JP3807096B2 - アクティブマトリクス基板及びこれを備えた電気光学パネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス基板等の基板上に各種配線、駆動用の薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する)等が形成されてなる液晶パネル等の電気光学パネル用のアクティブマトリクス基板の技術分野に属し、特に、製造中や製造後にこれらの各種配線、TFT等における静電破壊を防止する機能を有するアクティブマトリクス基板の技術分野に属する。本発明は更に、これを備えた電気光学パネルの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、TFTアクティブマトリクス駆動型の液晶パネルやEL(エレクトロルミネッセンス)パネルなどの電気光学パネルを構成するアクティブマトリクス基板は、ガラス基板や石英基板上に、各種配線、TFT、絶縁膜等が形成されてなる。この場合、アクティブマトリクス基板の製造中には、静電気が発生する。高電圧の静電気が発生すると、例えば液晶パネル用のTFTアクティブマトリクス基板の場合であれば、ゲート配線(走査線)、ソース配線(データ線)、TFT、配線や素子間の層間絶縁膜等が静電破壊される場合がある。ここで、ある配線に電荷Qの帯電があった場合には、その電圧はV=Q/C(但し、C:容量)であるので、その配線の容量Cを増加すれば電圧は低下する。また相互に電気的に短絡された配線間では、このような静電気が発生しても電圧は当然にかからない。従って、静電破壊対策としては、静電破壊がおこる可能性のある配線部同士を電気的に短絡させる、配線の容量Cを増やすことで静電気発生時の電圧Vを下げる、基板に発生した電荷が配線部に帯電しにくい構造にする、といった手段が考えられる。
【0003】
そこで従来は、ドライバ内蔵型でないTFTアクティブマトリクス基板の場合には、このような製造中等における静電破壊を防止するために、特開昭58−116573号公報、特開昭63−106788号公報等に開示されているように、俗にショートリング或いはガードリングと称される高電圧がかかる可能性のある配線間を短絡(ショート)或いは適当な抵抗で接続すると共に該配線の容量を増加させる導電性のパターン配線が提案されている。またあるいは配線とは電気的に接続せずに、発生した静電気が配線・素子に帯電する量を低減させるための大容量・大面積のダミーパターンを基板中に形成しておくことで静電破壊防止をはかる導電性の保護パターン配線が設けられることもある。本願明細書では、これらを総称して単に“保護パターン”と呼ぶことにする。
【0004】
しかしながら、実際の製造中に静電破壊を防ぐためには、なるべく早い製造段階で、このような保護パターンを設けねばならないという基本的要請があり、更に、このような保護パターンが配線間を短絡している場合には製造途中の電気的検査の段階や、一般には遅くとも製造後には液晶パネルが正常に動作するように、このような保護パターンを切断除去せねばならないという基本的要請もある。例えば、逆スタガ型のTFTを各画素に備えたTFTアクティブマトリクス基板の場合には、保護パターンは、製造初期に形成される比較的下層に位置する走査線(ゲート配線)を構成する金属又は半導体からなる膜から形成され、当該TFTアクティブマトリクス基板を駆動用回路に接続する前に、好ましくは駆動素子及び各種配線の電気的検査を行う前に切断除去される。
【0005】
このような二つの基本的要請に沿うように提案された形式の保護パターンとして、特開平2−24229号公報、特開平7−181516号公報、特開平7−175086号公報等に開示されているような方式がある。すなわち、実装端子よりも外側の基板の縁に沿って、全てのデータ線及び走査線を実装端子を介して短絡するように構成されている。そして、基板上より個別のアクティブマトリクス基板を、スクライブラインと称される切り離し線に沿って切り離す(本願明細書では、単に“基板切断”と呼ぶことにする)時、或いは切り離した後におけるパネル端面の研磨処理(本願明細書では、単に“パネル面取り”と呼ぶことにする)時に、各配線は、この保護パターンから切り離される。このように保護パターンの切断除去を、各配線が保護パターンにより切り離される時まで遅らせることができるので、後半の組立工程における静電破壊を防止できる。更に、第1の形式の応用として、特開平4−301619号公報、特開平8−101397号公報等に開示されているように、大基板上に設けられた相隣接するTFTアクティブマトリクス基板間の一本の基板切断ラインによりカットすることで、保護パターンの短絡が無くなるように基板切断ラインを跨いでジグザグに配線された保護パターンもある。
【0006】
