JP3814103B2 - 掘削機の油圧モータのドレン排出回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、掘削機の先端掘削部に設置された油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを作動油タンクに排出するためのドレン排出路とドレンを作動油タンクに強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプとを有する掘削機の油圧モータのドレン排出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧機械において油圧モータを駆動する場合、油圧モータの摺動部分を潤滑してその摩耗や焼き付きを防止するため、油圧モータのケーシング内に漏れ油としてのドレンを漏出させて充満させる。一般の油圧機械では、このケーシング内に漏出するドレンを、通常、ドレン排出路を通じて作動油タンクに自然排出させるようにしている。すなわち、油圧モータのケーシングにドレン排出孔を設けてこのドレン排出孔と作動油タンクとの間にドレン排出路としての油圧配管を設け、ケーシング内のドレン圧力と作動油タンク内の圧力との圧力差により、ドレンを強制的に排出することなく自然に作動油タンク内に戻せるように、油圧モータのドレン排出回路を構成している。一般の油圧機械では、油圧モータのドレン排出回路をこのように構成しても、油圧モータと作動油タンク間の距離が比較的短くドレン排出路の管路抵抗が小さいため、油圧モータのケーシング内のドレンを作動油タンクに支障なく自然排出させることができる。
【0003】
ところで、油圧モータを使用する油圧機械の中には、地中を掘進して横穴や縦穴を掘削する掘削機のように油圧モータと作動油タンクとが著しく離れた個所に設置されていて、ドレン排出路の長さが一般の油圧機械と比べて極端に長いものがある。例えば、人が入れない比較的小口径の管を地中に埋設する小口径管推進機や人が入れる比較的大口径の管を地中に埋設するセミシールド機等の横穴掘削機では、油圧モータを掘削機の先端掘削部に設置し、作動油タンクや油圧ポンプを、先端掘削部内のスペースの制約のため、通常、掘削始点付近の地上に設置することから、ドレン排出路は、著しく長いものとなり、標準のものでも数十mから数百mに達する。これらの掘削機の掘進距離は、年々増加する傾向にあって、ドレン排出路の長さは、その掘進距離の増加に応じて長くなり、例えば、掘進距離が小口径管推進機では200m、セミシールド機では500mを超えるものも出現している。
【0004】
このように掘進距離が増加してドレン排出路が長くなると、ドレン排出路となるホースの径を相当程度太くしても、ドレン排出路の管路抵抗による圧力損失が著しく増加する。この圧力損失の増加に、地中と地上間のホース配管のヘッド差が加わって、油圧モータのケーシング内のドレンの圧力が著しく高まってケーシングの耐圧強度(3〜5kgf/cm2 )を超えてしまい、ケーシングの破損を招くこととなる。こうした破損を防ぐためにホースの径を増加するにしても、この種の横穴掘削機では、掘進に伴ってホースを延長する作業を要することから、作業効率上一定の制約を受けるだけでなく、ホースは、作業効率上可能な限り細くするように改善することを指向していて、ホースの径を増加すること自体、望ましいことではない。
【0005】
以上、横穴掘削機を中心に述べたが、立坑や基礎杭等を構築する竪穴掘削機でも、油圧モータを掘削機の先端掘削部に設置し、作動油タンクや油圧ポンプを掘削始点付近の地上に設置して地中を下方に掘進していくタイプのものがある。この種の竪穴掘削機も、横穴掘削機と同様、油圧モータと作動油タンクとが著しく離れた個所に設置されており、標準のものでもこれらの間の距離が垂直方向で数十mに達する。竪穴掘削機による掘削深度は、やはり年々掘削深度が増加する傾向にあって50mを超えることもあり、100mを超える竪穴掘削機を開発する計画もある。こうした竪穴掘削機では、掘削深度が増加すると、油圧モータと作動油タンク間の垂直距離が増加し、油圧モータのケーシング内のドレンの圧力は、その垂直距離相当分のヘッド差だけでケーシングの耐圧強度を超えてしまいってケーシングの破損を招く。
【0006】
掘削機の油圧モータのドレン排出回路にみられるこうした問題に対応して、出願人は、油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを作動油タンクにドレン排出用の油圧ポンプで強制的に排出させる技術を、最近、特開平9ー189193号公報(特願平8ー4169号)で提案している。この出願人が提案した従来の技術は、ケーシング内のドレンの圧力が高くなるのを防止してケーシングの破損を防止するという点ではきわめて効果的な手段である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、出願人は、こうした掘削機の油圧モータのドレン排出回路を開発する過程で、目下開発を進めている高掘削能力及び長距離掘進性能を有する掘削機では、ドレン排出用の油圧ポンプを掘削始点付近に設けた場合、その油圧ポンプの容量を大きくしてその吸引能力を増やしても、ケーシングの破損が必ずしも防げないという重大な事実に気付いた。
【0008】
この点について言及すると、掘削機の先端掘削部に設ける油圧モータと掘削始点付近に設けるドレン排出用の油圧ポンプとの間は、ドレン排出路としての油圧ホースで接続されるが、ドレンがこの油圧ホースを通過することにより発生する圧力損失ΔPは、一般に次式により表わされる。
ΔP=(1.28/π)×(ν・Q/d4 )×L
なお、前式において、
νはドレンの動粘度(cst)、
Qはドレンの流量(cm3 /s)、
dは油圧ホースの内径(mm)、
Lは油圧ホースの長さ(m)
を意味する。
【0009】
説明の便宜上、作動油の種別や温度すなわち動粘度νが一定であり油圧ホースの内径dが一定であるとすると、前式から分かるように、ドレンが油圧ホースを通過することにより発生する圧力損失ΔPは、ドレンの漏出量すなわちドレンの流量Qと油圧ホースの長さLに比例する。それゆえ、前記開発中の掘削機のように、掘削機に高掘削能力を付与しようとすると、油圧ポンプの容量が増加してドレンの漏出量が増加し、また、長距離掘進性能を付与しようとすると、油圧ホースの長さLが増加し、その結果、前式中のQとLとが増加して、圧力損失ΔPは相乗的に増加する。いま、掘削始点付近のドレンラインの圧力を大気圧と同程度であるとみると、油圧モータのケーシング内のドレン圧は、この圧力損失ΔPに相当する圧力になる。一般に、油圧モータのケーシングの耐圧は、3kgf/cm2 程度であるから、ケーシングの耐圧上許容される圧力損失ΔPの許容値は、そのケーシングの耐圧までの3kgf/cm2 程度であるといえる。
【0010】
