JP3807689B2 - 高層集合住宅における配管取替方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は高層集合住宅において、設備配管を効率よく短時間で更新し、取り替えることのできる配管取替方法に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】
建築物躯体と設備配管とでは耐用年数に差があり、当然、配管の更新、取替の必要が生じる。
従来の配管取替方法としては、既設配管を取り外したうえで新配管を施工する方法や、部分的に順次取り替える方法が行なわれていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら集合住宅では常時生活が続き、配管取替のためとはいえ給排水を止めることは小規模な集合住宅等、短時間で済む場合は別として、高層住宅のように縦系統に多数の住戸が接続されている場合は、生活の中断を伴い、問題が面倒になる。
【０００４】
従って高層集合住宅においては、建設時より配管の更新、取替を計画に織り込んで建設する必要がある。
本発明はこのような実情に鑑みて提案されたものであり、その目的とするところは、高層集合住宅において設備配管を効率よく短時間で更新し、取り替えることのできる配管取替方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る高層集合住宅における配管取替方法は、高層集合住宅における設備配管の各縦管の近傍に、配管の更新時に立設する新縦管のスペースを確保し、各階床の同スペースにおける床貫通部に新縦管のための貫通孔を設けるとともに、同貫通孔を除去可能な耐火材で封塞しておき、配管の更新時には、新縦管を前記各階の床貫通部の前記貫通孔を貫通させて立設し、同新縦管より新横引管を一定長付設し、前記各新縦管と前記新横引管とを接続するための集合管継手に各々予備接続口を設けておき、前記予備接続口に接続する仮設横引管で既存の横引管と新縦管とを接続して仮使用し、 その後、その後、既存の縦管と既存の横引管と仮設横引管を撤去するようにしたことを特徴とする。
【０００６】
請求項２の発明は、前記集合管継手は前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブに埋設することなく、前記集合管継手と前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブとの間の間隙を耐火材で閉塞しておくものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明して行く。
１は高層集合住宅の各層住戸で、同各層住戸の床部に亘って貫通、立設された給水、ガス、排水等の設備配管の各縦管２の近傍に、配管の更新時に立設する新縦管２’のスペースを確保する。また、各階床の同スペースにおける床貫通部に新縦管２’のための貫通孔３を設け、各貫通孔３は除去可能なロックウール等の耐火材で封塞しておく。また、４フロアー毎に前記各縦管２を繋ぐ横引管４を付設するとともに、各新縦管２’を繋ぐ新横引管４’を付設できるようにしておく。このように給水、ガス、排水等の設備配管の縦管２、２’を、配管の更新時には２系統として、配管の更新時の機能停止を回避できるようにしており、即ち、配管の更新時には、４フロアー毎に新横引管４’を設置し、仮設、更新ルートを確保することにより各住戸への供給遮断を回避している。前記貫通孔３は容易に除去できるロックウール等からなる耐火材で閉塞しておき、配管の更新時には、新縦管２’をこの貫通孔３に貫通させて立設し、同新縦管２’より新横引管４’を付設したのち、同新横引管と既存の横引管との交点において接続切替えを行う。
【０００８】
なお、各新縦管２’と新横引管４’とを接続するための集合管継手５には各々予備接続口６を設けておき、配管の更新時には、同予備接続口６に接続する仮設横引管７で既存の各横引管４とその近傍に立設した新縦管２’とを接続して仮使用し、その後、既存の縦管２と既存の横引管４と仮設横引管７を撤去する。なお、集合管継手５は横引管を設置した階層の耐火コンクリートスラブに埋設することなく、集合管継手５と横引管を設置した階層のコンクリートスラブとの間の隙間は耐火材で封塞しておく。
【０００９】
【発明の効果】
本発明は前記のように構成され、万一の火災事故発生時に前記貫通孔を介して上階へ延焼するのを防止し、配管の更新時にはこの耐火材を除去して新縦管を貫通、立設し、同新縦管より新横引管を一定長付設した上、同新横引管と既存の横引管との交点において接続切替えを行うことによって、設備配管を短時間で更新し、取り替えることができ、高層集合住宅における生活を中断することなく、配管更新を可能ならしめるものである。
【００１０】
また、各新縦管と新横引管とを接続するための集合管継手に各々予備接続口を設けておき、配管の更新時には、前記予備接続口に接続する仮設横引管で既存の横引管とその近傍に立設した新縦管とを接続して仮使用することによって、生活を中断することなく配管の更新を可能ならしめ、特に高層階は使用しながら配管更新作業ができる。
