JP3816768B2 - 建築用柱材 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、一般住宅建築等においてたとえば玄関ポーチ柱やベランダ等の柱材等のように建物の内外において使用されている建築用柱材に関し、特に木質様樹脂等の合成樹脂材で形成されるとともに金属製パイプにより補強されている建築用柱材に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば建物内外で適宜の箇所に使用される建築用柱材として最も一般的には、木材や鋼材等の金属材、あるいは合成樹脂で成形したもの等が知られている。そして、その中でも、最近は合成樹脂製の柱材を用いることが製造のし易さや製造コスト、さらには外観上での体裁をよくすることができる点で期待されている。特に、合成樹脂製の柱材は、外表面に所要の模様や色彩を施すことが自由に行えるから、美観の面で優れ体裁のよい柱材となるものであり、装飾性に優れ、化粧柱として望ましいものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような合成樹脂製の建築用柱材では、構造強度に欠けるという大きな問題がある。このため、金属材を心材としてインサート成形する等の対策が講じられているが、製造が面倒で、コスト高となる。特に、建築用柱材として、外径が大きく、しかも長尺のものを得ようとすると、製造機械が大きくなり過ぎる等の製造上での問題も避けられない。
【0004】
このような問題を避けるために、金属材により予め形成した柱心材の周囲に、合成樹脂で複数に分割形成した化粧カバーを順次組み付けるようにした化粧柱も従来から提案されている。
しかし、このように複数に分割した化粧カバーを、金属製の柱心材の周囲に組み付ける際の作業が面倒かつ煩雑であり、また柱の全周を複数の化粧カバーで覆う必要があるから、構造も複雑となり、取付け部品点数も多くなり、コスト高となる。しかも、このようにして製造した柱材は、外周に継ぎ目等が存在し、見苦しいものであり、体裁のよい外観を得ることはできない。
【0005】
また、最も単純な構造として、合成樹脂によって筒状に形成した化粧カバーの内部に、金属製柱心材を嵌挿して保持させることにより、建築用柱材を形成することも考えられている。
しかし、このような構造では、合成樹脂製の化粧カバーと金属製柱心材とのがた付きのない結合状態を確保するために、化粧カバーの内側を、金属製柱心材の形状に合わせて形成する必要があり、汎用性に乏しいものであった。
【0006】
特に、金属製柱心材として、比較的安価に得られる角管材や丸管材を用いることが考えられるが、それぞれの形状に合わせて化粧カバーの内側を形成するためには、該カバーの成形用金型を個々に準備する必要があり、コスト高となるものであった。しかも、金属製柱心材として、上述した角管材、丸管材を兼用して用いようとしても、内部形状が相違する化粧カバーには嵌挿することができないから、それぞれの組み合わせに注意を払う必要があり、組み立て作業が煩雑となるものであった。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、木質系樹脂等の合成樹脂により簡単でかつ安価に、しかも体裁よく製造できるとともに、強度としても十分な建築用柱材を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的に応えるために本発明(請求項1記載の発明)に係る建築用柱材は、合成樹脂を押し出し成形することにより全体が筒状を呈する長尺材として形成されている外装用筒体と、この外装用筒体の内部に補強材として嵌挿されて組み込み保持される丸パイプまたは角パイプからなる金属製パイプとから構成され、外装用筒体は、内壁部の等配した位置から求心方向に突出する複数の突条部を備え、それぞれの突条部は、前記金属製パイプが丸パイプであるときに該丸パイプの外周部に臨んでこれを外装用筒体内部に保持する丸パイプ保持部を有するとともに、前記補強用パイプが角パイプであるときに該角パイプの角部を挟み込んで保持する角パイプ保持部を有する一対の突条によって形成されていることを特徴とする。
【0009】
このような本発明によれば、合成樹脂を押し出し成形することで長尺に形成された外装用筒体を準備し、これを所定の長さに切断するとともに、その内部に金属製パイプである丸パイプや角パイプを単純に挿通することにより、各パイプは筒体の内壁部に突設した一対の突条からなる突条部によって弾性支持され、外装用筒体とパイプとはほぼ一体化された状態となる。したがって、単純なパイプの組み込みだけで簡単にしかも所要の強度をもった建築用柱材を得ることが、きわめて簡単に行える。特に、金属製パイプを外装用筒体の内部に突設した突条部で弾性支持する構造であるから、筒体へのパイプの挿通作業も比較的簡単に行える。
