JP3816324B2 - 射出成型機の制御方法及び射出成型機 - Google Patents

射出成型機の制御方法及び射出成型機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出用スクリューの回転運動と往復直線運動とを別々のサーボモータを用いて制御して駆動する射出成型機の制御方法と射出成型機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
射出成型機には、細長いシリンダと、シリンダの内部に配置されてシリンダ内で回転運動及び往復直線運動をする細長い射出用スクリューとで構成されたものがある。この射出成型機では、シリンダの先端部に溶融材料を射出する射出口を備えており、シリンダの後端部に被溶融材料チップが充填供給される供給口が設けられている。従来の射出成型機では、射出用溶融材料を計量するときに、射出用スクリューを一定速度で回しながら、所定のストロークだけ後退させることにより、射出用スクリューの先端部とシリンダの射出口との間に、所定量の溶融材料を溜めて計量を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は、溶融材料の計量時の溶融材料の圧力が変動するため、計量精度が悪いという問題点があった。特に射出用スクリューの回転により発生する溶融材料の圧力変動は、射出用スクリュー軸の位置と供給口との関係により大きくなり、正確な計量を行うことの障害になっていた。
【0004】
本発明の目的は、溶融材料の計量時における圧力変動を抑制するように、サーボモータを用いて、射出用スクリューの後退運動または回転運動のどちらか一方または両方を制御して、正確に溶融材料の計量を行うことを可能にする射出成型機の制御方法と射出成型機とを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法は、先端部に溶融材料を射出する射出口を有し、後端部に被溶融材料チップが充填供給される供給口を有する射出成型用の細長いシリンダと、シリンダの内部に配置されてシリンダ内で回転運動及び往復直線運動をする細長い射出用スクリューと、供給口から供給された被溶融材料チップを溶融するためにシリンダを加熱した状態で、射出用スクリューを回転させながら所定位置まで後退させることにより、射出用スクリューの先端と射出口との間に計量された溶融材料を溜めて、射出用スクリューを前進させることにより溶融材料を射出口から射出する射出成型機の制御方法を改良の対象とする。
【0006】
本発明の射出成型機の制御方法では、計量時において、射出用スクリューに加わる反抗トルクを測定し、反抗トルクの目標値とロードセルから出力される反抗トルクとの偏差を求める。そして偏差をゼロにするように射出用スクリューの後退速度を変更する。このようにすると、溶融材料の内部圧力の変動を小さく(または抑制する)することができるので、溶融材料の計量精度を高めることができる。特に、本発明の射出成型機の制御方法では、更に偏差をゼロにするように射出用スクリューの回転速度を変更する。このようにすると、溶融材料の内部圧力の均一性を短時間で達成することができる。
【0007】
射出用スクリューは、軸の周囲の縦線方向に沿って螺旋状に連続して延びるように形成されたスレッドを有している。そこで本発明では、計量時において、射出用スクリューの回転位置と後退位置とを検出し、回転位置と後退位置とに基づいて射出用スクリューのスレッドの山及び谷と供給口との位置関係を判定し、位置関係が原因となって変動する溶融材料の圧力変動を位置関係との関連で圧力変動のデータとして予め求めておき、位置関係と圧力変動データとに基づいて近い将来発生する圧力変動を予測し、予測した近い将来の圧力変動を抑制するように射出用スクリューの回転速度を変更する。
【0008】
このようにすると、溶融材料の内部圧力分布を均一に保ち、正確な計量が可能な装置を実現することができる。
【0009】
本発明は、先端部に溶融材料を射出する射出口を有し、後端部に被溶融材料チップが充填供給される供給口を有する射出成型用の細長いシリンダと、軸の周囲の縦線方向に沿って螺旋状に連続して延びるように形成されたスレッドを有し、シリンダの内部に配置されてシリンダ内で回転運動及び往復直線運動をする細長い射出用スクリューと、射出用スクリューを回転させるための回転駆動用サーボモータと、射出用スクリューに往復直線運動を行わせるための往復直線運動用サーボモータと、回転運動用サーボモータ及び往復直線運動用サーボモータの駆動を制御するモータ駆動制御回路とを具備し、供給口から供給された被溶融材料チップを溶融するためにシリンダを加熱した状態で、射出用スクリューを回転させながら所定位置まで後退させることにより、射出用スクリューの先端と射出口との間に計量された溶融材料を溜めて、射出用スクリューを前進させることにより溶融材料を射出口から射出する射出成型機を改良の対象とする。
