JP3816992B2 - X線検出器恒温化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線計測に用いられるX線検出器の恒温化装置に係り、特に外気温変化に伴ってリングアーチファクトが発生しやすい医療用X線CT装置のX線検出器の特性改善に好適なX線検出器恒温化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医療用X線CT装置のX線検出器(以下、単に検出器ともいう)では500ch以上もの多数の検出素子を有しており、検出器外気温の変化によって各chを構成する部品の熱膨張により個々のchピッチ間隔が微妙に変わってしまう。そして、この微妙なピッチ間隔ずれが個々のch感度特性を変化させてしまいリングアーチファクトを発生させる問題があった。
【0003】
従来から、この問題を解決するために検出器の恒温化技術が知られている。図8にそのような恒温化技術の代表的な例(電離箱型検出器への適用例)を示す。図示するように、恒温化ヒータ9と温度センサ10は検出器ケース3の一部に組み込まれている。温度制御ユニット11は、温度センサ10によって温度を読み込み、図9に示すような設定温度TH以下の場合にヒータ9に電源を供給(ON)し、設定温度TH以上の場合にヒータ9の電源供給を遮断(OFF)する温度制御を行うことで検出器ケース3の温度を一定に保つ働きをしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、次のような問題点があった。
図10は従来装置におけるヒータ9のON後の検出器ケース3の温度の代表的な時間的変化を示している。この図10において、最適なヒータ熱容量の選択をした場合を曲線イで示す。この場合は、ヒータON後、検出器ケース温度は徐々に上昇し設定温度TH近くで飽和傾向を示す。そして温度THに達した時点でヒータ9はOFFになり、温度が低下した際には再度ヒータON動作となる。そのため、設定温度TH付近で緩やかな温度変化を示しながらほぼ一定の温度を保つことができる。
【0005】
曲線ロは、検出器外気温がより低い条件で使用した場合の例である。この場合は、ヒータ熱容量不足となって目標とした設定温度THに検出器を保つことができない。そこで、ヒータ9を複数個配置して検出器恒温化制御する場合があるが、この場合には個々の制御装置設定検出器ケース部間での温度不均一を生じ、検出器での感度変化がより顕著になってしまい、顕著なリングアーチファクトを発生させてしまう。また、外気温が低い時間で感度補正計測(キャリブレーション)を行うことによる対処法も考えられるが、この方法では、その後、外気温が上がり本来の正常な検出器温度状態で計測した場合に感度補正の不一致で逆にリングアーチファクトを発生させてしまうという問題があった。
【0006】
曲線ハは、ヒータ容量をより大きくした場合の例である。この場合は、より外気温が低いときでも充分設定温度THに達する能力はあるが、逆にTH温度に達してヒータOFFにしても検出器温度上昇はすぐには止らないため、ヒータON/OFF動作での時遅れと恒温化温度変動幅が大きくなり、充分な恒温化制御ができないという問題が生じた。
【0007】
本発明の目的は、より広範囲の外気温変化条件でも迅速,高精度に検出器ケースを恒温化でき、リングアーチファクト発生のない高画質なX線CT画像が得られるX線検出器となし得るX線検出器恒温化装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、検出器ケースの一部に取り付けられた1個以上の第1恒温化ヒータと、前記検出器ケースの外方近傍位置に配置された1個以上の第1温度センサと、この第1温度センサによる検出器周囲外気温の測定値が第1設定温度( TL )よりも高いか低いかで前記第1恒温化ヒータに供給する電源をON/OFFして検出器ケース温度を制御する第1温度制御ユニットと、前記検出器ケースの一部に取り付けられた1個以上の第2恒温化ヒータと、前記検出器ケースの一部に取り付けられた1個以上の第2温度センサと、この第2温度センサによる検出器ケース温度を測定値が第2設定温度( TH )よりも高いか低いかで前記第2恒温化ヒータに供給する電源をON/OFFして検出器ケース温度を制御する第2温度制御ユニットとを設けることにより達成される。
