JP3811384B2 - 下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵 - Google Patents

下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冬季に複数の防風雪板を上下方向に展開して設置し、冬季以外の時期に複数の防風雪板を下降して前後方向に重ねて収納できる折りたたみ式上下分流型防風雪柵に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、(A)上下分流型の防風雪柵としては、実開平5−27111号公報に公表されている防風雪柵が知られている。
【0003】
この防雪柵の場合の構成は、積雪地の道路沿いに建て付けられる防雪柵であって、道路走行方向に長い複数の防風雪体を上下方向に所定間隔を存して配設されるものであり、これら防雪体のうち最下段のものは道路面よりも高くして吹き抜け間隙を設け、かつこれら各防雪体を、道路側が低くなるよう傾斜した傾斜板状体で形成して主防雪体として、防風雪柵から道路に向いて吹く風を、吹き抜け間隙および各防雪体間の間隙を通って道路面に吹き付ける下部間隙流と、最上部の主防風雪体の上端によって剥離される上部剥離せん断流とに分流すると共に、さらに、副防雪体を設けるようにした防雪柵の構成とされている。
【0004】
この防風雪柵の場合は、道路側に向って下向きに傾斜する主防雪体を下部のレベルにおいて上下方向に間隔を置いて配置すると共に、前記の主防雪体よりも上部レベルにおいて前記主防雪体と向きが異なるように、水平にまたは道路側が上昇するように配置した副防雪体を設けた構造の防雪体である。
【0005】
前記の防雪体の場合は、防雪効果があるとしても、水平配置の防雪体を備えているので、この部分に雪が堆積する恐れが高く、しかも上端レベルの主防雪体を超えて堆積してしまう恐れもあり、このように、雪の堆積により防雪効果がなくなる恐れが高く、実用的でないという問題がある。
【0006】
一方、(B)公知の従来技術として、特公平5−5966号公報により公表されているように、すべての防風雪板が道路側に向って下向きに一方向にのみ傾斜し、これらの防風雪板を下方に順次整列して折り畳むようにした防風雪柵も知られている。
【0007】
前記(B)の公知技術は、支柱支持部材により支持されているH形断面の支柱の上端部に滑車が取付けられ、横方向に延長する防風雪板の巾方向中間部に横杆が固定されて防風雪板ユニットが構成され、上下方向に間隔をおいて配置された複数の防風雪板ユニットの端部が、防風雪板展開重合用リンク機構を介して連結され、前記滑車に巻き掛けられた昇降用条体に最上位の防風雪板ユニットにおける横杆が連結されている防風雪柵において、支柱の後部で上下方向に延長するガイド兼押え部材と前記支柱との間に設けられたガイド空間に、各防風雪板ユニットにおける横杆の端部に固定された支承部材が配置され、前記ガイド部材兼押え部材は支柱により、前後方向に位置調節可能に支持され、支柱とガイド兼押え部材とにわたって締付け用ボルトが挿通され、前記ガイド空間の下方において上下方向に延長する縦ガイド部材とその縦ガイド部材の下端部から後方に向って斜め下向きに傾斜する支承部材収納用傾斜支承部材とが、前記支柱支持部材により支持され、前記支承部材収納用傾斜支承部材の下端部にストッパが取付けられている防風雪柵である。
【0008】
このように構成された防風雪柵は、夏季等の不使用時において簡単に下方に整列状態で折り畳むことができ、また吹雪による道路上の吹きだまり対策および視程障害対策として有効であるので、現在、数種類の防雪柵が設置されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記(A)の構造形式の場合は、固定形式であるので、主防雪体と副防雪体とを、夏季において取り外す場合または冬季において取り付ける場合、各防雪体の取り外し又は取り付け作業が煩雑であると言う問題がある。また、前記したように前記の防雪体の場合は、防雪効果があるとしても、水平配置の防雪体を備えているので、この部分に雪が堆積する恐れが高く、しかも上端レベルの主防雪体を超えて堆積してしまう恐れもあり、このように、雪の堆積により防雪効果がなくなる恐れが高く、実用的でないという問題がある。
【0010】
また、前記(B)の従来技術の防風雪柵の場合は、柵の下部間隙から吹き抜ける強い風で、道路の路面を吹き払い、視程障害緩和にも効果のある防雪柵であるが、この吹き払い形式の防雪柵は、風下の下部(歩道側)に向って風を収束して加速させる為、歩道側がやや強い風となるので、歩行者にとっては、歩行の障害となる面もあった。また、乗用車運転時の目線高での視界について、風速15m/s程度の強風雪時には、従来の吹き払い柵の場合は、注意して車の走行ができる程度の視界が確保できない恐れがある。
【0011】
本発明は、雪が堆積する恐れがなく、かつ防雪効果がなくなる恐れがなく、下方折り畳みおよび上方展開作業が容易で、しかも傾斜方向の異なる防風雪板を備え、かつ複数枚の防風雪板を下降して前後方向に重なるように収納したときの占有スペースを小さくすることができ、従来の全部の防風雪板が一方向に傾斜した吹き払い式の防風雪柵に比べて、柵直後の下部は、風速が減速されて歩行者にとって風障害が緩和された吹き払い式の防風雪柵とすることができ、また、乗用車運転時の目線高での視界について、風速15m/s程度の強風時には、従来の吹き払い柵の場合は注意して車の走行ができる程度の視界が確保できない恐れがあるが、本発明の分流型吹き払い式防雪柵の場合は、風速15m/s程度の強風時でも、注意して車の走行ができる程度の視界が確保でき、視程障害緩和効果の向上を図ることができる実用的な下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵においては、支柱支持部材により支持されている支柱の上端部に滑車が取付けられ、前記支柱の後部で上下方向に延長するガイド兼押え部材と前記支柱との間に設けられたガイド空間に、各防風雪板ユニットの端部の支承部材が配置され、前記ガイド兼押え部材は支柱に取付けられ、上下方向に間隔をおいて配置された複数の防風雪板ユニットの端部が、防風雪板展開重合用リンク機構を介して連結されていると共に、前記滑車に巻き掛けられた昇降用条体に最上位の防風雪板ユニットにおける支承部材が連結されて、上方に展開自在に、かつ下方に折り畳み自在に構成されている防風雪柵において、上位に位置する複数の上向き分流用防風雪板ユニットは、道路側に向って上向きに傾斜するように配置され、さらに下位に位置する複数の下向き分流用防風雪板ユニットは、道路側に向って下向きに傾斜するように配置され、上向き分流用防風雪板ユニットと下向き分流用防風雪板ユニットの境界部における上下方向に隣り合う上向き分流用防風雪板ユニットと、下向き分流用防風雪板ユニットとは、道路側に向って離反すると共に、その道路と反対側で接近するように配置されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項2の発明においては、請求項1に記載の発明において、前記ガイド空間の下方において上下方向に延長する縦ガイド部材とその縦ガイド部材の下端部から後方に向って斜め下向きに傾斜する支承部材収納用傾斜支承部材とが、前記支柱支持部材により支持され、前記支承部材収納用傾斜支承部材の下端部にストッパが取付けられていることを特徴とする。
【0014】
さらに、請求項3の発明においては、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、横方向に延長する前記各防風雪板の端部に補強用側部部材が固定され、かつその補強用側部部材の側端部には、補強用側部部材の幅方向中央部に位置する横方向に突出する中央部支軸と、前記支軸から補強用側部部材の幅方向および厚さ方向に偏心した位置に横方向に突出する防風雪板傾斜保持用支軸とが設けられ、かつこれらの中央部支軸および防風雪板傾斜保持用支軸とに装着される支承部材が設けられていることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、請求項4の発明においては、請求項2または3のいずれかに記載の発明において、前記支柱の上部に、ストッパ枢着用横軸とこれに間隔をおいたストッパ仮支持用突起とを備えたストッパ枢着支持部材が設けられ、そのストッパ枢着支持部材にストッパの基端部が回動可能に設けられ、かつ前記ストッパは、支柱の後部で上下方向に延長するガイド兼押え部材に設けられたストッパ支持金具と前記ストッパ仮支持金具との間で回動可能に設けられ、かつ前記ストッパは、前記ストッパ支持金具またはストッパ仮支持用突起のいずれかに係合する位置のときには、その状態を維持するように自重により付勢されていることを特徴とする。
【0016】
なおまた、請求項5の発明においては、請求項4に記載の発明において、前記ストッパの一端部がストッパ支持金具に係合支持された状態で、前記ストッパに支持された最上部の防風雪板ユニットを介して下位の防風雪板ユニットが支持されていることを特徴とする。
【0017】
【作用】
ストッパをストッパ仮支持金具に傾倒した状態で、上下方向に展開されている上向き分流用防風雪板4(4a)および下向き分流用防風雪板4(4b)を、昇降用条体11により下降していくと、上下方向に隣り合う下位の防風雪板4に付属する支承部材5が、傾斜支持部材12に突き当たると共にその傾斜支持部材12の上を滑り移動して停止したのちは、上位の防風雪板4の下降により、上位の防風雪板4のリンクに付属する横軸が下位の防風雪板4に付属するリンクの長孔をリンク端部からリンク中央側に向かって移動すると共に、そのリンクが横軸を支点として回動し、傾斜支持部材12の上に降ろされた上位の防風雪板4の支承部材5は、傾斜支持部材12の上を低レベル側に向かって自動的に滑り移動していく。
【0018】
また、昇降用条体11により防風雪板4を吊上げていくと、上位の防風雪板4によりリンクを介して下位の防風雪板4が吊上げられていく。また最上部の防風雪板4に付属する支承部材5の傾斜保持用支軸支承筒56および中央部支軸支承筒55により支柱2およびガイド兼押え部材28に固定のストッパ支持金具16に支持されているストッパ13が順次半時計方向に上向き回動され、傾斜保持用支軸支承筒56および中央部支軸支承筒55が通過した後は、ストッパ13が自重により時計方向に回動されて、ストッパ支持金具16に係合した後、昇降用条体11により吊り下げられて、前記最上部の中央部支軸支承筒55がストッパ13に載置される。
【0019】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の一実施形態を図によって詳細に説明する。
図13および図14は、この発明の実施例において用いられる滑車3およびガイド空間6(ガイド溝)付き支柱2を示すものであって、上端部の後部側に切りかけ部を備えているH形鋼27における後部フランジ27bの中央外面に断面T字状のガイド兼押え部材28のウエブ28aがスペーサ28bを介して前記後部フランジ27aに溶接により取付けられると共に、前記ガイド兼押え部材28の上端部が、前記H形鋼27の後部フランジ27bの上端部に固定された左右一対の上部支持金具31に当接されて溶接により固定されていると共に、前記上部支持金具31には、昇降用条体11を支承してガイドするための横軸31aが架設固定されている。
【0020】
