JP3816950B2 - ピペットチップラックローダ - Google Patents

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Description

発明の背景
本発明は実験室内で使用するため、平坦部材内に位置しているピペットチップを直立ピペットラック内に配設する装置に関するものである。
近年、ピペット、及びピペットチップは広く使用されており、これは種々の実験室で試験を行っている間、滅菌状態、即ち無菌状態を維持する必要があるためである。このピペット、及びピペットチップの使用は、人体から採取した流体試料を種々の試験方法で試験する医学試験研究室で行われており、更に、研究が生物学等の進んだ分野で行われている生物医学、及び生体工学の研究所にまで及んでいる。
生物学に関する実験室内ではいかなる汚染であっても研究されている特定の分野に関する研究結果を誤ったものにする可能性があるから、無菌状態を維持する要求はよいことである。医学の分野では、行われた試験の結果は検査を受けた患者にとって永続的に決定的影響を与えるから、無菌状態を維持することは一層重要である。最近の10年、又は15年間において、医学試験研究所に対してHIV、即ちヒト免疫不全ウイルスに関する検査の要請は甚だしく高まっている。患者がウイルスに感染していないのに、感染していると誤った試験結果を下した場合には患者に甚だしい苦痛を与えることはもちろんであるが、患者がウイルスに感染しているのに、感染していないと誤った試験結果を下した場合には患者に影響を与えるだけでなく、広く病気を蔓延させることになる。実験室の技術者の立場からすると、汚染が広く拡大している場合、実験室の技術者が追求しようと試みている正にその病気にこの技術者が苦しむことになり得るから、試験しつつある汚染された試料に接触することはこの技術者にとって生死にかかわる関心事である。
従って、実験室では実験器具、特に装置と試料との界面を滅菌した後に、始めて人が取り扱うように決めている。
試験されるどんな試料でも僅かな計量された試料を得るため、ピペット、及びピペットチップはもちろん使用されており、長年にわたり使用されてきた。約20年前までは、ピペットはガラスで造られた単一物であり、使用後、洗浄され、滅菌されていた。約20年前に、プラスチック製のピペットチップと、機械的ピペット装置が市場に現れ、迅速に広く使用されるようになった。この単一のピペット装置は約5〜6.25cm(約2〜2.5インチ)長さのピペットチップを使用しており、このピペットチップの形状はテーパ状であり、ピペット装置のテーパ端に嵌着することができる。このピペット装置はピストン作用を行い、これによりピペットチップ内に吸引作用を発生させ、ピペット装置内に流体を吸引することができる。この機械的ピペット装置の利点は試料が接触する唯一の区域であるプラスチックのピペットチップを廃棄し得ることである。大量のピペットチップが使用されるから、通常、これ等ピペットチップがラック内に取り付けられて販売されている。ピペットチップラックは同時にピペットチップと共に市場に現れたが、どのようにしてピペットチップをラックに配設するかという問題が常に存在していた。ピペットチップをラックに配設するための方法が考えられたが、環境に対する関心から、従来、空になると廃棄していたピペットチップラックを再使用しようとする実験室内の運動を生じた。従って、実際上、実験室ではピペットチップを配設したラックを購入し、ラックが空になると、ばらで売られているピペットチップを手でラックに配設している。
しかし、ピペットチップを手で配設することは面倒で時間を要する。従って、最近の数ケ月では、ピペットチップの製造業者は実験室で使用するためピペットチップをトレーに配設する構成を利用することが試みられた。
この場合、トレーに対する要件が存在する。これは、現在のピペット装置は多チャンネルピペット装置であり、即ち8個、又は12個のピペットチップを同時に取り付けるから、8個又は12個の試料を同時に取り扱うことができるようにするためである。ラックを実験室の実験台上に置き、ラック内に収容されて一列のピペットチップにピペット装置を強制的に降ろす。通常、このラックには横方向に8個のチップ、及び長さ方向に12個のチップを形成している。ピペット装置の製造業者間の実際上の標準はピペットチップとラックとの間にスペースを設けることを求めている。