【0010】
本発明の射出成型機では、モータ駆動制御回路が、射出用スクリューに加わる反抗トルクを検出するロードセルと、回転駆動用サーボモータのサーボアンプに射出用スクリューの回転速度を制御するための回転速度制御指令を出力し、往復直線運動用サーボモータのサーボアンプに射出用スクリューの直線運動速度を制御するための直線運動速度制御指令を出力する制御指令発生手段と、射出用スクリューに加わる反抗トルクの目標値とロードセルから出力される反抗トルクとの偏差を求める比較手段と、偏差をゼロに近づけるのに必要な補正制御指令を演算して制御指令発生手段に出力する補正制御指令演算手段とを具備している。そして制御指令発生手段は、計量時において、補正制御指令演算手段から出力された補正制御指令により、直線運動速度制御指令を補正する。
【0011】
またこの場合補正制御指令演算手段が、偏差に速度変化の係数を掛けて補正制御指令を演算するようにすることができる。
【0012】
このようにすると、制御圧力に短時間で到達し、条件を簡単に変更できる装置を提供することができる。
【0013】
本発明の射出成型機では、モータ駆動制御回路が、回転駆動用サーボモータのサーボアンプに射出用スクリューの回転速度を制御するための回転速度制御指令を出力し、往復直線運動用サーボモータのサーボアンプに射出用スクリューの直線運動速度を制御するための直線運動速度制御指令を出力する制御指令発生手段と、射出用スクリューの回転位置を検出する回転位置検出手段と、射出用スクリューの後退位置を検出する後退位置検出手段と、回転位置と後退位置に基づいて射出用スクリューのスレッドの山及び谷と供給口との位置関係を判定する判定手段と、射出用スクリューの直線運動速度が一定であるとしたときに、位置関係が原因となって変動する溶融材料の圧力変動を位置関係との関連で記憶する圧力変動記憶手段と、判定手段により判定した位置関係と圧力変動記憶手段の記憶データとに基づいて近い将来の発生する圧力変動予測する圧力変動予測手段とを具備している。このとき制御指令発生手段は、計量時において、圧力変動予測手段により予測した近い将来の圧力変動を抑制するように、回転速度制御指令を出力する。このようにすると、目標圧力に短時間で収束する装置を実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の射出成型機の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態の一例の射出成型機のメカニカル部分の構成を示す構造である。。図1において射出成型機1の射出成型用のシリンダ2は細長い筒型の形状をしており、先端部に溶融材料3aを射出する射出口5を有し、後端部に被溶融材料チップが充填供給される供給口7を有している。射出用スクリュー9は、細長い軸の周囲の縦線方向に沿って螺旋状に連続して延びるように形成されたスレッド11を有し、シリンダ2の内部に配置されてシリンダ2の内部で回転運動及び往復直線運動をする。
【0015】
射出成型機1は、供給口7から供給された被溶融材料チップ4を溶融するためにシリンダ2を加熱した状態で、射出用スクリュー9を回転させながら所定位置まで後退させる。これにより、射出用スクリュー9の先端13と射出口5との間に計量された溶融材料3aを溜めて、射出用スクリュー9を前進させる。これにより溶融材料3aを射出口5から射出する。この時、射出した溶融材料3aの樹脂量は体積によって計量される。
【0016】
回転駆動用サーボモータ15は、サーボアンプ17で駆動され、射出用スクリュー9の回転運動を駆動する。往復直線運動用サーボモータ19は、サーボアンプ21で駆動され、射出用スクリュー9の往復直線運動を駆動する。
【0017】
