JP3812243B2 - キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法 - Google Patents

キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、積層セラミックコンデンサや積層バリスタのような積層セラミック電子部品の製造に使用されるキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
例えば、代表的な積層セラミック電子部品の一つである積層セラミックコンデンサは種々の用途に広く用いられているが、近年、電子部品の小型化が進むにつれて、小型・大容量化への要求がさらに増大してきている。
【0003】
この積層セラミックコンデンサは、例えば、図3に示すような構造を有しており、複数の内部電極2a,2bが、誘電体層であるセラミック層1を介して、互いに対向し、かつ、内部電極2a,2bの一方の端部が、互いに異なる側の端面に引き出された構造を有するセラミック素子3の両端部に、内部電極2a,2bと導通する一対の外部電極4a,4bを配設することにより形成されている。
【0004】
そして、このような積層セラミックコンデンサの製造に用いられるセラミックグリーンシートは、上述のような誘電体層であるセラミック層を形成するものであり、取得できる静電容量を大きくして製品の小型化を図るため、近年その薄膜化が進んでいる。
【0005】
ところで、セラミックグリーンシートは、通常、セラミックスラリーをシート状に成形した後、これを乾燥させることにより製造されており、セラミックスラリーをシート状に成形する方法としては、ドクターブレード法やリバースロールコータ法などの種々の方法が用いられている。
【0006】
例えば、図4は、従来のセラミックグリーンシートの製造方法の一例を示すものであり、ここでは、キャリアフィルム供給部(キャリアフィルム供給ローラ)51から、キャリアフィルム52を供給し、所定の位置で、セラミックスラリー塗布手段(シート成形手段)(この例ではドクターブレード法を用いている)53により、セラミックスラリー54をキャリアフィルム52上に塗布した後、キャリアフィルム52とともにセラミックスラリー54を搬送し、乾燥手段55により、セラミックスラリー54を乾燥させてセラミックグリーンシート56を形成した後、シート回収ローラ57によって、表面にセラミックグリーンシート56を保持するキャリアフィルム52を巻き取ることにより、形成されたセラミックグリーンシート56をキャリアフィルム52に保持された状態で回収するようにしている。
【0007】
ところで、図3に示すような積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極2a,2b間に介在するセラミック層1の厚み(素子厚)が3μm以下になると、それに用いられるセラミックグリーンシートとして、厚みの薄いセラミックグリーンシートを製造することが必要になる。しかし、上述のような従来の方法によって厚みの薄いセラミックグリーンシートを製造すると、セラミックグリーンシートの表面粗さが粗くなったり、セラミックグリーンシートにピンホール欠陥(ポアー)が発生したりするという問題点がある。
【0008】
このため、セラミック層を形成するセラミックグリーンシートの平滑性を向上
させるとともに、セラミックグリーンシートの密度を高める目的で、セラミック粉末材料の粒子径を小さくする方法が開示されている(特開平10−223469号)。
【0009】
しかし、一般に粒子径が小さくなると、セラミック粉末自体が凝集しやすくなり、分散性が低下することから、粒子径を小さくするという方法のみでは、セラミックグリーンシートの表面平滑性の向上や高密度化にも限界がある。さらに、セラミック誘電体粉末の場合、同じ組成で単純に粒子径を小さくしていくと、誘電率が低下し、積層セラミックコンデンサの大容量化に十分に対応できなくなるという問題点がある。
【0010】
また、セラミックスラリーを分散させる方法として、サンドミルやビスコミルなどの方法によりセラミックスラリーを高速回転させ、セラミックスラリーに大きなせん断カを与えることにより分散させる方法があるが、セラミック粉末に大きなせん断力を与えると、分散は進むものの、一部のセラミック粉末が粉砕されてしまうという問題点がある。すなわち、セラミック粉末が粉砕されると、高分散化によってシートの表面平滑性は向上するものの、セラミック粉末の粉砕が特性の変動をもたらし、得られる積層セラミックコンデンサの温度特性が設計時の目標範囲からから外れてしまったり、セラミック誘電体の誘電率が低下したりするという問題点がある。
【0011】
本願発明は、上記問題点を解決するものであり、厚みの薄いセラミックグリーンシートを製造する場合にも、表面の平滑性が良好で、ピンホール欠陥などの少ないセラミックグリーンシートを安定して製造することが可能なキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は
分散媒にセラミック粉末を分散させたセラミックスラリーを、キャリアフィルム上に塗布してシート状に成形する成形工程と、
前記キャリアフィルム上にシート状に成形されたセラミックスラリーを乾燥させる乾燥工程と、
前記セラミックスラリーを乾燥することによりキャリアフィルム上に形成された乾燥シートを、少なくとも一対のプレス板を備えた平板プレス機を用い、プレス板表面温度:0〜150℃、プレス圧力:500〜10000kgf/cm2の条件でキャリアフィルムごと平板プレス処理することにより表面を平滑化する平滑化処理工程と
を具備することを特徴としている。
【0013】
セラミックスラリーをキャリアフィルム上にシート状に成形し、乾燥して得られる乾燥シート(平滑化処理の施されていないセラミックグリーンシート)を、平板プレス機を用いて、プレス板表面温度:0〜150℃、プレス圧力:500〜10000kgf/cm2の条件でキャリアフィルムごと平板プレス処理することにより、セラミックグリーンシートの表面の平滑性を、セラミックの粒径や分散性に依存することなく向上させることが可能になり、積層セラミックコンデンサを製造する場合などに使用するのに適したキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを確実に製造することが可能になる。
【0014】
なお、平板プレス機は、例えば、鏡面研磨された硬質クロムめっき層が表面に配設された1対の平行平板(プレス板)と、プレス板によるプレス圧力を制御する圧力制御手段と、プレス板を所定の温度に加熱する加熱手段を備え、一対のプレス板間にセラミックグリーンシートを挟み、所定の温度に加熱しながら両面側から押圧することにより、セラミックグリーンシートの表面を平滑化することができるように構成された装置であって、平板プレス機の具体的な構成については特に制約はない。
【0015】
また、平板プレス法により平滑化処理を行う場合、セラミックグリーンシートを1枚ずつプレス処理してもよく、また、複数枚重ねてプレス処理してもよい。ただし、セラミックグリーンシートがプレス板に接着しないように、セラミックグリーンシート表面に、剥離処理が施されたフィルムの処理面を合わせてプレス処理することが望ましい。また、複数枚重ねてプレス処理する場合には、セラミックグリーンシートが、重ねたキャリアフィルムに接着しないように、間に剥離処理が施されたフィルムの処理面とセラミックグリーンシート表面を合わせてプレス処理するか、キャリアフィルムの裏面に剥離処理を行ったものを用いることが望ましい。
