JP3816158B2 - 排気ガス浄化装置を備えた排気管 - Google Patents

排気ガス浄化装置を備えた排気管 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動二輪車に好適な排気ガス浄化装置を備えた排気管に関する。
【0002】
【従来の技術】
大気汚染防止を目的として車両に排気ガス浄化装置を搭載する技術が知られており、例えば特開平4−109022号公報の「排気ガス浄化装置」もその1つである。
この装置は、同公報の第1図に示される通り、エキパイ部15に触媒付きプレート16を縦向きに配置し、排気ガス中の未燃成分を酸化させると言うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記触媒付きプレート16はエンジン直下のエキパイ部15に配置され、このエキパイ部15の断面中央部は排気管中でも特に高温である。触媒による酸化反応により、更にプレート16は高温となるために、熱膨張に伴い大きな応力が発生し、交換のインターバルが短くなるという不都合がある。
また、エキパイ部15では、エンジンからの排気ガスを滑らかに流下させることが望ましいが、前記触媒付きプレート16が邪魔になるため流れに乱れが発生する。この乱れはエンジンの出力特性に及ぼす影響が大である。
【0004】
そこで、本発明の目的は、▲1▼触媒付きプレートの寿命を延ばすこと、▲2▼排気ガス流れの乱れを少くすること、▲3▼排気ガスの浄化反応を良好に確保することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1は、エンジン直下のエキパイ部下流側に膨張室を配置し、膨張室の断面略中央に触媒付き筒部材を備えた排気管において、前記触媒付き筒部材の入口に、この筒部材の径中心に至る若しくは径中心を通り、排気ガスの流れ方向に対して傾斜した傾斜面を有する触媒付き補助部材を設けたことを特徴とする。
【0006】
エキパイ部から膨張室内に進入した排気ガスを、先ず触媒付き筒部材の入口において触媒付き補助部材で浄化反応させる。詳しくは、触媒付き補助部材は触媒付き筒部材の径中心に至り若しくは径中心を通るので、比較的高温の排気ガスに接触する。従って、排気ガス中の未燃焼成分を良好に酸化処理できる。
また、傾斜面は排気ガスをスムーズに流して排気ガスの流れを妨げない。従って、触媒付き補助部材はエンジンの出力特性に影響を及ぼさない。
【0007】
請求項2は、触媒付き補助部材を、先端の正面視面積が、触媒付き筒部材の縦断面積の5%以下になるようにしたことを特徴とする。
【0008】
触媒付き補助部材を、先端の正面視面積を触媒付き筒部材の断面積の5%以下となるように小さくしたので、排気ガスの流れを妨げない。従って、触媒付き補助部材はエンジンの出力特性に影響を及ぼさない。
【0009】
請求項3は、触媒付き補助部材が、筒部材の径中心から前記傾斜面が左右両側に張り出したことを特徴とする。
【0010】
傾斜面を左右両側に張出したので傾斜面の面積が2倍になる。このため、触媒反応を高めることができ、且つ排気ガスを触媒付き筒部材の内壁に効率よく導くことができる。
従って、排気ガス中の未燃焼成分を触媒付き筒部材で良好に酸化処理できる。
【0011】
請求項4は、触媒付き補助部材の上流に位置するエキパイ部内に触媒付きプレートを配置し、この触媒付きプレートの略中央に排気ガスの流れ方向に延びた長孔又はスリットを備えたことを特徴とする。
【0012】
触媒付きプレートの略中央に長孔又はスリットを設けることで、触媒付きプレートの熱伸縮を自由にし、熱応力の発生を抑える。
長孔又はスリットが排気ガスのガイド通路となるので、通過排気ガスの流れは円滑となり、ガス流れの乱れは少なくなる。
【0013】
【実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る排気管を備えた自動二輪車の側面図であり、自動二輪車1はメインフレーム2の前部にヘッドパイプ3を介してフロントフォーク4を軸支し、このフロントフォーク4に前輪5、フロントフェンダ6を取付け、メインフレーム2の下方にエンジンハンガー部7,7を介して2サイクルエンジン8を取付け、この2サイクルエンジン8から排気管30を延出し、更にメインフレーム2の後端部のピボット9を介して片持ちのスイングアーム11を軸支し、このスイングアーム11に後輪12を取付けてなる。
