JP3808183B2 - 屋根付き軽車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根を備え、且つフロントウインドスクリーンを備える式の軽車両にかかり、屋根の展開、張設動作に連動させてフロントウインドスクリーンを昇降させるようにした屋根付き軽車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
屋根付きの軽車両において、屋根を脱着式としたものは、例えば、本出願人が先に提案した特公平3−52396号が知られている。
この技術は、屋根をフロントウインドスクリーンと正面視逆U字型のリヤピラーとの間に架設し、屋根は樹脂等で形成したルーフパネル、及びリヤパネル等からなる。
屋根の取り外しは、ルーフパネル、及びリヤパネルを、フロントウインドスクリーン、及びリヤピラーから取り外すことでなされる。屋根を取り外した状態で、リヤピラーは前倒しし、又ルーフパネル、及びリヤパネルは前後に重ね合せ、車体後面に収納する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来の屋根付き軽車両においては、屋根は、車両のシートに乗員が座乗した状態で頭部よりも上方に配置され、乗員の頭部と屋根とが干渉しないように、余分の高さを見込んで屋根の配置高さが設定される。
一方、フロントウインドスクリーンの高さは、屋根の前端部を乗員の頭部と干渉しないように支持する関係上、頭部よりも高い位置に、その上端部が位置することとなり、屋根を取り外した状態では、フロントウインドスクリーンは、その高さを維持したまま乗員前面に配置されたままとなる。
【0004】
従って、フロントウインドスクリーンの上端部が、乗員の顔面、視線よりも上位にあって、乗員の顔面、視線と干渉することとなる。
ところで、屋根を取り外した状態で走行する場合には、フロントウインドスクリーンを除去することで、走行風を顔面で受けることで、爽快感を伴った走行を楽しむことができる。
又走行に際し、視線前方にフロントウインドスクリーンが存在していたのでは、煩わしい感じを受け、軽快で爽快な走行を行なう上では、フロントウインドスクリーンの存在は最適とは言い難い。
しかしながら、屋根付きの軽車両においては、屋根を設置する際に、その前端を支持する部材としてフロントウインドスクリーンが不可避であり、雨天等の屋根付き状態での走行に対する要望と、屋根を取り外して走行する場合の要望とは相反することとなり、これの解決が望まれる。
【0005】
ところで、本出願人は先に特公平3−52391号を提案した。この技術は、自動二輪車の前部にフロントウインドスクリーンを設け、該フロントウインドスクリーンの高さを、乗員の好みに合せて上下調節することができるようにしたものである。
具体的は、ハンドルグリップに設けたスイッチを乗員が任意に操作し、該スイッチ操作でモータを駆動し、モータの駆動力でギヤ駆動機構を介してフロントウインドスクリーンを上下動させ、乗員の好みの高さのフロントウインドスクリーンを得るものである。
【0006】
本発明者は、屋根付き軽車両の以上の如き課題を解決すべく本発明をなしたものである。
本発明者は、特に、屋根付き軽車両においては、屋根の展開、張設、或いは屋根を取り外して折り畳む際に、屋根の展開、張設動作、折り畳み動作を必要とすることから、屋根の展開、張設、折り畳み動作を検出することが可能である。又スイッチ操作でモータを駆動させてフロントウインドスクリーンを昇降することが可能である。従って、屋根の展開、張設、折り畳み動作と、フロントウインドスクリーンの昇降を連動させることで、屋根を取り外した状態でフロントウインドスクリーンを降下させて低くし、屋根を取り付ける状態では、屋根の支持を行なわせるべく、フロントウインドスクリーンを上昇させることが可能である、との知見を得て本発明をなしたものである。
【0007】
従って、本発明の目的とする処は、屋根付きの軽車両において、屋根を使用する状態においては、フロントウインドスクリーンを高い位置に保持して屋根の支持を行なわせ、屋根を使用しない取り外し状態では、フロントウインドスクリーンは屋根の支持を行なう必要がないことから低い位置に置いて、フロントウインドスクリーンによる煩わしさを回避し、軽快で、爽快な走行を行なうことができ、屋根の使用時、不使用時の夫々に最適な運転、走行を可能とした軽車両を提供することにある。
従って、屋根を取り付け、取り外し可能とした車両において、屋根の機能性を確保し、且つ屋根の取り外し時におけるフロントウインドスクリーンが有する課題を合理的に解決し、雨天走行、晴天等の走行の夫々を好ましい状態で行ない得るようにした屋根付き軽車両を提供することにある。
【0008】
又本発明の他の目的とする処は、屋根の展開、張設、折り畳む際に起倒動作するリヤピラーに着目し、該リヤピラーの起倒作動をスイッチで検出することで、屋根の使用、不使用状態の検出が確実であり、フロントウインドスクリーンの昇降作動を、屋根の状態に応じて的確に、確実に行ない得るようにした軽車両を提供することにある。
