JP3814233B2 - おむつ - Google Patents

おむつ Download PDF

Info

Publication number
JP3814233B2
JP3814233B2 JP2002214599A JP2002214599A JP3814233B2 JP 3814233 B2 JP3814233 B2 JP 3814233B2 JP 2002214599 A JP2002214599 A JP 2002214599A JP 2002214599 A JP2002214599 A JP 2002214599A JP 3814233 B2 JP3814233 B2 JP 3814233B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic member
leg
crotch
leg elastic
wearer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002214599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004049763A (ja
Inventor
貴夫 小山
英和 伊藤
健司 石黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2002214599A priority Critical patent/JP3814233B2/ja
Publication of JP2004049763A publication Critical patent/JP2004049763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3814233B2 publication Critical patent/JP3814233B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート上に吸収体が固着されているタイプのおむつに関する。
【0002】
【従来の技術】
シート上に吸収体が固着されているタイプのおむつ(以下、このタイプのおむつを単に「おむつ」という。)は、主に使い捨て用途に供されるものであるが、高い漏れ防止能を有していることが望まれる。
【0003】
このため、多くのおむつでは、吸収体の股幅方向側縁部に、液不透過性ないし撥水性の立体ガードが設けられる。
【0004】
また、着用時に着用者の鼠けい部よりも大腿部側に延出して大腿部周りに配される左右一対のレッグ部を設け、これらのレッグ部にレッグギャザーを形成することによって、股間からの排泄物の漏れ(以下、「股漏れ」という。)を抑制したおむつもある。レッグギャザーは、レッグ部と他の領域、すなわち、着用者の腹側に配される腹側部、背側に配される背側部、および股間に配される股部との境界付近に弾性部材(以下、この弾性部材を「脚部弾性部材」という。)を設けることによって、主として当該脚部弾性部材よりも外側に形成される。着用時には、脚部弾性部材によってレッグ部が着用者の大腿部内側に押圧されるので、股漏れが抑制される。
【0005】
特許第3242532号公報には、着用者の一方の大腿部前面から股間を経て他方の大腿部前面に達することができる第1弾性部材と、着用者の一方の大腿部背面から股間を経て他方の大腿部背面に達することができる第2弾性部材とを配することによってレッグギャザーを形成し、さらに、第1弾性部材および第2弾性部材と交差する第3弾性部材を吸収体の股幅方向外側に配することによって着用者の脚周りへの密着性を高めたおむつが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、おむつに立体ガードやレッグギャザーを設けても、例えば着用者が活発に動いているときには特に鼠けい部付近においておむつの密着性が低下し易く、そのため、股漏れが起こることがある。
【0007】
そこで、本発明は、股漏れが起こり難いおむつを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、吸収体を特定の構造にすると共に、おむつに特定の弾性部材を配することによって上記の課題を解決した。
【0009】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0010】
本発明の第1の態様では、液透過性の表面シート(11)と、液不透過性の防漏シート(12)と、前記表面シートと前記防漏シートとの間に配置された液保持性の吸収体(10)と、着用時に着用者の鼠けい部よりも大腿部(33)側に延出して大腿部周りに配される左右一対のレッグ部(6A、6B)を具備し、前記着用時に、前記吸収体が着用者の少なくとも下腹部から股間(35)を経て臀部に亘る領域に当てられるおむつ(30)であって、前記吸収体が、前記一対のレッグ部の一方に懸かっている領域(10a)と、前記一対のレッグ部の他方に懸かっている領域(10b)とを有し、前記一対のレッグ部の一方にレッグギャザー(9A)を形成することができる第1脚部弾性部材(9a)と、前記一対のレッグ部の他方にレッグギャザー(9B)を形成することができる第2脚部弾性部材(9b)とが、前記着用時に着用者の体側に当たる領域から鼠けい部に当たる領域に向かって下弦の弧を描くようにして配されており、前記第1脚部弾性部材に連接されて該第1脚部弾性部材の収縮に連動して収縮する第1股部弾性部材(15a)が、前記吸収体における股幅方向の一方の側縁部領域に配され、前記第2脚部弾性部材に連接されて該第2脚部弾性部材の収縮に連動して収縮する第2股部弾性部材(15b)が、前記吸収体における股幅方向の他方の側縁部領域に配されているおむつを提供して、上記の課題を解決する。
【0011】
このおむつでは、吸収体のうちでレッグ部に懸かっている領域を、着用時に外側に屈曲させることが可能である。そして、吸収体がこのように屈曲すれば、着用時に、着用者の股間から鼠けい部を経て大腿部に至る領域に吸収体を配することが可能になる。