【0014】
図中、14は燃料タンク、15はエアクリーナ、16は気化器、17はシート、18,19はシートレール、20は同乗者用シート、21はリアサスペンション、22はドライブチェーン、23はサイレンサである。
また、61はメータ、62はヘッドライト、63はカウリング67の前部の左右の開口部に設けたウインカー、64はブレーキディスク、66はキャリパー、68はラジエータ、69は2サイクルエンジン8の排気口上縁に設けられる排気タイミング制御バルブの駆動用プーリ、71は排気タイミング制御バルブの駆動モータ、72は吸気チャンバ、73はバッテリ、74はオイルタンク、76はテールライト、77はシートカウル、78はリヤアクスルである。
【0015】
図2は本発明に係る排気管を備えた自動二輪車の平面図であり、排気管30は車体中央から後方へ延出したのち、リアサスペンション21及び片持ちのスイングアーム11を迂回し、乗員から見て車体右側を後方へ伸びる。
図中、25,25はライダ用ステップ、26はブレーキペダル、27はチェンジペダル、28はステアリングハンドルである。
【0016】
図3は本発明に係る排気ガス浄化装置(第1実施例)を備えた排気管の側面図であり、図1で述べた排気管30は曲り管状のエキパイ部31と膨張室32とテールパイプ部36とを備え、更にこの膨張室32はガスの流れ方向に流路断面積が徐々に増加するダイバー部33と、同断面積がほぼ一定のストレート部34と、同断面積が徐々に減少するコンバー部35とからなる。なお、前記エキパイはエキゾーストパイプの略称であるが、ここでは排気管全体ではなくエンジン直下の曲り管のみを指す。ダイバーはダイバージェントの略称、コンバーはコンバージェントの略称である。
【0017】
排気管30は触媒付き筒部材(排気ガス浄化装置)51を内蔵し、触媒付き筒部材51は膨張室32内に配置したものである。触媒付き筒部材51は、構成は後述するがダイバー部33からストレート部34にかけて、断面略中央(図4も参照)に配置したことを特徴とする。37は吊り金具である。
【0018】
図4は図3の4−4線断面図であり、前部支持ステーの構成を示す。
前部支持ステー52Fは、W字状サポート金具53Fと、このサポート金具53Fに溶接されるアウタリング54とからなり、このアウタリング54は組立ての都合で左右に2分割したものである。このアウタリング54で支える耐熱性弾性材55、インナリング56及び触媒付き筒部材51については後述する。
排気管30は分割管体30Tと分割管体30Bとを合せてなり、一方の分割管体30Tにのみ前記W字状サポート金具53Fを溶接にて止めていることを示す。
【0019】
図から明らかなように、前部支持ステー52Fの支持作用で触媒付き筒部材51は排気管30の断面略中央に保持される。
後部支持ステー(52R)はW字状サポート金具(53R)の形状が若干異なるだけで、基本的には前部支持ステー52Fと同構造であるから説明は省略する。
【0020】
図5は本発明に係る排気ガス浄化装置(第1実施例)の後部の分解斜視図であり、触媒付き筒部材51は、多孔板51aの後端に切込み51bを入れ、この切込み51bが底となるようにして丸め、合せ部51cを溶接してなる筒体である。この触媒付き筒部材51に触媒としての貴金属又はセラミックスを担持する。更に、触媒付き筒部材51の後部に鍔56aの付いたインナリング56を被せて溶接する。なお、このインナリング56は分割体であっても差支えない。
【0021】
このインナリング56に耐熱性弾性材55を嵌合し、この弾性材55を2つ割りのアウタリング54で抑える。このアウタリング54はスラスト止め鍔54aを有し、且つ図左のアウタリング54は回転止め部54bを有し、この回転止め部54bが前記触媒付き筒部材51の後端の切込み51bに嵌合して、触媒付き筒部材51の回転止めをなす。
前記耐熱性弾性材55は耐熱性及びクッション性を備えたステンレスウールが好適である。
【0022】
