JP3811548B2 - Rubber composition for tire tread - Google Patents

Rubber composition for tire tread Download PDF

Info

Publication number
JP3811548B2
JP3811548B2 JP22709297A JP22709297A JP3811548B2 JP 3811548 B2 JP3811548 B2 JP 3811548B2 JP 22709297 A JP22709297 A JP 22709297A JP 22709297 A JP22709297 A JP 22709297A JP 3811548 B2 JP3811548 B2 JP 3811548B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber component
rubber
oil
extended
silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22709297A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JPH1160816A (en
Inventor
博也 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP22709297A priority Critical patent/JP3811548B2/en
Publication of JPH1160816A publication Critical patent/JPH1160816A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3811548B2 publication Critical patent/JP3811548B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム組成物に関し、更に詳細には、耐摩耗性、低燃費性及び湿潤路面における制動性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題の点から省エネルギーの自動車が望まれている。そこで自動車部品の一つであるタイヤにおいても燃費効率の高いものが求められる様になってきた。
【0003】
従来、燃費効率の高いタイヤとするために、タイヤの転がり抵抗を低減させるタイヤトレッド用ゴム組成物が種々提案されている。例えば、タイヤトレッド用ゴム組成物にヒステリシスロスの少ないポリマーを使用する技術がある。また、大粒径のカーボンブラックを使用する方法も提案されている。また、カーボンブラックとオイルを低充填化したり、またカーボンブラックに変えてシリカを利用すること等も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、タイヤトレッド用ゴム組成物中にヒステリシスロスの少ないポリマーを使用すると、タイヤの転がり抵抗は改善されるものの、湿潤路面における制動性が低下する問題がある。また、タイヤトレッド用ゴム組成物中に大粒径のカーボンブラックを使用する場合も、タイヤの転がり抵抗は改善されるが、耐摩耗性が低下する問題がある。また、タイヤトレッド用ゴム組成物中でカーボンブラックとオイルとを低充填化した場合は、耐摩耗性、特に耐偏摩耗性が低下する。タイヤトレッド用ゴム組成物中にシリカを使用した場合は、カーボンブラックと比べると、低燃費性及び湿潤路面における制動性は向上するが、耐摩耗性及び加工性が低下する。
【0005】
本発明の課題は、高い耐摩耗性を維持しつつ、低燃費性及び湿潤路面における制動性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、ガラス転移温度が−40℃〜−20℃であるとともに、ラテックスムーニー粘度(ML1+4、100℃)が120以上であり、かつ溶液重合によるスチレンブタジエンゴムであるAゴム成分、ガラス転移温度が前記Aゴム成分より低いスチレンブタジエンゴムであるBゴム成分、カーボンブラック及びシリカを含むゴム組成物であって、(1)Aゴム成分をムーニー粘度(ML1+4、100℃)が45〜75になるように油展してなる油展Aゴム成分と、(2)Bゴム成分にヨウ素吸着量が120〜180g/kgのカーボンブラックをムーニー粘度(ML1+4、100℃)が前記油展Aゴム成分の1.8倍以上になるように混入してなるカーボンマスターバッチと、(3)シリカとをブレンドしてなることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物を採用した。
【0007】
このようなゴム組成物では、カーボンマスターバッチは油展Aゴム成分に比べて粘度が極めて高いため、カーボンマスターバッチと油展Aゴム成分とは相溶性が低く、カーボンマスターバッチは油展Aゴム成分中に偏分散している。すなわち、油展Aゴム成分と、カーボンマスターバッチとは、いわゆる海島構造を形成している。なお、この海島構造において、油展Aゴム成分とカーボンマスターバッチとは、いずれが、海島構造の海部であってもよいが、本発明では、油展Aゴム成分が海部である。また、カーボンマスターバッチは油展Aゴム成分より粘度が高いので、シリカは油展Aゴム成分中に分散し易い。
【0008】
従って、上記条件下においては、シリカを含有している油展Aゴム成分と、カーボンブラックを含有しているBゴム成分との各ゴム成分がゴム組成物中にそれぞれ適度な相溶性を有しながら適度な不均一状態にて偏在していることから、油展Aゴム成分とBゴム成分の各ゴム成分が適度な不均一領域において独自の作用効果を過不足なく発揮することになる。よって、油展Aゴム成分の領域では、耐摩耗性は低下する傾向にあるが、Bゴム成分に対して相対的に高いガラス転移点を有するAゴム成分特有の作用効果である湿潤路面における制動性が向上する。また、加えて同高ガラス転移点を有する油展Aゴム成分中にはシリカが配合されていることから、このシリカ成分との相乗効果によって更に一層湿潤路面における制動性が向上し、また低燃費性も向上する。一方、Bゴム成分の領域では、相対的に低いガラス転移点を有するBゴム成分特有の作用効果である耐摩耗性が発揮されると共に、タイヤの転がり抵抗は減少して低燃費性が向上する。さらに、同低ガラス転移点を有するBゴム成分中にはカーボンブラックが配合されていることから、このカーボンブラック成分との相乗効果によって更に一層耐摩耗性が発揮される。従って、シリカ配合の油展Aゴム成分とカーボンブラック配合のBゴム成分との両ゴム成分によって、高い耐摩耗性を維持して、低燃費性と湿潤路面における制動性を改善することができる。
【0009】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物において、油展Aゴム成分中のゴム成分Aとカーボンマスターバッチ中のゴム成分Bとの重量比は、Aゴム成分/Bゴム成分=0.3〜1であり、ゴム組成物中のカーボンブラックとシリカとの総量(全フィラー総量)に対してシリカの割合は、25〜70重量%で、かつ全フィラー総量は、ゴム成分100重量部に対して60〜100重量部である。
【0010】
なお、Aゴム成分において、スチレン含有量は20重量%以上である。
【0011】
【発明の実施の形態】
Aゴム成分として用いられるスチレンブタジエンゴムにおいて、ガラス転移温度は−40℃〜−20℃、好ましくは−35℃〜−25℃である。Aゴム成分のガラス転移温度が−40℃未満の場合は、湿潤路面における制動性が低下する。一方、ガラス転移温度が−20℃を越える場合は低温特性が低下し、耐摩耗性が低下するとともに、タイヤの低燃費性が低下する。
【0012】
Aゴム成分のラテックスムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、120以上(例えば、120〜170)であるのが好ましい。ラテックスムーニー粘度が低すぎると、耐磨耗性が低下する。なお、ムーニー粘度はゴム分子の分子量と関係があり、ムーニー粘度が高くなると、分子量が高くなる。ムーニー粘度は、JIS K6300により測定できる。なお、ムーニー粘度の表示として、(ML1+4、100℃)は、100℃、大ローターを使用して予熱1分後更に4分後のムーニー粘度を表している。
【0013】
また、Aゴム成分であるスチレンブタジエンゴムは、溶液重合により得られるものを好適に使用できる。溶液重合では、ブロック共重合体のスチレンブタジエンゴムを得ることができるため、熱可塑性の度合いが大きく、成形性が高いゴムが得られる。また、分子量分布が狭く、耐摩耗性に優れている。