【0010】
本発明(請求項2記載の発明)に係る建築用柱材は、上述した構成において、それぞれの突条部を構成する一対の突条は、外装用筒体の内壁部から突設された弾性片部と、この弾性片部の先端部に外装用筒体の周方向に隣接して設けられた丸パイプ保持部と角パイプ保持部とを有することを特徴とする。
このような構成によれば、弾性片部による弾性変形作用を利用して筒体内部に丸パイプまたは角パイプを、簡単に挿通して組み込み保持させることができ、またパイプの径寸法が多少相違していても、前記弾性片部や各パイプ保持部での弾性変形で吸収して、簡単に組み込みできるとともに、その組み込み状態を維持することができるのである。さらに、一対の突条からなる複数の突条部によって、筒体内部でパイプを保持することから、合成樹脂材料の使用も最小限でよく、コストも安価になる。また、各突条部間の空隙によって、筒体自体の弾性変形も得られるから、外部からの衝撃吸収効果も期待することができる。
【0011】
本発明(請求項3記載の発明)に係る建築用柱材は、上述した構成において、それぞれの突条部における外装用筒体の周方向の間隙を、該突条部を構成する一対の突条間の間隙よりも大きく設定したことを特徴とする。
このような構成によれば、筒体内部に必要最小限の突条部を設けるだけで、丸パイプあるいは角パイプを簡単に挿通して組み込み保持させることができるから、強度的に優れた建築用柱材を得ることができる。
【0012】
本発明(請求項4記載の発明)に係る建築用柱材は、上述した構成において、それぞれの突条部における外装用筒体の周方向の間隙を、該突条部を構成する一対の突条間の間隙とほぼ等しくなるように形成し、これらの突条の相対向する部位に、前記補強用パイプが角パイプであるときに、該角パイプの角部を挟み込んで保持する角パイプ保持部を設けたことを特徴とする。
このような構成によれば、筒体内部で各突条部の内側に丸パイプを嵌挿して組み込み保持させることができるとともに、角パイプを各突条部の突条間の隙間、あるいは各突条部間の隙間に角部が位置するようにして挿通することで組み込み保持させることが可能であり、パイプの組み込みがきわめて簡単に行える。
【0013】
本発明(請求項5記載の発明)に係る建築用柱材は、上述した構成において、外装用筒体は、廃プラスチック材、廃木再生材等の再生材料を含んで形成されている木質系樹脂により、木目模様を呈するように形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、外装用筒体を木質系樹脂で押出成形(あるいは射出成形でもよい)することによって、筒体を外観上から木目模様を呈するように形成できるから、建築用柱材として全体から見ての見栄えをよくすることができる。しかも、このような木質様製品を得るための樹脂として、廃プラスチック等の再生材料を含んだ木質系樹脂を利用すれば、資源の有効活用を図れ、製品のコストダウンも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3は本発明に係る建築用柱材の第1の実施の形態を示す。これらの図において、符号10は本発明を特徴づける合成樹脂製の建築用柱であり、この建築用柱材10は、合成樹脂を押し出し成形することにより全体が筒状を呈する長尺材として形成されている外装用筒体11と、この外装用筒体11の内部に補強材として嵌挿されて組み込み保持される丸パイプ12または角パイプ13からなる金属製パイプとから構成されている。
【0015】
前記外装用筒体11は、内壁部の等配した位置から求心方向に突出する複数(本実施の形態では4個)の突条部20を備えている。それぞれの突条部20は、外装用筒体の内壁部から突設された弾性片部25,25による一対の突条21,22によって構成されている。これら各突条21,22は、上記弾性片部25,25の先端部において外装用筒体11の周方向に隣接する位置に、前記金属製パイプが図1中実線で示すような丸パイプ12であるときに該丸パイプ12の外周部に臨んでこれを外装用筒体11内部に保持する丸パイプ保持部23,23と、前記補強用パイプが角パイプ13であるときに該角パイプ13の角部13aを挟み込んで保持する角パイプ保持部24,24とが設けられている。
【0016】
ここで、それぞれの突条部20において、一対の突条21,22は、その相対向する先端部分に前記角パイプ保持部24,24が形成されるとともに、その周方向に延設された湾曲部先端に前記丸パイプ保持部23,23が形成されている。