【0016】
本願発明において、プレス板表面温度の範囲を0〜150℃としたのは、0℃未満の場合、シート表面が堅くなり表面粗さ(Ra)の低減効果が不十分になり、また、150℃を超えた場合には、シートが熱可塑性によって軟化し、キャリアフィルムから剥離してプレス板側に移行してしまうことによる。
また、プレス圧力を500〜10000kgf/cm2の範囲としたのは、プレス圧力が500kgf/cm2未満の場合、十分な表面平滑化効果が得られず、また、プレス圧力が10000kgf/cm2を超える場合、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離したり、破れたりして処理することができなくなることによる。
【0017】
また、本願発明の請求項2のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、プレス板表面温度:20〜100℃、プレス圧力:1000〜6000kgf/cm2の条件で平板プレス処理することを特徴としている。
【0018】
プレス板表面温度:20〜100℃、プレス圧力:1000〜6000kgf/cm2の条件で、平板プレス処理することにより、セラミックグリーンシートの表面の平滑性をさらに確実に向上させることが可能になる。
なお、プレス板表面温度を100℃以下に限定したのは、セラミックグリーンシートを100℃を超えて150℃以下に加熱すると、場合によっては、熱可塑性によってセラミックグリーンシートがプレス板側に移行しようとして、シート表面に皺が発生し、表面粗さの低減効果が不十分になることによる。
【0019】
また、プレス板間のプレス圧力を6000kgf/cm2以下に限定したのは、6000kgf/cm2を超えて10000kgf/cm2以下のプレス圧力にすると、場合によっては、セラミックグリーンシートの表面に皺が発生して、表面粗さの低減効果が不十分になることによる。
【0020】
上述のように、セラミックグリーンシートに適した温度条件と圧力条件範囲を設定して平板プレスを行うことにより、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離したり、破れたりすることなく、セラミックグリーンシートの表面平滑化効果を確実に得ることが可能になる。
【0021】
また、本願発明(請求項3)のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、
分散媒にセラミック粉末を分散させたセラミックスラリーを、キャリアフィルム上に塗布してシート状に成形する成形工程と、
前記キャリアフィルム上にシート状に成形されたセラミックスラリーを乾燥させる乾燥工程と、
前記セラミックスラリーを乾燥することによりキャリアフィルム上に形成された乾燥シートを、静水圧プレス機を用い、プレス温度:0〜150℃、プレス圧力:500〜10000kgf/cm2の条件でキャリアフィルムごと静水圧プレス処理することにより表面を平滑化する平滑化処理工程と
を具備することを特徴としている。
【0022】
セラミックスラリーをキャリアフィルム上にシート状に成形し、乾燥して得られる乾燥シート(平滑化処理の施されていないセラミックグリーンシート)を、静水圧プレス機を用いて、プレス温度:0〜150℃、プレス圧力:500〜10000kgf/cm2の条件でキャリアフィルムごと静水圧プレス処理することにより、セラミックグリーンシートの表面の平滑性を、セラミックの粒径や分散性に依存することなく向上させることが可能になり、積層セラミックコンデンサなどに使用するのに適したキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを確実に製造することが可能になる。
【0023】
なお、静水圧プレス機は、例えば、オイルや水などの液体が満たされた圧力容器と、液体を加圧する加圧シリンダーと、液体を加圧する圧力を制御する制御手段と、液体を所定の温度に加熱する加熱手段とを具備し、例えば、鏡面研磨された金属ロールの表面に、セラミックグリーンシートを巻き付けた状態で可撓性シートにより真空パックし、静水圧プレス機のオイルや水などの液体に浸漬し、静水圧プレスを行うことにより、セラミックグリーンシートが金属ロール面及びセラミックグリーンシート裏面のフィルムに均一な圧力で押し付けられ、セラミックグリーンシートの表面が平滑化されるように構成された装置を意味するものであり、その具体的な構成に特別の制約はない。なお、上記金属ロールの代わりに金属以外の材料からなるロールを用いることも可能である。
【0024】
また、静水圧プレス法によりプレスする場合に、セラミックグリーンシートを前記金属ロールの周囲に何重にも重ねて巻き付けて処理する場合には、キャリアフィルムとして、その裏面に剥離処理を施したものを用いることが望ましい。
また、セラミックグリーンシートを何重にも積み重ねて金属ロールに巻き付けた場合に、全体としてのセラミックグリーンシートの厚みが大きくなると、巻き付けられたセラミックグリーンシートの両端面側から加わる圧力も無視できなくなり、変形を生じる場合がある。このような場合には、金属ロールの両端部にフランジ部(鍔部)を設け、セラミックグリーンシートの両端面が前記フランジ部に密着するように巻き付けることにより、セラミックグリーンシートの両端面側から加わる悪影響を防止することができる。
【0025】
また、上記の金属ロールの代わりに、平板プレートを用いて静水圧プレスを行うことも可能である。なお、セラミックグリーンシートを複数枚積み重ねた状態で静水圧プレスを行うときには、キャリアフィルムとして、その裏面に剥離処理を施したものを用いることが望ましい。
【0026】
本願発明において、プレス温度の範囲を0〜150℃とし、プレス圧力の範囲を500〜10000kgf/cm2としたのは、上記請求項1の平板プレス法により平滑化処理を施す場合の限定理由と同様である。
【0027】
また、請求項4のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、プレス温度:20〜100℃、プレス圧力:1000〜6000kgf/cm2の条件で静水圧プレス処理することを特徴としている。
【0028】
プレス温度:20〜100℃、プレス圧力:1000〜6000kgf/cm2の条件で、静水圧プレス処理することにより、セラミックグリーンシートの表面の平滑性をさらに確実に向上させることが可能になる。
前記プレス温度を20〜100℃とし、プレス圧力を1000〜6000kgf/cm2と限定したのは、上述の請求項2において、プレス板表面温度の範囲を0〜100℃とし、プレス圧力の範囲を1000〜6000kgf/cm2とした場合の限定理由と同様である。
【0029】
上述のように、セラミックグリーンシートに適した温度条件と圧力条件範囲を設定して静水圧プレスを行うことにより、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離したり、破れたりすることなく、セラミックグリーンシートの表面平滑化効果を確実に得ることが可能になる。
【0030】
また、請求項5のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、
分散媒にセラミック粉末を分散させたセラミックスラリーを、キャリアフィルム上に塗布してシート状に成形する成形工程と、
前記キャリアフィルム上にシート状に成形されたセラミックスラリーを乾燥させる乾燥工程と、