【0012】
吸収体が着用者の鼠けい部および大腿部にも配されていれば、排泄物が着用者の股間で吸収体に吸収される前に脚周りへ流下ないし滲出したとしても、当該排泄物を着用者の鼠けい部または大腿部において吸収することが可能になる。
【0013】
また、おむつに左右一対のレッグ部を形成すると共に、これらのレッグ部それぞれに第1または第2脚部弾性部材によってレッグギャザーを形成し、さらに、第1または第2脚部弾性部材の収縮に連動して収縮する第1または第2股部弾性部材を吸収体の股幅方向側縁部領域に配することによって、上記吸収体のうちでレッグ部に懸かっている領域の各々を着用者の大腿部内側に密着させることが容易になる。
【0014】
これらの結果として、股漏れの発生を抑制することが可能になる。
【0015】
本発明のこのような作用および利得は、次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のおむつに係る実施形態について詳述する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のおむつの第1実施形態を概略的に示す斜視図である。図示のおむつ30はパンツ型おむつであり、当該パンツ型おむつ30は、着用者の腹側に配される腹側部1、背側に配される背側部2、これら腹側部1と背側部2との間に位置する股部3、および着用者の鼠けい部よりも大腿部側に延出して大腿部周りに配される左右一対のレッグ部6A、6Bの各領域に分けることができる。
【0017】
腹側部1と背側部2との両側縁部が互いに接合されてサイドシール部4A、4Bを形成し、これによって、ウエスト開口部5および一対のレッグ開口部6a、6bが形成されている。
【0018】
ウエスト開口部5の下方には、腰回り全周に亘って、ウエスト開口部5の幅を可逆的に変化させることができる複数の腰部弾性部材7aを備えたウエストギャザー7が形成されており、ウエストギャザー7の下方には、胴回り全周に亘って、複数の胴部弾性部材8a、8bを備えた胴回りギャザー8が形成されている。
【0019】
また、レッグ開口部6aには、全周に亘ってレッグギャザー9Aが形成されており、レッグ開口部6bには、全周に亘ってレッグギャザー9Bが形成されている。
【0020】
レッグギャザー9Aは、レッグ開口部6aの近傍に固定された第1脚部弾性部材9aによって形成され、レッグギャザー9Bは、レッグ開口部6bの近傍に固定された第2脚部弾性部材9bによって形成されている。これらの第1脚部弾性部材9aおよび第2脚部弾性部材9bは、それぞれ、着用時に着用者の体側に当たる領域から鼠けい部に当たる領域にかけて配されている。
【0021】
最も外側の第1脚部弾性体9aからレッグ開口部6aにかけての領域が上述したレッグ部6Aに相当し、最も外側の第2脚部弾性部材9bからレッグ開口部6bにかけての領域が上述したレッグ部6Bに相当する。
【0022】
着用者の排泄物を吸収するために、パンツ型おむつ30の内部には、腹側部1から股部3を経て背側部2に達する液保持性の吸収体10が配置されている。この吸収体10は、レッグ部6A、6Bに懸かる領域10a、10bを有している。図1においては、これらの領域10a、10bにスマッジングを付してある。
【0023】
吸収体10における股幅方向の一方の側縁部領域には、第1脚部弾性部材9aの収縮に連動して収縮する第1股部弾性部材15aが配され、他方の側縁部領域には、第2脚部弾性部材9bの収縮に連動して収縮する第2股部弾性部材15bが配されている。
【0024】
また、パンツ型おむつ30の内部においては、吸収体10の股幅方向側部近傍に、股漏れを防止するための一対の立体ガード17A、17B(図1においては立体ガード17Bのみが現れている。)が設けられている。
【0025】
本明細書でいう「立体ガード」とは、排泄物の透過を抑制することができる液不透過性ないし撥水性のシートを利用して、吸収体10に対して高さを有するように立ち上げられて形成され、その立ち上がっている部分で排泄物の移動を阻止する役割を担うものを意味する。
【0026】
図2および図3は、パンツ型おむつ30を構成する各部材の平面配置を概略的に示す。図2は、パンツ型おむつ30のサイドシール部4A、4Bをそれぞれ剥離して緊張状態(後述する各弾性部材を伸張させた状態)の下に展開したものを着用者の肌に接する側から見たときのものであり、図3は、図2に示したものをその裏面側から見たときのものである。
【0027】
図示のように、パンツ型おむつ30における外層シート20は、長方形の両長辺の中央部にレッグ開口部6a、6b(図1参照)形成用の湾入部が形成された形状を呈している。この外層シート20の中央部に液不透過性の防漏シート(図示せず。)が固着され、その上に吸収体10が配置され、当該吸収体10上に液透過性の表面シート(図示せず。)が配されている。
吸収体10は、上述のようにレッグ部6A(図1参照)に懸かる領域10aと、レッグ部6B(図1参照)に懸かる領域10bとを有しており、当該吸収体10の長手方向DLは、外層シート20の長手方向と略一致している。吸収体10の股幅方向側部近傍には、立体ガード用シート17a、17bと当該シート17a、17bの一端に固定された弾性部材(図示せず)とを有する立体ガード用シート17A、17Bが固定されている。
【0028】
なお、図2においては、領域10a、10bを判り易くするために、これらの領域にスマッジングを付してある。
【0029】
ウエストギャザー7(図1参照)を形成するための腰部弾性体21が、外層シート20の長手方向の両端部にそれぞれ複数本ずつ固定され、胴回りギャザー8を形成するための胴部弾性体が、腰部弾性体21よりも外層シート20の長手方向内側に複数本ずつ固定されている。
【0030】
