弁の開度が所定開度以下、濃吸収液の吸収液濃度が所定濃度以上になると、冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えるようにした第4の構成の制御装置と、
【0012】
冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、吸収器または凝縮器で冷却作用を終えて出た冷却水の温度が所定温度以上になると、冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えるようにした第5の構成の制御装置と、
を提供することにより、前記した従来技術の課題を解決するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図2は冷媒に例えば水、吸収液(溶液)に臭化リチウム(LiBr)溶液を用いた吸収式冷凍機である吸収冷温水機の概略構成図であり、1は蒸発器、2は吸収器、3は例えばガスバーナ4によって加熱される高温再生器、5は低温再生器、6は凝縮器、7は吸収器2から高温再生器3に流れる吸収液の薄い液、すなわち稀吸収液と、低温再生器5から吸収器2に流れる吸収液の濃い液、すなわち濃吸収液とが熱交換する溶液熱交換器である低温熱交換器、8は吸収器2から低温熱交換器7を経て高温再生器3に流れる稀吸収液と高温再生器3から低温再生器5に流れる中間濃度の吸収液とが熱交換する溶液熱交換器である高温熱交換器、11〜15は吸収液配管、16は吸収液ポンプ、17〜19は冷媒配管、20は冷媒ポンプ、21はガスバーナ4に接続したガス配管、22は加熱量制御弁、23は途中に蒸発器熱交換器24が設けられた冷温水配管、25は途中に冷却水ポンプ26と吸収器熱交換器27と凝縮器熱交換器28とが設けられた冷却水配管であり、それぞれは図2に示したように配管接続されている。
【0014】
また、29は蒸発器1の冷媒液溜り30と吸収器2の吸収液溜り31とを配管接続する冷媒バイパス管、32は開閉弁、33は吸収液配管12と吸収器2とを接続する吸収液バイパス管、34は開閉弁、35は冷媒配管17と吸収器2とを接続する冷媒蒸気バイパス管、36は開閉弁であり、それぞれ図のように接続され、各開閉弁32・34・36は冷水の供給時に閉じ、温水の供給時に開く。
【0015】
また、37は冷却水ポンプ26に加える電力を所望の周波数に変換する周波数変換装置、38は冷温水配管23の蒸発器1入口側に設置されて冷水の入口温度T1を検出する温度検出手段、39は冷温水配管23の蒸発器1出口側に設置されて冷水の出口温度T2を検出する温度検出手段、40は冷却水配管25の吸収器2入口側に設置されて冷却水の入口温度T3を検出する温度検出手段、41は冷却水配管25の凝縮器6出口側に設置されて冷却水の出口温度T4を検出する温度検出手段、42は吸収液配管11の低温熱交換器7入口側に設置されて吸収器2から吸収液配管11に流れ出た稀吸収液の温度T5を検出する温度検出手段、43は高温再生器3に設置されて高温再生器3内にある溶液の温度T6を検出する温度検出手段、44は吸収液配管14に設置されて低温再生器5から吸収器2に流れている濃吸収液の吸収液濃度Nを検出する濃度検出手段である。
【0016】
50は、マイクロコンピュータなどを備えて構成される本発明の制御装置であり、前記検出手段38〜44より信号を入力して、高温再生器3に投入する熱量と冷却水配管25を流れる冷却水の流量とを制御する。
【0017】
制御装置50の構成を示す図1において、51は検出手段38〜44などからの検出信号を入力し、信号変換して中央演算処理手段52へ出力する入力手段、53は制御プログラムなどを記憶している記憶手段、54は適宜の制御条件、例えば冷却水ポンプ26に加える電力周波数の最低周波数、冷却水ポンプ26に加える電力周波数の変化速度、後述するコスト係数κなどを設定するための設定入力手段、55はガスバーナ4の火力を制御するために、温度検出手段39が検出する冷水の出口温度T2などに基づいて実行する中央演算処理手段52の演算結果を受けて加熱量制御弁22に所要の制御信号を出力するための容量制御出力手段、56は冷却水配管25を介して吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28に冷却水を供給する冷却水ポンプ26の回転数を制御するために、中央演算処理手段52の演算結果を受けて周波数変換装置37などに所要の制御信号を出力するための外部出力手段である。
【0018】