前記H形鋼27に前記ガイド兼押え部材28が溶接により固着されて支柱2が構成され、前記H形鋼27の後部フランジ27bとガイド兼押え部材28とにより上下方向に延長する鉛直なガイド空間6が形成され、かつそのガイド空間6の下端部には、後方(道路と反対側)に向かって斜め下向きに傾斜する上部傾斜ガイド板29aが前記ガイド兼押え部材28の下端に屈折連設されていると共に、前記傾斜ガイド板29aと間隔を置いて平行に傾斜する傾斜面を備えた下部傾斜ガイド板29bがH形鋼27における後部フランジ27aの巾方向中央に固定された鋼製下部縦板25に溶接により固定されている。前記鋼製下部縦板25は、前記H形鋼27と前記ガイド兼押え部材28のウエブ28aと同面状に配置されている。
【0021】
前記H形鋼27の上端部には、滑車支持金具30が固定され、2つの滑車3が横軸により回転自在に取付けられ、さらにH形鋼27のウエブ27cの下端部に、ボルト挿通用孔32aを有する支柱固定用連結部32が設けられ、またH形鋼27の上部において、その左右方向の両側側の前部フランジ27aと後部フランジ27bの側端部に渡って、ストッパ枢着支持板33が溶接により固着され、前記ストッパ枢着支持板33には、H形鋼27の後部フランジ27b寄りに側方に突出するストッパ枢着用横軸14が設けられていると共に、H形鋼27の前部フランジ27a寄りに、側方に突出するストッパ仮支持用突起15が設けられ、前記ストッパ枢着用横軸14により、縦向き配置の鋼製板状のストッパ13の一端側(下端側)が所定範囲の角度内で回動自在に枢着されている。
【0022】
また、前記ガイド兼押え部材28の上部において、そのフランジ28cの両側部からそのフランジ28cと同面状で側方に突出するようにストッパ支持金具16が配置され、そのストッパ支持金具16には、上向きに開孔するストッパ支持係合溝16aを備えており、前記ストッパ支持係合溝16aの溝底部のレベルは、前記ストッパ13をガイド兼押え部材28側に水平に回動した時に、ストッパ13の先端部下面を支持できるように、前記ストッパ枢着用支持板33の下端レベルとほぼ同レベルに位置するように配置されて、そのストッパ支持金具16の基端側はガイド兼押え部材28のフランジ28cに溶接により固定されている。前記ストッパ13の一側下部は、カットされた傾斜部が設けられて、前記ストッパ枢着用横軸14を中心としてストッパ仮支持用突起15側に回動するときに、ストッパ13の下部が係合しないで、ストッパ13の中間部が係合するように構成され、また前記ストッパ13の下端部には、ストッパ回動用透孔13aが設けられ、またストッパ13の一側上部には、複数の回転モーメント調整用透孔13bが設けられ、ストッパ13が垂直状態の時には、常時、ガイド兼押え部材28側に自重により回動するように構成されている、
【0023】
前記H形鋼27の下側の前部フランジ27aおよび後部フランジ27bに補強板39が溶接により固着されると共に、その各補強板39と各フランジ27a,27bとにわたって枢軸挿通用透孔34が設けられ、かつ前記補強板39の上部付近においてH形鋼27のウエブ27cに、H形鋼27のフランジ間の溝内において、側方に突出する条体係止金具42が溶接により固着されている。
【0024】
さらに、前記滑車3と条体係止金具42との間において、上下方向に間隔を置いて、H形鋼27の各フランジ27a,27bにわたって複数の条体振れ止め金具37が溶接により固定されると共に、後部フランジ27bの左右両側に複数のボルト挿通用透孔38がH形鋼27の上下方向(長手方向)に間隔をおいて設けられ、後部フランジ27bにおけるフランジ間の内面側には、前記ボルト挿通用透孔38に同心状に雌ねじ金具43が溶接により固定されている。前記雌ねじ金具43には、押し付け用ボルト44が螺合され、前記押し付け用ボルト44の先端部をガイド兼押え部材28のフランジ28c側に向って前進させて、支承部材5を前記ガイド兼押え部材28のフランジ28cに押し付けて、支承金具5が、がたつくのを防止している。
【0025】
図10および図11は、この発明の実施形態において用いられる支承部材5を有する防風雪板4を備えた上端部の上向き分流型防風雪板ユニット9および中間部の下向き分流型防風雪板ユニット10を示すものであって、横方向に延長する鋼製波形板体40の幅方向両端側に、その波形板体40の長手方向に延長する複数の補強杆体46が前記波形板体40の溝内に配置されると共に、波形板体40幅方向に延長するように配置された複数の板状の鋼製押え部材48が前記補強杆体46の長手方向に間隔を置いて平行に配置されている。
【0026】
また波形板体40の両端部には、山形鋼からなる側部枠材41の一辺41aが重合されると共に、前記側部枠材41の一辺と前記波形板体40と補強杆体46と鋼製押え部材48との各ボルト挿通孔に渡って挿通されたボルト49およびこれに螺合されたナット50により緊締され、波形板体40の長手方向中間部では、前記波形板体40と補強杆体46と鋼製押え部材48との各ボルト挿通孔に渡って挿通されたボルト49およびこれに螺合されたナット50により固着されて、防風雪板4が構成されている。
【0027】
そして、前記の防風雪板4のうちの、上部側に位置するように配置される2枚の防風雪板4aでは、前記側部枠材41における波形板体40を固着していない側の他辺(側板)41bの長手方向中央部には、横方向に突出するように、支承部材5と連結用上部リンク53に嵌合連結される中央部支軸51が固着されていると共に、前記中央部支軸51から防風雪板の巾方向一側部(展開設置時に上方レベル)に偏位していると共に、前記他辺41bの幅方向先端部側(後部)に偏位した位置に、支承部材5と連結用下部リンク54に連結される傾斜保持用支軸52が固着されている。前記の中央部支軸51と傾斜保持用支軸52とが、前記ガイド空間6内において、垂直線上に位置するように配置されて、防風雪板4は、道路側で上部が高レベルに、また歩道側で下部が低レベルになるように所定の角度で傾斜するように適宜設定される。
【0028】
