JP3812141B2 - 分周器及びそれを用いたpll回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分周器及びそれを用いたPLL(Phase Locked Loop)回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、実公平2−8438号公等にて例示されているように、位相比較器、チャージポンプ、ル─プフィルタ、電圧制御発振器及び分周器から構成されるいわゆるPLL回路がある。このPLL回路では、位相比較器により入力信号及び分周器からの帰還信号の双方の各位相を比較してその位相差に基づく位相差信号を発生し、チャージポンプにより位相比較器からの出力信号に基づく制御信号を発生し、ループフィルタによりチャージポンプからの制御信号に基づくフィルタ信号を発生する。
【0003】
そして、電圧制御発振器はループフィルタからのフィルタ信号のレベルに応じた周波数にて発振し発振信号を発生し、分周器は電圧制御発振器からの発振信号を分周し分周信号を上記帰還信号として発生する。このPLL回路は、電圧制御発振器を制御して入力信号に分周器からの帰還信号を一致させた状態、即ち、ロック状態にさせるべく作動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、PLL回路を携帯電話機等の通信機の送受信回路として採用した場合、このPLL回路は、上記ロック状態を保持して特定周波数の信号を受信中であっても、作動している。また、携帯電話機等は電池により給電されて作動するものが多く、上述の如く、分周器は常に作動状態であるので、その消費電力の大きさが問題になる。
【0005】
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みて、消費電力の小さい分周器及びそれを用いたPLL回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、入力信号(Fr)及び帰還信号(Vz)の各位相を比較してその位相差に応じて位相差信号(up、dw)を発生する位相比較手段(PC)と、位相差信号に基づき位相差を小さくするような周波数にて制御信号(Fv)を発生する制御信号発生手段(CP、LF、VCO)と、制御信号を分周して分周信号を帰還信号として位相比較手段に出力する分周器(FD)とを備えるPLL回路において、分周器は、制御信号を分周する分周手段(A、B)と、この分周手段の出力信号が入力されて分周信号を出力する出力回路(C)と、分周手段の出力信号の振幅を小さくするように制御する振幅制御手段(D)とを備え、分周手段は、制御信号に応じて第1及び第2のクロック信号(φ1、φ2)を互いに逆位相となるように繰り返し発生するクロック手段(A)と、第1及び第2のクロック信号に基づき分周信号の反転信号を繰り返し反転させて出力信号として出力する反転手段(B)とを備えており、振幅制御手段は、第1クロック信号に基づき第1スイッチング作動をするとともに第2クロック信号に基づき第2スイッチング作動をするスイッチング手段(40乃至43)と、スイッチング手段の第2スイッチング作動に基づき反転手段により充電されるとともに、スイッチング手段の第1スイッチング作動に基づき反転手段に放電するコンデンサ(44)とを備え、前記充電と前記放電とを交互に行うことで前記分周手段の出力信号の振幅を小さくすることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、振幅制御手段が上記した作動により分周手段の出力信号の振幅を小さくするので、分周器の消費電力を小さくすることができる。その結果、PLL回路としての消費電力の低減に役立つ。
【0008】
また、請求項2に記載の発明においては、入力信号(Fv)を分周して分周信号を発生する分周器(FD)において、入力信号を分周する分周手段(A、B)と、この分周手段の出力信号が入力されて分周信号を出力する出力回路(C)と、分周手段の出力信号の振幅を小さくするように制御する振幅制御手段(D)とを備え、分周手段は、入力信号に応じて第1及び第2のクロック信号(φ1、φ2)を互いに逆位相となるように繰り返し発生するクロック手段(A)と、第1及び第2のクロック信号に基づき分周信号の反転信号を繰り返し反転させて出力信号として出力する反転手段(B)とを備えており、振幅制御手段は、第1クロック信号に基づき第1スイッチング作動をするとともに第2クロック信号に基づき第2スイッチング作動をするスイッチング手段(40乃至43)と、スイッチング手段の第2スイッチング作動に基づき反転手段により充電されるとともに、スイッチング手段の第1スイッチング作動に基づき反転手段に放電するコンデンサ(44)とを備え、前記充電と前記放電とを交互に行うことで前記分周手段の出力信号の振幅を小さくすることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、振幅制御手段が上記した作動により分周手段の出力信号の振幅を小さくするので、分周器の消費電力を小さくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明に係るPLL回路の一実施形態を示す。
