JP3811152B2 - 演算増幅器並びにこれを用いたサンプルホールド回路及びフィルタ回路 - Google Patents

演算増幅器並びにこれを用いたサンプルホールド回路及びフィルタ回路 Download PDF

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Description

本発明は、差動信号を取り扱う低電源電圧の演算増幅器に係り、特に周波数特性の改善と同相信号低減の改善を実現する演算増幅器に関する。
集積回路の進歩は著しく、製造プロセスの微細化も年々進んでいる。製造プロセスの微細化により、トランジスタ単体の性能は向上する反面、耐圧すなわちトランジスタに印加できる電源電圧が低くなっている。電源電圧を低くすると、集積回路中において扱うことのできる電圧信号の振幅は小さくなってしまい、所望の信号対雑音比(S/N)を実現することが困難となる。これを解決するために、演算増幅器では入力信号及び出力信号を差動化することにより、単相信号の倍の信号振幅を実現している。
このような入出力を差動信号として扱ういわゆる平衡型構成の演算増幅器では、単相信号を扱う演算増幅器とは異なり、同相信号を抑圧することが必要である。例えば、平衡型構成の演算増幅器により実現される積分器を使ったフィルタの場合、演算増幅器の同相信号除去が十分でないと出力信号の電圧範囲が狭くなり、差動出力信号を歪ませることになる。特に、電源電圧が低くなると、扱うことのできる信号振幅範囲が小さくなるため、同相信号の抑圧は必須である。
平衡型構成の演算増幅器において、同相信号を抑圧するために入力部及びコモンモードフィードバック部にそれぞれ差動対を用いる方法が提案されている(例えば、非特許文献1のFig. 1及びFig. 3参照)。
Mihai Banu, John M. Khoury, and Yannis Tsividis, "Fully differential operational amplifiers with accurate output balancing", IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol. 23, pp. 1410 - 1414, December 1988
非特許文献1のように同相信号抑圧のために差動対を用いると、電源とグラウンドの間には最低でも3つのトランジスタが縦積みされることになるため、電源電圧が低い場合には、扱うことのできる信号振幅範囲が十分にとることができないという問題点がある。
本発明の目的は、低電源電圧下に適した2段の利得段を用いて同相信号を十分に抑圧
できる平衡型構成の演算増幅器を提供することにある。
本発明の局面によると、前記第1の入力信号を増幅して第1のノードへ出力する第1の反転増幅回路と、前記第2の入力信号を増幅して第2のノードへ出力する第2の反転増幅回路と、前記第1のノードへ出力される前記第1の反転増幅回路の出力信号を第1の利得倍した第1の出力信号を第1の出力端子へ出力し、前記第1のノードへ出力される前記第1の反転増幅回路の出力信号を第2の利得倍した第2の出力信号を第3のノードへ出力する第3の反転増幅回路と、前記第2のノードへ出力される出力前記第2の反転増幅回路の出力信号を前記第1の利得倍した第3の出力信号を第2の出力端子へ出力し、前記第2のノードへ出力される前記第2の反転増幅回路の出力信号を前記第2の利得倍した第4の出力信号を前記第3のノードへ出力する第4の反転増幅回路と、前記第3のノードへ出力される前記第2の出力信号と前記第4の出力信号との加算信号を増幅して前記第1のノード及び前記第2のノードに帰還する第1及び第2の非反転増幅回路とを具備する演算増幅器を提供する。