上記構成の吸収式冷凍機による冷水供給運転においては、従来と同様に高温再生器3で蒸発した冷媒は低温再生器5を経て凝縮器6へ流れ、冷却水ポンプ26によって凝縮器熱交換器28を流れる冷却水と熱交換して凝縮したのち冷媒配管18を介して蒸発器1へ流れる。そして、冷媒が蒸発器熱交換器24を流れる水と熱交換して蒸発し、気化熱によって蒸発器熱交換器24を流れる水が冷却される。そして、冷水が冷温水配管23を介して図示しない負荷に循環し冷房作用などを行う。
【0019】
また、蒸発器1で蒸発した冷媒は、冷却水ポンプ26によって吸収器熱交換器27を流れる冷却水により冷却されている吸収器2で吸収液に吸収される。冷媒を吸収して吸収液濃度が薄くなった稀吸収液が吸収液ポンプ16の運転によって低温熱交換器7および高温熱交換器8を経て高温再生器3へ送られる。高温再生器3へ送られた吸収液はガスバーナ4により加熱されて冷媒が蒸発し、中濃度の吸収液が高温熱交換器8を経て低温再生器5へ流れる。低温再生器5で吸収液は高温再生器3から冷媒配管17を流れてきた冷媒蒸気によって加熱され、さらに冷媒蒸気が分離され吸収液濃度が高くなる。吸収液濃度が高まった濃吸収液は低温熱交換器7を経て温度低下して吸収器2へ送られて散布される。
【0020】
冷却水ポンプ26を運転するための固定費を除く電力費、すなわち電力変動費の定格運転に対する比率は、例えば図3(A)、(B)に破線で示したように冷却水の流量比率Rが少ないほど減少する。一方、高温再生器3で消費する燃料変動費の定格運転に対する比率は、例えば図3(A)、(B)に細線で示したように、負荷率Wが低いほど減少し、冷却水の流量比率Rが多いほど減少し、冷却水の吸収器2への入口温度T3が低いほど減少するので、負荷率W、冷却水の流量比率Rおよび冷却水の入口温度T3を変数としてそれぞれ数式化できる。
【0021】
したがって、冷却水ポンプ26を運転するための電力変動費を前記燃料変動費に加算した図3(A)、(B)に太い実線で示すトータル変動費曲線も、また、そのトータル変動費曲線の極小値、すなわちコスト最小点を繋ぐコスト最小曲線も、負荷率W、冷却水の流量比率Rおよび冷却水の入口温度T3を変数として数式化できる。なお、図3(C)は冷却水の入口温度T3をパラメータとしてコスト最小曲線を示したものである。
【0022】
周知のように、電力と燃料の単価は一般に顧客毎に相違するので、図3に示した電力変動費曲線と燃料変動費曲線、したがってコスト最小曲線も顧客毎に相違する。このため、電力変動費と燃料変動費との和、すなわちトータルランニングコストを最低にする冷却水の定格流量に対する流量比率Rを求める演算式も、通常は顧客毎に決定する必要があるが、所定運転条件、例えば定格運転時に冷却水ポンプ26を運転するために消費する電力変動費とそのときにガスバーナ4で消費する燃料変動費との比であるコスト係数κと、負荷率Wと、温度検出手段40が検出した冷却水の入口温度T3を変数とした一つの演算式により演算算出できることが分かったので、この演算式を制御装置50の記憶手段53に記憶してある。
【0023】
すなわち、制御装置50の記憶手段53には、温度検出手段38・39が検出する冷水の入口温度T1と出口温度T2との温度差(T1−T2)に基づいて負荷率W(%)を演算算出するための演算式、例えばW=(T1−T2)÷5×100(定格運転時の前記温度差が5℃である場合)と、さらにその演算式で求めた負荷率W、温度検出手段40が検出した冷却水の入口温度T3、およびコスト係数κを変数として、電力変動費と燃料変動費との和が最低、すなわちトータルランニングコストが最低になる冷却水の定格流量に対する流量比率R(%)を演算算出するための一つの演算式、例えばR={F(W)+F(T3)+A}÷F(κ)、但し、Aは常数、を記憶してある。
【0024】
そして、吸収式冷凍機を納入設置する際には納入先の顧客が電力会社と契約した電力単価と、ガス会社と契約したガス単価に基づいて前記コスト係数κの値を算出し、設定入力手段54を操作してその値をコスト係数κとすると共に、冷却水ポンプ26に加える電力周波数の下限値(例えば、定格の50%未満は回転数制御が不安定となるときは50%)と、冷却水ポンプ26に加える電力周波数の変化速度ΔH(例えば、5%/1分)を制御装置50の設定入力手段54を操作して設定する。
【0025】
吸収式冷凍機が前記のように運転されている時の制御装置50による冷却水流量制御を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0026】
ステップS1においては、温度検出手段38・39・40による温度検出を行い。続くステップS2においては、温度検出手段38・39が検出した冷水の入口温度T1と出口温度T2に基づいて、そのときの負荷率Wを演算算出する。