このPLL回路は位相比較器PCを備えている。位相比較器PCは、外部回路からの入力信号Fr及び後述する分周器FDの分周信号Vzの双方の各位相を比較してその位相差に基づいて後述する電圧制御発振器VCOの発振周波数を上げる上昇信号up或いは下げる下降信号dwを発生する。
【0012】
PLL回路はチャージポンプCPを備えており、チャージポンプCPは位相比較器PCからの上昇信号up或いは下降信号dwを受けて、これら信号に基づいた制御信号Ipを発生する。
PLL回路はループフィルタLF(ローパスフィルタからなる)を備えており、このループフィルタLFは、チャージポンプCPからの制御信号Ipを受けてその低周波成分に基づくフィルタ信号Vcを発生する。
【0013】
電圧制御発振器VCOは、ループフィルタLFからのフィルタ信号Vcを受けると、そのフィルタ信号Vcの電圧に応じた周波数で発振し発振信号Fvを発生する。電圧制御発振器VCOはその発振信号Fvの発振周波数を上昇信号up及び下降信号dwに応じて変化させる。換言すれば、電圧制御発振器VCOは、上昇信号up及び下降信号dwをチャージポンプCP及びループフィルタLFを通して受けて、上記位相差を小さくするような周波数にて発振信号Fvを発生する。
【0014】
PLL回路は分周器FDを備えており、この分周器FDは、図2に示す如く、D型フリップフロップFFである。分周器FDは電圧制御発振器VCOからの発振信号Fvを受けると、その周波数をその1/2の周波数に分周し分周信号Vzを発生する。
分周器FDは、具体的には、図3に示す如く、2相クロック発生器Aを備えており、この2相クロック発生器Aは、電圧制御発振器VCOの発振信号Fvを受けると、クロック信号φ1、φ1B、φ2、φ2Bを発生する(図5参照)。
【0015】
クロック信号φ1は発振信号Fvと同一であり、クロック信号φ1Bは、クロック信号φ1の反転信号である。クロック信号φ2は、クロック信号φ1のローレベルの期間中に限り所定の期間ハイレベルの状態である信号である。即ち、両クロック信号φ1、φ2は逆位相の信号である。また、クロック信号φ2Bはクロック信号φ2の反転信号である。
【0016】
分周器FDはマスタースレーブ回路Bを備えており、このマスタースレーブ回路Bはマスター回路10及びスレーブ回路20から構成される。
マスター回路10は、両アナログスイッチ回路11、12及び両反転回路13、14を備えている。アナログスイッチ回路11では、NMOSトランジスタ11aに入力されるクロック信号φ2が立ち上がるとともに、PMOSトランジスタ11bに入力されるクロック信号φ2Bが立ち下がると、アナログスイッチ11は、両トランジスタ11a、11bのオン(以下、アナログスイッチ回路11のオンという)により分周器FDの遅延端子D及び反転回路13の入力端子間を接続する。
【0017】
一方、アナログスイッチ回路11では、クロック信号φ2が立ち下がるとともに、クロック信号φ2Bが立ち上がると、アナログスイッチ回路11は、両トランジスタ11a、11bのオフにより分周器FDの遅延端子D及び反転回路13の入力端子間を遮断する。
また、アナログスイッチ回路12では、NMOSトランジスタ12aに入力されるクロック信号φ1が立ち上がるとともに、PMOSトランジスタ12bに入力されるクロック信号φ1Bが立ち下がると、アナログスイッチ回路12は、両トランジスタ12a、12bのオンにより反転回路14の出力端子及び反転回路13の入力端子間を接続する。
【0018】
一方、アナログスイッチ回路12では、クロック信号φ1が立ち下がるとともに、クロック信号φ1Bが立ち上がると、アナログスイッチ回路12は、両トランジスタ12a、12bのオフ(以下、アナログスイッチ回路12のオフという)により反転回路14の出力端子及び反転回路13の入力端子間を遮断する。