各腰部弾性体21は、それぞれ、外層シート20を股幅方向DCに横断している。これらの腰部弾性体21がサイドシール部4A、4B(図1参照)で所定の腰部弾性体21と接合されて、環状を呈する複数の腰部弾性部材7aが形成される。図1に示した例では、3つの腰部弾性部材7aが形成されている。
【0031】
また、胴回りギャザー8を形成するための胴部弾性体のうち、外側の複数本(以下、これらの胴部弾性体を「胴部弾性体23a」という。)は、それぞれ、外層シート20を股幅方向DCに横断している。これらの胴部弾性体23aがサイドシール部4A、4Bで所定の胴部弾性体23aと接合されて、環状を呈する複数の胴部弾性部材8aが形成される。図1に示した例では、4つの腰部弾性部材8aが形成されている。
【0032】
胴回りギャザー8を形成するために胴部弾性体23aよりも内側に固定される胴部弾性体(以下、「胴部弾性体23b」という。)は、吸収体10と平面視上重なる領域を有し、この領域の中央部において寸断されている。図2では、胴部弾性体23bにおいて吸収体10と平面視上重なる領域のうち、寸断されていない領域を破線で示し、寸断されている箇所については図示を省略している。図3においても、上記寸断されている箇所の図示を省略している。
【0033】
これらの胴部弾性体23bがサイドシール部4A、4Bで所定の胴部弾性体23bと接合されて、円弧状を呈する複数の胴部弾性部材8bが形成される。図1に示した例では、8つの胴部弾性部材8bが形成されている。
【0034】
なお、胴部弾性体23bに代えて、胴部弾性体23aと同様の形状を有する弾性体を用いることもできる。
【0035】
レッグ開口部6a、6b(図1参照)を形成するために外層シート20に設けられた2つの湾入部それぞれの近傍には、当該湾入部に略沿うようにして、レッグギャザー9A、9Bを形成するための脚部弾性体25が複数本ずつ固定されている。
【0036】
個々の脚部弾性体25は、腹側部1から股部3にかけて配された第1脚部弾性体25aと、背側部2から股部3にかけて配された第2脚部弾性体25bとが、股部3において互いに接合されたものである。第1脚部弾性体25aおよび第2脚部弾性体25bは、それぞれ、前記着用時に着用者の体側に当たる領域から鼠けい部に当たる領域に向かって下弦の弧を描くようにして配されている。
【0037】
ここで、本明細書でいう「下弦の弧」とは、下方に弦がある弧を意味する。
「着用時に着用者の体側に当たる領域から鼠けい部に当たる領域に向かって下弦の弧を描く」とは、着用時における着用者の体側(たいそく:体の側面)と鼠けい部とを結ぶ線を弦とする「下弦の弧」を描くことを意味する。勿論、第1脚部弾性体25aおよび第2脚部弾性体25bの形状は完全な円弧である必要性はなく、目的とするおむつが想定している介護状態や着用者の活動レベル、あるいは適用体重等に応じて、「下弦の弧」のような形状をした湾曲形状の中から適宜選択可能である。
【0038】
レッグギャザー9Aを形成するための脚部弾性体25それぞれの一端が、サイドシール部4Aにおいて自己の他端に接合されて、略環状を呈する複数の第1脚部弾性部材9aが形成される。レッグギャザー9Bを形成するための脚部弾性体25それぞれの一端が、サイドシール部4Bにおいて自己の他端に接合されて、略環状を呈する複数の第2脚部弾性部材9bが形成される。図1に示した例では、レッグ部6A、6Bと腹側部1、背側部2、股部3との境界付近に第1脚部弾性部材9aまたは第2脚部弾性部材9bが3つずつ形成されている。
【0039】
図3に示すように、パンツ型おむつ30では、上記の各弾性部材とは別に、第1脚部弾性部材9aの収縮に連動して収縮する第1股部弾性部材15a、および、第2脚部弾性部材9bの収縮に連動して収縮する第2股部弾性部材15bが配されている。
【0040】
上述の第1股部弾性部材15aは、吸収体10における股幅方向DCの一方の側縁部領域に重なるようにして配され、パンツ型おむつ30の長手方向DLに延在しつつ、第1脚部弾性部材9aとなる脚部弾性体25の各々とそれぞれ2箇所で連接されている。同様に、上述の第2股部弾性部材15bは、吸収体10における股幅方向DCの他方の側縁部領域に重なるようにして配され、パンツ型おむつ30の長手方向DLに延在しつつ、第2脚部弾性部材9bとなる脚部弾性体25の各々とそれぞれ2箇所で連接されている。
【0041】
図示の例では、2本の第1股部弾性部材15aと2本の第2股部弾性部材15bが配されており、各股部弾性部材15a、15bの長手方向DLの長さは、吸収体10の長手方向DLの長さよりも短い。
【0042】
図4は、図2に示すIV−IV線に沿った概略断面図であり、パンツ型おむつ30における厚さ方向での各部材の配置を概略的に示す。
【0043】
図示のように、パンツ型おむつ30における外層シート20は、おむつの外形を定めるシートであり、1または複数のシート材によって形成される。図示の例では、第1シート20aと、その外側に配置されて当該第1シート20aと一体化された第2シート20bとによって外層シート20が構成されている。
【0044】
第1シート20aおよび第2シート20bとしては、例えば通気性を有する不織布が用いられる。必要に応じて、外層シート20の外側に更に別のシートを重ねることができる。
【0045】
上記の第1シート20a上に防漏シート11が固着され、その上方に表面シート12が配されて、これら防漏シート11と表面シート12との間に吸収体10が配置されている。また、防漏シート11および表面シート12それぞれの股幅方向側縁部は、サイドシート13A、13Bによって被覆されている。図4には示されていないが、防漏シート11および表面シート12それぞれの長手方向側縁部も、サイドシートによって被覆されている。
【0046】
なお、図4においては各シートを判り易くするためにこれらのシートを離隔させて描いているが、実際には、第1シート20aと防漏シート11、防漏シート11とサイドシート13A、13B、および表面シート12とサイドシート13A、13Bは、それぞれ、平面視したときに重なる領域において互いに固着している。同様に、吸収体10は、少なくとも防漏シート11に接している。