【0027】
ステップS3においては、トータルランニングコストが最低となる回転数で冷却水ポンプ26を運転するために冷却水ポンプ26に加える目標電力周波数Htを、前記コスト係数κと、ステップS1で温度検出手段40が検出した冷却水の入口温度T3と、ステップS2で算出した負荷率Wに基づいて演算算出する。
【0028】
ステップS4においては、ステップS3で算出した目標電力周波数Htが、冷却水ポンプ26に現在加えている電力周波数Hn以上であるか否かを判定する。
【0029】
そして、前記ステップS4においてイエスと判定されたときにはステップS5に移行して周波数変換装置37にHn+ΔHを出力し、続くステップS7においては冷却水ポンプ26に新たに加える電力周波数Hをその周波数、すなわちHn+ΔHに周波数変換装置37により変換し、ステップS8で冷却水ポンプ26の回転数が実際に変更される。
【0030】
一方、前記ステップS4においてノーと判定されたときにはステップS6に移行して周波数変換装置37にHn−ΔHを出力し、続いてステップS7に移行して冷却水ポンプ26に新たに加える電力周波数Hをその周波数、すなわちHn−ΔHに周波数変換装置37により変換し、ステップS8で冷却水ポンプ26の回転数が実際に変更される。
【0031】
このように、冷却水ポンプ26は温度検出手段38・39が検出した冷水の温度情報と、温度検出手段40が検出した冷却水の温度情報に基づいて最適の回転数に制御されるので、冷却水ポンプ26を運転するために要する電力変動費と、ガスバーナ4で消費する燃料変動費とのトータルランニングコストは、図5に示したように冷却水ポンプ26を定格運転するときに比べて顕著に抑えられる。
【0032】
また、制御装置50の記憶手段53には、吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28への冷却水の供給を定格流量以下に制限して行う上記省エネ運転中に温度検出手段42が検出する稀吸収液の温度T5が所定の温度、例えば40℃以上あり、温度検出手段43が検出する高温再生器3内にある溶液の温度T6が所定の温度、例えば155℃あり、且つ、加熱量制御弁22の開度Vが所定の開度、例えば定格運転時の開度の80%以下であるとき、冷却水ポンプ26の回転数を定格回転数に戻して、吸収器熱交換器27と凝縮器熱交換器28に供給する冷却水の流量を定格流量に戻す制御プログラムを記憶してある。
【0033】
したがって、本発明の制御装置50を備えた吸収式冷凍機においては、吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28への冷却水の供給を定格流量以下に制限する省エネ運転を行っていても、温度検出手段42が検出する稀吸収液の温度T5が所定の40℃以上、温度検出手段43が検出する高温再生器3内の溶液温度T6が所定の155℃以上、加熱量制御弁22の開度Vが所定の80%以下、の条件が同時に満たされ、総合的な判断により、高温再生器3が冷却水の不足により高温・高圧異常に陥る懸念が生じた、と判断されときには、冷却水ポンプ26の回転数が定格回転数に戻され、冷却水配管25を介して吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28には定格流量の冷却水が供給されるので、高温再生器3が高温・高圧異常となることはない。
【0034】
すなわち、冷却水配管25を介して吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28に供給する冷却水の流量が定格流量に戻されるのは、高温再生器3内の溶液温度T6だけではなく、温度検出手段42が検出する稀吸収液の温度T5と、加熱量制御弁22の開度Vの大きさにも基づいて判断され、高温再生器3が本当に高温・高圧異常となる懸念があるときだけ冷却水の流量は増加するので、省エネ化と安全性の両立が図れると云った顕著な作用効果がある。
【0035】
なお、温度検出手段42が検出する稀吸収液の温度T5の代わりに、濃度検出手段44が検出する濃吸収液の吸収液濃度Nを判定材料として採用し、その吸収液濃度Nが所定の濃度、例えば62%以上になったときに、冷却水ポンプ26の回転数を定格回転数に戻すための制御信号を出力する制御プログラムを制御装置50の記憶手段53に記憶し、吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28に供給する冷却水の流量を定格の流量に戻すようにしても良い。
【0036】