図6は本発明に係る排気ガス浄化装置(第1実施例)の縦断面図であり、触媒付き筒部材51はインナリング56,56に重なる部分には小孔51dを開けない。インナリング56で覆われるために排気ガスの通過が望めないからである。
【0023】
前部支持ステー52Fはアウタリング54の鍔54aとインナリング56の鍔56aとで耐熱性弾性材55を挟む構成であり、同様に、後部支持ステー52Rはアウタリング54の鍔54aとインナリング56の鍔56aとで耐熱性弾性材55を挟む構成であり、且つ、前部支持ステー52Fのアウタリング54の鍔54aは耐熱性弾性材55が前方(図左)への移動を制限し、後部支持ステー52Rのアウタリング54の鍔54aは耐熱性弾性材55が後方(図右)への移動を制限する。
また、触媒付き筒部材51は入口に触媒付き補助部材46を備える。触媒付き補助部材46は直線状の針金で、上端部を触媒付き筒部材51の内周に取付け、下端部を触媒付き筒部材51の中央まで垂直に延ばしたものである。触媒付き補助部材46に触媒としての貴金属又はセラミックを担持し、触媒は排気ガス中の未燃焼成分に接触して酸化作用を促すものである。
【0024】
図7は図6の7−7矢視図である。
触媒付き補助部材46は、排気ガスの流れ方向に投影した投影面積(///で示したの面積)S1を、触媒付き筒部材51の縦断面積(排気ガスの流れ方向に対して直交する触媒付き筒部材51の流路断面積であり、以下「断面積S2」と呼ぶ。)の5%以下の範囲内にしたものである。投影面積S1を断面積S2の5%以下にした理由は、投影面積S1が5%より大きいと排気ガスの抵抗が大きくなりすぎてエンジンの出力特性に及ぼす影響が大きくなるからである。
【0025】
図8は図6の8−8矢視図であり、後部支持ステー52Rの要部を示し、触媒付き筒部材51の切込み51bにアウタリング54の回転止め部54bが嵌合していることを示す。このために、触媒付き筒部材51は回転しない。51cは合せ部である。
図9は図6の9−9線断面図であり、前部支持ステー52Fのアウタリング54で耐熱性弾性材55及びインナリング56を介して触媒付き筒部材51を支えることを示す。
【0026】
次に排気ガス浄化装置を備えた排気管の作用を説明する。
図1において、2サイクルエンジン8からの高温の排気ガスは排気管30内部を通って後方のサイレンサ23に至る。
この際に、図3において、排気ガスはエキパイ部31を通って後続の触媒付き補助部材46(図6参照)に至る。ここで排気ガスの1段目の浄化反応を実施する。次に、触媒付き筒部材51で排気ガスの2段目の浄化反応を実施する。
【0027】
上記浄化反応について詳しく説明する。
図3に示すエキパイ部31から膨張室32内に進入した排気ガスは、触媒付き筒部材51内に進入する前に、触媒付き筒部材51の入口において触媒付き補助部材46(図6参照)で1段目の浄化反応を実施する。触媒付き補助部材46は触媒付き筒部材51の断面中央まで延びているので、比較的高温の排気ガスに接触する。従って、排気ガス中の未燃焼成分を良好に酸化処理できる。
そして、この入口から触媒付き筒部材51内に進入した排気ガスは、触媒付き筒部材51で2段目の浄化反応を実施する。
【0028】
ここで、排気ガスの流れに注目すると、図7に示す触媒付き補助部材46は、排気ガスの流れ方向に投影した投影面積S1を触媒付き筒部材51の断面積S2の5%以下となるように小さくしたので、排気ガスの流れを妨げない。また、触媒付き筒部材51は筒体が流れ方向に延設されているので排気ガスの流れを乱すことはない。従って、触媒付き補助部材46や触媒付き筒部材51はエンジンの出力特性に影響を及ぼさない。
【0029】
一方、図6において、触媒付き筒部材51の中間箇所及び後端部を前部支持ステー52F及び後部支持ステー52Rで確実に支持する。高温になる触媒付き筒部材51のトップは片持ち支持された状態で前方へ自在に伸縮する。
触媒付き筒部材51の前部支持ステー52F〜後部支持ステー52R間も、耐熱性弾性材55,55の作用により、自在に伸縮する。
【0030】
ただし、前部支持ステー52F及び後部支持ステー52Rから触媒付き筒部材51が外れることのないように、アウタリング54,54の互いに向い合った鍔54a,54aで触媒付き筒部材51の前後方向(軸方向)の移動を適度に制限して、同部材51の抜け止めを図る。