本発明によれば、低電源電圧に向いた利得段が2段の平衡型構成の演算増幅器で、同相信号を十分に抑圧することができる。また、差動信号の各々の経路における内部ノードの数が1個であるため、周波数特性を改善することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に従った平衡型構成の演算増幅器を示している。第1及び第2の入力端子IN1,IN2には差動入力信号、すなわち互いに差動関係にある第1及び第2の入力信号がそれぞれ入力される。第1の入力端子IN1からの第1の入力信号は第1の反転増幅回路A1の+入力端子に入力され、第2入力端子IN2からの第2の入力信号は、第2の反転増幅回路A2の+入力端子に入力される。
第1の反転増幅回路A1の−出力端子は、第3の反転増幅回路A3の+入力端子に接続される。第2の反転増幅回路A2の−出力端子は、第4の反転増幅回路A4の+入力端子に接続される。第3及び第4の反転増幅回路A3,A4は、それぞれ二つの−出力端子を有する。第3の反転増幅回路A3の第1の−出力端子は、第1の出力端子OUT1に接続され、第4の反転増幅回路A4の第1の−出力端子は、第2の出力端子OUT2に接続される。第3の反転増幅回路A3の第2の−出力端子と、第4の反転増幅回路A4の第2の−出力端子とは互いに接続される。
第3及び第4の反転増幅回路A3,A4の第2の−出力端子の共通接続ノードは、非反転増幅回路A5,A6の+入力端子に接続される。非反転増幅回路A5,A6の+出力端子は、第1及び第2の反転増幅回路A1,A2の−出力端子、すなわち第3及び第4の反転増幅回路A3,A4の+入力端子にそれぞれ接続される。
ここで、反転増幅回路A3,A4は例えば図2に示すように反転増幅回路Aa1,Aa2により構成される。反転増幅回路Aa1,Aa2の+入力端子は互いに接続される。反転増幅回路Aa1,Aa2の各々は、図3に示すようにPチャネルMOSトランジスタ(以下、PMOSトランジスタという)P1とNチャネルMOSトランジスタ(以下、NMOSトランジスタという)N1の直列回路によって構成される。すなわち、PMOSトランジスタP1のソース端子は電源Vddに接続され、ゲート端子はバイアス源Vbiasに接続され、ドレイン端子はNMOSトランジスタN1のドレイン端子に接続されると共に、出力端子OUT−に接続される。NMOSトランジスタN1のソース端子はグラウンドに接続され、ゲート端子は入力端子IN+に接続される。図3の回路は、入力端子と出力端子以外に内部ノードを持たない単純な構成である。すなわち、反転増幅回路A3やA4は内部にノードを持たない。
次に、図1の演算増幅器の動作を説明する。第1及び第2の入力端子IN1,IN2から第1及び第2反転増幅回路A1,A2に演算増幅器の差動入力信号である第1及び第2の入力信号が入力されると、第1及び第2反転増幅回路A1,A2は、増幅した出力信号Vo1,Vo2をそれぞれ出力する。
第1の反転増幅回路A1からの出力信号Vo1は、第3の反転増幅回路A3の+入力端子に入力される。第3の反転増幅回路A3は、第1の−出力端子から第1の出力信号−αVo1を出力すると共に、第2の−出力端子から第2の出力信号−βVo1を出力する。同様に、第2の反転増幅回路A2からの出力信号Vo2は、第4の反転増幅回路A4の+入力端子に入力される。第4の反転増幅回路A4は、第1の−出力端子から第3の出力信号−αVo2を出力すると共に、第2の−出力端子から第4の出力信号−βVo2を出力する。
ここで、αは第1の利得、βは第2の利得であり、いずれも正の定数である。第1及び第3の出力信号−αVo1,−αVo2は、演算増幅器の差動出力信号であり、第1及び第2の出力端子OUT1,OUT2に出力される。
第3及び第4の反転増幅回路A3,A4の第2の−出力端子の共通接続ノードでは、第2の出力信号−βVo1と第4の出力信号−βVo1が加算される結果、逆相信号成分は相殺され、同相信号成分のみ出力されることにより、擬似同相出力信号Vocが生成される。第3及び第4の反転増幅回路A3,A4の出力が電流信号の場合、各々の第2の−出力端子を接続するだけで第3の出力信号−βVo1と第4の出力信号−βVo1との加算が可能となる。非反転増幅回路A5,A6は、擬似同相出力信号Vocを入力して第1及び第2の反転増幅回路A1,A2の出力、すなわち第3及び第4の反転増幅回路A3,A4の入力に帰還する。