また前記防風雪板4のうちの、下部側に位置するように配置される2枚の防風雪板4bでは、前記と同様に側部枠材41の他辺(側板)41bの中央部に、中央部支軸51が設けられ、かつ前記傾斜保持用支軸52の取付け位置を、前記中央部支軸51から防風雪板4の一側部(展開設置時に上方レベル)に変位していると共に、前記他辺41bの巾方向基端側(前部)に変位した位置に設定されて固着されている。
【0029】
また、前記防風雪板4a,4bにおいて、前記中央部支軸51の基端側には、上部リンク53の上端部が回動自在に嵌合され、また傾斜保持用支軸52の基端側には下部リンク54の下端部が回動自在に嵌合され、前記中央部支軸51と傾斜保持用支軸52とには、それぞれ支承部材5に固定された中央部支軸支承筒55と傾斜保持用支軸支承筒56とが嵌合され、傾斜保持用支軸52と傾斜保持用支軸支承筒56とは、これらの透孔に渡って抜け止め用の割ピンが挿通されて、抜け出しの防止が図られている。
【0030】
さらに最上部の支承部材5を除く前記中央部支軸支承筒55と傾斜保持用支承筒56の前部側には、これらに渡って、鋼板からなる押し付け用ボルト受金具47が配置されて溶接により固着され、前記押し付け用受け金具47の中間部前面側には、凹部からなる押し付け用ボルト受溝47aが設けられている。
【0031】
前記支承部材5の構成についてさらに説明すると、前記支承部材5は、図10,図11および図21に示すように、非円形の鋼製支承板57とこれに直角に溶接により固定された中央部支軸支承筒55と、これに間隔を置いて高レベル位置に固定された傾斜保持用支軸支承筒56の一端部とが溶接により固定されている。また、最上部に位置する支承部材5には、図8に示すように、支承板57の上端部に条体連結用横軸58の基端部が溶接により固定され、前記条体連結用横軸58の先端部には、割りピン挿通用透孔が設けられ、この条体連結用横軸58に昇降用条体11の一端側係止環部およびワッシャーが嵌入されて、割ピン60が装着されている。さらに中間部に位置する支承部材5には、図22に示すように、支承板57の中間部の後部に凹部61が設けられている。この凹部61は、防風雪板4を下方にほぼ平行に折り畳まれる時に、上位に位置する2つの上向き分流ユニットのうち、下位の支承部材5の中央部支軸51に干渉しないように、これを収容するための逃げ部として形成されている。
【0032】
上位に位置する防風雪板4の下部リンク54の下端部と、下位に位置する防雪風板4の上部リンク53の上端部とは、重合されると共に、重合部分においては、一方のリンク53(54)に中空軸62が溶接により固定されると共に、前記中空軸62に他方のリンク54(53)が挿通された状態で重合され、前記中空軸62に挿通されたリベット等からなる横軸63およびこの横軸63の基端側および先端側にワッシャーが装着され、前記横軸63の先端部は、適宜つぶされて、先端側のワッシャーが抜け出さないように構成されて、前記各リンク53(54)が、前記中空軸62から抜け出さないように連結されている。
【0033】
下部側に位置する2枚の防風雪板4の上部に位置する下部リンク54の中間部の前部側には、凹部64が設けられ、前記凹部64は、下方に折り畳まれた時に、下部リンク54に連結された下方に位置する支承部材5における中央部支軸支承筒55と干渉するのを防止するために設けられている。また、各下部リンク54の上部リンク53と枢着される透孔は、リンク長手方向に延長する長孔65となっており、この長孔65により、各防風雪板4を上方に展開する時、または下方に折り畳む時に、リンクの回転半径を小さくし、小さな半径で、上昇展開または下降収納できるようにするためで、これにより、収納部の奥行き寸法を小さくすることができ、防風雪柵を小型にすることができる。
【0034】
上位の中央部支軸51に上部リンク53の上端部を枢着し、下位の傾斜保持用支軸52に下部リンク54の下端部を枢着されていると共にリンク相互も連結されている防雪板展開重合用リンク機構により、前記ように構成された支承部材5を備えた防風雪板4が連結され、また前記ガイド空間6内に非円形の各支承部材5が縦向きに配置されている。そして、巻上兼巻き下げ装置74により、昇降用条体11を上昇させるように巻き上げ運転すると、最上部の支承部材5における傾斜保持用支軸支承筒56および中央部支軸支承筒55によりストッパ13を半時計方向に回動させながら、ストッパ13の上部に移動でき、前記中央部支軸支承筒55がストッパ13を通り抜けてこれよりも上位のレベルに位置したときに、前記ストッパ13のストッパ枢着用支軸14を中心とする前部側に回転しようとする自重によるモーメントよりも、後部側に回転しようとする自重によるモーメントが大きいので、前記ストッパ13は、ストッパ支持金具16の溝低部に着座して回動が停止する。そして前記巻き上げ兼巻き下げ駆動装置74を若干巻き下げ運転することにより、最上部の中央部支軸支承筒55をストッパ13の上面に載置することにより、各防風雪板4の荷重を前記ストッパ13に支持させ、この状態で、各押し付け用ボルト44を後方に向って前進するように回転させて、押し付け用ボルト受金具47を後方に向って押圧することにより、支承部材における支承板57をガイド兼押え部材28のフランジ28cに押圧させて、各防風雪板4の振れ止めを防止している。
【0035】
次に、防風雪板ユニット下方収納部67を備えている防風雪柵の下部の支柱支持部材1の構成について説明すると、図4および図15に示すように、前後方向(道路巾方向)に間隔をおいて配置された前部縦枠68および後部縦枠69の下端部が座板70に対し溶接により固着され、かつ道路側に位置する前部縦枠68および道路と反対側に位置する後部縦枠69の上端における左右方向の一側部にわたって、上端連結部材71が配置されて溶接により固着され、前部縦枠68および後部縦枠69の上端部における左右方向の他側部にわたって上側連結部材72が配置されて溶接により固着され、前記上端連結部材71の下縁部は、上側連結部材72の上縁部よりも支柱巾に等しい距離だけ高レベルに配置され、さらに前部縦枠68および後部縦枠69の間の下部に支柱下端支承部材73が配置されて溶接により固着され、支柱下端支承部材73の上部には、ボルト挿通用横孔73aが設けられ、ボルト挿通用横孔73aと、支柱2が直立条体のときに、支柱固定用連結部32のボルト挿通用孔32aとの渡って挿通される支柱固定用ボルト82により、着脱自在に連結される。前記座板70に固着された前部縦枠68および後部縦枠69と、その前部縦枠68および後部縦枠69にわたって固着された上端連結部材71と、上側連結部材72および支柱下端支承部材73等とにより、鋼製支柱支持部材1が構成されている。