反転回路13は、アナログスイッチ回路11をオンした状態で、分周器FDの反転出力端子Qb(図4参照)からの分周反転信号Vbを遅延端子Dを通してアナログスイッチ回路11を経て受ける。この反転回路13はその出力端子にて反転回路14の入力端子に接続されており、反転回路13は、アナログスイッチ回路12をオンした状態で、反転回路14及びアナログスイッチ回路12とともに閉回路を構成してラッチ機能を果たす。
【0019】
スレーブ回路20は両アナログスイッチ回路21、22及び両反転回路23、24を備えている。
アナログスイッチ回路21では、NMOSトランジスタ21aに入力されるクロック信号φ1が立ち上がるとともに、PMOSトランジスタ21bに入力されるクロック信号φ1Bが立ち下がると、アナログスイッチ回路21は、両トランジスタ21a、21bのオン(以下、アナログスイッチ回路21のオンという)によりマスター回路10の反転回路13の出力端子及び反転回路23の入力端子間を接続する。
【0020】
一方、アナログスイッチ回路21では、クロック信号φ1が立ち下がるとともに、クロック信号φ1Bが立ち上がると、アナログスイッチ回路21は両トランジスタ21a、21bのオフ(以下、アナログスイッチ回路21のオフという)によりマスター回路10の反転回路13の出力端子及び反転回路23の入力端子間を遮断する。
【0021】
また、アナログスイッチ回路22では、NMOSトランジスタ22aに入力されるクロック信号φ2が立ち上がるとともに、PMOSトランジスタ22bに入力されるクロック信号φ2Bが立ち下がると、アナログスイッチ回路22は両トランジスタ22a、22bのオン(以下、アナログスイッチ回路22のオンという)により反転回路24の出力端子及び反転回路23の入力端子間を接続する。
【0022】
一方、アナログスイッチ回路22では、クロック信号φ2が立ち下がるとともに、クロック信号φ2Bが立ち上がると、アナログスイッチ回路22は両トランジスタ22a、22bのオフにより反転回路24の出力端子及び反転回路23の入力端子間を遮断する。
反転回路23はその出力端子にて反転回路24の入力端子に接続されており、反転回路23は、アナログスイッチ回路22をオンした状態で、反転回路24及びアナログスイッチ回路22とともに閉回路を構成してラッチ機能を果たす。
【0023】
分周器FDは、図4に示す如く、出力回路Cを備えており、この出力回路Cは両反転回路30、31を備えている。反転回路30は、スレーブ回路20の反転回路23の出力信号を反転回路31を通して分周信号Vzとして出力端子Qから発生する。また、出力回路Cは両反転回路32、33を備えており、反転回路32は反転回路30の出力信号を反転回路33を通して分周反転信号Vbとして反転出力端子Qbから発生する。
【0024】
分周器FDは振幅制御回路Dを備えており、振幅制御回路Dは各アナログスイッチ回路40乃至43を備えている。
アナログスイッチ回路40では、NMOSトランジスタ40aに入力されるクロック信号φ2が立ち上がるとともに、PMOSトランジスタ40bに入力されるクロック信号φ2Bが立ち下がると、アナログスイッチ回路40は両トランジスタ40a、40bのオン(以下、アナログスイッチ回路40のオンという)により共通低電源端子25及び後述するコンデンサ44の一端子間を接続する。この共通低電源端子25はマスター回路10の反転回路13及びスレーブ回路20の反転回路23の共通の低電源端子である。なお、コンデンサ44の他端子は接地されている。
【0025】
一方、アナログスイッチ回路40では、クロック信号φ2が立ち下がるとともに、クロック信号φ2Bが立ち上がると、アナログスイッチ回路40は両トランジスタ40a、40bのオフ(以下、アナログスイッチ回路40のオフという)により共通低電源端子25及びコンデンサ44の一端子間を遮断する。
アナログスイッチ回路41では、NMOSトランジスタ41aに入力されるクロック信号φ2が立ち上がるとともに、PMOSトランジスタ41bに入力されるクロック信号φ2Bが立ち下がると、アナログスイッチ回路41は両トランジスタ41a、41bのオン(以下、アナログスイッチ回路41のオフという)により共通低電源端子26及びグランド間を接続する。この共通低電源端子26はマスター回路10の反転回路14及びスレーブ回路20の反転回路24の共通の低電源端子である。
【0026】
一方、アナログスイッチ回路41では、クロック信号φ2が立ち下がるとともに、クロック信号φ2Bが立ち上がると、アナログスイッチ回路41は両トランジスタ41a、41bのオフ(以下、アナログスイッチ回路41のオフという)により共通低電源端子26及びグランド間を遮断する。
