JP3810669B2 - 移動検出型高度計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は大気の圧力を検出し該検出圧力値から高度を求める高度計に係わり、より詳しくは、移動しないときの気圧変動の影響を最小限に抑えるように移動を検出して高度を求めるようにした移動検出型(換言すれば停止状態検出型)の高度計に係る。
【0002】
【従来の技術】
大気を理想気体とみなすと共に高度が100m上昇するごとに0.6度温度が低下するという標準的な大気のモデルに基づいて、標準的な圧力・高度変換式に従って、圧力検出器で検出した大気の圧力から高度を求めることは、周知である。一方、実際には、大気の圧力は一定ではなくて、気候や季節や時間帯により変動することも周知である。
【0003】
このように大気の圧力が変動することを考慮して、自動車や自転車などの移動体に搭載される移動検出型の高度計では、移動体が動いている場合は圧力検出器の検出圧力値の変動を高度の変動に帰せしめることにより大気の圧力から高度を求める一方で、移動体が停止している場合は圧力検出器の検出圧力値が変動しても高度が一定であるとみなすことにより気圧変動の影響を極力抑えるようにすることは、知られている(例えば、特開平8―285582号公報,特開平8−261755号公報及び特開2000−131061)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の移動検出型高度計では、移動の間に圧力検出器で検出される雰囲気の圧力変動が実際上高度の変化に帰せしめられるので、移動の間に気圧自体が変動している場合でもその変動分が高度変化とみなされるから測定高度値の誤差を生む。気圧変動の影響は、多くの場合平均的には相殺される可能性が高いとしても、実際には、この圧力変動に伴う誤差が累積される場合もある。例えば、いわゆる太陽効果に依存して一日の気圧の変動にある程度の規則性があることから、一日のうち特定の時間帯に移動が行われるような場合には誤差が累積され易い。気圧変動のパターンと移動のタイミングとが偶々重なる場合にも同様なことが生じる。
【0005】
その結果、ある程度の期間の後では、上述のような動作をする移動検出型高度計に独特の誤差の累積が起こり、高度計により決定される高度が実際の高度から大きくずれてしまう虞れがある。なお、特開2000−131061では、種々の気圧変動の影響を取除く努力がなされているけれども、気圧変動を正確に捉えることが実際上困難である限り、本質的に、同様な問題を避け難い。
【0006】
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、過度な誤差の累積を避け得るようにした移動検出型高度計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動検出型高度計は、前記目的を達成すべく、大気の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段による検出圧力から基準高度を算出する基準高度演算手段と、移動状態にあるか否かを検出する移動検出手段と、移動状態にある場合に表示高度の更新を行ない移動状態にない場合には通常は表示高度の更新を行わない移動依存高度更新手段とを備えた移動検出型高度計であって、移動依存高度更新手段は、移動状態にある場合に、圧力検出手段による最新の検出圧力値及びその前の検出圧力値の夫々から基準高度演算手段により求めた基準高度の差異を高度の増減とみなして推定高度を求める推定高度演算手段と、推定高度が異常値であるか否かを判定する異常判定手段と、異常判定手段が異常値の判定をしたときには、基準高度を基礎とする指定高度を表示高度として設定する表示高度設定手段とを有する。
【0008】
本発明の移動検出型高度計では、「移動状態にある場合に、圧力検出手段による最新の検出圧力値及びその前の検出圧力値の夫々から基準高度演算手段により求めた基準高度の差異を高度の増減とみなして推定高度を求める推定高度演算手段」が設けられているので、移動に伴う高度変化を推定高度として、実際上リアルタイムに把握し得る。しかも、本発明の移動検出型高度計では、特に、「推定高度が異常値であるか否かを判定する異常判定手段」及び「異常判定手段が異常値の判定をしたときには、基準高度を基礎とする指定高度を表示高度として設定する表示高度設定手段」が設けられているので、推定高度演算手段による推定高度の推定の繰返しにより誤差が過剰に累積した場合には、異常値の判定を行うことによって誤差の過剰累積を察知すると共にその時点での基準高度に強制的に戻すことによって累積誤差の影響を受けない高度を把握することが可能となる。従って、停止時における気圧変動の影響を最小限に抑えるという移動検出型高度計の長所を生かしつつ、移動検出型高度計に特有な表示高度の誤差の過剰な累積(移動時における気圧変動に伴う誤差の過剰な累積)を実際上避けることが可能になる。
【0009】
圧力検出手段は、典型的には圧電素子や歪ゲージのような圧力センサを含む。圧力センサは、圧力を直接的又は間接的に電気信号に変換し得るものであれば、どのようなトランスデューサでもよい。圧力センサの出力信号は、典型的には、データ処理のために、A/D変換器でデジタル信号に変換されるけれども、所望ならば、アナログ信号のままデータ処理が行われてもよい。圧力の検出は、典型的には、移動による高度変化に伴う気圧変動や気候などの変動に伴う気圧変動が起こる時間よりも十分に短い時間間隔で、典型的には一定のサンプリング周期で繰返される。但し、このような時間間隔の条件を充たす限り、この圧力検出のサンプリング(時間)間隔は一定でなくてもよい。サンプリング間隔は極めて短くてもよいけれども、電力消費の如きエネルギ消費を最小限に抑えるためには、上記条件を充たす限り、サンプリング間隔は比較的長くてもよい。
【0010】
基準高度演算手段は、圧力検出手段による圧力検出が行われる毎に、典型的には、次に記載した(式1)及び(式2)に基づいて、圧力から高度を求める。
H=f(P) (式1)
f(P)=44332{1−(P/1013.25)0.1903} (式2)
ここで、PはhPa(ヘクトパスカル)単位での検出圧力、Hはm(メートル)単位での高度である。なお、この(式2)は、理想気体の状態方程式が成立ち、海抜0m地点での気圧Pが1013.25hPaであり、高度が1000m上がる毎に温度が6.5度下がるという標準大気(国際標準大気(ISA))のモデルを基礎に、国際民間航空機機構(ICAO)が規定している気圧・高度変換式である。この明細書では、このようにして求められる高度を標準高度という。
【0011】
なお、実際の大気では、気候(高気圧、低気圧、台風等)等の影響で気圧が変動し、例えば、標準高度が約1013hPaである海抜0m地点において、気圧は、通常、990hPa〜1030hPa程度の範囲で即ちプラスマイナス20hPa程度(標準高度としては、プラスマイナス150m程度)変動する。従って、この発明では、この程度の誤差は、典型的には、過剰ないし過大であるとは見なさない。
【0012】
ところで、高度が同じでも地球上の地域によっては平均的な気圧が異なり得る。また、同じ地域でも季節によって平均的な気圧が異なり得る。このような気圧のバラツキを考慮してある限られた条件下でより確度の高い高度表示が得られるように、事前にユーザが設定・補正し得るようにしておく場合には、ユーザが設定した高度H0と上述の(式1)及び(式2)から求められる標準高度Hsとに基づいて、オフセットΔHuを、
ΔHu=H0−Hs (式3)
で、定めておき、
He=Hs+ΔHu (式4)
すなわち、
He=f(P)+ΔHu (式5)
として、この(式5)と前述の(式2)即ち
f(P)=44332{1−(P/1013.25)0.1903} (式2)
とから、実効標準高度Heを求めるようにしておいてもよい。
以上において、基準高度Hkは、標準高度Hs又は実効標準高度Heからなる。
【0013】
移動検出手段は、高度計が自動車のような自動走行車両に搭載されるか、自転車のような車両に搭載されるか、徒歩の人が身につけるか等に応じて、夫々が、移動状態にあるか否かを検出するに適したものでよく、車両の移動を検出するためには、車輪や車軸等の回転を直接的または間接的に検出しうる検出器であればよい。一方、徒歩の人の移動を検出するためには、例えば、加速度や傾斜等を検出し得る検出器等が用いられる。いずれにしても、移動検出手段は、高度計が取付けられた対象(上述の例では、自動車や自転車や徒歩の人)が移動しているか否かを判定して、対象が移動状態にある場合には移動検出信号を発する。なお、対象が移動状態にない場合には、移動状態にない(停止状態にある)旨の信号を発してもよいけれども、その代わりに、単に、移動検出信号の送信を停止するようにしておいてもよい。勿論、停止状態の場合に停止検出信号を発し、停止状態にない(移動状態にある)場合に停止検出信号の出力を停止するようにしておいてもよい。
【0014】
移動依存高度更新手段は、移動検出手段による移動検出の結果、対象が移動状態にある場合に表示高度の更新を行ない、移動状態にない場合には通常は表示高度の更新を行わない。すなわち、対象が移動状態にない場合(停止状態にある場合)には、圧力検出手段によって検出される検出圧力が変動しても、その変動は気圧の変動によるもの見なして、表示高度の更新を行わない。従って、例えば、高度計の初期設定の後、停止状態が続いた場合には、その時点での検出圧力の大きさにかかわらず、表示高度の値は当初の基準高度の値のままに保たれる。