【0009】
検出器周辺外気温測定用の第1設定温度を検出器ケース温度測定用の第2設定温度より低く設定することにより、外気温が低い場合、第1,第2恒温化ヒータは共にON動作する。すなわち高い熱容量で動作し、したがってより低外気温の状態でも迅速に検出器ケースの温度を上昇させて、第2恒温化ヒータが機能を果たす最低限の下限温度を確実に確保する。第1設定温度に達した後、検出器の温度飽和に最適な熱容量である第2恒温化ヒータのみがON動作になり、この第2恒温化ヒータのON/OFF制御は検出器ケースの温度飽和領域に達する直前の第2設定温度に設定される。このため、検出器ケース温度は第2恒温化ヒータにより緩やかに第2設定温度に達し、その後の第2恒温化ヒータのON/OFF動作時でも検出器温度変動が少なく高精度な恒温化制御が可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明するが、その前に、本発明装置が適用されるX線検出器を備えたX線CTスキャナの一例を図7を参照して説明しておく。
【0011】
図7は上記X線CTスキャナの一例を寝台側から示す正面図で、この図7に示すように、X線CTスキャナ100の内部は次のように構成されている。すなわち、X線管球101の対向位置にはX線検出器104が配置され、X線管球101から照射されたX線は、コリメータユニット102によりスライス方向(スキャナ奥行方向)厚さに狭められたX線ビーム103とされる。
【0012】
検出器104は被検体(図示せず)を透過したX線ビーム103を各ch毎に電気信号に変換する。そして、これらの電気信号は検出回路ユニット105によって各ch毎増幅され、そのアナログ信号はA/D変換回路によりデジタル信号に順次変換される。
【0013】
このX線管球101、コリメータユニット102、検出器104及び検出回路ユニット105は回転ベース106上に配置固定され、この回転ベース106はベアリング構造をもった回転軸受け107によりスキャナベース108に固定されている。
【0014】
以上により、回転ベース106は自由に回転することが可能となり、したがってX線管球101、コリメータユニット102、検出器104及び検出回路ユニット105が一体となって回転して被検体全周方向からの計測ができる。そしてこれらの計測データは図示しない画像処理装置に順次送られ、画像再構成がなされる。なお、109はスキャナスタンドである。
【0015】
図1は、本発明によるX線検出器恒温化装置の第1実施形態が適用されたX線検出器を示す構成図である。ここでは、X線検出器として代表的な電離箱型検出器を例に採り、そのX線スライス方向の断面を示している。
【0016】
この図1において、X線ビーム103は検出器ケース3のX線入射口から入射され、検出器ケース3内の信号電極板6に到達する。この信号電極板6と信号電極板6の両側面に平行して配置された高圧電極板(図示せず)は、電極板サポート用絶縁板5により固定されている。これら電極板及び絶縁板5は複数の検出素子の集合体である検出器ブロックとして固定台4に固定され、この固定台4が信号取出し基板2を共締めの形で検出器ケース蓋1に固定されている。よって、この検出器ケース蓋1と検出器ケース3が完全にねじ等で固定されるとこの検出器ケース3内の空間は密閉状態になり、この空間にキセノン等の不活性ガスが充填されている。
【0017】
これにより、信号電極板6に達したX線ビーム103は上記キセノンガスを電離分解させることから、この時の電離イオン群が上記高圧電極板に印加された電圧により信号電極板6に到達し電流信号として検出される。これら各検出chの電離信号は信号取出し線7により信号取出し基板2上の導電体パターンに導かれ、個々に検出器コネクタ(信号取出しコネクタ)8によって検出器外部に電流信号が取り出される構成となっている。
【0018】
ここで、第1温度センサ13は外気温測定に用いるため検出器に接しない周辺空間に配置され、また第1恒温化ヒータ12、第2恒温化ヒータ9及び第2温度センサ10は検出器ケース3の一部に取り付けられる(検出器ケース蓋1又は固定台4の一部でも取付け可)。また、恒温化能力をより向上させるためには断熱材14を検出器蓋1と検出器ケース3を覆うように配置してもよい。これら恒温化ヒータ12,9と温度センサ10には個々に独立した第1温度制御ユニット11−bと第2温度制御ユニット11−aが接続され、ヒータ12,9の電源である商用電源(100V交流電源)や直流電源が供給される。ここで、恒温化ヒータ9,12としてはシート状態で折曲げ性に優れた例えばオーエム社製のシリコンラバーヒータが、温度制御ユニット11−a,11−bとしては例えばオムロン社製E5CS−Q1G等の温度コントローラ等が好適である。
【0019】
この温度制御ユニット11−a,11−bは、温度センサ10,13での温度を検知して、予め個々に設定した設定温度より低い場合はヒータ9,12に電源を供給(ON)し、設定温度より高い場合はヒータ9,12への電源供給をストップ(OFF)する動作を繰り返す。ここでは両者個別にヒータON/OFF制御設定温度が設定され、図2に示すような温度制御がなされる。
【0020】
すなわち、第1温度制御ユニット11−bには第1設定温度TLが設定され、第2温度制御ユニット11−aには第1設定温度TLより高い第2設定温度THが設定されている。かつ、第2温度制御ユニット11−aでの設定温度THは第2恒温化ヒータ9のON動作によって検出器ケース3の温度上昇が飽和状態に至る温度より若干低い値又は飽和温度より確実に低い温度に設定され、かつ第1恒温化ヒータ12がON動作でも第2設定温度THを超えないことが重要である。よって、個々の検出器形状と検出器の使用外気温に応じて第1及び第2恒温化ヒータ容量と第1及び第2設定温度値が最適化されている。
【0021】
このような恒温化構造における詳細動作について以下に説明する。
まず、ヒータON動作前の検出器ケース蓋1、検出器ケース3及び固定台4の温度は外気温とほぼ同じ値になっている。よって恒温化制御における動作状態としては以下のパターンA〜Eの5状態がある。
【0022】
パターンA状態:外気温が絶えず第1設定温度TL以下の場合
第1,第2恒温化ヒータ12,9の両者がON動作になり、これによる高容量ヒータで素速く検出器ケース温度が上昇するが、検出器ケース温度が第2設定温度THに近づくと温度上昇が緩やかになり、第2設定温度TH温度に達した後は第2恒温化ヒータ9のみON/OFF動作を繰り返す。
【0023】
パターンB状態:最初外気温が第1設定温度TL以下で、その後、第1設定温度TL以上第2設定温度TH以下になる場合
第1,第2恒温化ヒータ12,9の両者がON動作になり、これによる高容量ヒータで素速く検出器ケース温度が上昇するが、検出器ケース温度が第2設定温度THに近づくと温度上昇が緩やかになり、第2設定温度TH温度に達した後は第2恒温化ヒータ9のみON/OFF動作を繰り返す。その後、外気温が第1設定温度TL以上になると第1恒温化ヒータ12はOFF動作、第2恒温化ヒータ9のみON/OFF動作を繰り返す。
【0024】
パターンC状態:最初外気温が第1設定温度TL前後で変動する場合
第1,第2恒温化ヒータ12,9の両者がON/OFF動作を繰り返す。
【0025】
パターンD状態:最初から外気温が第1設定温度TL以上第2設定温度TH以下で変動する場合
第1恒温化ヒータ12は絶えずOFF動作。第2恒温化ヒータ9のみON動作で検出器ケース温度を上昇させ、検出器ケース温度が第2設定温度THに近づくと温度上昇が緩やかになり、第2設定温度TH温度に達した後は第2恒温化ヒータ9のみON/OFF動作を繰り返す。
【0026】
パターンE状態:最初から外気温が第2設定温度TH以上で変動する場合
第1,第2恒温化ヒータ12,9共、OFF動作。検出器ケース温度は外気温と共に変動する。
【0027】
一般には検出器恒温化における第2設定温度THは外気温の最大値より大きい値に設定することにより、原則的には上記パターンEの動作状態をなくすことが可能である。
以上の動作によって、より広範囲の外気温変化条件でも迅速,高精度に検出器ケースた恒温化される。
【0028】
図3は、本発明装置の第2実施形態が適用されたX線検出器を示す構成図である。この図3において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1の例では、第1温度制御ユニット11−b及び第2温度制御ユニット11−aとして市販品を用い独立に温度制御していた。ここでの温度制御ユニット(ヒータ給電削減切替型温度制御ユニット)11−1は、各種温度センサ増幅回路と温度判定回路並びにヒータ給電用リレー回路等の制御回路を組み込んで図1の例での温度制御を可能とした点で図1の例とは異なる。ロジック的なハード制御の他、温度センサを組み込んだ工業用マイクロコンピュータ(日立社製SHマイコン等)でのプログラムによる温度制御にも対応可能である。
【0029】
ここでは、第1,第2温度センサ13,10の両者で温度検知して個々に、すなわち、第1温度センサ13の温度測定値に応じて第1恒温化ヒータ12のON/OFF制御を、また第2温度センサ10の温度測定値に応じて第2恒温化ヒータ9へのON/OFF制御を行う温度制御機能をもたせてある。すなわち温度制御ユニット11−1は、第1設定温度TLと第2設定温度THが設定されており、第1,第2温度センサ13,10による温度測定値が第1設定温度TL,第2設定温度THより低い場合はヒータ12,9に電源を供給(ON)し、第1設定温度TL,第2設定温度THより高い場合はヒータ12,9への電源供給をストップ(OFF)する動作を繰り返す(図2参照)。よって本例でも図1の例と全く同じ温度制御が可能である。
【0030】
なお、図1及び図3の例では恒温化ヒータとして別個独立の複数(ここでは2個)の恒温化ヒータ12,10を用いたが、これのみに限定されることはない。例えば、図4に示すように、共通の1枚のヒータシート9−1内に複数(ここでは2回路)の発熱体9−2,9−3を配置し、個々の発熱体9−2,9−3に独立した供給電源路9−4,9−4が配置された1個の発熱体切替型ヒータ91を用いてもよい。この場合は、第1恒温化ヒータ12の代わりに発熱体9−2を用い、第2恒温化ヒータ9の代わりに発熱体9−3を用いることになる。基本動作としては、温度制御ユニット11−1は第1温度センサ13により外気温を検知してそれが第1設定温度TLより低い場合に発熱体9−2に給電を行い(ONし)、逆に第1設定温度TLより高い場合に発熱体9−2への給電をストップ(OFF)する動作を繰り返す。また、同様に第2温度センサ10により検出器ケース温度を検知してそれが第2設定温度THより低い場合に発熱体9−3に給電を行い(ONし)、逆に第2設定温度THより高い場合に発熱体9−3への給電をストップ(OFF)する動作を繰り返す。よって本例でも図1の例と全く同じ温度制御が可能である。
【0031】
図5は、本発明置の第3実施形態が適用されたX線検出器を示す構成図である。この図5において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示す。
ここでは、温度制御ユニット(ヒータ給電電力切替型温度制御ユニット)11−2は温度センサ10により検出器ケース温度を検知して個々の設定温度条件下で恒温化ヒータ9への供給電源電力(給電電力)を制御し恒温化ヒータ9に給電を行う。給電電力の制御方法については、電源電圧又は電源電流、あるいは両者共制御する方法であってもよい。
【0032】
すなわち温度制御ユニット11−2は、基本動作として、最初恒温化ヒータ9の給電電力を高電力のWHにし、ヒータ9の高熱量により素速く検出器ケース温度を上昇させる。検出器ケース温度が第1設定温度TL温度に達した後は給電電力をWLに下げ、緩やかな温度上昇に変える。検出器ケース温度が第2設定温度THに達した後はヒータ9の給電を完全に0とし、その後、第2設定温度TH付近でのON/OFF動作(HL給電)を繰り返す。
【0033】
図11は、本発明装置における恒温化ヒータON後の検出器ケース温度の時間的変化の例を示すグラフである。
【0034】
なお、上述例では本発明装置が適用されるX線検出器として電離箱型検出器を例に採ったが、固体検出器にも同様に本発明装置を適用することができる。また、温度設定及び供給電力制御(切替)方法も単純化のため2値しきい値制御としたが、これを複数に設定したり、あるいは段階的制御でなく曲線温度対応にしてもよく、これによれば、種々の温度に対してより緻密な温度制御が可能になる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、より広範囲の外気温変化条件でも迅速,高精度に検出器ケースを恒温化でき、リングアーチファクト発生のない高画質なX線CT画像が得られるX線検出器になし得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1実施形態が適用されたX線検出器を示す構成図である。