【0047】
吸収体10としては、例えば、解繊パルプを主材として用い、これと吸水性ポリマーとを併用したものや、熱可塑性樹脂とセルロース繊維と吸水性ポリマーとの混合物等が用いられる。必要に応じて、これらの材料が、例えば一般的な吸収紙や、親水処理された低坪量の不織布(スパンボンド不織布、SMS(スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド)不織布、SMMS(スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド)不織布等)等によって上下から包まれる。
【0048】
防漏シート11としては、液不透過性のフィルが用いられる。具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等、吸収性物品用の防漏シートとして従来より使用されている熱可塑性樹脂製の液不透過性フィルムが用いられる。好ましくは、炭酸カルシウム、酸化チタン等からなる無機微粒子を上記の熱可塑性樹脂に配合して延伸、成形することで得られる蒸気透過性(透湿性)フィルムを用いる。
【0049】
表面シート12としては液透過性のシート、例えば天然繊維からなる織布、合成繊維からなる不織布、または、熱可塑性樹脂からなる開口フィルムが用いられる。乾燥時および湿潤時の肌触り、並びに経済性を勘案すると、合成繊維からなる不織布を用いることが好ましい。
【0050】
当該合成繊維からなる不織布としては、吸収性物品の表面材として従来より使用されている湿式または乾式の合成繊維不織布、具体的にはポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン−ポリエステル複合繊維、ポリビニルアルコール繊維、レーヨン等の合成繊維を用いて製造される湿式または乾式不織布が挙げられる。
【0051】
排泄物の吸収性を勘案すると、表面シート12は親水化処理されていることが好ましい。親水化処理は、例えば、当業界で通常用いられる界面活性剤を塗布することによって行うことができる。
【0052】
サイドシート13A、13Bとしては、使い捨ておむつに通常使用される液不透過性または撥水性のシートを用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得られる未延伸糸、または当該未延伸糸を延伸して得られる延伸糸に必要に応じてクリンピング処理を施し、その後に切断して得た短繊維同士を熱、または接着剤等によって点接着するか、または、水流、針等で互いに交絡させてなる不織布、すなわち、湿式法、乾式法、スパーンレース法、またはスパンボンド法によって形成された不織布を用いることができる。また、メルトブローンまたはスパンボンド成形法によって直接成形される不織布を用いることもできる。
【0053】
上記の未延伸糸または延伸糸としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等から形成された単一繊維または複合繊維を用いることができる。前記複合繊維としては、鞘芯型複合繊維や、並列型複合繊維、あるいは、熱または外力によって複数の繊維に分割する分割性複合繊維を用いることができる。
【0054】
鞘芯型複合繊維としては、芯成分と鞘成分との組み合わせがPET/PE、PP/PE、またはPET/PP(いずれも、前者が芯成分、後者が鞘成分を表す。)であるポリオレフィン系鞘芯型複合繊維が挙げられる。
【0055】
複合繊維からなる不織布の中でも、高弾性樹脂を芯に用い、低弾性および/または低融点樹脂を鞘に用いた鞘芯型複合繊維からなる不織布は、風合いおよび弾力性に優れ、また、生産性、安全性が高く、コストが低いことから、特に好適である。
【0056】
前述した弾性体のうち、脚部弾性体25の各々は、第1シート20aと第2シート20bとの間において、これらのシート20a、20bに固定されている。立体ガード17A、17Bを形成するための弾性体27a、27bは、表面シート12上に三方が固着された立体ガード用シート17a、17bの自由端(固定されていない辺)に固定されている。図4では現れていないが、腰部弾性体21および胴部弾性体23a、23bも、脚部弾性体25と同様に、第1シート20aと第2シート20bとの間おいて、これらのシート20a、20bに固定されている。
【0057】
一方、第1股部弾性部材15aおよび第2股部弾性部材15bは、防漏シート11またはサイドシート13A、13Bの内側面上または外表面上に固定することができ、図示の例では防漏シート11の内表面上に固定されている。
【0058】
上述した各弾性体、第1股部弾性部材15a、および第2股部弾性部材15bとしては、例えば糸ゴム、平ゴム、弾性フィルム等を用いることができる。これらの弾性体ないし弾性部材は、いずれも、当該弾性体ないし弾性部材を固定しようとするシートを緊張状態に保った状態で、当該シートの所定箇所に伸張状態の下に固定される。
【0059】
そのため、着用していないときのパンツ型おむつ30においては、いずれの弾性体ないし弾性部材も、シートに固定した際に比べて弛緩状態にある。その結果として、図1に示したウエストギャザー7、胴回りギャザー8、レッグギャザー9A、9B、および立体ガード17A、17Bが形成される。また、第1股部弾性部材15aおよび第2股部弾性部材15bによって、吸収体10の股幅方向側縁部にギャザーが形成される。
【0060】
このような構成を有するパンツ型おむつ30では、図5に示すように、着用時に吸収体10中の領域10a、10b(図2参照)が外層シート側に屈曲して、着用者の鼠けい部から大腿部33にかけて当たる。そのため、排泄物が着用者の股間35で吸収体10に吸収される前に脚周りへ流下ないし滲出したとしても、当該排泄物を着用者の大腿部33において吸収することができる。
【0061】