アナログスイッチ回路42では、NMOSトランジスタ42aに入力されるクロック信号φ1が立ち上がるとともに、PMOSトランジスタ42bに入力されるクロック信号φ1Bが立ち下がると、アナログスイッチ回路42は両トランジスタ42a、42bのオン(以下、アナログスイッチ回路42のオンという)により共通低電源端子26及びコンデンサ44の一端子間を接続する。
【0027】
一方、アナログスイッチ回路42では、クロック信号φ1が立ち下がるとともに、クロック信号φ1Bが立ち上がると、アナログスイッチ回路42は両トランジスタ42a、42bのオフ(以下、アナログスイッチ回路42のオフという)により共通低電源端子26及びコンデンサ44の一端子間を遮断する。
アナログスイッチ回路43では、NMOSトランジスタ43aに入力されるクロック信号φ1が立ち上がるとともに、PMOSトランジスタ43bに入力されるクロック信号φ1Bが立ち下がると、アナログスイッチ回路43は両トランジスタのオン(以下、アナログスイッチ回路43のオンという)により共通低電源端子25及びグランド間を接続する。
【0028】
一方、アナログスイッチ回路43では、クロック信号φ1が立ち下がるとともに、クロック信号φ1Bが立ち上がると、アナログスイッチ回路43は両トランジスタ43a、43bのオフ(以下、アナログスイッチ回路43のオフという)により共通低電源端子25及びグランド間を遮断する。
また、コンデンサ44は、アナログスイッチ回路41をオンした状態で、両反転回路13、23から共通低電源端子25を通してアナログスイッチ回路41を経て流れ込む電流に基づき電荷を蓄電してこの電荷に応じて共通低電源端子25の電位を接地電位から持ち上げる。また、コンデンサ44は、アナログスイッチ回路42をオンした状態で、共通低電源端子26に向けて電荷を放電して共通低電源端子26の電位を接地電位から持ち上げる。
【0029】
なお、上記各反転回路はPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとからなるCMOSインバータである。
上記のように構成した本第1実施形態においては、電圧制御発振器VCOは分周器FDの分周信号Vzを入力信号Frに一致させるように位相比較器PC、チャージポンプCP及びループフィルタLFを介して制御される。
【0030】
このような制御状態において、分周器FDでは、反転出力端子Qbから遅延端子Dにハイレベルの分周反転信号Vbを入力されて、マスター回路10のアナログスイッチ回路11はクロック信号φ2の立ち上がり(図5にて図示符号1及び2間)及びクロック信号φ2Bが立ち下がりにてオンする。すると、反転回路13は、遅延端子Dからアナログスイッチ回路11を通してハイレベルの分周反転信号Vbを受けてローレベル出力信号を発生する。
【0031】
そして、アナログスイッチ回路40もクロック信号φ2の立ち上がり及びクロック信号φ2Bの立ち下がりにてオンする。ここで、反転回路13から共通低電源端子25を通してアナログスイッチ回路40を経てコンデンサ44にその一端から電流が流れ込む。
また、スレーブ回路20のアナログスイッチ回路22もクロック信号φ2の立ち上がり及びクロック信号φ2Bの立ち下がりにてオンする。このとき、反転回路24はハイレベルの出力信号を発生している。そして、反転回路23は、反転回路24のハイレベル出力信号を受けて、ローレベル出力信号を発生している。
【0032】
ここで、反転回路23からも共通低電源端子25を通してアナログスイッチ回路40を経てコンデンサ44にその一端から電流が流れ込む。
しかして、コンデンサ44は、両反転回路13、23から共通低電源端子25を通して流れ込む電流に基づき電荷を蓄積してその電荷に応じてその一端の電位を持ち上げる。よって、共通低電源端子25の電位は接地電位から持ち上がる。
【0033】
また、アナログスイッチ回路41はクロック信号φ2の立ち上がり及びクロック信号φ2Bの立ち下がりにてオンするため、共通低電源端子26の電位は接地電位に等しくなる。
そして、各アナログスイッチ回路12、21、42、43はオフしている。
その後、アナログスイッチ回路40は、クロック信号φ2の立ち下がり(図5にて図示符号2及び3間)及びクロック信号φ2Bの立ち上がりにてオフする。よって、両反転回路13、23から共通低電源端子25を通してコンデンサ44の一端に電流が流れなくなるので、コンデンサ44の一端の電位は一定になる。このため、共通低電源端子25の電位もコンデンサ44の電位とほぼ同電位のままの状態になる。
【0034】
また、アナログスイッチ回路41もクロック信号φ2の立ち下がり及びクロック信号φ2Bのの立ち上がりにてオフする。
