JP3811821B2 - 電動力補助車両の補助力制御装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ペダル踏力を駆動輪に供給する人力駆動系と、補助力を駆動輪に供給する電力駆動系とを備えた電動力補助車両の補助力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電動力補助車両、例えば、補助動力付き自転車では、クランク軸に入力されるペダル踏力及び車速に応じて上記電力駆動系からの補助力を制御するようにしている。この場合、上記補助力/ペダル踏力の比(補助比)を例えば所定の車速以下では一定値(約1.0 )とし、車速がこれより速くなるにつれて小さくするのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の補助力制御装置では、補助比を一定値としているので、ユーザの脚力や体力の差異等に基づく様々な補助感の要請に応えることができなかった。例えば、ペダル踏力の増加に対して補助力がより直接的に増加するといった応答性の良い補助感や、ペダル踏力が大きいとき、つまり人力の負担が大きいときにはより大きく補助しかつ小さいときはより小さく補助するといっためりはりの効いた補助感が好まれる場合もあるが、このような様々な補助感が得られる補助力制御はできなかった。
【0004】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、より多様な補助感の要請に応えることのできる電動力補助車両の補助力制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ペダル踏力を駆動輪に供給する人力駆動系と、電動モータからの補助力を駆動輪に供給する電力駆動系と、ペダル踏力及び車速に応じて上記補助力を可変制御する補助力制御手段とを備えた電動力補助車両の補助力制御装置において、上記補助力制御手段は、上記ペダル踏力の変化状態に応じた仮想踏力を求め、該仮想踏力に応じて上記補助力を制御するようになっており、上記仮想踏力は、上記ペダル踏力を、該ペダル踏力の増加時には該ペダル踏力より大きくなるよう補正し、かつ該ペダル踏力の減少時には該ペダル踏力より小さくなるよう補正したものであることを特徴としている。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1において、上記補助力制御手段は、上記ペダル踏力に、該ペダル踏力の時間微分値を任意割合で加算することにより上記仮想踏力を求め、該仮想踏力に応じて上記補助力を制御することを特徴としている。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1において、上記補助力制御手段は、上記ペダル踏力に、クランク角度0〜90°の範囲は正で、90〜180°の範囲は負である補正値を任意割合で加算することにより上記仮想踏力を求め、該仮想踏力に応じて上記補助力を制御することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1ないし図3は請求項1及び2の発明の一実施形態(第1実施形態)による補助動力付き自転車の補助力制御装置を説明するための図であり、図1は上記自転車の側面図、図2は上記補助動力制御装置の構成を示すブロック図、図3は仮想踏力を示す図である。
【0009】
図1において、1は補助動力付き自転車であり、該自転車1の車体フレーム10はヘッドパイプ12と、該ヘッドパイプ12から車体後方斜め下方へ延びるダウンチューブ14と、該ダウンチューブ14の後部から上方へ起立するシートチューブ16と、該ダウンチューブ14の後端部から後方へ延びる左,右一対のチェンステー20,20と、該両チェンステー20,20の後端部と上記シートチューブ16の上端部とを結合する左,右一対のシートステー22,22とを備えている。
【0010】
上記ヘッドパイプ12には、下端で前輪28を軸支し、上端に操向ハンドル26が固着された前フォーク24が左右へ回動自在に軸支されている。また上記シートチューブ16にはシートポスト30aが高さ調整可能に挿入されており、該シートポスト30aの上端にはサドル30が装着されている。さらにまた、上記チェンステー20,20の後端間には後輪32が回転可能に装着されており、この後輪32のハブ34には内装式変速機が内蔵されている。また上記後輪32の回転速度から車速がスピードセンサ(図2参照)87により検出される。なお、上記車速は後述する動力ユニット40内の回転軸の回転速度から間接的に検出しても良い。
【0011】
また、40は当該補助動力付き自転車の動力源となる動力ユニット(電力駆動系)を示しており、この動力ユニット40は、動力ケース42と、この動力ケース42に斜前上方へ突出するように車体カバー41内に配設された永久磁石式直流電動モータ44とを備えている。上記動力ケース42は上記ダウンチューブ14の後部14a下方へ取付けられ、上記電動モータ44はダウンチューブ14の後部14aと平行となっている。
【0012】
上記動力ケース42にはクランク軸46が車幅方向に貫挿され、その両端にクランクアーム48(一方のみ図示)が固定されており、このクランクアーム48にはクランクペダル50が取付けられている。これによりクランクペダル50に加えられた踏力をチェーン52を介して後輪32に伝達する人力駆動系75が構成されている。
【0013】
上記クランクペダル50に加えられたペダル踏力は動力ケース42内に設けられたトルクセンサ(図2参照)86により検出されており、上記電動モータ44の出力(補助動力)は、コントローラ54により後述するように制御される。そしてこの補助動力と上記ペダル踏力とが動力ケース42内で合成され、該合力がチェーン52を介して後輪32に伝えられる。なお、上記モータ44の出力制御を行うコントローラ54は、上記ダウンチューブ14の前部14b下方に位置するよう車体カバー41内に取り付けられている。
【0014】
上記車体フレーム10のヘッドパイプ12への接続部近傍には、メインスイッチ56と、乗り手の体力,好み等に応じた補助動力/ペダル踏力の比等が記憶されたメモリカード(図示略)を挿入する挿入口63とが配設されている。なお、上記メインスイッチ56,及び挿入口63は車体カバー41に形成された開口41aから外方に臨んでいる。
【0015】
また、64は上記動力ユニット40の電源となるニカド電池を示している。このニカド電池64は、多数の電池セル(図示略)を直列接続してケース内に内蔵してなるものであり、上記シートチューブ16と後輪32との前縁との間の空間に配設された電池ケース60内に着脱可能に収納されている。なお、上記電池ケース60の上端部は上記左,右のシートステー22,22の間に位置しかつ上方に突出しており、上記ニカド電池64は左,右のシートステー22,22間を通って上下方向に取付け,取り外しされる。
【0016】
上記コントローラ54は、CPU81と、このCPU81に接続された波形合成回路82と、この波形合成回路82に並設された微分回路83と、モータ駆動回路84とを備えている。上記波形合成回路82にはインターフェイス85を介してトルクセンサ86(踏力センサ)からのペダル踏力が入力され、上記CPU81にはスピードセンサ87からの車速がインターフェイス88を介して入力される。また上記モータ駆動回路84は電動モータ44に接続され、この電動モータ44には上記バッテリ(ニカド電池)64が接続されている。
【0017】
上記コントローラ54は、トルクセンサ86で検出されたペダル踏力を該ペダル踏力の微分値で補正することによってペダル踏力の変化状態に応じた仮想踏力を求め、該仮想踏力及びスピードセンサ87で検出された車速に応じた補助動力を求め、該補助動力が得られるように上記モータ44への電流供給量を制御するようになっている。
【0018】
上記仮想踏力は図3に示す特性を有する。即ち図3(C)に示す仮想踏力Piは、図3(A)に示すペダル踏力Pに図3(B)に示すペダル踏力を時間で微分した微分値iを図3(A)と(C)の面積が等しくなるよう任意の割合で加算して求めたものである。但し必要に応じ、この加算割合を変えることも可能である。
【0019】
図3からも明らかなように、微分値iがペダル踏力Pの立ち上がり側では正であるのに対し、Pmax 以降で負となることから、上記仮想踏力Piは、立ち上がり側で急激に大きくなり、かつ後半では急激に減少するという特性を有する。
【0020】
そしてCPU81は、補助力/仮想踏力Piの補助比が1となるように、つまり上記電動モータ44が仮想踏力と同じ大きさの補助力を出力するようにモータ駆動回路84を介して電流供給量を制御する。
【0021】
このように本実施形態では、図3に示すように、ペダル踏力Pにその時間微分値iを加算して図3の(A)と(C)の面積が等しくなるよう仮想踏力Piを求め、該仮想踏力Piに対応した補助力を発生するようにしたので、ペダル踏力の増加時にはより大きく補助し、かつ減少時にはより小さく補助することとなり、めりはりの効いた補助感が得られる。またこの場合、図3の(A)と(C)の面積が等しくなるようにして求めた仮想踏力に基づいて補助力を供給するようにしたので、実際のペダル踏力と1:1の補助力を供給する場合に比較してバッテリの電流消費量が大きくなることもない。