第1脚部弾性部材9aは、パンツ型おむつ30の着用時に領域10aが外層シート20側へ屈曲するのを補助すると共に、着用者の鼠けい部と吸収体10との密着性を向上させる。同様に、第2脚部弾性部材9bは、パンツ型おむつ30の着用時に領域10bが外層シート20側へ屈曲するのを補助すると共に、着用者の鼠けい部と吸収体10との密着性を向上させる。
【0062】
また、第1股部弾性部材15aは、第1脚部弾性部材9aの収縮に連動して収縮して、着用者が活発に動いているときでも、吸収体10中の領域10aを着用者の鼠けい部から大腿部にかけて効果的、かつ自然に密着させる。同様に、第2股部弾性部材15bは、第2脚部弾性部材9bの収縮に連動して収縮して、着用者が活発に動いているときでも、吸収体10中の領域10bを着用者の鼠けい部から大腿部にかけて効果的、かつ自然に密着させる。
【0063】
これらの結果として、股漏れの発生を抑制することが可能になる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態のおむつについて、図6を参照しつつ説明する。
【0064】
図6は、第2実施形態のおむつ50を緊張状態に保持して、着用時に外表面となる側から見たものである。
【0065】
図示のおむつ50は展開型おむつであり、(1)外層シートを備えておらず、防漏シートとサイドシートとによって外形が定められている点、(2)長手方向DLの一方の端部に、オス材として機能する多数のフックを有するフック材40が左右に2つずつ配置され、他方の端部に、フック材40に対してメス材として機能する不織布42が固定されている点、および、(3)第1股部弾性部材15aの外側に2本の第1補助弾性部材45aが配され、第2股部弾性部材15bの外側に2本の第2補助弾性部材45bが配されている点で、第1実施形態のパンツ型おむつ30と大きく異なる。
【0066】
他の構成はパンツ型おむつ30の構成と同様であるので、図6に示した構成部材のうちで図1〜図3に示した構成部材と共通するものについては図1〜図3で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0067】
なお、第1および第2補助弾性部材45a、45bは、展開型おむつ50の保形性を高めて、着用者の大腿部内側への領域10a、10bの密着性を向上させる。また、吸収体10の側縁部から排泄物が溢れた場合でも、当該排泄物のおむつ50外への漏出を防止する。
【0068】
この展開型おむつ50においても、当該おむつ50が領域10a、領域10b、第1脚部弾性部材9a、第2脚部弾性部材9b、第1股部弾性部材15a、および第2股部弾性部材15bを有しているので、図1〜図5を用いて説明したパンツ型おむつ30と同様に股漏れの発生を抑制することができる。また、第1および第2補助弾性部材45a、45bが設けられていることから、展開型おむつ50にこれの補助弾性部材45a、45bを設けない場合に比べて、股漏れの発生が更に抑制される。
【0069】
上述した第1実施形態のパンツ型おむつ30および第2実施形態の展開型おむつ50のいずれにおいても、第1脚部弾性部材9aと第1股部弾性部材15aとの協働によって、また、第2脚部弾性部材9bと第2股部弾性部材15bとの協働によって、着用者の動きに追従するようにして、吸収体10中の領域10a、10bが着用者の鼠けい部から大腿部にかけて密着される。すなわち、着用者が活動しているときでも、領域10a、10bが着用者の鼠けい部から大腿部にかけて密着される。
【0070】
上記2種類の弾性部材による協働効果を引き出すうえからは、脚部弾性部材における少なくも1つの端部がサイドシール部に接合されていることが好ましい。したがって、上記2種類の弾性部材による協働効果は、とりわけ、パンツ型おむつにおいて顕著である。また、特にパンツ型おむつでは、上記2種類の弾性部材の協働によって着用時のおむつの保形性が向上し、型崩れが起き難くい。
【0071】
パンツ型および展開型のいずれのおむつにおいても、着用時に前述の領域10a、10bが着用者の鼠けい部または大腿部からできるだけ離隔しないようにするうえからは、脚部弾性部材が収縮してから股部弾性部材が収縮するまでの時差を少なくすることが好ましい。また、脚部弾性部材の収縮に連動して、股部弾性部材ができるだけ異なる方向に、かつ、大きく収縮するように構成することが好ましい。
【0072】
上記の時差を少なくするうえからは、例えば、図7(A)に示すようにレッグ部6A側の脚部弾性部材(脚部弾性体25)と第1股部弾性部材15aとを互いに交差させ、その交差部において両部材を互いに接合させる、図7(B)に示すようにレッグ部6A側の脚部弾性部材(脚部弾性体25)と第1股部弾性部材15aとを1つの弾性材料から一体に成形する、または、図7(C)に示すようにレッグ部6A側の脚部弾性部材(脚部弾性体25)と第1腰部弾性部材15aとを非弾性部材16を介して互いに接続する、ことによって、これらの弾性部材同士を互いに連接させることが好ましい。図7(A)〜図7(C)中の黒丸は、2つの部材の接合箇所を示す。
【0073】
勿論、図3に示したレッグ部6B側の脚部弾性部材(脚部弾性体25)と第2股部弾性部材15bも図7(A)〜図7(C)に示した態様で接合することが好ましい。同様に、図6に示した第1脚部弾性部材9aと第1股部弾性部材15a、および第2脚部弾性部材9bと第2股部弾性部材15bも、図7(A)〜図7(C)に示した態様で接合することが好ましい。
【0074】
なお、2つの弾性部材同士の接合は、両者を直接接合させる場合を含む他に、おむつを構成している複数のシートのうちの1または複数枚を介して、あるいは、接着材を介して両者を接合させる場合も含む。同様に、弾性部材と非弾性部材との接合は、両者を直接接合させる場合を含む他に、接着材を介して両者を接合させる場合も含む。
【0075】
図7(A)〜図7(C)に示した態様の中でも図7(A)に示した態様は、既存の設備および材料を用いて容易に行うことができるので、コストの増加を抑えるうえで好適である。
【0076】