ロードセル25は、射出用スクリュー9に加わる反抗トルクを検出して、検出結果を電気信号として出力する。ロードセル25の出力からは、溶融材料3aの圧力を知ることができる。溶融材料3aの温度は決まっているので、圧力から密度が決まり、計量した溶融材料3aの体積から、質量が決まる。したがってロードセル25の出力を一定にするような制御をすれば、密度が一定になる。この考え方に基づいて、本実施の形態では、ロードセル25の出力を目標値と比較してロードセルの出力が目標値になるような制御をすることにより、密度を一定にして一定量の計量を行う。
【0018】
図2は、図1に示した射出成形機1を動作させるための回転サーボモータ15及び往復直線運動用サーボモータ19の駆動を制御するモータ駆動制御回路の構成を示すブロック図である。図2においてモータ駆動制御回路23は、ロードセル25と、制御指令発生手段27と、比較手段29と補正制御指令演算手段31とから構成されている。
【0019】
制御指令発生手段27は、射出用スクリュー9の回転運動と往復直線運動を行わせるための制御指令をサーボアンプ17及び21に出力する。具体的には、制御指令発生手段27は、回転駆動用サーボモータ15のサーボアンプ17に射出用スクリュー9の回転速度を制御するための回転速度制御指令Aを出力する。また制御指令発生手段27は、往復直線運動用サーボモータ19のサーボアンプ21に射出用スクリュー9の直線運動速度を制御するための直線運動速度制御指令vを出力する。
【0020】
溶融材料3aの計量時においては、射出用スクリュー9の回転速度Aは供給口7から時間Δtの間に供給された被溶融材料4の質量の増加分をΔMとすると、
ΔM=B・A・Δt
の関係を保っている。以下単純な数学的モデルを用いて説明する。本発明は数式が表す概念全体を含むものである。上記式において、定数Bは溶融材料3aの流路の断面積とスレット11のピッチと溶融材料3aの密度dで決まる定数である。このようにして、溶融材料3aの質量ΔMが時間の経過とともに蓄積されて増加していく。また計量時においては、射出用スクリュー9の後退速度vが溶融材料3aの体積Vを増加させる速度を決める。体積Vの増加分をΔVとすると、
ΔV=C・v・Δt
となる。溶融材料の体積Vは、時間とともに蓄積され増加していく。上記式において、定数Cはシリンダ2の断面積に比例する定数である。従って、射出用スクリュー9の回転速度Aと後退速度vはそれぞれ溶融材料3aの質量Mと体積Vの増加速度を決定し、その結果溶融材料の密度dが決定される。先に述べた通り、ロードセル25の出力は、この密度dに比例関係がある。そこで比較手段29は、射出用スクリュー9に加わる反抗トルクの目標値とロードセル25から出力される反抗トルク(反抗圧力)との偏差を求める。ここで目標値は、目標とする一定の密度d0をトルク値(圧力値)として表した値である。比較手段29が演算したトルクの偏差は、補正制御指令演算手段31に入力される。
【0021】
補正制御指令演算手段31は、圧力の目標値と測定値との偏差が最小限(理想的にはゼロ)になるように,即ち偏差をゼロに近づけるのに必要な補正制御指令を演算して制御指令発生手段27に出力する。実際にはトルクの偏差で演算するが、理論的には密度で考える。したがって密度(実際はトルク)の偏差Δd=d−d0を求め、Δd<0またはΔd=0またはΔd>0のいずれが成立するかを判定する。但しd0は目標圧力に対する密度である。補正制御指令演算手段31は、この偏差Δdをゼロに近づけるために、ロードセル25の出力と目標値との偏差に基づいて必要な補正制御指令を演算して制御指令発生手段27に出力する。d=ΔM/ΔV=BA/Cvの関係より、dは直線運動速度vの減少関数である。そこでΔd>0(反抗トルク<目標値)の場合は、直線運動速度制御指令をv=v+Δvのように補正する補正制御指令(+Δvに相当するもの)を補正制御指令演算手段31で求めて、制御指令発生手段27に出力する。制御指令発生手段27は、このΔvに基づいてv=v+Δvの制御指令を出力する。またΔd<0(反抗トルク>目標値)のときは、直線運動速度制御指令をv=v−Δvのように減らせるように、補正制御指令演算手段31は、−Δvを求める。そして制御指令発生手段27は、これを受けてv=v−Δvの制御指令を出力する。Δd=0(反抗トルク=目標値)のときは、vはそのままとする。以上の手順を一定の時間間隔Δtで行う。
【0022】
図3は本発明の実施の形態の一例の図1を実現するためのアルゴリズムを示すフローチャートである。この例においては、ロードセル25の出力と目標値の偏差を密度の偏差と見て演算を実行する。図3において、まずステップS0では初期条件を決定する。初期パラメータとしてトルク目標値、トルク目標値で決まる溶融材料3aの目標密度d0、射出用スクリューの先端からシリンダの射出口3までの所定の長さをLとする。
