JP3814137B2 - プリンタ装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリンタ装置に係り、例えば、２つ以上のホストインタフェースで接続されるプリンタ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ホストコンピュータとプリンタ装置を接続するホストインタフェースには、ネットワークの様に、１つの線に複数のホストコンピュータやプリンタ装置が接続されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ホストインタフェースは、ネットワークの様に接続されているので、印刷する為のデータ転送速度は、他のホストコンピュータやプリンタ装置がネットワークを使用する頻度によって、遅くなるという問題がある。
また、データ転送が遅くなると、印刷するイメージデータを作成することが出来なくなるので、印刷速度が遅くなるという問題もある。
【０００４】
一方、印刷中のプリンタ装置は、複数のホストインタフェースを使用することになる。この場合、エンジンエラー(ジャムや紙無しなどの印刷実行できないエラー)状態の場合は、データを受信することが出来ないので、データ転送を行っていない。
その為、エンジンエラー中でも複数をホストインタフェースを使用中のままとなっているので、他のプリンタ装置が使用することができなくて、無駄であるという問題がある。
【０００５】
そこで本発明は、２つ以上のホストインタフェースで接続されるプリンタ装置であって、印刷速度をより早くすることができるプリンタ装置を提供することを第１の目的とする。
また、本発明は、エンジンエラーの場合の無駄をなくすことが可能なプリンタ装置を提供することを第２の目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載した発明では、所定の単数または複数のホストコンピュータと、同一または別異のネットワークを介して、各々単数または複数のホストインタフェースで接続されているプリンタ装置であって、現在受信しているホストインタフェースのデータ受信速度を検知する受信速度検知手段と、前記受信速度検知手段で検知したデータ受信速度があらかじめ設定された値よりも遅い場合に、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースを選択するホストインタフェース選択手段と、ホストインタフェース選択手段で選択したホストインタフェースにデータ送信要求を行って、選択したホストインタフェースからのデータも同時に受信することが可能なデータ送受信手段と、を具備させることにより前記第１の目的を達成する。
すなわち、請求項１の発明では、２つ以上のホストインタフェースで接続されたプリンタ装置において、現在受信しているホストインタフェースのデータ受信速度を検知して、受信速度があらかじめ設定された値よりも遅い場合に、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースを選択し、選択したホストインタフェースにデータ送信要求を行って、選択したホストインタフェースからのデータも同時に受信することができることを特徴としている。
このようにあらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースを選択し、選択したホストインタフェースにデータ送信要求を行って、選択したホストインタフェースからのデータも同時に受信することにより、データ転送量を増やすことになり、印刷速度が早くなる。
【０００７】
請求項２に記載の発明では、請求項１に記載のプリンタ装置において、前記受信速度検知手段は、受信中の全部のホストインタフェースの受信速度を検知し、前記ホストインタフェース選択手段は、受信速度があらかじめ設定された値よりも遅い場合に、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースの選択を繰り返すことを特徴とする。
すなわち、請求項２の発明では、受信中の全部のホストインタフェースの受信速度を検知して、受信速度があらかじめ設定された値よりも遅い場合に、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースの選択を、繰り返すことを特徴とする。
このように、受信中の全部のホストインタフェースの受信速度を検知して、受信速度があらかじめ設定された値よりも遅い場合に、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースの選択を、繰り返すことにより、データ転送量を増やすことになり、印刷速度が早くなる。
【０００８】