また、脚部弾性部材の収縮に連動して、股部弾性部材をできるだけ異なる方向に、かつ、大きく収縮させるうえからは、脚部弾性部材と股部弾性部材もしくは図7(C)に示した非弾性部材とのなす角、および前記非弾性部材と股部弾性部材とのなす角を、概ね15〜75°の範囲内とすることが好ましい。
【0077】
ここで、上記の「角」は、2つの部材を互いに交差または接続することによって平面視上形成される2種類の角のうちで小さい方の角を意味する。2つの部材の少なくとも一方が湾曲している場合には、これらの部材の平面視上の交点または接続箇所における当該湾曲している部材の接線を用いて上記の角を規定するものとする。
【0078】
上記の角が概ね15°未満になると、脚部弾性部材と股部弾性部材とが略同一方向に収縮するようになるため、着用者の鼠けい部または大腿部のいずれか一方と吸収体10(領域10a、10b)との密着性が低下し易くなる。また、上記の角が概ね75°を超えると、脚部弾性部材と股部弾性部材との連動性が低下して、着用者の鼠けい部または大腿部と吸収体10(領域10a、10b)との密着性が低下し易くなる。上記の角は、概ね15〜45°の範囲内とすることが更に好ましい。
【0079】
吸収体10中の領域10a、10b(図2参照)を着用時に外側に確実に屈曲させるうえからは、図8に示すように、吸収体10に、中央吸収部10Aと、この中央吸収部10Aから低剛性領域10Lを介して当該中央吸収部10Aの股幅方向両側に配された2つの補助吸収部10B、10Cとを形成することが有効である(以下、この吸収体を「吸収体60」という。)。図2を用いて説明した領域10aは補助吸収部10Bに含まれており、図2を用いて説明した領域10bは補助吸収部10Cに含まれている。なお、図8に示した構成部材のうちで既に図3に示したものについては、図3で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0080】
上記の低剛性領域10Lは、例えば、(1)吸収体10を局所的にくり抜く、(2)吸収体10の所定領域を他の領域よりも低坪量にする、(3)吸収体10の所定領域を他の領域よりも薄くする、または(4)吸収体10の所定領域を他の領域よりも柔軟な材料によって形成する、ことによって、設けることができる。勿論、上記(1)〜(4)の手法の2つ以上を組み合わせることによっても、低剛性領域10Lを形成することができる。
【0081】
中央吸収部10Aの片側に幾つの低剛性領域10Lを形成するかは、目的とするおむつが想定している介護状態や着用者の活動レベル、あるいは適用体重等に応じて適宜選定可能である。同様に、個々の低剛性領域10Lの長さ(おむつの長手方向DLの長さ)および幅(おむつの股幅方向の幅)も、適宜選定可能である。
【0082】
低剛性領域10Lを備えた吸収体60を用いる場合には、図8に示すように、補助吸収部10B上に股部弾性部材15a、15bの一方を配置し、補助吸収部10C上に股部弾性体15a、15bの他方を配置することが好ましい。また、個々の脚部弾性部材(脚部弾性体25)は、中央吸収部10Aからみて自己と同じ側に位置する低剛性領域10Lと重なる領域を有するように配置することが好ましい。
【0083】
このように股部弾性部材15a、15bおよび脚部弾性部材(脚部弾性体25)を配置することにより、領域10a、10bを着用者の鼠けい部から大腿部にかけて確実に密着させることが容易になる。
【0084】
必要に応じて、図4に示すように、サイドシート13A、13Bの内側側面または外側側面に弾性部材29を固定することができる。図示の例では、サイドシート13A、13Bの内側側面に弾性部材29が固定されている。
【0085】
この弾性部材29を配することによって、着用者の鼠けい部から大腿部にかけての吸収体10(領域10a、10b)の密着性を更に向上させることが可能になる。弾性部材29としては、例えば糸ゴム、平ゴム、弾性フィルム等を用いることができ、その長さは、吸収体10の長手方向の長さと同等とするか、当該長さよりも短くすることが好ましい。
【0086】
また、図9に示すように、サイドシート13Aの上端を吸収体10の股幅方向中央部側へ張り出させて、当該張り出させた一端側に立体ガード17Aを形成することも可能である。同様に、サイドシート13Bの上端を吸収体10の股幅方向中央部側へ張り出させて、当該張り出させた一端側に立体ガード17Bを形成することも可能である。この場合、吸収体10の股幅方向側縁部においても当該吸収体10に排泄物が浸透するように、立体ガード17Aより股幅方向外側および立体ガード17Bよりも股幅方向外側に、穿孔処理や親水処理等によって液透過性を付与した領域13a、13bを形成しておくことが好ましい。
【0087】
なお、図9に示した構成部材のうちで図4に示した構成部材と機能上共通する構成部材については、図4で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0088】
パンツ型および展開型のいずれのおむつにおいても、第1脚部弾性体25aおよび第2脚部弾性体25bの配置は、図2〜図3に示した配置に限定されるものではない。
【0089】
例えば図10(A)に示すように、レッグ部6A側に配される第1脚部弾性体25aと第2脚部弾性体25bとを股部3において互いに離隔させると共に、レッグ部6B側に配される第1脚部弾性体25aと第2脚部弾性体25bとを股部3において互いに離隔させることができる。
【0090】
また、図10(B)に示すように、レッグ部6A側に配される第1脚部弾性体25aと第2脚部弾性体25bとを股部3において互いに交差させると共に、レッグ部6B側に配される第1脚部弾性体25aと第2脚部弾性体25bとを股部3において互いに交差させることもできる。
【0091】