従って本発明は、屋根を取り外した際、或いは屋根を組立る際、フロントウインドスクリーンの意識的な昇降操作を必要とせず、屋根の使用、不使用状態を検出して、自動的にフロントウインドスクリーンを必要な高さに昇降することを可能とした屋根付き軽車両を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1は、車両の前部に設けたフロントウインドスクリーンと、車両の後部に設けたリヤピラーとの間に屋根を設けた軽車両において、フロントウインドスクリーンを昇降可能に構成し、屋根の前端部を前記フロントウインドスクリーン上端部に着脱自在に支持し、該屋根の後端部をリヤピラーに支持し、リヤピラーを起倒自在に構成するとともに、リヤピラーの起倒状態を検出してモータを駆動し、前記フロントウインドスクリーンを昇降動させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項1では、屋根付き軽車両において、屋根を折り畳むことで、折り畳み動作に連動して、自動的にフロントウインドスクリーンが所定の高さまで降下し、屋根の不使用時にフロントウインドスクリーンが乗員の視線等を煩わせることがなく、一方、屋根を展開、張設する場合には、フロントウインドスクリーンを、屋根を支持する高さに上昇させることができる。
【0011】
請求項2は、請求項1において、屋根は、リヤピラーに折り畳み可能に支持したことを特徴とする。
【0012】
請求項2では、屋根は、リヤピラーに折り畳み可能に支持したしたので、屋根のフロントウインドスクリーンからの取り外しで、フロントウインドスクリーンは屋根に対して自由となり、フロントウインドスクリーンは降下可能な状態となり、屋根をフロントウインドスクリーンから取り外した後、屋根の折り畳み作動に連動させてフロントウインドスクリーンを降下させることができる。
【0013】
請求項3は、請求項1において、リヤピラーは屋根の展開時に起立し、屋根の折り畳み時には倒れるようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項3では、屋根の後端部を支持するリヤピラーは、屋根の折り畳み後の不使用時には不要であり、屋根の折り畳み作動を行なうリヤピラーの倒れ動、屋根の展開、張設を行なうリヤピラーの起立動に連動してフロントウインドスクリーンは昇降する。
【0015】
請求項4は、請求項1において、リヤピラーを起倒自在に支持する固定部材側に作動部材を設け、リヤピラー側に作動部材との接触でオン、オフするスイッチを設け、スイッチで、フロントウインドスクリーンを昇降作動させるモータを駆動させるように構成したことを特徴とする。
【0016】
請求項4では、リヤピラーの起倒作動でスイッチはオン、オフ作動し、これによりモータを正逆に駆動し、フロントウインドスクリーンの昇降作動を行わせることができ、リヤピラーの起倒動でスイッチをオン、オフ作動するので、スイッチ作動、及びリヤピラーの起倒位置の検出が正確、確実になされる。
【0017】
請求項5は、請求項1において、軽車両のシート下部に収納ボックスを設け、屋根を収納ボックスに収納可能としたことを特徴とする。
【0018】
請求項5では、リヤピラーに折り畳んだ状態で保持された屋根は、シート下部に設けた収納ボックス内に収納され、シートを閉じることでシートとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明にかかる屋根付き軽車両の前面斜視図、図2は同側面図である。
図1、及び図2に基づいて本発明かかる屋根付き軽車両の概略を説明すると、軽車両1は、図示例では低床式のスクータータイプで、車体フレーム2の外側をボディカバー3で覆い、前部にはフロントフォークで支持された操向輪を構成する前輪4を備え、後部には、後輪5を後端部で支持するユニットスイング式のパワーユニット6を備える。
【0020】
ボディカバー3の前部には、上方にハンドルポスト3aを起立、設置し、この上から前輪4の操舵を行なうハンドル7を備え、ボディカバー3の後部上には、乗員座乗用のシート8を備える。
又ボディカバー3の前端部で、前輪4の前部上方には、フロントカバー9を配置して前面を覆い、フロントカバー9の上方には、透明なガラス板やアクリル樹脂板等からなるフロントウインドスクリーン10が、後上傾するように、上方に延出して設けられている。フロントカバー9の上端部左右には、後方視界確保用のバックミラー11,11を備え、又フロントカバー9の下部左右には、ヘッドライト12,12を備える。
【0021】
又ボディカバー3の後部には、上方にリヤピラー40を起倒自在に起立、設置し、リヤピラー40は、ボディカバー3の後部3b内のフレーム2の後部2aに起立、設置したスティ13に、ブラケット14を介して後述するように起倒自在に支持されている。又ボディカバー3の後部3b内には、ヘルメット、及び折り畳んだ屋根20を収納する収納ボックス15を備え、収納ボックス15は、全体の蓋を構成するシート8を起倒して開閉する。
以上のフロントウインドスクリーン9の上端部と、リヤピラー40の上端部との間に、屋根20を折り畳み可能に架設し、図1、図2では、屋根を展開して張設した状態なので、フロントウインドスクリーン10は上昇位置にあり、又リヤピラー40は起立状態にある。
【0022】
次に屋根20の構造を説明すると、図3〜図10は屋根の構造を説明する図である。図3は屋根の拡大平面図、図4は屋根の側面図、図5は要部を破断した屋根前端部の正面図、図6は図5の要部の拡大図、図7は図6の7−7線断面図、図8はフロントウインドスクリーンと屋根の組付関係を示す分解斜視図、図9は屋根後端部の支持構造を示す縦断側面図、図10は屋根とリヤピラーとの分離した状態を示す縦断側面図である。