請求項３に記載の発明では、請求項１に記載のプリンタ装置において、前記ホストインタフェース選択手段は、２つ以上のホストインタフェースからデータを同時に受信している時に、エンジンエラーが発生した場合に、あらかじめ設定された優先順位により停止するホストインタフェースを選択し、前記データ送受信手段は、前記ホストインタフェース選択手段で選択したホストインタフェースにデータ転送の中止要求を行うことができることを特徴とする。
すなわち、請求項３の発明では、２つ以上のホストインタフェースからデータを同時に受信している時に、エンジンエラーが発生した場合に、あらかじめ設定された優先順位により停止するホストインタフェースを選択し、選択したホストインタフェースにデータ転送の中止要求を行うことができることを特徴とする。
このように、あらかじめ設定された優先順位により停止するホストインタフェースを選択し、選択したホストインタフェースにデータ転送の中止要求を行うことにより、他のプリンタ装置にホストインタフェースを渡すことが出来る為に、無駄がなくなる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプリンタ装置における好適な実施の形態について、図１から図６を参照して詳細に説明する。
図１は、本実施形態におけるプリンタ装置を使用したシステムの構成を表したものである。
この図に示すように、本システムでは、複数のホストコンピュータ１１、１２、１３（以下代表して説明する場合には符号（１）を使用する。以下同様）とプリンタ装置（２）が複数のネットワーク（Ｎ）を介して接続されている。
ホストコンピュータ（１）は、各種処理を行うとともに、印刷データの作成と作成した印刷データの印刷指示を行うようになっている。
複数のネットワークとしては、ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）等の各種ネットワークが使用される。
【００１０】
プリンタ装置（２）は、ＣＰＵ（３）、プリンタエンジン（４）、メモリ（５）、ｎ個のホストインターフェース１（６）、２（７）、…ｎ（８）、および、エンジンインターフェース（９）を備えている。
ＣＰＵ（３）は、所定のプログラムを実行することで各種処理を行う。例えば、ホストコンピュータ（１）の印刷データを印刷イメージデータに変換して、エンジンインターフェース（９）を介してプリンタエンジン（４）に渡すようになっている。
【００１１】
プリンタエンジン（４）は、印刷イメージデータを用紙に印刷するようになっている。
メモリ（５）は、ＣＰＵ（３）が使用する記憶装置であり、本実施形態におけるインターフェース選択処理やプリンタエンジンエラー処理等の各種処理プログラムその他の各種プログラムが実装される。
【００１２】
プリンタ装置（２）は、各ホストコンピュータ（１）が接続されているネットワークと同数のホストインターフェース１，２，…ｎを備えている。
このホストインタフェース１，２，…ｎで、データ受信速度を検知するようになっている。
【００１３】
そして、各ホストコンピュータ（１）は複数のネットワーク（Ｎ）のうちの少なくとも１のネットワークおよび、該ネットワークに対応したホストインターフェースを介してプリンタ装置（２）に接続されている。
すなわち、図１に例示されるように、ホストコンピュータ１１は、ネットワークＮ１を介してホストインターフェース１（６）に接続されると共に、ネットワークＮ２を介してホストインターフェース２（７）に接続されている。またホストコンピュータ１２は、ネットワークＮ１を介してホストインターフェース１（６）に接続されると共に、ネットワークＮ２を介してホストインターフェース２（７）に接続され、更に、ネットワークＮｎを介してホストインターフェースｎ（８）に接続されている。ホストコンピュータ１３は、ネットワークＮｎを介してホストインターフェースｎ（８）に接続されている。
【００１４】
本システムでは、ネットワークに接続されるプリンタ装置が１つである必要はなく、本発明の対象となる複数のプリンタ装置が同一又は／及び異なるネットワーク（Ｎ）に接続されていてもよい。
また、本発明の対象でないプリンタ装置とともに接続されるようになっていてもよい。
【００１５】
図２は、データ受信速度の設定例を表したものである。
この図２に例示されるように、ホストインタフェース１に受信速度が２Ｍｂｐｓが設定され、ホストインタフェース２に受信速度が４．５Ｍｂｐｓが設定され、ホストインタフェースｎに受信速度が１Ｍｂｐｓが設定されたている。
【００１６】
図３は、ホストインタフェース選択の設定例を表したものである。
この図３に例示されるように、ホストインタフェース１に優先順位１０が設定され、ホストインタフェース２に優先順位５が設定され、ホストインタフェースｎに優先順位３が設定されている。