しかし現在の再配設装置は厄介であり、ピペットチップラックを再使用する解決策の試みにおいてプラスチックの僅かな割合を節約するに過ぎないことがわかっている。
本発明は現存するラックに比較し、プラスチックの使用を著しく減少させることができ、実験室の実験台で使用するため、使用者は平坦部材に配設されたピペットチップを購入し、特殊な設計に成る装置を使用することによって、積み重ねたピペットチップ用平坦部材を通常のラックに配設する。
本発明の目的は使用者が市場に見出される通常のラックにチップを配設することができるピペットチップ用配設装置を得るにある。
本発明の他の目的はピペットチップ、及びピペットチップラックの製造にあたり、プラスチックの使用を減少させるにある。
本発明の更に他の目的は多数のピペットチップ平坦部材を一連のピペットチップラックに配設する装置を得るにある。
また、本発明の目的はローダと共に使用するため特別な形態にしたラックと平坦部材とを得るにある。
本発明の要約
本発明は平坦部材内に位置する複数個のピペットチップを直立ピペットラックに設置するための装置である。
この配設装置は長方形のベース組立体と、このベース組立の両端に固着されそこから上方に延びる1対の側板とから成る。また、この装置は上記1対の側板に移動可能に関連するプラットフォーム組立体を有し、ベースの末端の第1位置からベースの付近の第2位置までこのプラットフォーム組立体を移動できるようにする。プラットフォーム組立体が第1位置から第2位置に移動している間、平行運動手段によってプラットフォーム組立体をベース組立体に対して平行な関係に維持する。プラットフォーム組立体がベース組立体の末端にある間、平坦部材をプラットフォーム組立体上に保持すると共に、プラットフォーム組立体がベース組立体の付近のその第2位置まで動いている間、所定位置で平坦部材を釈放する釈放手段をプラットフォーム組立体に設ける。
また本発明には4個の側壁と、これ等側壁のおのおのの上端に固着された上面部材とを有するピペットチップラックを含む。この上面部材に規則的パターンに配列された複数個の孔を画成し、この孔に円錐形ピペットを収容し保持するようにこれ等の孔を形成する。また、上面部材は少なくとも2個の直立ボスを有し、その一方のボスは上面部材の一端に隣接して位置し、他方のボスはこの第1ボスから遠い一点に位置しており、更に上面部材はこの上面部材とほぼ同一形状を有する平坦部材を有する。この平坦部材は上面部材の孔とほぼ同一の規則的パターンで、円錐形ピペットチップを収容し保持するようそれぞれ形成された複数個の孔を画成しており、従って平坦部材が上面部材の上に位置する時、この平坦部材の孔のうちの少なくとも若干の孔が上面部材の孔のうちの少なくとも若干の孔と一線になる。また上面部材上の上記2個の直立ボスが上面部材に対する相対位置とほぼ同一の相対位置になるよう、上記平坦部材に対する相対位置に平坦部材に位置する少なくとも2個の合致孔を画成しており、従って平坦部材が上面部材上にあって2個の直立ボスが上記2個の合致孔に貫通する時、上記平坦部材の孔が上記上面部材の孔に一線になる。
【図面の簡単な説明】
図1は第1位置にあるここに説明するピペットチップ配設装置の端面図である。
図2は第2位置にある同一のピペットチップ配設装置の端面図である。
図3は図1に示すピペットチップ配設装置の側面図である。
図4は図1に示すピペットチップ配設装置の平面図である。
図5は側板の1個の正面図である。
図6はベース組立体の平面図である。
図7は図6の7−7線に沿うベース組立体の断面図である。
図8はプラットフォーム組立体の下部部材と摺動体とを示す。
図9は図8の9−9線に沿う下部部材の断面図である。
図10はプラットフォーム組立体の上部部材を示す。
図11は随伴する特殊な箱内に示す本発明ピペットチップラックの前面図である。
図12は箱、ラック、及び平坦部材の本発明の要旨を示すため、ラックと平坦部材と共に、図11の箱を示す断面図である。
図13は箱、ラック、及び平坦部材の側面図である。
図14は図1の14−14線に沿う断面図である。
好適な実施例の詳細な説明
ここに図1において、ピペットチップラック配設装置10を示す。このピペットチップラック配設装置10は長方形のベース部材12を有する。1対の側板14、16(図3参照)をベース部材12に対し直立して設ける。プラットフォーム組立体18を側板に対し移動可能に関連させ、このプラットフォーム組立体18を図1に示すその第1位置から図2に示す第2位置までベース部材12に対し平行な関係に移動可能にする。プラットフォーム組立体18も長方形で、ベース部材12とほぼ同一の寸法であることに注意すべきである。