【0015】
但し、移動状態にない場合、表示高度の値を無条件に維持する(更新しない)代わりに、表示されるべき高度が変動しないことを推定して推定高度とし、下記のような移動がある場合と同様な異常判定処理を行うようにしてもよい。これにより、表示高度に既に誤差が相当含まれている場合に、例えば、基準高度との差異が無視し難いほど大きくなっているかどうかが判定され、差異が閾値を超えるときには基準高度などに強制的に変更され得る。このような場合、「移動状態にない場合には表示高度の値を更新しない」ことになる「通常」とは、その時点での表示高度(推定高度)と基準高度との差異が閾値を超えないときを、指す。
【0016】
一方、対象が移動すると、該移動に伴う高度変化に追従すべく、表示高度の更新処理を行う。この更新処理は、基本的には、異常判定手段による監視下で、推定高度演算手段により行われ、異常判定がなされた場合には、表示高度設定手段による強制的な表示設定に従う。
【0017】
推定高度演算手段は、移動状態にある場合に、圧力検出手段による最新の検出圧力値及び前の検出圧力値の夫々から基準高度演算手段により求めた基準高度の差異を高度の増減とみなして推定高度を求める。「前」の検出圧力値は、典型的には一回前の検出圧力値である。但し、各回の圧力検出値に何等かのノイズにより無視し難いバラツキが出るような場合には、例えば、各回の検出値を該検出値を中間に含む前後複数回の移動平均値など他の量で代替してもよい。「差異」としては、典型的には、「差」が用いられるけれども、所望ならば、例えば、「比の1からのズレ」など他の量でもよい。
【0018】
即ち、移動状態にある場合、典型的には、i回目のサンプリング時点tiにおける圧力をPiとすると、基準高度Hkが標準高度Hsに一致するという仮定の下ではHki=Hsi=f(Pi)であり、基準高度Hkが実効標準高度Heと一致するという仮定の下ではHki=Hsi+ΔHu=f(Pi)+ΔHuである。ここで、いずれの場合にも、高度の増減ΔHは、
ΔH=Hki−Hki-1=f(Pi)−f(Pi-1) (式6)
である。
【0019】
従って、移動状態にある場合、典型的には、推定高度Haは、一回前のサンプリング時点で決定・表示された表示高度Hdを基準として、
Ha=Hai=Hdi-1+ΔH
=Hdi-1+{f(Pi)−f(Pi-1)} (式7)
として、求められる。ここで、推定高度Haは、基準高度Hkとして標準高度Hs及び実効標準高度Heのいずれを採用しているかには、直接的には依存しない。但し、一回前のサンプリング時に設定された表示高度Hdi-1は、通常、基準高度Hkとして標準高度Hs及び実効標準高度Heのいずれを採用しているかに依存しているので、表示高度HdiやHdi-1は標準高度Hs又は実効標準高度Heの選択の影響を内在している。
【0020】
ところで、推定高度演算手段による上述の推定高度Haの算出は、誤差を累積させる虞れを含む。即ち、例えば、推定高度演算手段では、移動の間は、連続する二回のサンプリング時点において得られる圧力Pi,Pi-1の差異を全て高度の増減ΔHに帰せしめているので、この二回のサンプリングの間に気候変動や太陽効果などに伴う気圧変動があってもその気圧変動が全て推定高度差として組込まれてしまう。その結果、推定高度演算手段による高度推定が行われる期間と気圧のトレンドが上昇(又は下降)を示している期間とが偶々、累積的に一致すると、気圧のトレンドに従った気圧変化がそのまま推定高度に誤差をもたらす。このような誤差の累積は、1日のうち太陽効果により気圧が上昇(又は下降)傾向にある時間帯に移動が行われる頻度が気圧が下降(又は上昇)傾向にある時間帯に移動が行われる頻度よりもはるかに高いような場合や、偶々、気圧が上昇又は下降のうちのいずれか一方の傾向にあるときに高頻度で移動が行われるような場合等に、生じる虞れが顕著になる。
【0021】
異常判定手段は、このような誤差の累積により推定高度Haが異常に高い又は異常に低い値を示したときこれを異常として検出するために、推定高度Haが異常値であるか否かを判定する。
【0022】
異常判定手段は、典型的には、推定高度Haを、その時点での基準高度Hkと比較して、その差異、ΔHak=Ha−Hkの大きさが所定の基準値すなわち閾値Cを超えるかどうかにより、異常値であるか否かを判定する。ここで、閾値Cとしては、例えば、C1={f(1030)−f(990)}/2程度の所望の値が採用される。例えば、C=αC1とすると、α=1〜3程度、例えば、1又は2程度の値が取られる。地域や季節などにより、閾値Cが異なっていてもよい。なお、移動開始後の経過時間(例えばサンプリング回数)と共にαの値が大きくなるようにして不確定性の増大をある程度許容するようにしてもよい。異常判定手段によるこの異常判定では、通常の気候変動に伴う通常の気圧変動に相当する推定高度のズレを越えるズレが生じているかどうかを判定することになる。なお、差異の比較に際しては、差(Ha−Hk)の代わりに、例えば、比(Ha/Hk)を採るようにしてもよい(勿論、閾値Cも比の大きさについて定めておく)。その場合、例えば、季節により平均的な気圧に変動があっても、季節変動の影響を比較的受け難い。
【0023】
但し、異常判定手段において推定高度Haと比較されるべき値として、基準高度Hkの代わりに、例えば、標準高度Hsと変動するオフセットレベルとの和(又は積)であってもよい。この変動するオフセットレベル(ここでは、ベースライン変動値ΔHbと呼ぶ)は、例えば、移動状態に入る直前の時点を含む停止期間(移動状態にない期間)の気圧変動のトレンドや、1日を周期とする時間帯に応じた変動パターンや、季節変動などのうちの少なくとも一つの要因を基礎として得られる気圧変動のパターンないし傾向であり得る。これらの変動のデータは、直前のトレンドのように直前の計測値から算出されるものでも、地域や季節に依存するデータ又はより広範囲に成立つ太陽効果のように、予め所望の形態に加工されてデータ蓄積手段に蓄積されるものでもよい。また、例えば、近隣地域の気象情報がほぼリアルタイムに得られる場合には、当該気圧変動情報でもよい。このような気圧変動情報は、絶対値は利用に適さなくても、その相対値の変動ないし変動パターン及び変動の程度は、ベースライン変動値に組込まれ得る。
【0024】
表示高度設定手段は、推定高度Haに誤差が過度に累積した見なされて異常判定手段により異常値の判定がなされた場合、基準高度Hkを基礎とする指定高度を表示高度Hdとして設定する。ここで、表示高度Hdとして指定されるのは、典型的には、基準高度Hkそのものである。この基準高度Hkは、前述の(式1)や(式5)のような定義からして、実際の高度からのズレが極端に大きくなる虞れが極めて低いものであるから、実際上、ある程度の誤差を許容する限り、その確度は高いものであり、累積された誤差に関係しない量である。但し、基準高度Hkを基礎としつつも前述のようなベースライン変動ΔHbを加味して、Hk+ΔHbを、表示高度Hdとして指定するようにしてもよい。このベースライン変動ΔHbを加味することによって、誤差がより大きくなる虞れがないとはいえないけれども、ベースライン変動ΔHb自体は、誤差が累積的に増大する性質の量ではないから、ここでも、ある程度の誤差を許容する限り、その確度は高いといえる。
【0025】
なお、表示高度設定手段は、異常判定手段が異常値の判定をしなかったときには、推定高度を表示高度として設定する。仮に、移動検出型高度計が異常判定手段を欠く場合すなわち累積誤差を評価しない場合には、このような設定こそが誤差の累積の原因になる虞れがあるけれども、異常判定手段を備えた移動検出型高度計では、異常判定手段により過大な誤差の累積を避け得るので、推定高度が実際上適正な範囲内である場合に限り、表示高度設定手段によって、移動の際の圧力変動が高度変動として高度計による高度指示値(表示高度)に採りこまれることになる。
【0026】
異常判定手段による異常判定は、典型的には、前述のように、所定のサンプリング間隔で検出された気圧データに対して逐次行われる。但し、所望ならば、異常判定のタイミングを、より積極的に制御するようにしてもよい。このような異常判定のタイミング制御は、一般的には、異常判定制御手段による制御と見なし得る。この異常判定制御手段は、異常判定手段に一定のサンプリング間隔で異常判定を行わせる代わりに、例えば、ユーザが高度値を設定した場合には、その後の所定期間、異常判定手段による異常判定処理を停止させるように構成されていてもよい。これは、ユーザが敢えて高度値を設定するのは、確度の高い情報に基づいたり、特殊な気象条件などを考慮した特別な設定であったりすると考えられること、及び、気圧は通常は急激には変動しないのでユーザによる気圧設定に伴って調整されたオフセット値が当分の間は、有効に機能すると考えられることによる。また、異常判定手段による異常判定に応じて表示高度が基準高度などに一旦一致せしめられた後は間隔を明けて、例えば一週間または一日に一度など間隔で異常判定を行うように異常判定のタイミングを制御してもよい。
【0027】