しかしながら、上記のような方式をドライバ内蔵型の液晶パネル等用のTFTアクティブマトリクス基板に適用しようと考えると、ドライバ部分を構成する多数のTFTや配線等が、走査線(ゲート配線)と同じ金属又は半導体からなる膜等、データ線(ソース配線)と同じAl(アルミニウム)などの金属膜等、層間絶縁膜などから、画像表示領域の周囲に形成される。このため、例えば、走査線と同じ金属又は半導体からなる膜等や、データ線と同じ金属膜等から、前述したような第1の保護パターンを基板のドライバ部分より縁側にかけて形成することは事実上不可能である。即ち、前述の第1の形式のいずれによっても、2次元的に見て基板の中央側にある画像表示領域に設けられた走査線やデータ線に接続されており、しかも走査線駆動回路やデータ線駆動回路などの周辺領域に設けられたドライバ部分を越えて基板の縁に至るような保護パターン用の配線を引き回すことは出来ないのである。また、本方式は製造途中において保護パターンが切断・除去されるため、それ以降の製造工程での静電破壊には無力であるという問題を有している。
【0007】
こういった課題を解決するための手段として、特開昭63−085586号公報、特開平2−061618号公報、特開平6−273783号公報、特開平8−179360号公報等に開示されているように、データ線及び走査線を介して電圧を掛けた際に、画素の点灯が可能である程度若しくは当該データ線、走査線、TFT等の電気的検査が可能である程度に高抵抗の材料、例えば、Si(シリコン)、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)など高抵抗材料から構成されていたり、主に低抵抗材料から構成されていてもデータ線、走査線等との間に別途高抵抗材料もしくは高抵抗の非線型素子が挟まれた形で構成される形式が提案されている。この第2の形式の保護パターンによれば、製造途中の電気的検査工程の後まで保護パターンを切断除去しないで済むため静電破壊が製造工程の前に起こることを防止できたり、更に、最終的に製品にまで保護パターンを残すことにより、その切断除去工程を省略することが可能となると共に製品段階における静電破壊を防止することが可能となる。特に、特開昭63−085586号公報等には、アクティブマトリクス基板において、高抵抗材料としてシリコンを用いて保護パターンを形成し、保護パターンの線幅によりその抵抗値を調節する技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記配線間を一定の抵抗で接続するような保護パターンをシリコン膜にて形成する場合、該保護パターンを検査時、あるいは最終的に製品として完成後も切断・除去しなくとも検査あるいは本来の動作に支障が無いようにし、なおかつ十分な静電破壊防止機能を持たせるためには配線間に付与される抵抗値は狭い範囲で定められ、シリコン膜の比抵抗・膜厚が一定である限り、その形状・線幅は極めて自由度が低い。
【0009】
また、該保護パターンは前記配線との重なり部分の電気容量が大きくなると、前記配線の前記駆動信号遅延の原因となり、アクティブマトリクス基板の動作に支障をきたすため、このような観点からも保護パターン形状は著しく制約を受け、静電破壊防止機能も不十分なものにならざるを得ない。
【0010】
本発明は上述した問題点に鑑みなされたものであり、各種配線、TFT等における静電破壊を防止可能な液晶パネル等の電気光学パネル用のアクティブマトリクス基板及びこれを備えた電気光学パネルを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明のアクティブマトリクス基板は、複数のデータ線と複数の走査線の交差に応じて設けられた薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに接続される画素電極とを有するアクティブマトリクス基板であって、前記画素電極が形成されてなる画像表示領域内において、前記複数の走査線に沿って配列された複数の第1保護パターン部と、前記画像表示領域外において、該画像表示領域の周囲に沿って配列され、前記第1保護パターン部を相互に接続する第2保護パターン部と、が形成されてなり、前記第1保護パターン部及び前記第2保護パターン部は前記半導体膜にイオン注入された静電破壊防止用の保護パターンであることを特徴とする。
【0012】
請求項1に記載のアクティブマトリクス基板によれば、ポリシリコン膜等の半導体膜から形成された第1保護パターン部は、画像表示領域内において複数の走査線に沿って基板上に配列されている。同じく半導体膜から形成された第2保護パターン部は、表示領域外周に沿って配置され、第1保護パターン部と相互に接続される。これら第1及び第2保護パターン部を含む保護パターンの比抵抗は半導体膜に対しイオン注入された不純物の濃度により規定されるため、線幅・形状を変化させることなく、抵抗値を調整可能である。
