JP3808424B2 - Pll回路および位相同期方法 - Google Patents

Pll回路および位相同期方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信装置などに搭載されるPLL(Phase Locked Loop)回路およびそのPLL回路において行われる位相同期方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
PLL回路は、外部(例えば外部網)より入力された基準クロックと内部の発振器の出力との位相差が一定になるように、内部の発振器に対してフィードバック制御をかけることで、基準クロックに同期した発振器出力を得るものであって、通信装置などにおいて広く使用されている。例えば、特許文献1には、無線装置の局部発振器に使用されているPLL回路が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載のPLL回路におけるPLL機能部の基本構成は、入力電圧に応じて発振周波数が制御される電圧制御発振器と、一方の入力に外部の基準発振器の出力またはそれを分周した信号(基準クロック)が供給され、他方の入力に電圧制御発振器の出力(比較クロック)が供給され、これら入力の位相比較を行う位相比較器とからなり、この位相比較器の出力を積分して得られる直流電圧が電圧制御発振器の入力制御電圧としてフィードバックされるようになっている。電圧制御発振器の入力段には、不要な交流成分を除去するためのフィルタが設けられている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−114858号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来のPLL回路には以下のような問題がある。
【0006】
基準クロックのクロック断を生じた場合は、クロック切り替えが行われる。例えば、外部網より抽出した基準クロックのクロック断を生じた場合は、他の外部網への切り替えを行ったり、通信装置内で生成する自走クロックに切り替えたりする。このようなクロック切り替えが行われた場合、位相比較器では、復旧後の基準クロックと比較クロックの位相比較が行われる。このとき、クロック切り替えのタイミングによっては、復旧後の基準クロックと比較クロックの位相差が基準クロックのクロック周期の1/2より大きくなって、電圧制御発振器が過剰制御される場合がある。そのような動作の一例を図17に示す。
【0007】
図17に示す例では、基準クロックはクロックR1、R2と順次入力されて、クロックR2の入力後にクロック断を生じている。復旧後は、クロックR3、R4が順次入力されている。比較クロックは、クロックC1〜C5が順次入力されている。クロック断前までは、クロックR1とクロックC1、クロックR2とクロックC2がそれぞれ位相比較されており、それらクロックの位相差は基準クロックのクロック周期の1/2より小さい。よって、電圧制御発振器における過剰な制御は生じない。しかしながら、復旧後は、クロックR3とクロックC3が位相比較されるが、それらクロックの位相差は基準クロックのクロック周期の1/2より大きくなってしまい、その結果、電圧制御発振器が過剰制御されることになる。このような電圧制御発振器の過剰制御は、位相同期までの時間を長引かせる結果となる。
【0008】
上記の電圧制御発振器が過剰制御される問題は、外部網から抽出した基準クロックに電源変動等の要因によりノイズが発生してクロックが乱れた場合においても生じる。
【0009】
本発明の目的は、上記の問題を解決し、クロック断やノイズが生じても、電圧制御発振器が過剰制御されることなく短時間に位相同期をとることのできる、PLL回路および位相同期方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のPLL回路は、入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器と、外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記発振器から発振された比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行い、該位相比較結果が前記入力制御電圧としてフィードバックされる位相比較器と、前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように強制的に制御する位相差検出補正回路とを有し、前記位相比較器が、前記基準クロックの立ち上がりエッジを検出した基準クロックラッチ信号と前記比較クロックの立ち上がりエッジを検出した比較クロックラッチ信号とに基づいて、前記基準クロックと前記比較クロックの位相比較を行い、前記位相差検出補正回路が、前記位相比較器から前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号がそれぞれ入力され、該入力された基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号の位相差幅が、前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記基準クロックラッチ信号または前記比較クロックラッチ信号に前記入力制御電圧を所定の電位とするための擬似パルスを挿入することを特徴とする。
【0012】
また、前記位相差検出補正回路は、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号のうちの一方のラッチ信号の立ち上がりエッジから他方のラッチ信号の立ち上がりエッジまでの間をカウントする立ち上がりエッジ間検出回路を有し、前記立ち上がりエッジ間検出回路は、前記カウントの値が前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記基準クロックラッチ信号に前記擬似パルスを挿入するように構成してもよい。さらに、前記位相差検出補正回路は、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号のうちの一方のラッチ信号の立ち下がりエッジから他方のラッチ信号の立ち下がりエッジまでの間をカウントする立ち下がりエッジ間検出回路を有し、前記立ち下がりエッジ間検出回路は、前記カウントの値が前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記比較クロックラッチ信号に前記擬似パルスを挿入するように構成してもよい。
【0013】
本発明の別のPLL回路は、入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器と、外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記発振器から発振された比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行い、該位相比較結果が前記入力制御電圧としてフィードバックされる位相比較器と、前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように強制的に制御する位相差検出補正回路とを有し、前記位相比較器は、前記基準クロックと前記比較クロックのうちの一方のクロックの立ち上がりエッジで立ち上がり、他方のクロックの立ち上がりエッジで立ち下がる位相差信号を出力し、前記位相差検出補正回路は、前記位相差信号および比較クロックをそれぞれ入力とする第1の補正制御回路と、前記位相差信号および基準クロックをそれぞれ入力とする第2の補正制御回路とを有し、前記第1の補正制御回路は、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記比較クロックの立ち上がりエッジが入力された場合は、前記基準クロックの、該入力された比較クロックの立ち上がりエッジの直後に、前記入力制御電圧を所定の電位とするための第1の補正パルスを挿入し、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記比較クロックの立ち下がりエッジを検出した場合には、その後に前記比較クロックの立ち上がりエッジが入力されても前記第1の補正パルスの挿入は行わないように構成され、前記第2の補正制御回路は、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記基準クロックの立ち上がりエッジが入力された場合は、前記比較クロックの、該入力された基準クロックの立ち上がりエッジの直後に、前記入力制御電圧を所定の電位とするための第2の補正パルスを挿入し、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記基準クロックの立ち下がりエッジを検出した場合には、その後に前記基準クロックの立ち上がりエッジが入力されても前記第2の補正パルスの挿入は行わないように構成されていることを特徴とする
【0014】
本発明の位相同期方法は、入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器から比較クロックを発振する第1のステップと、外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記第1のステップで発振した前記比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行って、該位相比較結果を前記入力制御電圧としてフィードバックする第2のステップと、前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように制御する第3のステップとを含み、前記第2のステップは、前記基準クロックの立ち上がりエッジを検出した基準クロックラッチ信号と前記比較クロックの立ち上がりエッジを検出した比較クロックラッチ信号とに基づいて、前記基準クロックと前記比較クロックの位相比較を行うステップであり、前記第3のステップは、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号の位相差幅が、前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記基準クロックラッチ信号または前記比較クロックラッチ信号に前記入力制御電圧を所定の電位とするための擬似パルスを挿入するステップであることを特徴とする。
【0016】