【0014】
スチレンブタジエンゴム中のスチレンの割合としては、特に制限されないが、Aゴム成分全体に対して、好ましくは15重量%以上(例えば、15〜50重量%)、さらに好ましくは20重量%以上(例えば、20〜40重量%)である。また、1,2ビニル結合量は、特に制限はなく、Aゴム全体に対して、好ましくは15重量%以上(例えば、15〜50重量%)、さらに好ましくは20重量%以上(例えば、20〜40重量%)である。これらの割合が低すぎると、路面把握性、すなわち、湿潤路面における制動性が低下する。なお、1,2ビニル結合量とは、1,2ビニル結合をしているブタジエンの割合のことをいう。また、スチレンの割合や1,2ビニル結合量におけるAゴム成分全体とは、スチレンの量と、1,2ビニル結合しているブタジエンの量と、トランス結合しているブタジエンの量と、シス結合しているブタジエンの量との総量をいう。
【0015】
Bゴム成分のスチレンブタジエンゴムとしては、前記Aゴム成分より低いガラス転移温度を有するものが使用できる。ゴム成分(Aゴム成分、Bゴム成分)としては、異なるガラス転移温度を有するゴム成分を用い、これらの成分を偏分散させているため、前述のように、湿潤路面における制動性と、耐摩耗性、およびタイヤの転がり抵抗の減少による低燃費性とを高いレベルで両立できるゴム組成物が得られる。
【0016】
Bゴム成分に含有させるカーボンブラックは、ヨウ素吸着量(IA)が120g/kg以上(例えば、120〜180g/kg)のものが使用できる。カーボンブラックのIAが過小であると、耐摩耗性が低下する。一方、IAが過多であると、低燃費性が低下し、タイヤの転がり抵抗が高くなる。なお、カーボンブラックにおけるヨウ素吸着量は、ASTM D1510により測定できる。
【0017】
カーボンブラックとしては、例えば、ATSMコードが、N110、N220、N234などのカーボンブラックが例示できる。
【0018】
本発明では、カーボンブラックを、Bゴム成分中に、ムーニー粘度が前記油展Aゴム成分に対して1.8倍以上になるように配合させて、カーボンマスターバッチを調製する。なお、カーボンマスターバッチの調製に際しては、オイルを用いることができる。カーボンマスターバッチのムーニー粘度が、油展Aゴム成分のムーニー粘度の1.8倍より小さいと、油展Aゴム成分と、Bゴム成分と、カーボンブラックとが混合して、それぞれの均質分散性が高くなり、したがって、ゴム組成物の不均一分散性が低下する。すなわち、本発明では、油展Aゴム成分と、この油展Aゴム成分の粘度より高い粘度を有するカーボンマスターバッチとを混合しているため、ゴム組成物中では、Aゴム成分の作用と、Bゴム成分の作用とを有効に発現できる。
【0019】
なお、Bゴム成分のスチレンブタジエンゴムは、乳化重合により得られたものであってもよく、溶液重合により得られるものであってもよい。
【0020】
このようなBゴム成分としては、例えば、日本合成ゴム(株)社から市販されている商品名:SBR0120などが使用できる。なお、この商品は乳化重合により得られたスチレンブタジエンゴムであり、ラテックスムーニー粘度(ML1+4、100℃)は110である。
【0021】
シリカとしては、ゴムの配合シリカとして慣用的に用いられているシリカ(例えば、沈降シリカなど)を用いることができる。シリカの比表面積、例えば、窒素ガスの吸着量(N2 SA)は、特に制限されないが、100〜250m2 /gであるのが好ましい。また、ジブチルフタレート吸油量(DBP吸油量)は、特に限定されないが、好ましくは150〜250ml/100gである。なお、N2 SAは、ASTM D3037に準じて測定でき、DBP吸油量は、JIS K6221に準じて測定できる。このようなシリカには、商品名:ニップシールAQ(日本シリカ社製)、商品名:ニップシールVN3(日本シリカ社製)、商品名:トクシールUR(徳山曹達社製)などが含まれる。
【0022】
本発明では、シリカは、シランカップリング剤と組み合わせて使用できる。シランカップリング剤をシリカとともに、油展Aゴム成分に配合させると、Aゴム成分とシリカとの相互作用を大きく促進することができる。シランカップリング剤としては、加水分解性シリル基を有する有機珪素化合物、特に加水分解性シリル基及び硫黄を有する有機珪素化合物を好適に使用できる。シランカップリング剤には、例えば、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドなどのビス−(トリC1-4 アルコキシシリル−C2-3 アルキル)−S1-4 スルフィド(S1-4 において、Sは硫黄原子を示し、数字は硫黄原子の数を示す。例えば、S2 スルフィドはジスルフィドのことを表し、S4 スルフィドはテトラスルフィドのことを表す)などが含まれる。シランカップリング剤としては、例えば、商品名Si69(デグッサ社製)などとして入手できる。なお、シランカップリング剤の使用量は、例えば、シリカの重量に対して5〜15重量%であり、通常、10重量%程度である。
【0023】
本発明のゴム組成物において、油展Aゴム成分中のゴム成分Aとカーボンマスターバッチ中のゴム成分Bとの割合は、Aゴム成分/Bゴム成分=0.3〜1(重量比)、好ましくは0.5〜0.8(重量比)である。この範囲が過小であると、湿潤路面における制動性が低下する。一方、過多であると、耐摩耗性が低下する。
【0024】
シリカの割合は、ゴム組成物中のカーボンブラックとシリカとの総量(全フィラー総量)に対して25〜70重量%、好ましくは30〜60重量%である。また、全フィラー総量は、ゴム成分100重量部に対して60〜100重量部、好ましくは70〜100重量部である
【0025】
本発明のゴム組成物には、慣用的に用いられる各種添加剤、例えば、ステアリン酸などの脂肪酸、酸化亜鉛、充填剤(無機質充填剤、有機質充填剤など)、可塑剤、粘着付与剤、ワックス、老化防止剤、オゾン亀裂防止剤、しゃく解剤等を配合してもよい。なお、本発明のゴム組成物は、タイヤトレッド用であり、加硫剤(例えば、硫黄など)、加硫促進剤を含有している。
【0026】
また、油展Aゴム成分は、カーボンブラックを含んでいてもよい。このカーボンブラックのヨウ素吸着量は、特に限定されない。このようなカーボンブラックとしては、例えば、前記カーボンマスターバッチで用いられるカーボンブラックの他、N339などが挙げられる。
【0027】
本発明のゴム組成物は、油展Aゴム成分と、カーボンマスターバッチと、シリカとを混合して調製できる。調製に際しては、(1)油展Aゴム成分中にカーボンマスターバッチが不均一分散するように、慣用の方法、例えば、バンバリーミキサーを用いて混合し、この混合物にシリカや添加剤などを配合して調製する方法、(2)油展Aゴム成分とシリカとを混合し、この混合物にカーボンマスターバッチを不均一分散するように配合して調製する方法などを採用できる。特に、本発明では、前記調製方法(1)であっても、主として油展Aゴム成分中に、シリカを分散させることができる。これは、油展Aゴム成分のムーニー粘度が、カーボンマスターバッチのムーニー粘度より、顕著に小さいからである。
【0028】
なお、カーボンマスターバッチは、スチレンブタジエンゴムと、カーボンブラックと、必要に応じてオイル(プロセスオイルなど)とを混合して調製できる。混合に際しては、慣用の方法を採用でき、例えば、混合機(バンバリーミキサーなど)による混合方法などを利用できる。
【0029】
本発明のゴム組成物は、前述のように、湿潤路面における制動性と、耐摩耗性、およびタイヤの転がり抵抗の減少による低燃費性とを高いレベルで両立できるため、タイヤトレッド用ゴム組成物として有用である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(油展ゴム成分の調製例)
表1に示す組成、ガラス転移温度及びラテックスムーニー粘度(ML1+4、100℃)を有するスチレンブタジエンゴム(以下、「SBR」と称する場合がある)を油展し、表1に示すムーニー粘度(ML1+4、100℃)を有する油展ゴム成分(油展SBR−A〜油展SBR−F)を調製した。なお、SBRとしては、油展SBR−Aでは、乳化重合により得られたSBR(日本合成ゴム社製、商品名:SBR0120)を用い、その他の油展SBR(油展SBR−B〜油展SBR−F)では、溶液重合により調製されたSBRを用いた。以下の実施例及び比較例では、これらの油展ゴム成分を用いた。
【0031】
【表1】