図1の演算増幅器においては、擬似同相出力信号Vocが反転増幅回路A3,A4の+入力端子に帰還される。ここで、擬似同相出力信号Vocの電圧が高くなると、非反転増幅回路A5,A6は出力電圧Vo1,Vo2を上げようとする。これに対して、反転増幅回路A3,A4は出力電圧を下げようとする結果、反転増幅回路A3,A4には負帰還がかかる。従って、出力端子OUT1,OUT2から出力される差動出力信号である出力信号−αVo1,−αVo2に含まれる同相信号成分は効果的に抑圧される。
また、本実施形態の演算増幅器は差動入力信号の二つの信号経路、すなわち+信号が伝達される正相信号経路及び−信号が伝達される逆相信号経路の内部ノードがそれぞれ一つである。このため複数の内部ノードを有する構成に比較して、内部ノードにおける寄生容量による周波数特性の劣化が最小限に抑えられるので、動作の高速化を実現することができる。
次に、本実施形態の演算増幅器の作用についてさらに詳しく説明する。本実施形態の演算増幅器の差動利得、すなわち差動入力信号に対して持つ利得は、反転増幅回路A1(A2)とA3(A4)の利得の積となる。ここでは、反転増幅回路A1とA2及びA3とA4並びに非反転増幅回路A5とA6は、それぞれ同じ特性を有するものとする。
図1の演算増幅器は、同相信号に対しては図4に示す等価回路で表すことができる。ここで、gm1は反転増幅回路A1のトランスコンダクタンス、βgm3は反転増幅回路A3の+入力端子から擬似同相出力信号Vocの出力までのトランスコンダクタンス、gm5は非反転増幅回路A5のトランスコンダクタンス、ro1は反転増幅回路A1の出力抵抗、ro5は非反転増幅回路A5の出力抵抗、ro3とro4は反転増幅回路A3とA4の第2の−出力端子での出力抵抗を表す。入力信号Vinから出力信号Vocに対する伝達関数は、次式によって求められる。
Figure 0003811152
ここで、ro1//ro5はro1とro5の並列合成抵抗、ro3//ro4はro1とro5の並列合成抵抗をそれぞれ表す。gm5(ro1//ro5)≫1、gm1=gm5とすると、式(1)から同相信号に対する演算増幅器の利得、すなわち同相利得は1となり、入力同相電圧はそのまま出力に現れる。通常、演算増幅器では差動信号に対する利得、すなわち差動利得が1より非常に大きくなるように設計されるから、本実施形態によると非常に大きなCMRR(同相信号除去比)を得ることができる。
また、反転増幅回路A3,A4は内部ノードを持たないので、図1に示す演算増幅器の内部ノードは差動入力信号の二つの信号経路でそれぞれ1個であり、これによって良好な周波数特性を維持できる。
(第1の実施形態の変形例)
図5は、図1に示した演算増幅器を変形した例を示している。図5の演算増幅器では、図1の演算増幅器に対して第5〜第8の反転増幅回路A7〜A10が追加されている。すなわち、第1及び第2反転増幅回路A1,A2の出力端子と第3及び第4の反転増幅回路A3,A4の入力端子端子との間に反転増幅回路A7,A8がそれぞれ接続され、第1及び第2反転増幅回路A1,A2の出力端子間に反転増幅回路A9,A10が逆並列に接続されている。
図5の演算増幅器によると、入力端子IN1,IN2からの差動入力信号の差動信号成分に対しては、反転増幅回路A1,A2の出力電圧はVo1=−Vo2の関係となる。従って、反転増幅回路A9から出力される信号成分は、反転増幅回路A8から出力される信号成分により相殺される。同様に、反転増幅回路A10から出力される信号成分は、反転増幅回路A7から出力される信号成分により相殺される。すなわち、図6(a)(b)に示すように反転増幅回路A7〜A10は差動入力信号に対しては何も寄与しない。
一方、入力端子IN1,IN2からの差動入力信号の同相信号成分に対しては、反転増幅回路A1,A2の出力電圧はVo1=Vo2の関係となる。この場合、反転増幅回路A9から出力される信号成分は、反転増幅回路A8から出力される信号成分と加算される。同様に、反転増幅回路A10から出力される信号成分は、反転増幅回路A7から出力される信号成分と加算される。