ドレン排出用の油圧ポンプは、前述したように、油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを吸引して強制的に排出する役割をし、油圧ポンプの吐出容量が油圧モータのドレンの漏出量よりも大きいときには、掘削始点側のドレンラインの圧力を負圧にしてドレンを吸引する。この時の負圧の値は、油圧ポンプの吸引能力とドレン漏出量との関係により定まるが、通常、0〜−0.63kgf/cm2 程度であって、この負圧の値は、油圧ポンプの吐出容量をいかに増加させても、−0.63kgf/cm2 程度までしか低下させることができない。したがって、油圧ポンプを用いたときの前記の圧力損失ΔPの許容値は、ケーシングの耐圧3kgf/cm2 にこの負圧分の値0.63kgf/cm2 を加えた程度の値となる。このことから分かるように、ドレン排出用の油圧ポンプの働きは、圧力損失ΔPの許容値を最大でも約20%程度増加させるだけであり、見方を変えれば、油圧ホースの延長可能距離を最大で約20%程度増加させるだけのことである。こうしたことから、油圧ポンプを掘削始点付近に設置した場合、ケーシングの耐圧が掘削機の掘進距離や掘削能力を増加させる上での制約となる。
【0011】
一方、前式から分かるように、油圧ホースの内径を増加させれば単位長さ当たり圧力損失は低下し、これに伴って油圧ホースの延長可能距離を伸ばすことができるが、油圧ホースの内径を増加させることは、油圧ホースの延長作業を効率的に行う上で望ましいことではない。油圧ホースには、その延長作業の際に油圧ホース同士の連結を人力により簡便に着脱できるようにクイックカプラを装着しているが、油圧ホースの内径が1インチを越えると、こうした人力による油圧ホースの着脱作業に多大な困難が伴う。以上のことから、ドレン排出用の油圧ポンプを掘削始点付近に設置したのでは、掘削機の掘削能力の向上や掘進距離の長距離化を合理的に実現できないという点に気付いた。油圧ホースの内径をできるだけ小さくすることは、掘削機の掘進距離や掘削能力を増加させるためだけにとどまらず、通常の掘削でも油圧ホースの延長作業の際に油圧ホースの取扱の便を良くして作業効率を向上させる上で必要である。
【0012】
これに対し、ドレン排出用の油圧ポンプを掘削機の先端掘削部に設置したときには、許容できる油圧ホース内の圧力損失ΔPは、前記のケーシングの耐圧による制約を受けることなく、油圧ポンプの吐出能力により定まることとなるので、油圧ポンプの吐出圧力を適切に選定しさえすれば、掘進距離の長距離化に伴う圧力損失ΔPの増加と掘削機の掘削能力の向上に伴うドレン放出量の増加とに適切に対応することができる。また、掘削機の掘進距離や掘削能力が一定であるならば、油圧ポンプを掘削始点付近に設置したときに比べて油圧ホースを相対的に細くすることができる。出願人が提案した前述の従来の技術の中には、技術的意図は異なるが、ドレン排出用の油圧ポンプをこのように掘削機の先端掘削部に設置した例が、掘削始点付近に設置した例とともに示されている。しかしながら、このように油圧ポンプを先端掘削部に設けた油圧モータのドレン排出回路にあっては、油圧ポンプを掘削始点付近に設けたドレン排出回路と異なり、油圧モータのケーシング内の圧力が負圧になりやすいという新たな問題が生じることが判明した。そこで、この点について言及する。
【0013】
ドレン排出用の油圧ポンプの吐出容量は、想定される油圧モータのドレン放出量の最大値よりも大きく設定する必要があり、一方、油圧モータのドレン放出量は、定常運転時にはドレン放出量の最大値よりも小さいため、油圧ポンプの吸入口の圧力が負圧になりやすい。しかるに、油圧ポンプを掘削始点付近に設けたドレン排出回路では、このように油圧ポンプの吸入口の圧力が負圧になっても、油圧モータのケーシング内の圧力は、油圧ホース内の圧力損失ΔPにより、ある程度の圧力が維持されて、通常では、少なくとも負圧になる恐れがないのに対し、油圧ポンプを掘削機の先端掘削部に設けたドレン排出回路では、ケーシング内の圧力が油圧ポンプの吸入口の圧力と同圧であるため、油圧ポンプの運転を開始すると、ケーシング内の圧力は、速やかに負圧になる。
【0014】
ところで、従来の技術のようにドレンを強制的に排出する掘削機の油圧モータには、一般の油圧機械に使用する油圧モータと同様の構造のものをメーカから購入して使用している。こうした油圧モータには、ケーシング内のドレンが外部に漏出するのを防ぐ役割をするシール部材がケーシングに設けられている。このシール部材は、その役割上、ケーシング内のドレン圧が上昇してもシール機能が保持できるようにケーシングに設けられていて、ケーシングの内側から外側に作用する圧に対しては優れた密封機能を発揮する。一方、ケーシングの外側の圧すなわち大気圧がケーシング内側の圧よりも高くなることは、予定していないので、シール部材は、ケーシングの外側から内側に作用する圧に対しては密封機能を十分に発揮できないように設けられている。そのため、ケーシング内の圧力が負圧になって外気の圧力よりも低下したときには、外気がケーシング内に浸入する。そして、このようにケーシング内に外気が浸入すると、ドレンによる潤滑機能が損なわれて油圧モータの摺動部分の摩耗が進み、多量の空気が浸入すると、油圧モータの摺動部分に焼き付きが起る。
【0015】
前述の従来の技術のうち、特に、ドレン排出用の油圧ポンプを掘削機の先端掘削部に設けた油圧モータのドレン排出回路では、油圧ポンプを掘削始点付近に設けたものとは異なり、油圧モータのケーシング内の圧力が負圧になりやすく、前記のような問題の生じる可能性が大きい。しかるに、従来の技術では、こうした油圧モータのドレン排出回路に対して、油圧モータのケーシング内の圧力上昇により、ケーシングが破損するのを防ぐことについては配慮しているが、ケーシング内の圧力低下により、外気がケーシング内に浸入してドレンによる潤滑機能が損なわれるのを防ぐことについては、配慮していない。
【0016】
本発明は、こうした従来の技術の問題を解消しようとするものであって、その技術課題は、ドレン排出用の油圧ポンプが掘削機の先端掘削部側に設けられ、油圧モータのケーシング内の圧力上昇によりケーシングが破損するのを防ぐだけではなく、油圧モータのケーシング内の圧力低下によりケーシング内に外気が浸入してドレンによる潤滑機能が損なわれるのを防ぐことができる掘削機の油圧モータのドレン排出回路を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のこうした技術課題は、次に示す三通りの手段により解決する。
【0018】
1)掘削機の先端掘削部に設置された油圧モータと掘削始点付近に設置された作動油タンクと油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを作動油タンクに排出するためのドレン排出路とドレンを作動油タンクに強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプとを有する掘削機の油圧モータのドレン排出回路において、