Figure 0003811548
【0032】
(カーボンマスターバッチの調製例)
表2に示すSBR(重合方法:乳化重合)及びカーボンブラック(以下、「CB」と称する場合がある)を用いて、表2に示すムーニー粘度を有するカーボンマスターバッチ(CMB−1〜CMB−4)を調製した。より詳細には、SBRと、CBと、オイル(プロセスオイル)とを、バンバリーミキサーにて混合してカーボンマスターバッチを調製した。以下の実施例及び比較例では、これらのカーボンマスターバッチを用いた。
【0033】
【表2】
Figure 0003811548
【0034】
(実施例1〜6および比較例1〜9)
表3、表4に示す重量割合(表中、括弧内の数値はゴム成分量を示す)で、混合機(バンバリミキサー)に油展ゴム成分、カーボンマスターバッチの順に投入し、さらに全ゴム成分100重量部に対してシリカ、シランカップリング剤、カーボンブラック(ATSM表示:N339、表3および表4中では「CB(N339)」と称する)、オイルと、亜鉛華3重量部、ステアリン酸2重量部、老化防止剤(N−イソプロピル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミン)1重量部、ワックス2重量部とを投入して混合し、排出する。排出された混合ゴムをシート状に成型して冷却した後、硫黄2重量部、加硫促進剤(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフィンアミド)2重量部を添加して再度混合し、ゴム組成物を得た。
【0035】
【表3】
Figure 0003811548
【0036】
【表4】
Figure 0003811548
【0037】
(ゴム組成物の評価)
実施例1〜6及び比較例1〜9で得られたゴム組成物をタイヤトレッドゴムとして用いてタイヤサイズ185/70R14のタイヤを定法により試作し、湿潤路面での制動性、低燃費性及び耐摩耗性について、それぞれ、以下に示した評価方法により評価した。その結果を表3、表4に併記する。
【0038】
(湿潤路面での制動性の評価)
湿潤路面での制動性は、上記実施例及び比較例に係るタイヤをトレーラーに装着し、水深2〜3mmで水をまいた路面において、速度60Km/hにてロックさせたときの摩擦係数を測定し、比較例1を100として指数表示する。 数値が大きいほど、湿潤路面での制動性は良好である。
【0039】
(低燃費性の評価)
低燃費性は、上記実施例及び比較例に係るタイヤを一軸ドラム試験機で速度80Km/h 、空気圧2Kg/cm2 、荷重400Kgの条件にて転がり抵抗(RR)を測定し、比較例1を100として指数表示する。数値が小さいほど、低燃費性は良好である。
【0040】
(耐摩耗試験の評価)
耐摩耗試験は、上記実施例及び比較例に係るタイヤをタクシーに装着して約2500Kmごとにローテーションし、10000Km走行後の溝深さ(溝の深さ1mmあたりの走行距離)を測定し、比較例1を100として指数表示する。数値が大きいほど、耐摩耗性は良好である。
【0041】
(評価)
表3、表4より、同じ配合組成であるにもかかわらず、比較例1に係るタイヤに対して実施例1に係るタイヤは、高い耐摩耗性を維持しつつ、低燃費性に優れ、かつ湿潤路面での制動性に優れていることが認められる。これは、油展ゴム成分中のSBRと、カーボンマスターバッチ中のSBRとの各ゴム成分がゴム組成物中にそれぞれ適度な相溶性を有しながら適度な不均一状態にて偏在していることから、高ガラス転移温度のSBR成分および低ガラス転移温度のSBR成分の各ゴム成分が適度な不均一領域において独自の作用効果を高いレベルで両立して、過不足なく発揮したためと考えられる。
【0042】
また、実施例2〜6に係るタイヤは、実施例1と同様に、耐摩耗性、低燃費性および潤路面での制動性を高いレベルで両立している。
【0043】
一方、油展ゴム成分中のSBRのガラス転移温度が−40℃未満である比較例2に係るタイヤでは、湿潤路面における制動性が低下している。これは、油展ゴム成分のSBRのガラス転移温度が低すぎるため、シリカを主として油展ゴム成分中に分散できないためである。油展ゴム成分中のSBRのガラス転移温度が−20℃を越える比較例3に係るタイヤでは耐摩耗性が低下するとともに、低燃費性も低下している。これは、油展ゴム成分中のSBRのガラス転移温度が高すぎるためである。
【0044】
また、油展ゴム成分中のSBRのガラス転移温度が、カーボンマスターバッチ中のSBRのガラス転移温度より低い比較例4に係るタイヤでは、湿潤路面における制動性が低下している。これは、ガラス転移温度が高いゴム成分中に、シリカを分散させることができず、シリカ配合の効果が減殺されているためである。
【0045】
比較例5に係るタイヤでは、転がり抵抗、すなわち、低燃費性が低下している。これは、カーボンマスターバッチのムーニー粘度が、油展ゴム成分のムーニー粘度の1.8倍より小さいため、油展ゴム成分とカーボンマスターバッチとの相溶性が高く、両者が適度な不均一状態にて偏在していないためである。
【0046】
比較例6に係るタイヤでは、耐摩耗性が低下している。これは、カーボンマスターバッチ中のカーボンブラックのヨウ素吸着量(IA)が120g/kg未満であるためである。また、比較例7に係るタイヤでは、転がり抵抗、すなわち、低燃費性が低下している。これは、カーボンマスターバッチ中のカーボンブラックのIAが180g/kgを越えているためである。
【0047】
油展ゴム成分中のSBR(ゴム成分A)とカーボンマスターバッチ中のSBR(ゴム成分B)との割合(Aゴム成分/Bゴム成分(重量比))が1を越える比較例8に係るタイヤでは、転がり抵抗、すなわち、低燃費性が低下するとともに、耐摩耗性が低下している。これは、Bゴム成分の割合が少なすぎ、Bゴム成分特有の作用を有効に発現できないためである。また、ゴム成分Aとゴム成分Bとの割合(Aゴム成分/Bゴム成分(重量比))が0.3未満である比較例9に係るタイヤでは、湿潤路面における制動性が低下している。これは、Aゴム成分の割合が少なすぎ、Aゴム成分特有の作用を有効に発現できないためである。
【0048】
【発明の効果】
本発明のゴム組成物は、特定の油展Aゴム成分と、Bゴム成分及びカーボンブラックを含むカーボンマスターバッチと、シリカとをブレンドしているため、各ゴム成分がゴム組成物中にそれぞれ適度な相溶性を有しながら適度な不均一状態にて偏在するとともに、カーボンブラックはゴム成分B中に、シリカはゴム成分A中に、それぞれ、分散しているため、各成分特有の作用効果を有効に発現できる。すなわち、本発明のゴム組成物をタイヤトレッド用ゴムとして用いると、耐摩耗性、低燃費性および湿潤路面における制動性を高いレベルで両立されたタイヤを提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rubber composition, and more particularly, to a rubber composition for a tire tread excellent in wear resistance, low fuel consumption, and braking performance on a wet road surface.
[0002]
[Prior art]
In recent years, energy-saving automobiles are desired in view of environmental problems. Therefore, tires, which are one of automobile parts, have been required to have high fuel efficiency.
[0003]
Conventionally, various tire tread rubber compositions that reduce the rolling resistance of tires have been proposed in order to obtain tires with high fuel efficiency. For example, there is a technique of using a polymer with little hysteresis loss in a rubber composition for a tire tread. A method using a carbon black having a large particle size has also been proposed. In addition, it has been proposed to reduce carbon black and oil filling, or to use silica instead of carbon black.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, when a polymer having a small hysteresis loss is used in the tire tread rubber composition, the rolling resistance of the tire is improved, but there is a problem that the braking performance on a wet road surface is lowered. Further, when carbon black having a large particle diameter is used in the tire tread rubber composition, although the rolling resistance of the tire is improved, there is a problem that the wear resistance is lowered. In addition, when the carbon black and the oil are low-filled in the tire tread rubber composition, wear resistance, particularly uneven wear resistance, is lowered. When silica is used in the rubber composition for a tire tread, compared with carbon black, fuel efficiency and braking performance on a wet road surface are improved, but wear resistance and workability are reduced.
[0005]
An object of the present invention is to provide a rubber composition for a tire tread excellent in low fuel consumption and braking performance on a wet road surface while maintaining high wear resistance.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention is a styrene butadiene rubber having a glass transition temperature of −40 ° C. to −20 ° C., a latex Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.) of 120 or more, and a solution polymerization. A rubber component, a rubber composition comprising a B rubber component which is a styrene butadiene rubber having a glass transition temperature lower than that of the A rubber component, carbon black and silica, and (1) Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.) ) Is an oil-extended A rubber component that is oil-extended to be 45 to 75, and (2) a carbon black having an iodine adsorption amount of 120 to 180 g / kg is added to the B rubber component with a Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.). A carbon masterbatch mixed so as to be 1.8 times or more of the oil-extended A rubber component, and (3) silica is blended. It was adopted for a tire tread rubber composition characterized made.
[0007]
In such a rubber composition, the carbon masterbatch has an extremely high viscosity compared to the oil-extended A rubber component, and therefore the carbon masterbatch and the oil-extended A rubber component have low compatibility. Partially dispersed in the components. That is, the oil-extended A rubber component and the carbon master batch form a so-called sea-island structure. In this sea-island structure, any of the oil-extended A rubber component and the carbon master batch may be the sea part of the sea-island structure, but in the present invention, the oil-extended A rubber component is the sea part. Further, since the carbon master batch has a higher viscosity than the oil-extended A rubber component, silica is easily dispersed in the oil-extended A rubber component.
[0008]