また、この実施の形態では、それぞれの突条部20間での外装用筒体11の周方向の間隙27を、該突条部20を構成する一対の突条21,22間の間隙28よりも大きく設定している。
【0017】
なお、上述した各突条21,22を形成する弾性片部25,25は、図1に示すように、上下方向または左右方向に突設されているが、これは成形時の型を容易に製造できるようにするためであり、筒体11のほぼ求心方向に向かうように突設されておればよい。
【0018】
このような構成によれば、合成樹脂を押し出し成形することで長尺に形成された筒体を準備し、これを所定の長さに切断することにより外装用筒体11を形成するとともに、その内部に金属製パイプである丸パイプ12や角パイプ13を単純に挿通することにより、各パイプ12,13は筒体11の内壁部に突設した一対の突条21,22からなる突条部20によって筒体11の中央部分に弾性支持され、外装用筒体11とパイプ12または13とはほぼ一体化された状態となる。
【0019】
したがって、筒体11への単純なパイプ12,13の組み込みだけで簡単にしかも所要の強度をもった建築用柱材10を得ることが、きわめて簡単に行えるのである。ここで、丸パイプ12を組み込んだ状態を図1に、角パイプ13を組み込んだ状態を図3に示している。なお、上述した丸パイプ12または角パイプ13は、上述した筒体11の切断長さに応じた長さをもつものを予め準備しておけばよい。
【0020】
そして、このような構成によれば、各突条21,22の弾性片部25,25による弾性変形作用を利用して筒体11内部に丸パイプ12または角パイプ13を、簡単に挿通して組み込み保持させることができ、またパイプ12,13の径寸法が多少相違していても、前記弾性片部25,25や各パイプ保持部23,24;23,24での弾性変形で吸収して、簡単に組み込みできるとともに、その組み込み状態を維持することができるのである。
【0021】
さらに、一対の突条21,22からなる複数の突条部20によって、筒体11内部でパイプ12,13を保持することから、合成樹脂材料の使用も最小限でよく、コストも安価になる。また、各突条部20,20間や突条21,22間の空隙27,28によって、筒体11自体の弾性変形も得られるから、外部からの衝撃吸収効果も期待することもできる。
【0022】
そして、このような構成によれば、筒体11内部に必要最小限の突条部20を設けるだけで、丸パイプ12あるいは角パイプ13を簡単に挿通して組み込み保持させることができるから、強度的に優れた建築用柱材10をきわめて簡単に得ることができるのである。
【0023】
ここで、上述した外装用筒体11を形成する樹脂製長尺筒部材は、木目模様を有する熱可塑性樹脂のような木質系樹脂の押し出し成形(あるいは射出成形)により、全体が木目模様を呈するように形成されている。
【0024】
具体的には、たとえばセルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い無機材料の微粉末を担持させて作成した粉体を混合した、木質系樹脂を着色し、押出成形することによって木目模様を呈する板材として形成する。ここで、「セルロース系材料」とは、天然木材による木粉、おがくず、稲藁などである。「無機材料」とは、酸化チタン、フェライト、アルミニウム、ニッケル、銀などの金属材料、またはセラミック等の非金属材料である。
【0025】
そして、このように外装用筒体11を木質系樹脂で押出成形(あるいは射出成形でもよい)することによって、筒体11を外観上から木目模様を呈するように形成できるから、建築用柱材10として全体から見ての見栄えをよくし、化粧柱として有効に活用することができる。
【0026】
なお、このような筒体11を得る長尺筒部材を形成する材料としては上記の例に限られるものではなく、木材を材料に加工しても形成できるし、また木質様製品を得るための木質系樹脂として、廃プラスチック材、廃木再生材等の再生材料を含んだものを用いて形成してもよい。このような木質系樹脂で形成すると、資源の有効活用を図れ、製品のコストダウンも可能である。
【0027】
また、上述した筒体11を得るための長尺筒部材を、たとえば不純物を含む木質廃材から得られた木質廃材粉砕粉と、不純物を含む樹脂廃材から得られた樹脂廃材粉砕粉とを、該不純物が成形品全体に対して合計で20wt%以下含まれている状態で混錬して、押出もしくは射出成形によって成形してもよい。このようにすれば、押出成形等の成形性がよくなるとともに、不純物を比較的多く含んでいることから、資源の有効利用や環境保護の観点からも優れた木質様成形品を得ることができる。