この結果、反転増幅回路A7〜A10は同相信号成分に対しては、図7(a)(b)に示すような回路となる。すなわち、反転増幅回路A1とA2の出力における抵抗成分は反転増幅回路A7から反転増幅回路A10のトランスコンダクタンスの逆数に比例した値を取るため、非常に小さくなる。故に、差動入力信号の二つの信号経路において内部ノードを増加させることなく、反転増幅回路A1とA2の出力における同相利得を低減させ、演算増幅器全体の同相利得を小さくすることができる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に従った平衡型構成の演算増幅器を示す。図8の演算増幅器は、図1に示した演算増幅器に対して第3の入力端子IN3と第3及び第4の非反転増幅回路A11,A12が追加されている。第3の入力端子IN3には、第1及び第2の入力端子IN1,IN2に入力される第1及び第2の入力信号の同相成分に対応する同相入力信号Vicが入力される。同相入力信号Vicは、多入力多出力の増幅器を用いて生成することができる。第3の入力端子IN3には、非反転増幅回路A11,A12の+入力端子が接続される。非反転増幅回路A11,A12の+出力端子は、第1及び第2の反転増幅回路A1,A2の−出力端子にそれぞれ接続される。
図8の演算増幅器において、第1及び第2の反転増幅回路A1,A2は、第1の実施形態と同様に、演算増幅器の差動入力信号である第1及び第2の入力端子IN1,IN2からの第1及び第2の入力信号をそれぞれ反転増幅して出力する。一方、新たに追加された第3及び第4の非反転増幅回路A11,A12は、第3の入力端子IN3からの同相入力信号Vicを増幅して出力する。
第3の反転増幅回路A3は、+入力端子に第1の反転増幅回路A1の出力信号と、第3の非反転増幅回路A11の出力信号である、擬似同相入力信号Vicに比例した信号との加算信号Vo1が入力されることによって、第1の−出力端子から第1の出力信号−αVo1を出力すると共に、第2の−出力端子から第2の出力信号−βVo1を出力する。
同様に、第4の反転増幅回路A4は、+入力端子に第2の反転増幅回路A2の出力信号と、第4の非反転増幅回路A12の出力信号である、擬似同相入力信号Vicに比例した信号との加算信号Vo2が入力されることにより、第1の−出力端子から第3の出力信号−αVo2を出力すると共に、第2の−出力端子から第4の出力信号−βVo2を出力する。
ここで、αは第1の利得、βは第2の利得であり、いずれも正の定数である。第1及び第3の出力信号−αVo1,−αVo2は、演算増幅器の差動出力信号であり、第1及び第2の出力端子OUT1,OUT2に出力される。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に差動利得は反転増幅回路A1(A2)とA3(A4)の利得の積となる。一方、反転増幅回路A1及びA2の出力信号と非反転増幅回路A6及びA7の出力信号とがそれぞれ加算されることにより、同相信号が相殺されるため、同相信号利得は原理的に0となる。従って、内部ノードを増やすことなく同相利得を低減することができる。
(第2の実施形態の変形例)
図9は、図8の演算増幅器に図5で説明した、同相信号に対して反転増幅回路A1とA2の利得を低減させるための反転増幅回路A7〜A10を追加した演算増幅器を示している。このような構成により、図5の演算増幅器と同様にさらなる同相利得の低減を内部ノードの数を増やすことなく実現できる。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に従った平衡型構成の演算増幅器を示している。図10の演算増幅器では、図1に示した演算増幅器に対して第5の非反転増幅回路A13が追加されている。非反転増幅回路A13は二つの入力端子と二つの出力端子を有し、二つの入力端子は第1及び第2の入力端子IN1,IN2にそれぞれ接続され、二つの出力端子は第1及び第2の反転増幅回路A1,A2の出力端子、すなわち第3及び第4の反転増幅回路A3,A4の入力端子に接続される。図10に示す演算増幅器は、図8に示した演算増幅器のように同相入力信号が外部から与えられず、非反転増幅回路A13によって第1及び第2の入力信号IN1,IN2から同相入力信号を生成する例を示している。