【0036】
前記前部縦枠68の前部中間部に、電動式またはレバー揺動式牽引機等の巻上げ兼巻下げ駆動装置74の本体75を吊り掛けるための吊掛け金具76が固着され、かつ巻上げ兼巻下げ駆動装置74の本体75を係止するための係止金具77は、前記吊掛け金具76の下方において前部縦枠68に固着され、さらに前部縦枠68の前側の上端部には、左右方向に間隔を置いて設けられた一対の上向き開孔のボルト挿通用凹部78を備えている支持金具79が固着されている。
【0037】
前記上端連結部材71は、上部の支柱2を図23に示すように、横倒し状態にしたときに、支柱2の下部ウエブ27cに設けた透孔81の表裏両側に配置の一対のナット80aにより,透孔81に挿通されて、進退自在に支持装着されたボルト80のボルト頭部81を圧着状態で当接することにより、横倒し状態の支柱2の振れ防止作用をし、安定性を向上させるように構成されている。
【0038】
前述の多数の支柱支持部材1は、道路長手方向(左右方向)に間隔を置いて配置され、かつ支柱支持部材1の下端の座板70はコンクリート基礎23に載置されて、アンカーボルト24にナットより固定されている。
【0039】
前記支柱2とガイド兼押え部材28とにより形成されているガイド空間6は左右方向を向くように設置され、H形鋼からなる支柱2の側面部は、左右方向に向くように配置され、かつ支柱2の下側部分は、前部縦枠68と後部縦枠69の間に配置され、さらに前部縦枠68の上部および後部縦枠69の上部と支柱2に固着された補強板39とにわたって、前後方向に延長するボルトからなる枢軸17が挿通され、支柱2の下端部は、支柱支持部材1における支柱下端支承部材73に当接されてボルト・ナット82により着脱自在に結合されている。
【0040】
前記支柱2における後部フランジ27bにおける中間部の左右両側に、上下方向に間隔を置いて複数(図示の場合は、左右各3つ)のボルト挿通用透孔38が設けられると供に、これに対応する後部フランジ内面側(溝内側)に雌ねじ金具43が同心状に溶接により固定され、前記雌ねじ金具43に螺合された押し付け用ボルト44により、防風雪板端部に備えられている支承部材5に設けられている凹部47aを押圧するようにされて、前記支承部材5をガイド兼押え部材28の後部側フランジ28cに向って押圧し、結果的に防風雪板4の振れ止め防止作用を果たしている。
【0041】
図1および図12は、図13および図14に示す滑車およびガイド空間(ガイド溝)付き支柱2と、図9および図10に示す支承部材を有する防風雪板を備えた上端部および中間部の防風雪板ユニット9,10と、図15に示す支柱支持部材1等とを使用して組立設置した防風雪柵全体を示す図である。
【0042】
次に防風雪板下方収納部67の構成について、図4,図17および図18を参照して説明すると、前部に鉛直な縦部分とこれに一体に連設された後方に向って下向き傾斜する垂直な帯状縦板からなる補剛仕切板18の下端部に、後方に向かって斜め下向きに傾斜する帯状板からなる支承部材収納用傾斜支持部材12が配置され、その支持部材12の下端部および補剛仕切板18に、ストッパー19の下端部および巾方向中央部が溶接により固着され、支承部材収納用傾斜支持部材12およびストッパ19の巾方向中央部にわたって補剛仕切板18が溶接により固着され、前記補剛仕切り板18の上部は、前部の鉛直な縦板部分により縦仕切り板20とされ、かつ前記縦仕切り板20の左右両側には、縦仕切り板20の中間前部から後部下部に渡って傾斜ガイド板21の基端側が溶接により固定されて、ガイド収納部材22が構成され、かつそのガイド収納部材22における前記傾斜支持部材12の上端側の左右両側にボルト挿通用透孔26が設けられている。前記の傾斜支持部材12は、支柱支持部材1における後部縦枠69の中間部に、後方に向って下向きに傾斜するように配置されて、後部縦枠69の各フランジおよびウエブに溶接により固定された鋼製支持片82aに載置されて、傾斜支持部材12と鋼製支持片82aのボルト挿通孔に渡って挿通されたボルト83およびこれに螺合されたナットにより取付けられている。
【0043】
前記縦仕切り板20の上端部は、前記ガイド空間6の下端部に設けられている鋼製下部縦板25と同心状に、かつこれらに近接するように設けら、傾斜支持部材12の高レベル端部は、前記ガイド空間6の下端部の下方に配置されている。
【0044】
複数(図示の場合は4枚)の防風雪板4は、下部の2枚が道路側に向って下方に傾斜するように、また上方の2枚の防風雪板4の下部が道路と反対側に傾斜するように、上下方向に間隔をおいて傾斜状態で並ぶように配置され、上部リンク53と下部リンク54の一対の連結リンクを介して連結されている。
【0045】
支柱2の上端部の滑車3に巻掛けられたワイヤロープからなる昇降用条体11の一端部は、前記条体連結用横軸58に連結され、さらに前記条体11の他端部に設けられた環体85は、防風雪板4が上方に展開されているときには、H形鋼27のウエブ27cに固定された係止部を備えた水平な条体係止金具35に係止され、また前記条体11の中間部は、H形鋼27の上下方向中間部に間隔を置いて複数箇所(図示の場合は2箇所)に溶接により固着さられた鋼板製の条体振れ止め金具37の内側(前記金具37とH形鋼27のフランジとウエブとにより形成された空間内)に配置されている。