前記セラミックスラリーを乾燥することによりキャリアフィルム上に形成された乾燥シートを、少なくとも一対のニップロールを備えたカレンダーロール機を用い、ニップロール表面温度:0〜150℃、プレス圧力(線圧):50〜1000kgf/cmの条件でキャリアフィルムごとカレンダーロール処理することにより表面を平滑化する平滑化処理工程と
を具備することを特徴としている。
【0031】
セラミックスラリーをキャリアフィルム上にシート状に成形し、乾燥して得られる乾燥シート(平滑化処理の施されていないセラミックグリーンシート)を、カレンダーロール機を用いて、ニップロール表面温度:0〜150℃、プレス圧力(線圧):50〜1000kgf/cmの条件でキャリアフィルムごとカレンダーロール処理することにより、セラミックグリーンシートの表面の平滑性を、セラミックの粒径や分散性に依存することなく向上させることが可能になり、積層セラミックコンデンサなどに使用するのに適したキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを確実に製造することが可能になる。
【0032】
なお、カレンダーロール機は、例えば、セラミックグリーンシートを予熱するプレヒートロール(場合によってはなくてもよい)と、少なくとも一対のニップロールと、望ましくは、ニップロールを加熱する加熱手段を備えてなり、一対のニップロール間にセラミックグリーンシートを挟んで両面側から押圧することにより、セラミックグリーンシートの表面を加圧して平滑化するように構成された装置を意味するものであり、カレンダーロール機の具体的な構成については特に制約はなく、一対のニップロールを備えたシングルニップロールタイプのカレンダーロール機や複数対のニップロールを備えた多段ニップロールタイプのカレンダーロール機などの種々のタイプのものを用いることができる。
【0033】
本願発明において、ニップロール表面温度の範囲を0〜150℃としたのは、0℃未満の場合、シート表面が堅くなり表面粗さ(Ra)の低減効果が不十分になり、また、150℃を超えた場合には、シートが熱可塑性によって軟化し、キャリアフィルムから剥離してプレス板側に移行してしまうことによる。
また、プレス圧力(線圧)を50〜1000kgf/cmの範囲としたのは、線圧が50kgf/cm未満の場合、十分な表面平滑化効果が得られず、また、線圧が1000kgf/cmを超える場合、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離したり、破れたりして処理することができなくなることによる。
【0034】
また、請求項6のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、ニップロール表面温度:20〜100℃、プレス圧力(線圧):100〜600kgf/cmの条件でカレンダーロール処理することを特徴としている。
【0035】
ニップロール表面温度:20〜100℃、プレス圧力(線圧):100〜600kgf/cmの条件で、カレンダーロール処理することにより、セラミックグリーンシートの表面の平滑性をさらに確実に向上させることが可能になる。
なお、ニップロール表面温度を100℃以下に限定したのは、セラミックグリーンシートを100℃を超えて150℃以下に加熱すると、場合によっては、熱可塑性によってセラミックグリーンシートがプレス側に移行しようとして、セラミックグリーンシートの表面に皺が発生し、表面粗さの低減効果が不十分になることによる。
【0036】
また、プレス圧力(線圧)を600kgf/cm以下に限定したのは、600kgf/cmを超えて1000kgf/cm以下のプレス圧力(線圧)にすると、場合によっては、セラミックグリーンシートの表面に皺が発生して、表面粗さの低減効果が不十分になることによる。
【0037】
上述のように、セラミックグリーンシートに適した温度条件と圧力(線圧)条件範囲を設定してカレンダーロール処理を行うことにより、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離したり、破れたりすることなく、セラミックグリーンシートの表面平滑化効果を確実に得ることが可能になる。
【0038】
また、請求項7のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、前記セラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra値)が100nm以下になるように前記平滑化処理を施すことを特徴としている。
【0039】
内部電極間に介在するセラミック層の厚み(素子厚)が3μm以下であるような積層セラミック電子部品においては、その製造に用いられるセラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra値)が、100nmを超えると、寿命が急激に低下する傾向があるが、本願発明を適用することにより、厚みが薄い場合にも、セラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra値)を100nm以下にすることが可能になり、それを用いて製造される積層セラミック電子部品の耐久性を向上させることが可能になる。
なお、本願発明において、上述の表面粗さ(Ra値)は、原子力間顕微鏡を使用して、5μm平方の領域の測定値(nm)によって判断した。
【0040】
また、請求項8のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、前記キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートが、前記キャリアフィルムから剥離して積層することにより、積層セラミック電子部品の製造に使用されるものであって、前記キャリアフィルムに剥離可能に保持されているものであることを特徴としている。
【0041】
本願発明は、厚みが薄く、表面の平滑性に優れていることが要求される積層セラミック電子部品用のセラミックグリーンシートを製造する場合に特に有意義であり、セラミックスラリーをシート状に成形する成形工程や、表面を平滑化する平滑化処理工程では、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムに保持させておき、積層などの工程では、キャリアフィルムから剥離して使用できるようにすることにより、例えば、内部電極間に介在するセラミック層の厚みが薄い薄層多層型の積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品を効率よく製造することができるようになる。
【0042】
なお、上述の本願発明のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法により製造されたセラミックグリーンシートを用いて積層セラミック電子部品を製造するようにした場合、セラミック層と内部電極の界面の表面粗さ(Ra)を低減することが可能になる。
また、セラミックグリーンシートに平滑化処理を施すことにより、セラミックグリーンシートの密度を高めることができるため、コンデンサの誘電体素子中に発生するポアーの発生率を低減することが可能になる。
さらに、シートの密度が高まるため、電極ペーストの溶剤成分がシートに染み込んでシートバインダーが溶解されるシートアタック現象を抑制することが可能になる。
その結果、本願発明の製造方法により製造したセラミックグリーンシートを用いることにより、平均寿令の長い、信頼性に優れた積層セラミック電子部品を製造することが可能になる