【0023】
屋根20は、図3に示すように、平面視が若干前広がりで、前後に長さを有する略矩形形状をなし、可撓性を有し、防水性を有する布状部材21と、前後方向に延びる左右の芯材24,24とからなる。芯材24,24は、例えば、ピアノ線の如き撓曲性を有し、復元性、弾性を有する線材で形成する。
布状部材21には、前後に離して複数の補強線材22…(…は複数を表す。以下同じ)を縫着等して横架し、補強線材22…の両端部に管体23…を連結し、管体23…を布状部材21の両端部に縫着等し、管体23…を左右の芯材24,24に摺動自在に通し、布状部材21を芯材24,24に対して前後方向に折り畳み可能に構成する。
【0024】
左右の芯材24,24の前端部24a,24aを、図8で明示したように端部相互が向い合うように平面視L型に屈曲し、該前端部24a,24aに蝶番半体を構成するような構造のヒンジ金具25を回動自在に取り付け、各ヒンジ金具25は、外側寄り部位に孔25aを、又内側寄り部位にピン25bを突設し、外端部を、後方に屈曲した平面視略L型の対称形状の保持板26,26を、該ヒンジ金具25,25に取り付ける。
各保持板26には、各ヒンジ金具25の軸止部25cを収容する横長の長孔26aと、左右に離した孔26b,26cとを備え、各保持板26をヒンジ金具25の正面に当てがい、ピン25bを孔26cに通して、図6に示すようにピン外端部を潰して鋲着し、一方、ヒンジ金具25の外側寄りの孔25aに、保持板26の孔26bの外側からビス26dを通し、該ビス26dで、ヒンジ金具25裏面に配置した係止具27をヒンジ金具25に固定する。
【0025】
一方、前記したフロントウインドスクリーン10の上頂部に近い部分の左右には、係止孔10b,10bを設け、図7に示すように係止具27を、フロントウインドスクリーン10の該係止孔10b,10bに通し、後端部のフック27aを軸27bを介して下方に倒すことで、フック27aをフロントウインドスクリーン10の係止孔10b周辺部に当接させて抜け止めし、ヒンジ金具25、従って芯材24、24、つまりは屋根20の前端部を、フロントウインドスクリーン10頂部に着脱自在に取り付ける。
図8の想像線で示すように、フック27aを上方に回動させることで、係止孔10bに対してフック27aが同方向となり、係止孔から係止具27は抜出し可能となり、フロントウインドスクリーン10の頂部から屋根20の前端部を取り外すことが可能となる。
【0026】
尚、図8、図5、図6で示すように、断面C型のガイド板28の両端部から左右の保持板26,26を係合し、左右の保持板26,26は、これの上下の係止孔26e,26eを介してゴムバンド29,29で合い寄る方向に付勢する。又ガイド板28の中間部には、左右に離してビス28a,28aを裏面から通し、該ビス28a,28aは、保持板26,26の内側寄り部分に設けた長孔26f,26fと係合させ、保持板26のガイド板28に対する左右方向のガイド、及び抜け止めを行ない、ビス28aは、フロントウインドスクリーン10の頂部近傍の表面に接するので、接触を回避すべく回避孔10c,10cを設けた。
【0027】
以上の機構により、フロントウインドスクリーン10から屋根20の前端部を取り外した際、ゴムバンド29の付勢力で、ガイド板28内において、左右の保持板26,26は合い寄る方向に移動し、屋根20の前端部の幅を縮小し、縮小は、屋根20が、布状部材21、線材からなる芯材24,24、補強線材22…で構成されているので、容易になされる。これにより、屋根20の前端部は幅が縮小し、収納ボックス15内への収納が可能となる。
【0028】
屋根20の後端部の支持構造は図9、図10に示す如くである。屋根20の布状部材21の後端部には幅方向に芯板30を内装し、芯板30の裏面(車両の前方の面)に、左右に離してU字型の係止具31を固着し、一方、車両の後部に起立、設置したリヤピラー40の左右の上部ピラー41,41の各先端部41aを夫々前方に曲げ、各先端部41aの上面に、係止具31と係合するフック32を固着する。
芯材24の後端部24bを、上部ピラー41の先端部から内部に摺動自在に嵌挿し、上部ピラー41の先端部41aには、樹脂等の筒状ガイド部材42を嵌装固着して芯材24の摺動の円滑を図り、芯材24の上部ピラー41の先端部41a内に臨む後端部24cにバネ受け33を固着し、バネ受け33と筒状ガイド部材42の後端部との間にコイルバネ34を介装し、芯材24を屋根展開、張設状態において後方に付勢する。
【0029】
屋根20の後端部の取り外しは図10に示す如くで、屋根後端部を上部ピラー41の沿って後下方に移動させることで、フック32から係止具31を外し、屋根20の後端部は自由となることから、布状部材21を図26矢印1で示すように、芯材24にガイドさせて前方に移動させ、これにより布状部材21は前端部に折り畳まれる。
次いで、屋根20の前端部を、前述したように図7のフック27aを想像線の如く起こし、これにより、屋根20の前端部は、フロントウインドスクリーン10の頂部から前方に抜け出すことが可能となり、フロントウインドスクリーン10の頂部から屋根20の前端部を外し、これにより屋根20の前端部はフロントウインドスクリーン10から自由となり、図27の矢印2に屋根20を後退させることで、芯材24は上部ピラー41内に摺動、格納され、最終的は上部ピラー41の先端部41aの先に屋根20は折り畳まれて臨むこととなる。