【0046】
冬季を過ぎて、防風雪柵を使用する必要がなくなった場合は、図1に2点鎖線で示すように、手動式巻上機等の巻上げ兼巻下げ駆動装置74が、支柱支持部材1における前部縦枠68に着脱自在に固定され、かつ水平な条体係止金具35から外された昇降用条体11の端部の環体85に、巻上げ兼巻下げ駆動装置74のドラム等から繰り出されているロープの端部のフック34が係合され、また各押し付け用ボルト44を後退移動して、支承部材5との係合を開放した状態で、前記巻上げ兼巻下げ駆動装置74を若干巻き上げ運転して、防風雪板4を支持している各ストッパ13と、最上部の各支承部材5の係合を解放した状態で、各ストッパ13におけるストッパ回動用透孔13aに、図20に示すような係合突起85を有する手動式回動操作用杆体86における前記係合突起85を嵌設して、ストッパ13をストッパ仮支持用突起15側に回動して当接させる。この位置のストッパ13は、ストッパ枢着用支軸14を中心とする前方方向の自重による回動モーメント(支柱2の前部フランジ側に傾倒しようとするモーメント)が後方方向(ガイド兼押え部材28側)へ傾倒しようとする自重によるモーメントよりも大きいので、ストッパ仮支持用突起15側に付勢され、元の位置にもどることはない。
【0047】
そして、巻上げ兼巻下げ駆動装置74が巻下運転される。このようにすると、各防風雪板4が下降すると共に、各支承部材5がガイド空間6内を下降し、各支承部材5が下部傾斜ガイド板29bに突き当たって後方に下降ガイドされることにより、各防風雪板ユニット9,10間を連結している上部リンク53および下部リンク54が鉛直状態から傾斜状態に移行して、各リンク53,54が自重による下降回動モーメントを生じるようになるが、リンク53,54が下降時に緊張状態で、前記リンク自重による下降回動モーメントよりも大きい場合は、ストッパ19に支承部材5が突き当たるか、その支承部材5に後続の支承部材5が突き当たり、リンク53,54の緊張状態が開放されるようになると、リンク53,53の自重により下降回動される。そして、上下方向に隣り合う下位の防風雪板4に付属する支承部材5が、傾斜支持部材12に突き当たってその傾斜支持部材12の上を低レベル側に滑動して停止したのち、上位の防風雪板4が下降していくと、上位の防風雪板4に付属する上部リンク53の横軸8が、下位の防風雪板4に付属する下部リンク54の長孔65内を、リンク端部からリンク中間側に向かって移動しながら、前記前記各リンク53,54がその自重により横軸8を押し下げながら、これを屈折点の中心として、また中央部支軸51および傾斜保持用支軸52を中心として下降回動されて行き、全数の防風雪板4が前後方向に重ねられた状態で、傾斜支持部材12の部分に自動的に収納される。
【0048】
各防風雪板4が収納されたのち、支柱2の上部に固定のL形支持金具87にボルト84により固定され、支柱2間を連結している連結杆体89およびボルト848が取外され、支柱2と支柱支持部材1との結合が解かれ、支柱下部の固定用ボルト82を取外し、次いで図23に示すように、各支柱2が横軸17の周りに約90度回動されて、上側連結部材72に載置するように倒伏され、かつ上側連結部材72と左右方向の反対側において、支柱2のウエブ27cに一対のナットにより進退自在に装着された振れ止め用ボルト80の頭部81を支柱支持部材1の上端連結部材71の下面に当接して、支柱2の振れ止めが図られる。
【0049】
防風雪柵を立設する場合は、折りたたみ収納の場合と逆の操作を行ない、また支柱上部のストッパ13をガイド兼押え部材28に付属するストッパ支持金具16に係合支持させた状態で、最上部の防風雪板4を上昇移動させて、その支承部材5の傾斜保持用支軸支承筒56および中央部支軸支承筒55により前記ストッパ13を上向き回動させ、かつこれを通過するまで、上昇移動させて、再度前記ストッパ13の自重を利用して、これをストッパ支持金具16の係合溝に係合載置させたのち、昇降用条体11を下降移動させて、前記最上部の防風雪板4における中央部支軸支承筒55を前記ストッパ13の上面に載置させ、次いで各押し付け用ボルト44により支承部材5をガイド兼押え部材28に向って押し付けて、支承部材5の振れ止め防止および防風雪板4の振れ止め防止を図る。また昇降用条体11の中間部および端部は、支柱2における条体振れ止め金具37の内側に配置すると共に、条体係止金具42に係止させる。
【0050】
防風雪柵を立設する場合、起立された支柱2の間隔の狂いを防止するために、支柱2の前部フランジ上部に固定のボルト挿通孔を有するL形支持金具86に、連結杆85の両端部を隣り合う支柱2の前記L形支持金具86にボルトにより固定され、防風雪柵を折り畳むばあいは、前記連結杆85は、支柱2を傾倒するときに取りはずされて、支柱支持部材1における支持金具79間に渡って配置されて、前記取外されたボルトにより固定される。なお、図2の上部において、符号91はナット、符号92は、ボルト84に係合しているナット91の回り止め金具である。
【0051】
なお、本発明を実施する場合、防風雪柵の端部に位置する支柱2については、隣接の支柱2および防風雪板4が折り畳まれた状態で、図23に示すように、これに重ねるようにする為に、支柱支持部材1に対して、支柱2の巾分だけ高レベル位置で枢着されている。
【0052】
本発明の場合は、例えば、冬期間強風が予想される沿岸道路、もり土の上にある道路、沢の谷沿いに設けられる道路等に、本発明の下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵を適用するとよい。
【0053】
【発明の効果】
この発明は前述のように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0054】