【0023】
ステップS1:時間Δtの間に溶融材料3aの供給口7から溶融材料の一定量ΔMを投入する。
【0024】
ステップS2:射出用スクリューの回転。制御指令発生手段29で回転駆動用サーボモータ15を駆動する。一定量ΔMをシリンダの先端の射出口に向かって送り込む。
【0025】
ステップS3:射出用スクリューの後退。制御指令発生手段27が射出用スクリュー9の後退速度指令を出力する。ΔV増加。
【0026】
ステップS4:ロードセル25による反抗トルク測定し、密度dを決定する。
【0027】
ステップS5:偏差計算。ロードセル25のトルクとトルク目標値の偏差を求める。比較手段29でこれからトルクの偏差値即ち密度の偏差値Δd=d−d0を求める。但しd=ΔM/ΔV=BA/Cvとする。
【0028】
ステップS6:補正制御指令演算手段31でΔdが正か負かまたは0かの判定を行い、直線運動速度の補正を行う。Δd>0の時には、溶融材料3aの速度vをv+Δvのように少し増やしてステップS2に戻る。またΔd<0のときには、速度vをv−Δvのように少し減らしてステップS2に戻る。ΔvをΔd=0に近づけるように決める方法は、図1の例で説明した通りである。Δd=0の時には、速度vを変えずにステップS2に戻る。
【0029】
以上の手順を一定の時間間隔Δtで行う。
【0030】
ステップS7:シリンダ2の供給口7から射出用スクリューの先端13までの長さLが所定の長さL=vt(tは全経過時間)に到達したかを判定する。到達しなければステップS1に戻る。到達すれば次のステップに移る。
【0031】
ステップS8:終了。
【0032】
図4は図1に示した射出成形機1の回転サーボモータ15及び往復直線運動用サーボモータ19の駆動を制御するための本発明の別の実施の形態のモータ駆動制御回路の構成を示すブロック図である。図2に示した構成と同様の部分には、図2に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。図4において、図2と異なる部分はモータ駆動制御回路23の内部構造である。図4においてモータ駆動制御回路23は制御指令発生手段27と、回転位置検出手段101と、後退位置検出手段103と、判定手段105と、圧力変動記憶手段107と、圧力変動予測手段109とから構成されている。
【0033】
制御指令発生手段27は、射出用スクリュー9の回転と往復直線運動とを制御する。制御指令発生手段27からの指令により射出用スクリュー9の回転運動と直線運動とが行われると回転位置検出手段101は、射出用スクリュー9の回転位置を検出する。後退位置検出手段103は、射出用スクリュー9の後退位置を検出する。判定手段105は、射出用スクリュー9の回転位置と後退位置とに基づいて射出用スクリュー9のスレッド11の山及び谷と供給口7との位置関係を判定する。圧力変動記憶手段107は、射出用スクリュー9の直線運動速度が一定であるときに、位置関係が原因となって変動する溶融材料の圧力変動を位置関係との関連で記憶する。射出用スクリュー9のスレッド11の谷が供給口7の位置にある時は、供給口7からの被溶融材料3aの投入量は増加する。これをΔM1=d1・V0・v1・Δtと表すことにする。ただし、d1は密度、V0は定数、v1は直線運動速度(溶融材料のスレッドに沿う流路方向の流速)、Δtは時間である。射出用スクリュー9のスレッドの山が供給口7の位置にある時は、供給口7からの被溶融材料3aの投入量は減少する。これをΔM2=d2・V0・v2・Δtと表すことにする。但し、d2は密度、v2は直線運動速度(溶融材料のスレッドに沿う流路方向の流速)である。すると被溶融材料3aをシリンダ内部に投入した直後にはΔM1>ΔM2の関係があることになる。これから、d1v1>d2v2が成立する。
【0034】
ここで射出用スクリュー9の回転速度が一定でv1=v2が成立しているとすると、d1>d2となり、溶融材料の圧力は谷の部分で高く、山の部分で低くなる。その結果、このような変動によって溶融材料3aの圧力が変動する。この関係を圧力変動記憶手段107に記憶しておく。
【0035】
圧力変動予測手段109は、このようなデータから、判定手段105により判定した位置関係から、近い将来の位置関係を予想できるので、圧力変動記憶手段109の記憶データとに基づいて近い将来に発生する圧力変動を予測することができる。