また、前記第3のステップは、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号のうちの一方のラッチ信号の立ち上がりエッジから他方のラッチ信号の立ち上がりエッジまでの間をカウントし、該カウントの値が前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記基準クロックラッチ信号に前記擬似パルスを挿入するステップを含んでいてもよい。さらに、前記第3のステップは、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号のうちの一方のラッチ信号の立ち下がりエッジから他方のラッチ信号の立ち下がりエッジまでの間をカウントし、該カウントの値が前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記比較クロックラッチ信号に前記擬似パルスを挿入するステップを含んでいてもよい。
【0017】
本発明の別の位相同期方法は、入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器から比較クロックを発振する第1のステップと、外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記第1のステップで発振した前記比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行って、該位相比較結果を前記入力制御電圧としてフィードバックする第2のステップと、前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように制御する第3のステップとを含み、前記第2のステップは、前記基準クロックと前記比較クロックのうちの一方のクロックの立ち上がりエッジで立ち上がり、他方のクロックの立ち上がりエッジで立ち下がる位相差信号を出力するステップを含み、前記第3のステップは、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記比較クロックの立ち上がりエッジが入力された場合に、前記基準クロックの、該入力された比較クロックの立ち上がりエッジの直後に、前記入力制御電圧を所定の電位とするための補正パルスを挿入するステップと、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記比較クロックの立ち下がりエッジを検出した場合に、その後に前記比較クロックの立ち上がりエッジが入力されても前記補正パルスの挿入は行わないステップとを含むことを特徴とする
【0018】
本発明のさらに別の位相同期方法は、入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器から比較クロックを発振する第1のステップと、外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記第1のステップで発振した前記比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行って、該位相比較結果を前記入力制御電圧としてフィードバックする第2のステップと、前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように制御する第3のステップとを含み、前記第2のステップは、前記基準クロックと前記比較クロックのうちの一方のクロックの立ち上がりエッジで立ち上がり、他方のクロックの立ち上がりエッジで立ち下がる位相差信号を出力するステップを含み、前記第3のステップは、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記基準クロックの立ち上がりエッジが入力された場合に、前記比較クロックの、該入力された基準クロックの立ち上がりエッジの直後に、前記入力制御電圧を所定の電位とするための補正パルスを挿入するステップと、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記基準クロックの立ち下がりエッジを検出した場合に、その後に前記基準クロックの立ち上がりエッジが入力されても前記補正パルスの挿入は行わないステップとを含むことを特徴とする
【0019】
上記のとおりの本発明においては、クロック断やノイズが生じて、基準クロックと位相比較クロックの位相差が所定のクロック周期(基準クロックのクロック周期)の1/2より大きくなった場合は、入力制御電圧が所定の電位(中間電位)となるように強制的に制御され、この制御の後は、所定のクロック周期の1/2以内に存在するクロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較が行われることとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施形態であるPLL回路の構成を示すブロック図である。このPLL回路は、位相比較器3、ループフィルタ5、VCXO(電圧制御水晶発振器)7および分周器9からなるPLL機能部15と、基準クロックのクロック周期の1/2以内に存在するクロックの立ち上がりエッジ同士を比較するように、位相比較器3における位相比較対象クロックを補正する位相差検出補正回路10とを有する。
【0022】
位相比較器3は、例えばポジティブエッジ・トリガ型位相比較器であって、不図示の外部網から抽出した基準クロック1と分周器9の出力である上りデータ送信用クロック(比較クロック)2の位相差を、それぞれの立ち上がりエッジにて比較し、その比較結果である位相誤差信号4をループフィルタ5に供給する。また、位相比較器3は、基準クロック1の立ち上がりエッジ入力を検出した基準クロックラッチ信号11と、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジ入力を検出した上りデータ送信用クロックラッチ信号12をそれぞれ位相差検出補正回路10に供給する。
【0023】
ループフィルタ5は、位相比較器3から入力された位相誤差信号4にフィルタリングを施して直流成分に変換し、その変換結果に応じた電圧制御信号6をVCXO7に供給する。VCXO7は、ループフィルタ5から入力された電圧制御信号6に応じて発振周波数が変化するものであって、その出力クロック8は分周器9および位相検出補正回路10にそれぞれ供給されている。分周器9は、VCXO7から入力された出力クロック8を分周した上りデータ送信用クロック2を出力する。
【0024】
位相差検出補正回路10は、位相比較器3から入力された基準クロックラッチ信号11および上りデータ送信用クロックラッチ信号12の位相差幅から、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の位相比較対象クロックの位相差が予め与えられている基準クロック1のクロック周期の1/2以上である否かを判断し、1/2以上であると判断した場合は、基準クロック入力ラッチ制御信号13または上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14を位相比較器3に供給して、VCXO7への入力制御電圧が所定の電位(中間電位)になるように強制的に制御する(位相比較対象クロックの補正)。
【0025】
通常、基準クロックラッチ信号11の立ち上がりエッジから上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち上がりエッジまでの間をこれらの信号の位相差幅とする場合において、位相差幅が基準クロック1のクロック周期の1/2以内である場合は、位相比較対象クロックの位相差は基準クロック1のクロック周期の1/2以上となり、反対に、位相差幅が基準クロック1のクロック周期の1/2より大きい場合は、位相比較対象クロックの位相差は基準クロック1のクロック周期の1/2より小さくなる。基準クロックラッチ信号11の立ち下がりエッジから上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち下がりエッジまでの間をこれらの信号の位相差幅とする場合も同様である。
【0026】
上述した本実施形態のPLL回路において、VCXO7の発振周波数の制御は基本的には従来と同じである。その動作を簡単に説明すると、位相比較器3は、基準クロック1の立ち上がりエッジで位相比較を開始し、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち上がりエッジで位相比較を終了するようになっており、この位相比較中、基準クロック1の立ち上がりエッジに対して上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち上がりエッジが前に位置する場合は”Low”レベルを出力し、反対に後ろに位置する場合は”High”レベルを出力する。VCXO7は、位相比較器3の出力である位相誤差信号4が”High”レベルになると発振周波数を早め、反対に位相誤差信号4が”Low”レベルになると発振周波数を遅くする。この制御を繰り返すことで、最終的に基準クロック1と上りデータ送信用クロックラッチ信号12の位相差が一定となって、位相同期が完了する。
【0027】
本実施形態のPLL回路では、上記の位相同期動作に加えて、位相同期補正回路10による以下のような位相比較対象クロックの補正により、クロック断やノイズが生じた場合でも短時間に位相同期を行うことが可能になっている。
【0028】
例えば、基準クロック1のクロック断が生じてクロック切り替えが行われた場合に、位相比較器3では、復旧後の基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の位相差が検出される。このとき、クロック切り替えのタイミングによっては、図2(a)に示すように、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の位相比較対象クロックA1、B1における位相差P1が基準クロック1のクロック周期Tの1/2より大きくなる。この状態からVCXO7の発振周波数を制御して基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の同期を取ることは、VCXO7の過剰制御となる。
【0029】
そこで、図2(a)に示した状態になった場合は、位相差検出補正回路10が、図2(b)に示すように、基準クロック1のクロックA1と上りデータ送信用クロック2のクロックB2とが位相比較対象クロックとなるように、位相比較器3における位相比較対象クロックを補正する。これにより、位相比較器3は、基準クロック1のクロックA1と上りデータ送信用クロック2のクロックB2の位相差を検出するようになる。この場合の位相比較対象クロックA1、B2における位相差P2(<P1)は、基準クロック1のクロック周期Tの1/2より小さい。よって、図2(a)に示した状態に比べて、VCXO7における発振周波数の制御をより短時間で行うことが可能となる。
【0030】
上述した位相差検出補正回路10による位相比較対象クロックの補正によれば、クロック断のために基準クロック1のクロック切り替えを行った場合や基準クロック1に電源電圧変動等の要因によってノイズが発生してクロックが乱れた場合でも、位相比較器3は、常に、基準クロック1のクロック周期Tの1/2以内の間に存在する位相比較対象クロックの立ち上がりエッジ同士を比較することができる。よって、VCXO7における過剰な制御を防止することができる。