【0022】
なお、上記実施形態では、上記ペダル踏力Pと微分値iとの加算割合を1:1としたが、勿論この加算割合は任意であり、この割合を適当に選択することによって各種の補助感を実現できる。
【0023】
上記実施形態では、ペダル踏力をこれの時間微分値で補正することより仮想踏力を求めたが、この仮想踏力の求め方には各種の変形例が採用可能である。例えばクランクペダル50の上死点からの角度θ(図4参照)を検出し、該ペダル角度θによってペダル踏力Pを補正することによって仮想踏力を求めることもでき、このようにしたのが請求項3の発明である。
【0024】
図4,図5は請求項3の発明の一実施形態(第2実施形態)を示す。本実施形態では、クランク角センサ89により検出された角度θがインターフェイス90を介してCPU81に入力される。該CPU81は、上記角度θに基づいて図4(B)に示す補正値iを求める。この補正値iは、ペダル踏力Pの立ち上がり側(クランク角0〜90°)で正、Pmax 以降(クランク角90〜180°)で負となるよう設定されている。そしてペダル踏力Pに上記補正値iを図4(A)と(C)が等しくなるよう任意の割合で加算して仮想踏力Piを求める。ここで仮想踏力Piは、図4(C)に示すようにペダル踏力の立ち上がり側で急激に大きくなり、後半で急激に減少する。
【0025】
このようにペダル踏力をクランクペダル角度で補正した場合には、上記第1実施形態と同様の効果があり、さらにクランク角度に応じた制御であることから、クランクペダル50を上死点から踏み込んだとき大きな力が出ることとなり、ペダルを踏む人の感覚と高精度で一致しており、補助感がより一層自然で良好である。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、ペダル踏力の変化状態に応じて、例えば請求項2の発明ではペダル踏力を該ペダル踏力の時間微分値によって補正することにより、請求項3の発明ではペダル踏力をクランクペダル角度によって補正することにより仮想踏力を求め、この仮想踏力に応じて補助力を制御するようにしたので、例えば応答性の良い補助感やめりはりの効いた補助感等、各種の補助感の要請に応えることが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2の発明の第1実施形態の補助力制御装置を備えた補助動力付き自転車の側面図である。
【図2】上記第1実施形態補助動力制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】上記第1実施形態補助力制御装置における仮想踏力を示す図である。
【図4】請求項1,3の発明の第2実施形態による上記補助力制御装置の仮想踏力を示す図である。
【図5】上記第2実施形態装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 補助動力付き電動自転車
32 後輪(駆動輪)
40 電力駆動系
44 電動モータ
46 クランク軸
54 コントローラ(補助力制御手段)
75 人力駆動系
P ペダル踏力
Pi 仮想踏力
i 時間微分値
Claims (3)
- ペダル踏力を駆動輪に供給する人力駆動系と、電動モータからの補助力を駆動輪に供給する電力駆動系と、ペダル踏力及び車速に応じて上記補助力を可変制御する補助力制御手段とを備えた電動力補助車両の補助力制御装置において、上記補助力制御手段は、上記ペダル踏力の変化状態に応じた仮想踏力を求め、該仮想踏力に応じて上記補助力を制御するようになっており、上記仮想踏力は、上記ペダル踏力を、該ペダル踏力の増加時には該ペダル踏力より大きくなるよう補正し、かつ該ペダル踏力の減少時には該ペダル踏力より小さくなるよう補正したものであることを特徴とする電動力補助車両の補助力制御装置。
- 請求項1において、上記補助力制御手段は、上記ペダル踏力に、該ペダル踏力の時間微分値を任意割合で加算することにより上記仮想踏力を求め、該仮想踏力に応じて上記補助力を制御することを特徴とする電動力補助車両の補助力制御装置。
- 請求項1において、上記補助力制御手段は、上記ペダル踏力に、クランク角度0〜90°の範囲は正で、90〜180°の範囲は負である補正値を任意割合で加算することにより上記仮想踏力を求め、該仮想踏力に応じて上記補助力を制御することを特徴とする電動力補助車両の補助力制御装置。
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