さらに、回転止め部54bで触媒付き筒部材51の回転を抑える。図5に示した通り多孔板51aを丸めて、合せ部51cを溶接してなる合せ部が常に決まった位置にあるため、合せ部51cの強度設計の条件が定まり、好都合である。
【0031】
図10(a),(b)は本発明に係る触媒付き補助部材(第2実施例)を示す図であり、(a)は断面図、(b)はその10b−10b矢視図である。図6に示す第1実施例と同じ部品は符号を流用して説明を省略する。
(a)において、触媒付き筒部材51は入口に触媒付き補助部材47を垂直に備える。触媒付き補助部材47は針金を直線に延ばしたもので、触媒付き筒部材51の内周に上端部と下端部とを取付けたものである。第1実施例と同様に、触媒付き補助部材47は、触媒としての貴金属又はセラミックを担持したものである。
第1実施例より触媒面積が大きくなるので、排気ガス中の未燃焼成分を第1実施例より良好に酸化処理できる。
(b)において、触媒付き補助部材47は触媒付き筒部材51の径中心を通り、第1実施例と同様に、排気ガスの流れ方向の投影面積(///で示した面積)S1を、触媒付き筒部材51の断面積S2の5%以下の範囲内にしたものである。
【0032】
図11(a),(b)は本発明に係る触媒付き補助部材(第3実施例)を示す図であり、(a)は断面図、(b)はその11b−11b矢視図である。
(a)において、触媒付き筒部材51は入口に触媒付き補助部材48を垂直に備える。触媒付き補助部材48は針金を略く字型に折曲げたもので、頂部48aを上流側に配置し、上端部及び下端部を触媒付き筒部材51の内周に取付けたものである。触媒付き補助部材48は、触媒としての貴金属又はセラミックを担持したものである。
第2実施例より触媒面積が大きくなるので、排気ガス中の未燃焼成分を第2実施例より良好に酸化処理できる。
(b)において、触媒付き補助部材48は触媒付き筒部材51の径中心を通り、排気ガスの流れ方向の投影面積(///で示した面積)S1を、触媒付き筒部材51の断面積S2の5%以下の範囲内にしたものである。
【0033】
図12(a),(b)は本発明に係る触媒付き補助部材(第4実施例)を示す図であり、(a)は断面図、(b)はその12b−12b矢視図である。
(a)において、触媒付き筒部材51は入口に触媒付き補助部材49を垂直に備える。触媒付き補助部材49は3角形の鋼板で、頂部49aを上流側に向けて、頂部49b,49cを触媒付き筒部材51の内周に取付けたものである。触媒付き補助部材49は、触媒としての貴金属又はセラミックを担持したものである。
第3実施例より触媒面積が大きくなるので、排気ガス中の未燃焼成分を第3実施例より良好に酸化処理できる。
(b)において、触媒付き補助部材49は触媒付き筒部材51の径中心を通り、排気ガスの流れ方向の投影面積(///で示した面積)S1を、触媒付き筒部材51の断面積S2の5%以下の範囲内にしたものである。
【0034】
図13(a),(b)は本発明に係る触媒付き補助部材(第5実施例)を示す図であり、(a)は断面図、(b)はその13b−13b矢視図である。
(a)において、触媒付き筒部材51は入口に触媒付き補助部材50を垂直に備える。触媒付き補助部材50は矩形状の鋼板で、排気ガスの流れ方向に沿わせて上端部及び下端部を触媒付き筒部材51に取付けたものである。触媒付き補助部材50は、触媒としての貴金属又はセラミックを担持したものである。
第4実施例より触媒面積が大きくなるので、排気ガス中の未燃焼成分を第4実施例より良好に酸化処理できる。
(b)において、触媒付き補助部材50は触媒付き筒部材51の径中心を通り、排気ガスの流れ方向の投影面積(///で示した面積)S1を、触媒付き筒部材51の断面積S2の5%以下の範囲内にしたものである。
【0035】
図14(a),(b)は本発明に係る触媒付き補助部材(第6実施例)を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はその14b−14b矢視図である。