このように、ｎ個のホストインターフェースのそれぞれに対して優先順位１から優先順位ｎのうちのいずれかの優先順位が予め設定されている。
この優先順位は任意に設定することができ、図３に例示した優先順位以外の他の優先順位を設定するようにしてもよい。例えば、基準となる受信速度が高いほど優先順位が高くなるように設定するようにしてもよい。この場合、図２に例示した受信速度であれば、ホストインターフェース１，２，ｎの３つの中では、ホストインターフェース２が最も優先順位が高く、ついでホストインターフェース１，ホストインターフェースｎの順に優先順位が高く設定される。
【００１７】
なお、図２に例示した基準受信速度、及び図３に例示した優先順位については、メモリ５に記憶されている。
【００１８】
次に、本実施形態におけるプリンタ装置の動作について図４〜図６を参照して説明する。
（１）第１の処理動作
この第１の処理動作は請求項１に対応する。
図４は、第１の処理動作によるインターフェース選択処理を表したフローチャートである。
プリンタ装置（２）は、ホストコンピュータ（１）からデータを受信すると、データ受信しているホストインターフェースは受信中のデータ受信速度を検知しＣＰＵ（３）に供給する（ステップ１；受信速度検知手段）。
例えば、ホストコンピュータ１１からネットワークＮ１を介してデータが送信される場合、このデータを受信するホストインターフェース１（６）がデータ受信速度を検知する。
【００１９】
そしてＣＰＵ（３）は、検知したデータ受信速度を受け取り、受信したホストインターフェースに対して設定された受信速度と比較する（ステップ２）。比較の結果、データ受信速度が大きい場合には、インターフェース選択処理を終了し、現状のホストインターフェースでのデータ受信を継続する。
【００２０】
一方、比較の結果、検知したデータ受信速度の方が設定受信速度よりも小さい場合には、当該データを受信しているホストコンピュータが接続されていて優先順位が最も大きい他のホストインターフェースを、メモリ（３）に格納された優先順位設定（図３を参照）から選択する（ステップ３）。
そして、ステップ３で選択したホストインタフェースからデータ送信要求（データの再送の要求）を、当該ホストコンピュータに対して行う（ステップ４）。次に、選択したホストインタフェースでの印刷を有効に設定して、データ受信を行う（ステップ５）。
【００２１】
（２）第２の処理動作
この第２の処理動作は請求項２に対応する。
図５は、第２の処理動作によるインターフェース選択処理を表したフローチャートである。
プリンタ装置（２）は、特定のホストコンピュータ（１）から、例えば、パケット通信等により複数のネットワーク（Ｎ）を介してデータを受信すると、データ受信している全ホストインターフェースは受信中のデータ受信速度を検知しＣＰＵ（３）に供給する（ステップ１１；受信速度検知手段）。
例えば、ホストコンピュータ１２からネットワークＮ１、Ｎ２、Ｎｎを介してデータが送信される場合、各データを受信する全ホストインターフェース１（６）、２（７）、ｎ（８）の各々がデータ受信速度を検知する。
【００２２】
そしてＣＰＵ（３）は、検知した各データ受信速度を受け取り、それぞれ受信したホストインターフェースに対して設定された受信速度と比較する（ステップ２）。比較の結果、全てのデータ受信速度の方が、設定受信速度よりも大きい場合には、インターフェース選択処理を終了し、現状の各ホストインターフェースでのデータ受信を継続する。
【００２３】
一方、比較の結果、検知したデータ受信速度のうち、設定受信速度よりも小さいものが１つ以上存在する場合、当該データを受信しているホストコンピュータが接続されていて優先順位が最も大きい他のホストインターフェースを、メモリ（３）に格納された優先順位設定（図３を参照）から選択する（ステップ３）。その際、検知したデータ受信速度の全てが設定受信速度よりも小さければ、データ受信している全てのホストインターフェースの中から最も優先順位が高いホストインターフェースを選択する。
一方、検知したデータ受信速度で設定受信速度よりも大きいものがあれば、設定受信速度よりも大きい速度で受信しているホストインターフェースの中で最も優先順位が高いホストインターフェースを選択する。
【００２４】
そして、ステップ３で選択したホストインタフェースからデータ送信要求（データの再送の要求）を、当該ホストコンピュータに対して行う（ステップ４）。次に、選択したホストインタフェースでの印刷を有効に設定して、データ受信を行う（ステップ５）。
【００２５】
（３）第３の処理動作
この第３の処理動作は請求項３に対応する。
図６は、第３の処理動作によるプリンタエンジンエラー処理を表したフローチャートである。
ホストコンピュータ（１）からデータを受信中にプリンタエンジン（４）のエラーが発生し、これをＣＰＵ（３）が検出すると（ステップ２１）、ＣＰＵ（３）は、当該ホストコンピュータ（１）とネットワーク（Ｎ）を介して接続されているホストインターフェースのうち、優先順位が最も小さいホストインターフェースをメモリ（５）を参照して選択する（ステップ２２）。
【００２６】
次に、選択したホストインターフェースで、データ送信停止要求をデータ送信中のホストコンピュータ（１）に対して行う（ステップ３）。
そして、ＣＰＵ（３）は、受信中のホストインターフェースを無効にして（ステップ２４）、処理を終了する。
このように、ステップ３でデータ送信停止要求をデータ送信中のホストコンピュータ（１）に行うので、当該ホストコンピュータ（１）では、プリンタ装置（２）にジャム等によるエラーが発生した場合にエラーが発生したホストインターフェースを使用中のままとすることなく、データ送信を中止でき、必要に応じて他の処理、例えば、他のプリンタでの印刷処理等に移行することが可能になる。
【００２７】
【発明の効果】
請求項１記載の発明によれば、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースを選択し、選択したホストインタフェースにデータ送信要求を行って、選択したホストインタフェースからのデータも同時に受信することにより、データ転送量を増やすことになり、印刷速度が早くなる。
請求項２記載の発明によれば、受信中の全部のホストインタフェースの受信速度を検知して、受信速度があらかじめ設定された値よりも遅い場合に、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースの選択を、繰り返すことにより、データ転送量を増やすことになり、印刷速度が早くなる。
請求項３記載の発明によれば、あらかじめ設定された優先順位により停止するホストインタフェースを選択し、選択したホストインタフェースにデータ転送の中止要求を行うことにより、他のプリンタ装置にホストインタフェースを渡すことが出来る為に、無駄がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態におけるプリンタ装置を使用したシステムのシステム構成図である。
【図２】本実施形態におけるデータ受信速度の設定例を表した説明図である。
【図３】本実施形態におけるホストインタフェース選択の設定例を表した説明図である。
【図４】本実施形態における第１の処理動作によるインターフェース選択処理を表したフローチャートである。
【図５】本実施形態における第２の処理動作によるインターフェース選択処理を表したフローチャートである。
【図６】本実施形態における第３の処理動作によるプリンタエンジンエラー処理を表したフローチャートである。
【符号の説明】
１，１１，１２，１３ ホストコンピュータ
２ プリンタ装置
３ ＣＰＵ
４ プリンタエンジン
５ メモリ
６ ホストインターフェース１
７ ホストインターフェース２
８ ホストインターフェースｎ
９ エンジンインターフェース
Ｎ，Ｎ１，Ｎ２，Ｎｎ ネットワーク

Claims (3)

1. 所定の単数または複数のホストコンピュータと、同一または別異のネットワークを介して、各々単数または複数のホストインタフェースで接続されているプリンタ装置であって、
   現在受信しているホストインタフェースのデータ受信速度を検知する受信速度検知手段と、
   前記受信速度検知手段で検知したデータ受信速度があらかじめ設定された値よりも遅い場合に、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースを選択するホストインタフェース選択手段と、
   ホストインタフェース選択手段で選択したホストインタフェースにデータ送信要求を行って、選択したホストインタフェースからのデータも同時に受信することが可能なデータ送受信手段と、
   を具備することを特徴とするプリンタ装置。
2. 前記受信速度検知手段は、受信中の全部のホストインタフェースの受信速度を検知し、
   前記ホストインタフェース選択手段は、受信速度があらかじめ設定された値よりも遅い場合に、あらかじめ設定された優先順位により送信要求をするホストインタフェースの選択を繰り返すことを特徴とする請求項１に記載のプリンタ装置。
3. 前記ホストインタフェース選択手段は、２つ以上のホストインタフェースからデータを同時に受信している時に、エンジンエラーが発生した場合に、あらかじめ設定された優先順位により停止するホストインタフェースを選択し、
   前記データ送受信手段は、前記ホストインタフェース選択手段で選択したホストインタフェースにデータ転送の中止要求を行うことができることを特徴とする請求項１に記載のプリンタ装置。

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