本発明の場合は、従来のように、水平配置の防雪体に雪が堆積する恐れがなく、雪の堆積により防雪効果がなくなる恐れがなく、下方折り畳みおよび上方展開作業が容易で、しかも傾斜方向の異なる防風雪板を備え、かつ複数枚の防風雪板を下降して前後方向に重なるように収納することができる。また、従来の全部の防風雪板が一方向に傾斜した吹き払い式の防風雪柵に比べて、本発明の上下分流型防風雪柵の場合は、柵直後の下部は、風速が減速されて歩行者にとって風障害が緩和された吹き払い式の防風雪柵とすることができ、、視程障害緩和効果の向上を図ることができる実用的な下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵とすることができる。
【0055】
また、前記ガイド空間の下方において上下方向に延長する縦仕切り板とその縦仕切り板の下端部から後方に向って斜め下向きに傾斜する支承部材収納用傾斜支承部材とが、前記支柱支持部材により支持され、前記支承部材収納用傾斜支承部材の下端部にストッパが取付けられているので、防風雪板ユニットにおける支承部材をガイドしながら上方に展開したり、下方に収納したりして、防風雪板を上方に展開移動したり、下方に収納移動することができる。
【0056】
また、横方向に延長する前記各防風雪板の端部に補強用側部部材が固定され、かつその補強用側部部材の側端部には、補強用側部部材の幅方向中央部に位置する横方向に突出する中央部支軸と、前記支軸から補強用側部部材の幅方向および厚さ方向に偏心した位置に横方向に突出する防風雪板傾斜保持用支軸とが設けられ、かつこれらの中央部支軸および防風雪板傾斜保持用支軸とに装着される支承部材が設けられているので、単に防風雪板傾斜保持用支軸を変位させた位置に設けるだけで、傾斜のことなる上向き流用防風雪板ユニットと下向き流用防風雪板ユニットとを容易に構成することができ、傾斜保持用支軸に装着される支承部材の構成も簡単な構成とすることができる。
【0057】
さらに、前記支柱の上部に、ストッパ枢着用横軸とこれに間隔をおいたストッパ仮支持用突起とを備えたストッパ枢着支持部材が設けられ、そのストッパ枢着支持部材にストッパの基端部が回動可能に設けられ、かつ前記ストッパは、支柱の後部で上下方向に延長するガイド兼押え部材に設けられたストッパ支持金具と前記ストッパ仮支持金具との間で回動可能に設けられ、かつ前記ストッパは、前記ストッパ支持金具またはストッパ仮支持用突起のいずれかに係合する位置のときには、その状態を維持するように自重により付勢されているので、防風雪板ユニットを上方に展開するときに、最上部の防風雪板ユニットにおける支承部材の傾斜保持用支軸支承筒および中央部支軸支承筒によりストッパを回動させることができ、また冬季を過ぎて、防風雪柵を折り畳む必要が生じた場合は、最上部の防風雪板ユニットを若干上方に上昇させた状態で、前記ストッパをストッパ仮支持金具側に回動して傾倒させるだけで、最上部の防風雪板とストッパとの係合を解除することができるので、防風雪柵の上方展開支持および下方移動作業を容易に行なうことができる。
【0058】
また、前記ストッパの一端部がストッパ支持金具に係合支持された状態で、前記ストッパに支持された最上部の防風雪板ユニットを介して下位の防風雪板ユニットが支持されているので、回動可能なストッパにより、すべての防風雪板ユニットを仮支持させた状態で、各防風雪板の振れ止め作業を行なうことができ、また最上部の防風雪板ユニットを若干上昇させて、ストッパを外すだけで、最上部の防風雪板ユニットとの係合を解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る防風雪柵を冬季に展開して使用しているときの各部の状態を示す縦断側面図である。
【図2】図1の上部を拡大して示す縦断側面図である。
【図3】図1の中間部を拡大して示す縦断側面図である。
【図4】図1の下側部分を拡大して示す縦断側面図である。
【図5】支柱とガイド兼押え部材と支承部材と防風雪板ユニット端部付近を示す横断平面図である。
【図6】支柱とガイド兼押え部材とストッパとの関係を示す横断平面図である。
【図7】支柱に装着された押し付け用ボルト付近を示す横断平面図である。
【図8】支柱の左右方向の片側(左側)を省略して、右側の防風雪柵を示す図2の正面図である。
【図9】支柱の左右方向の片側(左側)を省略して、右側の防風雪柵を示す図3の正面図である。
【図10】最上位の防風雪板ユニットを示す正面図である。
【図11】中間部の下方分流型防風雪板ユニットを示す正面図である。
【図12】この発明の実施例に係る防風雪柵を冬季に展開して使用しているときの各部の状態を示す正面図である。
【図13】支柱の各部を示すものであって、(a)は側面図、(b)は背面図、(c)は(b)の上部の一部の拡大図、(d)は(c)の横断平面図、(e)は(b)の下部の一部を拡大して示す図、(f)は(b)のA−A線断面図である。
【図14】(a)は図13の(a)の一部を拡大して示す図、(b)は図13の(b)の一部を拡大して示す図である。
【図15】(a)は、支柱支持部材を示す側面図、(b)は正面図である。
【図16】(a)は、図15(a)のB−B線断面図、(b)は図15(b)のC−C線矢視図である。
【図17】支承部材収納用傾斜支持部材の側面図である。
【図18】(a)は、支承部材収納用傾斜支持部材の正面図、(b)は背面図である。
【図19】側部枠材を示すものであって、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。
【図20】ストッパ回動用操作杆を示す正面図である。
【図21】上向き分流用暴風雪板における支承部材を示すものであって、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図22】下向き分流用暴風雪板における支承部材を示すものであって、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図23】防雪柵を折りたたんだ状態を示す正面図である。