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。なお、ここでは、積層セラミックコンデンサの誘電体層の形成に用いられるセラミックグリーンシートを製造する場合を例にとって説明する。
【0044】
(1)まず、出発原料として、セラミック粉末(チタン酸バリウム系セラミック粉末)と、特性改質などを目的とした添加物とを所定量ずつ秤量し、湿式混合を経て、混合粉とする。このとき各添加物は、酸化物粉末あるいは炭酸化粉末の形態で、セラミック粉末に混合する方法によって添加され、有機溶媒(分散媒)中に湿式分散される。
この湿式分散(1次分散)の方法としては、セラミック粉末の粉砕が発生
しない分散方法、及び分散条件を選択することが望ましい。すなわち、分散は、粉砕が発生しない程度のせん断力が与えられる条件で行うことが望ましい。
なお、湿式分散方法としては、具体的には、ボールミル法、サンドミル法、ビスコミル法、高圧ホモジナイザー法、ニーダー分散法などを用いることができる。
(2)次に、上述の1次分散液に、有機バインダー、可塑剤及び有機溶媒(分散媒)を添加することによって、セラミックスラリーを調製し、前述の1次分散の方法と同様の方法で、2次分散させた。
(3)それから、このセラミックスラリーを、キャリアフィルム上にシート状に成形した。セラミックスラリーをシート状に成形する方法としては、ドクターブレード法や、リバースロールコーター法、ダイコーター法など、種々の公知の方法を用いることが可能である。
このように、前記の分散処理、成形を経て、製造されるセラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra)は、必ずしも単粒子となるほど高度に分散されている必要はなく、セラミック粉末の粉砕が生じていないということのほうが重要である。
(4)次に、このセラミックグリーンシートの表面を平滑にするために、平滑化処理を施した。
この実施形態では、平板プレス法、静水圧プレス法、及びカレンダーロール法のそれぞれの方法により平滑化処理を施し、平滑化処理の方法の異なるセラミックグリーンシート(試料)を製造した。
なお、この実施形態では、平板プレス機として、鏡面研磨された硬質クロムめっき層が表面に配設された1対の平行平板(プレス板)と、プレス板によるプレス圧力を制御する圧力制御手段と、一対のプレス板を所定の温度に加熱するとともに所定の温度に維持することができるように構成された加熱手段とを具備する平板プレス機を用いた。
また、静水圧プレス機としては、液体が満たされた圧力容器と、液体を加圧する加圧シリンダーと、圧力を制御する制御手段と、液体を所定の温度に加熱するとともに所定の温度に維持することができるように構成された加熱手段と、セラミックグリーンシートが巻き付けられる、表面が鏡面研磨された金属ロールとを備えた静水圧プレス機を用い、金属ロールの表面にセラミックグリーンシートを巻き付けた状態で可撓性シートにより真空パックし、静水圧プレス機の液体中に浸漬し、静水圧プレスを行った。
また、カレンダーロール機としては、一対のニップロール(金属ロール)と、ニップロールを所定の温度に加熱する、温度制御機構を備えた加熱手段と、ニップロールでセラミックグリーンシートを両面側から挟んで加圧する際のプレス圧力(線圧)を制御するための圧力制御手段とを備えたいわゆるシングルニップロールタイプのカレンダーロール機を用いた。ただし、複数対のニップロールを備えた多段ニップロールタイプのカレンダーロール機を用いることも可能である。
(5)それから、上述のように、平板プレス法、静水圧プレス法、カレンダーロール法により、平滑化処理を施した後のセラミックグリーンシートの表面粗さを測定した。なお、セラミックグリーンシートの表面粗さは、原子間力顕微鏡で測定し、5μm平方の領域のRa値を用いて評価した。
【0045】
表1に比較例として、セラミック粉末の平均粒径が210nm(比較例1)、153nm(比較例2)、及び98nm(比較例3)のチタン酸バリウム粉末を用いてセラミックスラリーを作製し、キャリアフィルム上に、シート状に成形して乾燥することにより製造したセラミックグリーンシート(平滑化処理を施していないセラミックグリーンシート)の表面粗さ(Ra)を示す。
【0046】
【表1】
Figure 0003812243
【0047】
表面の平滑化処理が施されていない比較例1、2、3のセラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra)は、それぞれ、228nm、162nm、及び120nmであった。図1に比較例2のセラミックグリーンシートの表面を撮影した電子顕微鏡写真を示す。
【0048】
また、表2及び表3に、平板プレス機を用い、プレス温度(プレス板の表面温度)及びプレス圧力を変えて、平滑化処理(平板プレス処理)した場合の、セラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra)を示す。
【0049】
【表2】
Figure 0003812243
【0050】
【表3】
Figure 0003812243
【0051】
また、表4及び5に、静水圧プレス機を用い、プレス温度(液温)及びプレス圧力を変えて、平滑化処理(静水圧プレス処理)した場合の、セラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra)を示す。
【0052】
【表4】
Figure 0003812243
【0053】
【表5】
Figure 0003812243
【0054】
また、表6及び7に、カレンダーロール機を用い、そのプレス温度(ニップロールの表面温度)及びプレス圧力(線圧)を変えて、平滑化処理(カレンダーロール処理)した場合の、セラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra)を示す。
【0055】
【表6】
Figure 0003812243
【0056】
【表7】
Figure 0003812243
【0057】
表2,3,4,5,6,7において、試料番号の右に*印を示しているものは、本願発明範囲外のもの(参考例)である。また、表面粗さ(Ra)の欄に×が示されたものは、セラミックグリーンシートに破れが発生したことを示すものである。
【0058】
[平板プレス法により平滑化処理を施した場合の表面粗さ(Ra)について]
(a)粒径210nmのセラミック粉末を用いた場合(表2参照)
試料番号1〜20は、平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いた場合である。なお、平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例1(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは228nmであった。
平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いたセラミックグリーンシートのうち、試料番号1〜3は、プレス温度0℃で平滑化処理(平板プレス処理)を施したセラミックグリーンシートであり、プレス圧力を変えても、プレス温度が低いためにいずれもRa低減の効果はわずかであった。
試料番号4〜10は、プレス温度20℃で平滑化処理(平板プレス処理)を施した場合である。
試料番号4は、プレス圧力を本願発明の範囲より低い、200kgf/cm2とした参考例であって、プレス圧が500kgf/cm2未満のため、Ra低減効果は認められなかった。