Therefore, under the above conditions, each rubber component of the oil-extended A rubber component containing silica and the B rubber component containing carbon black has appropriate compatibility in the rubber composition. However, since it is unevenly distributed in an appropriate non-uniform state, each rubber component of the oil-extended A rubber component and the B rubber component exhibits its own functions and effects in an appropriate non-uniform region. Therefore, in the region of the oil-extended A rubber component, the wear resistance tends to decrease, but the braking on the wet road surface is a characteristic effect of the A rubber component having a relatively high glass transition point with respect to the B rubber component. Improves. In addition, since silica is blended in the oil-extended A rubber component having the same high glass transition point, the braking performance on the wet road surface is further improved by the synergistic effect with the silica component, and the fuel efficiency is low. Also improves. On the other hand, in the region of the B rubber component, wear resistance, which is a specific effect of the B rubber component having a relatively low glass transition point, is exhibited, and the rolling resistance of the tire is reduced to improve fuel efficiency. . Further, since carbon black is blended in the B rubber component having the same low glass transition point, the wear resistance is further exhibited by a synergistic effect with the carbon black component. Therefore, both the rubber component of the oil-extended A rubber component containing silica and the B rubber component containing carbon black can maintain high wear resistance and improve fuel efficiency and braking performance on wet road surfaces.
[0009]
In the rubber composition for a tire tread of the present invention, the weight ratio of the rubber component A in the oil-extended A rubber component and the rubber component B in the carbon master batch is A rubber component / B rubber component = 0.3-1. Yes, the ratio of silica to the total amount of carbon black and silica (total filler total amount) in the rubber composition is 25 to 70% by weight, and the total filler total is 60 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the rubber component. 100 parts by weight.
[0010]
In addition, in A rubber component, styrene content is 20 weight% or more.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the styrene butadiene rubber used as the A rubber component, the glass transition temperature is −40 ° C. to −20 ° C., preferably −35 ° C. to −25 ° C. When the glass transition temperature of the A rubber component is less than −40 ° C., the braking performance on the wet road surface is lowered. On the other hand, when the glass transition temperature exceeds −20 ° C., the low temperature characteristics are lowered, the wear resistance is lowered, and the fuel efficiency of the tire is lowered.
[0012]
The latex Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.) of the A rubber component is preferably 120 or more (for example, 120 to 170). If the latex Mooney viscosity is too low, the wear resistance is reduced. The Mooney viscosity is related to the molecular weight of the rubber molecule, and the molecular weight increases as the Mooney viscosity increases. The Mooney viscosity can be measured according to JIS K6300. As an indication of Mooney viscosity, (ML1 + 4, 100 ° C.) represents the Mooney viscosity after 100 minutes at a temperature of 100 ° C. and 1 minute after preheating and further after 4 minutes.
[0013]
Moreover, the styrene butadiene rubber which is A rubber component can use the thing obtained by solution polymerization suitably. In solution polymerization, a block copolymer styrene butadiene rubber can be obtained, so that a rubber having a high degree of thermoplasticity and high moldability can be obtained. In addition, the molecular weight distribution is narrow and the wear resistance is excellent.
[0014]
The ratio of styrene in the styrene-butadiene rubber is not particularly limited, but is preferably 15% by weight or more (eg, 15 to 50% by weight), more preferably 20% by weight or more (eg, 20 to 40% by weight). Further, the amount of 1,2 vinyl bond is not particularly limited, and is preferably 15% by weight or more (for example, 15 to 50% by weight), more preferably 20% by weight or more (for example, 20 to 20%) with respect to the entire A rubber. 40% by weight). If these ratios are too low, the road surface graspability, that is, the braking performance on wet road surfaces will deteriorate. The amount of 1,2-vinyl bonds refers to the proportion of butadiene having 1,2-vinyl bonds. In addition, the ratio of styrene and the total A rubber component in the amount of 1,2-vinyl bonds are the amount of styrene, the amount of 1,2-vinyl-bonded butadiene, the amount of trans-bonded butadiene, and the cis-bond. The total amount of butadiene used.
[0015]
As the B rubber component styrene butadiene rubber, those having a glass transition temperature lower than that of the A rubber component can be used. As rubber components (A rubber component, B rubber component), rubber components having different glass transition temperatures are used, and these components are unevenly distributed. Thus, a rubber composition capable of achieving both high performance and low fuel consumption due to a reduction in tire rolling resistance at a high level can be obtained.
[0016]
As the carbon black to be contained in the B rubber component, those having an iodine adsorption amount (IA) of 120 g / kg or more (for example, 120 to 180 g / kg) can be used. If the IA of the carbon black is too small, the wear resistance is lowered. On the other hand, if the IA is excessive, the fuel efficiency decreases and the rolling resistance of the tire increases. In addition, the iodine adsorption amount in carbon black can be measured by ASTM D1510.
[0017]
Examples of the carbon black include carbon black whose ATSM code is N110, N220, N234 and the like.
[0018]
In the present invention, carbon black is mixed in the B rubber component so that the Mooney viscosity is 1.8 times or more that of the oil-extended A rubber component to prepare a carbon master batch. In preparing the carbon master batch, oil can be used. When the Mooney viscosity of the carbon masterbatch is less than 1.8 times the Mooney viscosity of the oil-extended A rubber component, the oil-extended A rubber component, the B rubber component, and carbon black are mixed together to form a homogeneous dispersibility. Therefore, the non-uniform dispersibility of the rubber composition is lowered. That is, in the present invention, since the oil-extended A rubber component and a carbon masterbatch having a viscosity higher than that of the oil-extended A rubber component are mixed, in the rubber composition, the action of the A rubber component, The effect of the B rubber component can be effectively expressed.
[0019]
The styrene-butadiene rubber as the B rubber component may be obtained by emulsion polymerization or may be obtained by solution polymerization.
[0020]