【0028】
ここで、木質廃材としては、住宅等の建物を解体した際に排出される木質廃材や、家具を解体した際に排出される木質廃材、建物建築中に排出される木材の端材、おが屑等が挙げられ、これら木質廃材には、木質部分のほか、石膏、断熱材、樹脂部材等の不純物が含まれている。また、樹脂廃材としては、飲料物を含む食品の容器や包装等に使用される樹脂製品や、その他の樹脂製品、さらには、住宅等の建物を解体した際に排出される樹脂廃材や、家具を解体した際に排出される樹脂廃材等が挙げられ、これらの樹脂廃材には、樹脂部分のほか、樹脂の温度変化等に伴う膨張収縮を防止するための炭酸カルシウムや、補強材や充填材として用いられるタルク(たとえば含水ケイ酸マグネシウムを微粉化して焼成することで得られるもの)、顔料、ガラス繊維で補強された強化プラスチック(FRP) 等の不純物が含まれている。
【0029】
また、上述したように木質廃材と樹脂廃材とを用いて木質様成形品を成形するにあたっては、木質廃材のうちの木質部分を成形品全体に対して51〜55wt%含ませるようにしたり、樹脂廃材のうちの樹脂部分を成形品全体に対して25〜30wt%含ませるようにしたり、木質廃材粉砕粉のうちの木粉の粒径を1〜300μmであるようにしたりするとよい。
【0030】
ここで、木質廃材粉砕粉のうちの木粉を、成形品全体に対して51〜55wt%含ませると、本物の木材により近い手触り等の風合いを出すことができるとともに、利用する木質部分が多いので、木質廃材の再利用率を向上させることができる。
また、樹脂廃材粉砕粉のうちの樹脂粉を、成形品全体に対して25〜30wt%含ませると、成形品の強度や高度を十分に得ることができるとともに、押出成形等の成形性を向上させることができる。
また、木粉の粒径を1〜300μmとすると、押出成形等の成形性に優れているとともに、押出成形等の表面に木粉の細かい粒子が出現し、これによって該表面がなめらかになり、成形後の表面処理を容易に行うことができる。
【0031】
図4ないし図6は本発明に係る建築用柱材10の第2の実施の形態を示すものであり、これらの図において、前述した実施の形態と同一または相当する部分には同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0032】
この実施の形態では、それぞれの突条部20,20における外装用筒体11の周方向の間隙29を、図4〜図6に示すように、該突条部20を構成する一対の突条21,22間の間隙28とほぼ等しくなるように形成し、これらの突条部20,20間の相対向する部位にある突条21,22に、前記補強用パイプが角パイプ13であるときに、図6に示すように、該角パイプ13の角部13aを挟み込んで保持する角パイプ保持部(この実施の形態では丸パイプ保持部23と兼用している)を設けている。
【0033】
このような構成によれば、筒体11内部で各突条部20の内側に丸パイプ12を、図4に示すように嵌挿して組み込み保持させることができるとともに、角パイプ13を、図5、図6に示すように各突条部20の突条21,22間の隙間28、あるいは各突条部20,20間の隙間29に角部13aが位置するようにして挿通することで組み込み保持させることが可能であり、パイプ12,13の組み込みがきわめて簡単に行える。
【0034】
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることはいうまでもない。たとえば建築用柱材10を構成する外装用筒体11として、上述した実施の形態では、丸柱である例を説明したが、角柱であってもよい。このときには、押し出し成形により形成される筒体を、角筒体として形成すればよい。
また、上述した実施の形態では、突条部20の突条21,22を、弾性片部25とその先端部に設けた丸パイプ、角パイプ保持部23,24とで形成した場合を説明したが、その形状等を適宜変形することは自由である。
【0035】
さらに、本発明による建築用柱材10は、前述したような玄関ポーチの柱材、ベランダ等の柱材に限らず、建物内外で使用される建築用柱材(あるいは棒状材)であればよいものであり、たとえば様々なところに用いられる建物用柱、あるいはフェンス、面格子、柵、手摺り、その他建物内外の適宜の箇所に用いられる棒状材や柱状材として使用できることはいうまでもない。さらに、この建物用柱材は、たとえば窓手摺り、階段手摺り、バルコニー手摺り、橋梁手摺りなどの手摺り類と、窓格子、格子戸、仕切格子などの格子類と、牧場、農場、花壇、芝生、道路、河川、池、湖沼等の仕切又は防護棚、建物外構の垣根などのフェンス類等における棒材としても用いてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る建築用柱材によれば、合成樹脂を押し出し成形することにより成形した外装用筒体とその内部に嵌挿することにより一体的に組み込まれる補強用の金属製パイプとによって構成しているから、建築用柱材を、木質系樹脂等により簡単かつ安価に、しかも外観を体裁よく製造できるとともに、十分な強度をもつように形成することができる。
【0037】
特に、このような構成によれば、合成樹脂を押し出し成形することで長尺に形成された外装用筒体を準備し、これを所定の長さに切断するとともに、その内部に金属製パイプである丸パイプや角パイプを単純に挿通することにより、パイプが筒体内壁部に突設した一対の突条からなる突条部によって弾性的に支持され、外装用筒体とパイプとは略一体化された状態となるから、単純なパイプの組み込みだけで所要の強度をもった建築用柱材を得ることがきわめて簡単に行える。
【0038】
また、上述した構成によれば、筒体内部に突条部を設けるだけで、丸パイプあるいは角パイプを簡単に挿通して組み込み保持させることができるから、パイプの組み込みがきわめて簡単に行えるとともに、強度的に優れた建築用柱材を得ることができる。
【0039】
さらに、本発明によれば、建築用柱材を構成する外装筒体を、たとえば木質系樹脂で成形し、外観上から木目模様を呈するように形成しているため、柱材としての外観上での見栄えを向上させることができる。しかも、このような外装筒体を木質様製品として得るための樹脂として、廃プラスチック等の再生材料を利用すると、資源の有効活用を図れ、また製品のコストダウンも可能である等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る建築用柱材の第1の実施の形態を示し、建築用柱材の要部断面図である。
【図2】 図1の建築用柱材の概略構成を説明するための分解斜視図である。
【図3】 図1の変形例を説明するための要部断面図である。
【図4】 本発明に係る建築用柱材の第2の実施の形態を示す要部断面図である。
【図5】 図4の変形例を説明するための要部断面図である。
【図6】 図4、図5の別の変形例を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
10…建築用柱材、11…外装用筒体、12…金属製パイプである丸パイプ、13…金属製パイプである角パイプ、20…突条部、21,22…突条、23…丸パイプ保持部、24…角パイプ保持部、25…弾性片部、27…間隙、28…間隙、29…間隙。
Claims (5)
- 合成樹脂を押し出し成形することにより全体が筒状を呈する長尺材として形成されている外装用筒体と、
この外装用筒体の内部に補強材として嵌挿されて組み込み保持される丸パイプまたは角パイプからなる金属製パイプとから構成され、
前記外装用筒体は、内壁部の等配した位置から求心方向に突出する複数の突条部を備え、
それぞれの突条部は、前記金属製パイプが丸パイプであるときに該丸パイプの外周部に臨んでこれを外装用筒体内部に保持する丸パイプ保持部を有するとともに、前記補強用パイプが角パイプであるときに該角パイプの角部を挟み込んで保持する角パイプ保持部を有する一対の突条によって形成されていることを特徴とする建築用柱材。 - 請求項1記載の建築用柱材において、
前記それぞれの突条部を構成する一対の突条は、外装用筒体の内壁部から突設された弾性片部と、この弾性片部の先端部に外装用筒体の周方向に隣接して設けられた丸パイプ保持部と角パイプ保持部とを有することを特徴とする建築用柱材。 - 請求項1または請求項2記載の建築用柱材において、
前記それぞれの突条部における外装用筒体の周方向の間隙を、該突条部を構成する一対の突条間の間隙よりも大きく設定したことを特徴とする建築用柱材。 - 請求項1または請求項2記載の建築用柱材において、
前記それぞれの突条部における外装用筒体の周方向の間隙を、該突条部を構成する一対の突条間の間隙とほぼ等しくなるように形成し、これらの突条の相対向する部位に、前記補強用パイプが角パイプであるときに、該角パイプの角部を挟み込んで保持する角パイプ保持部を設けたことを特徴とする建築用柱材。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の建築用柱材において、
前記外装用筒体は、廃プラスチック材、廃木再生材等の再生材料を含んで形成されている木質系樹脂により、木目模様を呈するように形成されていることを特徴とする建築用柱材。
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