図5において、2個の側板のうちの1個の側面を示す。この側板は上端縁24から下方に延びる1対のカム溝孔20、22を有する。各カム溝孔は所定距離dだけ下方に延びる。これ等カム溝孔は第2所定距離だけ離間している。これ等カム溝孔がベース部材12に接近すると、第2距離d2の長さにわたり互いに外方に離れ、側板14の上端24において互いに離間する距離よりも一層大きな距離だけ離間する。この溝孔の底部では、溝孔がベース部材12に向け再び垂直下方に延在する短い区域26が存在する。2個の溝孔20、22間には第3カム溝孔38を介挿する。カム溝孔20、22の目的を簡単に述べれば、上部プラットフォームに関連して説明する釈放機構を作動させることである。カム溝孔36の目的はこれも後に説明する予定である平行運動手段のための案内として作用することである。第2側板16も第1側板14と同一であり、同一位置にカム溝孔を有することを指摘する。
ここで図6、及び図7において、ベース部材12を示す。ベース部材12は図7に示す下部ベース30と、またこれも図7に示す2個の側部材32、34と、図6に示す上部ベースプラットフォーム36とから成る。上部ベース部材36は図6から明らかなように下部ベース部材30程は幅が広くない。この一層狭い寸法によって側部材14、16の間に開口39、40を生じている。図6に示すように、開口39は40においてベース部材の1/2拡大されている。これ等開口39、40の目的は平行運動部材42、44を開口39、40内に下方に延在できるようにすることである。
平行運動部材42、44を図1に明示する。図1から明らかなように、これ等平行運動部材は同一構造で、X形、即ち鋏形状を形成している。これ等2個の部材42、44は軸46によって相互に枢着され、鋏状の運動を行う。この装置を組み立てた時、軸46は外方から溝孔38内に入る(図1、及び図2参照)。
これ等鋏状部材42、44の下端にはロッド48、50があり、これ等ロッドは上部ベース部材36の下部を横切って延在し、図1に示すようにラックの反対端で対応する鋏状部材42、44に連結している。この第2組の鋏状部材は第1組の鋏状部材と同一である。鋏状部材42、44の上端はピン部材52、54によってラックの反対側の同一対の鋏状部材42、44に相互に連結されている。ばね56、即ち弾性部材のような弾性手段をピン部材52、54間に伸長して設け、これにより図1に示すようにこの鋏状装置を閉塞位置に押圧する。
上部プラットフォーム組立体18は相互に固着された2個の部材から成る。その下部部材58を図8に示す。この下部部材58は長方形の形状であり、外方に突出する2個のボス60、62を有する。これ等ボスは2個の側板14、16のそれぞれの溝孔38に入り込む。下部部材58の中心に長方形の開口64を設ける。開口64を十分大きくし、ピペットチップ用平坦部材(後に説明する)を平坦な方向にこの開口に通し得るようにする。
図9に断面で示すように、下部部材58は2個の切除部、即ち凹状区域79を有する。これ等切除部79は下部部材58の幅を横切って延在し、従って摺動体76、78は開口64に対し接近、及び離間するよう側方に動くことができる。プラットフォーム18の上部部材82と下部部材とを組み立てた時、図8に示すように摺動体76、78は移動可能に位置決めされる。
摺動体76、78がその閉塞位置に、即ちその互いに接近した位置にある時、ピペットチップ用平坦部材(後に説明する)は開口64を通ることができない。その開放位置、即ち摺動体が開口64から離れるように側方に引っ張られた位置では、ピペットチップ用平坦部材は開口64に通ることができる。摺動体76、78のいずれの端部にもボス80を嵌着する。これ等ボスは実際上、カム溝孔20、22に対するカム従動部である。
プラットフォーム18の上部部材は図10に示すように長方形片82である。この上部部材82は下部部材58に対応しているが、上部部材の上面の開口は僅かに小さい。しかし、少なくともこの開口に通るピペットチップ用平坦部材と同一大きさである。ここでもボス84は上部部材82の両側に設置されており、上述したように下部部材に設置されたボス60、62に一線をなしている。上部部材82の開口は86に示すように斜になっており(図10参照)、ピペットチップ用平坦部材が開口に通るのを容易にしている。