なお、異常判定手段によって異常値の判定がなされた場合、表示高度設定手段によって表示高度の再設定ないしリセットを行う代わりに、異常報知手段によって、ユーザにその旨を報知するようにしてもよい。この場合、移動依存高度更新手段は、「移動状態にある場合に、圧力検出手段による最新の検出圧力値及び前の検出圧力値の夫々から基準高度演算手段により求めた基準高度の差異を高度の増減とみなして推定高度を求める推定高度演算手段と、推定高度が異常値であるか否かを判定する異常判定手段と、異常判定手段が異常値の判定をしたときには、異常判定がなされた旨をユーザに報知する異常報知手段とを有する」。なお、移動依存高度更新手段が、表示高度設定手段を含むようにする場合と、異常報知手段を含むようにする場合とを、押ボタンスイッチの如き動作モード指定手段などで選択的に指定可能にしておいてもよく、場合によっては、異常報知手段と表示高度設定手段との両方を含むようにしておいて、異常報知を行いつつも、表示高度設定手段による表示高度の設定処理は継続するようにしておいてもよい。
【0028】
なお、移動検出型高度計は、車載タイプでも人が携行するタイプでも他の形態でもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態のいくつかを添付図面に示した好ましい実施例に基づいて説明する。
【0030】
【実施例】
図1並びに図2の(a)及び(b)には本発明による好ましい第一実施例の移動検出型高度計1の機能ブロック図並びに動作のフローチャート及び関連する主なワークエリア(データ保持部)が示されており、この高度計1は、圧力検出部10と、基準高度演算部20と、移動検出部30と、移動依存高度更新部40と、表示部80とを有する。
【0031】
圧力検出部10は、気圧(雰囲気の大気の圧力)Pを感知する圧力センサ11と、該圧力センサ11による感知圧力の大きさPを所定のサンプリング周期でアナログ/デジタル(A/D)変換してi回目にサンプリングした圧力値についてデジタルデータPiに変えるA/D変換部12とを含む。圧力センサ11は、全体として、圧力信号を電気信号に変換するトランスデューサであれば、どのようなタイプのものでもよく、配設スペースの大きさや消費電力や所要電源電圧の大きさや検出圧力の振動に対する安定性などに応じて、使用箇所に適した任意のものが用いられる。サンプリング周期は、典型的には一定であるけれども、気圧が実質的に変動するに要する時間や移動に伴う高度変化により雰囲気の大気の圧力が実質的に変動するに要する時間と比較してサンプリング時間間隔が十分に短い限り、厳密に一定である必要はなく、典型的には、一連の制御や演算処理のプログラムの実行が完了する毎にサンプリングが繰返されるようになっていればよい。また、サンプリングのタイミングの制御は、圧力センサ11による圧力検出に対して行われても、A/D変換部12によるA/D変換に対して行われてもよい。
【0032】
基準高度演算部20は、圧力検出部10からの検出圧力値Piを基準高度Hkiとしての標準高度Hsiに変換する標準高度演算部21を含む。より詳しくは、標準高度演算部21は、検出圧力値Piから次の(式11)に従って標準高度Hsiを求める。
Hsi=f(Pi) (式11)
但し、
f(Pi)=44332{1−(Pi/1013.25)0.1903} (式12)
である。ここで、Piは、hPa単位でのサンプリングされた検出圧力値、Hsiはm単位での高度であり、国際標準大気のモデルに基づいてICAOにより規定されている気圧・高度変換式である。従って、このようにして求められる高度を、この明細書では、「標準高度」と呼んでいる。但し、例えば地域や季節などを限ることによって又は国際標準大気のモデルに他の要因を組込むことによって、大気の圧力Pと高度Hとの関係についてより確度の高い変換式が用いられ得る場合には、その変換式で求められる高度Hを標準高度Hsとみなしてもよい。
【0033】
標準高度演算部21では、時点tiにおいてi番目にサンプリングされた新たな検出圧力値Pi(以下では時点tiにおける又はi番目ないしi回目のサンプリング値若しくはそれに関連する演算値には添字iを付けて表す、但し当該値を一般的に表したり時点又は何番目(何回目)であるかを区別しないときには添字iは付さないで変数名だけで表す)が与えられる毎に、前回の検出圧力値Pi-1から求めた前回の標準高度Hsi-1を標準高度保持部22に格納すると共に検出圧力値Piから標準高度Hsiを求めてその結果を演算結果保持部21aに保持する。前回の標準高度Hsi-1の標準高度保持部22への格納及び新たな標準高度Hsiの演算の前後は問わない。
【0034】
移動検出部30は、高度計1が取付けられた又は搭載された対象が移動しているか否かを検出して、移動している場合には、移動中である旨の移動検出信号M1を発し、移動していない場合には停止中である旨の停止検出信号M0を発する。以下では、説明の簡明化のために、移動検出時には移動検出信号M1を発し停止検出時には停止検出信号M0を発するとして説明するけれども、移動検出部30から停止又は移動検出信号が出ていない場合には移動中又は停止中のいずれか一方であると移動依存高度更新部40で判定するようにしておく場合には、移動検出信号M1及び停止検出信号M0のいずれか一方は、送出されなくてもよい。
【0035】
高度計1が車両に搭載される場合には、移動検出部30としては、例えば車輪や車軸の回転などを検出する検出器が用いられ、高度計1を人が身につける場合には、移動検出部30としては歩数計の移動検出部のような加速度や振動や傾斜状態などのセンサが用いられる。但し、高度計1が取付けられる対象が移動状態(又は停止状態)にあることを充分的確に捉え得る限り、移動検出部30は他のどのようなものでもよい。
【0036】
移動依存高度更新部40は、移動検出部30から停止検出信号M0を受信した場合には、表示高度Hdの更新処理を行わない。すなわち、高度計1が取付けられた対象が停止状態にある場合には、基準高度演算部20で求められた基準高度Hkの変動の有無にかかわらず対象の高度Hは変化しないはずであるから、表示高度Hdの更新は行われない。一方、移動検出部30から移動検出信号M1を受信した場合には、移動依存高度更新部40は、表示高度Hdの更新処理を行なう。
【0037】
より詳しくは、移動依存高度更新部40は、高度演算処理部50と異常判定部60とを含み、高度演算処理部50において求めた推定高度Haについて異常判定部60で異常値になっていないか(逆からいえば適正な範囲内であるか否か)を判定し、異常判定部60による判定結果に応じて表示部80により表示されるべき高度値Hdを高度演算処理部50が決定する。
【0038】
すなわち、高度演算処理部50は、高度推定を行って推定高度Haを求める推定高度演算部70及び表示されるべき高度の現在値として最も適切である表示高度値Hdを設定ないし決定するための表示高度設定部ないし決定部51を含む。なお、表示高度設定部51は、決定した表示高度値Hdを表示部80に送って表示させるもので、該設定部51には新たに設定されるべきi番目の表示高度Hdiの一回前の表示高度(換言すれば新たな表示高度Hdiを設定する際にその時点で表示されている表示高度)Hdi-1の値が格納される表示高度保持部52が随伴する。表示高度保持部52には、新たな表示高度Hdiが決定・設定された際、該設定に引き続いて表示高度Hdiが次の推定高度Hai+1の演算のために書込まれる。但し、新たな表示高度Hdiの決定前にその時点で表示中の表示高度Hdi-1が書込まれてもよい。
【0039】
ここで、推定高度演算部70は、差高度演算部71と推定高度算出部72とを有し、差高度演算部71は、移動検出部30から移動検出信号M1が与えられている場合、標準高度演算部21で得られた最新のサンプリング結果に基づく標準高度値Hsiと標準高度値保持部22に蓄えられている一回前のサンプリング結果に基づく標準高度値Hsi-1とから、次の(式13)に従って差高度ΔHsを求める。
ΔHs=Hsi−Hsi-1 (式13)
この差高度ないし高度差ΔHsは、最新の移動に伴う高度変化(高度の増減)を表すものと推定される。
【0040】
推定高度算出部72は、この差高度演算部71で求めた高度差ΔHsを表示高度保持部52に格納されているその時点(新たな表示高度Hdiの算出直前の時点)での表示高度Hdi-1に加算して下記の(式14)に従って推定高度Haiを求める。
Hai=Hdi-1+ΔHs (式14)
【0041】
異常判定部60は、推定高度演算部70で得られた推定高度Haiと基準高度演算部20で得られた基準高度Hkiとしての標準高度Hsiとを比較して、下記の(式15)で規定される差ΔHakが、異常判定基準値C以下であるかどうかを判定する。
ΔHak=Hai−Hki=Hai−Hsi (式15)
【0042】
異常判定部60は、差ΔHakが基準となる閾値C以下である場合、すなわち、
ΔHak≦C (式16)
である場合には、推定高度Haiが正常値の範囲内にあると判定して正常判定信号Jnを高度演算処理部50の高度設定部51に与える。一方、差ΔHakが閾値Cを越えていると、すなわち、
ΔHak>C (式17)
である場合には、推定高度Haiが正常値の範囲を越える異常値であると判定して異常判定信号Jaを高度演算処理部50の高度設定部51に与える。
【0043】
表示高度設定部51は、異常判定部60から正常判定信号Jnを受取ったときは、推定高度Haiを表示高度Hdiとして決定し、該表示高度Hdi=Haiを表示部80に送って表示させる。一方、表示高度設定部51は、異常判定部60から異常判定信号Jaを受取ったときは、標準高度Hsiを表示高度Hdiとして決定し、該高度Hdi=Hsiを表示部80に送って表示させる。
【0044】