【0030】
リヤピラー40の詳細は図11〜図14に示す如くで、図11は下部ピラーの縦断側面図、図12は上部ピラーの内部を見得るようにして示した背面図、図13は図11の13−13線断面図、図14は図11の14−14線断面図、図15〜図18は下部ピラー、及び上部ピラーの倒し作動の説明図で、図15は下部ピラーのロック解除作動の初期の状態を示す説明図、図16は下部ピラーを後方に倒し、上部ピラーを前方に倒す初期の状態の説明図、図17は下部ピラーを倒した状態の説明図、図18は上部ピラーを起立させるべくロック解除を行なう状態の説明図である。
【0031】
下部ピラー43の外形は、前後方向に薄く、所定高さで、幅のある前後二つ割の部材を結合したボックス状のカバー44で構成され、内部には、両側部45a,45aを前記したブラケット14の上部ブラケット14aに軸46で回転自在に支持された正面視凹型のベース45を備える。
ベース45の左右にはスティ47,47を起立、設置し、スティ47,47の上端部間には筒状ホルダー48を架設し、内部に、外周の一部に溝49aを設けた支軸49を嵌挿し、該支軸49の両端部に、前記した左右の上部ピラー41,41の対向するように内側に屈曲した基端部41b,41bを、図12に示すように固着する。又支軸49には、径方向の係止穴49bを設ける。
【0032】
前記したブラケット14a側の軸46には、左右に離してロック板50,50を固着し、該ロック板50には前下方を向いた第1のロック凹部A、及び後下方を向いた第2のロック凹部Bを備える。一方、該ロック板50のロック凹部A、又はBに係合する爪Cを備えるロックレバー51を備え、該ロックレバー51は図11に示すように側面視が略々C型をなし、スティ47,47の中間下部間に架設した操作支軸52に屈曲した中央部を固着、支持する。
【0033】
ロックレバー51は、爪Cとは反対側の前端部に軸状ホルダー51aを備え、これにロックロッド53の下端部を縦向きに縦通し、該ロッド53の下端部に設けた雄ネジ53aにナット53bを螺合して軸方向調節可能に係止し、ロックロッド53の上端部53cを前記した支軸49の係止穴49bに係合する。
又ロックロッド53の下半部周で、軸状ホルダー51aとバネ止め53d間にはコイルバネ54を介装する。
【0034】
以上のロックレバー51の支軸52と先端部の筒状ホルダー51aとの間の中間部にはバネ55の一端部を係止し、該バネ55の他端部をスティ47に架設したバネ止め56に係止し、ロックレバー51に対して軸52を支点として図11中において時計方向の回動付勢力を付与し、これにより、ロック板51は爪Cが固定のロック板50のロック凹部Aと係合する方向付勢される。
前記した操作支軸52は、一端部をカバー44の一側方に配設した操作レバー57の基端部57aを固着し、操作レバー57は、カバー44の一側外側にあって上方にハンドル状に設けられ、該操作レバー57を把持して操作支軸52を回動し、これによりロックレバー51を、該軸52を支点として回動するように構成する。
【0035】
以上のリヤピラー40の起倒作動を説明する。
図11はリヤピラー40の上部ピラー41、及び下部ピラー43が起立した状態を示し、ロックレバー51の爪Cがロック板50のロック凹部Aに係合してロック状態にあり、又ロックロッド53の上端部53cが支軸49の係止穴49bに係合しており、支軸49の両端部に基端部41b,41bを固着した上部ピラー41は、起立状態にある。
【0036】
この状態では、図1、図2に示すように、屋根20を展開、張設した状態にあり、屋根付き状態で軽車両は雨天走行等を行なう。
屋根20を上部ピラー41から図10のように外し、図26に示すように前方に折り畳み、又図27に示すように折り畳んだ屋根20を後方に移動し、芯材24を上部ピラー41に収納する作動は前述した如くである。
【0037】
先ず、操作レバー57を、図15の矢印3に示すように前倒しするように操作し、これにより操作支軸52は図15中において反時計方向(左方向)に回動し、ロックレバー51は軸52を支点としてバネ55に抗して反時計方向に回動する。
この結果、図16に示すように、ロックレバー51の爪Cは固定のロック板50の第1のロック凹部Aから抜け出し、ロックを解除し、一方、ロックレバー51の回動で、これの先端部に係止したロックロッド53はバネ54に抗して下降し、支軸49の係止穴49bからその先端部53cが抜け出し、上部ピラー41のロックを解除する。以上により、上部ピラー41は支軸49を支点として回動が可能となり、又下部ピラー43も、支軸46を支点として回動可能な状態となる。
【0038】
爾後、図16の矢印4のように、上部ピラー41を支軸49を支点として前方に回動して前倒しし、又矢印5のように上部ピラー43を、軸46を支点として回動させ、後倒しする。この状態を図28で示した。
上部ピラー41は、図17に示す如く最終的は後方に略々水平状態に倒れ、この位置でロックレバー51の爪Cは、ロック板50の第2の係止凹部Bの下方に位置し、又上部ピラー41は図29の前下方に倒れ、先部の屋根20が収納ボックス15の底部に設けた屋根収納凹部15a内に収納された状態で、図16に示すように支軸49の溝49a端部に臨み、尚、図29に示すように、屋根収納凹部15aの上をリッド15bで覆い、又上からシート8を倒し、収納ボックス15を塞ぐ。