【図24】(a)は本発明の上下分流型防風雪柵の空気の流れ図、(b)は従来の非分流型防風雪柵の空気の流れ図である。
【符号の説明】
1 支柱支持部材
2 支柱
3 滑車
4 防風雪板
5 支承部材
6 ガイド空間
8 横軸
9 上向き分流型防風雪板ユニット
10 下向き分流型防風雪板ユニット
11 昇降用条体
12 支承部材収納用傾斜支持部材
13 ストッパ
13a ストッパ回動用透孔
13b 回転モーメント調整用透孔
14 ストッパ枢着用横軸
15 ストッパ仮支持用突起
16 ストッパ支持金具
17 横軸
18 補強仕切り板
19 ストッパ
20 縦仕切り板
21 傾斜ガイド板
22 ガイド収納部材
23 コンクリート基礎
24 アンカーボルト
25 鋼製下部縦板
26 ボルト挿通用透孔
27 H形鋼
27a 前部フランジ
27b 後部フランジ
27c ウエブ
28 ガイド兼押え部材
28a ウエブ
28b スペーサ
28c フランジ
29 上部傾斜ガイド板
30 滑車支持金具
31 上部支持金具
31a 横軸
32 支柱固定用連結部
32a ボルト挿通用孔
33 ストッパ枢着用支持板
34 フック
37 条体振れ止め金具
38 ボルト挿通用孔
39 補強板
40 鋼製波形板体
41 側部枠材
42 条体係止金具
43 雌ねじ金具
44 押し付け用ボルト
46 補強杆体
47 押し付け用ボルト受金具
47a 押し付け用ボルト受溝
48 鋼製押え部材
49 ボルト
50 ナット
51 中央部支軸
52 傾斜保持用支軸
53 上部リンク
54 下部リンク
55 中央部支軸支承筒
56 傾斜保持用支軸支承筒
57 鋼製支承板
58 条体連結用横軸
60 割ピン
61 凹部
62 中空軸
63 横軸
64 凹部
65 長孔
67 防風雪板ユニット下方収納部
68 前部縦枠
69 後部縦枠
70 座板
71 上端連結部材
72 上側連結部材
73 支柱下端支承部材
74 巻上げ兼巻下げ駆動装置
75 巻上げ兼巻下げ駆動装置の本体
76 吊り掛け金具
77 係止金具
78 ボルト挿通用凹部
79 支持金具
80 ボルト
80a ナット
81 支柱下端支持部材
82a 鋼製支持片
82 ボルト
83 ボルト
84 ボルト
85 環体
87 L形支持金具
89 連結杆体
90 振れ止め用ボルト
91 ナット
92 回り止め金具

Claims (5)

  1. 支柱支持部材により支持されている支柱の上端部に滑車が取付けられ、前記支柱の後部で上下方向に延長するガイド兼押え部材と前記支柱との間に設けられたガイド空間に、各防風雪板ユニットの端部の支承部材が配置され、前記ガイド兼押え部材は支柱に取付けられ、上下方向に間隔をおいて配置された複数の防風雪板ユニットの端部が、防風雪板展開重合用リンク機構を介して連結されていると共に、前記滑車に巻き掛けられた昇降用条体に最上位の防風雪板ユニットにおける支承部材が連結されて、上方に展開自在に、かつ下方に折り畳み自在に構成されている防風雪柵において、上位に位置する複数の上向き分流用防風雪板ユニットは、道路側に向って上向きに傾斜するように配置され、さらに下位に位置する複数の下向き分流用防風雪板ユニットは、道路側に向って下向きに傾斜するように配置され、上向き分流用防風雪板ユニットと下向き分流用防風雪板ユニットの境界部における上下方向に隣り合う上向き分流用防風雪板ユニットと、下向き分流用防風雪板ユニットとは、道路側に向って離反すると共に、その道路の反対側で接近するように配置されていることを特徴とする下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵。
  2. 前記ガイド空間の下方において上下方向に延長する縦仕切り板と、その縦仕切り板の下端部から後方に向って斜め下向きに傾斜する支承部材収納用傾斜支承部材とが、前記支柱支持部材により支持され、前記支承部材収納用傾斜支承部材の下端部にストッパが取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵。
  3. 横方向に延長する前記各防風雪板の端部に補強用側部部材が固定され、かつその補強用側部部材の側端部には、補強用側部部材の幅方向中央部に位置する横方向に突出する中央部支軸と、前記支軸から補強用側部部材の幅方向および厚さ方向に偏心した位置に横方向に突出する防風雪板傾斜保持用支軸とが設けられ、かつこれらの中央部支軸および防風雪板傾斜保持用支軸とに装着される支承部材が設けられていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵。
  4. 前記支柱の上部に、ストッパ枢着用横軸とこれに間隔をおいたストッパ仮支持用突起とを備えたストッパ枢着支持部材が設けられ、そのストッパ枢着支持部材にストッパの基端部が回動可能に設けられ、かつ前記ストッパは、支柱の後部で上下方向に延長するガイド兼押え部材に設けられたストッパ支持金具と前記ストッパ仮支持金具との間で回動可能に設けられ、かつ前記ストッパは、前記ストッパ支持金具またはストッパ仮支持用突起のいずれかに係合する位置のときには、その状態を維持するように自重により付勢されていることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵。
  5. 前記ストッパの一端部がストッパ支持金具に係合支持された状態で、前記ストッパに支持された最上部の防風雪板ユニットを介して下位の防風雪板ユニットが支持されていることを特徴とする請求項4に記載の下方折りたたみ式上下分流型防風雪柵。
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