ドレン排出路のうちの先端掘削部側にドレン排出用の油圧ポンプを設け、この油圧ポンプの上流側に、その上流側のドレンの圧力を検出する油圧検出手段を設けるとともに、ケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えるのを防止できるようにドレン排出用の油圧ポンプを制御するための上限の圧力設定値とケーシング内の圧力が負圧になるのを防止できるようにドレン排出用の油圧ポンプを制御するための下限の圧力設定値との上下二つの圧力設定値を設定し、油圧検出手段の検出結果をこれらの圧力設定値と比較してその比較結果に基づいてケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えるのを防ぎかつ負圧になるのを防ぐようにドレン排出用の油圧ポンプを制御する演算装置を設けて構成した手段。
2)掘削機の先端掘削部に設置された油圧モータと掘削始点付近に設置された作動油タンクと油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを作動油タンクに排出するためのドレン排出路とドレンを作動油タンクに強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプとを有する掘削機の油圧モータのドレン排出回路において、
ドレン排出路のうちの先端掘削部側にドレン排出用の油圧ポンプを設けるとともに、この油圧ポンプの上流側に、その上流側のドレンの圧力を検出する油圧検出手段を設け、ドレン排出用の油圧ポンプの上流側と下流側とを接続するバイパス路を設けるとともに、このバイパス路に、開放することによりドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ導き得る開閉弁を設け、油圧検出手段の検出結果に基づいて、ドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ還流させてケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐように開閉弁を制御するようにする手段。
3)掘削機の先端掘削部に設置された油圧モータと掘削始点付近に設置された作動油タンクと油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを作動油タンクに排出するためのドレン排出路とドレンを作動油タンクに強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプとを有する掘削機の油圧モータのドレン排出回路において、
ドレン排出路のうちの先端掘削部側にドレン排出用の油圧ポンプを設けてこの油圧ポンプの上流側と下流側とを接続するバイパス路を設け、このバイパス路に、出口側の圧力が予め設定した圧力以下になったときに開放してドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ導き得る減圧弁を設け、この減圧弁によりケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐようにドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ還流させるようにする手段。
【0019】
この出願の第1番目の発明では、前記1)の手段を採用しているので、ドレン排出用の油圧ポンプは、演算装置により、油圧検出手段の検出結果と上下二つの圧力設定値との比較結果に基づいて、油圧モータのケーシングの耐圧を超えないように制御されるだけではなく、ケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐようにも制御される。その結果、特に、ドレンを過剰排出することがなくなるため、油圧モータのケーシング内の圧力低下よりケーシング内に外気が浸入してドレンの潤滑機能が損なわれるのを防ぐことができる。また、ドレン排出用の油圧ポンプを、特に、ドレン排出路のうちの先端掘削部側に設けたので、掘削機の掘進の進展に伴ってドレン排出路を延長しても、ドレン排出路を太くすることなく、ケーシング内の過剰のドレンを常に速やかに排出するように油圧ポンプを制御することができて、油圧モータのケーシング内の圧力上昇によりケーシングが破損するのを確実に防ぐことができる。
【0020】
この出願の第2番目の発明では、前記2)の手段を採用してドレン排出路にドレン排出用の油圧ポンプを設けているので、油圧モータのケーシング内のドレンを、ケーシングの耐圧を超えないように油圧ポンプで排出する。また、ドレン排出用の油圧ポンプの上流側のドレンの圧力を油圧検出手段で検出し、その検出結果に基づいて開閉弁を制御することにより、油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ還流させて、油圧モータのケーシング内の圧力が負圧になるのを積極的に防ぐようにしているので、ケーシング内の圧力低下よりケーシング内に外気が浸入してドレンの潤滑機能が損なわれるのを確実に防ぐことができる。また、ドレン排出用の油圧ポンプを、特に、ドレン排出路のうちの先端掘削部側に設けたので、第1番目の発明と同様、ケーシング内の過剰のドレンを常に速やかに排出するように油圧ポンプを制御することができて、油圧モータのケーシング内の圧力上昇によりケーシングが破損するのを確実に防ぐことができる。
【0021】
この出願の第3番目の発明では、前記3)の手段を採用してドレン排出路にドレン排出用の油圧ポンプを設けているので、油圧モータのケーシング内のドレンを、ケーシングの耐圧を超えないように油圧ポンプで排出する。また、減圧弁をバイパス路に設け、その出口側の圧力が予め設定した圧力以下になったときに減圧弁を開放してドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ還流させることにより、油圧モータのケーシング内の圧力が負圧になるのを積極的に防ぐようにしたので、ケーシング内の圧力低下よりケーシング内に外気が浸入してドレンの潤滑機能が損なわれるのを確実に防ぐことができる。また、ドレン排出用の油圧ポンプを、特に、ドレン排出路のうちの先端掘削部側に設けたので、第1番目の発明と同様、油圧モータのケーシング内の圧力上昇によりケーシングが破損するのを確実に防ぐことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この出願の第1番目乃至第3番目の発明が実際上どのように具体化されるのかを示す具体化例を図1乃至図8に基づいて説明することにより、この出願の各発明の実施の形態を明らかにする。図1は、この出願の第1番目の発明のドレン排出回路についての具体化例を示す油圧回路図、図2は、図1のドレン排出回路についての第1の変形例を示す油圧回路図、図3は、図1のドレン排出回路についての第2の変形例を示す油圧回路図、図4は、図1のドレン排出回路についての第3の変形例を示す油圧回路図、図5は、この出願の第2番目の発明のドレン排出回路についての具体化例を示す油圧回路図、図6は、図5のドレン排出回路についての変形例を示す油圧回路図、図7は、この出願の第3番目の発明のドレン排出回路についての具体化例を示す油圧回路図、図8は、図7のドレン排出回路についての変形例を示す油圧回路図である。