(a)において、触媒付き筒部材51は入口に触媒付き補助部材80を備える。触媒付き補助部材80は、触媒付き筒部材51内に備えた支持板81と、この支持板81の下端部81aに備えた傾斜板82とからなる。
【0036】
支持板81は、先端部81bが触媒付き筒部材51の内壁から径中心に至るとともに下端部81aが下流側に向って上り勾配に傾斜した略直角3角形の板材である。また、傾斜板82は、下流側に向って上り勾配で傾斜した板材であり、傾斜面82aを備える。
【0037】
この触媒付き補助部材80は、支持板81及び傾斜板82に触媒としての貴金属又はセラミックを担持したものである。
従って、触媒付き補助部材80の支持板81及び傾斜板82の触媒反応で排気ガスを高温化し、この高温化した排気ガスを傾斜板82の傾斜面82aで触媒付き筒部材51の内壁に導くことができる。従って、排気ガス中の未燃焼成分を触媒付き筒部材51で良好に酸化処理できる。
【0038】
(b)において、支持板81の先端部81b及び傾斜板82の先端部82bは、これらの正面視面積(///で示した面積)S3を、触媒付き筒部材51の断面積S2の5%以下となるように小さくしたものである。また、第1実施例〜第5実施例と比較して、触媒付き補助部材80は、傾斜面82aの部分だけ投影面積が大きくなるが、この傾斜面82aは排気ガスをスムーズに流して排気ガスの流れを妨げない。
従って、触媒付き補助部材80は排気ガスの流れを妨げないので、エンジンの出力特性に影響を及ぼさない。
【0039】
図15(a)〜(d)は本発明に係る触媒付き補助部材(第6実施例)を備えた触媒付き筒部材の製造工程図である。
(a)において、平板状のパンチングメタル85を加工する。パンチングメタル85は、パンチ孔86a・・・(・・・は複数を示す。以下同じ)を打抜き加工した矩形状のパンチング加工板86と、パンチング加工部86の左側上端部から張出した略直角3角形の支持板81と、支持板81から張出した略矩形状の傾斜板82とからなる。
このパンチングプレート85の傾斜板82を折曲げ線89から矢印▲1▼方向に折曲げる。その結果を(b)に示す。
【0040】
(b)おいて、支持板81を折曲げ線90から矢印▲2▼方向に折曲げる。その結果を(c)に示す。
【0041】
(c)において、パンチング加工板86を矢印▲3▼方向に丸める。
【0042】
(d)において、突合せた両端部を溶接トーチ91で溶接して触媒付き筒部材51を製造する。次いで、触媒付き筒部材51及び触媒付き補助部材80に触媒としての貴金属又はセラミックを担持して製造工程を完了する。
【0043】
図16(a)、(b)は本発明に係る触媒付き補助部材(第7実施例)を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はその16b矢視図である。
(a)において、触媒付き筒部材51は入口に触媒付き補助部材95を備える。触媒付き補助部材95は、触媒付き筒部材51内に備えた支持板96と、この支持板96の下端部96aに備えた傾斜板97,97とからなる。
第7実施例は、第6実施例と比較して傾斜板97,97が支持板96の両側に張出したことを特徴とし、その他は第6実施例と同じ構成なので説明を省略する。
【0044】
この触媒付き補助部材95は、支持板96及び傾斜板97,97に触媒としての貴金属又はセラミックを担持したものである。
上述したように傾斜板97,97を支持板96の両側に張出したので、傾斜板97,97の傾斜面97a,97aは第6実施例の傾斜面82aと比較して面積が2倍になる。このため、触媒反応を高めることができ、且つ排気ガスを触媒付き筒部材51の内壁に効率よく導くことができる。従って、排気ガス中の未燃焼成分を触媒付き筒部材51で実施例6以上に良好に酸化処理できる。
【0045】
(b)において、支持板96の先端部96b及び傾斜板97,97の先端部97b,97bは、これらの正面視面積(///で示した面積)S3を、触媒付き筒部材51の断面積S2の5%以下となるように小さくしたものである。また、第1実施例〜第5実施例と比較して、触媒付き補助部材95は、傾斜面97a,97aの部分だけ投影面積が大きくなるが、この傾斜面97a,97aは排気ガスをスムーズに流して排気ガスの流れを妨げない。