また、温度検出手段42、43が検出する温度T5、T6、加熱量制御弁22の開度Vの代わりに、温度検出手段42が検出する稀吸収液の温度T5のみを判定材料として採用することもできる。その場合は、稀吸収液の温度T5が前記所定温度、すなわち40℃よりさらに少し高い所定温度、例えば43℃以上になったときに、冷却水ポンプ26の回転数を定格回転数に戻すための制御信号を出力する制御プログラムを制御装置50の記憶手段53に記憶し、温度検出手段42が検出する稀吸収液の温度T5が所定の43℃以上になったときに、吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28に供給する冷却水の流量を定格の流量に戻すようにしても良い。
【0037】
同様に、温度検出手段43が検出する高温再生器3内の溶液温度T6、加熱量制御弁22の開度V、濃度検出手段44が検出する濃吸収液の吸収液濃度Nの代わりに、濃度検出手段44が検出する稀吸収液の吸収液濃度Nのみを判定材料として採用し、吸収液濃度Nが前記所定濃度、すなわち62%よりさらに少し高い所定濃度、例えば63%以上となったときに、冷却水ポンプ26の回転数を定格回転数に戻すための制御信号を出力する制御プログラムを制御装置50の記憶手段53に記憶し、濃度検出手段44が検出する濃吸収液の吸収液濃度Nが所定の63%以上になったときに、吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28に供給する冷却水の流量を定格の流量に戻すようにしても良い。
【0038】
さらに、温度検出手段41が検出する冷却水の温度、すなわち凝縮器熱交換器28を通って冷媒蒸気から熱を奪い、冷媒蒸気を凝縮させて冷却水配管25に流れ出た冷却水の出口温度T4が所定の温度、例えば40℃以上となったときに、冷却水ポンプ26の回転数を定格回転数に戻すための制御信号を出力する制御プログラムを制御装置50の記憶手段53に記憶し、温度検出手段41が検出する冷却水の出口温度T4が所定の40℃以上になったときに、吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28に供給する冷却水の流量を定格の流量に戻すようにしても良い。
【0039】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0040】
例えば、図4に示した制御フローにおいては、算出した目標電力周波数Htが冷却水ポンプ26に現在加えている電力周波数Hn以上であるか否かを判定し、イエスのときには冷却水ポンプ26の回転数を上げ、ノーのときには冷却水ポンプ26の回転数を下げるにように制御したが、目標電力周波数Htが現在の電力周波数Hnに近いときには冷却水ポンプ26の回転数を変更しない選択肢を付加して制御することもできる。
【0041】
また、極数変換してその回転数を制御するタイプの冷却水ポンプ26を使用した吸収式冷凍機、あるいは冷却水ポンプ26を並列に複数台設置し、その運転台数制御により冷却水配管25を流れる冷却水の流量を制御する吸収式冷凍機であっても、前記したようにコスト係数κと、負荷率Wと、冷却水の入口温度T3とを変数とする一つの演算式に基づいて、トータルランニングコストが最小となるように冷却水配管25の冷却水流量を制御し、且つ、温度検出手段42が検出する稀吸収液の温度T5が所定の40℃以上、温度検出手段43が検出する高温再生器3内の溶液温度T6が所定の155℃以上、加熱量制御弁22の開度Vが所定の80%以下となったときなどに、高温再生器3が冷却水の不足により高温・高圧異常に陥る懸念が生じたと判断し、冷却水ポンプ26の回転数を定格回転数に戻し、冷却水配管25を介して吸収器2の吸収器熱交換器27と凝縮器6の凝縮器熱交換器28には定格流量の冷却水が供給されるように構成して、高温再生器3が高温・高圧異常とならないようにしても良い。
【0042】
また、吸収式冷凍機としては、高温再生器3内の吸収液を加熱するガスバーナ4に代えて、高温の蒸気などを供給して吸収液を加熱するものであっても良い。
【0043】
さらに、前記実施形態においては冷水あるいは温水を供給できる構成の吸収式冷凍機に基づいて説明したが、冷水のみを供給する吸収式冷凍機であっても上記と同様の運転制御が可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の制御装置を備えた吸収式冷凍機においては、省エネ化と安全性の両立が図れると云った顕著な作用効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置の一構成例を示す説明図である。
