JP3807394B2 - 半導体発光素子 - Google Patents
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n型の導電性を示す半導体基板と、
前記半導体基板上に、n型の導電性を示すクラッド層とp型の導電性を示すクラッド層とに挟まれた活性層を有する発光部と、
前記発光部上に、p型の導電性を示すコンタクト層と、
前記コンタクト層上に、金属酸化物を含む窓層と、
前記金属酸化物の窓層の表面側の一部に、形成された表面電極と、を有し、
前記半導体基板の裏面の全面又は一部に、裏面電極が形成された発光ダイオードにおいて、
前記窓層は、低抵抗層部と高抵抗層部が交互に積層されており、前記高抵抗層部がSiO 2 からなることを特徴とする発光ダイオードである。
前記n型の導電性を示す半導体基板が、GaAs、又はGeであり、
前記発光部を構成する主な材料が、(AlXGa1-X)YIn1-YP(0≦X≦1,
0≦Y≦1)であることを特徴とする発光ダイオードである。
前記窓層を構成する低抵抗層部が、前記発光部から放射される光に対し、ほぼ透明であり、且つ1×10-3Ω・cm以下の抵抗率を有することを特徴とする発光ダイオードである。
前記窓層を構成する高抵抗層部が、前記発光部から放射される光に対し、ほぼ透明であり、且つ1×103Ω・cm以上の抵抗率を有することを特徴とする発光ダイオードである。
前記窓層を構成する低抵抗層部の膜厚の合計が、100nm以上あることを特徴とする発光ダイオードである。
前記p型コンタクト層を形成する材料が、GaAs、又はInAs、又はInGaAs、又はInP、又はGa組成が0.3以下のGaInP、又はAl組成が0.3以下のAlGaAsのいずれかであり、且つ前記p型コンタクト層のキャリア濃度が1×1019/cm3以上であることを特徴とする発光ダイオードである。
前記p型コンタクト層の膜厚が、30nm以下であることを特徴とする発光ダイオードである。
前記窓層を形成する手法として、真空蒸着法及び/又はスパッタ法を用いたことを特徴とする発光ダイオードである。
前記窓層を、抵抗率の異なる複数層で構成することで、発光出力が高く、動作電圧が低く、しかも過電圧に強い発光ダイオードを得ることができた。
本発明に係る発光ダイオードを、印加される過電圧に対して強くする為に挿入される高抵抗層は、その膜厚を厚くし過ぎると、少なからず発光ダイオード動作電圧が上昇してしまうことに加え、製造にかかるコストも高くなってしまう。しかし、薄くし過ぎると直列の抵抗率が低くなり過ぎて、当該発光ダイオードを、印加される過電圧に対し強化することができないこととなる。従って、窓層中に挿入して設置される高抵抗層部の膜厚には最適範囲値がある。この膜厚の最適範囲値は挿入設置される材料の抵抗率によって異なるので、材料に応じて適宜定めることが好ましい。挿入設置される材料としては、SiO2などの真空蒸着法で形成することが容易であり、且つ原料費の安い材料が挙げられる。また、高抵抗層用の材料は、出来得る限り抵抗値の高い材料であることが望ましい。勿論ITOやSnO2,ZnOなどの材料でも、形成方法を工夫することにより高抵抗層として構成可能である。しかし、前記材料の抵抗率は、一般的に絶縁体と呼ばれる材料に比べて桁違いに低抵抗率である。この為、直列の高抵抗層としての役割を担うには相当の膜厚が必要となり、製造にかかるコストが相当高くなってしまうことが考えられる。
p型のコンタクト層のキャリア濃度は、高ければ高い程好ましい。当該コンタクト層の上に積層される窓層は、ITOやAZO(AlドープZnO)などの金属酸化物からなる透明導電膜であり、これらは主にn型の導電性を示す。つまり本発明に係る発光ダイオードの構造は、窓層の側から基板の方向へ向かってnpnという接合になる。通常、この様な接合では、動作電圧が非常に高くなってしまい、発光ダイオードとして利用出来なくなってしまう。しかし、前記窓層、及び前記p型コンタクト層のキャリア濃度を高くすることで、両層の間に生じるバンドノッチ(障壁)を限りなく薄くすることが可能になり、結果的にトンネル電流を生じさせることが出来る。
窓層を構成する低抵抗部は、基本的に抵抗率が1×10-3Ω・cm以下であることが好ましい。窓層の低抵抗部の抵抗率は、低ければ低い程、電流分散効果を促進させ、薄い膜厚であっても充分な電流分散特性を得ることが出来る。しかし、当該低抵抗部が、必然的に1×10-3Ω・cm以下の抵抗率を求められるわけではない。例えば、当該低抵抗部が、高抵抗領域、低抵抗領域、それらの中間の抵抗を有する領域から構成される構造であっても、製造工程が複雑化する以外は素子特性上何ら問題はない。但し、窓層の構成において、コンタクト層と接する部分は、低抵抗層部であることが必要である。この構成により発光ダイオードの動作電圧を低減させることができる。
上述の構成を用いることにより、従来の技術に係る発光ダイオードに比べて、高出力、低動作電圧であり、且つ過電圧に強い発光ダイオードを製造出来る様になった。さらに、従来の技術に係る発光ダイオードに比べ、低い製造コストでの製作が可能となった。これは、本発明に係る発光ダイオードへ印加される過電圧に対する耐久性を高める為の、直列の抵抗層を設ける手法として、MOVPE成長などによる形成法を極力抑えて、真空蒸着法やスパッタ法を用い、さらに、本発明における低抵抗層部と高抵抗層部とを同一バッチにおいて形成した所に拠る。これは、直列の高抵抗層を形成するための原料費、及び1バッチあたりの処理枚数は、MOVPE法などの成長方法に比べて、スパッタ法や、特に真空蒸着法が圧倒的に優れる為である。