組み立てた時、図5に示すような溝孔20、22、38内に閉止することによって、プラットフォーム組立体18がこの組立体の静止状態から分離するのを防止する。このプラットフォーム組立体18はその位置を越えて上方に移動しないよう防止されているが、弾性部材56によって、また鋏状部材42、44の平行運動作用によって上方に押圧されている。
図4に、チップローダ10内に位置しているピペットチップ用平坦部材90の上から見た状態を示す。図3の側面図においては、この同一の平坦部材90は配設されたピペットチップ92と共にこのラック内に設置されている。単に図示の目的で第2ピペットチップ用平坦部材94をその複数個のピペットチップ96と共に示す。図4に明示する平坦部材90は例えば12個の孔の列が8列ある規則的なパターンで複数個、即ち98個の孔を有し、これ等孔内にピペットチップ92、96のようなピペットチップを位置させる。これ等の孔は図3に示すピペットチップラック100の対応する規則的な孔の組に注意深く合致している。上述したようなピペットチップラック100はその上面91に上記の孔と等しい数の孔97を有し、平坦部材90の孔98に合致するようラック100の孔97は同一の規則的なパターンで位置している。
平坦部材90もその両端に2個の合致孔200、202を有する。これ等2個の合致孔が平坦部材90の孔98に対する相対位置は、ピペットチップラック100の上面にある2個の対応する直立ボス204、206がピペットチップラック100の孔97に対する相対位置と同一である(図2、及び図3参照)。平坦部材90をピペットチップラック100の上に位置させると、これ等合致孔、及び直立ボスは、平坦部材90をラック100に合致保持する役割を果たす。
この装置を作動させている時、ピペットチップ92が配設されている平坦部材90がラック100上に位置すると、ピペットチップ92がラック100と適正に噛み合うよう、ラック100は配設装置10内に適正に位置していることが必要である。従って、ラック100はこのラックの4個の直立側部のうちの1個の頂部付近にあるオリフィス、又は溝孔208(図3参照)を有する。側壁14、16間に延在してこれ等側壁に固着された壁102に剛固に取り付けられた舌片210をこの溝孔208に収容する。オリフィス、又は溝孔208は水平方向に舌片210に合致するよう舌片210より僅かに大きな水平方向の寸法になるよう適正に造られる。舌片210は水平止め部材212に固着されており、ラック100が適正に位置した時、ラック100は止め部材212に衝合するからラック100はローダ10内で斜めにならないよう防止される。ラック100が箱220内にある間にピペットチップをこのラック100に配設できるよう溝孔208の垂直寸法を十分なものにする(図11参照)。
箱220の内側寸法はラック100より僅かに大きい。即ち箱220の内側の長さはラック100の長さより僅かに長く、箱220の内側の幅はラック100の幅より僅かに広い。このためラックを箱の中に位置させた時、相互にきちんと嵌合する。更に、ラックの上部は箱の唇部の上方に突出しているから、ラック100がローダ10内にある場合、止め部材212が箱220でなくラック100に衝合した時、溝孔208は舌片210になお合致している。
箱220には蝶着されたカバー222を設け、このカバーを180度位置まで完全に開き、次に箱220から分離することによってカバーを除去することができる(図13参照)。また箱220上のソケット224と掛金部材226とを有する掛金装置を設ける。ピン228がソケット224内に入った時、掛金部材226をソケット224上に折り、カバーを箱220にロックする。
カバー222の頂部の内面230に少なくとも2個の垂片232を設置する。カバー222を閉じた時、垂片232は下方に突出し、各垂片232はラック100、及び平坦部材90内の少なくとも1個のピペットチップ、好適には2個のピペットチップに接触し、少なくとも孔200、202に合致しているピン204、206によって平坦部材90がラック100に確実に合致する(図12参照)。