【図2】本発明の制御装置で制御する吸収式冷凍機の構成を示す説明図である。
【図3】コスト最小曲線の説明図であり、(A)は冷却水の入口温度が32℃のときのもの、(B)は冷却水の入口温度が20℃のときのもの、(C)は冷却水の入口温度をパラメータとして示したものである。
【図4】制御フローの説明図である。
【図5】ランニングコストの削減量を示す説明図である。
【符号の説明】
1 蒸発器
2 吸収器
3 高温再生器
4 ガスバーナ
5 低温再生器
6 凝縮器
7 低温熱交換器
8 高温熱交換器
11・12・13・14・15 吸収液配管
16 吸収液ポンプ
17・18・19 冷媒配管
20 冷媒ポンプ
21 ガス配管
22 加熱量制御弁
23 冷温水配管
24 蒸発器熱交換器
25 冷却水配管
26 冷却水ポンプ
27 吸収器熱交換器
28 凝縮器熱交換器
29 冷媒バイパス管
30 冷媒液溜り
31 吸収液溜り
32 開閉弁
33 吸収液バイパス管
34 開閉弁
35 冷媒蒸気バイパス管
36 開閉弁
37 周波数変換装置
38〜43 温度検出手段
44 濃度検出手段
50 制御装置
51 入力手段
52 中央演算処理手段
53 記憶手段
54 設定入力手段
55 容量制御出力手段
56 外部出力手段

Claims (5)

  1. 再生器に供給する熱量を制御する制御信号と、吸収器と凝縮器に供給する冷却水の流量を制御する制御信号とを出力する機能を備えた吸収式冷凍機の制御装置において、冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、稀吸収液の温度が所定温度以上になると冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えたことを特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。
  2. 再生器に供給する熱量を制御する制御信号と、吸収器と凝縮器に供給する冷却水の流量を制御する制御信号とを出力する機能を備えた吸収式冷凍機の制御装置において、冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、再生器の温度が所定温度以上、再生器に供給する熱量を制御する弁の開度が所定開度以下、稀吸収液の温度が所定温度以上になると、冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えたことを特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。
  3. 再生器に供給する熱量を制御する制御信号と、吸収器と凝縮器に供給する冷却水の流量を制御する制御信号とを出力する機能を備えた吸収式冷凍機の制御装置において、冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、濃吸収液の吸収液濃度が所定濃度以上になると冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えたことを特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。
  4. 再生器に供給する熱量を制御する制御信号と、吸収器と凝縮器に供給する冷却水の流量を制御する制御信号とを出力する機能を備えた吸収式冷凍機の制御装置において、冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、再生器の温度が所定温度以上、再生器に供給する熱量を制御する弁の開度が所定開度以下、濃吸収液の吸収液濃度が所定濃度以上になると、冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えたことを特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。
  5. 再生器に供給する熱量を制御する制御信号と、吸収器と凝縮器に供給する冷却水の流量を制御する制御信号とを出力する機能を備えた吸収式冷凍機の制御装置において、冷却水の流量を定格流量未満に制限する制御信号の出力中に、吸収器または凝縮器で冷却作用を終えて出た冷却水の温度が所定温度以上になると、冷却水の流量を定格流量に戻す制御信号を出力する機能を備えたことを特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。
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