上述した本発明に係る発光ダイオードにおいて、DBR層を除いた構造とすることも好ましい構成である。発光ダイオード中からDBR層を除くことで、発光部からの光は3次元的に全方向へ放射され、光の取り出し効率は若干低下するが、DBR層を設ける工程を省くことができるので、生産コストを削減する観点からは好ましい構成である。
上述した本発明に係る発光ダイオードにおいて、窓層中に挿入する高抵抗層としてSiO2を用いたが、SiO2以外にSiN,TiO2,GeO2,Al2O3等を好ましく用いることができ、これらの材料を用いた場合においても、過電圧に強く、高出力、低動作電圧の発光ダイオードを得ることが出来る。
上述した本発明に係る発光ダイオードにおいて、p型コンタクト層の材料としてGaAsを用いたが、InAs,又はInGaAs,又はInP,又はGa組成が0.3以下のInP,又はAl組成が0.3以下のAlGaAs等のいずれかを用いるのも好ましい構成である。これらの材料を用いキャリア濃度を一定以上に設定することで、本発明の意図する所の過電圧に強く、高出力、低動作電圧の発光ダイオードを得ることが出来る。尚、各材料によってバンドギャップに多少の差があるが、形成するp型コンタクト層の膜厚を30nm以下、より好ましくは10nm以下にすることで、p型コンタクト層による光吸収を、ほぼ等しく低い値にすることが可能となる。これは、p型コンタクト層があまりに薄膜であるが故、p型コンタクト層による光吸収よりも、膜間の界面における光反射の方が支配的になるためである。
上述した本発明に係る発光ダイオードにおいて、窓層の構成を、低抵抗層部/高抵抗層部/低抵抗層部という3層とする構成としたが、この他にも、例えば5層以上とし、低抵抗層部と高抵抗層部とを互に積層する構成としても、本発明と同様の効果を得ることが出来る。
上述した本発明に係る発光ダイオードにおいて、n型の半導体基板にGaAsを用いる構成としたが、これ以外に、Geを基板として用いる構成も好ましい。基板としてGeを用いた場合、発光出力の若干の低下、動作電圧の若干の上昇を招来するが、本発明の意図する、過電圧に強い高出力の発光ダイオードを得ることが出来る。一方、Ge基板は、GaAs基板よりも安価に入手でき、且つ基板の大口径化が容易であることから、発光ダイオードの製造にかかるコストを低減することが出来る。この長所は、若干の発光出力低下、動作電圧上昇と、トレードオフの関係にあるといえる。そこで、GaAs基板上の発光ダイオードを高発光出力品とするならば、Ge基板上の発光ダイオードは廉価品として位置付けすることができる。
図2に示した構造の発光波長630nm付近の赤色帯発光ダイオードを製作した。
2 n型GaAsバッファ層
3 n型AlGaInPクラッド層
4 アンドープAlGaInP活性層
5 p型AlGaInPクラッド層
6 n型DBR層
7 p型GaAsコンタクト層
8a 下部ITO膜
8b 上部ITO膜
9 p型電極
10 n型電極
11 高抵抗層
Claims (8)
- n型の導電性を示す半導体基板と、
前記半導体基板上に、n型の導電性を示すクラッド層とp型の導電性を示すクラッド層とに挟まれた活性層を有する発光部と、
前記発光部上に、p型の導電性を示すコンタクト層と、
前記コンタクト層上に、金属酸化物の窓層と、
前記金属酸化物の窓層の表面側の一部に、形成された表面電極と、を有し、
前記半導体基板の裏面の全面又は一部に、裏面電極が形成された発光ダイオードにおいて、
前記窓層は、低抵抗層部と高抵抗層部が交互に積層されており、前記高抵抗層部がSiO 2 からなることを特徴とする発光ダイオード。 - 請求項1に記載の発光ダイオードであって、
前記n型の導電性を示す半導体基板が、GaAs、又はGeであり、
前記発光部を構成する主な材料が、(AlXGa1-X)YIn1-YP(0≦X≦1,
0≦Y≦1)であることを特徴とする発光ダイオード。 - 請求項1又は2のいずれかに記載の発光ダイオードであって、
前記窓層を構成する低抵抗層部が、前記発光部から放射される光に対し、ほぼ透明であり、且つ1×10-3Ω・cm以下の抵抗率を有することを特徴とする発光ダイオード。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の発光ダイオードであって、
前記窓層を構成する高抵抗層部が、前記発光部から放射される光に対し、ほぼ透明であり、且つ1×103Ω・cm以上の抵抗率を有することを特徴とする発光ダイオード。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の発光ダイオードであって、
前記窓層を構成する低抵抗層部の膜厚の合計が、100nm以上あることを特徴とする発光ダイオード。 - 上記請求項1乃至5のいずれかに記載の発光ダイオードであって、
前記p型コンタクト層を形成する材料が、GaAs、又はInAs、又はInGaAs、又はInP、又はGa組成が0.3以下のGaInP、又はAl組成が0.3以下のAlGaAsのいずれかであり、且つ前記p型コンタクト層のキャリア濃度が1×1019/cm3以上であることを特徴とする発光ダイオード。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の発光ダイオードであって、
前記p型コンタクト層の膜厚が、30nm以下であることを特徴とする発光ダイオード。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の発光ダイオードであって、
前記窓層を形成する手法として、真空蒸着法及び/又はスパッタ法を用いたことを特徴とする発光ダイオード。
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