【0036】
制御指令発生手段27は、圧力変動予測手段109により予測した近い将来の圧力変動を抑制するように直線速度制御指令を出力する。この結果によって、制御指令発生手段27は、近い将来の圧力変動を抑制するように指令を出力する。溶融状態では、d1=d2となって圧力変動がないようにするためには、ΔM1/ΔM2=v1/v2が成立してなければならない。制御指令発生手段27はこのようになるように回転速度を指令する。
【0037】
図5は本発明の方法の実施の形態の一例の基本思想のアルゴリズムを示すフローチャートである。図5において、まずステップSS0では初期パラメータとしてトルク目標値、トルク目標値で決まる溶融材料3aの目標密度d0、射出用スクリューの先端13から射出口までの長さLを決める。なお、図5においてステップSS1からステップSS3までは図3のステップS1〜ステップS3までと同様のステップであるため説明を省略する。
【0038】
ステップSS4:回転位置検出手段101が射出用スクリュー9の回転位置を検出する。
【0039】
ステップSS5:後退位置検出手段103が射出用スクリュー9の後退位置を検出する。
【0040】
ステップSS6:判定手段105が、射出用スクリュー9の回転位置と後退位置に基づいて射出用スクリュー9のスレッドの山及び谷と供給口7との位置関係を判定する。
【0041】
ステップSS7:圧力変動記憶手段107が、射出用スクリュー9の直線運動の速度が一定であるとしたときに、位置関係が原因となって変動する溶融材料の圧力変動を位置関係との関連を記憶する。射出用スクリュー9のスレッドの谷が供給口7の位置にある時は、供給口7からの被溶融材料チップ4の投入量は増加する。これをΔM1=d1・V0・v1・Δtと表すことにする。射出用スクリュー9のスレッドの山が供給口7の位置にある時は、供給口7からの被溶融材料3aの投入量は減少する。これをΔM2=d2・V0・v2・Δtと表すことにする。すると被溶融材料チップ4をシリンダ内部に投入した直後にはΔM1>ΔM2の関係がある。これから、d1v1>d2v2が成立する。ここで射出用スクリュー9の回転速度が一定でv1=v2が成立しているとすると、d1>d2となり、溶融材料の圧力は谷の部分で高く、山の部分で低くなる。このような関係によって変動によって溶融材料3aの圧力が変動する。
【0042】
ステップSS8:圧力変動予測手段109は、このようなデータから、判定手段105により判定した位置関係を用いて、近い将来の位置関係を予想できるので、圧力変動記憶手段109の記憶データに基づいて近い将来に発生する圧力変動を予測する。
【0043】
ステップSS9:制御指令発生手段27は、圧力変動予測手段109により予測した近い将来の圧力変動を抑制するように直線速度制御指令を出力する。この結果によって、制御指令発生手段27は、近い将来の圧力変動を抑制するように指令を出力する。制御指令発生手段27は、圧力変動予測手段により予測した近い将来の圧力変動を抑制するように回転速度制御指令を出力する。溶融状態では、d1=d2となって圧力変動がないようにするためには、ΔM1/ΔM2=v1/v2>1のようになっていればよい。制御指令発生手段27はこのようになるように回転速度を指令する。
【0044】
ステップSS10:射出用スクリューの先端13から射出口7までの距離XがL以上になる。これで終了する。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、溶融材料の圧力変動が少なく、正確に計量を行える利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が対象とする射出成型機のメカニカル部分の構成を示す構造である。
【図2】 本発明の射出成形機を動作させるための回転サーボモータ及び往復直線運動用サーボモータの駆動を制御するモータ駆動制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】 モータ駆動制御回路内の動作を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の射出成形機を動作させるための回転サーボモータ及び往復直線運動用サーボモータの駆動を制御するモータ駆動制御回路の構成を示すブロック図である。
【図5】 図4に示したモータ駆動制御装置回路内の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 射出成型機