試料番号5〜9は、プレス圧力が500kgf/cm2以上、10000kgf/cm2以下の場合で、Ra低減効果が認められ、持に、試料番号6〜8のように、プレス圧力を1000〜6000kgf/cm2とした場合に、大きなRa低減効果が認められた。
また、試料番号9は、プレス圧力が10000kgf/cm2と高いため、Ra低減効果は大きいが、セラミックグリーンシートにいくらか皺状の模様が発生した。
試料番号10(参考例)は、プレス圧力10000kgf/cm2を超える場合で、シートがキャリアフィルムから剥離し、破れが生じた。
試料番号11及び12は、プレス温度が60℃の場合である。プレス圧力はそれぞれ500kgf/cm2、4000kgf/cm2であり、プレス圧力がより好ましい範囲にある後者の方がRa低減効果が大きいことがわかる。
試料番号13〜16は、プレス温度が100℃の場合である。プレス圧力1000〜6000kgf/cm2の範囲で、よりRaの低減効果が大きいことがわかる。
試料番号16(参考例)は、プレス圧力が10000kgf/cm2を超えているため、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
試料番号17〜19は、プレス温度及びプレス圧力が、より好ましい範囲にあり、Raの低減効果が認められた。
試料番号20(参考例)は、プレス圧力は好ましい範囲にあるが、温度が150℃を超えているため、シートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
【0059】
(b)粒径153nmのセラミック粉末を用いた場合(表3参照)
試料番号21〜32は、セラミック粉末の平均粒径が153nmの場合である。なお、平均粒径が153nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例2(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは162nmであった。
試料番号21〜27は、プレス温度50℃で、プレス圧力を変化させた場合である。
試料番号21(参考例)は、プレス圧力を本願発明の範囲より低い、200kgf/cm2とした参考例であって、プレス圧が500kgf/cm2未満のため、十分なRa低減効果は認められなかった。
試料番号22〜26は、プレス圧力が本願発明の条件範囲にあり、Raの低減効果が認められた。特に、試料番号23〜25の試料は、プレス圧力がさらに好ましい条件範囲にあり、Ra100nm以下にまで表面粗さを低減できることがわかった。図2に試料番号24のセラミックグリーンシートの表面を撮影した電子顕微鏡写真を示す。比較例2のセラミックグリーンシート(図1参照)と比べると、組織が緻密化していることがわかる。
また、試料番号27(参考例)は、プレス温度は50℃であり良好な範囲にあるが、プレス圧力が10000kgf/cm2を超えており、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
試料番号28〜32は、プレス圧力を3000kgf/cm2とし、プレス温度を変化させた場合である。
試料番号28〜31は、プレス温度が本願発明の条件範囲にあり、Raの低減効果が認められた。特に、試料番号29,30では、さらに良好なRaの低減効果を示した。
試料番号32(参考例)は、プレス圧力が3000kgf/cm2で望ましい範囲にあるが、温度が150℃を超えているため、シートの剥離が生じた。
【0060】
(c)粒径98nmのセラミック粉末を用いた場合(表3参照)
試料番号33〜36は、セラミック粉末の平均粒径が98nmの場合である。なお、平均粒径が98nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例3(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは120nmであった。
試料番号33〜36は、プレス温度が70℃で、プレス圧力を変化させた場合であった。
試料番号33〜35は、プレス温度及びプレス圧力がともに望ましい範囲にあり、セラミックグリーンシートのRa低減効果が認められた。また、試料番号33,34では、さらに良好な結果を示した。
しかし、試料番号36(参考例)では、プレス圧力が10000kgf/cm2を超えているため、セラミックグリーンシートの剥離が生じた。
【0061】
以上の結果から、平板プレス法による平滑化処理の条件(プレスの条件)として、プレス温度が0〜150℃で、かつ、プレス圧力が500〜10000kgf/cm2の範囲が好ましく、この範囲では、セラミックグリーンシートのRa低減効果が得られることが確認された。
また、プレス温度が20〜100℃、プレス圧力が1000〜6000kgf/cm2のときに、より大きなRa低減効果が得られることがわかった。
【0062】
[静水圧プレス法により平滑化処理を施した場合の表面粗さ(Ra)について]
(a)粒径210nmのセラミック粉末を用いた場合(表4参照)
試料番号101〜120は、平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いた場合である。なお、平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例1(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは228nmであった。
平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いたセラミックグリーンシートのうち、試料番号101〜103は、プレス温度0℃で平滑化処理(静水圧プレス処理)を施したセラミックグリーンシートであり、プレス圧力を変えても、プレス温度が低いためにいずれもRa低減の効果はわずかであった。
試料番号104〜110は、プレス温度20℃で平滑化処理(静水圧プレス処理)を施した場合である。
試料番号104は、プレス圧力を本願発明の範囲より低い、200kgf/cm2とした参考例であって、プレス圧が500kgf/cm2未満のため、Ra低減効果は認められなかった。
試料番号105〜109は、プレス圧力が500kgf/cm2以上、10000kgf/cm2以下の場合で、Ra低減効果が認められ、持に、試料番号106〜108のように、プレス圧力を1000〜6000kgf/cm2とした場合に、大きなRa低減効果が認められた。
また、試料番号109は、プレス圧力が10000kgf/cm2と高いため、Ra低減効果は大きいが、セラミックグリーンシートにいくらか皺状の模様が発生した。
試料番号110(参考例)は、プレス圧力10000kgf/cm2を超える場合で、シートがキャリアフィルムから剥離し、破れが生じた。
試料番号111及び112は、プレス温度が60℃の場合である。プレス圧力はそれぞれ500kgf/cm2、4000kgf/cm2であり、プレス圧力がより好ましい範囲にある後者の方がRa低減効果が大きいことがわかる。
試料番号113〜116は、プレス温度が100℃の場合である。プレス圧力1000〜6000kgf/cm2の範囲で、よりRaの低減効果が大きいことがわかる。
試料番号116(参考例)は、プレス圧力が10000kgf/cm2を超えているため、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