さらには、図10(C)に示すように、レッグ部6A側に配置される第1脚部弾性体25aとレッグ部6B側に配される第1脚部弾性体25aとを股部3において互いに接合させると共に、レッグ部6A側に配置される第2脚部弾性体25bとレッグ部6B側に第2脚部弾性体25bとを股部3において互いに接合させることもできる。この場合、第1脚部弾性体25aと第2脚部弾性体25bとは股部3において互いに離隔していてもよいし、互いに重なっていてもよいし、互いに交差していてもよい。勿論、図10(C)に示した第1脚部弾性体25aおよび第2脚部弾性体25bは、それぞれ、1本の弾性体によって形成することも可能である。
【0092】
図10(A)〜図10(C)に示したように第1および第2脚部弾性体25a、25bを配置した場合でも、図2〜図3に示したように第1および第2脚部弾性体25a、25bを配置した場合に得られる脚部弾性部材9a、9bと同様の機能を有する脚部弾性部材をレッグ部6A側およびレッグ部6B側に形成することが可能である。
【0093】
パンツ型および展開型のいずれのおむつにおいても、実用的な吸収能を確保するうえからは、第1脚部弾性体25aおよび第2脚部弾性体25bの配置に拘わらず、緊張状態の吸収体10の股幅方向側縁を基準にして求めた領域10a、10bそれぞれの吸収体10または吸収体60への平面視上の最大進入深さL1(図2、図8参照)を、緊張状態下の吸収体10または吸収体60の幅の概ね1/6〜1/3の範囲内とすることが好ましく、概ね1/4とすることが更に好ましい。具体的には、吸収体10または吸収体60の大きさに応じて、概ね10〜100mmの範囲内で選定することが好ましい。
【0094】
なお、第1脚部弾性部材9aおよび第2脚部弾性部材9bの各々が、股部3において互いに離隔した2つの弾性体、すなわち、腹側部1に配置された第1の弾性体と背側部2に配された第2の弾性体とによって構成されている場合には、各弾性体について長手方向DLに弾性力が働く地点を考え、当該地点のうちで第1の弾性体における股部3側の最深地点と第2の弾性体における股部3側の最深地点とを結ぶ線を仮想して、上記の最大深さL1を規定することも可能である。
【0095】
また、股漏れを十分に抑制するうえからは、領域10a、10bの長さを、おむつの最大長の概ね1/5〜2/3の範囲内とすることが好ましく、概ね1/4〜1/2の範囲内とすることが更に好ましい。具体的には、吸収体10または吸収体60の大きさに応じて、概ね140〜600mmの範囲内で選定することが好ましい。
【0096】
領域10a、10bの長さを上述の長さとすることにより、当該領域10a、10bと着用者の大腿部との間で、股漏れを抑制するに十分な接触面積を確保することが容易になる。
【0097】
ここで、領域10a、10bの長さとは、おむつを図2、図3、または図6に示したように緊張状態の下に保持したときにおける長手方向DLの長さであって、最も外側の脚部弾性体25または脚部弾性部材9a、9bによって確定される最大長さL2(図2参照;最も外側の脚部弾性体25上の領域を除く。)を意味する。また、おむつの最大長とは、おむつを上述のように緊張状態の下に保持したときにおける長手方向DLの長さを意味する。
【0098】
以上、現時点において最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うおむつもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、股漏れが起こり難いおむつを提供することができる。おむつ着用者の保護者や介護者の負担を軽減させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のおむつを概略的に示す斜視図である。
【図2】図1に示したパンツ型おむつのサイドシール部を剥離して緊張状態の下に展開したものを、着用者の肌に接する側から見たときの様子を概略的に示す平面図である。
【図3】図1に示したパンツ型おむつのサイドシール部を剥離して緊張状態の下に展開したものを、着用時に外表面となる側から見たときの様子を概略的に示す平面図である。
【図4】図2に示したIV−IV線断面の概略図である。
【図5】図1に示したおむつの着用時における状態を概略的に示す断面図である。
【図6】第2実施形態のおむつを概略的に示す平面図である。
【図7】図7(A)、図7(B)、および図7(C)は、それぞれ、本発明のおむつにおける脚部弾性部材と股部弾性部材との連接様式の一例を示す概略図である。
【図8】本発明のおむつに用いることができる吸収体の一例を概略的に示す平面図である。
【図9】本発明のおむつに立体ガードを設ける場合における立体ガードの形成例を概略的に示す断面図である。
【図10】図10(A)、図10(B)、および図10(C)は、それぞれ、脚部弾性部材を構成する第1脚部弾性体および第2脚部弾性体の配置の一例を概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
4A、4B サイドシール部
6A、6B レッグ部
9A、9B レッグギャザー
9a 第1脚部弾性体
9b 第2脚部弾性体
10、60 吸収体
10a、10b 吸収体においてレッグ部に懸かる領域
10A 中央吸収部
10B、10C 補助吸収部
10L 低剛性領域
11 防漏シート
12 表面シート
14 吸収体
15a 第1股部弾性部材
15b 第2股部弾性部材
30 パンツ型おむつ
33 股間
35 大腿部
50 展開型おむつ

Claims (5)

  1. 液透過性の表面シートと、液不透過性の防漏シートと、前記表面シートと前記防漏シートとの間に配置された液保持性の吸収体と、着用時に着用者の鼠けい部よりも大腿部側に延出して大腿部周りに配される左右一対のレッグ部とを具備し、前記着用時に、前記吸収体が着用者の少なくとも下腹部から股間を経て臀部に亘る領域に当てられるおむつであって、
    前記吸収体が、前記一対のレッグ部の一方に懸かっている領域と、前記一対のレッグ部の他方に懸かっている領域とを有し、