次に、アナログスイッチ回路21はクロック信号φ1の立ち上がり(図5にて図示符号3及び4間)及びクロック信号φ1Bの立ち下がりにてオンする。よって、反転回路23は、アナログスイッチ回路21を通して反転回路13からローレベル出力信号を受けて、ハイレベル出力信号を発生する。このため、反転回路24は反転回路23のハイレベル出力信号を受けて、ローレベル出力信号を発生する。
【0035】
また、アナログスイッチ回路42もクロック信号φ1の立ち上がり及びクロック信号φ1Bの立ち下がりにてオンする。
しかして、コンデンサ44はその一端子からアナログスイッチ回路42を通して共通低電源端子26に向けて電荷を放電する。これに基づき、共通低電源端子26の電位は接地電位から持ち上がる。
【0036】
なお、アナログスイッチ回路43のクロック信号φ1の立ち上がり及びクロック信号φ1Bの立ち下がりにてオンするため、共通低電源端子25の電位は接地電位と同一になっている。
その後、アナログスイッチ回路42はクロック信号φ1の立ち下がり(図5にて図示符号4及び5間)及びクロック信号φ1Bの立ち上がりにてオフする。よって、共通低電源端子26の電位は接地電位から持ち上がったままの状態になる。また、アナログスイッチ回路43もアナログスイッチ回路42と同様にオフする。各アナログスイッチ回路12、21、43もアナログスイッチ回路42と同様にオフする。なお、コンデンサ44はその電荷が抜けた状態になっている。
【0037】
以上の動作を繰り返す状態にて、上述した如く、コンデンサ44がマスタースレーブ回路Bによりアナログスイッチ回路40を介して電荷を蓄積するように充電され或いは電荷をアナログスイッチ回路42を介してマスタースレーブ回路Bに放電することで、両共通低電源端子25、26の電位を接地電位より持ち上げる。これにより、各反転回路13、14、23、24の出力信号の振幅、即ち分周信号の振幅は小さくなる。その結果、分周器FDの消費電力を小さくし、これに基づき、PLL回路としての消費電力を小さくできる。
【0038】
因みに、分周信号の振幅を小さくすることで消費電力の低減となる根拠について検討してみたところ、一般に、デジタル回路の充放電電流に基づく消費電力PCは数1式にて表される。
【0039】
【数1】
Pc=F・C・Vs・Vdd
ここで、Fは動作周波数、Cは負荷容量、Vsは信号振幅、Vddは電源電圧である。
この数1の式によれば、消費電力PCは信号振幅Vsに比例するので、分周器の分周信号の振幅の低下を小さくすれば、消費電力の低減に大きな効果があることが分かる。
【0040】
(第2実施形態)
図6及び図7は本第2実施形態の分周器FDを示す。
この第2実施形態では、第1実施形態にて述べた分周器FDの振幅制御回路Dは、マスタースレーブ回路Bとグランドとの間に接続するのではなく、図6に示す如く、マスタースレーブ回路Bと外部高電源Vccとの間に接続されている。
【0041】
コンデンサ44は、両アナログスイッチ回路40、42の共通端子と外部高電源Vccとの間に接続されている。なお、各反転回路13、14、23、24の低電源端子は、図6及び図7に示すように、接地されている。
このように構成した本第2実施形態において、分周器FDでは、コンデンサ44は、アナログスイッチ回路40のオンにて、マスター回路10の反転回路13及びスレーブ回路20の反転回路23により双方の共通高電源端子27を通してアナログスイッチ回路40を経て電荷を蓄積するように充電される。この充電に基づき、共通高電源端子27の電位は電源電位から下がる。
【0042】
また、コンデンサ44は、アナログスイッチ回路42のオンにて、マスター回路10の反転回路14及びスレーブ回路20の反転回路24にアナログスイッチ回路40を通して双方の共通高電源端子28を経て電荷を放電する。この放電に基づき、共通高電源端子28の電位は電源電位から下がる。その他の作用は上記第1実施形態と同様である。
【0043】
これにより、上記第1実施形態の場合と同様の効果が得られる。
また、上記各実施形態では、分周器FDをPLL回路に採用した例について説明したが、これに限らず、分周器FDをPLL回路以外に採用してもよい。
また、上記第1実施形態では、マスタースレーブ回路Bとグランドとの間に振幅制御回路Dを備えてた例を示し、上記第2実施形態では、マスタースレーブ回路Bと外部高電源Vccとの間に振幅制御回路Dを備えてた例を示したが、両第1及び2実施形態を組み合わせて、一方の振幅制御回路Dをマスタースレーブ回路Bとグランドとの間に備えるとともに、他方の振幅制御回路Dをマスタースレーブ回路Bと外部高電源Vccとの間に備えるようにしてもよい。