従って、第6実施例と同様に触媒付き補助部材95は、排気ガスの流れを妨げないのでエンジンの出力特性に影響を及ぼさない。
【0046】
図17は本発明に係る排気管(第8実施例)を示す側面図であり、図3と同じ部品は符号を流用して、詳しい説明を省略する。
排気管30は排気ガス浄化装置40を内蔵する。詳しくは排気ガス浄化装置40はエキパイ部31に配置した触媒付きプレート41と、膨張室32に配置した触媒付き筒部材51とからなる。
触媒付きプレート41は、複数の小孔42・・・が開けられた多孔板に板幅方向に排気ガスの流れに沿って延びる長孔44を設けたものである。この長孔44は排気ガス通路となり高温の排気ガスをガイドする作用をなす。
【0047】
図18は図17の18−18線断面図であり、触媒付きプレート41がエキパイ部31を構成する半割円筒31R,31Lに挟持された状態で、両端(上下端)が溶接されていることを示す。エキパイ部31の横断面中央に臨んだ長孔44が排気ガスの通路となるとともに、プレート41の上下伸びを許容する。
なお、触媒は貴金属やセラミックスであり、排気ガス中の未燃焼成分に接触して酸化作用を促すものである。
【0048】
ここで、触媒付きプレート41の熱膨張を考察すると、図17にて触媒付きプレート41は管中心へ直線的に伸びる。管中央部が長孔44にて切欠かれているので、前記伸びは妨げられず、従って、触媒付きプレート41に不都合な熱応力の発生する心配がない。
【0049】
図19は本発明に係る排気管(第9実施例)を示す図であり、図17の第8実施例と同じ部品は符号を流用して、詳しい説明を省略する。
第9実施例は触媒付きプレート41をスリット45にて2分割したものであり、スリット45が前記長孔44(図17参照)と同様の排気ガス通路となり高温の排気ガスをガイドする作用をなす。
【0050】
図20は図5(本発明に係る排気ガス浄化装置の後部の分解斜視図)の別実施例図である。触媒付き筒部材51は図5で説明図したものと同じ部材なので説明を省略する。また、アウタリング54,54は図5のものより小型であるが形状同一なので符号を流用し、詳しい説明を省略する。
この例では、耐熱性弾性材57にスリット57aを入れて径方向の変形性を高めたこと、耐熱性弾性材57の内面両端部に面取部57bを設けたこと及びストッパリング58を採用したことに特徴がある。前記面取部57bがガイド面となるので、耐熱性弾性材57が筒部材51に引っ掛かることなしに装着できる。
ストッパリング58は鍔58aを備えるが、図5でのインナリング56より小径で且つ長さがごく小さい。この点を次図で説明する。
【0051】
図21は図6(本発明に係る排気ガス浄化装置の縦断面図)の別実施例図であり、大部分の符号は図6を流用したのでその部分の説明は省略する。
耐熱性弾性材57は内周面が筒部材51に当接し、外周面がアウタリング54,54で抑えられ、また、アウタリング54のスラスト止め鍔54aとストッパリング58の鍔58aとで軸方向の移動を抑える構造とした。
そして、耐熱性弾性材57を直接筒部材51に当接させる構造としたので、図6に比較して、耐熱性弾性材57が小径となり、その結果、ストッパリング58が小型にでき且つアウタリング54,54の外径を小さくすることができる。
耐熱性弾性材57及びアウタリング54,54の周囲を排気ガスが流れるが、本例では耐熱性弾性材57及びアウタリング54,54が小径になったので、排気ガスの流れ抵抗が小さくなり、エンジンの出力性能を良好に維持できる。
【0052】
尚、本実施例は自動二輪車の排気管について説明したが、本発明の排気管30はその他の内燃機関の排気管に適用してよいことは勿論である。
【0053】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、エキパイ部から膨張室内に進入した排気ガスは、触媒付き筒部材の入口において触媒付き補助部材で浄化反応が実施される。この触媒付き補助部材は触媒付き筒部材の径中心に至り若しくは径中心を通るので、比較的高温の排気ガスに接触する。従って、排気ガス中の未燃焼成分を良好に酸化処理できる。
また、傾斜面は排気ガスをスムーズに流して排気ガスの流れを妨げない。従って、触媒付き補助部材はエンジンの出力特性に影響を及ぼさない。