【0031】
次に、位相差検出補正回路10および位相比較器3の具体的な構成および動作について詳細に説明する。
【0032】
図3に、位相差検出補正回路10の具体的な構成を示す。図3を参照すると、位相差検出補正回路10は、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21およびラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22を有する。これら検出回路21、22にはそれぞれ、VCXO7から出力クロック8が入力されているとともに、位相比較器3から基準クロックラッチ信号11および上りデータ送信用クロックラッチ信号12が入力されている。
【0033】
ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21は、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の間の位相差を検出するのではなく、それらクロックの立ち上がりエッジの入力を検出した、基準クロックラッチ信号11と上りデータ送信用クロックラッチ信号12の間の位相差幅、すなわち基準クロックラッチ信号11の立ち上がりエッジから上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち上がりエッジの間の幅を検出する。また、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21は、その検出した位相差幅が予め与えられている基準クロック1のクロック周期の1/2以内であるか否かを判断し、1/2以内である場合は、基準クロック入力ラッチ制御信号13を位相比較器3に供給して位相比較対象クロックの補正を行う。
【0034】
一方、ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22は、基準クロックラッチ信号11の立ち下がりエッジから上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち下がりエッジの間の位相差幅を検出する。また、ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22は、その検出した位相差幅が予め与えられている基準クロック1のクロック周期の1/2以内であるか否かを判断し、1/2以内である場合は、上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14を位相比較器3に供給して位相比較対象クロックの補正を行う。
【0035】
上記の検出回路21、22による位相比較対象クロックの補正によって、位相比較器3では、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の間の位相差を検出するにあたって、基準クロック1のクロック周期の1/2以内にある位相比較対象クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行うことが可能になる。
【0036】
図4に、位相比較器3の内部構成の一例を示す。図4を参照すると、位相比較器3は、基準クロックラッチ回路31、AND回路32、上りデータ送信用クロックラッチ回路33、OR回路34、スリーステート35からなる。基準クロックラッチ回路31は、基準クロック1の立ち上がりエッジの入力を検出した基準クロックラッチ信号11を出力する。上りデータ送信用クロックラッチ回路33は、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジの入力を検出した上りデータ送信用クロックラッチ信号12を出力する。
【0037】
スリーステート35は、基準クロックラッチ回路31から入力される基準クロックラッチ信号11と上りデータ送信用クロックラッチ回路33から入力される上りデータ送信用クロックラッチ信号12とに基づいて位相比較を行い、基準クロック1に対して上りデータ送信用クロック2の位相が進んでいるときは、位相誤差信号4を”High”レベルにし、反対に基準クロック1に対して上りデータ送信用クロック2の位相が遅れているときは、位相誤差信号4を”Low”レベルにする。また、スリーステート35は、位相比較を行っていない場合、すなわち基準クロック1と上りデータ送信用クロック2が同期状態にある場合は、位相誤差信号4を中間のレベル(このレベルでは、入力制御電圧が中間電位となる)にする。
【0038】
AND回路32は、一方の入力に上りデータ送信用クロックラッチ回路33から上りデータ送信用クロックラッチ信号12が供給され、他方の入力にラッチ信号立ち上がりエッジ間カウンタ21から基準クロック入力ラッチ制御信号13が供給されており、これら入力の論理積をとったもの基準クロックラッチ回路31に供給する。OR回路34は、一方の入力に基準クロックラッチ回路31から基準クロックラッチ信号11が供給され、他方の入力にラッチ信号立ち下がりエッジ間カウンタ22から上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14が供給されており、これら入力の論理和をとったものを基準クロックラッチ回路31に供給する。
【0039】
次に、上述した位相比較器3および位相差検出補正回路10における動作について、クロック断を生じた場合と、ノイズが発生した場合を例に挙げて具体的に説明する。ここでは、位相比較器3としてポジティブエッジ・トリガ型位相比較器を用い、入力クロック立ち上がりエッジ検出による位相比較を行うものとして説明する。
【0040】
(クロック断が生じた場合の動作)
図5は、図1に示したPLL回路の、位相差検出補正回路10による位相比較対象クロックの補正動作を伴わない場合の動作を説明するための図である。外部網から抽出した基準クロック1のクロック断を生じた場合、基準クロック1は他の伝送路から抽出したクロックまたは、自走クロックに切り替わり、そのクロック切り替え中はクロック断が発生する。図5には、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2が同期した状態において基準クロック1のクロック断を生じてクロック切り替えが行われる過程が示されている。以下、図5を参照して位相同期動作を説明する。
【0041】
図5の▲1▼には、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2が同期した状態において生成される、基準クロックラッチ信号11と上りデータ送信用クロックラッチ信号12が示されている。この場合の基準クロックラッチ信号11と上りデータ送信用クロックラッチ信号12は、位相比較器3によって以下のような手順で生成される。
【0042】
まず、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”High”レベルにする。次いで、基準クロックラッチ回路31が、基準クロック1の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする。次いで、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、基準クロックラッチ信号11の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする。そして、基準クロックラッチ回路31が、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする。このとき、上りデータ送信用クロックラッチ回路33の出力である上りデータ送信用クロックラッチ信号12は”Low”レベルになっているため、そのまま”Low”レベルが維持される。
【0043】
図5の▲2▼には、基準クロック1の立ち上がりエッジの直後にクロック断を生じた場合に生成される、基準クロックラッチ信号11と上りデータ送信用クロックラッチ信号12が示されている。この場合の基準クロックラッチ信号11と上りデータ送信用クロックラッチ信号12は、位相比較器3によって以下のような手順で生成される。
【0044】
まず、基準クロックラッチ回路31が基準クロック1の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする。次いで、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”High”レベルにする。次いで、基準クロックラッチ回路31が、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”High”レベルを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする。そして、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、基準クロックラッチ信号11の”High”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする。このとき、基準クロックラッチ回路31の出力である基準クロックラッチ信号11は”High”レベルになっているため、そのまま”High”レベルが維持される。
【0045】
以上の図5の▲1▼および▲2▼の場合において、スリーステート35の出力である位相誤差信号4には、PLL機能部15がロック状態において細いパルスが発生するが、それらパルスのレベルはループフィルタ5にて打ち消されるレベルであるためPLL動作にほとんど影響しない。
【0046】
図5の▲3▼には、基準クロック1のクロック断が生じ、その復旧までに上りデータ送信用クロック2が位相比較器3に入力された場合の、基準クロックラッチ信号11と上りデータ送信用クロックラッチ信号12が示されている。この場合の基準クロックラッチ信号11と上りデータ送信用クロックラッチ信号12は、位相比較器3によって以下のような手順で生成される。
【0047】
基準クロック1の復旧までに上りデータ送信用クロック2が位相比較器3に入力された場合は、上りデータ送信用クロックラッチ回路33は、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”High”レベルにする。この入力ラッチ状態が、クロック切り替え後に基準クロック1が入力されるまで維持される。
【0048】
クロック切り替え後に基準クロック1が入力されると、基準クロックラッチ回路31が基準クロック1の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする。次いで、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、基準クロックラッチ信号11の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする。そして、基準クロックラッチ回路31が、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする。なお、この場合は、基準クロックラッチ信号11が”High”レベルになった直後に、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力されているため、その立ち上がりエッジ入力に応じて上りデータ送信用クロックラッチ信号12が”High”レベルになる。
【0049】
上記の図5の▲3▼の場合は、位相比較器3における位相比較対象クロックの位相差は、基準クロック1のクロック周期の1/2より大きくなる。このため、基準クロック1の復旧後は、図6に示すように、位相比較器3は、入力された基準クロック1の立ち上がりエッジと、前回入力された上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジとの位相比較を行うことになる。この結果、位相比較器3は、基準クロック1のクロック周期の1/2以上の位相差を有する位相比較対象クロックの立ち上がりエッジ同士を位相比較することになり、VCXO7が過剰制御されることになる。
【0050】
本実施形態のPLL回路では、上記のようなVCXO7における過剰制御を防止するために、基準クロック1の復旧後においても、位相比較器3が基準クロック1のクロック周期の1/2内にある位相比較対象クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行うように、位相差検出補正回路10が位相比較器3における位相比較対象クロックの補正を行う。
【0051】
図7に、位相差検出補正回路10による位相比較対象クロックの補正を伴う位相同期動作の一例を示す。この図7にも、図5に示した例と同様、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2が同期した状態において基準クロック1のクロック断を生じてクロック切り替えが行われる過程が示されている。
【0052】
図7を参照すると、基準クロック1のクロック断後、その復旧までに上りデータ送信用クロック2が位相比較器3に入力されているので、上りデータ送信用クロックラッチ回路33は、その上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”High”レベルにする。この入力ラッチ状態が、クロック切り替え後に基準クロック1が入力されるまで維持される。
【0053】
クロック切り替え後に基準クロック1が入力されると、基準クロックラッチ回路31が基準クロック1の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする(図7のAの時点)。次いで、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、基準クロックラッチ信号11の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする(図7のBの時点)。そして、基準クロックラッチ回路31が、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする(図7のCの時点)。ここまでの動作は、図5の▲3▼の場合と同じである。
【0054】
本実施形態では、さらに位相差検出補正回路10による以下のような位相比較対象クロックの補正が行われる。
【0055】
ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21は、基準クロックラッチ信号11が”High”レベルになった時点(図7のCの時点)から、VCXO7の出力クロック8に基づいてカウントを開始する。その後、基準クロックラッチ信号11が”High”レベルになった直後に、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力され、その立ち上がりエッジ入力に応じて上りデータ送信用クロックラッチ信号12が”High”レベルになる(図7のDの時点)。ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21は、上りデータ送信用クロックラッチ信号12が”High”レベルになった時点(図7のDの時点)でカウントを停止する。
【0056】
ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22におけるカウントも、立ち下りエッジ間のカウントを行う以外は、上記のラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21の場合と同様に行われる。すなわち、このラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22の場合は、基準クロックラッチ信号11の立ち下りエッジから上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち下りエッジまでの間がカウントされる。
【0057】
ここで、位相比較対象クロックが、例えば図6に示したクロック断後の動作のように誤認識されている場合は、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21のカウント値またはラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22のカウント値が基準クロック1のクロック周期の1/2以内となる。一方、位相比較対象クロックが正常に認識されている場合は、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21のカウント値が基準クロック1のクロック周期の1/2より大きくなる、または基準クロックラッチ信号11の立ち上がりエッジから上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち上がりエッジ間に、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち下がりエッジが発生する、もしくはラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22のカウント値が基準クロック1のクロック周期の1/2より大きくなる、または基準クロックラッチ信号11の立ち下がりエッジから上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち下がりエッジ間に、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち下がりエッジが発生する。本実施形態では、ラッチ信号立ち上がりエッジ間カウンタ21は、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち下がりエッジが入力されると、カウント値がクリアされ、ラッチ信号立ち下がりエッジ間カウンタ22は、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の立ち上がりエッジが入力されると、カウント値がクリアされるようになっている。
【0058】
図7に示した例では、基準クロック1の復旧後、位相比較対象クロックが誤認識されている状態にあるので、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21のカウント値またはラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22のカウント値が基準クロック1のクロック周期の1/2以内となる。以下、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21のカウント値が基準クロック1のクロック周期の1/2以内となっているものとして、引き続き動作説明を行う。
【0059】
カウント値が基準クロック1のクロック周期の1/2以内であるので、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21は、基準クロック入力ラッチ制御信号13を”Low”レベルにする。基準クロックラッチ回路31は、基準クロック入力ラッチ制御信号13が”Low”レベルになると、基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする(図7のEの時点)。上りデータ送信用クロックラッチ回路33は、基準クロックラッチ信号11の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする(図7のFの時点)。基準クロックラッチ回路31は、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”Low”レベルを検出すると、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする(図7のGの時点)。このとき、上りデータ送信用クロックラッチ回路33では、OR回路34の出力が”High”レベルになるが、上りデータ送信用クロックラッチ信号12は”Low”レベルになっているので、そのまま”Low”レベルが維持される。その後、ラッチ信号立ち上がりエッジ間カウンタ21は、基準クロック入力ラッチ信号11の立ち下がりエッジを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ制御信号13を”High”レベルに戻す。この結果、位相誤差信号4が強制的に中間電位とされ、誤った基準クロック1への追従を防止することができる。
【0060】
上述した位相比較対象クロックの補正動作を、図4に示した構成で説明すると次のようなこととなる。
【0061】
図7に示したD〜Eの間では、基準クロックラッチ回路31が立ち上がりエッジ検出状態にあり、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が立ち上がりエッジ入力ラッチ状態にある。この状態において、AND回路32では、一方の入力に供給されている基準クロック入力ラッチ制御信号13が”High”レベルになり、他方の入力に供給されている上りデータ送信用クロックラッチ信号12が”High”レベルになるので、その出力は”High”レベルになる。また、OR回路34では、一方の入力に供給されている基準クロックラッチ信号11が”High”レベルになり、他方の入力に供給されている上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14が”Low”レベルになるので、その出力は”High”レベルになる。
【0062】
図7に示したEの時点において、基準クロック入力ラッチ制御信号13のレベルが”High”レベルから”Low”レベルになると、AND回路32の出力レベルが”High”レベルから”Low”レベルになり、基準クロックラッチ回路31は立ち上がりエッジ検出状態から立ち上がりエッジ入力ラッチ状態に遷移する。これにより、疑似パルスが挿入された基準クロックラッチ信号11(図7に示したEの時点での立ち下りエッジに対応する)が、基準クロックラッチ回路31からOR回路34に入力されることになる。
【0063】
疑似パルスが挿入された基準クロックラッチ信号11(ここでは”Low”レベル)の入力によってOR回路34の出力レベルが”High”レベルから”Low”レベルになると、上りデータ送信用クロックラッチ回路33では、立ち上がりエッジ入力ラッチ状態が解除され、図7のFの時点で上りデータ送信用クロックラッチ信号12は”High”レベルから”Low”レベルになる。
【0064】
(ノイズが生じた場合の動作)
図8は、図1に示したPLL回路の、位相差検出補正回路10による位相比較対象クロックの補正動作を伴わない場合の動作を説明するための図である。図8には、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2が同期した状態で、基準クロック1に例えば電源電圧変動によってノイズが発生した場合の過程が示されている。以下、図8を参照して位相同期動作を説明する。
【0065】
基準クロック1にノイズNが発生すると、位相比較器3では、このノイズNと上りデータ送信用クロック2との位相比較が行われる。具体的には、基準クロック1にノイズNが発生したことにより、基準クロックラッチ回路31が、ノイズNの立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする(図8のAの時点)。この後、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力され、その入力タイミングで、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”High”レベルにする(図8のBの時点)。次いで、基準クロックラッチ回路31が、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”High”レベルを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする(図8のCの時点)。次いで、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、基準クロックラッチ信号11の”High”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする(図8のDの時点)。その後、本来の基準クロック1の立ち上がりエッジが入力され、基準クロックラッチ回路31が、その入力タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする(図8のEの時点)。
【0066】
上記の場合、ノイズNの発生以降は、位相比較器3における位相比較対象クロックの位相差は、基準クロック1のクロック周期の1/2より大きくなる。具体的には、図9に示すように、ノイズNの発生以降は、位相比較器3は、入力された基準クロック1の立ち上がりエッジと、次回入力される上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジとの位相比較を行うことになる。この結果、位相比較器3は、基準クロック1のクロック周期の1/2以上の位相差を有する位相比較対象クロックの立ち上がりエッジ同士を位相比較することになり、VCXO7が過剰制御されることになる。
【0067】
本実施形態のPLL回路では、上記のようなVCXO7における過剰制御を防止するために、ノイズNの発生以降においても、位相比較器3が基準クロック1のクロック周期の1/2内にある位相比較対象クロックの立ち上がりエッジ同士の位相差を比較するように、位相差検出補正回路10が位相比較器3における位相比較対象クロックの補正を行う。
【0068】
図10に、位相差検出補正回路10による位相比較対象クロックの補正を伴う位相同期動作の一例を示す。この図10にも、図8に示した例と同様、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2が同期した状態で、基準クロック1に例えば電源電圧変動によってノイズNが発生した場合の過程が示されている。
【0069】
図10を参照すると、基準クロック1にノイズNが発生すると、まず、位相比較器3が、ノイズNの立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする(図10のAの時点)。この後、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力されるので、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、その入力タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”High”レベルにする(図10のBの時点)。次いで、基準クロックラッチ回路31が、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”High”レベルを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする(図10のCの時点)。そして、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、基準クロックラッチ信号11の”High”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする(図10のDの時点)。
【0070】
ここまでの動作は、図7のA〜Dにおける動作と同じである。本実施形態では、さらに位相差検出補正回路10による以下のような位相比較対象クロックの補正が行われる。
【0071】
ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22は、上りデータ送信用クロックラッチ信号12が”Low”レベルになった時点(図10のDの時点)から、VCXO7の出力クロック8に基づいてカウントを開始する。その後、本来の基準クロック1の立ち上がりエッジが入力され、基準クロックラッチ回路31が、その入力タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする(図10のEの時点)。ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22は、基準クロックラッチ信号11が”Low”レベルになった時点(図10のDの時点)でカウントを停止する。図10に示した例では、ノイズN発生後、位相比較対象クロックが誤認識されている状態にあるので、ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22のカウント値は基準クロック1のクロック周期の1/2以内となる。
【0072】
カウント値が基準クロック1のクロック周期の1/2以内であるので、ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22は、上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14を”High”レベルにする。上りデータ送信用クロックラッチ回路33は、上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14が”High”レベルになると、上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”High”レベルにする(図10のFの時点)。基準クロックラッチ回路31は、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”High”レベルを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする(図10のGの時点)。上りデータ送信用クロックラッチ回路33は、基準クロックラッチ信号11の”High”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする(図10のHの時点)。このとき、基準クロックラッチ回路31では、AND回路34の出力が”Low”レベルになるが、基準クロックラッチ信号11は”High”レベルになっているので出力レベルは変化しない。
【0073】
上記の後、ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路22は、基準クロック入力ラッチ信号11の立ち下がりエッジを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14を”Low”レベルに戻す。この結果、位相誤差信号4が強制的に中間電位とされ、誤った基準クロック1への追従を防止することができる。
【0074】
上述した位相比較対象クロックの補正動作を、図4に示した構成で説明すると次のようなこととなる。
【0075】
図10に示したE〜Fの間では、基準クロックラッチ回路31が立ち上がりエッジ入力ラッチ状態にあり、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が立ち上がりエッジ検出状態にある。この状態において、AND回路32では、一方の入力に供給されている基準クロック入力ラッチ制御信号13が”High”レベルになり、他方の入力に供給されている上りデータ送信用クロックラッチ信号12が”Low”レベルになるので、その出力は”Low”レベルになる。また、OR回路34では、一方の入力に供給されている基準クロックラッチ信号11が”Low”レベルになり、他方の入力に供給されている上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14が”Low”レベルになるので、その出力は”Low”レベルになる。
【0076】
図10に示したFの時点において、上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号14のレベルが”Low”レベルから”High”レベルになると、OR回路34の出力レベルが”Low”レベルから”High”レベルになり、上りデータ送信用クロックラッチ回路33は、立ち上がりエッジ検出状態から立ち上がりエッジ入力ラッチ状態に遷移する。これにより、疑似パルスが挿入された上りデータ送信用クロックラッチ信号12(図10に示したFの時点での立ち上がりエッジに対応する)が、上りデータ送信用クロックラッチ回路33からAND回路32に入力されることになる。
【0077】
疑似パルスが挿入された上りデータ送信用クロックラッチ信号12(ここでは”High”レベル)の入力によってAND回路32の出力レベルが”Low”レベルから”High”レベルになると、基準クロックラッチ回路31では、図10のGの時点で立ち上がりエッジ入力ラッチ状態が解除され、図10のHの時点で上りデータ送信用クロックラッチ信号12は”High”レベルから”Low”レベルになる。
【0078】
次に、上述した「クロック断を生じた場合」の動作で、クロック断後の基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の位相比較対象クロックの位相差が基準クロック1のクック周期の1/2より小さい場合の動作について簡単に説明する。
【0079】
図11に示す例は、復旧後の基準クロック1の立ち上がりエッジと上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジとの間の幅(位相差)が基準クロック1のクック周期の1/2より小さい場合(ラッチ信号でいうと、クック周期の1/2より大きい場合)の動作例である。
【0080】
図11を参照すると、基準クロック1のクロック断後、基準クロック1の復旧までに上りデータ送信用クロック2が位相比較器3に入力されるので、上りデータ送信用クロックラッチ回路33は、その上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”High”レベルにする(図11のAの時点)。この入力ラッチ状態が、クロック切り替え後に基準クロック1が入力されるまで維持される。
【0081】
クロック切り替え後に基準クロック1が入力されると、基準クロックラッチ回路31が基準クロック1の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”Low”レベルにする(図11のBの時点)。次いで、上りデータ送信用クロックラッチ回路33が、基準クロックラッチ信号11の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで上りデータ送信用クロックラッチ信号12を”Low”レベルにする(図11のCの時点)。そして、基準クロックラッチ回路31が、上りデータ送信用クロックラッチ信号12の”Low”レベルを検出し、その検出タイミングで基準クロックラッチ信号11を”High”レベルにする(図11のDの時点)。
【0082】
上記の図11のDの時点、すなわち、基準クロックラッチ信号11が”High”レベルになった時点から、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21がVCXO7の出力クロック8に基づいてカウントを開始する。その後、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力され、その立ち上がりエッジ入力に応じて上りデータ送信用クロックラッチ信号12が”High”レベルになる(図11のEの時点)。ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21は、上りデータ送信用クロックラッチ信号12が”High”レベルになった時点(図11のEの時点)でカウントを停止する。このときのラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21のカウント値(Dの時点からEの時点までの間の幅)は、基準クロック1のクロック周期の1/2より大きい。
【0083】
カウント値が基準クロック1のクロック周期の1/2より大きいので、ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路21は、基準クロック入力ラッチ制御信号13を”Low”レベルのまま維持する。この場合は、位相差検出補正回路10による位相比較対象クロックの補正なしに、位相比較器3は、そのまま基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の位相比較を行う。
【0084】
(他の実施形態)
図12は、本発明の他の実施形態であるPLL回路の構成を示すブロック図である。このPLL回路は、位相比較器3、ループフィルタ5、VCXO7および分周器9からなるPLL機能部15と、位相比較器3における位相比較対象クロックを補正するための、2つのAND回路102、103および位相検出補正回路101とを有する。PLL機能部15の部分は、位相比較器3が基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジ間の位相差信号106を位相検出補正回路101に供給するようになっている以外は、図1に示したものと基本的には同じ構成である。図12中、図1に記載したものと同じものには同じ符号を付している。
【0085】
位相検出補正回路101は、クロック断やノイズが生じて、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の位相差が基準クロック1のクロック周期の1/2以上になった場合は、VCXO7への入力制御電圧が所定の電位(中間電位)となるように強制的に制御する(位相比較対象クロックの補正)。その構成は、図13に示すように、2つの補正制御回路120、121からなる。補正制御回路120、121には、それぞれ位相差信号106、基準クロック1および上りデータ送信用クロック2が入力されている。
【0086】
補正制御回路120は、位相差信号106の立ち上がりエッジを検出した後に上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力された場合は、その上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジの直後に、基準クロック1に”Low”レベルを出力するような補正パルス104を出力する。また、補正制御回路120は、位相差信号106の立ち上がりエッジを検出した後に上りデータ送信用クロック2の立ち下がりエッジを検出した場合は、回路内にリセットがかかり、その後にデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力されても補正パルス104を出力しないようになっている。
【0087】
補正制御回路121は、位相差信号106の立ち上がりエッジを検出した後に基準クロック11の立ち上がりエッジが入力された場合には、その基準クロック11の立ち上がりエッジの直後に、上りデータ送信用クロック2に”Low”レベルを出力するような補正パルス105を出力する。また、補正制御回路121は、位相差信号106の立ち上がりエッジを検出した後に基準クロック1の立ち下がりエッジを検出した場合は、回路内にリセットがかかり、その後に基準クロック1の立ち上がりエッジが入力されても補正パルス105を出力しないようになっている。
【0088】
AND回路102は、一方の入力に位相検出補正回路101からの補正パルス104が供給され、他方の入力に基準クロック1が供給されており、これら入力の論理積をとったものを位相比較器3の一方の入力に供給する。AND回路103は、一方の入力に位相検出補正回路101からの補正パルス105が供給され、他方の入力に上りデータ送信用クロック2が供給されており、これら入力の論理積をとったものを位相比較器3の他方の入力に供給する。
【0089】
位相比較器3は、基準クロック1の立ち上がりエッジと上りデータ送信用クロック信号2の立ち上がりエッジの間の位相差を検出し、その検出結果に応じた位相誤差信号4および位相差信号106を出力する。ここでは、位相比較器3は、位相差比較対象クロックの立ち上がりエッジの順番に関係なく、それら信号の位相差に応じた”Low”レベルのパルスを位相差信号106として出力するようになっている。
【0090】
本実施形態では、位相比較器3から入力される位相差信号106の立ち上がりエッジと、基準クロック1および上りデータ送信用クロック信号2の立ち上がりエッジとの関係に基づいて、位相検出補正回路101による位相比較対象クロックの補正が行われる。
【0091】
以下、本実施形態のPLL回路における位相検出補正回路101による位相比較対象クロックの補正について、クロック断を生じた場合とノイズが発生した場合に分けて説明する。
【0092】
(クロック断を生じた場合の動作)
図14は、クロック断を生じた場合の位相比較対象クロックの補正動作を説明するためのタイミングチャートである。図14に示す例では、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2が同期した状態において基準クロック1のクロック断を生じてクロック切り替えが行われる過程が示されている。
【0093】
図14を参照すると、位相差信号106が”High”レベルに戻った後に、基準クロック1のクロック断が生じている。このクロック断後、その復旧までに上りデータ送信用クロック2が位相比較器3に入力されているので、位相比較器3は、その上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”Low”レベルにする。この状態が、クロック切り替え後に基準クロック1が入力されるまで維持される。
【0094】
クロック切り替え後に基準クロック1が入力されると、位相比較器3は、基準クロック1の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”High”レベルにする(図14のAの時点)。その後、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力されるので、位相比較器3は、その立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”Low”レベルにする(図14のBの時点)。
【0095】
上記の図14のBの時点で、位相差信号106の立ち上がりエッジを検出した後に上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力されることになるので、補正制御回路120が、上りデータ送信用クロック2の対応する立ち上がりエッジの直後に、基準クロック1に”Low”レベルのパルスを出力するような補正パルス104を出力する。この補正パルス104により、基準クロック1の、上りデータ送信用クロック2の対応する立ち上がりエッジの直後に”Low”レベルのパルスが挿入されることになる(図14のCの時点)。位相比較器3は、基準クロック1に挿入された補正パルス104の立ち上がりエッジを検出すると、その検出タイミングで位相差信号106を”High”レベルにする(図14のDの時点)。このような制御によって、位相誤差信号4が強制的に中間電位とされ、誤った基準クロック1への追従を防止することができる。
【0096】
なお、位相差信号106の立ち上がりエッジを検出した後に基準クロック1の立ち上がりエッジが検出される場合は、補正制御回路121が、その基準クロック11の立ち上がりエッジの直後に、上りデータ送信用クロック2に”Low”レベルを出力するような補正パルス105を出力することになる。この場合は、位相比較器3は、上りデータ送信用クロック2に挿入された補正パルス106の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”High”レベルにする。このような制御によって、位相誤差信号4が強制的に中間電位とされ、誤った基準クロック1への追従を防止することができる。
【0097】
(ノイズが生じた場合の動作)
次に、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2が同期した状態で、基準クロック1に例えば電源電圧変動によってノイズが発生した場合の、補正動作について説明する。図15に、そのようなノイズが発生した場合の動作を示すタイミングチャートを示す。
【0098】
図15を参照すると、基準クロック1にノイズNが発生すると、位相比較器3は、そのノイズNの立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”High”レベルから”Low”レベルにする(図15のAの時点)。続いて、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力されると、位相比較器3はその入力タイミングで位相差信号106を”Low”レベルから”High”レベルにする(図15のBの時点)。さらに続いて、基準クロック1の立ち上がりエッジが入力されると、位相比較器3はその入力タイミングで位相差信号106を”High”レベルから”Low”レベルにする(図15のCの時点)。
【0099】
図15のCの時点で、位相差信号106の立ち上がりエッジを検出した後に基準クロック1の立ち上がりエッジが入力されることになるので、補正制御回路121が、基準クロック1の対応する立ち上がりエッジの直後に、上りデータ送信用クロック2に”Low”レベルのパルスを出力するような補正パルス105を出力する。この補正パルス105により、上りデータ送信用クロック2の、基準クロック1の対応する立ち上がりエッジの直後に”Low”レベルのパルスが挿入されることになる(図15のDの時点)。位相比較器3は、上りデータ送信用クロック2に挿入された補正パルス104の立ち上がりエッジを検出すると、その検出タイミングで位相差信号106を”High”レベルにする(図15のEの時点)。このような制御によって、位相誤差信号4が強制的に中間電位とされ、誤った基準クロック1への追従を防止することができる。
【0100】
なお、基準クロック1の立ち上がりエッジを検出した後に上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが検出される場合は、補正制御回路120が、その上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジの直後に、基準クロック1に”Low”レベルを出力するような補正パルス104を出力することになる。この場合は、位相比較器3は、基準クロック1に挿入された補正パルス106の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”High”レベルにする。これにより、位相誤差信号4が強制的に中間電位とされ、誤った基準クロック1への追従を防止することができる。
【0101】
次に、上述した「クロック断を生じた場合の動作」で、クロック断後の基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の位相比較対象クロックの位相差が基準クロック1のクック周期の1/2以内である場合の動作について簡単に説明する。
【0102】
図16に示す例は、復旧後の基準クロック1の立ち上がりエッジと上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジとの間の幅(位相差)が基準クロック1のクック周期の1/2以上の場合の動作例である。
【0103】
図16を参照すると、基準クロック1のクロック断後、基準クロック1の復旧までに上りデータ送信用クロック2が位相比較器3に入力されるので、位相比較器3は、その上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”Low”レベルにする(図16のAの時点)。この状態が、クロック切り替え後に基準クロック1が入力されるまで維持される。
【0104】
クロック切り替え後に基準クロック1が入力されると、位相比較器3は、その基準クロック1の立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”High”レベルにする(図16のBの時点)。その後、上りデータ送信用クロック2の立ち上がりエッジが入力されるので、位相比較器3は、その立ち上がりエッジを検出し、その検出タイミングで位相差信号106を”Low”レベルにする(図16のCの時点)。
【0105】
図16の例では、位相差信号106の立ち上がりエッジを検出(図16のBの時点)した後に上りデータ送信用クロック2の立ち下がりエッジが入力されている。よって、この場合は、補正制御回路120は、その上りデータ送信用クロック2の立ち下がりエッジの入力により回路内にリセットかかり、補正パルス104は出力されない。同様に、図16のBの時点で位相差信号106の立ち上がりエッジを検出した後に基準クロック1の立ち下がりエッジが入力されているので、補正制御回路121は、その基準クロック1の立ち下がりエッジの入力により回路内にリセットかかり、補正パルス105は出力されない。この結果、位相比較器3では、位相差検出補正回路10による位相比較対象クロックの補正が行われることなしに、そのまま位相比較が行われる。
【0106】
以上説明した各実施形態は、本発明のPLL回路の一例であり、その構成は、基準クロック1と上りデータ送信用クロック2の位相差が基準クロック1のクロック周期の1/2より大きくなった場合に、VCXO7への入力制御電圧が所定の電位(中間電位)となるように強制的に制御する(位相比較対象クロックの補正)ことができるのであれば、設計に応じて種々変更可能である。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、クロック断やノイズが生じた場合のVCXOの過剰制御を防ぐことができ、これにより位相同期までの時間が従来のものに比べて短くなる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態であるPLL回路の構成を示すブロック図である。
【図2】(a)はクロック断の一例を説明するためのタイミングチャート、(b)は図1に示すPLL回路における位相比較対象クロックの補正の一例を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】図1に示す位相差検出補正回路の具体的な構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す位相比較器の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図1に示すPLL回路の、クロック断が生じた場合における位相比較対象クロックの補正を伴わない場合の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】図5に示す動作における位相比較対象クロックのずれを説明するためのタイミングチャートである。
【図7】図1に示すPLL回路の、クロック断が生じた場合における位相比較対象クロックの補正動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】図1に示すPLL回路の、ノイズが発生した場合における位相比較対象クロックの補正を伴わない場合の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】図8に示す動作における位相比較対象クロックのずれを説明するためのタイミングチャートである。
【図10】図1に示すPLL回路の、ノイズが発生した場合における位相比較対象クロックの補正を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】図1に示すPLL回路の、クロック断が生じた場合における、基準クロックと上りデータ送信用クロックの位相差が基準クロックのクック周期の1/2より小さい場合の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図12】本発明の他の実施形態であるPLL回路の構成を示すブロック図である。
【図13】図12に示すPLL回路の位相差検出補正回路の具体的な構成を示すブロック図である。
【図14】図12に示すPLL回路の、クロック断を生じた場合の位相比較対象クロックの補正動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図15】図12に示すPLL回路の、ノイズが発生した場合の位相比較対象クロックの補正動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図16】図12に示すPLL回路の、クロック断が生じた場合における、基準クロックと上りデータ送信用クロックの位相差が基準クロックのクック周期の1/2より小さい場合の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】従来のPLL回路における、クロック断が生じた場合の位相比較対象クロックのずれを説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1、101 基準クロック
2 上りデータ送信用クロック
3 位相比較器
4 位相誤差信号
6 電圧制御信号
7 VCXO
8 出力クロック
9 分周器
10 位相差検出補正回路
11 基準クロックラッチ信号
12 上りデータ送信用クロックラッチ信号
13 基準クロック入力ラッチ制御信号
14 上りデータ送信用クロック入力ラッチ制御信号
21 ラッチ信号立ち上がりエッジ間検出回路
22 ラッチ信号立ち下がりエッジ間検出回路
31 基準クロックラッチ回路
32、102、103 AND回路
33 上りデータ送信用クロックラッチ回路
34 OR回路
35 スリーステート
104 105 補正パルス
120、121 補正制御回路

Claims (9)

  1. 入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器と、
    外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記発振器から発振された比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行い、該位相比較結果が前記入力制御電圧としてフィードバックされる位相比較器と、
    前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように強制的に制御する位相差検出補正回路とを有し、
    前記位相比較器は、前記基準クロックの立ち上がりエッジを検出した基準クロックラッチ信号と前記比較クロックの立ち上がりエッジを検出した比較クロックラッチ信号とに基づいて、前記基準クロックと前記比較クロックの位相比較を行い、
    前記位相差検出補正回路は、前記位相比較器から前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号がそれぞれ入力され、該入力された基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号の位相差幅が、前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記基準クロックラッチ信号または前記比較クロックラッチ信号に前記入力制御電圧を所定の電位とするための擬似パルスを挿入することを特徴とするPLL回路。
  2. 前記位相差検出補正回路は、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号のうちの一方のラッチ信号の立ち上がりエッジから他方のラッチ信号の立ち上がりエッジまでの間をカウントする立ち上がりエッジ間検出回路を有し、
    前記立ち上がりエッジ間検出回路は、前記カウントの値が前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記基準クロックラッチ信号に前記擬似パルスを挿入することを特徴とする請求項に記載のPLL回路。
  3. 前記位相差検出補正回路は、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号のうちの一方のラッチ信号の立ち下がりエッジから他方のラッチ信号の立ち下がりエッジまでの間をカウントする立ち下がりエッジ間検出回路を有し、
    前記立ち下がりエッジ間検出回路は、前記カウントの値が前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記比較クロックラッチ信号に前記擬似パルスを挿入することを特徴とする請求項に記載のPLL回路。
  4. 入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器と、
    外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記発振器から発振された比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行い、該位相比較結果が前記入力制御電圧としてフィードバックされる位相比較器と、
    前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように強制的に制御する位相差検出補正回路とを有し、
    前記位相比較器は、前記基準クロックと前記比較クロックのうちの一方のクロックの立ち上がりエッジで立ち上がり、他方のクロックの立ち上がりエッジで立ち下がる位相差信号を出力し、
    前記位相差検出補正回路は、
    前記位相差信号および比較クロックをそれぞれ入力とする第1の補正制御回路と、
    前記位相差信号および基準クロックをそれぞれ入力とする第2の補正制御回路とを有し、
    前記第1の補正制御回路は、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記比較クロックの立ち上がりエッジが入力された場合は、前記基準クロックの、該入力された比較クロックの立ち上がりエッジの直後に、前記入力制御電圧を所定の電位とするための第1の補正パルスを挿入し、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記比較クロックの立ち下がりエッジを検出した場合には、その後に前記比較クロックの立ち上がりエッジが入力されても前記第1の補正パルスの挿入は行わないように構成され、
    前記第2の補正制御回路は、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記基準クロックの立ち上がりエッジが入力された場合は、前記比較クロックの、該入力された基準クロックの立ち上がりエッジの直後に、前記入力制御電圧を所定の電位とするための第2の補正パルスを挿入し、前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記基準クロックの立ち下がりエッジを検出した場合には、その後に前記基準クロックの立ち上がりエッジが入力されても前記第2の補正パルスの挿入は行わないように構成されていることを特徴とするPLL回路。
  5. 入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器から比較クロックを発振する第1のステップと、
    外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記第1のステップで発振した前記比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行って、該位相比較結果を前記入力制御電圧としてフィードバックする第2のステップと、
    前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように制御する第3のステップとを含み、
    前記第2のステップは、前記基準クロックの立ち上がりエッジを検出した基準クロックラッチ信号と前記比較クロックの立ち上がりエッジを検出した比較クロックラッチ信号とに基づいて、前記基準クロックと前記比較クロックの位相比較を行うステップであり、
    前記第3のステップは、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号の位相差幅が、前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記基準クロックラッチ信号または前記比較クロックラッチ信号に前記入力制御電圧を所定の電位とするための擬似パルスを挿入するステップであることを特徴とする位相同期方法。
  6. 前記第3のステップは、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号のうちの一方のラッチ信号の立ち上がりエッジから他方のラッチ信号の立ち上がりエッジまでの間をカウントし、該カウントの値が前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記基準クロックラッチ信号に前記擬似パルスを挿入するステップを含むことを特徴とする請求項に記載の位相同期方法。
  7. 前記第3のステップは、前記基準クロックラッチ信号および比較クロックラッチ信号のうちの一方のラッチ信号の立ち下がりエッジから他方のラッチ信号の立ち下がりエッジまでの間をカウントし、該カウントの値が前記所定のクロック周期の1/2以内である場合に、前記比較クロックラッチ信号に前記擬似パルスを挿入するステップを含むことを特徴とする請求項に記載の位相同期方法。
  8. 入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器から比較クロックを発振する第1のステップと、
    外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記第1のステップで発振した前記比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行って、該位相比較結果を前記入力制御電圧としてフィードバックする第2のステップと、
    前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように制御する第3のステップとを含み、
    前記第2のステップは、前記基準クロックと前記比較クロックのうちの一方のクロックの立ち上がりエッジで立ち上がり、他方のクロックの立ち上がりエッジで立ち下がる位相差信号を出力するステップを含み、
    前記第3のステップは、
    前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記比較クロックの立ち上がりエッジが入力された場合に、前記基準クロックの、該入力された比較クロックの立ち上がりエッジの直後に、前記入力制御電圧を所定の電位とするための補正パルスを挿入するステップと、
    前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記比較クロックの立ち下がりエッジを検出した場合に、その後に前記比較クロックの立ち上がりエッジが入力されても前記補正パルスの挿入は行わないステップとを含むことを特徴とする位相同期方法。
  9. 入力制御電圧に応じて発振周波数が変化する発振器から比較クロック を発振する第1のステップと、
    外部から入力された所定のクロック周期の基準クロックと前記第1のステップで発振した前記比較クロックの立ち上がりエッジ同士の位相比較を行って、該位相比較結果を前記入力制御電圧としてフィードバックする第2のステップと、
    前記基準クロックと前記位相比較クロックの位相差が前記所定のクロック周期の1/2より小さいか否かを判断し、該判断が否となった場合に、前記入力制御電圧が所定の電位となるように制御する第3のステップとを含み、
    前記第2のステップは、前記基準クロックと前記比較クロックのうちの一方のクロックの立ち上がりエッジで立ち上がり、他方のクロックの立ち上がりエッジで立ち下がる位相差信号を出力するステップを含み、
    前記第3のステップは、
    前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記基準クロックの立ち上がりエッジが入力された場合に、前記比較クロックの、該入力された基準クロックの立ち上がりエッジの直後に、前記入力制御電圧を所定の電位とするための補正パルスを挿入するステップと、
    前記位相差信号の立ち上がりエッジを検出した後に前記基準クロックの立ち下がりエッジを検出した場合に、その後に前記基準クロックの立ち上がりエッジが入力されても前記補正パルスの挿入は行わないステップとを含むことを特徴とする位相同期方法。
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