【0039】
図17の状態から操作レバー57を解除することで、バネ55の付勢でロックレバー51は時計方向に回動し、爪Cをロック板50の第2の係止凹部Bに係合させ、これにより上部ピラー41は倒れた状態でロックされることとなり、これを図18で示した。
上部ピラー41の起立作動、下部ピラー43の起立作動を行なう場合には、操作レバー57を、図18の矢印6方向に操作することで、第2の係止凹部Bから爪Cは外れて図17の状態に移行し、次いで下部ピラー43を矢印7方向に起こすことで、起立状態に復し、又上部ピラー41も同様に起立させることができ、屋根を取り付ける状態にリヤピラー40を復帰することができる。
【0040】
次に、上記した屋根20の折り畳みと連動してフロントウインドスクリーン10を昇降する機構を以下に説明する。
図19はフロントウインドスクリーン10の昇降機構の透視説明的斜視図、図20は同正面図、図21は同側面図、図22はフロントウインドスクリーン10の昇降作動検出用スイッチの説明的側面図で、スイッチオフの状態の図、図23は同スイッチオンの状態の図、図24はフロントウインドスクリーン10のモータ駆動装置の一実施の形態要部のブロック図、図25はモータ駆動装置の各ブロックの波形図である。
【0041】
軽車両1の前部のフロントカバー9の内側で、図示しないフレーム2の前部には、図19、図20で示すように左右に離してガイドレール61,61を縦に設置し、該レール61,61は左右対称に配置し、夫々フロントウインドスクリーン10の両側縁10d,10dが末広がりの形状なので、これに倣うように対称的に末広がりとなるように配置されている。
以上のガイドレール61,61の向い合う溝61a,61a間にフロントウインドスクリーン10の両側縁10d,10dを係合し、ガイドレール61,61でフロントウインドスクリーン10を昇降自在に支持する。
【0042】
フロントカバー9で前面を覆われる左右のガイドレール61,61の間には、矩形の基枠62を配設し、該基枠62の上下には、前方に突出し、左右方向に延びる棚部62a,62bを一体に設け、これ等棚部62a,62bの両端部には、前方に突出する支持部62c…を夫々設け、該上下、左右の支持部62c…の上下対向するものの間に、長さを有する棒状の送りネジ63,63を、軸受け62d…を介して回動可能に縦向きに架設する。
送りネジ63,63の上下の支持部62c…間には、ナット部材からなる移動駒64,64を螺合し、該移動駒64,64を前記したフロントウインドスクリーン10の下端部設けた左右の取付片10e,10eに連結する。
【0043】
基枠62の下部棚部62b下面には、フロントウインドスクリーン10の昇降用モータ65を固着し、モータ65の両端から突出した出力軸65a,65aにウオーム等のギヤ66,66を夫々固着する。一方、前記した送りネジ63,63の下端部を、下部の左右の支持部62c,62cから下方に突出し、これの突出端部に、ウオームホイール等のギヤ67,67を固着し、これ等ギヤ66,67相互を噛合する。
【0044】
以上においては、モータ65の駆動で出力軸65a,65aを介してギヤ66,66を駆動し、これと螺合するギヤ67,67を駆動し、送りネジ63,63を回動させ、これに螺合したナット状の移動駒64,64を、送りネジ63,63に沿って昇降させ、結果的に、移動駒64,64に連結したフロントウインドスクリーン10を昇降作動させる。
【0045】
以上により昇降機構60を構成し、モータ65の正逆駆動で送りネジ63,63を正逆回動させ、移動駒64,64を上下動させ、フロントウインドスクリーン10を昇降する。フロントウインドスクリーン10の上昇限を、図21の実線で示し、又図1、図2、及び図26〜図28は、夫々フロントウインドスクリーン10が上昇限位置にある状態を示し、モータ65の駆動で、フロントウインドスクリーン10を降下作動させ、降下限位置を図21の想像線位置で示し、フロントウインドスクリーン10の上端部10aが降下限位置においては、フロントウインドスクリーン10の上端部10aは乗員の顔面よりも下位で、視線よりも下位に位置する。この状態は図30に示す如くである。
【0046】
ところで、フロントウインドスクリーン10は、屋根20を展開、張設した状態では上昇限位置にあって、前述のように屋根20の前端部柄尾支持する。一方、屋根20を折り畳み、外すことでフロントウインドスクリーン10を下降しても支障無いこととなる。
そこで、フロントウインドスクリーン10の下降のタイミングの検出を、屋根20の折り畳み状態に連動させるため、実施の形態では、屋根20の折り畳み作動時に行なわれるリヤピラー40の起倒作動をスイッチで検出し、フロントウインドスクリーン10を下降させるべく、モータ65を駆動した。
【0047】
前記したリヤピラー40、実施の形態では下部ピラー43の起倒作動検出用のタッチスイッチ等からなるスイッチ70を設ける。スイッチ70は、下部ピラー43を支持する凹型のベース45の下部にスイッチ70を固着し、該スイッチ70の操作子71を、図11、及び図22に示すように後下方を向くように配置する。
図22、図23は、何れもスイッチ70、下部ピラー43の本体を構成するカバー44、スティ47、下部ピラー43の支軸46を示し、周辺の部材を省略し、スイッチ作動と関連する部分のみを示した。
【0048】