作動に当たり、平坦部材90、又は複数個の平坦部材90、94(図3参照)を上部プラットフォーム18の開口内に設置する。この時点で、これ等平坦部材は2個の摺動体78、76(図8をも参照)上に静止しており、上部プラットフォームの下部の開口に通っていない。更にプラットフォーム18の上部部材の斜の部分86によって平坦部材90の孔98はラック100に確実に合致する。ラック100は舌片210によって同様に所定位置に保持される。上部プラットフォーム18を手で押圧すれば、図2に明示するように平行運動アーム42、44の両端は分離する。カム80はカム溝孔20、22を下方に通過する際、カム80は分離して摺動体76、78を後退させるから、ピペットチップ92はピペットチップラック100の孔に一線になる。この構造が図2に示すようにその最下位置に達すると、摺動体78、76は完全に開き、平坦部材90は釈放されてピペットチップラック100上に静止する。このラック100は図1、及び図2に仮想線で示されている。同時に、合致ピン204、206は孔200、202に貫入し、平坦部材を所定位置に保持する。ラックを配設した時、ラックが箱200内にありさえずれば、カバー222を閉じた時、平坦部材がラック100内に適正な位置に留まるのを垂片232によって確実なものにする。
この時点で、図2に明らかなように、第2平坦部材94はカム溝孔20、22の拡開する部分の上方にあり、鋏状部材42、44の端部を互いに接近させるように作用している弾性部材52によって、プラットフォーム組立体18は上方に押圧されるから、このプラットフォーム組立体が図1に示すその上方位置に上昇する際、溝孔20、22によって摺動体76、78は内方にカム作用を受けて互いに接近し、次のピペットチップ用平坦部材94を持ち上げる。この時点で、ピペットチップラック100はこの装置から引き出すことができる。これは次の平坦部材94内のピペットチップの先端が、ラック100の頂部に正しく位置している平坦部材内に静止するだけ十分に下方に延びていないからである。ラックが装填された時、ラック100が箱120内にあれば、箱220のカバーは舌片210に対向しているか、又はカバーは取り除くことができる状態にある。
次に技術者はラック100を作業空間に向け取り外し、この組立体内にあるピペットチップを利用する。
ピペットチップがラック100内にある状態で使い終えると、平坦部材90を回収ビン内に置くことができると共に、第2の組、即ち他の組のピペットチップと、関連する平坦部材とを装置内に挿入するためラック100を装置10に復帰させる。
この組立体の利点はピペットチップラックを繰り返して使用できることであり、製造業者に返却できる唯一の物品は平坦部材90のみであり、もし希望すれば使用されたピペットチップ92、96であることである。このことはピペットチップと同様にピペットチップラックを製造する必要がなく、必要な数のピペットチップを含む平坦部材を製造するだけでよく、製造業者を救済するものである。また使用者にとっても過去の技術であった手でピペットチップ90をラック100に入れるという面倒な作業をしないで済む。更に、ピペットチップの使用者が従来行っていたピペットチップラックの返却を行うのでなく、研究所内でピペットチップラックを正当にリサイクルさせることができる。
本発明は次に記載する請求の範囲のみに限定される。

Claims (23)

  1. 長方形のベース組立体と、
    このベース組立体の両端に固着されそこから上方に延びる1対の側板と、
    これ等1対の側板に移動可能に関連するようこれ等1対の側板間に位置し前記ベース組立体から離れる側の第1位置から前記ベース組立体に隣接する側の第2位置まで移動するプラットフォーム組立体と、
    このプラットフォーム組立体が前記第1位置から第2位置まで移動している間、前記ベース組立体に対し平行な関係に前記プラットフォーム組立体を保持する平行運動手段とを具え、
    前記プラットフォーム組立体が前記ベース組立体の末端にある間、このプラットフォーム組立体上に平坦部材を保持すると共に、前記プラットフォーム組立体が前記ベース組立体の付近の前記第2位置に向け移動する間、所定位置で前記平坦部材を釈放する釈放手段を前記プラットフォーム組立体に設けたことを特徴とし、平坦部材内に位置する複数個のピペットチップを直立ピペットチップラックに設置する配設装置。
  2. 前記プラットフォーム組立体が前記第1位置に向け弾性的に押圧されている請求項1の装置。
  3. 前記第2位置にある間の前記プラットフォーム組立体が前記ピペットチップラックの高さより一層大きい距離だけ前記ベース組立体から離間している請求項1の装置。
  4. 前記プラットフォーム組立体内の所定位置に前記平坦部材を位置決めする案内手段を前記プラットフォーム組立体が有する請求項1の装置。