【0023】
まず、この出願の第1番目の発明のドレン排出回路に関する具体化例を、図1乃至図4を用いて説明すると、これらの図において、1は掘削機のカッタを回転駆動するためのカッタ駆動用の油圧モータ、2は中立位置から左位置及び右位置に切り換えることによりそれぞれ油圧モータ1を正転及び逆転させるように圧油の流れの方向を切り換える4ポート3位置の方向切換弁、3は油圧モータ1を駆動するための油圧の発生源となる油圧モータ駆動用の油圧ポンプ、4は油圧モータ1等から排出される作動油を戻して再利用できるように溜めるための作動油タンク、5は油圧モータ1のケーシング内のドレンを作動油タンク4に強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプ、6はドレン排出用の油圧ポンプ5の駆動軸、7はこの駆動軸6を回転駆動するドレン排出用の油圧ポンプ5の駆動源としての油圧ポンプ駆動用の電動機、8aはドレン排出用の油圧ポンプ5の上流側のドレンの圧力を検出する油圧検出手段、8bはこの油圧検出手段8aの検出結果を上下二つの圧力設定値と比較してドレン排出用の油圧ポンプ5を制御する演算装置である。
【0024】
前述したように、油圧モータ1は、ケーシングを有し、ケーシング内には、油圧モータ1の摺動部分を潤滑してその摩耗や焼き付きを防止するため、ドレンを漏出させる。このケーシングは、ドレンが外部に漏出しないようにするためのシール部材を隙間に取り付けている。また、このケーシングには、その内部に漏出するドレンを作動油タンク4に排出するためのドレン排出路cを接続しており、ドレン排出路cは、他端部を先端掘削部F内で油圧排出管路tに接続して、油圧排出管路tを介して作動油タンク4に接続している。このドレン排出路cは、油圧排出管路tを介さないで、直接作動油タンク4に接続するようにしてもよい。方向切換弁2は、中立位置から左位置へ切り換えることにより、油圧管路aを油圧供給管路pを通じて油圧ポンプ3へ接続するとともに油圧管路bを油圧排出管路tを通じて作動油タンク4に接続して、油圧モータ1を正転させる。また、中立位置から右位置へ切り換えることにより、油圧管路bを油圧供給管路pを通じて油圧ポンプ3へ接続するとともに油圧管路aを油圧排出管路tを通じて作動油タンク4に接続して、油圧モータ1を逆転させ、中立位置において、油圧管路a及び油圧管路bを閉鎖して油圧モータ1を停止させる。
【0025】
カッタ駆動用の油圧モータ1は、掘削機の先端掘削部Fに設置し、油圧ポンプ3及び作動油タンク4は、掘削始点付近の地上Rに設置する。すなわち、油圧ポンプ3及び作動油タンク4は、横穴掘削機では発進立坑付近の地上Rに設置し、竪穴掘削機では竪穴掘削開始位置付近の地上Rに設置する。これら油圧ポンプ3及び作動油タンク4は、横穴掘削機では条件次第で発進立坑内に設置するようにしてもよい。本発明は、要は、油圧モータ1を掘削機の先端掘削部に設置し、作動油タンク4を掘削始点付近に設置して、油圧モータ1を作動油タンク4から遠く離して設置した掘削機であれば、適用可能であり、後述する第2番目の発明乃至第3番目の発明についても同様である。本明細書で掘削機の先端掘削部とは、管推進機の先導体、シールド掘進機や竪穴掘削機の掘削機本体等の地山を掘削する掘削機の本体部分を意味する。
【0026】
前述したように、掘削機の掘進距離や掘削能力は、ドレン排出用の油圧ポンプ5を掘削始点付近に設置した場合、ケーシングの耐圧により制約を受けるのに対し、掘削機の先端掘削部Fに設置した場合、ケーシングの耐圧による制約を受けることなく油圧ポンプ2の吐出能力により定まるので、ドレン排出用の油圧ポンプ5は先端掘削部Fに設置する。その結果、油圧ポンプ5の吐出圧力を適切に選定しさえすれば、ドレン流路の径を増加させることなく、掘削機の掘削能力の向上に伴うドレン放出量の増加や掘進距離の長距離化に伴うドレン流路内の圧力損失ΔPの増加に適切に対応することができる。
【0027】
前述したように、油圧モータ1のケーシングに設けられているシール部材は、ケーシングの内側から外側に作用する圧には優れた密封機能を発揮するが、ケーシングの外側から内側に作用する圧には密封機能を十分に発揮できない。そのため、ケーシング内の圧が外気よりも低下したときには、外気がケーシング内に浸入して、ケーシング内のドレンによる潤滑機能が損なわれて油圧モータ1の摺動部分の摩耗が進み、多量の空気が浸入すると、油圧モータ1の摺動部分に焼き付きが起る。ドレン排出用の油圧ポンプ5を掘削機の先端掘削部Fに設けたこの出願の第1番目の発明のドレン排出回路では、油圧ポンプ5を掘削始点付近に設けたものとは異なり、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になりやすく、こうした問題が生じやすい。そこで、こうした問題を解決するためのこの第1番目の発明に関係する特徴的な手段について詳述する。
【0028】
第1番目の発明では、こうした問題に対応して、ドレン排出用の油圧ポンプ5の上流側の管路に油圧検出手段8aを設けるとともに、油圧検出手段8aの検出結果に基づいてその問題の発生を防止するように油圧ポンプ5を制御する演算装置8bを設けた。この点について詳述すると、図1に示す例では、ドレン排出路cからドレンを導入するためのドレン導入管路dをドレン排出路cに付設し、このドレン導入管路dに油圧検出手段8aを設けることにより、ドレン導入管路dを介して油圧ポンプ5の上流側のドレン圧を検出するようにしている。
【0029】
また、演算装置8bは、油圧モータ1のケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えるのを防止できるようにドレン排出用の油圧ポンプ5を制御するための上限の圧力設定値と、ケーシング内の圧力が負圧になるのを防止できるように油圧ポンプ5を制御するための下限の圧力設定値との上下二つの圧力設定値が予め設定されて記憶手段に記憶され、演算手段により、油圧検出手段8aで検出したドレンの圧力をこれらの圧力設定値と比較して、その比較結果に基づいてケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えるのを防ぎ、かつ、負圧になるのを防ぐように、油圧ポンプ5を制御する。具体的には、油圧検出手段8aで検出したドレン導入管路dのドレン圧が上限の圧力設定値を超えたときにはドレン排出用の油圧ポンプ5に運転指令を発してケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えるのを防ぎ、そのドレン圧が下限の圧力設定値を下回ったときには油圧ポンプ5に停止指令を発してケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐように、油圧ポンプ5を演算装置8bにより上下2点の設定値でオンオフ制御する。
【0030】
ドレン排出用の油圧ポンプ5を1点の圧力設定値でオンオフ制御することにより起る油圧ポンプ5の高頻度での運転の断続を防ぐため、第1番目発明では、このように油圧ポンプ5を2点の圧力設定値でオンオフ制御するようにするが、その場合に、下限の圧力設定値を、特に、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になるのを防止できるように設定しており、この点に本発明の最大の特徴がある。このように負圧を防止できるように下限の圧力設定値を設定する場合、この下限の圧力設定値は、種々の条件を考慮して、大気圧よりも或る程度高い圧力値に設定する。例えば、油圧検出手段8aがドレンの圧力を検出してからドレン排出用の油圧ポンプ5が停止するまでの間には、かなりの時間差(0.5秒前後)があって、その間にケーシング内のドレンが吸引されてドレンの圧力が低下するし、また、油圧ポンプ5の停止時には、後述するように油圧の脈動が発生して、間歇的にドレンの圧力低下が生じるため、大気圧よりも高い圧力値に設定する必要がある。その場合、下限の圧力設定値は、単に安全を見込んで高くするというだけではなく、運転の断続が適正な頻度で行われるように、上限の圧力設定値との関係において設計上適切な値に選定する必要がある。
【0031】
図1のドレン排出回路では、以上のような手段を採用しているので、ドレン排出用の油圧ポンプ5を、運転の断続が高頻度で行われないように、油圧検出手段8aの検出結果に基づいて演算装置8bにより上下2点の圧力設定値でオンオフ制御する。その場合、油圧モータ1のケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えないように制御するだけではなく、ケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐように制御する。このドレン排出回路では、ドレン排出用の油圧ポンプ5を特に先端掘削部F側に設けたため、掘削機の掘進距離や掘削能力を増加させても、油圧ポンプ5の吐出圧力を適切に選定すれば、油圧ホースを太くすることなく普通の太さのホースによっても、油圧モータ1のケーシング内の余剰のドレンを、ケーシングの耐圧を超えないように油圧ポンプ5で速やかに排出することができてケーシングの破損を確実に防ぐことができ、掘削機の掘削能力や掘進距離の増加に適切に対応することができる。
【0032】
また、掘削機の掘削能力や掘進距離が一定であるならば、ドレン排出用の油圧ポンプ5を掘削始点付近に設けたときに比べてドレン排出路cや油圧排出管路tの油圧ホースを取り扱いやすい細めのものにすることができて、掘削機の掘進時にホースの延長作業を行う際に、作業効率を向上させることもできる。油圧ポンプ5を先端掘削部に設けた油圧モータのドレン排出回路では、こうした優れた効果を発揮する反面、油圧ポンプ5を掘削始点付近に設けたものと異なり、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になりやすいが、このドレン排出回路では、ケーシング内の圧力が負圧にならないように油圧ポンプ5を演算装置8bで制御することにより、ケーシング内のドレンを油圧ポンプ5により過剰排出することがなくなるため、ケーシング内の圧力低下よりケーシング内に外気が浸入してドレンの潤滑機能が損なわれるのを防ぐことができる。
【0033】
図2に示す掘削機の油圧モータのドレン排出回路は、図1のドレン排出回路において、ドレン排出路cのうちの先端掘削部F側におけるドレン排出用の油圧ポンプ5の上流側にアキュムレータ15を設けたものである。油圧ポンプ5を制御してケーシング内のドレン圧を調整する過程で、ドレン排出路c内に強い油圧の脈動が生じ、油圧モータ1のケーシング内の圧力が設定圧力値よりも上昇したり下降したりしてケーシングの耐圧を超えたり負圧になったりする恐れがある。図2に示す例では、ドレン排出用の油圧ポンプ5の上流側のドレン排出路cにアキュムレータ15を設けていてドレン排出路c内の油圧の脈動をアキュムレータ15で吸収するようにしているので、油圧モータ1のケーシング内のドレン圧を調整する過程で、万一、ドレン排出路c内に強い油圧の脈動が生じても、ケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えたり負圧になったりするのを防ぐことができて、ケーシングが破損したりケーシング内へ外気が浸入してドレンによる潤滑機能が損なわれたりするのを一層確実に防ぐことができる。このアキュムレータ15は、耐圧容器にガスを封入した通常の構造のものでもよいが、比較的低圧で使用するので、弾性材料で形成した袋状のものでもよく、要は、ドレン排出路c内のドレン圧の脈動を吸収できるものであれば、その種類は問わない。
【0034】
図3に示す掘削機の油圧モータのドレン排出回路は、油圧モータ1を操作するための方向切換弁2を掘削始点付近の地上Rに設けた場合において第1番目の発明を適用するときの合理的な設計を示したものである。方向切換弁2が掘削始点付近の地上Rに設けられている場合に、図1の例に従ってドレン排出路cを油圧排出管路tに接続すると、ドレン排出路cが著しく長くなる。こうした問題を解決するため、図3のドレン排出回路では、油圧モータ1と方向切換弁2とを結ぶ油圧管路a及び油圧管路bを先端掘削部F側で接続する接続管路eを設け、この接続管路eにドレン排出路cを接続してドレンを導入するようにしている。そして、この接続管路eに導入したドレンを油圧管路a及び油圧管路bのうちの低圧側の方向にだけそれぞれ流し得るようにするための一対の逆止弁9を接続管路eに設けている。したがって、方向切換弁2を左位置に切り換えることにより、圧油を油圧管路aに供給し油圧管路bから排出して、油圧モータ1を正転させているときには、接続管路eに導入したドレン排出路cのドレンは、低圧側の油圧管路bに流入し、油圧排出管路tを通じて作動油タンク4に排出される。同様にして、方向切換弁2を右位置に切り換えることにより、油圧モータ1を逆転させているときには、接続管路eに導入したドレン排出路cのドレンは、低圧側の油圧管路aに流入して作動油タンク4に排出される。
【0035】
前記図3のドレン排出回路では、ドレン排出用の油圧ポンプ5の駆動源に電動機7を用いているが、図4のドレン排出回路は、図3のドレン排出回路においてドレン排出用の油圧ポンプ5の駆動源を油圧モータ10に変更した例を示すものである。この図4のドレン排出回路では、油圧ポンプ5の駆動軸6を油圧ポンプ駆動用の油圧モータ10で回転駆動するようにしているとともに、この油圧モータ10を駆動するための油圧の発生源となる油圧モータ駆動用の油圧ポンプ11を設けている。この油圧ポンプ11で発生した圧油は、油圧検出手段8aの検出結果に基づいて演算装置8bにより切り換えられる作動切換弁12を通じて油圧モータ10に適宜供給されるように構成されていて、図1の例と同様、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぎケーシングの耐圧を超えないように、油圧ポンプ5を演算装置8bでオンオフ制御するようにしている。
【0036】
具体的に述べると、作動切換弁12は、ドレン導入管路dのドレン圧が予め設定した上限の設定圧力値を超えたときに演算装置8bにより左位置へ切り換えられ、油圧管路fを油圧供給管路p’を通じて油圧ポンプ11へ接続して油圧モータ10を駆動する。また、ドレン導入管路dのドレン圧が下限の設定圧力値以下になったときには右位置へ切り換えられ、油圧管路fを閉鎖して油圧モータ10を停止させるとともに、油圧供給管路p’を油圧排出管路t’接続して油圧供給管路p’に供給される油圧ポンプ11の圧油を油圧排出管路t’を通じて作動油タンク4に還流させる。油圧モータ10の駆動時に油圧モータ10から排出される圧油は、ドレン排出用の油圧ポンプ5の下流側のドレン排出路cに排出され、図3のドレン排出回路と同様、接続管路eに導入されて作動油タンク4に排出されるようになっている。図4のドレン排出回路は、このように構成されているので、作動切換弁12を油圧検出手段8aの検出結果に基づいて切り換えて油圧モータ10を制御することにより、油圧ポンプ5を、演算装置8bで制御して油圧モータ1のケーシングの耐圧を超えないように制御するだけではなく、ケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐように制御することができる。以上述べた第1番目の発明では、油圧検出手段8aの検出結果に基づいて演算装置8bにより油圧ポンプ5をオンオフ制御しているが、油圧ポンプ5を可変容量形のものにして演算装置8bにより流量制御するようにしてもよい。
【0037】
次に、この出願の第2番目の発明を、図5を用いて説明する。この第2番目の発明を具体化した図5に示す掘削機の油圧モータのドレン排出回路は、図1のドレン排出回路と同様、掘削機の先端掘削部Fに設置されたカッタ駆動用の油圧モータ1と掘削始点付近の地上Rに設置された作動油タンク4と油圧モータ1のケーシング内に漏出するドレンを作動油タンク4に排出するためのドレン排出路cとドレンを作動油タンク4に強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプ5とを前提条件として備えている。そして、ドレン排出路cのうちの先端掘削部側Fにドレン排出用の油圧ポンプ5を設けるとともに、この油圧ポンプ5の上流側のドレンの圧力をドレン導入管路dを介して検出する油圧検出手段(圧力スイッチ8)を設け、油圧検出手段の検出結果に基づいて、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぎケーシングの耐圧を超えないように制御されるように構成されている点で図1のドレン排出回路と変わらない。
【0038】
そこで、この図1のドレン排出回路にはみられない特徴的な技術内容について説明すると、図5のドレン排出回路では、ドレン排出用の油圧ポンプ5の上流側と下流側とを接続するバイパス路gを設けるとともに、このバイパス路gに、開放することにより油圧ポンプ5の下流側の油を上流側へ導き得る開閉弁13を設けている。また、図1における油圧検出手段8aの機能は、圧力スイッチ8にもたせており、この圧力スイッチ8は、ドレン排出用の油圧ポンプ5ではなくて開閉弁13を制御するように設けられている。それゆえ、油圧ポンプ5は、常時又は少なくとも油圧モータ1の駆動中は継続的に運転するようにしている。開閉弁13は、圧力スイッチ8の開閉により発せられる電気信号により2位置に切り換えられてバイパス路gを開放したり閉鎖したりする電磁式切換弁である。
【0039】
すなわち、開閉弁13は、ドレン導入管路dのドレン圧が予め設定した設定圧力値を超えたときには圧力スイッチ8により図5に示すように左位置へ切り換えられて閉じている。この状態では、油圧モータ1のケーシング内のドレンは、ケーシングの耐圧を超えないように、ドレン排出路cを通じてドレン排出用の油圧ポンプ5で作動油タンク4に排出し続けられる。また、ドレン導入管路dのドレン圧が設定圧力値以下になったときには圧力スイッチ8により右位置へ切り換えられて開き、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐように、バイパス路gを通じて油圧ポンプ5の下流側の圧油を上流側へ還流させる。
【0040】
このように、ドレン排出用の油圧ポンプ5の上流側のドレンの圧力を圧力スイッチ8で検出し、その検出結果に基づいて開閉弁13を制御することにより、油圧ポンプ5の下流側の圧油を上流側へ還流させて、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になるのを積極的に防ぐようにしているので、ケーシング内の圧力低下よりケーシング内に外気が浸入してドレンの潤滑機能が損なわれるのを確実に防ぐことができる。図5に示す例では、油圧ポンプ5を一つの設定圧力値に基づいて圧力スイッチ8によりオンオフ制御するようにしていて、開閉弁13が高頻度で開閉する傾向になるが、こうした傾向を緩和するため、第1番目の発明の説明で述べたように、上限と下限の二つの設定圧力値を設定するとともに油圧検出手段を圧力センサと演算器とで構成して制御するようにしてもよい。
【0041】
図6に示す掘削機の油圧モータのドレン排出回路は、以上述べた図5のドレン排出回路において、図2のドレン排出回路と同様、ドレン排出路cのうちの先端掘削部F側におけるドレン排出用の油圧ポンプ5の上流側にアキュムレータ15を設けたものである。開閉弁13を開閉してケーシング内のドレン圧を調整する過程でもドレン排出路c内に油圧の脈動が生じるが、この図6のドレン排出回路では、こうした過程で生じるドレン排出路c内の油圧の脈動をアキュムレータ15で吸収するようにしたものである。したがって、図6のドレン排出回路でも、図2のドレン排出回路と同様、油圧モータ1のケーシング内のドレン圧を調整する過程で、万一、ドレン排出路c内に強い油圧の脈動が生じても、ケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えたり負圧になったりするのをアキュムレータにより防ぐことができて、油圧モータ1のケーシングの破損やドレンの潤滑機能の低下を一層確実に防ぐことができる。
【0042】