2 シリンダ
3 溶融材料
4 被溶融材料チップ
5 射出口
7 供給口
9 射出用スクリュー
11 スレッド
13 先端部
15 回転駆動用サーボモータ
17 サーボアンプ
19 往復直線運動用サーボモータ
21 サーボアンプ
23 モータ駆動制御回路
25 ロードセル
27 制御指令発生手段
29 比較手段
31 補正制御指令演算手段
101 回転位置検出手段
103 後退位置検出手段
105 判定手段
107 圧力変動記憶手段
109 圧力変動予測手段

Claims (2)

  1. 先端部に溶融材料を射出する射出口を有し、後端部に被溶融材料チップが充填供給される供給口を有する射出成型用の細長いシリンダと、
    軸の周囲の縦線方向に沿って螺旋状に連続して延びるように形成されたスレッドを有し、前記シリンダの内部に配置されて前記シリンダ内で回転運動及び往復直線運動をする細長い射出用スクリューと、
    前記供給口から供給された前記被溶融材料チップを溶融するために前記シリンダを加熱した状態で、前記射出用スクリューを回転させながら所定位置まで後退させることにより、前記射出用スクリューの先端と前記射出口との間に計量された前記溶融材料を溜めて、前記射出用スクリューを前進させることにより前記溶融材料を前記射出口から射出する射出成型機の制御方法であって、
    計量時において、
    前記射出用スクリューの回転位置と後退位置とを検出し、
    前記回転位置と後退位置とに基づいて前記射出用スクリューの前記スレッドの山及び谷と前記供給口との位置関係を判定し、
    前記位置関係が原因となって変動する前記溶融材料の圧力変動を前記位置関係との関連で圧力変動のデータとして予め求めておき、
    前記位置関係と前記圧力変動データに基づいて近い将来発生する圧力変動を予測し、
    予測した近い将来の圧力変動を抑制するように前記射出用スクリューの回転速度を変更することを特徴とする射出成型機の制御方法。
  2. 先端部に溶融材料を射出する射出口を有し、後端部に被溶融材料チップが充填供給される供給口を有する射出成型用の細長いシリンダと、
    軸の周囲の縦線方向に沿って螺旋状に連続して延びるように形成されたスレッドを有し、前記シリンダの内部に配置されて前記シリンダ内で回転運動及び往復直線運動をする細長い射出用スクリューと、
    前記射出用スクリューを回転させるための回転駆動用サーボモータと、
    前記射出用スクリューに往復直線運動を行わせるための往復直線運動用サーボモータと、
    前記回転運動用サーボモータ及び前記往復直線運動用サーボモータの駆動を制御するモータ駆動制御回路とを具備し、
    前記供給口から供給された前記被溶融材料チップを溶融するように前記シリンダを加熱した状態で、前記射出用スクリューを回転させながら所定位置まで後退させることにより、前記射出用スクリューの先端と前記射出口との間に計量された前記溶融材料を溜めて、前記射出用スクリューを前進させることにより前記溶融材料を前記射出口から射出する射出成型機であって、
    前記モータ駆動制御回路は、
    前記回転駆動用サーボモータのサーボアンプに前記射出用スクリューの回転速度を制御するための回転速度制御指令を出力し、前記往復直線運動用サーボモータのサーボアンプに前記射出用スクリューの直線運動速度を制御するための直線運動速度制御指令を出力する制御指令発生手段と、
    前記射出用スクリューの回転位置を検出する回転位置検出手段と、
    前記射出用スクリューの後退位置を検出する後退位置検出手段と、
    前記回転位置と後退位置に基づいて前記射出用スクリューの前記スレッドの山及び谷と前記供給口との位置関係を判定する判定手段と、
    前記射出用スクリューの前記直線運動速度が一定であるとしたときに、前記位置関係が原因となって変動する前記溶融材料の圧力変動を前記位置関係との関連で記憶する圧力変動記憶手段と、
    前記判定手段により判定した前記位置関係と前記圧力変動記憶手段の記憶データとに基づいて近い将来の発生する圧力変動予測する圧力変動予測手段とを具備し、
    前記制御指令発生手段は、計量時において、前記圧力変動予測手段により予測した近い将来の圧力変動を抑制するように前記回転速度制御指令を出力することを特徴とする射出成型機。
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