図22は、図11と同様に上部ピラー43が起立状態にあり、前述のように下部ピラー43を後方に倒すと、スイッチ作動部材、例えば、前記した操作支軸52周に設けたスイッチ作動部72が図23に示すように操作子71と接触し、この結果、操作子71は押圧され、スイッチ70を作動させる。このように、下部ピラー43の倒れ作動の倒れ限位置で、スイッチ70はこれを検出するように構成した。
【0049】
次に、前記したモータ65の駆動の一例について、図24、図25を参照しつつ説明する。
図24は前記したモータ65の駆動装置の一実施の形態要部ブロック図で、図24においてモータ駆動装置73は、前記したスイッチ70、駆動手段74、モータ駆動手段75を備える。
【0050】
スイッチ70は、ノーマルオープン接点構成のタッチスイッチ等で構成し、スイッチがメーク状態(矢印m方向)になると、GND(接地)電位から供給電圧EOまで変化する立上信号SONを駆動制御手段74に提供する。
一方、スイッチ70がメーク状態からオープン状態になると、供給電圧E O からGND(接地)電位まで変化する立下信号SOFを、駆動制御手段74に提供する。
【0051】
駆動制御手段74は、例えばエッジトリガの単安定マルチバイブレータで構成し、正駆動制御手段76、負駆動制御手段77を備える。
正駆動制御手段76は、スイッチ70から提供される立上信号SONをトリガとして一定時間TOの単一パルスVPをモータ駆動手段75に供給する。
【0052】
負駆動制御手段77は、スイッチ70から提供される立下信号SOFをトリガとして一定時間TOの単一パルスVNをモータ駆動手段75に供給する。
モータ駆動手段75は、定電流回路C1,C2、及びFET(電界効果トランジスター)等のスイッチング素子Q1,Q2でブリッジ回路を構成し、定電流回路C1、及びQ1、定電流回路C2、及びQ2を夫々対とする。
定電流回路C1とC2との接続点、及びFET(電界効果トランジスター)Q1とQ2との接続点間に、モータ65を接続する。
【0053】
定電流回路C1は、正駆動制御手段76から供給される単一パルスVPに基づいて一定のモータ電流IMP(実線表示)でモータ65を、例えば正回転駆動し、前記したフロントウインドスクリーン10を、最下限位置から上昇される作動を行なう。
一方、FET(電界効果トランジスター)Q1は、正駆動制御手段76から供給される単一パルスVPに基づいてオン状態となる。
【0054】
定電流回路C1、及びFET(電界効果トランジスター)Q1が駆動されると、供給電源EO→定電流回路C1→モータ65→FET(電界効果トランジスター)Q1→GNDの経路で電流IMPが流れ、モータ65が正回転駆動される。即ち、フロントウインドスクリーン10を上昇作動させる。
【0055】
定電流回路C2は、負駆動制御手段77から供給される単一パルスVNに基づいて一定のモータ電流IMN(破線表示)でモータ65を、例えば逆回転駆動する。即ち、フロントウインドスクリーン10を前述のように降下作動させる。
一方、FET(電界効果トランジスター)Q2は、正駆動制御手段76から供給される単一パルスVNに基づいてオン状態となる。
【0056】
定電流回路C2、及びFET(電界効果トランジスター)Q2が駆動されると、供給電圧EO→FET(電界効果トランジスター)Q2→モータ65→定電流回路C2→GNDの経路で電流IMNが流れ、モータ65は逆回転駆動される。即ち、フロントウインドスクリーン10を下降させるように駆動される。
尚、モータ電流IMPとモータ電流IMNとは絶対値が同じで、モータ65に流れる方向が異なる。
【0057】
図25はモータ駆動装置の各ブロックの波形図である。
図25において、(a)図に立上信号SON、及び立下信号SOF、(b)図に単一パルスVP、(c)図に単一パルスVN、(d)図に正回転方向のモータ電流IMP、(e)図に逆回転方向のモータ電流IMNを示す。
【0058】
先ず、モータ65の正回転動作について説明する。
スイッチ70がメーク状態となると、(a)図の立上信号SONが発生し、立上信号SONの立上がりをトリガとして一定時間TOの単一パルスV P が発生する。
【0059】
この単一パルスVPに基づいてモータ電流IMPが一定時間TO出力され、モータ65が正回転駆動され、屋根20の不使用状態で、最下限位置にあるフロントウインドスクリーン10を上昇させ、屋根20の展開、張設を行なうことが可能の状態となる。
【0060】
次に、モータ65の逆回転動作について説明する。
スイッチ70がメーク状態からオープン状態となると、(a)図の立下信号SOFが発生し、立下信号SOFの立ち下がりをトリガとして一定時間TOの単一パルスVNが発生する。
この単一パルスVNに基づいてモータ電流IMNが一定時間TO出力され、モータ65が逆回転駆動され、フロントウインドスクリーン10を屋根20を支持する最上限位置から最下限位置まで降下させる作動を行なう。
【0061】
以上により、前記したモータ65の正逆回転駆動の制御を実行し、フロントウインドスクリーン10をリヤピラー40、具体的は下部ピラー43の起倒作動に連動して、フロントウインドスクリーン10を昇降作動させる。
従って、屋根20の折り畳み、収納を行なうべく、リヤピラー43を倒すと、倒し動を検出して、自動的にフロントウインドスクリーン10を、下限位置まで下降し、又屋根を組み立てるべく、リヤピラー43を起立作動させると、起立動を検出して、自動的にフロントウインドスクリーン10を上限位置まで上昇させる。