    前記一対のレッグ部の一方にレッグギャザーを形成することができる第1脚部弾性部材と、前記一対のレッグ部の他方にレッグギャザーを形成することができる第2脚部弾性部材とが、前記着用時に着用者の体側に当たる領域から鼠けい部に当たる領域に向かって下弦の弧を描くようにして配されており、
    前記第1脚部弾性部材に連接されて該第1脚部弾性部材の収縮に連動して収縮する第1股部弾性部材が、前記吸収体における股幅方向の一方の側縁部領域に重なるようにして配され、前記第2脚部弾性部材に連接されて該第2脚部弾性部材の収縮に連動して収縮する第2股部弾性部材が、前記吸収体における股幅方向の他方の側縁部領域に重なるようにして配されているおむつ。
  2. 前記第1脚部弾性部材が前記第1股部弾性部材と交差し、該交差部において互いに接合されており、
    前記第2脚部弾性部材が前記第2股部弾性部材と交差し、該交差部において互いに接合されている請求項1に記載のおむつ。
  3. 前記第1脚部弾性部材と前記第1股部弾性部材とがなす角、および前記第2脚部弾性部材と前記第2股部弾性部材とがなす角が、それぞれ15〜75°の範囲内である請求項1または請求項2に記載のおむつ。
  4. 前記吸収体が、股幅方向中央部に配された中央吸収部と、前記中央吸収部から低剛性領域を介して該中央吸収部の股幅方向両側に配された補助吸収部とを有し、
    前記第1脚部弾性部材および前記第2脚部弾性部材が、それぞれ、自己と同じ側に形成されている低剛性領域に重なる領域を有する請求項1〜3のいずれかに記載のおむつ。
  5. 前記着用時に着用者の腹側に位置する領域と、前記着用時に着用者の背側に位置する領域とが、予め両脇で互いに接合されている請求項1〜4のいずれかに記載のおむつ。
JP2002214599A 2002-07-23 2002-07-23 おむつ Expired - Fee Related JP3814233B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002214599A JP3814233B2 (ja) 2002-07-23 2002-07-23 おむつ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002214599A JP3814233B2 (ja) 2002-07-23 2002-07-23 おむつ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004049763A JP2004049763A (ja) 2004-02-19
JP3814233B2 true JP3814233B2 (ja) 2006-08-23

Family

ID=31936849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002214599A Expired - Fee Related JP3814233B2 (ja) 2002-07-23 2002-07-23 おむつ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3814233B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4731894B2 (ja) * 2004-11-30 2011-07-27 大王製紙株式会社 パンツ型使い捨ておむつ
JP5330055B2 (ja) * 2009-03-30 2013-10-30 大王製紙株式会社 使い捨て紙おむつ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004049763A (ja) 2004-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4887217B2 (ja) 吸収性物品
JP4908255B2 (ja) 吸収性物品
JP4926742B2 (ja) 吸収性物品
JP3847680B2 (ja) おむつ
KR102430702B1 (ko) 허리 샘방지 부재를 구비한 흡수 용품 및 이의 제조 방법
CA2713635C (en) Absorbent product
JP6099136B2 (ja) 吸収性物品
JP5719652B2 (ja) 吸収性物品
JP3884292B2 (ja) 使い捨て吸収性物品
JP3847679B2 (ja) 吸収構造体およびこれを用いたおむつ
KR102172780B1 (ko) 흡수성 물품
JP5340696B2 (ja) 吸収性物品
JP4897594B2 (ja) 吸収性物品
JP6168687B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP3814233B2 (ja) おむつ
JP4025247B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5592714B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2004049707A (ja) 使い捨ておむつ
JP5711492B2 (ja) 吸収性物品
JP3798691B2 (ja) 使い捨て着用物品
JP5337557B2 (ja) 吸収性物品
JP2018015360A (ja) テープ式使い捨ておむつ
KR102613686B1 (ko) 후방 포켓 디자인을 갖는 흡수 용품
JP2004049762A (ja) パンツ型おむつ
JP5490944B2 (ja) 使い捨て紙おむつ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060602

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3814233

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees