JP3813900B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機にかかり、特に、表示制御手段が独自に決定した予告演出内容を示す制御コマンドを補助演出制御手段に送信する機能を有する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技盤面のほぼ中央位置に設けられた特別図柄表示装置(可変表示装置)において複数種の特別図柄(識別情報)の変動表示を行い、その表示結果により大当りとするか否かを決定する、いわゆる特図ゲームを行うものが数多く提供されている。このような遊技機では、始動入賞口内に遊技球が入賞するタイミングで大当りとするか否かを判定するものが一般的であり、大当りとするか否かを判定する始動入賞を所定数記憶できるように構成されている。
【0003】
前述した遊技機では、リーチ表示態様や大当り表示態様が表示される旨を事前に報知するための予告演出を行う機能を備えたものがある。この予告演出としては、例えば、可変表示結果が確定する以前の段階で、特別図柄の可変表示態様や背景画像が変化したり、所定のキャラクタが登場又は変化したり、ランプ・LED等の発光体を明滅させたり、音声出力を行ったりすることによって行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、予告演出に用いられる各電気部品の制御は、複数の演出制御手段によってそれぞれ行われるので、各演出制御基板間においてそれぞれの演出を開始するタイミングにずれが生じるおそれがあった。
【0005】
また、複数の演出制御手段によって実行される予告演出の内容は、遊技制御手段によって決定されているので、豊富な演出を行う構成とすると、遊技制御手段の処理負担が増大するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、複数の演出制御手段を用いて行われる予告演出の演出内容の決定に関する遊技制御手段の処理負担を軽減させるとともに、複数の演出制御手段を用いて行われる予告演出において同期ずれが生じてしまうことを防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の観点にかかる遊技機は、図1に示すように、複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置(例えば、可変表示装置6)を有し、所定条件を満たすことによって大当りとすることが遊技制御手段(例えば、CPU33を含む遊技制御手段33a)により決定されたときに、遊技制御手段から送信される演出態様種別(例えば、予告を示す所定の変動表示に合わせて実行される演出態様の種別)を指示する演出態様指示コマンド(例えば、変動パターンコマンド80XX(H))にもとづいて可変表示装置における識別情報の可変表示制御を含む表示制御を表示制御手段(例えば、表示制御用CPU81を含む表示制御手段81a)により行わせ、識別情報の変動表示結果を大当り表示態様(例えば、大当り遊技状態)とするとともに、遊技制御手段により遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態とする遊技機であって、識別情報の可変表示に対応した補助演出を実行する補助演出制御を行う補助演出制御手段(例えば、ランプ制御用CPU60と音制御用CPU71の少なくとも何れか一方を含む補助演出制御手段100a)を備え、表示制御手段と補助演出制御手段とのうちのいずれか一方が、遊技制御手段からの演出態様指示コマンドの受信にもとづいて、識別情報の変動表示結果が所定の表示態様となることを予告する予告演出(例えば、リーチ予告演出、大当り予告演出)の演出内容を予め用意されている複数種類の演出内容の中から決定する予告演出決定手段と、遊技制御手段から受信したコマンドが補助演出制御手段と表示制御手段とのうちの他方の制御手段(予告演出決定手段が表示制御手段に含まれる場合には他方の制御手段は補助演出制御手段、予告演出決定手段が補助演出制御手段に含まれる場合には他方の制御手段は表示制御手段)に送信すべきコマンドであるか否かを判定する判定手段と、判定手段により他方の制御手段に送信すべきコマンドであると判定されたときに、遊技制御手段から受信したコマンドを他方の制御手段に送信する(例えば、ステップS754にて設定した制御コマンドをステップS707にて送信する)第1演出制御コマンド送信手段と、予告演出決定手段が決定した予告演出の演出内容を示す予告演出指示コマンド(例えば、予告指定コマンドE0XX(H))を他方の制御手段に送信する(例えば、ステップS817にて設定した制御コマンドをステップS707にて送信する)第2演出制御コマンド送信手段とを含むことを特徴としている。
【0008】
このように構成することにより、複数の演出制御手段(表示制御手段、補助演出制御手段)を用いて行われる予告演出の演出内容の決定に関する遊技制御手段の処理負担を軽減させることができるとともに、複数の演出制御手段を用いて行われる予告演出において同期ずれが生じてしまうことを防止することができる。
【0009】
この場合、補助演出制御手段は、音出力部(例えば、スピーカ27)における音出力態様を制御する音制御手段(例えば、音制御用CPU71を含む音制御手段)または発光部(例えば、ランプ・LED)における明滅態様を制御する発光制御手段(例えば、ランプ制御用CPU60を含むランプ制御手段)の少なくとも何れか一方であるように構成されていてもよい。このように構成すれば、表示制御手段と、音制御手段と発光制御手段の少なくとも何れか一方とにより行われる予告演出の演出内容の決定に関する遊技制御手段の処理負担を軽減させることができるとともに、それらの複数の演出制御手段を用いて行われる予告演出において同期ずれが生じてしまうことを防止することができる。
【0010】
また、第2演出制御コマンド送信手段は、予告演出に用いられるキャラクタの種別(例えば、予告演出に用いるキャラクタの種類)または予告演出における識別情報の変動態様の種別(例えば、予告演出として実行される「すべり」や「もどり」などの識別情報の変動態様の種類)の少なくとも何れか一方を示す情報を含む予告演出指示コマンドを送信する構成とされていてもよい。このように構成されている場合には、予告演出に用いられるキャラクタの種別の決定や予告演出における識別情報の変動態様の種別の決定に関する遊技制御手段の処理負担を軽減させることができる。
【0011】
さらに、第2演出制御コマンド送信手段が、音出力部における音出力態様と発光部における明滅態様とを指示する予告演出指示コマンドを送信するように構成されていてもよい。このように構成されている場合には、音出力態様の指示と明滅態様の指示を共通のコマンドによって行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態における遊技機としては、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる可変表示装置により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機を例にとって説明する。しかし、適用対象となる遊技機は、これに限るものではなく、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、例えば、第2種あるいは第3種に分類される遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。
【0013】
まず、CR式第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図2はパチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2が着脱可能に取り付けられる遊技機用枠3とで構成される。遊技盤2の前面には遊技領域4が形成されている。なお、遊技機1の前面側の下部右側には、打球を発射するハンドル5が設けられている。
【0014】
遊技領域4の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置6が設けられている。可変表示装置6は、LCDによって構成され、「左」、「中」、「右」の3つ特別図柄が表示される図柄表示エリア(可変表示部)が設けられている。図柄表示エリアには、変動表示の表示結果が大当り表示態様であるか否かを特定するための有効ラインが予め設定されている。有効ライン上で最終的に停止した各特別図柄の組合せによって大当り表示態様であるか否かが特定され、有効ライン上に各特別図柄が同一図柄で揃っている場合に大当り表示態様であることが特定される。したがって、遊技者は可変表示装置6における有効ライン上の表示態様を確認することで、大当りとなったか否かを容易に認識することができる。
【0015】
また、可変表示装置6には、始動入賞口7に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(以下、始動記憶表示エリア)8が設けられている。始動記憶表示エリアには、始動入賞記憶数が4未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的には、通常青色表示であった表示を赤色表示に変化させる。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリア8とが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすることができる。なお、始動記憶表示エリア8を図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この例では、始動記憶表示エリア8を可変表示装置6に設けるようにしているが、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置6とは別個に設けるようにしてもよい。
【0016】
可変表示装置6の下方には、開閉動作を行う普通電動役物9を兼用する始動入賞口7と、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド等を駆動することで開状態とされる大入賞口10とが上下に並んで配設されており、始動入賞口7の左側には、ゲート13が配設されている。大入賞口10は、大入賞口扉11を開閉することによって開状態あるいは閉状態とされる。ゲート13に遊技球が入賞すると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、普通図柄表示装置14において表示状態が変化する可変表示が開始される。普通図柄表示装置14の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器15が設けられている。また、遊技盤2には、複数の入賞口16,17,18,19が設けられている。
【0017】
遊技機用枠3の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ20L,20Rが設けられている。また、遊技領域4の外周には、天枠ランプ21a、左枠ランプ21b及び右枠ランプ21cが設けられている。さらに、図示はしないが、遊技領域4における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾用LEDが設置されている。天枠ランプ21a、左枠ランプ21b及び右枠ランプ21c及び装飾用LEDは、遊技機に設けられている発光体の一例である。
【0018】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面から見た背面図である。図3に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置6等を制御する表示制御基板80、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)30が設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板40が設置されている。また、遊技盤2に設けられている各種装飾LED及び普通図柄始動記憶表示器15等、枠側に設けられている天枠ランプ21a等を点灯制御するランプ制御基板60、スピーカ20L,20Rからの音発生を制御する音制御基板70も設けられている。また、所定の電源電圧を供給するための電源回路が搭載された電源基板150が設けられている。さらに、主基板30からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた盤用外部端子基板50と、賞球個数や球貸し個数等の各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた枠用外部端子基板51とが設置されている。
【0019】
図4は、遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源部(電源基板)150と、遊技制御部(主基板)30と、入力部52と、出力部53と、表示制御部(表示制御基板)80と、音制御部(音制御基板)70と、ランプ制御部(ランプ制御基板)60と、払出制御部(払出制御基板)40と、盤用外部端子基板50と、枠用外部端子基板51とを備えている。
【0020】
遊技制御部30は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM31、ワークメモリとして使用されるRAM32、プログラムに従って制御動作を行うCPU33及びI/Oポート部34を含む。なお、CPU33はROM31に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU33が実行する(又は、処理を行う)ということは、CPU33がプログラムに従って制御を実行することをいう。このことは、主基板30以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、図示はしないが、遊技制御部30は、入力部52からの信号入力を受け付けるスイッチ回路と、出力部53に向けて駆動信号の出力を行うソレノイド回路とを備えている。なお、遊技制御部30は、遊技に用いられる各種の乱数を生成する機能、表示制御部100や払出制御部40に制御コマンドを出力する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等の各種の機能を有している。
【0021】
入力部52は、始動入賞口7への入賞球を検出する始動口スイッチ7a、ゲート13への入賞球を検出するゲートスイッチ13a、大入賞口10から遊技盤2の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球を検出する特定領域スイッチ22、大入賞口10からの入賞球を検出するカウントスイッチ23、各入賞口16,17,18,19への入賞球を検出する入賞口スイッチ16a,17a,18a,19a等の各種の検出手段によって構成される。上記の各スイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球の検出等の、各種の検出を行うことができる検出手段であれば、その名称を問わない。
【0022】
出力部53は、普通電動役物9を開閉するための普通電動役物ソレノイド9a、大入賞口扉11の開閉に用いられる大入賞口扉ソレノイド11a及び大入賞口10内の経路の切り換えに用いられる大入賞口内誘導板ソレノイド12a等の各種の駆動手段によって構成される。
【0023】
図4に示すように、表示制御部80は、可変表示装置6や普通図柄表示装置14等の表示に関する制御を行う。また、音制御部70は、スピーカ20L,20R等の音に関する制御を行う。さらに、ランプ制御部60は、天枠ランプ21a等の発光体に関する制御を行う。なお、表示制御部80は、表示制御に用いられる各種の乱数を生成する機能、音制御部70やランプ制御部60に制御コマンドを出力する機能を有している。
【0024】
払出制御部40は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を実行する機能を有している。また、盤用外部端子基板50及び枠用外部端子基板51は、各種遊技関連情報を外部に出力する役割を果たす。さらに、電源部150は、パチンコ遊技機1内の各回路に、所定の電源電圧を供給するために設けられている。
【0025】
ここで、本例のパチンコ遊技機1における遊技の様子について説明する。打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域4に入り、その後、遊技領域4を下りてくる。打球が始動入賞口7に入り始動口スイッチ7aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置6において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0026】
可変表示装置6における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時における有効ライン上の特別図柄の組合せが大当り表示態様であると、大当り遊技状態に移行する。具体的には、大入賞口10が、一定時間経過するまで、又は、所定個数(例えば、10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、大入賞口10の開放中に打球がV入賞領域に入賞し特定領域スイッチ22で検出されると、継続権が発生し大入賞口10が再度開放される。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。
【0027】
停止時の可変表示装置6における特別図柄の組合せが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組合せである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0028】
なお、可変表示装置6上に表示される特別図柄の仮停止タイミングや変動時間等は、後述する変動パターン指定コマンドに従って一意に定まっている。すなわち、表示制御部80は、遊技制御部30からの変動パターンコマンドを受け取ったタイミングから、可変表示装置6上における特別図柄の変動制御を実行する。また、音制御部70及びランプ制御部60は、それぞれ、表示制御部80からの変動パターンコマンドを受け取ったタイミングから、スピーカ20L,20Rからの音声出力及びランプ・LED21a等の明滅表示を実行する。このことで、可変表示装置6上における特別図柄の変動制御、スピーカ20L,20Rからの音声出力及びランプ・LED21a等の明滅表示が連動して行われるように制御される。
【0029】
図5は、表示制御用マイクロコンピュータ等が搭載された表示制御基板80内の回路構成を、可変表示装置6の一実現例であるLCD(液晶表示装置)6a、普通図柄表示装置14、主基板30の出力ポート(ポート0,2)340,342及び出力バッファ回路350,35Aとともに示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)342からは8ビットのデータが出力され、出力ポート340からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。なお、この実施の形態では、可変表示装置6はLCDで実現されているが、可変表示装置6は、CRT、ドットマトリクス表示器、7セグメント表示器等他の表示装置によって実現されていてもよい。
【0030】
表示制御用CPU(以下の説明において「表示制御用マイクロコンピュータ」という意味で用いることもある)81は、制御データROM82に格納されたプログラムに従って動作し、主基板30からノイズフィルタ87及び入力バッファ回路88Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路88Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路88A,88Bとして、例えば、汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。なお、表示制御用CPU81がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路88A,88Bと表示制御用CPU81との間に、I/Oポートが設けられる。
【0031】
そして、表示制御用CPU81は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD6aに表示される画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)83に与える。VDP83は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP83は、入力したデータに従ってLCD6aに表示するための画像データを生成し、R,G,B信号及び同期信号をLCD6aに出力する。
【0032】
なお、図5には、VDP83をリセットするためのリセット回路84、VDP83に動作クロックを与えるための発振回路85、及び使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD6aに表示される人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等からなる画像等である。
【0033】
入力バッファ回路88A,88Bは、主基板30から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、表示制御基板80側から主基板30側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路88A,88Bは、入力ポートともに不可逆性情報入力手段を構成する。表示制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板30側に伝わることはない。
【0034】
高周波信号を遮断するノイズフィルタ87として、例えば、3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ87の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。また、主基板30のバッファ回路350,35Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
【0035】
図6は、表示制御基板80及び発光体制御用マイクロコンピュータ等が搭載されたランプ制御基板60における信号送受信部分を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技領域4の外側に設けられている天枠ランプ21a、左枠ランプ21b、右枠ランプ21cや遊技盤に設けられている装飾ランプ等のランプ・LED24の点灯/消灯を示すランプ制御コマンドが表示制御基板80からランプ制御基板60に出力される。また、普通図柄始動記憶表示器15の点灯個数を示すランプ制御コマンドも表示制御基板80からランプ制御基板60に出力される。
【0036】
図6に示すように、ランプ制御に関するランプ制御コマンドは、表示制御用CPU81におけるI/Oポート部の出力ポートから出力される。出力ポートは、8ビットのデータと、1ビットのINT信号とを出力する。ランプ制御基板60において、表示制御基板80からの制御コマンドは、ランプ制御用CPU(以下の説明において「発光体制御用マイクロコンピュータ」という意味で用いることもある)61におけるI/Oポート部の入力ポートを介してランプ制御用CPU61に入力する。なお、ランプ制御用CPU61がI/Oポートを内蔵していない場合には、ランプ制御用CPU61の前段にI/Oポートが設けられる。
【0037】
ランプ制御基板60において、ランプ制御用CPU61は、表示制御用CPU81に対してACK信号を出力する。ACK信号は、ランプ制御用CPU61におけるI/Oポート部の出力ポートから出力される。
【0038】
ランプ制御基板60において、ランプ制御用CPU61は、各制御コマンドに応じて定義されているランプ・LED24の点灯/消灯パターンに従って、該当するランプ・LED24に対して出力ポート62から点灯/消灯信号を出力する。出力ポート62から出力された点灯/消灯信号は、I/Oエクスパンダ(複数のI/Oポートを備えた出力ポートIC)63aを介して該当するランプ・LED24に出力される。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU61の内蔵ROM又は外付けROMに記憶されている。
【0039】
なお、図5に示すランプ制御基板60に搭載された回路の一部(例えば、I/Oエクスパンダ63a)が別個の基板に搭載される構成とされていてもよい。
【0040】
図7は、表示制御基板80における音声制御コマンドの信号送信部分及び音制御用マイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板70の構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進行に応じて、遊技領域4の外側に設けられているスピーカ20L,20Rの音声出力を指示するための音制御コマンドが、表示制御基板80から音声制御基板70に出力される。
【0041】
音制御基板70において、音制御用CPU(以下の説明において「音制御用マイクロコンピュータ」という意味で用いることもある)71は、表示制御用CPU81に対してACK信号を出力する。ACK信号は、音制御用CPU71におけるI/Oポート部の出力ポートから出力される。
【0042】
図7に示すように、音声制御コマンドは、表示制御用CPU81におけるI/Oポート部の出力ポートから出力される。出力ポートは、8ビットのデータと、1ビットのINT信号とを出力する。音制御基板70において、表示制御基板80からの制御コマンドは、音制御用CPU71におけるI/Oポート部の入力ポートを介して音制御用CPU71に入力する。なお、音制御用CPU71がI/Oポートを内蔵していない場合には、音制御用CPU71の前段にI/Oポートが設けられる。
【0043】
そして、例えば、デジタルシグナルプロセッサによる音声合成回路72は、音声制御用CPU71の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路73に出力する。音量切替回路73は、音声制御用CPU71の出力レベルを、設定されている音量(例えば、遊技機に設けられているボリューム切替スイッチの操作状態に応じた音量)に応じたレベルにして音量増幅回路74に出力する。音量増幅回路74は、増幅した音声信号をスピーカ20L,20Rに出力する。
【0044】
なお、図7に示す音制御基板70に搭載されている回路の一部(例えば、音量切替回路73と音量増幅回路74)が別個の基板に搭載される構成とされていてもよい。
【0045】
図8は、表示制御基板80からランプ制御基板60や音制御基板70に送信される制御コマンド(ランプ制御コマンド、音制御コマンド)の送信形態を示すタイミング図である。
【0046】
表示制御基板80における演出制御手段(表示制御用CPU81)は、制御コマンドを送信するときに、図8に示すように、コマンドデータ(MODEデータ又はEXTデータ)をI/Oポートに設定し、STB信号をオン(ローレベル)にする。制御コマンドを受信する受信側の基板(ランプ制御基板60、音制御基板70)における演出制御手段(ランプ制御用CPU61、音制御用CPU71)は、STB信号がオン状態になったことを検出すると、I/Oポートを介してコマンドデータを入力するとともに、受信完了を伝えるためにACK信号をオン(ローレベル)にする。
【0047】
表示制御用CPU81は、ACK信号がオン状態になったことを確認したら、STB信号をオフにする。受信側の演出制御手段(ランプ制御用CPU61、音制御用CPU71)は、STB信号がオフ状態になったことを確認したら、ACK信号をオフにする。以上のようにして、1バイトのコマンドデータの送受信が実現される。なお、2バイト構成の制御コマンドの2バイト目も、1バイト目と同様に送受信される。
【0048】
この実施の形態では、図8に示すような形態でランプ制御コマンド及び音制御コマンドが送受信されるが、図8に示された形態は一例であって、表示制御用CPU81からコマンドデータがランプ制御用CPU61や音制御用CPU71に向けて送信され、ランプ制御用CPU61や音制御用CPU71がコマンドデータを受信したことを示す応答としての情報を表示制御用CPU81に対して送信するのであれば、すなわち双方向通信によってコマンドデータを送受信するのであれば、いかなる形態で制御コマンドが送受信されてもよい。例えば、ACK信号に代えて受信完了を示すコマンドを表示制御用CPU81に送信するようにしてもよい。また、この実施の形態では、後述するようにコマンドデータは2バイト構成であるが、1バイト構成でも3バイト以上の構成でもよいし、パラレル送受信(この例では8ビットパラレル)に限らず、シリアル送受信によってもよい。
【0049】
また、双方向通信に限らず、表示制御基板80からランプ制御基板60や音制御基板70への方向にのみデータ又は信号を送信可能であるように構成してもよい。さらに、上述した主基板30と表示制御基板80との間で行われている通信方法と同じ方法によって、表示制御基板80とランプ制御基板60や音制御基板70との間でデータや信号をやりとりするようにしてもよい。このように構成すれば、データや信号の通信に関する制御プログラムの基本部分等を共通にすることができ、データや信号の通信に関する制御プログラムを大幅な変更を加えることなく各基板で流用することができる。
【0050】
次に遊技機の動作について説明する。図9は、主基板30における遊技制御手段(CPU33及びROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU33は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU33は、まず、必要な初期設定を行う。
【0051】
初期設定処理において、CPU33は、まず、割込み禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込みモードを割込みモード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
【0052】
この実施の形態で用いられるCPU33は、I/Oポート(PIO)及びタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0053】
この実施の形態で用いられているCPU33には、マスク可能な割込みのモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込みが発生すると、CPU33は、自動的に割込み禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0054】
割込みモード0:割込み要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)又はCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU33は、RST命令に対応したアドレス又はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU33は自動的に割込みモード0になる。よって、割込みモード1又は割込みモード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込みモード1又は割込みモード2に設定するための処理を行う必要がある。
【0055】
割込みモード1:割込みが受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0056】
割込みモード2:CPU33の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。すなわち、割込み番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込みベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。したがって、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込み処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込み要求を行うときに割込みベクタを送出する機能を有している。
【0057】
よって、割込みモード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込み要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込み処理を設置することが可能になる。さらに、割込みモード1とは異なり、割込み発生要因毎のそれぞれの割込み処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU33は割込みモード2に設定される。
【0058】
次いで、CPU33は、遊技機に設けられているクリアスイッチがオン状態であるか否かを確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU33は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜ステップS12)。クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えば、パリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU33は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
【0059】
バックアップありを確認したら、CPU33は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS9)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0060】
初期化処理では、CPU33は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う。さらに、サブ基板(表示制御基板80、払出制御基板40)を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS11)。初期化コマンドとして、可変表示装置6に表示される初期図柄を示すコマンドや、払出可能状態であることを示す払出可能状態指定コマンド等がある。
【0061】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるようにCPU33に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS12)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0062】
初期化処理の実行(ステップS10〜S12)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS14)及び初期値用乱数更新処理(ステップS15)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理及び初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込み禁止状態とされ(ステップS13)、表示用乱数更新処理及び初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込み許可状態とされる(ステップS16)。表示用乱数とは、可変表示装置6に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0063】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込み禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込み処理でも実行されることから、タイマ割込み処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS14の処理中にタイマ割込みが発生してタイマ割込み処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS14の処理中では割込み禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0064】
タイマ割込みが発生すると、CPU33は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図10に示すステップS21〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU33は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ12a、始動口スイッチ7a、カウントスイッチ23及び入賞口スイッチ16a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0065】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU33は、さらに、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24)。
【0066】
図11は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2−1〜2−3:特別図柄の左右中のはずれ図柄決定用(特別図柄左右中)
(3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(5)ランダム5:普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
【0067】
なお、図10に示された遊技制御処理におけるステップS23では、CPU33は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、及び(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数又は初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(7)の乱数以外の普通図柄に関する乱数等も用いられている。
【0068】
さらに、CPU33は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示装置14の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0069】
次いで、CPU33は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM32の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0070】
さらに、CPU33は、例えば、ホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0071】
また、CPU33は、所定の条件が成立したときにソレノイド回路に駆動指令を行う(ステップS30)。普通電動役物9又は大入賞口扉11を開状態又は閉状態としたり、大入賞口10内の遊技球通路を切り替えたりするために、主基板30が備えるソレノイド回路は、駆動指令に応じてソレノイド9a,11a,12aを駆動する。
【0072】
そして、CPU33は、入賞口スイッチ16a,17a,18a,19aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、入賞口スイッチ16a,17a,18a,19aのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板40に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板40に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS32)、割込み許可状態に設定する(ステップS33)。
【0073】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込み処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込み処理では、例えば、割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0074】
この実施の形態では、左図柄、中図柄及び右図柄として、それぞれ「1」〜「12」の図柄が、可変表示装置6において可変表示(変動)される。「1」〜「12」の図柄には、図柄番号0〜11の図柄番号が付されている。また、可変表示装置6における最終停止図柄(確定図柄)がそろった場合に大当りが発生する。そして、奇数の図柄でそろった場合に、大当りが発生する確率が向上した状態である高確率状態(確変状態)に変化する。
【0075】
図12は、CPU33が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図12に示す特別図柄プロセス処理は、図10のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU33は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)及び入賞確認処理(ステップS311)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS301〜S309のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0076】
入賞確認処理(ステップS311):始動入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ14aがオンするのを待つ。始動口スイッチ14aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を1加算するとともに、大当り決定用乱数等の各乱数を抽出する。
【0077】
特別図柄通常処理(ステップS301):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0078】
停止図柄設定処理(ステップS302):大当り、ハズレ、リーチとするか等を判定し、その判定結果や可変表示開始時の制御状態に基づいて、左中右図柄の停止図柄を決定する。処理を終えると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0079】
変動パターン設定処理(ステップS303):停止図柄設定処理にて決定された停止図柄に基づいて、図柄の変動パターンを決定する。処理を終えると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0080】
全図柄変動処理(ステップS304):可変表示装置6において全図柄が変動開始されるように制御する。このとき、表示制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信される。処理を終えると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。
【0081】
全図柄停止処理(ステップS305):所定時間(ステップS304でタイマにセットされる値に応じた時間)が経過すると、可変表示装置6において表示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が大当り図柄の組合せである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS301に移行するように更新する。
【0082】
大入賞口開放前処理(ステップS306):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド11aを駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行う。処理を終えると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に移行するように更新する。
【0083】
大入賞口開放中処理(ステップS307):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドデータを表示制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0084】
特定領域有効時間処理(ステップS308):特定領域スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS306に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、又は、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS309に移行するように更新する。
【0085】
大当り終了処理(ステップS309):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステップS301に移行するように更新する。
【0086】
図13は入賞確認処理を示すフローチャートである。打球が遊技盤6に設けられている始動入賞口7に入賞すると、始動口スイッチ7aがオンする。入賞確認処理において、CPU33は、始動口スイッチ7aがオンしたことを判定すると(ステップS41)、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS42)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS43)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出する。そして、それらを始動入賞記憶数の値に対応した乱数値格納エリアに格納する(ステップS44)。なお、始動入賞記憶数が4に達している場合には、始動入賞記憶数を増やす処理を行わない。すなわち、この実施の形態では、最大4個の始動入賞口14に入賞した打球数が記憶可能である。
【0087】
さらに、CPU33は、ステップS43にて加算した後の始動入賞記憶数を指定する始動入賞記憶指定のコマンド送信テーブルをセットし(ステップS45)、サブルーチンであるコマンド作成処理を実行する(ステップS46)。なお、コマンド送信テーブルをセットするとは、コマンド送信テーブルのアドレスを指定する処理(アドレスを所定のレジスタ等に設定する処理)である。そして、コマンド作成処理を実行することによって表示制御コマンド等が表示制御基板80等に送信される。この実施の形態では、表示制御手段に送信され得る各制御コマンドはROMのコマンド送信テーブルに格納されている。
【0088】
図14は、変動開始時処理を示すフローチャートである。変動開始時処理は、ステップS25の特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS301)、停止図柄設定処理(ステップS302)、及び変動パターン設定処理(ステップS303)をまとめて示す処理である。変動開始時処理において、CPU33は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合とは、可変表示装置6において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0089】
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する乱数値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている各値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納エリアに格納する。
【0090】
そして、CPU33は、ステップS53で読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用乱数の値に基づいて当り/はずれを決定する(ステップS55)。ここでは、大当り判定用乱数は0〜316の範囲の値をとることにする。図15に示すように、低確率時には、例えば、その値が「3」である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する。高確率時には、例えば、その値が「3」,「7」,「79」,「103」,「107」のいずれかである場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する。
【0091】
大当りと判定されたときには、大当り図柄決定用乱数(ランダム3)を抽出しその値に従って大当り図柄を決定する(ステップS56)。この実施の形態では、抽出されたランダム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種類の大当り図柄の組合せに対応した左右中の図柄番号が設定されている。また、ステップS53で読み出した値、すなわち抽出されている変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値に基づいて図柄の変動パターンを決定する(ステップS57)。
【0092】
はずれと判定された場合には、CPU33は、大当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。この実施の形態では、ステップS53で読み出した値、すなわち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄を決定する(ステップS58)。また、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定する(ステップS59)。そして、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する(ステップS60)。ここで、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄として、大当り図柄と一致しないようにする。
【0093】
さらに、CPU33は、左右図柄が同じになった場合には、すなわちリーチが成立することに決定された場合には、ステップS53で読み出した値、すなわち抽出されている変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値に基づいて図柄の変動パターンを決定する(ステップS61)。
【0094】
なお、高確率状態である場合に、はずれ時の変動パターンとして変動時間が短縮されたものを使用するようにしてもよい。このようにすれば、時間あたりの変動回数を多くすることができ、遊技者に対して大当りとなる機会を多く与えることができるようになる。
【0095】
以上のようにして、始動入賞に基づく図柄変動の表示態様が大当りとするか、リーチ態様とするか、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の組合せが決定される。
【0096】
次に、遊技制御手段から各電気部品制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。この実施の形態では、表示制御コマンドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板30から表示制御基板80に送信される。また、主基板30と表示制御基板80との間には、ストローブ信号を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。なお、払出制御コマンドも、8本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
【0097】
遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマンド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図16は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設定される。そして、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイト目のEXTデータが設定される。
【0098】
なお、EXTデータそのものがコマンドデータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのデータが設定されるようにしてもよい。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEXTデータそのものが設定されていることを示す。そのようなEXTデータはビット7が0であるデータである。この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であれば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1であれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであることを示すように構成することもできる。
【0099】
図16に示すINTデータは、送出先を特定するための情報である。例えば、INTデータにおけるビット0は、払出制御基板40に払出制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマンドを送出すべきことを示す。また、INTデータにおけるビット1は、表示制御基板80に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出すべきことを示す。この例では、INTデータのビット2〜7は使用されず、常に「0」に固定された状態とされている。
【0100】
図17(A)は、主基板31から他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区別可能な態様になっている。なお、図17(A)に示されたコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。また、図17(A)は表示制御基板80に送出される表示制御コマンドが例示されているが、他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドも同一構成である。
【0101】
図17(B)に示すように、制御コマンドは、8ビットの制御信号CD0〜CD7(コマンドデータ)とINT信号(取込信号)とで構成される。表示j制御基板80に搭載されている表示制御手段は、INT信号が立ち上がったことを検知して、割込み処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
【0102】
なお、制御コマンドは、電気部品制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば、表示制御信号の1バイト目及び2バイト目のそれぞれに応じてINT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。
【0103】
図18及び図19は、主基板30から表示制御基板80に対して送出される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図18に示す例において、コマンド8000(H)〜8026(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置6における特別図柄の変動パターン、すなわち可変表示装置6における表示結果導出動作に関わる演出内容を示す表示制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。また、コマンド8000(H)〜8012(H)は低確率中において用いられ、コマンド8013(H)〜8025(H)は高確率中において用いられる。そして、コマンド8026(H)は、短縮表示パターンを指定するコマンドである。
【0104】
コマンド86XX(H)、87XX(H)及び88XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する表示制御コマンドである。また、コマンド8F00(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)である。
【0105】
コマンド9XXX(H)は、特別図柄の変動及び大当り遊技に関わらない可変表示装置6の表示状態に関する表示制御コマンドである。コマンド9000(H)は、電源投入時に送出される特別図柄電源投入時指定コマンドである。表示制御手段は、特別図柄電源投入時指定コマンドを受信すると、初期表示を行う制御を開始する。コマンドAXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマンドである。そして、コマンドBXXX(H)は、普通図柄の変動パターン等に関する表示制御コマンドである。コマンドB300(H)は、電源投入時に送出される普通図柄電源投入時指定コマンドである。表示制御手段は、普通図柄電源投入時指定コマンドを受信すると、初期表示を行う制御を開始する。
【0106】
コマンドC0XX(H)は、可変表示装置6における始動入賞記憶数を表示する表示エリアにおいて、表示色を変化させる始動記憶表示エリア8の個数を示す表示制御コマンドである。例えば、表示制御手段は、コマンドC0XX(H)を受信すると、各始動記憶表示エリア8のうち「XX(H)」で指定される個数の始動記憶表示エリア8の表示色を変化させる。すなわち、コマンドD5XX(H)は、保留個数という情報を報知するために設けられている表示エリアの制御を指示するコマンドである。なお、表示色を変化させる始動記憶表示エリア8の個数に関するコマンドが、表示色を変化させるエリアの個数の増減を示すように構成されていてもよい。
【0107】
表示制御基板80の表示制御手段は、主基板30の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを受信すると図18に示された内容に応じて可変表示装置6及び普通図柄表示装置14の表示状態を変更する。また、詳細は後述するが、表示制御基板80の表示制御手段は、所定の表示制御コマンドを受信すると、所定のタイミングでランプ制御コマンドや音制御コマンドを出力する。
【0108】
図19に示すように、この実施の形態では、ランプ制御のみに関する情報も、表示制御コマンドとして表示制御基板80に送信される。コマンドC1XX(H)は、普通図柄始動記憶表示器15の点灯個数を示す表示制御コマンドである。表示制御手段は、ランプ制御のみに関する情報を示す表示制御コマンドを受信すると、その表示制御コマンドが示す内容と同一の内容を示すランプ制御コマンドを発光体制御手段に向けて送信する。発光体制御手段は、ランプ制御コマンドとして表示制御手段が出力したコマンドC1XX(H)を受信すると、普通図柄始動記憶表示器15における「XX(H)」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。すなわち、コマンドC1XX(H)は、普通図柄の保留個数という情報を報知するために設けられている発光体の制御を指示するコマンドである。なお、普通図柄始動記憶表示器15の点灯個数に関するコマンドが点灯個数の増減を示すように構成されていてもよい。
【0109】
なお、音制御のみに関する情報を示すコマンドが用いられる場合にも、そのコマンドは表示制御コマンドとして表示制御基板80に送信され、その表示制御コマンドと同一の内容を示す音制御コマンドが表示制御基板80から音制御基板70に送信される。そして、音制御コマンドに基づいて、音制御基板70において音声出力制御が実行される。
【0110】
図20は、変動パターンコマンドと変動パターンとの関係の一例を示す説明図である。図20において、「EXT」とは、表示制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。なお、この実施の形態では、1バイト目の「MODE」データは、いずれの場合も「80(H)」である。また、「時間」は変動時間を示す。図20に示すように、高確率中では、各変動パターンの変動時間が3.5秒短くなっている。
【0111】
さらに、高確率中/低確率中に関係なく、所定の条件が成立すると、8026(H)の表示制御コマンドが主基板30から表示制御基板80に送信される。
【0112】
なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマル」とは、リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「ロング」とは、「ノーマル」と類似した変動パターンであるが変動時間が長い変動パターンである。「リーチA」は、「ロング」及び「ノーマル」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
【0113】
また、「リーチB」は、「ロング」、「ノーマル」及び「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「全回転」は、左右中図柄が揃って変動するようなリーチ態様を含む変動パターンである。
【0114】
「役物予告X1」とは、図柄の変動中に役物予告が行われることを示す。「役物予告Y1」とは、「役物予告X1」とは異なる態様によって役物予告が行われることを示す。「当り」は図柄の変動終了後に大当りが発生することを示す。「再」は、いわゆる仮停止後の再変動態様が現れることを示す。「高速」は、高速変動態様が付加されることを示す。「戻り」は、停止図柄が停止位置を一旦過ぎた後に逆変動して停止する変動態様を含むことを示す。
【0115】
図21は、コマンド作成処理の処理例を示すフローチャートである。コマンド作成処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。コマンド作成処理は、遊技制御処理では、ステップS25の特別図柄プロセス処理、ステップS27の特別図柄コマンド制御処理、ステップS28の普通図柄コマンド制御処理において、制御コマンドを作成する際にコールされる。
【0116】
コマンド作成処理において、CPU33は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS331)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1にロードする(ステップS332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップS333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0117】
次いで、CPU33は、コマンドデータ1を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS335)。
【0118】
図22は、コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンにおいて、CPU33は、まず、引数1に設定されているデータすなわちINTデータを、比較値として決められているワークエリアに設定する(ステップS351)。次いで、送信回数=2を、処理数として決められているワークエリアに設定する(ステップS352)。そして、ポート1のアドレスをIOアドレスにセットする(ステップS353)。この実施の形態では、ポート1のアドレスは払出制御コマンドデータを出力するための出力ポートのアドレスであり、ポート2のアドレスが、表示制御コマンドデータを出力するための出力ポートのアドレスであるとする。
【0119】
次に、CPU33は、比較値を1ビット右にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステップS355)。キャリービットが1になったということは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」であったことを意味する。この実施の形態では4回のシフト処理が行われるのであるが、例えば、表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているときには、2回目のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0120】
キャリービットが1になった場合には、引数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスとして設定されているアドレスに出力する(ステップS356)。2回目のシフト処理が行われたときにはIOアドレスにポート2のアドレスが設定されているので、そのときに、表示制御コマンドのMODEデータがポート2に出力される。
【0121】
次いで、CPU33は、IOアドレスを1加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減算する(ステップS358)。そして、CPU33は、処理数の値を確認し(ステップS359)、値が0になっていなければ、ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフト処理が行われる。
【0122】
2回目のシフト処理ではINTデータにおけるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じてキャリーフラグが「1」又は「0」になる。従って、表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理によってチェックされるコマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0123】
よって、キャリーフラグが「1」になったときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート2)に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モジュールで、各サブ基板の制御手段に対する制御コマンドの送出処理を行うことができる。
【0124】
また、このように、シフト処理のみによってどの各サブ基板の制御手段に対して制御コマンドを出力すべきかが判定されるので、いずれの制御手段に対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略化されている。従って、コマンド送信モジュールを複数のモジュールで共通に使用することが容易になっている。
【0125】
次に、CPU33は、シフト処理開始前のINTデータが格納されている引数1の内容を読み出し(ステップS360)、読み出したデータをポート0に出力する(ステップS361)。この実施の形態では、ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0〜1が、それぞれ、払出制御コマンドのためのINT信号、表示制御コマンドのためのINT信号を出力するためのポートである。INTデータでは、ステップS351〜S359の処理で出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビットに対応したビットが「1」になっている。従って、ポート1〜ポート2のいずれかに出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)に対応したINT信号がオフ状態(ローレベル)になる。
【0126】
次いで、CPU33は、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS363,S364)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデータ(00)を設定して(ステップS365)、そのデータをポート0に出力する(ステップS366)。よって、INT信号はオフ状態になる。そして、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S369)。
【0127】
以上のようにして、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU33は、図21に示すステップS336で、コマンド送信テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目のコマンドデータ2の領域が指定される。CPU33は、指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロードする(ステップS337)。また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ステップS339)。0でなければ、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし(ステップS339)、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS340)。そして、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロードする(ステップS341)。
【0128】
コマンド拡張データアドレステーブルには、各サブ基板の制御手段に送出されうるEXTデータが順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
【0129】
次に、CPU33は、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS342)。従って、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータが送出される。その後、CPU33は、コマンド送信テーブルのアドレスを復旧し(ステップS343)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を更新する(ステップS344)。そして、さらに送出すべきコマンドがあれば(ステップS345)、ステップS331に戻る。
【0130】
以上のようにして、2バイト構成の制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)が、対応する各サブ基板の制御手段に送信される。各サブ基板の制御手段ではINT信号のレベル変化を検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、いずれの制御手段についても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、表示制御手段等の各制御手段において、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、INT信号の極性を図18に示された場合と逆にしてもよい。
【0131】
次に、表示制御基板80に搭載されている表示制御手段の動作について説明する。
図23は、表示制御用CPU81が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、この実施の形態では、表示制御用CPU81は、タイマ割込みフラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。なお、このループ処理で後述するカウンタ更新処理(ステップS705)を行うようにしてもよい。この実施の形態では、VDP83からのINT信号が入力したことによって表示制御用CPU81にタイマ割込みが発生する。この例では、VDP83は、33msタイマを備えており、33ms毎にINT信号を出力するように設定されているため、表示制御の起動間隔は33ms毎になっている。
【0132】
図24に示すように、VDP83からのINT信号の入力によってタイマ割込み(例えば、33ms毎)が発生すると、表示制御用CPU81は、タイマ割込みフラグをセットする(ステップS711)。メイン処理において、タイマ割込みフラグがセットされていたら、表示制御用CPU81は、そのフラグをクリアし(ステップS702,S703)、主基板30から受信した表示制御コマンドを解析する処理であるコマンド解析処理(ステップS704)、乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新するカウンタ更新処理(ステップS705)、表示制御プロセス処理(ステップS706)、及びコマンド送信処理(ステップS707)を実行する。本例では、VDP83が、表示制御用CPU81からの指示に従って、LCD6aに画像を表示するための画像データ(画像フレーム)を順次生成し、R,G,B信号及び同期信号を出力することで画像フレームを順次更新する制御を行うことで、可変表示装置6での動画表示がなされる。この実施の形態では、毎秒30フレームずつ画像フレームが用いられるものとする。よって、VDP83は、例えば、可変表示演出のための動画表示を行う場合、33ms毎に実行される表示制御プロセス処理での表示制御用CPU81の指示に従って、33ms毎に画像フレームを1回更新する制御を行う。
【0133】
図25は、主基板30から受信した表示制御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定等のコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。
【0134】
図26は、割込み処理による表示制御コマンド受信処理を示すフローチャートである。主基板30からの表示制御コマンドのためのINT信号は表示制御用CPU81の割込み端子に入力されている。主基板30からのINT信号が立ち上がると、表示制御用CPU81に割込みがかかり、図26に示す表示制御コマンドの受信処理が開始される。なお、表示制御用CPU81は、割込みが発生すると、ソフトウェアで割込み許可にしない限り、マスク可能割込みがさらに生ずることはないような構造のCPUである。また、この実施の形態では、割込み端子の入力が立ち上がると割込みが発生するが、割込み端子の入力が立ち下がると割込みがかかるようなCPUの初期設定を行ったり、割込み端子の入力が立ち下がると割込みがかかるようなCPUを用いてもよい。
【0135】
すなわち、取込信号としてのパルス状(矩形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で割込みが発生するように構成すれば、エッジは立ち上がりエッジであっても立ち下がりエッジであってもよい。いずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で割込みが発生するように構成される。このようにすることで、コマンドの取込が指示された段階でいち早くコマンド受信を行うことが可能になる。
【0136】
表示制御コマンドの受信処理において、表示制御用CPU81は、まず、各レジスタをスタックに退避する(ステップS600)。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートからデータを読み込む(ステップS601)。そして、2バイト構成の演出制御コマンド中の1バイト目であるか否か確認する(ステップS602)。1バイト目であるか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認される。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンド中のMODEバイト(1バイト目)のはずである(図17参照)。そこで、表示制御用CPU81は、先頭ビットが「1」であれば、有効な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS603)。
【0137】
表示制御コマンドのうちの1バイト目でなければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ステップS604)。既に受信したか否かは、受信バッファ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定されているか否かによって確認される。
【0138】
1バイト目を既に受信している場合には、受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンドを、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS605)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンド中のEXTバイト(2バイト目)のはずである(図17参照)。なお、ステップS604における確認結果が「1バイト目を既に受信した」(=Y)である場合には、2バイト目として受信したデータのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了する。なお、ステップS604で「N」と判断された場合には、ステップS606の処理が行われないので、次に受信したコマンドは、今回受信したコマンドが格納されるはずであったバッファ領域に格納される。
【0139】
ステップS605において、2バイト目のコマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウンタに2を加算する(ステップS606)。そして、コマンド受信カウンタの値が12以上であるか否か確認し(ステップS607)、受信コマンドバッファにオーバフローが生じていないことが確認されたら、すなわち、正常に受信コマンドバッファに受信コマンドが確認されたら、退避されていたレジスタを復旧し(ステップS610)、最後に割込み許可に設定する(ステップS611)。コマンド受信カウンタの値が12以上であれば受信コマンドバッファにオーバフローが生じているのでコマンド受信個数カウンタをクリアする(ステップS609)。その後、退避されていたレジスタを復旧し(ステップS610)、最後に割込み許可に設定する(ステップS611)。
【0140】
表示制御コマンドは2バイト構成であって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受信側において直ちに検出できる。よって、上述したように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定することができる。
【0141】
図27は、図23に示されたメイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、表示制御用CPU81は、まず、コマンド受信バッファ(図25参照)に受信コマンド(遊技制御手段からの表示制御コマンド)が格納されているか否か確認する(ステップS751)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信コマンドが格納されていない場合には処理を終了する。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPU81は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS752)。なお、1バイト分読み出す毎に読出ポインタの値を+1しておく。
【0142】
そして、読み出した受信コマンドに対応したランプ制御コマンドや音制御コマンドを送信する必要があるか否か確認する(ステップS753)。必要があると判断した場合には、コマンド受信バッファから読み出した制御コマンドを、コマンド送信バッファのうちの書込ポインタが指す領域に格納し(ステップS754)、書込ポインタを+1する(ステップS755)。その後、受信コマンドに応じた処理を行い(ステップS756)、ステップS751に戻る。
【0143】
受信コマンドに応じた処理とは、例えば、受信コマンドが図柄指定の表示制御コマンドであれば、指定された図柄を停止図柄格納エリア(RAM)に格納する処理であり、受信コマンドが変動パターン指定の表示制御コマンドであれば、変動パターンを所定の領域(RAM:表示制御用CPU81の内蔵RAM又は外付けRAM)に設定するとともに変動パターン指定を受信した旨のフラグを設定する処理であり、受信コマンドが普通図柄変動パターン指定の表示制御コマンドであれば、普通図柄変動パターンを所定の領域(RAM:表示制御用CPU81の内蔵RAM又は外付けRAM)に設定するとともに普通図柄変動パターン指定を受信した旨のフラグを設定する処理であり、受信コマンドが始動入賞記憶数指定コマンドであれば、EXTデータが示す始動入賞記憶数を保存する処理であり、その他の受信コマンドについては対応するコマンド受信フラグをセットする処理である。なお、表示制御用CPU81は、始動入賞記憶数が1加算されると、表示色を変化させる始動記憶表示エリア8を1増やす。
【0144】
なお、コマンド送信バッファに設定されたランプ制御コマンドや音制御コマンドは、後述するコマンド送信処理(ステップS707の処理)でランプ制御基板60や音制御基板70に送信される。
【0145】
図28は、図23に示されたメイン処理におけるカウンタ更新処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。カウンタ更新処理では、予告決定用乱数1を生成するための予告乱数カウンタ1の更新が行われる。予告決定用乱数1は、予告演出(背景予告)の種類を決定するための乱数である。
【0146】
カウンタ更新処理において、表示制御用CPU81は、予告乱数カウンタ1のカウント値を+1する(ステップS761)。そして、予告乱数カウンタ1のカウント値が43になった場合にはカウント値を0に戻す(ステップS762,S763)。よって、予告乱数カウンタ1によって発生する予告決定用乱数1は、0〜42のうちのいずれかの値になる。
【0147】
図29は、図23に示されたメイン処理における表示制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0148】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込み処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の表示制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS756)。
【0149】
予告選択処理(ステップS801):予告決定用乱数1を用いて、予告演出(背景予告)を行うか否か、及び、予告を行うことに決定した場合には予め用意さされている複数種類の予告演出態様の中から実行する予告演出の演出態様を決定する。決定したら、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理に対応した値にする。
【0150】
全図柄変動開始処理(ステップS802):左右中図柄の変動が開始されるように制御する。
【0151】
図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0152】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0153】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示又は通常大当り表示の制御を行う。
【0154】
大当たり遊技中処理(ステップS806):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0155】
この実施の形態では、可変表示装置6において、背景(図柄表示エリア以外の部分)に現れるキャラクタ等の表示による予告演出を行うことが可能である。また、可変表示装置6において、例えば、背景を振動表示したり背景画像を変化させることによる予告演出も用いられる。この実施の形態では、そのような予告演出を役物予告と呼ぶ。また、背景に現れるキャラクタ等の表示による予告演出を背景予告と呼ぶ。役物予告は、可変表示装置6における図柄の可変表示パターン(変動パターン)に対応して定められている。すなわち、特定の変動パターンによる可変表示が実行されるときに、特定の役物予告が行われる。変動パターンは遊技制御手段によって決定されるので、役物予告を行うか否かといずれの種類の役物予告を行うのかとは、遊技制御手段によって決定される。そして、背景予告を行うか否かと、背景予告の種類とは、表示制御手段によって決定される。
【0156】
図30は、可変表示装置6において実行される背景予告の例を示す説明図である。この実施の形態では、可変表示装置6において、背景に現れるキャラクタ等の表示による4種類(背景予告1〜4)の予告演出を行うことが可能である。以下、単に「予告」と表現する場合には、背景予告を意味する。
【0157】
図31は、この実施の形態で用いられる図柄の各変動パターンと、予告演出(背景予告)との関係の一例を示す説明図である。具体的には、各変動パターン毎の予告演出の振り分け方を示す。図31に示すそれぞれの振り分け関係を予告選択テーブルと呼ぶことがある。すなわち、予告選択テーブルは、各変動パターンに対応して設けられている。図31に示すように、高確率時の通常変動役物予告X1(変動パターン番号20)、高確率時の通常変動役物予告Y1(変動パターン番号21)、高確率時通常変動(変動パターン番号38)及び短縮表示(変動パターン番号39)の場合には、背景予告がなされない。また、例えば、変動パターン番号9の「ロング役物予告Y1当り再」では、39/43の割合で予告1の背景予告(背景予告1)が実行され、4/43の割合で予告2の背景予告(背景予告2)が実行されることが示されている。
【0158】
予告演出の振り分けは、予告決定用乱数1を用いて行われる。例えば、変動パターン番号9の「ロング役物予告Y1当り再」の予告選択テーブルには、予告1に対応した39種類の数値が設定され、予告2に対応した4種類の数値が設定されている。そして、演出制御手段は、抽出した予告決定用乱数1の値が、予告1に対応した39種類の数値中のいずれかに一致したら予告1の態様の背景予告を実行し、予告2に対応した4種類の数値中のいずれかに一致したら予告2の態様の背景予告を実行することに決定する。なお、変動パターン番号8の変動パターンについてだけでなく、全ての変動パターンについての予告選択テーブルに、選択されうる予告種類に対応した数値が設定されている。また、各変動パターンについて、選択されうる予告種類に対応した数値の個数の和は43である。
【0159】
図32は、図29に示された表示制御プロセス処理における予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、表示制御用CPU81は、まず、予告演出(背景予告)を行わない変動パターンが指定されているか否か確認する(ステップS811)。この実施の形態では、予告演出を行わない変動パターンは、高確率時の通常変動役物予告X1、高確率時の通常変動役物予告Y1、高確率時通常変動及び短縮表示の場合である(図31参照)。予告演出を行わない変動パターンが指定されている場合にはステップS821に移行する。
【0160】
ステップS811において予告演出を行う可能性のある変動パターンが指定されていると判断した場合には、表示制御用CPU81は、予告乱数カウンタ1のカウント値を読み出し、読み出した値を予告決定用乱数値1とする(ステップS812)。さらに、受信した変動パターン指定の表示制御コマンドに対応した予告選択テーブルを選択する(ステップS813)。
【0161】
そして、予告選択テーブルと予告決定用乱数1とを比較し、予告を行うことに決定した場合には(ステップS815)、予告開始時間決定タイマをスタートする(ステップS816)。また、実行する予告の種類に応じたランプ制御コマンドや音制御コマンドをコマンド送信バッファに設定し(ステップS817)、書込ポインタを+1する(ステップS818)。その後、プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理に応じた値に更新する(ステップS821)。なお、設定されるランプ制御コマンドや音制御コマンドは、E000(H)〜E003(H)のいずれかである(図35参照)。
【0162】
この実施の形態では、表示制御手段は、主基板30から変動パターン指定の表示制御コマンドを受信すると、独自に、予告演出(背景予告)を行うか否かと、予告の種類とを決定し、予告演出を行うことに決定した場合には、予告演出の種類を示すランプ制御コマンドや音制御コマンドをランプ制御基板60や音制御基板70に送信する。ランプ制御基板60における発光体制御手段は、予告演出の種類を示すランプ制御コマンドの受信に応じて、ランプ・LEDによる演出を行う。また、音制御基板70における音制御手段は、予告演出の種類を示す音制御コマンドの受信に応じて、音出力による演出を行う。従って、表示制御手段が独自に予告種類を決定する場合でも、発光体制御手段や音制御手段は、表示制御手段が可変表示装置6を用いて実行される予告演出と同期した演出を容易に行うことができる。
【0163】
また、予告演出の種類を示すランプ制御コマンドや音制御コマンドは、後述するコマンド送信処理でランプ制御基板60や音制御基板70に送信される。従って、表示制御基板80に搭載された表示制御手段に含まれる独自演出決定手段が演出内容を独自に決定した場合には、決定した演出内容を特定可能なランプ制御コマンドや音制御コマンドが、ランプ制御基板60や音制御基板70に送信されることになる。
【0164】
図33は、表示制御プロセス処理における全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、表示制御用CPU81は、まず、変動時間タイマをスタートする(ステップS840)。次いで、特別図柄の変動を開始し(ステップS841)、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS842)。
【0165】
図34は、図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、表示制御用CPU81は、予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS851)。タイムアウトしていたら、既に決定されている予告態様による予告演出が行われるようにVDP83を制御する(ステップS852)。
【0166】
次いで、表示制御用CPU81は、変動時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS853)。変動時間タイマがタイムアウトした場合には、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理(ステップS804)に対応した値に変更する(ステップS854)。
【0167】
図35は、表示制御基板80からランプ制御基板60に送出されるランプ制御コマンドの内容例を示す説明図である。ランプ制御コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図35に示す例において、コマンド80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、可変表示装置6における特別図柄の変動パターンすなわち可変表示装置6における表示結果導出動作に関わる演出内容に対応したランプ・LED(演出用のランプやLED等の発光手段)表示制御パターンを指定する変動中指定のランプ制御コマンドである。
【0168】
コマンド9XXX(H)は、特別図柄の変動時や大当り遊技に関わらないランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コマンド9400(H)は、客待ちデモンストレーション時のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コマンドAXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までのランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。発光体制御手段は、表示制御基板80から上述したランプ制御コマンドを受信すると図35に示された内容に応じてランプ・LEDの表示状態を変更する。
【0169】
コマンドC1XX(H)は、普通図柄始動記憶表示器15の点灯個数を指示するランプ制御コマンドである。発光体制御手段は、表示制御手段からコマンドC1XX(H)を受信すると、普通図柄始動記憶表示器15における「XX(H)」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。
【0170】
コマンド「DXXX(H)」は、表示制御基板80へのセンサ入力に基づいて作成されるランプ制御コマンドである。また、コマンド「EXXX(H):予告指定コマンド」は、表示制御手段が、遊技制御手段からの表示制御コマンドの受信に関連して、独自に発生したランプ制御コマンドである。
【0171】
コマンド「E000(H)」は、可変表示装置6において背景予告1が実行されるときに送信されるランプ制御コマンドである。コマンド「E001(H)」は、可変表示装置6において背景予告2が実行されるときに送信されるランプ制御コマンドである。コマンド「E002(H)」は、可変表示装置6において背景予告3が実行されるときに送信されるランプ制御コマンドである。コマンド「E003(H)」は、可変表示装置6において背景予告4が実行されるときに送信されるランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、コマンド「E0XX(H)」を受信すると、「XX(H)」で指定される種類の背景予告に応じたランプ・LED点灯制御を行う。「XX(H)」では、各ビット(複数ビットを含む)に対応して、例えば、出現するキャラクタの種類(キャラクタ種別)、キャラクタの出現タイミング、背景の指定等の各種情報が示される。なお、各ビットデータがそれぞれ1の情報を示すようにしても、2以上のビットデータの組み合わせによって1の情報を示すようにしてもよい。また、MODEデータを構成する各ビットデータによっても各種の情報が示されるようにしてもよい。
【0172】
表示制御基板80における表示制御手段は、コマンド「DXXX(H)」、及びコマンド「EXXX(H)」を除き、主基板30から図19及び図20に示されたMODEデータとEXTデータとを有する表示制御コマンドを受信すると、受信したMODEデータ及びEXTデータを、そのままランプ制御コマンドとしてランプ制御基板60に送信する。ただし、遊技制御手段からの表示制御コマンドのうち、発光体制御手段が制御する発光体に関わらないものは、ランプ制御コマンドとして送信されない。すなわち、表示制御手段は、遊技制御手段から表示制御コマンドを受信した場合に、発光体による制御に用いられる可能性のある場合(発光体による制御やフラグのセット等のために実際に利用されるか否かは問わない)にのみ、遊技制御手段から受信した表示制御コマンドに対応したランプ制御コマンドを送信する。
【0173】
図36は、表示制御基板80から音制御基板70に送出される音制御コマンドの内容例を示す説明図である。音制御コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図36に示す例において、コマンド80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、可変表示装置6における特別図柄の変動パターンすなわち可変表示装置6における表示結果導出動作に関わる演出内容に対応したスピーカ27からの音発生パターンを指定する変動中指定の音制御コマンドである。
【0174】
コマンドAXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの音発生パターンを指示する音制御コマンドである。音制御手段は、表示制御基板80から上述した音制御コマンドを受信すると図36に示された内容に応じてスピーカ20L,20Rの音出力状態を変更する。
【0175】
コマンド「DXXX(H)」は、表示制御基板80へのセンサ入力に基づいて作成される音制御コマンドである。また、コマンド「EXXX(H)」は、表示制御手段が、遊技制御手段からの表示制御コマンドの受信に関連して、独自に発生した音制御コマンドである。
【0176】
コマンド「E000(H)」は、可変表示装置6において背景予告1が実行されるときに送信される音制御コマンドである。コマンド「E001(H)」は、可変表示装置6において背景予告2が実行されるときに送信される音制御コマンドである。コマンド「E002(H)」は、可変表示装置6において背景予告3が実行されるときに送信される音制御コマンドである。コマンド「E003(H)」は、可変表示装置6において背景予告4が実行されるときに送信される音制御コマンドである。音制御手段は、コマンド「E0XX(H)」を受信すると、「XX(H)」で指定される種類の背景予告に応じた音発生制御を行う。
【0177】
表示制御基板80における表示制御手段は、コマンド「DXXX(H)」、及びコマンド「EXXX(H)」を除き、主基板30から図19及び図20に示されたMODEデータとEXTデータとを有する表示制御コマンドを受信すると、受信したMODEデータ及びEXTデータを、そのまま音制御コマンドとして音制御基板70に送信する。ただし、遊技制御手段からの表示制御コマンドのうち、音制御手段が制御するスピーカ20L,20Rに関わらないものは、音制御コマンドとして送信されない。すなわち、表示制御手段は、遊技制御手段から表示制御コマンドを受信した場合に、音出力手段(スピーカ20L,20R)による制御に用いられる可能性のある場合(音出力手段による制御やフラグのセット等のために実際に利用されるか否かは問わない)にのみ、遊技制御手段から受信した表示制御コマンドに対応した音制御コマンドを送信する。
【0178】
なお、この実施の形態では、コマンド「DXXX(H)」、及びコマンド「EXXX(H)」として、常に発光体制御手段及び音制御手段の両方に送信するものが例示されているが、発光体制御手段又は音制御手段のいずれか一方にのみ送信されるものがあってもよい。
【0179】
以下、ランプ制御コマンドや音制御コマンドの送信について説明する。図37は、表示制御基板80に搭載されている表示制御手段が有するコマンド送信バッファの一構成例を示す説明図である。コマンド送信バッファには、発光体制御手段や音制御手段に送信されるランプ制御コマンドや音制御コマンド(具体的には2バイトのコマンドデータ)が一時格納される。図37に示すように、コマンド送信バッファにおいて、ランプ制御コマンドや音制御コマンドの格納先は書込ポインタで指定され、読出先は読出ポインタで指定される。
【0180】
図38は、図23に示されたメイン処理におけるコマンド送信処理(ステップS707)を示すフローチャートである。コマンド送信処理において、表示制御用CPU81は、まず、コマンド送信バッファに未送信のランプ制御コマンドや音制御コマンド(具体的は2バイトのコマンドデータ)が格納されているか否か確認する(ステップS771)。未送信のランプ制御コマンドや音制御コマンドが格納されているか否かは、書込ポインタと読出ポインタとにとって確認できる。双方が一致している場合には、未送信の制御コマンドが格納されていないことになる。未送信の制御コマンドが格納されていない場合には処理を終了する。
【0181】
未送信の制御コマンドが格納されている場合には、コマンド送信バッファのうちの読出ポインタが指す領域から制御コマンドを読み出し(ステップS772)、出力データとして、読み出した制御コマンドの1バイト目をセットする(ステップS773)。また、出力先として制御コマンドのコマンドデータを出力するための出力ポート(図6、図7に示されたI/Oポートに含まれている)のアドレスをセットする(ステップS774)。
【0182】
図39は、コマンド送信ルーチンの一構成例を示すフローチャートである。コマンド送信ルーチンにおいて、表示制御用CPU81は、出力先として指定されている出力ポートに、出力データを設定する(ステップS651)。そして、STB信号をオンする(ステップS652)。
【0183】
次いで、ACK信号がオン状態になるのを監視するための監視回数カウンタにMをセットする(ステップS653)。Mの値は、発光体制御手段や音制御手段がSTB信号に応答してACK信号をオンするまでの処理時間に余裕を持たせた値に相当する。そして、監視回数カウンタの値をデクリメントしつつACK信号の状態を確認する(ステップS654,S655)。
【0184】
ACK信号がオン状態になる前に監視回数カウンタの値が0になったら(ステップS656)、戻りコードとして「異常」を示す値をセットして(ステップS657)、処理を終了する。なお、戻りコードは、あらかじめ決められているレジスタにセットされる。
【0185】
監視回数カウンタの値が0になる前にACK信号がオン状態になったら、STB信号をオフする(ステップS661)。そして、ACK信号がオフ状態になるのを監視するための監視回数カウンタにM(ステップS653で用いられる値と異なっていてもよい)をセットする(ステップS662)。次いで、監視回数カウンタの値をデクリメントしつつACK信号の状態を確認する(ステップS634,S664)。ACK信号がオフ状態になる前に監視回数カウンタの値が0になったら(ステップS665)、戻りコードとして「異常」を示す値をセットして(ステップS666)、処理を終了する。監視回数カウンタの値が0になる前にACK信号がオフ状態になったら、戻りコードとして「正常」を示す値をセットして(ステップS667)、処理を終了する。
【0186】
以上のようなコマンド送信ルーチンによって、ランプ制御コマンド又は音制御コマンドにおけるコマンドデータ中の1バイト分の送信が完了する。
【0187】
表示制御用CPU81は、コマンド送信ルーチンが終了すると、受信コマンドの2バイト目をランプ制御基板60や音制御基板70に送信するために、ステップS778以降の処理を行う(ステップS776)。なお、コマンド送信ルーチンが正常終了でなければ(戻りコードが「異常」であれば)、例えば、「異常」を示す表示を可変表示装置6において行って動作を中断したりする。
【0188】
ステップS778において、表示制御用CPU81は、出力データとして、制御コマンドの2バイト目をセットする。また、出力先として制御コマンドのコマンドデータを出力するための出力ポートのアドレスをセットする(ステップS779)。そして、コマンド送信ルーチンをコールする(ステップS780)。コマンド送信ルーチンが終了すると、読出ポインタを+1して(ステップS783)、ステップS771に戻る。なお、コマンド送信ルーチンが正常終了でなければ(戻りコードが「異常」であれば)、例えば、「異常」を示す表示を可変表示装置6において行って動作を中断したりする。
【0189】
以上のようなコマンド送信ルーチンによって、ランプ制御コマンドや音制御コマンドのコマンドデータの送信が完了する。
【0190】
次に、表示制御基板80からのコマンドに基づいて制御を行う各制御基板60,70の動作について説明する。
図40は、ランプ制御基板60に搭載されている発光体制御手段を構成するランプ制御用CPU61が実行するメイン処理を示すフローチャートである。ランプ制御用CPU61は、メイン処理において、まず、レジスタ、ワークエリアを含むRAM及び出力ポート等を初期化する初期化処理を実行する(ステップS440)。次いで、表示制御基板80からのランプ制御コマンドを受信する処理であるコマンド受信処理(ステップS441)、及び受信したランプ制御コマンドを解析する処理を行う(ステップS442:コマンド解析処理)。
【0191】
その後、ランプ制御用CPU61は、タイマ割込みフラグの監視(ステップS443)を行うループ処理に移行する。そして、図41に示すように、タイマ割込みが発生すると、ランプ制御用CPU61は、タイマ割込みフラグをセットする(ステップS451)。メイン処理において、タイマ割込みフラグがセットされていたら、ランプ制御用CPU61は、そのフラグをクリアするとともに(ステップS444)、ランププロセス更新処理(ステップS445)を行う。
【0192】
この実施の形態では、遊技の進行に応じて点滅制御されるランプ・LEDの点灯パターンは、図42に示すようなランプデータに応じて制御される。ランプデータは、ROMに格納され、制御パターンの種類毎に用意されている(図35に示された特別図柄の変動時のランプ点灯パターンを指定するランプ制御コマンド及び演出状況に応じて表示制御手段から送出されるその他の遊技演出に関するランプ制御コマンド毎に用意される。従って、予告演出を行う場合におけるそれぞれの予告種類毎に用意されている)。
【0193】
例えば、表示制御基板80から受信したランプ制御コマンドが8000(変動パターン指定#1)であった場合には、コマンド上位バイトテーブルにおける80(H)に対応したデータ(4バイト)が参照される。そのデータの上位2バイトは、上位バイトが80(H)であるランプ制御コマンドを受信したときの処理が格納されているアドレスである。そして、図43に示すように、その処理において、コマンド上位バイトテーブルのデータにおける下位の2バイトの内容と受信したランプ制御コマンドのEXTデータとの和の値が示すランプデータ選択テーブルのデータが特定される。従って、受信したランプ制御コマンドの上位バイトが80(H)である場合に参照されるコマンド上位バイトテーブルにおける下位2バイトは、変動パターン指定に関するランプデータ選択テーブルの先頭アドレスに相当する。
【0194】
ランプデータには、ランプ・LEDを点灯又は消灯することを示すデータ、及び点灯又は消灯の期間(プロセスタイマ値)を示すデータが設定されている。すなわち、ランプ制御用データ領域には、発光体の点灯パターンを示すデータが格納されている。
【0195】
ランププロセス更新処理(ステップS445)では、プロセスタイマ値に応じた値が初期設定されたタイマの値の減算処理が行われ、そのタイマがタイムアウトすると、ランプデータにおける次のアドレスに設定されているデータに応じてランプ・LEDを消灯又は点灯させることに決定されるとともに、その決定結果に応じたプロセスタイマ値がタイマに設定される。また、プロセスタイマ値がタイマに設定されたときには点灯/消灯の切替がなされたときであるから、ランプ・LEDを点灯又は消灯のための信号が該当する出力ポートに出力される。
【0196】
図44は、コマンド受信割込み処理を示すフローチャートである。表示制御基板80からのランプ制御コマンドが出力されたことを示すSTB信号は、ランプ制御用CPU61の割込み端子に入力する(図6参照)。STB信号が、例えば、ローレベルに変化すると、ランプ制御用CPU61に割込みがかかり、コマンド受信割込み処理が実行される。コマンド受信割込み処理では、ランプ制御用CPU61はコマンド受信割込みフラグをセットする(ステップS452)。
【0197】
図45は、図40に示されたメイン処理におけるコマンド受信処理を示すフローチャートである。コマンド受信処理において、ランプ制御用CPU61は、コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS471)。セットされていなければ処理を終了する。コマンド受信フラグがセットされている場合には、コマンド受信フラグをリセットし(ステップS471)、入力ポートを介してSTB信号が確かにオン状態であるか否か確認する(ステップS473)。STB信号がオン状態でなければ処理を終了する。
【0198】
STB信号がオン状態であれば、入力ポートを介してランプ制御コマンド(具体的には2バイトのコマンドデータ中の1バイト)を入力し、RAMに形成されているコマンド受信バッファに格納する(ステップS474)。そして、ACK信号をオン状態にする(ステップS475)。次いで、STB信号がオフ状態になったら(ステップS476)、ACK信号をオフ状態にする(ステップS477)。なお、ステップS476の処理を行うときに、所定時間経過してもSTB信号がオフ状態にならなかったら、所定のランプやLEDによって報知するように構成してもよい。
【0199】
以上のような処理によって、ランプ制御コマンドが受信され、受信されたランプ制御コマンドがコマンド受信バッファに格納される。なお、この実施の形態では、ランプ制御コマンドは2バイト構成であるから、実際には、2回STB信号に基づく割込みが発生して、ステップS472〜S477の処理が2回実行されると、1つのランプ制御コマンドがコマンド受信バッファに格納されたことになる。なお、コマンド受信バッファは、例えば、表示制御基板80に搭載されている表示制御手段が有するコマンド受信バッファと同様に構成されている(図25参照)。また、この実施の形態では、コマンド受信割込み処理ではコマンド受信フラグのセットのみがなされ、受信処理は割込み処理外のコマンド受信処理で行われたが、コマンド受信割込みにおいて、コマンド受信処理も行うように構成してもよい。
【0200】
コマンド受信バッファに格納されたランプ制御コマンドは、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS442)において解析され、解析結果に応じてランププロセス更新処理(ステップS445)が実行される。コマンド解析処理(ステップS442)では、上述した図27に示す処理のうち、ステップS751、ステップS752、及びステップS756と同様の処理が実行される。
【0201】
図46は、音制御基板70に搭載されている音制御手段を構成する音制御用CPU71が実行するメイン処理を示すフローチャートである。音制御用CPU71は、メイン処理において、まず、レジスタ、ワークエリアを含むRAM及び出力ポート等を初期化する初期化処理を実行する(ステップS480)。次いで、表示制御基板80からの音制御コマンドを受信する処理であるコマンド受信処理(ステップS481)、及び受信した音制御コマンドを解析する処理を行う(ステップS482:コマンド解析処理)。コマンド受信処理やコマンド解析処理では、上述した発光体制御手段における処理と同一の処理が実行されるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0202】
その後、音制御用CPU71は、タイマ割込みフラグの監視(ステップS483)を行うループ処理に移行する。そして、図47に示すように、タイマ割込みが発生すると、音制御用CPU71は、タイマ割込みフラグをセットする(ステップS486)。メイン処理において、タイマ割込みフラグがセットされていたら、音制御用CPU71は、そのフラグをクリアするとともに(ステップS484)、音プロセス更新処理(ステップS485)を行う。
【0203】
遊技の進行に応じて制御されるスピーカ20L,20Rからの音出力パターンは、図48に示すような音データに応じて制御される。音データは、ROMに格納され、制御パターンの種類毎に用意されている(図36に示された特別図柄の変動時の音発生パターンを指定する音制御コマンド及び演出状況に応じて表示制御手段から送出されるその他の演出に関する音制御コマンド毎に用意される。従って、予告演出を行う場合におけるそれぞれの予告種類毎に用意されている)。
【0204】
音プロセス更新処理(ステップS485)では、プロセスタイマ値に応じた値が初期設定されたタイマの値の減算処理が行われ、そのタイマがタイムアウトすると、音声データにおける次のアドレスに設定されているデータに応じて出力音声に変更することが決定されるとともに、その決定結果に応じたプロセスタイマ値がタイマに設定される。また、プロセスタイマ値がタイマに設定されたときには出力音声の切替がなされたときであるから、音声合成回路702にデータを出力するための出力ポート(図7参照)を介して、音声合成回路702に、新たな出力音声に対応したデータが出力される。
【0205】
図49は、図柄の可変表示に関わる表示制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。遊技制御手段は、可変表示を開始させるときに、変動パターン指定の表示制御コマンドを送信する。変動パターン指定の表示制御コマンドを受信すると、表示制御手段は、受信コマンドに基づく可変表示演出を開始するとともに、変動パターン指定のランプ制御コマンド及び変動パターン指定の音制御コマンドを送信する。また、表示制御手段は、予告演出を行うことに決定した場合には(ステップS815のY)、予告演出の内容を指定するランプ制御コマンド及び音制御コマンド(図35、図36に示すコマンドE000(H)〜コマンドE002(H)のいずれか)を送信する。
【0206】
変動パターン指定のランプ制御コマンドを受信すると、発光体制御手段は、受信コマンドに基づく発光体演出を開始する。また、発光体制御手段は、予告演出の内容を指定するランプ制御コマンドを受信すると、受信コマンドに応じた点灯パターンで発光体演出を実行する。
【0207】
変動パターン指定の音制御コマンドを受信すると、音制御手段は、受信コマンドに基づく音出力演出を開始する。また、音制御手段は、予告演出の内容を指定する音制御コマンドを受信すると、受信コマンドに応じた音発生パターンで音出力演出を実行する。
【0208】
遊技制御手段は、変動パターン指定の表示制御コマンドを送信すると、続いて、左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の表示制御コマンドを送信する。そして、変動時間(可変表示期間)が終了すると、遊技制御手段は、左右中図柄を最終停止(確定)させるために全図柄の停止を指示する特別図柄停止(8F00(H))の表示制御コマンドを送信する。なお、全図柄の停止を指示するコマンドは発光体制御手段や音制御手段に対しては送信されないが、変動パターンを指定するコマンドに基づく演出の演出期間が定められているので、表示制御手段による可変表示演出期間内に発光体演出や音出力演出も終了する。
【0209】
以上に説明したように、予告演出を行うか否か及び予告演出の種類を表示制御手段が実行して、音制御手段及びランプ制御手段に予告演出の演出内容を示す制御コマンドを送信する構成としたので、複数の演出制御手段(表示制御手段、音制御手段、ランプ制御手段)を用いて行われる予告演出の演出内容の決定に関する遊技制御手段の処理負担を軽減させることができる。
【0210】
また、上述したように、所定期間毎(33ms毎)に実行される表示制御処理(ステップS705〜ステップS707)にてコマンド送信処理(ステップS707)を実行する構成とし、表示制御手段が発光体制御手段や音制御手段に対して可変表示装置6における表示画像の書き換えタイミングに同期して(この同期したタイミングは、33ms毎に発生する特別図柄の書き換えタイミングで実行される表示制御処理でのコマンド送信処理(ステップS707)の実行タイミングを意味する。すなわち、33ms毎に実行されるコマンド送信処理(ステップS707)の実行タイミングが、「同期したタイミング」ということになる。)ランプ制御コマンドや音制御コマンドを出力する構成としたので、表示制御基板80とランプ制御基板60や音制御基板70とで実行される演出の同期ずれを極力防止することができる。上述した実施の形態では、変動パターンを指定する表示制御コマンドを受信した場合に、受信した表示制御コマンドに基づく可変表示を開始する処理を含む一連の表示制御処理にて、変動パターンを指定するランプ制御コマンド及び音制御コマンドを送信する構成となっている。よって、表示制御基板80とランプ制御基板60や音制御基板70とで実行される演出の同期ずれを極力防止することができるのである。
【0211】
なお、受信した表示制御コマンドに基づく可変表示を開始する処理を含む一連の表示制御処理における次の回に実行される一連の表示制御処理にて変動パターンを指定するランプ制御コマンド及び音制御コマンドを送信する構成としてもよい。すなわち、可変表示装置6における表示画像の書き換えに基づく所定のタイミング(本例では33ms毎のタイミング)であれば、可変表示装置6における表示画像の書き換え時期と同じ時期にランプ制御コマンド及び音制御コマンドを送信しなくてもよい。
【0212】
また、上述したように、表示制御手段が、1回の表示制御処理(ステップS705〜ステップS707)で、変動パターンコマンド(コマンド80XX(H))や予告指定コマンド(コマンドE00X(H))として、ランプ制御コマンドと音制御コマンドを出力するように構成されているので、ランプ制御基板60と音制御基板70との間における演出の同期ずれを防止することができる。すなわち、ステップS754、ステップS817にてセットされたランプ制御コマンド及び音制御コマンドを、コマンド送信処理(ステップS707)にて出力する構成としているので、同一の可変表示演出に応じた演出内容を示すランプ制御コマンド及び音制御コマンドを同時に出力することができるので、ランプ制御基板60と音制御基板70との間の演出の同期ずれが防止される。
【0213】
また、上述したように、ランプ制御コマンドや音制御コマンドに、表示制御コマンドに基づいて実行される可変表示パターンに関連する発光体やスピーカ27を用いた予告演出(識別情報の可変表示に応じた予告演出)内容を示すコマンド(図35、図36に示す予告指定コマンド(コマンドE00X(H)))を含む構成とされているので、予告演出の同期ずれを防止することができる。
【0214】
また、上述したように、予告演出(識別情報の可変表示に応じた予告演出)内容を示すコマンド(図35、図36に示す予告指定コマンド(コマンドE00X(H)))をランプ制御コマンドおよび音制御コマンドとして送信する構成としたので、共通のデータ構成とされている予告指示コマンドを用いて、発光体の制御指示とスピーカ27の制御指示とを行うことができる。よって、異なるデータ構成とされている制御コマンドの数を削減することができる。
【0215】
また、上述したように、表示制御手段が、ランプ制御基板60と音制御基板70に演出パターンを指示する場合に、変動パターンを示す表示制御コマンドを受信したあとの次の表示画像の書き換えタイミング(図26に示すコマンド受信割込み処理によって変動パターンコマンドを受信したあと、ステップS704に示すコマンド解析処理の実行後のステップS707のコマンド送信処理)において、演出パターンを指示するランプ制御コマンド及び音制御コマンドを出力する構成としたので、可変表示に関連する発光体や音での演出の開始を一定のタイミングに合わせることができる。
【0216】
また、上述したように、表示制御基板80と、ランプ制御基板60や音制御基板70との間でSTB信号、コマンドデータ、及びACK信号のやりとりを行うために双方向通信を行う構成としたので、表示制御基板80とランプ制御基板60や音制御基板70との間で認識のずれが発生することを防止することができ、ランプ制御コマンドや音制御コマンドの取りこぼしをなくすことができる。
【0217】
また、上述したように、表示制御基板80、ランプ制御基板60、及び音制御基板70が、演出パターンを示すコマンド(80XX(H))の受信に基づいて、それぞれ可変表示に関連する演出を開始するように構成されているので、演出パターンコマンドを出力する主基板30が演出の開始タイミングを管理することができる。
【0218】
また、上述したように、表示制御基板80が、ランプ制御基板60及び音制御基板70に対し、受信した表示制御コマンドと同一構成のランプ制御コマンド及び音制御コマンドを直ちに出力(受信及び解析したあとに実行されるコマンド送信処理(ステップS707)にて出力)するように構成されているので、表示制御基板80、ランプ制御基板60、及び音制御基板70にてそれぞれ実行される可変表示に関連する演出の同期ずれを防止することができる。
【0219】
さらに、上述したように、表示制御基板80が、受信した変動パターンコマンドを、そのまま(MODEデータ及びEXTデータを変更することなく)ランプ制御コマンド及び音制御コマンドとしてランプ制御基板60及び音制御基板70に送信する構成としているので、ランプ制御基板60と音制御基板70との間における演出の同期ずれを防止することができる。
【0220】
なお、上述した実施の形態では、所定のキャラクタを出現させることで予告演出を行う構成としていたが、例えば、特別図柄の変動態様を変化させることで予告演出を行うようにしてもよい。この場合、例えば、複数図柄分高速で変動するすべり演出、一旦停止位置を過ぎたあと逆回転するもどり演出、低速変動と高速変動を繰り返す変速演出等であっても、特別図柄の大きさや形が変化するような表示を行う演出によって、予告演出を行うようにすればよい。このように構成する場合には、予告指定コマンド(コマンドE0XX(H))に、上述したような変動表示態様での変動表示に合わせて実行される演出態様の種類(種別)を示す情報が含まれるようにすればよい。このように構成すれば、予告演出における演出態様の種別の決定に関する遊技制御手段の処理負担を軽減させることができる。
【0221】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、背景予告等の予告は、大当りとなることを予告する大当り予告として用いられるようにしても、リーチ表示態様となることを予告するリーチ予告として用いられるようにしてもよい。また、確変となることを予告する確変予告として背景予告等の予告演出を行うようにしてもよい。
【0222】
また、上述した実施の形態では、ランプ制御基板60と音制御基板70を別個に設けていたが、ランプ制御基板60及び音制御基板70の機能を備えた1つの基板を設ける構成としてもよい。この場合、1つのマイクロコンピュータによって発光体及びスピーカ20L,20Rが制御されるようにすればよい。なお、遊技機に、ランプ制御基板60あるいは音制御基板70の何れか一方だけが設けられている構成としてもよいことは勿論である。
【0223】
また、上述した実施の形態では、表示制御処理が33ms毎に実行される構成としていたが、「33ms」は一例であり、例えば、2ms等の他の期間毎に表示制御処理が実行されるようにしてもよい。また、可変表示等の演出を実行するための処理(例えば、ステップS706の表示制御プロセス処理)はVDP83からのINT信号の入力に応じて33ms毎に実行され、他の処理(例えば、ステップS704のコマンド解析処理や、ステップS707のコマンド送信処理)は表示制御用CPU81が備える内部タイマによって2ms毎に実行されるようにしてもよい。上記のように構成すれば、コマンドの送信をより迅速に実行することが可能となる。
【0224】
また、発光体制御手段や音制御手段の側から表示制御手段に対して制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、発光体制御手段(あるいは音制御手段)の側で予告演出(背景予告)の種類を決定するように構成されている場合に、図柄の変動パターンに対応した制御コマンド(80XX(H))を受信したときに、予告演出を行うか否かを決定し、予告演出を行う場合には、予告演出の種類を決定して、決定した予告種類を指定する制御コマンド(例えば、8BXX(H))を表示制御手段及び音制御手段(音制御手段が予告決定を行う場合には表示制御手段及び音制御手段)に対して送信する。そのように構成した場合には、表示制御手段は、発光体制御手段や音制御手段が決定した予告演出に同期して、可変表示装置6において予告演出を行うことができる。
【0225】
上述した各遊技機は、可変表示装置における変動表示の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様となったときに所定の遊技価値を遊技者に与える構成とされている。遊技価値とは、例えば、遊技機の遊技領域に設けられた普通電動役物が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることや、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
【0226】
なお、上述した実施の形態において、「リーチ表示状態」とは、可変表示装置において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している表示状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している表示状態をいう。また、リーチ表示状態において行われる演出をリーチ演出という。さらに、リーチ表示状態やその様子をリーチ表示態様という。
【0227】
また、「特定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊技状態」は、例えば、普通電動役物の状態が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態等の、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0228】
さらに、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄でそろう確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、普通電動役物9の開成期間や開成回数が高められる開放延長状態等の大当りとなる確率が高められている高確率状態である。なお、時短状態は、普通電動役物9の開放回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放延長状態は、普通電動役物9の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0229】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、複数の演出制御手段を用いて行われる予告演出の演出内容の決定に関する遊技制御手段の処理負担を軽減させることができるとともに、複数の演出制御手段を用いて行われる予告演出において同期ずれが生じてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の概要を示す概念図である。
【図2】 パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。
【図5】 表示制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図6】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロック図である。
【図7】 音制御基板内の回路構成を示すブロック図である。
【図8】 ランプ制御コマンド及び音制御コマンドの送信形態を示すタイミング図である。
【図9】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図10】 2msタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【図11】 乱数の一例を示す説明図である。
【図12】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図13】 入賞確認処理を示すフローチャートである。
【図14】 変動開始時処理を示すフローチャートである。
【図15】 大当りとするか否かを決定する処理を示すフローチャートである。
【図16】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明図である。
【図17】 制御コマンドのコマンド形態及び制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係の例を示す説明図である。
【図18】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図19】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図20】 変動パターンコマンドと変動パターンとの関係の一例を示す説明図である。
【図21】 コマンド作成処理の処理例を示すフローチャートである。
【図22】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図23】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図24】 表示制御用CPUが実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【図25】 表示制御手段におけるコマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図26】 コマンド受信割込み処理を示すフローチャートである。
【図27】 コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図28】 カウンタ更新処理を示すフローチャートである。
【図29】 表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図30】 予告演出の例を示す説明図である。
【図31】 予告選択テーブルの一例を示す説明図である。
【図32】 表示制御プロセス処理の予告選択処理を示すフローチャートである。
【図33】 表示制御プロセス処理の全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図34】 表示制御プロセス処理の図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図35】 ランプ制御コマンドの内容例を示す説明図である。
【図36】 音制御コマンドの内容例を示す説明図である。
【図37】 表示制御手段におけるコマンド送信バッファの構成を示す説明図である。
【図38】 コマンド送信処理を示すフローチャートである。
【図39】 コマンド送信ルーチンを示すフローチャートである。
【図40】 ランプ制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図41】 ランプ制御用CPUが実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【図42】 ランプデータを示す説明図である。
【図43】 ランプデータ選択テーブルを示す説明図である。
【図44】 ランプ制御用CPUが実行するコマンド受信割込み処理を示すフローチャートである。
【図45】 ランプ制御用CPUが実行するコマンド受信処理を示すフローチャートである。
【図46】 音制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図47】 音制御用CPUが実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【図48】 音データを示す説明図である。
【図49】 変動パターンの振り分け方を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
6 可変表示装置
30 主基板
33 CPU
60 ランプ制御基板
61 ランプ制御用CPU
70 音制御基板
71 音制御用CPU
80 表示制御基板
81 表示制御用CPU
Claims (5)
- 複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置を有し、所定条件を満たすことによって大当りとすることが遊技制御手段により決定されたときに、該遊技制御手段から送信される演出態様種別を指示する演出態様指示コマンドにもとづいて前記可変表示装置における識別情報の可変表示制御を含む表示制御を表示制御手段により行わせ、前記識別情報の変動表示結果を大当り表示態様とするとともに、前記遊技制御手段により遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態とする遊技機であって、
前記識別情報の可変表示に対応した補助演出を実行する補助演出制御を行う補助演出制御手段を備え、
前記表示制御手段と前記補助演出制御手段とのうちのいずれか一方は、
前記遊技制御手段からの演出態様指示コマンドの受信にもとづいて、識別情報の変動表示結果が所定の表示態様となることを予告する予告演出の演出内容を予め用意されている複数種類の演出内容の中から決定する予告演出決定手段と、
前記遊技制御手段から受信したコマンドが前記補助演出制御手段と前記表示制御手段とのうちの他方の制御手段に送信すべきコマンドであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記他方の制御手段に送信すべきコマンドであると判定されたときに、前記遊技制御手段から受信したコマンドを前記他方の制御手段に送信する第1演出制御コマンド送信手段と、
前記予告演出決定手段が決定した予告演出の演出内容を示す予告演出指示コマンドを前記他方の制御手段に送信する第2演出制御コマンド送信手段とを含む
ことを特徴とする遊技機。 - 補助演出制御手段は、音出力部における音出力態様を制御する音制御手段または発光部における明滅態様を制御する発光制御手段の少なくとも何れか一方である
請求項1記載の遊技機。 - 第2演出制御コマンド送信手段は、予告演出に用いられるキャラクタの種別または予告演出における識別情報の変動態様の種別の少なくとも何れか一方を示す情報を含む予告演出指示コマンドを送信する
請求項1または請求項2記載の遊技機。 - 第2演出制御コマンド送信手段は、音出力部における音出力態様と発光部における明滅態様とを指示する予告演出指示コマンドを送信する
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の遊技機。 - 表示制御手段と補助演出制御手段とのうちのいずれか一方に遊技制御手段から送信されるコマンドは、該コマンドを受信する制御手段では制御に用いられないコマンドを含む
請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の遊技機。
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