試料番号117〜119は、プレス温度及びプレス圧力が、より好ましい範囲にあり、Raの低減効果が認められた。
試料番号120(参考例)は、プレス圧力は好ましい範囲にあるが、温度が150℃を超えているため、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
【0063】
(b)粒径153nmのセラミック粉末を用いた場合(表5参照)
試料番号121〜132は、セラミック粉末の平均粒径が153nmの場合である。なお、平均粒径が153nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例2(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは162nmであった。
試料番号121〜127は、プレス温度50℃で、プレス圧力を変化させた場合である。
試料番号121(参考例)は、プレス圧力を本願発明の範囲より低い、200kgf/cm2とした参考例であって、プレス圧が500kgf/cm2未満のため、十分なRa低減効果は認められなかった。
試料番号122〜126は、プレス圧力が本願発明の条件範囲にあり、Raの低減効果が認められた。特に、試料番号123〜125の試料は、プレス圧力がさらに好ましい条件範囲にあり、Ra100nm以下にまで表面粗さを低減できることがわかった。
また、試料番号127(参考例)は、プレス温度は50℃であり良好な範囲にあるが、プレス圧力が10000kgf/cm2を超えており、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
試料番号128〜132は、プレス圧力を3000kgf/cm2とし、プレス温度を変化させた場合である。
試料番号128〜131は、プレス温度が本願発明の条件範囲にあり、Raの低減効果が認められた。特に、試料番号129,130では、さらに良好なRaの低減効果を示した。
試料番号132(参考例)は、プレス圧力が3000kgf/cm2で望ましい範囲にあるが、温度が150℃を超えているため、シートの剥離が生じた。
【0064】
(c)粒径98nmのセラミック粉末を用いた場合(表5参照)
試料番号133〜136は、セラミック粉末の平均粒径が98nmの場合である。なお、平均粒径が98nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例3(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは120nmであった。
試料番号133〜136は、プレス温度が70℃で、プレス圧力を変化させた場合である。
試料番号133〜135は、プレス温度及びプレス圧力がともに望ましい範囲にあり、セラミックグリーンシートのRa低減効果が認められた。また、試料番号133,134では、さらに良好な結果を示した。
しかし、試料番号136(参考例)では、プレス圧力が10000kgf/cm2を超えているため、シートの剥離が生じた。
【0065】
以上の結果から、静水圧プレス法による平滑化処理の条件(プレスの条件)としては、プレス温度が0〜150℃で、かつ、プレス圧力が500〜10000kgf/cm2のときに、セラミックグリーンシートのRa低減効果が得られることがわかった。
また、プレス温度(液温)が20〜100℃、プレス圧力が1000〜6000kgf/cm2のときに、より大きなRa低減効果が得られることがわかった。
【0066】
[カレンダーロール法により平滑化処理を施した場合の表面粗さ(Ra)について]
(a)粒径210nmのセラミック粉末を用いた場合(表6参照)
試料番号201〜220は、平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いた場合である。なお、平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例1(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは228nmであった。
平均粒径が210nmのセラミック粉末を用いたセラミックグリーンシートのうち、試料番号201〜203は、プレス温度(ニップロールの表面温度)0℃で平滑化処理(カレンダーロール処理)を施したセラミックグリーンシートであり、プレス圧力(線圧)を変えても、プレス温度が低いためにいずれもRa低減の効果はわずかであった。
試料番号204〜210は、プレス温度20℃で平滑化処理(カレンダーロール処理)を施した場合である。
試料番号204は、プレス圧力(線圧)を本願発明の範囲より低い、20kgf/cmとした参考例であって、プレス圧が50kgf/cm未満のため、Ra低減効果は認められなかった。
試料番号205〜209は、プレス圧力(線圧)が50kgf/cm以上、1000kgf/cm以下の場合で、Ra低減効果が認められ、持に、試料番号206〜208のように、プレス圧力(線圧)を100〜600kgf/cmとした場合に、大きなRa低減効果が認められた。
試料番号209は、プレス圧力(線圧)が1000kgf/cmと高いため、Ra低減効果は大きいが、セラミックグリーンシートにいくらか皺状の模様が発生した。
試料番号210(参考例)は、プレス圧力(線圧)が1000kgf/cmを超える場合で、シートがキャリアフィルムから剥離し、破れが生じた。
試料番号211及び212は、プレス温度が60℃の場合である。プレス圧力(線圧)はそれぞれ50kgf/cm、400kgf/cmであり、プレス圧力(線圧)がより好ましい範囲にある後者の方がRa低減効果が大きいことがわかる。
試料番号213〜216は、プレス温度が100℃の場合である。プレス圧力(線圧)100〜600kgf/cmの範囲で、よりRaの低減効果が大きいことがわかる。
試料番号216(参考例)は、プレス圧力(線圧)が1000kgf/cmを超えているため、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
試料番号217〜219は、プレス温度及びプレス圧力(線圧)が、より好ましい範囲にあり、Raの低減効果が認められた。
試料番号220(参考例)は、プレス圧力(線圧)は好ましい範囲にあるが、温度が150℃を超えているため、シートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
【0067】
(b)粒径153nmのセラミック粉末を用いた場合(表7参照)
試料番号221〜232は、セラミック粉末の平均粒径が153nmの場合である。なお、平均粒径が153nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例2(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは162nmであった。
試料番号221〜227は、プレス温度50℃で、プレス圧力(線圧)を変化させた場合である。
試料番号221(参考例)は、プレス圧力(線圧)を本願発明の範囲より低い、20kgf/cmとした参考例であって、プレス圧が50kgf/cm未満のため、十分なRa低減効果は認められなかった。
試料番号222〜226は、プレス圧力(線圧)が本願発明の条件範囲にあり、Raの低減効果が認められた。特に、試料番号223〜225の試料は、プレス圧力(線圧)がさらに好ましい条件範囲にあり、Ra100nm以下にまで表面粗さを低減できることがわかった。