図10の演算増幅器おいて、第1及び第2の反転増幅回路A1,A2は、第1の実施形態と同様に演算増幅器の差動入力信号である第1及び第2の入力端子IN1,IN2からの第1及び第2の入力信号をそれぞれ反転増幅して出力する。一方、新たに追加された第5の非反転増幅回路A13は、入力端子IN1,IN2からの第1及び第2の入力信号の和に比例した信号(以下、簡単に和信号という)を出力する。和信号は第1及び第2の反転増幅回路A1,A2の出力信号にそれぞれ加算され、これにより得られる加算信号Vo1,Vo2は第3及び第4反転増幅回路A3,A4にそれぞれ入力される。
第3の反転増幅回路A3は、+入力端子に第1の反転増幅回路A1の出力信号と、第5の非反転増幅回路A13の出力信号との加算信号Vo1が入力されることによって、第1の−出力端子から第1の出力信号−αVo1を出力すると共に、第2の−出力端子から第2の出力信号−βVo1を出力する。
同様に、第4の反転増幅回路A4は、+入力端子に第2の反転増幅回路A2の出力信号と、第5の非反転増幅回路A13の出力信号との加算信号Vo2が入力されることによって、第1の−出力端子から第3の出力信号−αVo2を出力すると共に、第2の−出力端子から第4の出力信号−βVo2を出力する。
ここで、αは第1の利得、βは第2の利得であり、いずれも正の定数である。第1及び第3の出力信号−αVo1,−αVo2は、演算増幅器の差動出力信号であり、第1及び第2の出力端子OUT1,OUT2に出力される。
非反転増幅回路A13は多入力・多出力の増幅回路、例えば図11に示すように反転増幅回路Ab1〜Ab5によって構成される。すなわち、反転増幅回路Ab1,Ab2の出力端子が互いに接続され、反転増幅回路Ab3の入力端子に接続される。反転増幅回路Ab3の入出力端子は互いに接続され、増幅器Ab4,Ab5の入力端子に接続される。この構成により、反転増幅回路Ab1,Ab2からの同相信号が互いに加算され、反転増幅回路Ab3を介して反転増幅回路Ab3,Ab5に入力される。反転増幅回路Ab3,Ab5からは、入力信号IN1,IN2の和に比例する信号が出力される。
(第3の実施形態の変形例)
図12は、図10の演算増幅器に図5で説明した反転増幅回路A7〜A10を追加することによって、同相利得のさらなる低減を図った例を示している。
図13は、図12に示す演算増幅器をMOSトランジスタによって実現した第1の回路図を示している。NMOSトランジスタMN1は反転増幅回路A1に対応し、トランジスタMN2は反転増幅回路A2に対応する。トランジスタMN13_1,MN13_2及びPMOSトランジスタMP13_1,MP13_2,MP5_2,MP6は、非反転増幅回路A13を構成している。ここで、トランジスタMP5_2,MP13_1,MP13_2は非反転増幅回路A5と共用され、トランジスタMP6,MP13_1,MP13_2は非反転増幅回路A6と共用されている。NMOSトランジスタMN7〜MN10及びPMOSMP7〜MP10は、反転増幅回路A7〜A10に各々対応する。
NMOSトランジスタMN5及びPMOSトランジスタMP5_1,MP5_2,MP13_1,MP13_2は非反転増幅回路A5を構成し、NMOSトランジスタMN5及びPMOSトランジスタMP5_1,MP6,MP13_1,MP13_2は非反転増幅回路A6を構成する。NMOSトランジスタMN3_1,MN3_2とPMOSトランジスタMP3_1,MP3_2は反転増幅回路A3を構成し、NMOSトランジスタMN4_1,MN4_2とPMOSトランジスタMP4_1,MP4_2反転増幅回路A4を構成する。
図13に示したトランジスタ回路から明らかなように、本実施形態の演算増幅器はトランジスタの縦積みを避けた構成で実現できるため、低電源電圧化に適している。
また、これまで説明したように、差動入力信号の二つの信号経路、すなわち入力端子IN1から出力端子OUT1までの経路及び入力端子IN2から出力端子OUT2までの経路においてそれぞれ内部ノードの数を1個で実現でき、これにより差動信号に対する周波数特性を改善できる。