【0044】
この場合は、両共通低電源端子25、26が接地電位から持ち上がるとともに、両共通高電源端子27、28の電位が電源電位から下がるので、信号振幅が一層小さくなる。このため、分周器FDの消費電力の一層の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPLL回路の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】上記PLL回路の分周器の概略を示すブロック図である。
【図3】上記分周器の一部を示す電気回路図である。
【図4】上記分周器の残りの部分を示す電気回路図である。
【図5】上記分周器の2相クロック発振器のクロック信号を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態の分周器の一部を示す電気回路図である。
【図7】図6の分周器の残りの部分を示す電気回路図である。
【符号の説明】
40乃至43…アナログスイッチ回路、44…コンデンサ、
B…マスタースレーブ回路、Fr…入力信号、 Vz…帰還信号、
PC…位相比較器、CP…チャージポンプ、
LF…ループフィルタ、VCO…電圧制御発振器、
FD…分周器。
Claims (2)
- 入力信号(Fr)及び帰還信号(Vz)の各位相を比較してその位相差に応じて位相差信号(up、dw)を発生する位相比較手段(PC)と、
前記位相差信号に基づき前記位相差を小さくするような周波数にて制御信号(Fv)を発生する制御信号発生手段(CP、LF、VCO)と、
前記制御信号を分周して分周信号を前記帰還信号として前記位相比較手段に出力する分周器(FD)とを備えるPLL回路において、
前記分周器は、前記制御信号を分周する分周手段(A、B)と、この分周手段の出力信号が入力されて前記分周信号を出力する出力回路(C)と、前記分周手段の出力信号の振幅を小さくするように制御する振幅制御手段(D)とを備え、
前記分周手段は、
前記制御信号に応じて第1及び第2のクロック信号(φ1、φ2)を互いに逆位相となるように繰り返し発生するクロック手段(A)と、
前記第1及び第2のクロック信号に基づき前記分周信号の反転信号を繰り返し反転させて前記出力信号として出力する反転手段(B)とを備えており、
前記振幅制御手段は、
前記第1クロック信号に基づき第1スイッチング作動をするとともに前記第2クロック信号に基づき第2スイッチング作動をするスイッチング手段(40乃至43)と、
前記スイッチング手段の第2スイッチング作動に基づき前記反転手段により充電されるとともに、前記スイッチング手段の第1スイッチング作動に基づき前記反転手段に放電するコンデンサ(44)とを備え、前記充電と前記放電とを交互に行うことで前記分周手段の出力信号の振幅を小さくすることを特徴とするPLL回路。 - 入力信号(Fv)を分周して分周信号を発生する分周器(FD)において、
前記入力信号を分周する分周手段(A、B)と、この分周手段の出力信号が入力されて前記分周信号を出力する出力回路(C)と、前記分周手段の出力信号の振幅を小さくするように制御する振幅制御手段(D)とを備え、
前記分周手段は、
前記入力信号に応じて第1及び第2のクロック信号(φ1、φ2)を互いに逆位相となるように繰り返し発生するクロック手段(A)と、
前記第1及び第2のクロック信号に基づき前記分周信号の反転信号を繰り返し反転させて前記出力信号として出力する反転手段(B)とを備えており、
前記振幅制御手段は、
前記第1クロック信号に基づき第1スイッチング作動をするとともに前記第2クロック信号に基づき第2スイッチング作動をするスイッチング手段(40乃至43)と、
前記スイッチング手段の第2スイッチング作動に基づき前記反転手段により充電されるとともに、前記スイッチング手段の第1スイッチング作動に基づき前記反転手段に放電するコンデンサ(44)とを備え、前記充電と前記放電とを交互に行うことで前記分周手段の出力信号の振幅を小さくすることを特徴とする分周器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13070098A JP3812141B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 分周器及びそれを用いたpll回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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