また、試料番号227(参考例)は、プレス温度は50℃であり良好な範囲にあるが、プレス圧力(線圧)が1000kgf/cmを超えており、セラミックグリーンシートがキャリアフィルムから剥離して破れが生じた。
試料番号228〜232は、プレス圧力(線圧)を300kgf/cmとし、プレス温度を変化させた場合である。
試料番号228〜231は、プレス温度が本願発明の条件範囲にあり、Raの低減効果が認められた。特に、試料番号229,230では、さらに良好なRaの低減効果を示した。
試料番号232(参考例)は、プレス圧力(線圧)が300kgf/cmで望ましい範囲にあるが、温度が150℃を超えているため、シートの剥離が生じた。
【0068】
(c)粒径98nmのセラミック粉末を用いた場合(表7参照)
試料番号233〜236は、セラミック粉末の平均粒径が98nmの場合である。なお、平均粒径が98nmのセラミック粉末を用いた上述の比較例3(表1)のセラミックグリーンシート(平滑化処理せず)のRaは120nmであった。
試料番号233〜236は、プレス温度が70℃で、プレス圧力(線圧)を変化させた場合である。
試料番号233〜235は、プレス温度及びプレス圧力(線圧)がともに望ましい範囲にあり、セラミックグリーンシートのRa低減効果が認められた。また、試料番号233,234では、さらに良好な結果を示した。
しかし、試料番号236(参考例)では、プレス圧力(線圧)が1000kgf/cmを超えているため、シートの剥離が生じた。
【0069】
以上の結果から、カレンダーロール機による平滑化処理の条件(プレスの条件)として、ニップロール表面温度が0〜150℃で、かつ、プレス圧力(線圧)が50〜1000kgf/cmのときに、セラミックグリーンシートのRa低減効果が得られることがわかった。
また、ニップロール表面温度が20〜100℃、プレス圧力(線圧)が100〜600kgf/cmのときに、より大きなRa低減効果が得られることがわかった。
【0070】
なお、上記実施形態では、セラミックグリーンシートを構成するセラミック粉末として、チタン酸バリウム系セラミック粉末を用いた場合を例にとって説明したが、本願発明において、セラミック粉末はこれに限定されるものではなく、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウムなどを主成分とする種々のセラミック粉末からセラミックグリーンシートを形成する場合に、広く本願発明を適用することが可能である。
また、セラミック粉末を含むセラミックスラリーとして、有機系スラリーを用いた場合を例にとって説明したが、水系スラリーを用いた場合にも、同様の効果を得ることが可能である。
また、セラミックスラリーとしては、種々のバインダー、可塑剤などを含むものを用いることが可能であり、目的とするセラミックグリーンシートに応じて、適宜その種類及び量を選択して用いることが可能である。
【0071】
本願発明は、さらにその他の点においても、上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0072】
【発明の効果】
上述のように、本願発明(請求項1)のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、セラミックスラリーをキャリアフィルム上にシート状に成形し、乾燥して得られる乾燥シート(平滑化処理の施されていないセラミックグリーンシート)を、平板プレス機を用いて、プレス板表面温度:0〜150℃、プレス圧力:500〜10000kgf/cm2の条件でキャリアフィルムごと平板プレス処理するようにしているので、セラミックグリーンシートの表面の平滑性を、セラミックの粒径や分散性に依存することなく向上させることが可能になり、積層セラミックコンデンサなどに使用するのに適したキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを確実に製造することが可能になる。
また、平滑化処理によりセラミックグリーンシートの密度が高くなるため、ポアーなどの内部欠陥の発生や、電極ペーストをセラミックグリーンシートに印刷するような場合に、電極ペーストの溶剤成分がシートに染み込んでシートバインダーが溶解されるシートアタック現象の発生などを抑制することが可能になる。
したがって、本願発明の方法により製造したキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを用いて積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品を製造することにより、平均寿令の長い、信頼性の壊れた積層セラミック電子部品を製造することが可能になる。
また、本願発明においては、セラミックグリーンシートに平滑化処理を施すようにしているので、セラミックグリーンシートの表面の平滑化をセラミック粒子の分散性の高さにより実現しようとする方法のように、セラミックスラリーの分散時に、過剰なせん断力をセラミック粒子に与える必要がなく、セラミック粒子が粉砕されてしまうことを抑制、防止して、セラミック粒子ロットの凝集性のばらつきなどによって、積層セラミック電子部品の特性が、目標とする範囲から外れたり、目標とする特性値を下回る特性値しか得られなかったりすることを効率よく防止することが可能になる。具体的には、例えば、積層セラミックコンデンサの場合における、設計温度特性が目標とする範囲から外れたり、設計容量を下回る容量値しか得られなかったりするというような事態の発生を効率よく抑制することが可能になる。
また、本願発明は、セラミック層の厚み(素子厚)が3μm以下の積層セラミック電子部品用のセラミックグリーンシートを製造する場合に、特に有意義であり、例えば、薄膜多層の小型大容量の積層セラミックコンデンサを製造するのに適用した場合、電気特性に優れ、信頼性の高い積層セラミックコンデンサを効率よく製造することが可能になる。
【0073】
また、本願発明の請求項2のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法のように、プレス板表面温度:20〜100℃、プレス圧力:1000〜6000kgf/cm2の条件で、平板プレス処理するようにした場合、セラミックグリーンシートの表面の平滑性をさらに確実に向上させることが可能になる。
【0074】
また、本願発明(請求項3)のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、セラミックスラリーをキャリアフィルム上にシート状に成形し、乾燥して得られる乾燥シート(平滑化処理の施されていないセラミックグリーンシート)を、静水圧プレス機を用いて、プレス温度:0〜150℃、プレス圧力:500〜10000kgf/cm2の条件でキャリアフィルムごと静水圧プレス処理するようにしているが、この場合も、上記の平板プレス法により平滑化処理を施すようにした請求項1の発明の場合と同様の効果を得ることができる。
【0075】
また、請求項4のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法のように、プレス温度:20〜100℃、プレス圧力:1000〜6000kgf/cm2の条件で、静水圧プレス処理することにより、セラミックグリーンシートの表面の平滑性をさらに確実に向上させることが可能になる。
【0076】
また、本願発明(請求項5)のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法は、セラミックスラリーをキャリアフィルム上にシート状に成形し、乾燥して得られる乾燥シート(平滑化処理の施されていないセラミックグリーンシート)を、カレンダーロール機を用いて、ニップロール表面温度:0〜150℃、プレス圧力(線圧):50〜1000kgf/cmの条件でキャリアフィルムごとカレンダーロール処理するようにしているので、セラミックグリーンシートの表面の平滑性を、セラミックの粒径や分散性に依存することなく向上させることが可能になり、積層セラミックコンデンサなどに使用するのに適したキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを確実に製造することが可能になる。
また、カレンダーロール法は、連続処理に適しており、セラミックグリーンシートの製造工程を連続化して、さらに効率よくキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートを製造することが可能になる。
【0077】
また、請求項6のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法のように、ニップロール表面温度:20〜100℃、プレス圧力(線圧):100〜600kgf/cmの条件でカレンダーロール処理するようにした場合、セラミックグリーンシートの表面の平滑性をさらに確実に向上させることが可能になる。
【0078】
また、内部電極間に介在するセラミック層の厚み(素子厚)が3μm以下であるような積層セラミック電子部品においては、その製造に用いられるセラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra値)が、100nmを超えると、寿命が急激に低下する傾向があるが、このような場合に、本願発明を適用することにより(請求項7)、厚みが薄い場合にも、セラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra値)を100nm以下にすることが可能になり、それを用いて製造される積層セラミック電子部品の耐久性を向上させることが可能になる。
【0079】
また、請求項8のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法のように、本願発明は厚みが薄く、表面の平滑性に優れていることが要求される積層セラミック電子部品用のセラミックグリーンシートを製造する場合に適用した場合に、特に有意義であり、セラミックスラリーをシート状に成形する成形工程や、表面を平滑化する平滑化処理工程では、セラミックグリーンシートをキャリアフィルムに保持させておき、積層などの工程では、キャリアフィルムから剥離して使用できるようにすることにより、例えば、内部電極間に介在するセラミック層の厚みが薄い薄層多層型の積層セラミック電子部品を効率よく製造することができるようになる
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例のセラミックグリーンシートの表面状態を示す電子顕微鏡写真である。
【図2】 本願発明の一実施形態にかかる方法で製造したセラミックグリーンシートの表面状態を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】 積層セラミックコンデンサの構造を示す断面図である。
【図4】 従来のセラミックグリーンシートの製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1 セラミック層
2a,2b 内部電極
3 セラミック素子
4a,4b 外部電極

Claims (8)

  1. 分散媒にセラミック粉末を分散させたセラミックスラリーを、キャリアフィルム上に塗布してシート状に成形する成形工程と、
    前記キャリアフィルム上にシート状に成形されたセラミックスラリーを乾燥させる乾燥工程と、
    前記セラミックスラリーを乾燥することによりキャリアフィルム上に形成された乾燥シートを、少なくとも一対のプレス板を備えた平板プレス機を用い、プレス板表面温度:0〜150℃、プレス圧力:500〜10000kgf/cm2の条件でキャリアフィルムごと平板プレス処理することにより表面を平滑化する平滑化処理工程と
    を具備することを特徴とするキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法。
  2. プレス板表面温度:20〜100℃、プレス圧力:1000〜6000kgf/cm2の条件で平板プレス処理することを特徴とする請求項1記載のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法。
  3. 分散媒にセラミック粉末を分散させたセラミックスラリーを、キャリアフィルム上に塗布してシート状に成形する成形工程と、
    前記キャリアフィルム上にシート状に成形されたセラミックスラリーを乾燥させる乾燥工程と、
    前記セラミックスラリーを乾燥することによりキャリアフィルム上に形成された乾燥シートを、静水圧プレス機を用い、プレス温度:0〜150℃、プレス圧力:500〜10000kgf/cm2の条件でキャリアフィルムごと静水圧プレス処理することにより表面を平滑化する平滑化処理工程と
    を具備することを特徴とするキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法。
  4. プレス温度:20〜100℃、プレス圧力:1000〜6000kgf/cm2の条件で静水圧プレス処理することを特徴とする請求項3記載のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法。
  5. 分散媒にセラミック粉末を分散させたセラミックスラリーを、キャリアフィルム上に塗布してシート状に成形する成形工程と、
    前記キャリアフィルム上にシート状に成形されたセラミックスラリーを乾燥させる乾燥工程と、
    前記セラミックスラリーを乾燥することによりキャリアフィルム上に形成された乾燥シートを、少なくとも一対のニップロールを備えたカレンダーロール機を用い、ニップロール表面温度:0〜150℃、プレス圧力(線圧):50〜1000kgf/cmの条件でキャリアフィルムごとカレンダーロール処理することにより表面を平滑化する平滑化処理工程と
    を具備することを特徴とするキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法。
  6. ニップロール表面温度:20〜100℃、プレス圧力(線圧):100〜600kgf/cmの条件でカレンダーロール処理することを特徴とする請求項5記載のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法。
  7. 前記セラミックグリーンシートの表面粗さ(Ra値)が100nm以下になるように前記平滑化処理を施すことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法。
  8. 前記キャリアフィルム付きセラミックグリーンシートが、前記キャリアフィルムから剥離して積層することにより、積層セラミック電子部品の製造に使用されるものであって、前記キャリアフィルムに剥離可能に保持されているものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のキャリアフィルム付きセラミックグリーンシートの製造方法
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