この出願の第3番目の発明を、図7を用いて説明する。この第3番目の発明を具体化した図7に示す掘削機の油圧モータのドレン排出回路は、前記図5のドレン排出回路において、バイパス路gに設けた開閉弁13を減圧弁14で置換して圧力スイッチ8を省略したものであり、その他の構造については、図5のドレン排出回路と実質上変わらない。減圧弁14は、出口側の圧力が予め設定した設定圧力値以下になったときに開放してドレン排出用の油圧ポンプ5の下流側の圧油をバイパス路gを通じて上流側へ導き、油圧ポンプ5の上流側のドレン圧を常に設定圧力値より高く保持するするようにする働きをする。ここでは、減圧弁4として、特に、開放時に下流側の圧力を一定に保つように開度を調整する機能を有する減圧弁を用いているので、結果的には、ドレン排出用の油圧ポンプ5の吐出量と作動油タンク4へのドレンの排出量との差分がバイパス路gを通じて減圧弁14により常時還流されることとなる。図7のドレン排出回路では、こうした減圧弁14をバイパス路gに設けて、減圧弁14により、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐように、油圧ポンプ5の下流側の圧油を上流側へ還流させるようにしている。
【0043】
ドレン排出用の油圧ポンプ5は、図5の例と同様、常時又は少なくとも油圧モータ1の駆動中は継続的に運転するようにしていて、油圧モータ1のケーシング内のドレンを、ケーシングの耐圧を超えないようにドレン排出用の油圧ポンプ5で排出し続ける。また、減圧弁14をバイパス路gに設け、その出口側の圧力が予め設定した圧力以下になったときに減圧弁14を開放して油圧ポンプ5の下流側の圧油を上流側へ還流させることにより、油圧モータ1のケーシング内の圧力が負圧になるのを積極的に防ぐようにしたので、ケーシング内の圧力低下よりケーシング内に外気が浸入してドレンの潤滑機能が損なわれるのを確実に防ぐことができる。この図7のドレン排出回路では、図5のドレン排出回路で圧力スイッチ8と共に設けられる開閉弁13を減圧弁14に代えて圧力スイッチ8を不要にしているので、ドレン排出回路を製作する場合、図5のものに比べて部品点数を少なくし、ひいては組立工程を簡素化することができる。また、減圧弁14の下流側の圧力を一定に保つように圧力調整できるので、油圧モータ1のケーシング内の圧力を最適な状態に保つことができる。
【0044】
図8に示す掘削機の油圧モータのドレン排出回路は、以上述べた図7のドレン排出回路において、ドレン排出路cのうちの先端掘削部F側におけるドレン排出用の油圧ポンプ5の上流側にアキュムレータ15を設けたものである。この図8のドレン排出回路は、油圧モータ1のケーシング内のドレン圧を減圧弁14により調整する過程で生じるドレン排出路c内の油圧の脈動をアキュムレータ15で吸収するようにしたものである。したがって、その調整の過程で、万一、ドレン排出路c内に強い油圧の脈動が生じても、油圧モータ1のケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えたり負圧になったりするのをアキュムレータ15により防ぐことができて、図2のドレン排出回路と同様の効果を奏する。
【0045】
以上述べた図2乃至図8のドレン排出回路では、何れも、ドレン排出用の油圧ポンプ5を特に掘削機の先端掘削部F側に設けているので、掘削機の掘進距離や掘削能力を増加させても、図1のドレン排出回路と同様、ホースを太くすることなく、油圧モータ1のケーシング内の余剰のドレンを油圧ポンプ5で速やかに排出することができてケーシングの破損を確実に防ぐことができ、掘削機の掘削能力や掘進距離の増加に適切に対応することができる。また、掘削機の掘削能力や掘進距離が一定であるならば、ドレン排出用の油圧ポンプ5を掘削始点付近に設置したときに比べてドレン排出路cや油圧排出管路tの油圧ホースを取り扱いやすい細めのものにすることができて、掘削機の掘進時に油圧ホースの延長作業を行う際に、作業効率を向上させることもできる。
【0046】
以上述べた例では、ケーシング内のドレンを回収する油圧モータがカッタ駆動用の油圧モータ1である場合について示したが、油圧モータは、必ずしもカッタ駆動用のものである必要はなく、スクリューコンベア駆動用、エレクタ駆動用等、掘削機の先端掘削部に設置されるものであれば、その用途は限定されない。以上述べた例では、ドレン排出路cの下流側を先端掘削部F内で油圧排出管路tや接続管路eに接続しているが、このドレン排出路cは、油圧排出管路tや接続管路eを介さないで、直接作動油タンク4に接続するようにしてもよい。この出願の第2番目の発明及び第3番目の発明については、ドレン排出用の油圧ポンプ5の駆動源に電動機7を用いた例しか示していないが、図4の例に則ってドレン排出用の油圧ポンプ5の駆動源に油圧モータ10を用いるようにしてもよい。また、この出願の第2番目の発明及び第3番目の発明については、油圧モータ1の操作用の方向切換弁2を掘削始点付近の地上Rに設けた場合における図3に相当する具体化例を示していないが、図3にドレン排出回路は、第2番目の発明及び第3番目の発明に適用することができ、以上述べた各図における技術内容は、この出願の各発明に取捨選択して適用することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この出願の第1番目乃至第3番目の発明は、それぞれ、「課題を解決するための手段」の項で示した1)乃至3)の手段を採用しているので、この出願の各発明によれば、「ドレン排出用の油圧ポンプが掘削機の先端掘削部側に設けられ、油圧モータのケーシング内の圧力上昇によりケーシングが破損するのを防ぐだけではなく、油圧モータのケーシング内の圧力低下によりケーシング内に外気が浸入してドレンによる潤滑機能が損なわれるのを防ぐことができる掘削機の油圧モータのドレン排出回路」が得られる。これらの発明では、何れも、ドレン排出用の油圧ポンプを特に掘削機の先端掘削部側に設けているので、掘削機の掘進距離や掘削能力を増加させても、ドレン排出路の油圧ホースを太くすることなく、油圧モータのケーシング内の余剰のドレンを油圧ポンプで速やかに排出することができてケーシングの破損を確実に防ぐことができ、掘削機の掘削能力や掘進距離の増加に適切に対応することができる。また、掘削機の掘削能力や掘進距離が一定であるならば、油圧ポンプを掘削始点付近に設置したときに比べてドレン排出路の油圧ホースを取り扱いやすい細めのものにすることができて、掘削機の掘進時に油圧ホースの延長作業を行う際に、作業効率を向上させることもできる。
【0048】