【0054】
請求項2は、触媒付き補助部材を、先端の正面視面積を触媒付き筒部材の断面積の5%以下となるように小さくしたので、排気ガスの流れを妨げない。従って、触媒付き補助部材はエンジンの出力特性に影響を及ぼさない。
【0055】
請求項3は、傾斜面を左右両側に張出したので傾斜面の面積が2倍になる。このため、触媒反応を高めることができ、且つ排気ガスを触媒付き筒部材の内壁に効率よく導くことができる。
従って、排気ガス中の未燃焼成分を触媒付き筒部材で良好に酸化処理できる。
【0056】
請求項4は、触媒付きプレートの略中央に長孔又はスリットを設けたので、触媒付きプレートの熱伸縮が自由になり、寿命を大幅に延ばすことができる。
加えて、長孔又はスリットが排気ガスのガイド通路となるので、通過排気ガスの流れは円滑となり、ガス流れの乱れは少なくなり、エンジンの出力特性を良好に保つことができる。従って、触媒付きプレートの長寿命化とエンジン出力特性の維持とが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気管を備えた自動二輪車の側面図
【図2】本発明に係る排気管を備えた自動二輪車の平面図
【図3】本発明に係る排気ガス浄化装置(第1実施例)を備えた排気管の側面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】本発明に係る排気ガス浄化装置(第1実施例)の後部の分解斜視図
【図6】本発明に係る排気ガス浄化装置(第1実施例)の縦断面図
【図7】図6の7−7矢視図
【図8】図6の8−8矢視図
【図9】図6の9−9線断面図
【図10】本発明に係る触媒付き補助部材(第2実施例)を示す図
【図11】本発明に係る触媒付き補助部材(第3実施例)を示す図
【図12】本発明に係る触媒付き補助部材(第4実施例)を示す図
【図13】本発明に係る触媒付き補助部材(第5実施例)を示す図
【図14】本発明に係る触媒付き補助部材(第6実施例)を示す図
【図15】本発明に係る触媒付き補助部材(第6実施例)の製造工程図
【図16】本発明に係る触媒付き補助部材(第7実施例)を示す図
【図17】本発明に係る排気管(第8実施例)を示す側面図
【図18】図17の18−18線断面図
【図19】本発明に係る排気管(第9実施例)を示す図
【図20】図5の別実施例図
【図21】図6の別実施例図
【符号の説明】
1…自動二輪車、8…2サイクルエンジン、30…排気管、31…エキパイ部、32…膨張室、40…排気ガス浄化装置、41…触媒付きプレート、44…長孔、45…スリット、46〜50,80,95…触媒付き補助部材、51…触媒付き筒部材、81,96…支持板、82,97…傾斜板、82a,97a…傾斜面、S1…投影面積、S2…触媒付き筒部材の縦断面積、S3…正面視面積。

Claims (4)

  1. エンジン直下のエキパイ部下流側に膨張室を配置し、膨張室の断面略中央に触媒付き筒部材を備えた排気管において、
    前記触媒付き筒部材の入口に、この筒部材の径中心に至る若しくは径中心を通り、排気ガスの流れ方向に対して傾斜した傾斜面を有する触媒付き補助部材を設けたことを特徴とする排気ガス浄化装置を備えた排気管。
  2. 前記触媒付き補助部材は、先端の正面視面積が前記触媒付き筒部材の縦断面積の5%以下であることを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化装置を備えた排気管。
  3. 前記触媒付き補助部材は、前記筒部材の径中心から前記傾斜面が左右両側に張り出したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の排気ガス浄化装置を備えた排気管。
  4. 前記触媒付き補助部材の上流に位置するエキパイ部内に触媒付きプレートを配置し、この触媒付きプレートの略中央に排気ガスの流れ方向に延びた長孔又はスリットを備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排気ガス浄化装置を備えた排気管。
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