なお、ΔHak≦Cのときには推定高度HaをΔHak>Cのときには標準高度Hsiを異常判定部60自体が表示高度設定部51に与えるように構成されてもよく、園場合、表示高度設定部51は異常判定部60から与えられた高度を表示高度Hdiとして表示部80に送るように構成されればよい。この場合、表示高度設定部51にとっては、異常判定部60からの情報Hsiを異常検出(判定)信号Jaと見なし情報Hdiを正常判定信号Jnとみなすと評価しておくことになる。
【0045】
以上のような機能ブロック図において、圧力検出部10の圧力センサ11及びA/D変換部12、移動検出部30並びに表示部80は、夫々、圧力センサ及びA/D変換器、移動センサ並びに表示パネルのような機器からなる。一方、標準高度保持部22を含めた基準高度演算部20及び移動依存高度更新部40は、全体として、マイクロプロセッサと関連プログラム及びデータ並びにその記憶ないし格納部(RAMやROMの形態のメモリで場合によっては他の補助記憶手段であってもよい)とからなる。なお、図1では示していないけれども、圧力検出部10の圧力センサ11やA/D変換部12の圧力感知動作やA/D変換動作もマイクロプロセッサ又は該プロセッサで実行される制御プログラムの制御下にある。
【0046】
次に、図1の高度計1の動作について、図2の(a)のフローチャートを参照しながらより詳しく説明する。なお、フローチャートで用いられる主なデータのワークエリア(データ保持部)が図2の(b)に示されている。
【0047】
気圧の時間的な変動がなくて、大気圧が常に一定の関係で高度に依存するときには、測定系自体の誤差を除いて本来誤差などの問題が生じないので、以下では、気圧に時間的な変動がある場合を例にとって図1の高度計1に関する図2の(a)のフローチャートに従った動作説明を行う。
【0048】
しかも、ここでは、異常判定部60を欠くと誤差の累積が生じ易い状況を例にとって説明する。従って、事例を極力単純化すべく、気圧の日に依存する変動がなくて、気圧が毎日周期的に変動している場合について考える。但し、当然ながら、異常判定部60を備えた高度計1が有益に機能するのは、ここで例示する単純な状況に限られるわけではなく、任意の気圧変動があってよい。例えば、気圧変動にトレンドがある場合(時間の経過と共に増大するか又は減少するかのいずれか一方の場合)には、そのトレンドを付加すれば(変動の小さい範囲では単に重合せれば)よく、また、通常の場合のように、時間の経過と共に程度の異なる増大や減少が混ざってい現われる場合には、増加のトレンドと現象のトレンドとを順次付加すれば(変動の小さい範囲では単に重合せれば)よい。更に、ここでは、単純化した例として、移動が同一高度のところで行われる場合について考える。移動に伴って高度が変動する場合には、該高度変動に伴う気圧変動を付加すれば(変動の小さい範囲では単に重ね合せれば)よい。従って、以下では、図3に示したように、気圧が毎日周期的に変動する場合において、同一高度のところを移動する場合に、気圧の時間的な変動が高度計の表示高度に及ぼす影響をみる。
【0049】
図3は、気圧が毎日周期的に変動している状態を示している。この例では、更に単純化して、気圧は、4時と16時とに極小値Pmを、10時と22時とに極大値PMをとり、二つの極小値及び極大値は夫々同一であるとする。高度一定の地域において、移動する場合、気圧の高度依存の影響を受けないので、検出される圧力は、気圧の周期的な変動の影響のみを受ける。
【0050】
例えば、午前6時に押ボタンスイッチ等を押して高度計1を始動させるとする。この時点をt0とする。また、午前10時から午後4時までの間は移動を繰返し、その他の時間帯には、移動しない(停止している)と仮定する。
【0051】
時点t0(午前6時)における高度計1の始動指示により、高度計1の初期化処理が行われる。例えば、基準高度演算部20の標準高度演算部21では演算結果保持部21aがリセットされて0になる。このとき、移動は行われていないので移動検出部30からは停止検出信号M0が出力される。
【0052】
始動指示により、圧力センサ11による圧力検出が開始され(図2の(a)のステップS1−01に相当;なお、初期設定処理については、図2の(a)のフローチャートには示されていないので、「〜に相当」として対応する処理ステップを示す)、最初のサンプリング時点t1=ti=0での検出圧力値が得られる。サンプリングの時間間隔は、この例では、例えば1分であると仮定する。但し、サンプリング時間間隔は、対象の移動により実質的な高度変化が生じる時間よりも短い限りより長く(例えば5分程度又は数10分程度など)てもよく、また、圧力計1の電池の消耗の如き電力消費などの問題がない場合には、より短く(例えば数秒程度など)てもよい。但し、典型的には、始動時には、サンプリング時間間隔が長くても、始動指示が所定のリセットなどの初期化指示に引き続く最初のサンプリング指示になる。
【0053】
検出圧力Pは、A/D変換部12によりA/D変換され、検出圧力のデジタルデータP0=Pi=0が得られる(ステップS1−02に相当)。なお、サンプリングにより得られた圧力のアナログ値をA/D変換部12で変換してデジタル圧力データのサンプリング値を得る代わりに、アナログ圧力値を連続的に圧力センサ11から出力しておいてA/D変換部12でのA/D変換のタイミングがサンプリングのタイミングになるようにしてもよい。
【0054】
得られた圧力のサンプリングデータPi=0は、基準高度演算部20に送られて標準高度演算部21で対応する標準高度Hsi=0が演算される(ステップS1−03に相当)。次に、標準高度演算部21の演算結果保持部21aから保持データ(ここでは初期値0)が標準高度保持部22に送られる(即ち、前回測定した標準高度が退避される)(ステップS1−04に相当)と共に、標準高度演算部21で新たに演算された標準高度標準高度Hsi=0がその演算結果保持部21aに格納される(ステップS1−05に相当)。
【0055】
次に、移動判定が行われる(ステップS1−10に相当)。即ち、移動検出部30からの信号が、移動検出信号M1又は停止検出信号M0のいずれであるかが判定され、移動検出信号M1の場合には推定高度の演算処理に入るけれども、この場合には、停止検出信号M0が出ているので、推定高度演算処理には入らず、ステップS1−20に入る。なお、この移動判定(ステップS1−10に相当)の機能は、図1のブロック図では、例えば、推定高度演算部70が備える。
【0056】
ステップS1−20(相当)では、基本的には、推定高度演算部70は、推定高度Haとして、前回表示した表示高度Hdをそのまま取込み、推定高度演算部70の推定高度算出部72では、Hai≡Hdi-1の処理を行う。但し、図2の(a)のフローチャートでは図示しないけれども、最初の計測の場合に限り、例えば、標準高度演算部21の演算結果保持部21aにある初めて演算された標準高度標準高度Hsi=0が表示高度設定部51の前回の表示高度保持部52に表示高度Hdi=0-1として格納された後、推定高度演算部70により、Hai≡Hdi-1すなわちHai=0=Hdi=0-1により=Hsi=0の処理が行われる。
【0057】
次に、異常判定部60において、推定高度Haが異常値であるか否かの異常判定処理を行う(ステップS1−40に相当)。即ち、Ha>Cであるか否かを判定する。ここでは適正な気圧条件のときに計測をはじめたと仮定すると、Ha≦Cであると判定されて、ステップS60に移り、表示高度設定部51では前回表示値Hdi=0-1に対応する推定値Hai=0を表示高度Hdi=0として採用し、Hd=HaすなわちHdi=0=Hdi=0-1=Hsi=0として、表示部80で表示させると共に表示高度保持部52にi=0のタイミングt0での表示高度として格納する(即ち、次回i=1であるタイミングti=1においてその前の回i=0の時点ti=1-1=ti=0の表示高度Hdi=0として用いられる)。この処理は、この後の繰返し処理に極力近づけるために行うものとしているけれども、前述のように、表示高度保持部52には、既に、HsHsi=0を格納済みであるから、再度同じデータを格納する処理は省いてもよい。
【0058】
なお、以上においては、繰返し使用される処理のみを示した図2の(a)のフローチャートに敢えて対応させて説明したけれども、図1の高度計1において、標準高度演算部21の演算結果保持部21a、表示部80並びに表示高度設定部51の表示高度保持部52に最初のサンプリング結果の標準高度Hsi=0を格納又は表示させるようにする限り、図2の(a)のフローチャートのような処理の流れの代わりに、どのような例外処理(初期設定という意味で)を行うようにしてもよく、例えば、保持部21a,52及び表示部80に直接データHsi=0を与えて、強制的に格納させたり表示させてもよい。
【0059】
更に、例えば、一分後の次のサンプリングのタイミングt1で、圧力センサ11により圧力が測定され(ステップS1−01)、A/D変換部12でA/D変換されて圧力のデジタル値Pi=1が得られ(ステップS1−02)、基準高度演算部20で標準高度Hsi=1に変換される。更に、演算結果保持部21aに格納されていた前回の標準高度データ(フローチャートでは「OLDALTI」として表示)Hsi=1-1=Hsi=0が標準高度値保持部22に格納される(ステップS1−04)と共に、標準高度演算部21の演算結果格納部21aに最新の標準高度値(フローチャートでは「NEWALTI」として表示)Hsi=1が格納される(ステップS1−05)。例えば、10時1分では停止状態のままであるので、移動判定(ステップS1−10)をNoで抜けてステップS1−20に入る。このステップS1−20では、表示高度保持部52に格納された前回の表示データHdi=0が推定高度演算部70によりそのまま推定高度Hai=1としてすなわちHai=1=Hdi=0として採用される。異常判定部60による異常判定ステップS1−40において異常判定がなされない限り、この推定高度Hai=1が表示高度設定部51において表示高度Hdi=1として採用され、表示部80で表示され、更に、Hdi=1として表示高度保持部52に格納される。
【0060】
この間の処理についてみると、Hdi=1=Hai=1=Hdi=0であり、表示高度Hdは、Hdi=1=Hdi=0=Hsi=0なる一定値に保たれる。三回目以降のサンプリングについても同様な処理になるので、表示高度Hdは、停止状態が継続している限り、停止状態に入ったとき(ここでは始動したとき)の標準高度Hsi=0のまま一定に保たれる。停止状態にある限り、高度が変化するはずがないことから、表示高度Hdが変化しないのは一応望まれる結果である。
【0061】
但し、図3に示したように、この例では、気圧は、午前6時以降、午前10時の移動開始まで、単調に増加している。すなわち、仮に、午前6時の高度測定開始時点で高度計1が比較的正しい高度値を示していたと仮定すると、午前6時以降、時間の経過と共に、表示高度値Hd=Hdi=0=Hsi=0は、その時点での標準高度値Hsi=n(Hstn)からずれていくことになる。
【0062】
その結果、典型的には、午前10時の移動開始の直前においては、その時点までに初回の後にm回のサンプリングが行われたとすると、標準高度演算部21の演算結果保持部21aには、最新の標準高度データHsi=mが格納され、標準高度値保持部22には一回前の標準高度値Hsi=m-1が格納され、表示高度設定部51の表示高度値保持部52には一定の表示高度値Hd=Hdi=m=Hdi=0=Hsi=0が格納されていることになる。
【0063】
一日のうちの気圧変動は通常は平均的には5〜6hPa程度と比較的小さい(1000m以下の地点での標準高度の差に換算して40〜50m程度)ので、このような変動は、短期的には、問題にならない。しかしながら、仮に、この間の気圧変動が大きいような事態が生じた場合(典型的には1日周期の気圧変動ではなくて台風の通過のような特殊な気候の変動が重なった場合)には、途中で、異常判定処理(ステップS1−40)に入る。例えば、その時点までに初回の後にq回のサンプリングが行われたとすると、ステップS1−40に入る時点では、標準高度演算部21の演算結果保持部21aには、最新の標準高度データHsi= qが格納され、標準高度値保持部22には一回前の標準高度値Hsi=q-1が格納され、表示高度設定部51の表示高度値保持部52には一定の表示高度値Hd=Hdi=q=Hdi=0=Hsi=0が格納されていることになる。
【0064】
ここで、想定した状態の場合、Hai=q=Hdi=q-1=Hsi=0であるから、ステップS1−40では、異常判定部60は、Hai=q−Hsi=q=│Hsi=0−Hsi=q│と閾値(フローチャートでは「ΔAL」として表示)Cとを比較し、│Hsi=0−Hsi=q│>Cであると判定して、異常値信号Jaを発する。即ち、ステップS1−40をYesで抜けて、ステップS1−50に入り、表示高度Hdを強制的にその時点の標準高度Hsi=qに設定する。これは、表示高度設定部51において、表示高度Hdi=qとして、標準高度Hsi=qを選択することに対応する。その結果、午前6時の時点t0の場合と同様に、時点tqにおいて、表示高度が新たに初期化されることになる。この初期化以後の経過は、午前10時の移動開始の直前の時点tmに至るまで高度計1が同様に動作すると想定すると、(tm−t0)のあいだ単調増加する気圧変動の影響が表示高度Hd=Hsi=0とその時点での標準高度Hsi=mとの差異として累積される代わりに、より短い時間(tm−tq)の間、単調増加する気圧変動の影響が表示高度Hd=Hsi=qとその時点での標準高度Hsi=mとの差異として累積されることになる。なお、気圧は、必ずしも単調増加又は単調減少するわけではないけれども、平均的には、時間の長さに単調に依存して差異が増加する。
【0065】
以上のように、処理ステップS1−20に引き続いて処理ステップS1−40に入って異常判定処理を行う代わりに、図2の(a)の処理ステップS1−20では、括弧内に示したように表示高度を無条件に維持し、且つ図2の(a)において想像線L1−20で示したように、直ちに終了して次の回のサンプリング処理を待つようにしてもよい。
【0066】
午前10時に移動を開始したとする。移動開始後最初のサンプリング時点tm+1においては、移動検出部30から移動検出信号M1が出されている。時点tm+1でも、前述の場合と同様に、圧力センサ11による圧力検出及びそのデジタルデータPtm+1=Pi=m+1への変換が行われ(ステップS1−01及びS1−02)、検出圧力Pi=m+1が標準高度演算部21で標準高度Hsi=m+1に変換される(ステップS1−03)と共に、演算結果保持部21aから標準高度値保持部22に一回前のm番目の標準高度値Hsi=mが退避・格納され(ステップS1−04)、標準高度演算部21の演算結果保持部21aに演算結果Hsi=m+1が格納される(ステップS1−05)。
【0067】
今度は、移動検出信号M1が出ていて移動中であるので、次の移動判定ステップS1−10では、ステップS1−10をYesで抜けて、推定高度演算ステップS1−30に入る。この推定高度演算ステップS1−30では、
Hai=m+1=Hdi=m+(Hsi=m+1−Hsi=m
の演算が行われる。ここで、前の項は、表示高度保持部52に格納されている前回の(現時点ではまだ表示中の)表示高度Hdi=mであり、後の項(Hsi=m+1−Hsi=m)は、差高度演算部71での差高度演算処理Hsi=m+1−Hsi=mにより得られるサンプリング時点tm及びtm+1での標準高度Hsiの差であって、移動に伴う高度変動と見なされる量である。このステップS1−30において、初めて、移動に伴う高度変動が組込まれる。ここで、後の項のうち時点tmは移動開始時点よりも若干前になるけれども、サンプリング時間間隔が移動に伴う高度変化が生じる時間よりも十分に短く選択されている場合、通常の気圧変動は比較的ゆっくりしていることを考慮すると、これによる誤差は通常無視し得る程度である。なお、その後の移動期間中においては、この誤差はない。
【0068】
推定高度Hai=m+1が求められると、次に、前の場合と同様に、異常判定処理ステップS1−40に入る。ここでも、推定高度Hai=m+1(但し、移動期間中は移動に伴う高度差として標準高度の差が組込まれている)と標準高度Hsi=m+1との差が閾値Cを越えるかどうかが判定され、閾値C以下である場合には、ステップS1−40をNoで抜けて推定高度Hai=m+1が表示高度Hdi=m+1として選択されて表示部80で表示される(ステップS1−60)。
【0069】
その後、移動検出部30から移動検出信号M1が出されている範囲で且つ異常判定処理ステップS1−40において異常判定がなされない限り、同様な処理が繰返される。
【0070】
仮に、移動の開始時点tmないしtm+1において比較的正確な高度が表示されていたと仮定すると、この例の場合、高度差のない水平な地域を移動しているにもかかわらず、時点tm以降気圧の変動を標準高度Hsの変化として検出し、これを高度変動として組込んで表示高度Hdを得ているので、午前10時以降は、時間の経過と共に表示高度の誤差が増大することになる(なお、移動に伴い実際の高度も変動する場合には、該高度変動(上昇又は低下)に伴う気圧変動(低下又は上昇)と同一高度地点での気圧変動とが重なり、前者はほぼ適切に標準高度Hsの変化として組込まれるけれども、後者の影響で誤差が増大することは同様である)。
【0071】
従って、例えば、時点tvにおいて、異常判定ステップS1−40で異常判定がなされると、ステップS1−40からリセットステップS1−50に入って、表示高度Hd=Hdtv=Hdi=vがその時点での標準高度Hsi=vにリセットされ、その後は該リセット値Hsi=vを基準として高度変動が組込まれるようになる。
【0072】
一方、典型的には、一日を周期とする通常の気圧変動では短期間(例えば数日)には異常判定にかからないので、このような場合を想定すると、午前10時(時点tm)から午後4時(時点tw)までの移動期間に生じた誤差はそのまま残る。この誤差は、図示の例では、
Hstw−Hstm=Hsi=w−Hsi=mである(この例では、PL−PMに一致し絶対値が最大になるときに対応するけれどもその一部でもかまわない)。
【0073】
次に、移動パターンないし移動の仕方に規則性があって、移動が午前10時から午後4時までの時間に行われるとすると、異常判定処理S1−40にかからない限り、日を経る毎に、この誤差が累積してくる。すなわち、午後4時から翌日の午前10時までは移動しないとすると、表示高度は移動を停止した午後4時の表示高度Hdi=wのままに保たれる。その結果、翌日の午前10時の時点tmの直後の移動開始直後の時点tm+1では、周期性を考慮して、表示高度はHdi=m+1、標準高度演算部21の演算結果保持部21aの保持データはHsi=m+1、標準高度保持部21の保持データはHsi=m、表示高度保持部の保持データはHdi=m=Hdi=wであるから、推定高度演算部50による推定高度はHai=m+1=Hdi=w+(Hsi=m+1−Hsi=m)になり、異常判定部60での判定処理の対象となる差異は、Hai=m+1−Hsi=m+1=Hdi=w−Hsi=mとなる。従って、停止期間中においては、当然ながら、誤差の累積はない。一方、表示高度と標準高度との誤差は、前述の場合と同様にして、翌日の午前10時以降午後4時までの移動期間の間に、更に、(PL−PM)だけ累積する。仮に、これが繰返されると、日数分だけ誤差が累積され、無視し難い大きさになる。
【0074】
以上は、異常判定がない場合であって、この高度計1では、異常判定部60による異常判定処理ステップS1−40及び関連する処理ステップS1−50が含まれているので、誤差の累積が閾値Cとして設定された許容範囲を越えようとすると、誤差の累積のない標準高度Hsに強制的にリセットされる。その結果、移動判定を行って停止期間中の気圧変動が高度計1の高度表示に与える影響を最小限にしつつも、移動判定処理に伴って新たに生じる虞れのある誤差の累積を許容範囲内に確実に抑制し得る。
【0075】
なお、以上においては、説明の簡明化のために、水平なところでの移動の例について説明したけれども、高度計1が利用される本来の場である高度差のあるところでの移動の場合には、前述のように、高度変動に伴う気圧変動が重なるだけであるから、以上のような誤差の累積及び異常判定部60での異常判定処理ステップS1−40〜S1−60による過剰な誤差の累積回避の説明は、そのまま、高度差のある地域での移動に当てはまることは明かであろう。
【0076】
以上においては、高度計1の計測開始時の標準高度Hsを高度の初期値として設定する例について説明したけれども、気圧は、例えば、海抜0mのところにおいても、任意の時点では990hPa〜1030hPa程度の間で異なる値を採るのがむしろ通常であるから、気圧が1013hPaの場所を、海抜0mであるとみなす標準高度Hsを用いる場合には、当初から高度にズレが生じることになる(この約20hPa程度のズレは、標準高度では約250m程度のズレに相当する)。一方、高度計1を用いようとするユーザが、地球上の特定の地域や季節における気圧の特異的な特性(標準的な気圧より高く又は低くなり易い)を知っていたり、気象情報等から特定の時点で既知の高度の場所の気圧を相当正確に知り得る場合が少なくない。このような場合、初期値をユーザが設定し得るようにすることによって、気圧のバラツキを考慮してある限られた条件下で高度計の高度表示の確度を高めることが可能になる。
【0077】
ユーザが初期値を設定し得るように図2の(a)のフローチャートのプログラム制御(処理)を部分的に変更した第二実施例のフローチャートを図4の(a)及び図5の(a)に示す。また、夫々のフローチャートに関連する主なワークエリアは、図4の(b)及び図5の(b)として示されている。この第二実施例の図4の(a)のフローチャートのうち図2の(a)のフローチャートの処理と同様な処理には、同様な参照符号(「S1−」の代わりに「S2−」となっている点を除いて、「−」の後の符号が同一)が付されいる。
【0078】
まず、第二実施例の高度計1a(図1)について、ユーザによる高度の初期設定に関して、図5及び図1に基づいて説明する。高度計1aは、想像線で付加的に示し後で詳述する異常判定制御部61を除いて、高度計1とほぼ同様に構成されている。この例の場合、まず、ユーザが初期設定を行う旨を押ボタンスイッチ(図示せず)の押圧などにより指示する。この初期設定指示により、例えば、前述の場合と同様に、高度計1aの初期化処理が行われる。例えば、基準高度演算部20の標準高度演算部21では演算結果保持部21aが0にリセットされる。
【0079】
次に、入力手段(図示せず)を介してユーザにより高度値H0が入力される(ステップS2−70)。入力手段は、高度計1aの筐体の一部に形成されていても、高度計1aが無線や光等の形態の信号を別の入力手段から受信可能になっていてもよい。ユーザにより設定された高度の初期値H0は、図1の高度計1aでは、表示高度設定部51を介して表示部80で表示される(ステップS2−72)と共に表示高度設定部51に随伴する表示高度保持部52に強制的に書込まれる(ステップS2−71)。なお、表示高度設定部51の表示データ格納領域に表示高度Hdを強制的に書込んで(ステップS2−71)更に表示部80で強制的に表示させる(ステップS2−72)と共に、表示中の表示高度として次回の高度推定に用いられ得るように表示高度保持部52にも格納するとみなしてもよい。
【0080】
表示処理が完了すると、ユーザによる高度設定が行われた時点・場所での標準高度を求めて標準高度とユーザ設定高度(当初の表示高度)との差異を確定すべく、圧力測定が行われる(ステップS2−73〜S2−76)。
【0081】
即ち、前述のステップS1−01〜S1−03及びS1−05と同様に、標準圧力の初期設定指示指示に応じたサンプリング指示により、圧力センサ11による圧力検出が行われて検出圧力値が得られ(ステップS2−73)、A/D変換部12によりデジタルデータPi=0にA/D変換され(ステップS2−74)、更に、基準高度演算部20の標準高度演算部21で対応する標準高度Hsi=0に変換され(ステップS2−75)、標準高度演算部21の演算結果保持部21aに格納される(ステップS2−76)。これにより、高度計1aにおいて、ユーザ設定による表示高度Hdi=0=H0と標準高度Hsi=0との対応付が完了する。
【0082】
更に、ユーザにより敢えて高度設定が行われた場合には、通常は、その時点・場所での設定表示高度Hd=H0の信頼性が高いと考えられるので、ユーザによる高度設定処理の後所定の期間は、前述のような異常判定処理を行わないようにする。そのために、第二実施例では、図5の(a)の処理ステップS2−80に加えて図4の(a)の処理ステップS2−81〜S2−82を余分に備え、更にステップS2−81〜S2−82と協働してその後の異常判定処理を行う間隔を指定するステップS2−83を備える。但し、所望ならば、ユーザ設定の有無にかかわらず異常判定処理を行い得るように処理の仕方(モード)を選択可能にしておいてもよく、その場合には、ユーザにより選択されたモードに応じてステップS2−80及びS2−81〜S2−82並びにS2−83を回避(迂回)し得るようにしておけばよい。
【0083】
異常判定禁止期間制御処理のうち図4の(a)のステップS2−80では、ステップS2−76の処理の完了に引き続いて、異常判定処理部60による異常判定禁止時間を設定する。この設定に際しては、例えば、図1において想像線で示したように、異常判定部60に関連して異常判定制御部61を設けると共に、該異常判定制御部61に異常値検出用カウンタ62(図1及び図5の(b)参照)を設けておいて、該カウンタ62に異常判定禁止期間Tnを設定する。この異常判定禁止期間Tnは、例えば、サンプリング周期を単位として指定され、そのTn回のサンプリングの間は異常判定を回避させる。この異常判定禁止の期間としては、例えば、一ヶ月程度になるような値が異常判定部61で生成されてカウンタ62に書込まれる。勿論、ユーザが期間Tnを指定可能にしておいてもよい。一方、図4の(a)のステップS2−81及びS2−83では、サンプリング回数をカウントし(ステップS2−81)、サンプリング回数が異常判定禁止期間に相当するサンプリング回数Tnに達するまでは、高度表示に際して異常判定を回避させる(ステップS2−82)。なお、ステップS2−83では、ユーザ設定後の異常判定禁止期間Tnの経過により一旦異常判定処理をした後、その後の定常的な異常判定のタイミングを指定する。すなわち、例えば、一週間に相当するサンプリング回数がステップS2−83で指定された場合、ステップS2−81及びS2−82と協働して、一週間は異常判定を迂回させることになる。換言すれば、ステップS2−83で指定される値は、当初の期間の経過後において、異常判定を行う間隔であって、例えば、異常判定が一週間に一回づつ行われることになる。ステップS2−83の値(定常的な異常判定処理の間隔)も、例えば、異常判定制御部61で自動的に生成されてステップS2−83においてカウンタにセットされるようにしても、その値自体(但し、サンプリング回数ではなくて期間の値)をユーザが指定可能にしておいてもよい。
【0084】
次に、高度計1aによる高度測定動作について主として図4に基づいて説明する。ここで、図3に関連して説明した気圧変動のパターンや移動のタイミングは、前述の実施例の場合と同様であると想定する。
【0085】
図5の(a)の異常検出禁止期間設定ステップS2−80でユーザの初期設定処理が完了すると、典型的には、直ちに、図4の(a)のサンプリング処理に入り、圧力センサ11による圧力検出(ステップS2−01)及びA/D変換部12によるA/D変換(ステップS2−02)が行われ、更に基準高度演算部20の標準高度演算部21による標準高度Hs=Hsi=1への変換(ステップS2−03)が行われる。これは、図2の(a)のフローチャートにおける初期設定後の処理S1−01〜S1−03と同じである。
【0086】
例えば、図3に関連して説明したように、午前6時のユーザ設定の後、午前10時までは停止状態にあるとすると、午前6時から午前10時までは、推定表示高度Haは、当初の表示高度H0に一致する一定値Hai=Hdi=0=H0に保たれる(ステップS2−20)。一方、一ヶ月に設定された期間よりも短い期間においては、異常判定は行われない(ステップS2−82をNoで抜ける)から、午前6時から午前10時までは、表示高度Hdとしては、一定値H0が表示される。従って、移動が開始された時点tm+1では、表示部80の表示高度Hdi=mすなわち表示高度設定部51に関連する表示高度保持部52に格納されている(一回前の時点i=mで設定されその時点で表示中の)表示高度Hdi=mは当該一定値H0と同一になっている。一方、標準高度演算部21の演算結果保持部は、気圧変動に伴う最新の標準高度Hsi=m+1を保持し、標準高度保持部22では一回前のサンプリングにより得られた標準高度Hsi=mを保持している。
【0087】
従って、時点tm+1において移動が開始されていることが移動検出部30によって確認されると、ステップS2−30に入って推定高度Ha=Hai=m+1が、
Ha=Hai=m+1=Hdi=m+(Hsi=m+1−Hsi=m
から、求められる(ステップS2−30)。次に、異常判定処理(S2−82〜S2−50)を回避した後、推定高度Ha=Hai=m+1が、表示設定部51の制御下で表示高度Hd=Hdi=m+1として選択され表示される。従って、この移動している期間内の時点txでの表示高度Hd=Hdi=xは、基本的には、
Hd=Hdi=x=Hdi=x-1+(Hsi=x−Hsi=x-1
=H0+(Hsi=x−Hsi=m
になる。
【0088】
一ヶ月間は、異常判定が行われないので、午後4時の時点tvでは、
表示高度Hd=Hdi=vは、基本的には、
Hd=Hdi=v=Hdi=v-1+(Hsi=v−Hsi=v-1
=H0+(Hsi=v−Hsi=m
になる。
【0089】
その後、翌日の午前10時の時点tmまで移動が行われないとすると、10時の時点までは、表示高度Hd=Hd(2) i=mは一定に保たれ、
Hd=Hd(2) i=m=Hdi=v=H0+(Hsi=v−Hsi=m
になり、その日(二日目)の午後4時の時点tvでは、
Hd=Hd(2) i=v=Hd(2) i=v-1+(Hsi=v−Hsi=v-1
=Hd(2) i=m+(Hsi=v−Hsi=m
=H0+2(Hsi=v−Hsi=m
となって、二日分の移動の間の気圧変動の影響が残る。
【0090】
このようにして、約一ヶ月後の表示高度は、
Hd=H0+30(Hsi=v−Hsi=m
程度になる。
【0091】
一ヶ月の期間を越えると、ステップS2−81において異常値検出用カウンタ62の内容が0になり、ステップS2−82をYesで抜けてステップS2−83に入る。ここで、例えば、その後は、一週間後に異常判定を行うように初期値が設定される(一週間毎に同じ初期値の再設定が行われる場合には異常判定を一週間毎に行うことになる)、勿論、初期値を他の要因に応じて変化させてもよい)。
【0092】
いずれにしても、その後の異常判定処理のタイミングをステップS1−83で設定した後、前述の場合と同様な異常判定処理1−40を行う。異常判定処理がその後一週間毎に(ステップS2−83で指定した間隔で)行われる点を除いて、その他の点は、前述の場合と同様であり、新たに表示されるべき推定高度Haがその時点での標準高度Hsから閾値Cを越えてずれた場合には、表示高度Hdとしてその時点の標準高度Hsを採用して、表示高度Hdを再設定することにより、表示高度Hdに誤差が過剰に累積するのを避け得る。
【0093】
次に、本発明による第三実施例の移動検出型高度計について、図6の(a)及び図7の(a)のフローチャート並びに図1のブロック図を参照しながら説明する。これらのフローチャートに関連する主なワークエリアは、夫々、図6の(b)及び図7の(b)として示されている。図6の(a)及び図7の(a)のフローチャートにおいて、図2の(a)及び図5の(a)のフローチャートと同様な処理ステップについては、「S1−」や「S2−」又は「L1−」の代わりに「S3−」又は「L3−」となっている点を除いて同様な符号(「−」の後の符号が同一)が付されている。
【0094】
この第三実施例の移動検出型高度計1bでは、ユーザによる高度H0の初期設定が行われ且つ該初期設定高度H0とその時点・場所での標準高度Hsi=0との差異をオフセット値ΔHuとして保存すると共に、その後の推定高度Haiの異常性を標準高度Hsiにオフセット値ΔHuを加味した実効標準高度Heiと比較して判定し、また異常判定された場合にリセットされるべき表示高度Hdiについてもオフセット値ΔHuを加味する点で、他の例とは異なる。
【0095】
より詳しくは、高度計1bでは、図1において想像線で示したように、基準高度演算部20がオフセット値演算保持部24を備え、基準高度Hkが標準高度Hsにオフセット値ΔHuを加えた実効標準高度Heであるとして、すなわち、Hk=He=Hs+ΔHuであるとして、扱う。
【0096】
すなわち、まず、図7の(a)に示したように、所定の初期化処理の際又はその後、ユーザによって高度H0が設定される(ステップS3−70)と、前述のステップS2−71及びS2−72と同様に、ユーザ設定高度H0が表示設定部51に関連した表示高度保持部52に格納される(S3−71)と共に表示部80で表示される(S3−72)。但し、この例の場合、このユーザ設定高度H0はオフセット値演算保持部24にも与えられる。また、サンプリング動作が開始されて圧力センサ11により圧力検出が行われ(ステップS3−73)、検出圧力値がデジタルデータPi=0に変換され(ステップS3−74)、更に、基準高度演算部20の標準高度高度演算部21で標準高度Hsi=0に変換される(ステップS3−75)。また、この標準高度Hsi=0は標準高度演算部21の演算結果格納部21aに格納される(ステップS3−76)。これらのステップS3−73〜S3−76は、実質的に、図5の(a)のステップS2−73〜S2−76と同一である。
【0097】
この高度計1bでは、次に、オフセット値演算保持部24において、ユーザにより設定された表示高度Hd=H0と標準高度演算部21の演算結果格納部21aに格納されているその時点t0=ti=0での標準高度Hsi=0との差ΔHu=Hd−Hsi=0=H0−Hsi=0を、オフセット値(フローチャートでは「OFFSET」として表示)ΔHuとして求め、オフセット値演算保持部24のオフセット値保持部に格納する(S3−77)。すなわち、図7の(a)のフローチャートは、ユーザにより設定された圧力値を利用する点では、ステップS3−70〜S3−76までは、図5の(a)のステップS2−70〜S2−76と同様であるけれども、それに引き続くステップS2−80とステップS2−77とは全く異なる処理であって、その設定値の利用の目的や利用の仕方は大きく異なる。
【0098】
次に、高度計1bによる高度測定動作について主として図6の(a)に基づいて説明する。ここで、図3に関連して説明した気圧変動のパターンや移動のタイミングは、前述の実施例の場合と同様であると想定する。
【0099】
図7の(a)のステップS3−77でユーザの初期設定処理が完了すると、典型的には、直ちに、図6の(a)のサンプリング処理に入り、圧力センサ11による圧力検出(ステップS3−01)及びA/D変換部12によるA/D変換(ステップS3−02)が行われ、更に基準高度演算部20の標準高度演算部21による標準高度Hs=Hsi=1への変換(ステップS3−03)が行われる。これは、図2の(a)や図4の(a)のフローチャートにおける初期設定後の処理S1−01〜S1−03やS2−01〜S2−03と同じである。
【0100】
例えば、図3に関連して説明したように、午前6時のユーザ設定の後、午前10時までは停止状態にあるとすると、表示高度Hdは、図2の(a)のフローチャートに関連して説明したように異常判定(ステップS3−41〜S3−42)にかからない限り、当初の表示高度H0に一致する一定値Hdi=Hdi=0=H0に保たれる(ステップS3−20)。但し、図6の(a)に示した第三実施例の場合、初期設定された表示高度H0と異常判定において比較対象されるべき基準値は標準高度Hsiではなくて基準高度としての実効標準高度Hki=Hei=Hsi+ΔHuである(ステップS3−41)。従って、通常は、当初は、異常判定にかかる虞れは実際上なく、異常判定ステップS3−41をNoで抜けて、表示高度Hdiとして当初の設定値H0が表示されることになる。異常判定がなされた場合には、前に説明した図2の(a)のステップS2−51と同様な処理S3−51が行われるので、ここでは、午前10時まで、異常判定にかからないと想定する。
【0101】
移動が開始された時点tm+1では、表示部80の表示高度Hdi=mすなわち表示高度設定部51に関連した表示高度保持部52に格納されている表示高度Hdi=mは当初の設定値H0と同一になっている。一方、標準高度演算部21の演算結果保持部21aは、気圧変動に伴う最新の標準高度Hsi=m+1を保持し、標準高度保持部22では一回前のサンプリングにより得られた標準高度Hsi=mを保持している。また、オフセットは、ΔHuである。
【0102】
時点tm+1において移動が開始されていることが移動検出部30によって確認されると、推定高度HaがHai=m+1=Hdi=m+(Hsi=m+1−Hsi=m)=H0+(Hsi=m+1−Hsi=m)として求められ(ステップS3−31)、異常判定ステップS3−41においてその時点・場所での基準高度である実効標準高度Hei=m+1=Hsi=m+1−+ΔHuと比較され、閾値Cを越える差異があるかどうかが判定され、異常でないと判定された場合には、推定高度Ha=Hai=m+1が新たな表示高度Hd=Hdi=m+1=Hai=m+1として採用され、表示される(ステップS3−60)。
【0103】
なお、ここで、Hai=m+1−Hei=m+1=(H0−Hsi=m)−(H0−Hsi=0)=Hsi=0−Hsi=mである。移動が継続されると、図2の(a)のフローチャートについて説明したのと同様に、気圧変動の影響が累積される。
【0104】
すなわち、異常判定がなされない限り、同様な処理が繰返されて、移動が終了する時点twでは、表示高度Hdは、Hd=Hdi=w=Hai=wになる。ここで、Hai=w=Hdi=w-1+(Hsi=w−Hsi=w-1)=Hai=w-1+(Hsi=w−Hsi=w-1)=・・・=Hai=m+(Hsi=w−Hsi=m)であるから、移動期間中の気圧変動に伴う標準高度変動(Hsi=w−Hsi=m)が、表示高度Hdを変動させ、ごさを累積させる虞れがあることは、図2の(a)の場合と同様である。また、異常判定処理によって、誤差の累積が過剰に避け得る点も原則としては同様である。
【0105】
但し、この第三実施例の場合、上述のように、異常判定処理に際して、推定高度Haを標準高度Hsではなくてユーザ設定に伴うオフセット値ΔHuを加味した実効標準高度Heと比較しているので、通常は、異常判定処理の正確さが増す。
【0106】
いずれにしても、第一及び第二実施例について説明したのと同様に、移動の仕方次第では気圧変動に伴う誤差が累積的に働くことがあり、そのような場合には、異常判定ステップS3−41のチェックにかかり、ステップS3−41をYesで抜けてステップS3−51に入り、表示高度Hdが強制的にその時点・場所での基準高度である実効標準高度He=Ha+ΔHuに一致せしめられる。ここで、表示高度Hdを基準高度Hkである実効標準高度Heに一致させているのは、オフセットΔHuの組込みを継続して異常判定処理において推定高度を基準高度と比較していることによる。但し、一旦異常処理にかかった後では、オフセットをクリアして、表示高度Hdを標準高度に一致させると共にそれ以後の異常判定処理の比較基準値として標準高度を採用するようにしてもよい。
【0107】
なお、以上のように、移動検出型の高度計においては、特に移動の間における気圧変動の影響が表示高度の誤差を累積させる虞れを完全には避け難いと考える場合には、異常判定処理で異常判定が行われたときには、表示高度が上である旨の報知をするようにしてもよい。その場合、図1において、想像線で示したように、異常報知部65を設けておいて、異常判定部60から異常検出信号Jnが出されたときには、異常報知部65で異常を報知するようにする。異常の報知は、異常である旨の表示であっても、音響信号などによる警報であっても、その両方の組合せであってもよい。
【0108】
このような異常報知機能を備えた第四実施例の高度計1cの場合、図8の(a)のフローチャートで示したような動作ないし処理が行われる。図8の(b)は関連する主なワークエリアを示す。図8の(a)において、図2の(a)と同様な処理ステップは、「S1−」の代わりに「S4−」を用いて示した。図8の(a)のフローチャートは、表示のリセットステップS1−50の代わりに異常報知処理ステップS4−51を有する点で図2の(a)のフローチャートと異なる。従って、異常検出ないし異常判定に至るまでは、図2の(a)のフローチャートで示した高度計1と同様に動作する。なお、一方では、異常の報知を行って、表示が異常値である虞れを示しつつ、高度表示自体は、図2の(a)のステップS1−50のようにリセットして、高度表示を継続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好ましい実施例の移動検出型高度計のブロック図。
【図2】本発明の好ましい第一実施例の移動検出型高度計の動作を示したもので、(a)は動作のフローチャート、(b)は関連する主なワークエリアを模式的に示した図。
【図3】気圧の時間依存の一例を示した模式的なグラフ。
【図4】本発明の好ましい第二実施例の移動検出型高度計の動作を示したもので、(a)は動作のフローチャート、(b)は関連する主なワークエリアを模式的に示した図。
【図5】本発明の好ましい第二実施例の移動検出型高度計の動作のうちユーザによる設定処理及び異常処理禁止区間設定段階を示したもので、(a)は関連処理段階のフローチャート、(b)は関連する主なワークエリアを模式的に示した図。
【図6】本発明の好ましい第三実施例の移動検出型高度計の動作を示したもので、(a)は動作のフローチャート、(b)は関連する主なワークエリアを模式的に示した図。
【図7】本発明の好ましい第三実施例の移動検出型高度計の動作のうちユーザによる高度の初期設定設定処理段階を示したもので、(a)は関連処理段階のフローチャート、(b)は関連する主なワークエリアを模式的に示した図。
【図8】本発明の好ましい第四実施例の移動検出型高度計の動作を示したもので、(a)は動作のフローチャート、(b)は関連する主なワークエリアを模式的に示した図。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c 移動依存型高度計
10 圧力検出部
20 基準高度演算部
21 標準高度演算部
21a 演算結果格納部
24 オフセット値演算保持部
30 移動検出部
40 移動依存高度更新部
50 高度演算処理部
51 表示高度設定部
52 表示高度格納部
60 異常判定部
61 異常判定制御部
70 推定高度演算部
71 差高度演算部
72 推定高度算出部
C (異常判定の)閾値
Hs 標準高度
He 実効標準高度
Hk 基準高度
Ha 推定高度
Hd 表示高度
ΔHu オフセット
Ja 異常値検出信号
Jn 正常値検出信号
M0 停止検出信号
M1 移動検出信号
P 圧力

Claims (7)

  1. 大気の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段による検出圧力から基準高度を算出する基準高度演算手段と、移動状態にあるか否かを検出する移動検出手段と、移動状態にある場合に表示高度の更新を行ない移動状態にない場合には通常は表示高度の更新を行わない移動依存高度更新手段とを備えた移動検出型高度計であって、
    移動依存高度更新手段は、
    移動状態にある場合に、前記圧力検出手段による最新の検出圧力値及びその前の検出圧力値の夫々から前記基準高度演算手段により求めた基準高度の差異を高度の増減とみなして推定高度を求める推定高度演算手段と、
    前記推定高度が異常値であるか否かを判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段が異常値の判定をしたときには基準高度を基礎とする指定高度を表示高度として設定し、前記異常判定手段が異常値でない旨の判定をしたときには推定高度を表示高度として設定する表示高度設定手段とを有し、
    前記推定高度演算手段は、移動状態にある場合に、前記圧力検出手段による最新の検出圧力値及び一回前の検出圧力値の夫々から前記基準高度演算手段により求めた基準高度の差を高度の増減として推定高度を求めるように構成され、
    前記異常判定手段は、推定高度と基準高度との差が所定の範囲内にあるか否かを判定して推定高度が異常値であるか否かを判定するように構成されている移動検出型高度計。
  2. 前記基準高度演算手段が、大気の一般的特性に応じた気圧・高度変換式に従って、基準高度を算出するように構成されている請求項に記載の移動検出型高度計。
  3. 前記基準高度演算手段が、ユーザにより設定された高度と該高度設定時における気圧から大気の一般的特性に従った気圧・高度変換式により求めた標準高度との差を該標準高度に加えた高度値を基準高度として算出するように構成されている請求項に記載の移動検出型高度計。
  4. 前記異常判定手段による異常判定処理のタイミングを制御する異常判定制御手段を有する請求項1からまでのいずれか一つの項に記載の移動検出型高度計。
  5. 前記異常判定制御手段は、所定のサンプリング間隔で前記異常判定手段による異常判定処理を行わせるように構成されている請求項に記載の移動検出型高度計。
  6. 前記異常判定制御手段は、ユーザが高度値を設定した場合には、その後の所定期間、前記異常判定手段による異常判定処理を停止させるように構成されている請求項又はに記載の移動検出型高度計。
  7. 大気の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段による検出圧力から基準高度を算出する基準高度演算手段と、移動状態にあるか否かを検出する移動検出手段と、移動状態にある場合に表示高度の更新を行ない移動状態にない場合には通常は表示高度の更新を行わない移動依存高度更新手段とを備えた移動検出型高度計であって、
    移動依存高度更新手段は、
    移動状態にある場合に、前記圧力検出手段による最新の検出圧力値及び一回前の検出圧力値の夫々から基準高度演算手段により求めた基準高度の差異を高度の増減とみなして推定高度を求める推定高度演算手段と、
    推定高度が異常値であるか否かを判定する異常判定手段と、
    異常判定手段が異常値の判定をしたときには、異常判定がなされた旨をユーザに報知する異常報知手段とを有し、
    前記推定高度演算手段は、移動状態にある場合に、前記圧力検出手段による最新の検出圧力値及び一回前の検出圧力値の夫々から前記基準高度演算手段により求めた基準高度の差を高度の増減として推定高度を求めるように構成され、
    前記異常判定手段は、推定高度と基準高度との差が所定の範囲内にあるか否かを判定して推定高度が異常値であるか否かを判定するように構成されている移動検出型高度計。
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