特に、この出願の第2番目の発明では、油圧モータのケーシング内のドレンの圧力が低下したときに、ドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ還流させて、ケーシング内の圧力が負圧になるのを積極的に防ぐようにしているので、ケーシング内に外気が浸入してドレンによる潤滑機能が損なわれるのを確実に防ぐことができる。また、この出願の第3番目の発明では、第2番目の発明で油圧検出手段と共に設けられる開閉弁を減圧弁に代えて油圧検出手段を不要にしているので、第2番目の発明と同様の効果を奏するだけではなく、発明品を製作する場合、第2番目の発明に比べて部品点数を少なくし、ひいては組立工程を簡素化することができる。この出願の各発明を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項4に記載のように具体化すれば、油圧モータのケーシング内のドレン圧の調整過程で、万一、ドレン排出路内に強い油圧の脈動が生じても、ケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えたり負圧になったりするのをアキュムレータにより防ぐことができて、油圧モータのケーシングの破損やドレンの潤滑機能の低下を一層確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の第1番目の発明のドレン排出回路についての具体化例を示す油圧回路図である。
【図2】図1のドレン排出回路についての第1の変形例を示す油圧回路図である。
【図3】図1のドレン排出回路についての第2の変形例を示す油圧回路図である。
【図4】図1のドレン排出回路についての第3の変形例を示す油圧回路図である。
【図5】この出願の第2番目の発明のドレン排出回路についての具体化例を示す油圧回路図である。
【図6】図5のドレン排出回路についての変形例を示す油圧回路図である。
【図7】この出願の第3番目の発明のドレン排出回路についての具体化例を示す油圧回路図である。
【図8】図7のドレン排出回路についての変形例を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 カッタ駆動用の油圧モータ
2 方向切換弁
3 油圧モータ駆動用の油圧ポンプ
4 作動油タンク
5 ドレン排出用の油圧ポンプ
6 ドレン排出用の油圧ポンプの駆動軸
7 油圧ポンプ駆動用の電動機
8 圧力スイッチ
8a 油圧検出手段
8b 演算装置
9 逆止弁
10 油圧ポンプ駆動用の油圧モータ
11 油圧モータ駆動用の油圧ポンプ
12 作動切換弁
13 開閉弁
14 減圧弁
15 アキュムレータ
F 掘削機の先端掘削部
R 掘削始点付近の地上
c ドレン排出路
g バイパス路
p 油圧供給管路
t 油圧排出管路
Claims (6)
- 掘削機の先端掘削部に設置された油圧モータと掘削始点付近に設置された作動油タンクと油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを作動油タンクに排出するためのドレン排出路とドレンを作動油タンクに強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプとを有する掘削機の油圧モータのドレン排出回路において、ドレン排出路のうちの先端掘削部側にドレン排出用の油圧ポンプを設け、この油圧ポンプの上流側に、その上流側のドレンの圧力を検出する油圧検出手段を設けるとともに、ケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えるのを防止できるようにドレン排出用の油圧ポンプを制御するための上限の圧力設定値とケーシング内の圧力が負圧になるのを防止できるようにドレン排出用の油圧ポンプを制御するための下限の圧力設定値との上下二つの圧力設定値を設定し、油圧検出手段の検出結果をこれらの圧力設定値と比較してその比較結果に基づいてケーシング内の圧力がケーシングの耐圧を超えるのを防ぎかつ負圧になるのを防ぐようにドレン排出用の油圧ポンプを制御する演算装置を設けたことを特徴とする掘削機の油圧モータのドレン排出回路。
- 掘削機の先端掘削部に設置された油圧モータと掘削始点付近に設置された作動油タンクと油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを作動油タンクに排出するためのドレン排出路とドレンを作動油タンクに強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプとを有する掘削機の油圧モータのドレン排出回路において、ドレン排出路のうちの先端掘削部側にドレン排出用の油圧ポンプを設けるとともに、この油圧ポンプの上流側に、その上流側のドレンの圧力を検出する油圧検出手段を設け、ドレン排出用の油圧ポンプの上流側と下流側とを接続するバイパス路を設けるとともに、このバイパス路に、開放することによりドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ導き得る開閉弁を設け、油圧検出手段の検出結果に基づいて、ドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ還流させてケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐように開閉弁を制御するようにしたことを特徴とする掘削機の油圧モータのドレン排出回路。
- 掘削機の先端掘削部に設置された油圧モータと掘削始点付近に設置された作動油タンクと油圧モータのケーシング内に漏出するドレンを作動油タンクに排出するためのドレン排出路とドレンを作動油タンクに強制的に排出させるためのドレン排出用の油圧ポンプとを有する掘削機の油圧モータのドレン排出回路において、ドレン排出路のうちの先端掘削部側にドレン排出用の油圧ポンプを設けてこの油圧ポンプの上流側と下流側とを接続するバイパス路を設け、このバイパス路に、出口側の圧力が予め設定した圧力以下になったときに開放してドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ導き得る減圧弁を設け、この減圧弁によりケーシング内の圧力が負圧になるのを防ぐようにドレン排出用の油圧ポンプの下流側の圧油を上流側へ還流させるようにしたことを特徴とする掘削機の油圧モータのドレン排出回路。
- ドレン排出路のうちの先端掘削部側におけるドレン排出用の油圧ポンプの上流側にアキュムレータを設けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の掘削機の油圧モータのドレン排出回路。
- ドレン排出用の油圧ポンプの駆動源が電動機であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の掘削機の油圧モータのドレン排出回路。
- ドレン排出用の油圧ポンプの駆動源が油圧モータであることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の掘削機の油圧モータのドレン排出回路。
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