As such B rubber component, for example, trade name: SBR0120 commercially available from Nippon Synthetic Rubber Co., Ltd. can be used. This product is a styrene butadiene rubber obtained by emulsion polymerization, and has a latex Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.) of 110.
[0021]
As the silica, silica conventionally used as rubber compounding silica (for example, precipitated silica) can be used. The specific surface area of silica, for example, the adsorption amount of nitrogen gas (N 2 SA) is not particularly limited, but is preferably 100 to 250 m 2 / g. The dibutyl phthalate oil absorption (DBP oil absorption) is not particularly limited, but is preferably 150 to 250 ml / 100 g. N 2 SA can be measured according to ASTM D3037, and DBP oil absorption can be measured according to JIS K6221. Such silica includes trade name: nip seal AQ (manufactured by Nippon Silica Co., Ltd.), trade name: nip seal VN3 (manufactured by Nippon Silica Co., Ltd.), trade name: Toxeal UR (manufactured by Tokuyama Soda Co., Ltd.) and the like.
[0022]
In the present invention, silica can be used in combination with a silane coupling agent. When a silane coupling agent is blended with an oil-extended A rubber component together with silica, the interaction between the A rubber component and silica can be greatly promoted. As the silane coupling agent, an organosilicon compound having a hydrolyzable silyl group, particularly an organosilicon compound having a hydrolyzable silyl group and sulfur can be preferably used. Examples of the silane coupling agent include bis- (tri C 1-4 alkoxysilyl-C 2-3 alkyl) -S 1-4 sulfide (S 1 ) such as bis- (3-triethoxysilylpropyl) -tetrasulfide. -4 , S represents a sulfur atom, and the number represents the number of sulfur atoms (for example, S 2 sulfide represents a disulfide, and S 4 sulfide represents a tetrasulfide). As a silane coupling agent, for example, it can be obtained as trade name Si69 (manufactured by Degussa). In addition, the usage-amount of a silane coupling agent is 5 to 15 weight% with respect to the weight of a silica, for example, and is about 10 weight% normally.
[0023]
In the rubber composition of the present invention, the ratio of the rubber component A in the oil-extended A rubber component and the rubber component B in the carbon master batch is A rubber component / B rubber component = 0.3-1 (weight ratio), Preferably it is 0.5-0.8 (weight ratio). If this range is too small, the braking performance on wet road surfaces will be reduced. On the other hand, if it is excessive, the wear resistance is lowered.
[0024]
The proportion of silica is 25 to 70% by weight, preferably 30 to 60% by weight, based on the total amount of carbon black and silica (total amount of all fillers) in the rubber composition. Further, the total amount of all fillers is 60 to 100 parts by weight, preferably 70 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the rubber component.
In the rubber composition of the present invention, various commonly used additives such as fatty acids such as stearic acid, zinc oxide, fillers (inorganic fillers, organic fillers, etc.), plasticizers, tackifiers, waxes An anti-aging agent, an ozone cracking inhibitor, a peptizer, etc. may be blended. The rubber composition of the present invention is for tire treads and contains a vulcanizing agent (for example, sulfur) and a vulcanization accelerator.
[0026]
Moreover, the oil-extended A rubber component may contain carbon black. The iodine adsorption amount of the carbon black is not particularly limited. Examples of such carbon black include N339 in addition to carbon black used in the carbon master batch.
[0027]
The rubber composition of the present invention can be prepared by mixing an oil-extended A rubber component, a carbon master batch, and silica. In the preparation, (1) so as to disperse the carbon master batch in the oil-extended A rubber component in a non-uniform manner, it is mixed using a conventional method, for example, a Banbury mixer, and this mixture is mixed with silica or additives. (2) A method in which an oil-extended A rubber component and silica are mixed, and a carbon master batch is blended in this mixture so as to be dispersed in a non-uniform manner. In particular, in the present invention, even in the preparation method (1), silica can be dispersed mainly in the oil-extended A rubber component. This is because the Mooney viscosity of the oil-extended A rubber component is significantly smaller than the Mooney viscosity of the carbon masterbatch.
[0028]
The carbon master batch can be prepared by mixing styrene butadiene rubber, carbon black, and oil (such as process oil) as necessary. In mixing, a conventional method can be employed, and for example, a mixing method using a mixer (Banbury mixer or the like) can be used.
[0029]
As described above, the rubber composition of the present invention can achieve a high level of both braking performance on wet road surfaces, wear resistance, and low fuel consumption due to reduction in tire rolling resistance. Useful as.
[0030]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated in detail based on an Example and a comparative example, this invention is not limited to these Examples.
(Preparation example of oil-extended rubber component)
Styrene butadiene rubber (hereinafter sometimes referred to as “SBR”) having the composition, glass transition temperature and latex Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.) shown in Table 1 is oil-extended, and Mooney viscosity (ML1 + 4, ML1 + 4, Oil-extended rubber components (oil-extended SBR-A to oil-extended SBR-F) having 100 ° C.) were prepared. In addition, as SBR, oil-extended SBR-A uses SBR obtained by emulsion polymerization (manufactured by Nippon Synthetic Rubber Co., Ltd., trade name: SBR0120), and other oil-extended SBR (oil-extended SBR-B to oil-extended SBR). -F) used SBR prepared by solution polymerization. In the following Examples and Comparative Examples, these oil-extended rubber components were used.
[0031]
[Table 1]
Figure 0003811548
[0032]
(Example of carbon master batch preparation)
Using SBR (polymerization method: emulsion polymerization) and carbon black (hereinafter sometimes referred to as “CB”) shown in Table 2, carbon master batches (CMB-1 to CMB-4) having Mooney viscosity shown in Table 2 are used. ) Was prepared. More specifically, SBR, CB, and oil (process oil) were mixed with a Banbury mixer to prepare a carbon master batch. In the following examples and comparative examples, these carbon master batches were used.
[0033]
[Table 2]
Figure 0003811548
[0034]
(Examples 1-6 and Comparative Examples 1-9)