  5. 前記プラットフォーム組立体が前記ベース組立体から離れる側の第1位置にある間は、このプラットフォーム組立体が前記平坦部材の寸法より一層小さい長方形開口を画成すると共に、前記プラットフォーム組立体が前記第2位置にある間は、前記長方形開口が前記平坦部材の寸法より一層大きい請求項1の装置。
  6. 前記ピペットチップラックを所定位置に位置決めする案内手段を前記ベース組立体が有する請求項1の装置。
  7. 前記ベース組立体の一端に沿ってこのベース組立体に一端を枢着され前記プラットフォーム組立体の一端に沿ってこのプラットフォーム組立体に摺動可能に関連するそれぞれ第1対の棒部材と、前記ベース組立体の反対端に沿ってこのベース組立体に一端を枢着され前記プラットフォーム組立体の反対端に沿ってこのプラットフォーム組立体に摺動可能に関連するそれぞれ第2対の棒部材とによって前記平行運動手段を構成した請求項1の装置。
  8. 前記側板の上端付近で第1距離だけ離間していて、平行な関係に所定距離だけ下方に延び、次に第2所定距離にわたり拡開している1対のカム溝孔をそれぞれの前記側板が画成し、
    互いに平行な関係に前記プラットフォーム組立体上に移動可能に取り付けられ、このプラットフォーム組立体が上方位置にある間、前記平坦部材の幅より小さい距離だけ相互に離間している摺動部材を前記釈放手段に設け、前記摺動部材の各端部に固着され前記カム溝孔内に入るカム従動部材を設け、これにより前記プラットフォーム組立体がその第1上方位置からその第2下方位置に取り付けられた時、前記カム溝孔が拡開する点に前記カム従動部材が達すると前記摺動部材が離間する請求項1の装置。
  9. ピペットチップ配設組立体において、
    このピペットチップ配設組立体は、
    4個の側壁と、これ等4個の側壁のおのおのの上端に固着された上面部材とを有するピペットチップラックであり、円錐形のピペットチップを収容し保持するよう形成され規則的パターンに配置される複数個の孔を前記上面部材によって画成し、この上面部材の一端に隣接して位置する一方のボスとこの第1ボスから離れた点に位置する他方のボスとである少なくとも2個の直立ボスを前記上面部材が更に有してなる該ピペットチップラックと
    前記上面部材とほぼ同一形状を有する第1平坦部材であり、円錐形のピペットチップを収容し保持するよう前記上面部材の孔とほぼ同一の規則的パターンにそれぞれ形成された複数個の孔を前記第1平坦部材によって画成し、前記第1平坦部材が前記上面部材上に位置する時、この第1平坦部材の前記孔の少なくとも若干が前記上面部材の前記孔の少なくとも若干と整合し、前記上面部材上の前記2個の直立ボスとほぼ同一の相対位置で前記第1平坦部材上に位置する少なくとも2個の合致孔をこの第1平坦部材によって画成し、これによりこの第1平坦部材が前記上面部材上にあって前記2個の直立ボスが前記少なくとも2個の合致孔に通る時、前記第1平坦部材の前記孔が前記上面部材の前記孔に整合するようにした該第1平坦部材と
    所定の位置で前記ピペットチップラックを受理する長方形のベース組立体から成り、前記ピペットチップ配設組立体の一部を構成する配設装置と、
    前記ベース組立体の両端に固着されそこから上方に延びる1対の側板と、
    前記ベース組立体から離れる側の第1位置からこのベース組立体の付近の第2位置まで移動するよう前記1対の側板に移動可能に関連するプラットフォーム組立体と、
    このプラットフォーム組立体が前記第1位置から前記第2位置まで動いている間、前記ベース組立体に対し平行な関係に前記プラットフォーム組立体を保持する平行運動手段と
    を具え、さらに、前記プラットフォーム組立体が前記ベース組立体の末端にある間、このプラットフォーム組立体上に前記平坦部材を保持すると共に、前記プラットフォーム組立体が前記ベース組立体に隣接する側の前記第2位置に向け移動している間、所定位置で前記平坦部材を釈放する釈放手段を前記プラットフォーム組立体に設けたことを特徴とするピペットチップ配設組立体
  10. 前記プラットフォーム組立体が前記第1位置に向け弾性的に押圧されている請求項9の装置。
  11. 前記第2位置にある間の前記プラットフォーム組立体が前記ピペットチップラックの高さより一層大きい距離だけ前記ベース組立体から離間している請求項9のピペットチップ配設組立体