このため、フロントウインドスクリーン10を意識的に昇降させる必要が無く、屋根20の展開、張設、折り畳み動作に連動し、フロントウインドスクリーン10を必要な高さに自動的に設定することができる。
【0062】
次に屋根20の折り畳み作動と、フロントウインドスクリーン10の昇降作動の概略を系統的に説明すると、図1、図2の屋根20を展開、張設した状態から折り畳むには、図26のようにリヤピラー40の上部ピラー41の上端部から、前記図10のように屋根20の後端部を取り外し、芯材24に沿って布状部材21を前方に矢印1のように移動させて折り畳み、次いで図27に示すように芯材24を矢印2のように後方に押し、芯材24を上部ピラー41内に挿入して収納し、上部ピラー41の先端部に布状部材21は折り畳んだ状態で保持される。
【0063】
次いで、下部ピラー43を操作レバー57を矢印3のように回動し、下部ピラー43、上部ピラー41のロックを解除し、前記した図15〜図18の過程を経て上部ピラー41を矢印4のように前方に倒し、又下部ピラー43を矢印5のように後方に倒す。
この下部ピラー43の倒し作動時に、前述したようにスイッチ70は、上部ピラー43の倒れ作動を検出し、モータ65を逆回転駆動し、フロントウインドスクリーン10を図29に示すように下降する。即ち、屋根20の折り畳み作動の一環であるリヤピラー40の倒れ作動に連動して、フロントウインドスクリーン10を所定高さまで下降する。
爾後、図29に示すように収納ボックス15の屋根収納凹部15a内に屋根の主要部である布状部材21を収納し、リッド15bを矢印のように閉じ、シート8を閉じる。
【0064】
屋根20を取り外した状態を図30で示し、フロントウインドスクリーン10は最下限位置まで下降してこの位置に保持され、フロントウインドスクリーン10の上端部10aは、乗員の顔面、視線よりも低い位置に保持され、視線を煩わせることは無い。
屋根20を展開して張設する際には、前記したリヤピラー40の起立動作、具体的は下部ピラー43の起立動作を伴うので、スイッチ70でこの旨を検出し、モータ65を駆動させてフロントウインドスクリーン10を屋根20を支持する高さまで自動的に上昇させる。
【0065】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、フロントウインドスクリーンを昇降可能に構成し、屋根の前端部を前記フロントウインドスクリーン上端部に着脱自在に支持し、該屋根の後端部をリヤピラーに支持し、リヤピラーを起倒自在に構成するとともに、リヤピラーの起倒状態を検出してモータを駆動し、前記フロントウインドスクリーンを昇降動させるようにしたので、屋根付き軽車両において、屋根を折り畳むことで、折り畳み動作に連動して、自動的にフロントウインドスクリーンを所定の高さまで降下させることができる。
【0066】
従って、屋根を取り外した状態において、屋根前端部を支持するフロントウインドスクリーンの高さが、支持不要な状況下では、低く設定することができ、フロントウインドスクリーンが乗員の視線等を煩わせることがなく、軽快な走行を楽しむことができる。
一方、屋根を展開、張設する場合には、屋根の展開、張設作動に連動してフロントウインドスクリーンを、屋根を支持するに必要な高さまで、自動的に上昇させることができ、低位にあるフロントウインドスクリーンを、屋根の取付動作時に、一々意識的に、別個の操作で上昇させる必要が無く、折り畳み形式の屋根の組立上極めて有利である。
【0067】
請求項2は、請求項1において、屋根は、前記リヤピラーに折り畳み可能に支持したので、請求項1の効果に加えるに、屋根のフロントウインドスクリーンからの取り外しで、フロントウインドスクリーンは屋根に対して自由となり、フロントウインドスクリーンは降下可能な状態とすることができ、屋根をフロントウインドスクリーンから取り外した後、屋根の折り畳み作動に連動させてフロントウインドスクリーンを降下させることができる。
【0068】
従って、屋根支持用のフロントウインドスクリーンは、屋根を支持しない状態で昇降させることができ、フロントウインドスクリーンの昇降機構も、簡素な機構を採用することができ、又小出力のモータで足り、屋根の折り畳み、組み立てと連動するフロントウインドスクリーンの昇降機構を、簡素で、安価な装置とすることができる。
【0069】
請求項3は、請求項1において、リヤピラーは屋根の展開時に起立し、屋根の折り畳み時には倒れるようにしたので、請求項1の効果に加えるに、屋根の後端部を支持するリヤピラーの屋根の展開、張設、折り畳み時のリヤピラーの起倒作動に連動してフロントウインドスクリーンを昇降作動させることができる。
【0070】
従って、屋根の展開、張設上において、不可欠なリヤピラーの起倒作動に連動してフロントウインドスクリーンを昇降させることで、屋根の必要時、不要時に応じてフロントウインドスクリーンを確実に昇降させることができるとともに、屋根の使用時、不要時の状態の検出も、的確、確実に行なえ、又リヤピラーの起倒を検出してフロントウインドスクリーンの昇降を行なわせるので、検出機構、スイッチ機構も簡素に構成して、高い信頼性を得ることができる。
【0071】