In the weight ratios shown in Tables 3 and 4 (the numbers in the parentheses indicate the amount of rubber component), the oil-extended rubber component and the carbon masterbatch are added to the mixer (Banbury mixer) in this order, and all the rubber components 100 parts by weight of silica, silane coupling agent, carbon black (ATSM display: N339, referred to as “CB (N339)” in Tables 3 and 4), oil, zinc white 3 parts by weight, stearic acid 2 Part by weight, 1 part by weight of an antioxidant (N-isopropyl-N′-phenyl-p-phenylenediamine) and 2 parts by weight of wax are added, mixed, and discharged. After the discharged mixed rubber is molded into a sheet and cooled, 2 parts by weight of sulfur and 2 parts by weight of a vulcanization accelerator (N-cyclohexyl-2-benzothiazolesulfinamide) are added and mixed again to form a rubber composition I got a thing.
[0035]
[Table 3]
Figure 0003811548
[0036]
[Table 4]
Figure 0003811548
[0037]
(Evaluation of rubber composition)
Tires having a tire size of 185 / 70R14 were prototyped by a conventional method using the rubber compositions obtained in Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 to 9 as tire tread rubber, and braking performance on wet road surfaces, low fuel consumption, and resistance Each of the wear properties was evaluated by the following evaluation method. The results are also shown in Tables 3 and 4.
[0038]
(Evaluation of braking performance on wet road surface)
For braking performance on wet road surfaces, the friction coefficient is measured when the tires according to the above-mentioned examples and comparative examples are mounted on a trailer and locked at a speed of 60 km / h on a water surface with water depth of 2 to 3 mm. Then, the comparative example 1 is set to 100 and displayed as an index. The higher the value, the better the braking performance on wet road surfaces.
[0039]
(Evaluation of low fuel consumption)
For fuel efficiency, the rolling resistance (RR) of tires according to the above examples and comparative examples was measured with a uniaxial drum tester under the conditions of speed 80 km / h, air pressure 2 kg / cm 2 , load 400 kg. The index is displayed as 100. The smaller the value, the better the fuel economy.
[0040]
(Evaluation of wear resistance test)
In the wear resistance test, the tires according to the above examples and comparative examples are mounted on a taxi and rotated about every 2500 km, and the groove depth (travel distance per 1 mm of groove depth) after traveling 10,000 km is compared. Example 1 is displayed as an index, which is 100. The higher the value, the better the wear resistance.
[0041]
(Evaluation)
From Tables 3 and 4, the tire according to Example 1 is superior in fuel efficiency while maintaining high wear resistance with respect to the tire according to Comparative Example 1, despite the same composition. It is recognized that the braking performance on the wet road surface is excellent. This is because each rubber component of SBR in the oil-extended rubber component and SBR in the carbon masterbatch is unevenly distributed in a moderately heterogeneous state while having appropriate compatibility in the rubber composition. From this, it is considered that each of the rubber components of the SBR component having a high glass transition temperature and the SBR component having a low glass transition temperature exhibits unique functions and effects at a high level in an appropriate non-uniform region and exerts it without excess or deficiency.
[0042]
In addition, the tires according to Examples 2 to 6 have both high wear resistance, low fuel consumption, and braking performance on a smooth road surface at a high level, as in Example 1.
[0043]
On the other hand, in the tire according to Comparative Example 2 in which the glass transition temperature of SBR in the oil-extended rubber component is less than −40 ° C., the braking performance on the wet road surface is reduced. This is because the glass transition temperature of SBR of the oil-extended rubber component is too low, so that silica cannot be mainly dispersed in the oil-extended rubber component. In the tire according to Comparative Example 3 in which the glass transition temperature of SBR in the oil-extended rubber component exceeds −20 ° C., the wear resistance is lowered and the fuel efficiency is also lowered. This is because the glass transition temperature of SBR in the oil-extended rubber component is too high.
[0044]
Further, in the tire according to Comparative Example 4 in which the glass transition temperature of SBR in the oil-extended rubber component is lower than the glass transition temperature of SBR in the carbon master batch, the braking performance on the wet road surface is reduced. This is because silica cannot be dispersed in a rubber component having a high glass transition temperature, and the effect of silica blending is reduced.
[0045]
In the tire according to Comparative Example 5, the rolling resistance, that is, the low fuel consumption is lowered. This is because the Mooney viscosity of the carbon masterbatch is less than 1.8 times the Mooney viscosity of the oil-extended rubber component, so the compatibility between the oil-extended rubber component and the carbon masterbatch is high, and both are in a moderately uneven state. This is because it is not unevenly distributed.
[0046]
In the tire according to Comparative Example 6, the wear resistance is reduced. This is because the iodine adsorption amount (IA) of carbon black in the carbon master batch is less than 120 g / kg. Moreover, in the tire according to Comparative Example 7, the rolling resistance, that is, the low fuel consumption is reduced. This is because the IA of carbon black in the carbon master batch exceeds 180 g / kg.
[0047]
Tire according to Comparative Example 8 in which the ratio of SBR (rubber component A) in the oil-extended rubber component to SBR (rubber component B) in the carbon masterbatch (A rubber component / B rubber component (weight ratio)) exceeds 1. Then, rolling resistance, that is, low fuel consumption is reduced, and wear resistance is reduced. This is because the ratio of the B rubber component is too small and the action specific to the B rubber component cannot be effectively expressed. In the tire according to Comparative Example 9 in which the ratio of the rubber component A to the rubber component B (A rubber component / B rubber component (weight ratio)) is less than 0.3, the braking performance on the wet road surface is reduced. . This is because the ratio of the A rubber component is too small and the action specific to the A rubber component cannot be effectively expressed.
[0048]
【The invention's effect】
Since the rubber composition of the present invention blends a specific oil-extended A rubber component, a carbon masterbatch containing B rubber component and carbon black, and silica, each rubber component is appropriate in the rubber composition. In addition, the carbon black is dispersed in the rubber component B and the silica is dispersed in the rubber component A, respectively. It can be expressed effectively. That is, when the rubber composition of the present invention is used as a tire tread rubber, it is possible to provide a tire that achieves a high level of wear resistance, low fuel consumption, and braking performance on wet road surfaces.