図14は、図12に示す演算増幅器をMOSトランジスタによって実現した別の回路例を示している。この例では、反転増幅回路A1,A2,A7,A8,A9,A10及び非反転増幅回路A5,A6,A13はカスコード構成をとっている。増幅回路A1,A2をカスコード構成にしたことにより差動利得が大きくなり,増幅回路A5,A6,A7,A8,A9,A10をカスコード構成にしたことにより、同相信号抑圧効果を高めることができる。
さらに、図14の回路ではトランジスタMN14_1,MN14_1C,MP14_1,MN14_2,MN14_2C,MP14_2からなる利得増強用の増幅器が付加されており、反転増幅回路A1を構成するカスコードトランジスタMP5_2C及び反転増幅回路A2を構成するカスコードトランジスタMP6Cの利得を高めることで反転増幅回路A1,A2の利得を増強している。また、利得増強用の増幅器を構成する電流源トランジスタMN14_1及びMN14_2のゲート端子を擬似同相出力信号Vocに接続することで、利得増強用の増幅器の出力同相電圧を安定化させている。このように2段構成の演算増幅器では、2段目の出力振幅に比べ1段目の出力振幅は1/(2段目の利得)となるから、1段目の増幅段にカスコード構成を用いても問題なく、容易に演算増幅器の性能を高めることができる。
図15及び図16は、本発明の実施形態に従う演算増幅器を用いたサンプルホールド回路を示している。このサンプルホールド回路では、サンプリング状態すなわち書き込み時には、図15に示されるようにスイッチSW1〜SW6はオン状態、スイッチSW7〜SW10はオフ状態されることにより、入力端子IN1,IN2からの入力信号に対応した電荷がキャパシタC1,C2に蓄積される。
一方、ホールド状態すなわち読み出し時には、図16に示されるようにスイッチSW1〜SW6がオフ状態、スイッチSW7〜SW10がオン状態とされることにより、キャパシタC1,C2の蓄積電荷が読み出され、演算増幅器OPAに信号が入力される。
このサンプルホールド回路では、スイッチはMOSトランジスタによって構成される。MOSトランジスタはオン・オフするときにチャンネル形成がある。このチャンネル形成時、電荷成分は同相で入ってくる。そのため、チャンネル部分で電圧が上昇し、この電圧上昇を抑えないと飽和状態となってしまう。本実施形態によると、同相成分が演算増幅器OPAにおいて相殺されるので同相利得が低減し、サンプルホールド回路の低電源電圧化が実現できる。
図17は、本発明の実施形態に従う演算増幅器を用いたフィルタを示している。フィルタは積分器で構成され、この積分器は図18に示されるように増幅器Amp1と抵抗R1〜R4及びキャパシタC1,C2により構成される。増幅器Amp1に本発明の実施形態に従う演算増幅器が用いられる。図17に示すフィルタは、演算増幅器Int1〜Int5を有する。ここで初段の演算増幅器Int1には、図1または図10に示されるような同相入力信号を内部で生成する演算増幅器を使用する。一方、後段の演算増幅器Int2〜Int5は、前段の演算増幅器の出力信号に含まれる同相成分を利用することができるので、図8または図9に示される演算増幅器を使用する。
以上の実施形態では、トランジスタとして全て電界効果トランジスタ(特にMOSトランジスタ)を用いた例について説明したが、バイポーラトランジスタを用いることも可能である。バイポーラトランジスタを用いる場合、電界効果トランジスタのゲート端子、ドレイン端子及びソース端子をそれぞれバイポーラトランジスタのベース端子、コレクタ端子及びエミッタ端子に置き換えて考えればよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に従う演算増幅器の回路図 図1中に示す1入力2出力の反転増幅回路の回路図 反転増幅回路の一例を示す回路図 図1に示す演算増幅器の同相信号成分に対する等価回路図 第1の実施形態の変形例に従う演算増幅器の回路図 図5の演算増幅器の同相信号成分に対する動作を説明する図 図5の演算増幅器の差動信号成分に対する動作を説明する図 第2の実施形態に従う演算増幅器の回路図 第2の実施形態の変形例に従う演算増幅器の回路図 第3の実施形態に従う演算増幅器の回路図 図10中に示す2入力2出力の非反転増幅回路の回路図 第3の実施形態の変形例に従う演算増幅器の回路図 図12の演算増幅器の具体的な回路図 図12の演算増幅器にカスコード構成を適用した具体的な回路図 本発明の実施形態に従う演算増幅器を用いたサンプルホールド回路のサンプリング状態を示す回路図 同サンプルホールド回路のホールド状態を示す回路図 積分器を用いたフィルタを示す回路図 積分器の具体回路図
符号の説明
IN1,IN2,IN3:入力端子、OUT1,OUT2:出力端子、Int:積分器、A1〜A4,A7〜A10:反転増幅回路、A5,A6,A11,A12,A13:非反転増幅回路、N1:MNOSトランジスタ、P1:PMOSトランジスタ、SW〜:スイッチ、Vdd:第1の電源電位点、Vss:第2の電源電位点、C1,C2:容量、R1〜R4:抵抗。

Claims (7)

  1. 互いに差動関係にある第1及び第2の入力信号をそれぞれ入力する第1及び第2の入力端子と;
    前記第1の入力信号を増幅して第1のノードへ出力する第1の反転増幅回路と;
    前記第2の入力信号を増幅して第2のノードへ出力する第2の反転増幅回路と;
    前記第1のノードへ出力される前記第1の反転増幅回路の出力信号を第1の利得倍した第1の出力信号を第1の出力端子へ出力し、前記第1のノードへ出力される前記第1の反転増幅回路の出力信号を第2の利得倍した第2の出力信号を第3のノードへ出力する第3の反転増幅回路と;
    前記第2のノードへ出力される前記第2の反転増幅回路の出力信号を前記第1の利得倍した第3の出力信号を第2の出力端子へ出力し、前記第2のノードへ出力される前記第2の反転増幅回路の出力信号を前記第2の利得倍した第4の出力信号を前記第3のノードへ出力する第4の反転増幅回路と;
    前記第3のノードへ出力される前記第2の出力信号と前記第4の出力信号との加算信号を増幅して前記第1のノード及び前記第2のノードに帰還する第1及び第2の非反転増幅回路と
    を具備する演算増幅器。
  2. 前記第1の反転増幅回路の出力信号を増幅して前記第3の反転増幅回路の入力に供給する第5の反転増幅回路と;
    前記第2の反転増幅回路の出力信号を増幅して前記第4の反転増幅回路の入力に供給する第6の反転増幅回路と;
    前記第1の反転増幅回路の出力信号を増幅して前記第4の反転増幅回路の入力に供給する第7の反転増幅回路と;
    前記第2の反転増幅回路の出力信号を増幅して前記第3の反転増幅回路の入力に供給する第8の反転増幅回路と
    をさらに具備する請求項1に記載の演算増幅器。
  3. 前記第1及び第2の入力信号の同相成分に対応する同相入力信号を入力する第3の入力端子と;
    前記同相入力信号を増幅して前記第3の反転増幅回路の入力に供給する第3の非反転増幅回路と;
    前記同相入力信号を増幅して前記第4の反転増幅回路の入力に供給する第4の非反転増幅回路と
    をさらに具備する請求項1または2に記載の演算増幅器。
  4. 前記第1及び第2の入力信号を受け、前記第1及び第2の入力信号の和に比例した信号を前記第3及び第4の反転増幅回路の入力に供給する第5の非反転増幅回路をさらに具備する請求項1または2に記載の演算増幅器。
  5. 前記第1及び第2の反転増幅回路は、カスコード構成である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の演算増幅器。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の演算増幅器を用いたサンプルホールド回路。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の演算増幅器を用いたフィルタ回路。
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