また、前記集合管継手は前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブに埋設することなく、前記集合管継手と前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブとの間の間隙を耐火材で閉塞しておくことによって、配管の更新作業を迅速且つ容易に可能ならしめるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係る高層集合住宅における配管取替方法の一実施例の実施状況を示す斜視図である。
【図２】 図１の要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
１ 住戸
２ 縦管
２’新縦管
３ 貫通孔
４ 横引管
４’ 新横引管
５ 集合管継手
６ 予備接続口
７ 仮設横引管
【発明の属する技術分野】
本発明は高層集合住宅において、設備配管を効率よく短時間で更新し、取り替えることのできる配管取替方法に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】
建築物躯体と設備配管とでは耐用年数に差があり、当然、配管の更新、取替の必要が生じる。
従来の配管取替方法としては、既設配管を取り外したうえで新配管を施工する方法や、部分的に順次取り替える方法が行なわれていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら集合住宅では常時生活が続き、配管取替のためとはいえ給排水を止めることは小規模な集合住宅等、短時間で済む場合は別として、高層住宅のように縦系統に多数の住戸が接続されている場合は、生活の中断を伴い、問題が面倒になる。
【０００４】
従って高層集合住宅においては、建設時より配管の更新、取替を計画に織り込んで建設する必要がある。
本発明はこのような実情に鑑みて提案されたものであり、その目的とするところは、高層集合住宅において設備配管を効率よく短時間で更新し、取り替えることのできる配管取替方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る高層集合住宅における配管取替方法は、高層集合住宅における設備配管の各縦管の近傍に、配管の更新時に立設する新縦管のスペースを確保し、各階床の同スペースにおける床貫通部に新縦管のための貫通孔を設けるとともに、同貫通孔を除去可能な耐火材で封塞しておき、配管の更新時には、新縦管を前記各階の床貫通部の前記貫通孔を貫通させて立設し、同新縦管より新横引管を一定長付設し、前記各新縦管と前記新横引管とを接続するための集合管継手に各々予備接続口を設けておき、前記予備接続口に接続する仮設横引管で既存の横引管と新縦管とを接続して仮使用し、 その後、その後、既存の縦管と既存の横引管と仮設横引管を撤去するようにしたことを特徴とする。
【０００６】
請求項２の発明は、前記集合管継手は前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブに埋設することなく、前記集合管継手と前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブとの間の間隙を耐火材で閉塞しておくものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明して行く。
１は高層集合住宅の各層住戸で、同各層住戸の床部に亘って貫通、立設された給水、ガス、排水等の設備配管の各縦管２の近傍に、配管の更新時に立設する新縦管２’のスペースを確保する。また、各階床の同スペースにおける床貫通部に新縦管２’のための貫通孔３を設け、各貫通孔３は除去可能なロックウール等の耐火材で封塞しておく。また、４フロアー毎に前記各縦管２を繋ぐ横引管４を付設するとともに、各新縦管２’を繋ぐ新横引管４’を付設できるようにしておく。このように給水、ガス、排水等の設備配管の縦管２、２’を、配管の更新時には２系統として、配管の更新時の機能停止を回避できるようにしており、即ち、配管の更新時には、４フロアー毎に新横引管４’を設置し、仮設、更新ルートを確保することにより各住戸への供給遮断を回避している。前記貫通孔３は容易に除去できるロックウール等からなる耐火材で閉塞しておき、配管の更新時には、新縦管２’をこの貫通孔３に貫通させて立設し、同新縦管２’より新横引管４’を付設したのち、同新横引管と既存の横引管との交点において接続切替えを行う。
【０００８】
なお、各新縦管２’と新横引管４’とを接続するための集合管継手５には各々予備接続口６を設けておき、配管の更新時には、同予備接続口６に接続する仮設横引管７で既存の各横引管４とその近傍に立設した新縦管２’とを接続して仮使用し、その後、既存の縦管２と既存の横引管４と仮設横引管７を撤去する。なお、集合管継手５は横引管を設置した階層の耐火コンクリートスラブに埋設することなく、集合管継手５と横引管を設置した階層のコンクリートスラブとの間の隙間は耐火材で封塞しておく。
【０００９】
【発明の効果】
本発明は前記のように構成され、万一の火災事故発生時に前記貫通孔を介して上階へ延焼するのを防止し、配管の更新時にはこの耐火材を除去して新縦管を貫通、立設し、同新縦管より新横引管を一定長付設した上、同新横引管と既存の横引管との交点において接続切替えを行うことによって、設備配管を短時間で更新し、取り替えることができ、高層集合住宅における生活を中断することなく、配管更新を可能ならしめるものである。