Claims (3)

ガラス転移温度が−40℃〜−20℃であるとともに、ラテックスムーニー粘度(ML1+4、100℃)が120以上であり、かつ溶液重合によるスチレンブタジエンゴムであるAゴム成分、ガラス転移温度が前記Aゴム成分より低いスチレンブタジエンゴムであるBゴム成分、カーボンブラック及びシリカを含むゴム組成物であって、(1)Aゴム成分をムーニー粘度(ML1+4、100℃)が45〜75になるように油展してなる油展Aゴム成分と、(2)Bゴム成分にヨウ素吸着量が120〜180g/kgのカーボンブラックをムーニー粘度(ML1+4、100℃)が前記油展Aゴム成分の1.8倍以上になるように混入してなるカーボンマスターバッチと、(3)シリカとをブレンドしてなることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。A rubber component having a glass transition temperature of −40 ° C. to −20 ° C., a latex Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.) of 120 or more and a styrene butadiene rubber by solution polymerization, and the glass transition temperature of the A rubber A rubber composition comprising a B rubber component, carbon black and silica, which is a styrene butadiene rubber lower than the components, and (1) A rubber component is oil-extended so that the Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.) is 45 to 75 An oil-extended A rubber component, and (2) carbon black having an iodine adsorption amount of 120 to 180 g / kg for the B rubber component, Mooney viscosity (ML1 + 4, 100 ° C.) is 1.8 times that of the oil-extended A rubber component. A tire tread characterized by blending a carbon master batch mixed as described above and (3) silica. Use a rubber composition. 油展Aゴム成分中のゴム成分Aとカーボンマスターバッチ中のゴム成分Bとの重量比がAゴム成分/Bゴム成分=0.3〜1であり、ゴム組成物中のカーボンブラックとシリカとの総量(全フィラー総量)に対してシリカの割合が25〜70重量%で、かつ全フィラー総量がゴム成分100重量部に対して60〜100重量部である請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。The weight ratio of the rubber component A in the oil-extended A rubber component and the rubber component B in the carbon master batch is A rubber component / B rubber component = 0.3 to 1, and the carbon black and silica in the rubber composition 2. The tire tread rubber according to claim 1, wherein the proportion of silica is 25 to 70% by weight relative to the total amount (total amount of filler) and the total amount of filler is 60 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the rubber component. Composition. Aゴム成分において、スチレン含有量が20重量%以上である請求項1又は2記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。The rubber composition for a tire tread according to claim 1 or 2, wherein the A rubber component has a styrene content of 20% by weight or more.
JP22709297A 1997-08-07 1997-08-07 Rubber composition for tire tread Expired - Fee Related JP3811548B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22709297A JP3811548B2 (en) 1997-08-07 1997-08-07 Rubber composition for tire tread