  12. 前記プラットフォーム組立体内の所定位置に前記平坦部材を位置決めする案内手段を前記プラットフォーム組立体が有する請求項9のピペットチップ配設組立体
  13. 前記平坦部材の寸法より一層小さい長方形の開口を前記プラットフォーム組立体が画成している請求項9のピペットチップ配設組立体
  14. 前記ピペットチップラックを所定位置に位置決めする案内手段を前記ベース組立体が有する請求項9のピペットチップ配設組立体
  15. 前記ベース組立体の一端に沿ってこのベース組立体に一端を枢着され前記プラットフォーム組立体の一端に沿ってこのプラットフォーム組立体に摺動可能に関連するそれぞれ第1対の棒部材と、前記ベース組立体の反対端に沿ってこのベース組立体に一端を枢着され前記プラットフォーム組立体の反対端に沿ってこのプラットフォーム組立体に摺動可能に関連するそれぞれ第2対の棒部材とによって前記平行運動手段を構成した請求項9のピペットチップ配設組立体
  16. 前記側板の上端付近で第1距離だけ離間していて、平行な関係に所定距離だけ下方に延び、次に第2所定距離にわたり拡開している1対のカム溝孔をそれぞれの前記側板が画成し、
    互いに平行な関係に前記プラットフォーム組立体上に移動可能に取り付けられ、このプラットフォーム組立体が前記ベース組立体から離れる側の第1位置にある間、前記平坦部材の幅より小さい距離だけ相互に離間している摺動部材を前記釈放手段に設け、前記摺動部材の各端部に固着され前記カム溝孔内に入るカム従動部材を設け、これにより前記プラットフォーム組立体が前記ベース組立体から離れる側第1位置から前記ベース組立体に隣接する側の第2位置まで移動する時、前記カム溝孔が拡開する点に前記カム従動部材が達すると前記摺動部材が離間する請求項9のピペットチップ配設組立体
  17. 前記ピペットチップラックが長さl、及び幅wを有し、
    内側の長さがlより長く、内側の幅がwより大きい箱であって平坦頂部を有し蝶着カバーを持つ箱を具え、前記ピペットチップラックと、このピペットチップラックの頂上の前記平坦部材と、これ等ピペットチップラック、及び平坦部材内に保持されたピペットチップとの高さよりも前記箱と閉じた位置の前記蝶着カバーとの内側の高さが高く、
    前記蝶着カバーを閉じている間、前記平坦部材、及びピペットチップラックに保持された少なくとも1個のピペットチップに接触するよう下方に突出して前記蝶着カバーの前記平坦頂部の内側に形成された少なくとも2個の垂片をこの蝶着カバーの平坦頂部によって画成した請求項9のピペットチップ配設組立体
  18. 前記蝶着カバーを前記箱から取り外し得るよう構成した請求項17のピペットチップ配設組立体
  19. 前記蝶着カバーを前記箱に一時的にロックする掛金手段を前記蝶着カバーが有する請求項17のピペットチップ配設組立体置。
  20. 前記ピペットチップラックにその一側に沿いその上面に隣接して溝孔を画成し、前記ピペットチップラック上に前記平坦部材内に位置しているピペットチップを配列するようにした装置内に前記ピペットチップラックを整合するよう前記溝孔を作用させる請求項9のピペット配設組立体
  21. 前記蝶着カバーを前記箱に一時的にロックする掛金手段を前記蝶着カバーが有する請求項18のピペット配設組立体
  22. 前記ピペットチップラックによってその一側に沿いその上面に隣接して溝孔を画成し、前記ピペットチップラック上に前記平坦部材内に位置しているピペットチップを配列するようにした装置内に前記ピペットチップラックを整合するよう前記溝孔を作用させる請求項17のピペット配設組立体
  23. 前記ピペットチップラックを第1ピペットチップラックとし、更に前記第1平坦部材とほぼ同一の設計の第2平坦部材および少なくとも3個のピペットチップを具え、前記少なくとも3個のピペットチップは、前記第1ピペットチップラックにおける円錐形ピペットチップを収容し保持するよう形成された前記孔内にそれぞれ位置させ、前記第1平坦部材が前記プラットフォーム組立体上に位置する状態で、第2ピペットチップラックにおける円錐形ピペットチップを収容し保持するよう形成された孔に収容したピペットチップが、前記第1ピペットチップラック内のピペットチップに入れ子式に入り込むよう、前記少なくとも3個のピペットチップ上に前記第2平坦部材を載置するよう構成した請求項9記載のピペットチップ配設組立体。
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