【００１０】
また、各新縦管と新横引管とを接続するための集合管継手に各々予備接続口を設けておき、配管の更新時には、前記予備接続口に接続する仮設横引管で既存の横引管とその近傍に立設した新縦管とを接続して仮使用することによって、生活を中断することなく配管の更新を可能ならしめ、特に高層階は使用しながら配管更新作業ができる。
また、前記集合管継手は前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブに埋設することなく、前記集合管継手と前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブとの間の間隙を耐火材で閉塞しておくことによって、配管の更新作業を迅速且つ容易に可能ならしめるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係る高層集合住宅における配管取替方法の一実施例の実施状況を示す斜視図である。
【図２】 図１の要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
１ 住戸
２ 縦管
２’新縦管
３ 貫通孔
４ 横引管
４’ 新横引管
５ 集合管継手
６ 予備接続口
７ 仮設横引管
Claims (2)
- 高層集合住宅における設備配管の各縦管の近傍に、配管の更新時に立設する新縦管のスペースを確保し、
各階床の同スペースにおける床貫通部に新縦管のための貫通孔を設けるとともに、同貫通孔を除去可能な耐火材で封塞しておき、
配管の更新時には、新縦管を前記各階の床貫通部の前記貫通孔を貫通させて立設し、同新縦管より新横引管を一定長付設し、
前記各新縦管と前記新横引管とを接続するための集合管継手に各々予備接続口を設けておき、
前記予備接続口に接続する仮設横引管で既存の横引管と新縦管とを接続して仮使用し、
その後、既存の縦管と既存の横引管と仮設横引管を撤去するようにした、
ことを特徴とする高層集合住宅における配管取替方法。 - 前記集合管継手は前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブに埋設することなく、前記集合管継手と前記横引管を設置した階層のコンクリートスラブとの間の間隙を耐火材で閉塞しておく請求項１記載の高層集合住宅における配管取替方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11545997A JP3807689B2 (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 高層集合住宅における配管取替方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11545997A JP3807689B2 (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 高層集合住宅における配管取替方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10306472A JPH10306472A (ja) | 1998-11-17 |
| JP3807689B2 true JP3807689B2 (ja) | 2006-08-09 |
Family
ID=14663083
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11545997A Expired - Fee Related JP3807689B2 (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 高層集合住宅における配管取替方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3807689B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4749247B2 (ja) * | 2006-06-29 | 2011-08-17 | 株式会社竹中工務店 | 集合住宅の収納庫構造及び配管ピット構造 |
| JP4891028B2 (ja) * | 2006-11-02 | 2012-03-07 | 株式会社ブリヂストン | 既設排水立て管の通気管化リフォ−ムシステム |
| CN109373191B (zh) * | 2018-10-30 | 2020-10-30 | 广州发展集团股份有限公司 | 供气压力可调节的高层民用建筑燃气供气方法 |
-
1997
- 1997-05-06 JP JP11545997A patent/JP3807689B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10306472A (ja) | 1998-11-17 |
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