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22709297A JP3811548B2 (en) 1997-08-07 1997-08-07 Rubber composition for tire tread

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1160816A JPH1160816A (en) 1999-03-05
JP3811548B2 true JP3811548B2 (en) 2006-08-23

Family

ID=16855374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22709297A Expired - Fee Related JP3811548B2 (en) 1997-08-07 1997-08-07 Rubber composition for tire tread

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3811548B2 (en)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040038335A (en) * 2002-10-31 2004-05-08 금호타이어 주식회사 Silica tread compound with WCMB
JP2005126556A (en) * 2003-10-23 2005-05-19 Sumitomo Rubber Ind Ltd Rubber composition and tire obtained by using the same
KR100715718B1 (en) * 2005-06-22 2007-05-08 금호타이어 주식회사 Pcr tread compound for pneumatic tire
KR20070003209A (en) * 2005-07-01 2007-01-05 금호타이어 주식회사 Tire tread rubber composition with improved wet traction and treadwear
JP5740207B2 (en) 2011-05-23 2015-06-24 東洋ゴム工業株式会社 Rubber composition for tire tread and pneumatic tire
KR101433165B1 (en) * 2012-09-03 2014-08-22 한국타이어 주식회사 Rubber composition for tire tread and tire manufactured by using the same
CN104072831B (en) * 2014-06-27 2016-03-09 青岛大学 One is oil-filled fills carbon nanotube dual emulsion coprecipitation rubber and preparation method thereof
US20160200899A1 (en) * 2015-01-13 2016-07-14 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire with tread intended for both on and off-the-road service
KR102648317B1 (en) * 2018-09-14 2024-03-15 오씨아이 주식회사 Preparing method of rubber composition for tire

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2900306B2 (en) * 1994-12-28 1999-06-02 横浜ゴム株式会社 Rubber composition
JPH0977912A (en) * 1995-09-12 1997-03-25 Yokohama Rubber Co Ltd:The Rubber composition for tire tread
JPH10309904A (en) * 1997-05-12 1998-11-24 Bridgestone Corp Tire tread rubber composition and its preparation
JP3938612B2 (en) * 1997-05-19 2007-06-27 東洋ゴム工業株式会社 Rubber composition for tire tread and method for producing the same
JP3778663B2 (en) * 1997-08-07 2006-05-24 横浜ゴム株式会社 High performance tire tread rubber composition

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1160816A (en) 1999-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3406105B2 (en) Pneumatic tire
JP3350291B2 (en) Rubber composition for tire tread
EP0721971B1 (en) Process for preparing pneumatic tires
JP3375424B2 (en) Pneumatic tire
JP4477386B2 (en) Method for producing rubber composition
JP3811548B2 (en) Rubber composition for tire tread
JP2006077097A (en) Rubber composition for pneumatic tire, and pneumatic tire
JP2003155383A (en) Rubber composition for tire tread
JP3938612B2 (en) Rubber composition for tire tread and method for producing the same
JP2002363346A (en) Rubber composition for tire tread and pneumatic tire made by using it
JP5038040B2 (en) Rubber composition for tire tread and tire
JPH08225684A (en) Rubber composition, tire tread produced using the same, and tire with the tread
KR100869256B1 (en) Tire tread rubber composition
JP4438336B2 (en) Rubber composition for tread and tire using the same
JP2002155166A (en) Rubber composition and tire
JP3444814B2 (en) Rubber composition for tire tread
JP4127916B2 (en) Pneumatic tire
JP2944906B2 (en) Rubber composition, tire tread manufactured from the rubber composition, and tire having the tread
JP2007002031A (en) Rubber composition and pneumatic tire
JP2006089636A (en) Tire tread rubber composition and pneumatic tire
JP3515826B2 (en) Rubber composition for tread
JP2006291105A (en) Rubber composition for tread, and pneumatic tire
JP2000080204A (en) Rubber composition for tire tread and pneumatic tire using the same
JP2002241542A (en) Rubber composition for tire tread and pneumatic tire
JP3410984B2 (en) Rubber composition

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040709

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100602

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120602

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150602

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees