JP3810444B6 - 改良した超音波結束工具 - Google Patents

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発明の背景
本発明は、長尺物品の束の周囲に溶着可能なテープを付与するための工具に関し、より詳細には、テープの張力を失うことなく、かつ固定されない自由端または突出する鋭い縁部を溶着部に隣接放置することなく、物品の周りにテープを固定するための改良した工具及び方法に関する。
例えば、ワイヤ、ケーブル等の長尺物品を結束するための様々な技術が存在する。複数の長尺物品を結束するための好ましい一技術としては、テープ自身が重なるまで束ねた物品の周囲に溶着可能なテープを供給し、物品の束の周囲にテープを加張し、その後物品の束を固定する加張したループを供するため重なり位置でテープを溶着しているものがある。加張したループはその後テープのストックから任意に切り取られので、工具は1番目の物品の結束部から外され、物品の2番目の結束部周りでテープの第2部分を固定するために第2位置に移動する。
従来の工具はいろいろな方法で溶着及び切断操作をするが、そのすべてに欠点がある。ある種の従来型工具が、米国特許第4,265,687号、第4,534,817号及び第5,509,994号に開示されている。第1グループの従来の工具は、同じ位置でテープの溶着と切断をするように構成されている。結束操作中の切断部があらかじめテープに付与された超音波溶着に不用意に影響を与えたり及び/または弱くすることがありうるため、この方法は、物品の結束部周囲でテープが緩む(すなわち、張力を失う)結果をしばしば招く。溶着部が弱くなることで、テープは伸び、物品の結束部周囲での張力を失う。第2グループの従来の工具は、溶着部を弱めないように、切断部材を溶着配置から離して位置している。しかしながら、これらの工具においても、様々な装置において、切断操作に続いて、好ましくない(及びたびたび受け入れ不能な)テープの自由端が溶着部に隣接して放置されている。ある種のその他の従来工具は、溶着操作中にテープの一部が弱められ、溶着操作に続いてテープに張力を与えて、テープのストックから加張したループ状のテープを切断する。しかしながら、この方法を繰り返し行うと、しばしば不均一になり、更に溶着部に隣接するぼろぼろの自由端を放置することが多い。
従って、この分野において、複数の長尺物品の周りに溶着可能なテープを付与し、該テープを加張し、重なり合う部位で加張したループを溶着し、更に様々な装置において、その後、溶着部を弱め(物品の結束における張力を失わせ)たり、あるいは非固定状態の自由端を放置したり、好ましくない及び/または受け入れられない、溶着部に隣接し突出する鋭い縁部を放置したりすることなくテープのストックから溶着した加張ループを切断することで容易に複数の長尺物品を結束できる結束工具が求められている。
発明の要約
本発明は、従来技術に対する要求を述べたが、長尺物品の束の周囲に溶着可能なテープを付与するための工具に関する。工具は、本体とハンドルを有するハウジングを含む。工具は、更に本体と協働し、テープが物品の周りでループ状となるように長尺の物品を把持するように構成された顎組立体を含む。工具は、更に本体内に支持され顎組立体に近接して位置する溶着チップを有する超音波ホーンを含む。工具は、また溶着チップと協働するように配置され、それに当接する溶着可能テープの一部を操作するようにした少なくとも一つのアンビルを含む。最後に、溶着チップは、溶着チップがテープを溶着して長尺物品の周りに固定するよう位置する第1位置と、溶着チップが第1位置から離れるように変位してテープの切断及びループの下に位置するテープの切断後の端部のタック溶着をするために位置する第2位置との間で変位自在である。
更に、本発明は複数の矩形の物品を束ねる方法に関する。本方法は、第1の自由端を有する溶着可能なテープを物品の周りに巻き付け、物品の周りで、テープが重なるように第1の自由端を超えて延在するテープの輪を形成する工程を含む。本方法は、重なり部に沿った第1の位置で重なったテープを溶着する更なる工程を含む。さらに本方法は、第2の先端部を提供するために重なり部に沿った第2の位置でテープを切断する工程を含む。最後に、本発明は輪の下側のテープに第2の先端部を溶着する工程を含む。
一つの好ましい実施例において、複数の矩形の物品を束ねる方法は、重なり部に沿った第1の位置で重なっているテープを超音波溶着するための超音波溶着チップを用意し、テープのストックから張った状態の輪を切断するために重なり部に沿って第2の位置に溶着チップを移動し、輪の下側のテープに切断端を溶着することにより達成できる。
結果として、本発明は、溶着可能テープを複数の矩形の物品の周囲に付与し、該テープを張った状態とし、張った状態の輪を重なり部の位置で溶着し、それから溶着を弱めたり(これは物品を束ねる際に張りを失うことになる)、固定されずに緩んだ端としたり、または溶着部に隣接した突出する尖ったテープの先端とすることなく、ストックから溶着され張った状態の輪を切断することにより複数の矩形の物品を容易に束ねることができる超音波結束工具を提供する。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による工具の斜視図である。
図2は、ハウジングの一部を取り除いた状態である図1の工具の立面図である。
図3は、図2と同様の図面であり、工具の後部に固定されたテープ供給カートリッジを示している。
図4は、図3のテープ供給カートリッジの拡大詳細図である。
図4aは、テープ供給カートリッジの分解斜視図である。
図4bは、本工具のテープ供給機構の立面図である。
図5は、ハウジングから取り除かれた工具部分組立体の斜視図である。
図5aは、図5のホーン組立体の斜視図である。
図6は、アンビルおよび締め付けブロックを含む部分組立体の斜視図である。
図7は、超音波ホーン部分組立体を示す斜視図である。
図8は、傾斜しておらず、溶着する位置にある溶着チップを備える超音波ホーンの立面図である。
図9は、傾斜して、切断/結合位置にある溶着チップを備える超音波ホーンの立面図である。
図10は、溶着/切断作業の拡大詳細図である。
図11は、テープのストックから切り離された溶着され張った状態の輪を示す拡大詳細図である。
図12は、テープの溶着された先端の拡大詳細図である。
図13は、ホーム位置にあるアンビルを示す正面図である。
図14は、ガイド位置にあるアンビルを示す正面図である。
図15は、締め付け位置にあるアンビルを示す正面図である。
図16は、溶着位置にあるアンビルを示す正面図である。
図17は、アンビルアームの他の実施例を示す正面図である。
図18は、あご部組立体の他の実施例である。
本発明の詳細な説明
ここで、図面を参照すると、図1は本発明による超音波結束工具10を示している。工具10は、概ねピストル形状のハウジング12を含み、ハウジングはボディ14及びハンドル16を含む。本工具を操作するためのトリガー18はハンドル16上に設けられている。あご部組立体20は工具10の前方端部に設けられている。あご部組立体20は上方固定あご部22及び下方可動あご部24を含む。ボディ14の下部はカートリッジ装着インターフェース26とハウジングに回転可能に装着された駆動/ガイドホイール28を含んでいる。
図2で良く判るように、工具10は、複数の工具構成要素(後述)を支持するための装着プラットフォーム30を含んでいる。次に、装着プラットフォーム30は、ハウジング12と協働し工具構成要素の組立体を内部に許容する。この点に関して、ハウジング12は該ハウジング内にプラットフォーム30を収納し固定するプラットフォーム収納構造を具備し形成されるのが望ましい。
さらに、矩形の物品の束を挿入可能とする開放位置と溶着可能なテープを固定するための閉鎖位置との間で下方可動あご部24を動かすためのあご部稼動ロッド組立体32を含む。ロッド組立体32の第1の端部は、ピン34を介して枢動可能にあご部24に接続され、一方、ロッド組立体の他端部(不図示)はリンク(不図示)と連接し、次にトリガー18に連接する。このように、トリガー18を握り締めるとあご部24が閉じ、一方トリガー18を解放するとあご部24が開く。
トリガー18を引くことはまた、電気的に制御機構(図示せず)と通じているスイッチ(図示せず)を操作する。当業者によって理解されるように、前記制御機構は、例えば、前記工具の内部に収容される或いは前記工具の外部{例えば、マイクロチップと電力供給源(パワーサプライ)は、単一のユニット内に一緒に組み込むことができる。}に収容されるプログラムされたマイクロチップを含む。前記制御機構は、結束作業の間、適当なポイントで、電力、及び/或いは命令を、前記工具の構成要素に供給する。
ここで、図3を参照すると、工具10は、テープ供給カートリッジ36を収納して、テープ供給カートリッジ36と協働するように形成される。一つの好ましい実施形態は、カートリッジ36は、ハウジング12のカートリッジ装着インターフェース26と協働して取り付けることができる大きさで形成される。以下に詳細に述べるように、カートリッジ36は、スプールから超音波結束工具へのテープの送り(フィード)の信頼性を保障する種々の特徴を有している。当該カートリッジは、むしろ、該カートリッジに含まれていたテープすべてが使われたときに捨てられる使い捨てアイテムとして設計される。このため、前記カートリッジは、好ましくは、ツーピースモールド樹脂ハウジングで形成され、前記ハウジングの半分のそれぞれは、プレスフィット(圧入)組立で相互に結合される。複数の通気孔が、プレスフィット(圧入)作業の間、空気を逃がすことができるように、前記カートリッジハウジングのモールド部分に具備されることができる。前記カートリッジは、使い捨て可能に設計されているので、一旦当該カートリッジハウジングが組み立てられたら、それを再び開くことは、そのハウジングを破壊することになる。従って、前記カートリッジ36の使い捨て設計は、テープ供給に関して品質管理が維持されることを保障する。
図4に示された最良の形態のように、カートリッジ36は、その回りに融着可能なテープ40を巻回するためのスプール38を含んでいる。テープ40は、例えばポリエステルなどの適当な融着可能材料の何れによっても作られることができる。弾性体42は、前記テープが前記スプールの回りにしっかりと巻き付けられた状態を維持することを保障する。爪車(ラチェット)機構44は、前記スプールの回転を一方向に制限し、該スプールからの前記テープの緩み、及び/或いはほぐれを防止する。前記カートリッジ36は、更に、該カートリッジに回転可能に取り付けられると共に、ハウジング12上に取り付けられたドライブ/ガイドホイール28と当接して協働するように配設されるピンチ/ガイドホイール46を含んでいる。ピンチ−ガイドホイール間の相互作用は、好ましくは、各ホイールのうちの少なくとも一方に弾性力を付与することによって達成される。
例えば、ピンチ/ガイドホイール46は、工具ハウジング12へのカートリッジ36の固定がホイール28と係わり合うようにホイール46を押し付けるように、カートリッジ36内で弾性力を付与されることができる。図4aに示すように、ホイールガイド48とスプリングアッセンブリ50とが、ピンチ/ガイドホイール46の弾性力付与を達成するのに利用されることができる。図示したように、ホイールガイド48は、カートリッジ36のハウジング54に形成されるトラック52と協働する大きさで作られる。ハウジング54は、好ましくは、工具に対してカートリッジを位置決めするためのガイドストリップ53と、工具に対してカートリッジを固定するためのスナップロック(バネ錠)コネクタ55と、を含んで構成される。上述した各構成要素のアッセンブリは、図4bに示される。
カートリッジ36は、好ましくは、引っ張り過程の間、余剰のテープを収容するためのたるみ直し領域56を含んで構成される。結束操作のこの段階の間、ドライブ/ガイドホイール28の回転の方向は、工具の顎部アッセンブリの中で物品の束の回りに巻き掛けられたテープを引っ張るために、反転(時計回転から反時計回転へ)される。余剰のテープは、このようにして、ハウジング54の中に引き込まれ、たるみ直し領域56内に収容される。
カートリッジ36は、更に、カートリッジからの及び工具内へのテープ40の出口としての出口シュート58を含んでいる。この出口シュートは、カートリッジからのテープの分配が終了すると閉じられるトラップドア(例えば、はね上げ戸等)で形成されることができる。勿論、ここでは、ガンに融着可能なテープの供給を与えるための他のカートリッジアッセンブリが、本発明の工具に用いられることができることが企図される。更に、融着可能なテープの供給が、工具自身から分離しているスプール上に配置されることができることも企図される。
ここで図4bを参照すると、工具10は、工具を通してカートリッジから出ているテープを導くためのテープトラック60を含むことが好ましい。関連する事項として、テープトラック60は、更に後述する第二のテープトラック63と協働するトラック出口62を含んでいる。テープトラック60は、シュート58からトラック出口62までの連続的な単一通路を供給する単一の連続したトラックであることが好ましい。テープトラック内に配置されるテープ通路は、テープとトラックとの間に僅かなクリアランスを保てる通路を供給するために必要な大きさとされることが好ましい。これにより、テープは、トラックを通して前方に引き出される際に、ゆがむことがなくなる。
ここで図5を参照すると、工具サブアセンブリ64は、ハウジング12から取り外して示されている。サブアセンブリ64は、第一のモータ66及び第二のモータ68とを支持する搭載用プラットホーム30を有している。第一のモータ66はクランクシャフト72を駆動するためのギヤアセンブリ70と協働する。第二のモータ68は、不図示のテープ駆動機構と協働する。テープ駆動機構は、駆動/ガイドホイール28を有し、巻き付け作業中にカートリッジ36からテープを引き出し且つ引っ張り作業中にゆるみ巻取り領域56内にテープを引き込むことによってテープを引っ張るように設計されている。
サブアセンブリ64は、更にホーンアセンブリ74を有している。ホーンアセンブリ74はまた、超音波溶着端78を含む超音波ホーン76を有している。ホーンアセンブリ74はまた、一対の可動アンビル80を有している。更に、ホーンアセンブリ74は、クランピングブロック82をも有している。上述の構成要素は、図5aにより詳細に示されている。クランピングブロック82は、図中に於いて理解を容易にするために、ホーンアセンブリ74から取り外されている。
アンビル80は、一対の対向するアーム84の先端部に形成されている。ホーンアセンブリ74のハウジング86は、その内部に於いてアーム84の往復運動を可能とするように構成されている。関連する事項として、ハウジング86は、アームがハウジング86に引き込まれる際に、アンビル80を互いの対向する方向に付勢する一対の対向するガイドブロック88を有している。より詳細に後述するが、アーム84は、アームの先端部が一旦ガイドブロック88を越えて伸長すると、アーム84を外方へ付勢する可堯性のヒンジを伴って形成されている。
ここで図6を参照すると、クランクシャフト72は、複数の偏心した表面をその上にもつカム90を有している。ホーンアセンブリ74は、ピン94に対して回動可能となるようハウジング86に搭載されたレバー92を有する。レバー92は、カム90上の偏心表面に従うガイドホイール96を有している。不図示のバネが、レバー92をピン94を中心に時計回り方向に付勢するための用いられ、その結果ガイドホイール96はカム90に従い且つ接触状態を維持する。レバー92は、更にアンビルアセンブリ100に接触して並進運動を伝達するローラ98を有している。
アンビルアセンブリ100はまた、ローラ98に接触してこれと協働するアーム102を有している。しかしながら、アンビルアセンブリ100は、レバー92には直接接続されていない。レバー92とアンビルアセンブリ100との間の接触は、ローラ98とアーム102の後方表面との物理的接触に限定される。
図に示されるように、アーム84は、ハウジング86内での並進運動の際にアームの末端を撓ませることを可能とする可撓性を有する部分104を有している。アーム84は、継ぎ手106を介してアーム102に接続されている。
アンビルアセンブリ100は更に、その末端部に配置された搭載用ブラケット110を含むブロックアセンブリ108を有している。ブロックアセンブリ108は、ハウジング86内に形成された溝114と協働してその内部をスライドする腕部112を有している(図7参照)。ブロックアセンブリ108は、溝114の後方表面118と協働し接触するように構成されたストップフランジ116を有しており、これによりハウジング86内に於けるブロックアセンブリ108の更なる前方への並進移動を防止する。ブロックアセンブリ108は、ピンアセンブリ120を介してアーム102に接続される。
締め付け、即ちクランピングブロック82は、搭載ブラケット110を囲むように構成され、これに固定されている。クランピングブロック82が搭載ブラケット110に搭載された場合、テープトラックの最も前方となる部分(即ち図13及び14に於いて第二のテープトラック63として示される部分)は、これらの間に形成される。詳細には、搭載ブラケット110の表面122はテープトラック63の一壁面を形成し、同時にクランピングブロック82の内表面はテープトラック63の対向する壁面を形成する。テープトラック60のトラック出口62は、搭載ブラケット110の入口領域124と協働する。ハウジング86に対するブロックアセンブリ108の並進運動は比較的小さいが、テープトラック60のトラック出口62とブラケット/クランピングブロックの配置によって規定される入口領域124との界面は、この動きを可能とする充分な許容度を与えなければならない。一好適実施例に於いては、入口領域124は、第二のテープトラック63内にテープを送ることを容易とするために、漏斗状の形状として形成されている。従って、ガイドホイール96がカム90に従う際には、アーム84及びブロックアセンブリ108の並進運動が成し遂げられる。
以下において論ずるように、本願発明のツール即ち工具は従来技術のツールに対していくつかの利点を有する。その利点とは本ツールが細長い物品の束のまわりにテープを締結し、しかる後にテープを溶着して切断し、その際、物品を束ねる張力の損失がなく、かつ鋭い端縁即ちバリとなるような溶着箇所付近のテープのルーズな切断端部を残すことがない、という点にある。一つの好適な実施例において、ツールの超音波ホーン(ultrasonic horn)はチルト機構(傾け機構)を有し、これにより超音波ホーンは、重なり合った張力を与えられたテープどうしを溶着して細長い物品のまわりに輪状のテープを締結するための第1の位置と、同時に行う超音波切断とテープのルーズな端部の留め付けのための、溶着箇所からある距離を置いて離れた第2の位置とに位置決めされうる。従って超音波エネルギーは2つの連続する瞬間に印加される。即ち、第1に重なりあったテープを溶着して張力を与えた輪を細長い物品のまわりに締結する。そして第2に張力を与えた輪をテープストックから切り離して、切り離したルーズな端部を下側のテープに留め付け溶着して、固定されないルーズな端部や出っ張って尖った端縁部が生じないようにする。その他の2段階の溶着動作も細長い物品のまわりに溶着可能なテープを締結するのに好適であると思われる。例えば超音波ホーンを回転ではない動きによって動かして溶着チップの位置ずらしを行ってもよいし、また2つ以上の溶着チップを用いることもできる。
本ツールのチルト機構を図7を参照して説明する。ホーンアセンブリ74は一対の対向する溝126を有する。該一対の溝126はハウジング12の内部に形成された一対の対向する舌部(不図示)と協働してホーンアセンブリ74をハウジング12内に位置決めし、固定する。ハウジング12内では、ホーンアセンブリ74のハウジング86はハウジング12に対して固定される。超音波溶着ホーン76はハウジング86に対してピボットピン128を介して枢動可能にマウントされる。ホーン76は溶着チップ78の反対側端部に位置する回転可能にマウントされたガイドホイール130を含む。ガイドホイール130は偏心カム132に従動する。カム132は単一の偏心面を有し、該偏心面はホーン76をピン128まわりに溶着位置と切断/留め付け溶着位置との間で枢動させる。
ここで図8を参照すると、溶着位置にある超音波ホーン76が示されている。この位置において、チップ78はアンビル80の垂直に延在する第一の後側部分134と整列している。ピン128を通る水平軸は超音波ホーンの中心を通る水平軸よりも下側にある距離をおいて離間していることに注意すべきである。これにより、チップ78がピボットピン128のまわりに回るとき、チップ78のアンビル80に対する動きはほぼ垂直方向下方となる。図9に示すように、ガイドホイール130がカム132の偏心部分に接触しているとき、超音波ホーン76はピボットピン128まわりに枢動する。この枢動はチップ78がテープ40を間に挟んでカッティングエッジ146に隣接する位置となるように、チップ78をほぼ垂直方向下方に並進運動させる。
ここで図10を参照すると、複数のワイヤ140まわりに巻き回されたテープ40は先頭の自由端141とカートリッジ内のテープストックにつながる末尾端とを有する。ホーン76は最初の溶着142に対向して二点鎖線で示されている。重なり合うテープが溶着142により溶着された後、溶着チップ78が垂直方向下方に変位してクランピングブロック82と隣接するように、ホーン76はピボットピン128まわりに回転する。クランピングブロック82はテープに食い込んでテープを保持する複数の歯144を有する。クランピングブロック82は更にカッティングエッジ146を有する。この垂直方向に変位した位置における超音波ホーンの作用はテープ40をカッティングエッジ146に押しつけ、溶着され張力が付与された輪をカートリッジ内のテープストックから切り離すことである。溶着および切断動作中、テープの張力は矢印Tの方向に保たれる。図11に示すように溶着され張力が付与された輪はテープストックから切り離されている。テープの末端148はテープストックから切り離されると、同時に超音波ホーン76によりその外側端縁部において留め付け溶着される。
溶着動作中にループ状のテープが張力を与えられた状態を保つことを確実にするために、溶着ホーン76は、テープの幅全体にわたって溶着することなく2つの一次溶着142(図12を参照)を形成するように構成されている。テープの幅全体にわたって溶着した場合、溶着動作中に張力が失われる可能性があることを当業者には理解し得るであろう。第二次の留め付け溶着もまた2つの溶着、即ち溶着150を作り出す。この溶着150はテープの末端148を張力が付与された輪の下側の方のテープに固定し、それによってそれを行わなかった場合に切り離し動作により生ずるであろう不都合なルーズな端部が生じないようにする。
ここで、図13〜図16を参照して、工具の動作を詳細に説明する。工具は、完全な1サイクルの間に一連のステップをランすべく好適にプログラムされている。サイクルの第1ステップの間、アンビル80は、図13に示されている「ホーム」ポジションに位置させられる。このホームポジションにおいては、アンビル80は、ハウジング86から最大の距離をもって外方に延出させられており、これにより、ガイドブロック88の表面152は、アーム84の表面154と接触している。この位置において、アンビル80は、互いに他方から最大の距離で離隔させられている。テープが、このテープの先行(前方)側端部141がアンビル上方ほぼ1/16インチで停止するまで、工具を通して供給される(図10〜図11参照)。
その後、アンビル80は、工具を図14に示されている「ガイド」ポジションに位置させるべく、クランピングブロック82に向かって後退させられる。このポジションにおいて、顎部組立体は、物品の束を取り囲むべく閉じている。アンビルがガイドポジションになると、テープは、このテープがアンビル80の屈曲下面136とクランピングブロック82の表面156との間を延在するまで、顎部組立体の内側の周囲をめぐるテープトラック63を通して上方に供給される(図5a参照)。表面156は、歯144を含んでおり、これらの歯は、アンビル80によってそのようなテープがそれらに対して押圧される際に、テープを把持する。
その後、アンビルは、更に引き込まれ、もって、テープ40は、アンビル80の下面136とクランピングブロック82の表面156との間にクランプされると共に、工具は、図15に示されている「クランプ」ポジションに置かれる。
ガイドポジションにおいては、アーム84の表面158がガイドブロック88の丸みを付けられたコーナー160と接触し、これにより、アンビル80が互いに他方に向かって押圧されるということが、理解され得る。クランプポジションにおいては、アーム84の表面162が、ガイドブロック88の表面154,152と接触し、これにより、アンビル80は、より互いに接近するよう押圧される。
テープが、アンビル80の屈曲下面136とクランピングブロック82との間にクランプされると、(駆動機構組立体を作動させる)第2モーター68が、ワイヤー140の束を取り巻いているテープのループに張力を加えるべく逆転させられる。その後、共働しているアンビルとガイドブロックとが、超音波ホーン76のチップ78に向かって並進移動させられ、もって、工具は、図16に示されている「溶着」ポジションに置かれる。この溶着ポジションにおいて、アンビルは、テープの両方の層を超音波ホーン76の溶着チップ78に対して押圧する(図10も参照)。次いで、超音波ホーンは、重ね合わされたテープを一体に溶着するに十分な時間だけ作動させられる。アンビルはほぼ12°の角度を設けられている(図5a参照)一方、溶着チップは平坦であるので、圧力は、テープの両側部に加えられる。この結果、溶着は、図12に示されている位置で行われ、テープの中央では、溶着は起こらない。テープの中央部が、溶着工程の間に溶融しないので、ループ化されているテープにおける張力は、溶着工程の間中維持され得る。
一次溶着がなされた後、アンビルは、溶着チップ78から離れる方向に僅かな距離だけ並進移動させられ、もって、溶着チップ78は、その第2の切断/仮留め溶着ポジションまでピン128の周りで回転することが可能になる。具体的には、アンビルが、溶着チップ78から離れる方向に並進移動し、もって、溶着チップ78は、ほぼ0.100インチだけ下方に変位することが可能になる。超音波ホーンが切断/仮留め溶着ポジションになると、アンビル80とクランピングブロック82とが、切断エッジ146をテープ40と接触させるべく後退させられる。切断エッジ146によって加えられる圧力と(テープを軟らかくする)超音波エネルギーとの組合せは、テープのストックから切り離されつつある、ぴんと張られたループを結果的にもたらす。ぴんと張られたループがテープのストックから切り離されると、超音波ホーン76は、遠端部148をその下にあるテープの層に仮留め溶着し、これにより、固定されていないぶらぶらする端部、又は出っ張っている鋭い縁部が、排除される。切断動作に続いて、工具は、第2サイクルの開始のためにホームポジションに戻る。
代替のアンビルアーム84’が、図17に示されている。この別の実施形態においては、アンビルアーム84’は、ガイドピン166と共働するガイドスロット164を含んでおり、これにより、アンビル80がハウジング86に対して移動させられると、アンビル80は、互いに他方に対して移動する。
代替の顎部組立体が、図18に示されている。具体的には、顎部組立体20’は、細長い物品の束の周りで輪になるべく構成さている上側固定顎部22’を含んでいる。顎部組立体20’は、短い下側可動顎部24’を更に含んでいる。顎部組立体20’の構成は、ある用途における細長い物品を束ねるのを容易にし得る。
本発明が、幾つかの好適な即ち模範的な実施形態を参照して本明細書に記載されているということは、理解されよう。本明細書に記載されている好適な即ち模範的な実施形態は、本発明の意図、精神及び範囲から逸脱することなく、改造され、変形され、追加され又は変更され得、そして、そのような全ての追加、改造、修正及び/又は変更は、以下の請求項の範囲内に含まれるということが、意図されている。

Claims (11)

  1. 細長い物品の束の周りに溶着結合可能なテープを付与するための超音波結束工具であって、
    本体とハンドルとを含むハウジングと、
    前記本体と協働し、前記細長い物品をつかむように形成され、それによって前記テープを前記物品の周りに輪にして巻き付けることができる顎部組立体と、
    前記本体内に支持され、前記顎部組立体に近接して配置された溶着用先端部を含む超音波ホーン部と、
    前記溶着用先端部と協働するように配置されたアンビルであって、前記溶着結合可能なテープの一部が前記溶着用先端部と該アンビルとの間に挟持されるように該テープの一部を受ける少なくとも一つのアンビルとを含み、
    前記溶着用先端部は、前記テープを溶着して前記細長い物品の周りに前記テープを固定することができる第1位置と、前記テープの切断が行われ前記テープの切断された端部を前記輪の下側になるテープに溶着取り付けすることができる前記第1位置から離間した第2位置と、の間を移動可能であり、
    前記超音波ホーン部は前記ハウジングに回転可能に取り付けられており、それによって、前記溶着用先端部が前記第1位置と前記第2位置との間を回転可能とされていることを特徴とする超音波結束工具。
  2. 前記超音波ホーン部は前記溶着用先端部を通って延在する軸線から鉛直方向に離れた点を中心に回転可能であり、それによって、前記点を中心にした前記超音波ホーン部の回転により前記溶着用先端部が前記アンビルに対して垂直上下方向に変位することを特徴とする請求項に記載の工具。
  3. 一対のアンビルアーム部をさらに含み、前記一対のアンビルアーム部のそれぞれは可撓性を有する部分を有しており、前記アンビルアーム部のそれぞれは前記溶着用先端部と協働するように端部に配置されたアンビルを含んでおり、前記アンビルは屈曲部を含んでおり、前記屈曲部は前記溶着用先端部と協働して前記テープの外側縁部において前記テープを溶着結合させ、前記テープの中央部分ではいかなる溶着結合もさせず、それによって、張力を掛けられた前記輪の溶着結合の間、張力を前記輪内に維持することができることを特徴とする請求項1に記載の工具。
  4. 前記細長い物品を束ねている間、前記アンビルと協働するように構成され配置されたクランピングブロックをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の工具。
  5. 前記クランピングブロックは複数の歯部を有する表面を含み、前記歯部はその上に載せられた前記テープと係合して前記テープを把持するように配置されており、前記クランピングブロックは、前記溶着用先端部が前記第2位置にあるときに前記テープと接触するように配置された切断刃部を更に含んでいることを特徴とする請求項に記載の工具。
  6. 前記テープを供給するためのカートリッジを更に含み、前記カートリッジは前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられるように構成されており、前記ハウジングは前記カートリッジから前記顎部組立体への前記テープの移送を行うテープ駆動機構を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の工具。
  7. 前記ハウジングに回転可能に取り付けられた駆動ホイールを更に含み、前記カートリッジはバネ付勢されたホイールを含み、前記バネ付勢されたホイールは前記駆動ホイールと協働する位置に配置され、それによって、テープを前記カートリッジから繰り出すことができることを特徴とする請求項に記載の工具。
  8. 前記カートリッジはたるみ引き締め領域を含んでおり、前記駆動ホイールは前記輪に張力を与えるために逆方向に駆動可能であり、そして前記テープを前記カートリッジの前記たるみ引き締め領域内へ引き込ませることを特徴とする請求項に記載の工具。
  9. 複数の細長い物品を束ねる方法であって、
    第1自由端部を有する溶着結合可能なテープを前記物品の周りに巻き、前記物品の周りに延在し且つ前記第1自由端部を越えて延在するテープの輪を形成し、それによって、テープの重複部分を設ける工程と、
    前記テープの重複部分に沿う第1位置において前記重複部分のテープの超音波溶着結合を行うための超音波溶着用先端部と前記重複部分のテープとを位置決めする工程と、
    前記重複部分のテープを前記第1位置において溶着結合する工程と、
    前記溶着用先端部を前記重複部分に沿う第2位置へ移動させる工程と、
    前記テープを前記第2位置において切断して第2遠位端部を設け、前記第2遠位端部を前記輪の下側になるテープに溶着結合して前記第2遠位端部を前記下側になるテープに固定する工程とを含み、
    前記超音波溶着用先端部は、回転可能な超音波ホーン部上に設けられており、
    前記溶着用先端部を前記テープの重複部分に沿う第2位置へ移動させる前記工程は、前記ホーン部を回転させる工程から成り、前記第2位置における前記テープの切断においては、切断刃部を前記第2位置に配置し、超音波エネルギーを前記テープに与え、かつ、前記テープを前記切断刃部に押圧することを含むことを特徴とする、方法。
  10. 前記第1位置において溶着結合する工程は、前記テープの幅方向に非連続的な溶着結合をする工程を含み、それによって、溶着結合の間、前記輪に張力を維持することができることを特徴とする請求項に記載の方法。
  11. 前記第2位置において溶着結合する工程は、前記テープの幅方向に複数の溶着留めを行い、前記第2遠位端部を前記輪の下側になるテープに固定する工程を含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
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