請求項4は、請求項1において、リヤピラーを起倒自在に支持する固定部材側に作動部材を設け、リヤピラー側に作動部材との接触でオン、オフするスイッチを設け、スイッチの検出作動で、フロントウインドスクリーンを昇降作動させるモータを駆動させるように構成したので、請求項1の効果に加えるに、リヤピラーの起倒作動でスイッチはオン、オフ作動し、これによりモータを正逆に駆動し、フロントウインドスクリーンの昇降作動を行わせることができ、リヤピラーの起倒動でスイッチをオン、オフ作動するので、スイッチ作動、及びリヤピラーの起倒位置の検出が正確、確実になされる。又スイッチも簡素なもので足りる。
【0072】
請求項5は、請求項1において、軽車両のシート下部に収納ボックスを設け、屋根を収納ボックスに収納可能としたので、請求項1の効果に加えるに、リヤピラーに折り畳んだ状態で保持された屋根は、シート下部に設けた収納ボックス内に収納され、シートを閉じることでシートとなり、折り畳んだ屋根を、乗員が座るシート下方に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる屋根付き軽車両の前面斜視図
【図2】 上記屋根付き軽車両の側面図
【図3】 屋根の拡大平面図
【図4】 屋根の側面図
【図5】 要部を破断した屋根前端部の正面図
【図6】 図5の要部の拡大図
【図7】 図6の7−7線断面図
【図8】 フロントウインドスクリーンと屋根の組付関係を示す分解斜視図
【図9】 屋根後端部の支持構造を示す縦断側面図
【図10】 屋根とリヤピラーとの分離した状態を示す縦断側面図
【図11】 下部ピラーの縦断側面図
【図12】 上部ピラーの内部を見得るようにして示した背面図
【図13】 図11の13−13線断面図
【図14】 図14は図11の14−14線断面図
【図15】 図15〜図18は下部ピラー、及び上部ピラーの倒し作動の説明図で、図15は下部ピラーのロック解除作動の初期の状態を示す説明図
【図16】 下部ピラーを後方に倒し、上部ピラーを前方に倒す初期の状態の説明図
【図17】 下部ピラーを倒した状態の説明図
【図18】 上部ピラーを起立させるべくロック解除を行なう状態の説明図
【図19】 フロントウインドスクリーンの昇降機構の透視説明的斜視図
【図20】 同正面図
【図21】 同側面図
【図22】 フロントウインドスクリーンの昇降作動検出用スイッチの説明的側面図で、スイッチオフの状態の図
【図23】 同スイッチオンの状態の図
【図24】 フロントウインドスクリーンのモータ駆動装置の一実施の形態要部のブロック図
【図25】 モータ駆動装置の各ブロックの波形図
【図26】 図26〜図28は屋根の折り畳み作動、及びフロントウインドスクリーンの昇降作動の説明図で、図26は屋根を構成する布状部材を前方に折り畳んだ状態の図
【図27】 折り畳み布状部材を後方に移動し、芯材を上部ピラー内に収納した状態の図
【図28】 リヤピラーを折り畳む状態を示す図
【図29】 屋根をシート下方の収納凹部に収納した状態を示す図
【図30】 屋根を取り外し、フロントウインドスクリーンを下降させて走行する状態を示す軽車両の側面図
【符号の説明】
1…軽車両、 10…フロントウインドスクリーン、 20…屋根、 40…リヤピラー、 45…固定部材、 52可動部材、 72…スイッチの作動部材、 60…フロントウインドスクリーンの昇降機構、 65…モータ、 70…スイッチ。
Claims (5)
- 車両の前部に設けたフロントウインドスクリーンと、車両の後部に設けたリヤピラーとの間に屋根を設けた軽車両において、
前記フロントウインドスクリーンを昇降可能に構成し、
前記屋根の前端部を前記フロントウインドスクリーン上端部に着脱自在に支持し、該屋根の後端部をリヤピラーに支持し、
前記リヤピラーを起倒自在に構成するとともに、
前記リヤピラーの起倒状態を検出してモータを駆動し、前記フロントウインドスクリーンを昇降動させるようにした、
ことを特徴とする屋根付き軽車両。 - 前記屋根は、前記リヤピラーに折り畳み可能に支持したことを特徴とする請求項1記載の屋根付き軽車両。
- 前記リヤピラーは屋根の展開時に起立し、屋根の折り畳み時には倒れるようにしたことを特徴とする請求項1記載の屋根付き軽車両。
- 前記リヤピラーを起倒自在に支持する固定部材側に作動部材を設け、リヤピラー側に該作動部材との接触でオン、オフするスイッチを設け、該スイッチで、前記フロントウインドスクリーンを昇降作動させる前記モータを駆動するように構成したことを特徴とする請求項1記載の屋根付き軽車両。
- 前記軽車両のシート下部に収納ボックスを設け、前記屋根を前記収納ボックスに収納可能としたことを特徴とする請求項1記載の屋根付き軽車両。
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JPH1179033A JPH1179033A (ja) | 1999-03-23 |
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Cited By (1)
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KR102104368B1 (ko) * | 2018-08-24 | 2020-04-24 | 장진혁 | 오토바이용 캐노피 장치 |
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