【図2】図1に示した本発明装置の動作説明図である。
【図3】本発明装置の第2実施形態が適用されたX線検出器を示す構成図である。
【図4】図1及び図3の例における恒温化ヒータの他の例を示す平面図である。
【図5】本発明装置の第3実施形態が適用されたX線検出器を示す構成図である。
【図6】図5に示した本発明装置の動作説明図である。
【図7】本発明装置が適用されるX線検出器を備えたX線CTスキャナの一例を示す正面図である。
【図8】従来装置を備えてなるX線検出器を示す構成図である。
【図9】図8に示した従来装置の動作説明図である。
【図10】従来装置における恒温化ヒータON後の検出器ケース温度の時間的変化を示すグラフである。
【図11】本発明装置における恒温化ヒータON後の検出器ケース温度の時間的変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 検出器ケース蓋
2 信号取出し基板
3 検出器ケース
4 固定台
5 絶縁板
6 信号電極板
7 信号取出し線
8 検出器コネクタ(信号取出しコネクタ)
9 第2恒温化ヒータ
91 発熱体切替型ヒータ
9−1 ヒータシート
9−2,9−3 発熱体
10 第2温度センサ
11 温度制御ユニット
11−a 第2温度制御ユニット
11−b 第1温度制御ユニット
11−1 ヒータ給電削減切替型温度制御ユニット
11−2 ヒータ給電電力切替型温度制御ユニット
12 第1恒温化ヒータ
13 第1温度センサ
14 断熱材
100 X線CTスキャナ
101 X線管球
102 コリメータユニット
103 X線ビーム
104 X線検出器
105 検出回路ユニット
106 回転ベース
107 回転軸受け
108 スキャナベース
109 スキャナスタンド
Claims (3)
- 検出器ケースの一部に取り付けられた1個以上の第1恒温化ヒータと、前記検出器ケースの外方近傍位置に配置された1個以上の第1温度センサと、この第1温度センサによる検出器周囲外気温の測定値が第1設定温度( TL )よりも高いか低いかで前記第1恒温化ヒータに供給する電源をON/OFFして検出器ケース温度を制御する第1温度制御ユニットと、前記検出器ケースの一部に取り付けられた1個以上の第2恒温化ヒータと、前記検出器ケースの一部に取り付けられた1個以上の第2温度センサと、この第2温度センサによる検出器ケース温度を測定値が第2設定温度( TH )よりも高いか低いかで前記第2恒温化ヒータに供給する電源をON/OFFして検出器ケース温度を制御する第2温度制御ユニットとを具備することを特徴とするX線検出器恒温化装置。
- 検出器ケースの一部に取り付けられた複数個の恒温化ヒータと、前記検出器ケースの外方近傍位置に配置された1個以上の第1温度センサと、前記検出器ケースの一部に取り付けられた1個以上の第2温度センサと、前記第1温度センサによる検出器周囲外気温の測定値に応じて前記複数個の恒温化ヒータに供給する電源をON/OFFして検出器ケース温度を制御し、第1設定温度到達後前記複数個の恒温化ヒータのうちの所定の恒温化ヒータへの電源供給路を遮断して動作ヒータ数を少なくし、この間前記第2温度センサによる検出器ケース温度の測定値に応じて前記恒温化ヒータに供給する電源をON/OFF制御して検出器ケース温度を第2設定温度に保持させるヒータ給電削減切替型温度制御ユニットとを具備することを特徴とするX線検出器恒温化装置。
- 恒温化ヒータは、1枚のヒータシート上に複数個の発熱体が配置され、個々の発熱体に独立に電源供給路が形成され、個々の電源供給路への電源切替制御で複数種の発熱容量を組み合せることが可能な発熱体切替型ヒータである請求項1又は2に記載のX線検出器恒温化装置。
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JPH1073668A (ja) | 1998-03-17 |
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