【0013】
また、保護パターンは半導体膜にイオン注入された不純物の濃度により抵抗が規定されてなることを特徴とする。
【0014】
また、正スタガ型で構成された場合、これらの半導体膜より構成された保護パターンとデータ線の間には第1層間絶縁膜並びに第2層間絶縁膜の両方が介在するためその間の容量は相対的に小さく、データ線との交差部面積を相対的に大きくしても当該寄生容量によりデータ線の駆動が実用上遅くなることは殆ど無いため、表示領域内を含めた大面積の保護パターンを形成することが可能となる。このため、基板上で発生した静電気は保護パターンにより帯電しやすく、また保護パターンの電気容量もより大きくなるため、帯電時の電圧上昇が相対的に小さくなるなど、より大きな静電破壊防止機能を備える。
【0015】
以上の結果、TFTを構成する各種薄膜や、データ線、走査線、層間絶縁膜等が静電破壊により不良化する確率を低減できる。更に、保護パターン自体の抵抗は、イオン注入される不純物の濃度により規定されているので、線幅により抵抗を規定する場合と比較して容易に所望の抵抗が得られる。これらに加えて、イオン注入工程は、正スタガ型のTFTの製造工程として用いられるので、しかも、このイオン注入工程は静電破壊の可能性の低い製造初期に行われるので、当該保護パターンに対するイオン注入も、このTFTに対するイオン注入工程と同じ段階で行えば十分である。
【0016】
更にまた、第1保護パターン部を画像表示領域内に設けても、基本的にポリシリコン等からなる半導体層は光を透過するため、当該アクティブマトリクス基板の透過率をほとんど低下させない。同時に、当該アクティブマトリクス基板における通常動作時の電圧状態では、走査線と第1保護パターン部との間に介在する第1層間絶縁膜を破って電流が流れることは殆どない。従って、第1保護パターン部を含む当該保護パターンは、アクティブマトリクス基板の完成後にも残しておけるので、製造中に切断除去する必要はない。即ち、保護パターンの切断除去工程を省くことが出来、更に、完成後における各種配線やTFTにおける静電破壊の防止にも役立つ。
【0017】
以上のように請求項1に記載のアクティブマトリクス基板によれば、半導体層とデータ線の間に介在する絶縁膜厚並びにイオン注入という正スタガ型のTFTの製造に係る固有の性質を最大限に利用することにより、製造中及び製造後における静電破壊を極めて効率的に防止することが出来る。そして、保護パターンの形成工程を比較的容易に行うことが出来、しかも保護パターンの存在が電気的検査の障害となったり通常動作時における画像劣化の原因となることもないので大変有利である。
【0018】
また、本発明のアクティブマトリクス基板は、前記第1もしくは第2保護パターン部と前記走査線との間に第1層間絶縁膜が設けられ、前記走査線と前記データ線との間に第2層間絶縁膜が設けられ、前記第1もしくは第2保護パターン部は、少なくとも一方は前記走査線に溜まった静電気による絶縁破壊が前記第2層間絶縁膜に発生するよりも先に前記第1層間絶縁膜に起こるように前記第1層間絶縁膜を介して前記走査線に重なるか或いは近接配置された静電気通路部を更に含み且つ第1層間絶縁膜は第2層間絶縁膜より薄いことを特徴とする。
【0019】
本発明のアクティブマトリクス基板によれば、第1保護パターン部に含まれる静電気通路部は、第1層間絶縁膜を介して走査線に重なるか或いは近接配置されており、この静電気通路部において走査線に溜まった静電気による絶縁破壊がデータ線に対してよりも先に起こる。また、第1保護パターン部と走査線との間に介在する第1層間絶縁膜は、正スタガ型のTFTにおけるゲート絶縁膜に他ならないので一般にその膜厚は1000オングストローム以下であり、一般に3000オングストローム以上の膜厚を有する第2層間膜より薄いのが通常である。このため、第1層間膜を第2層間膜より薄くするために構造を変更したり、新たな工程を付与する必要は一般的には無く、単純に第1保護パターン部を第1層間絶縁膜を介して走査線と重なるように配置したり近接配置するだけで、上述のように走査線に溜まった静電気がデータ線よりも第1保護パターン部に流れ込み易い構成は容易に得られる。このように、第1層間絶縁膜と第2層間絶縁膜の膜厚の差及び成膜順を利用することにより、製造中及び製造後における静電破壊を確実に防止する構成が容易に得られる。
【0020】
本発明のアクティブマトリクス基板は、前記静電気通路部は、少なくとも部分的に前記静電気通路を除く前記保護パターンの他の部分よりも前記不純物の濃度が低く高抵抗に形成されていることを特徴とする。
【0021】
本発明のアクティブマトリクス基板によれば、静電気通路部は、少なくとも部分的に保護パターンの他の部分よりも不純物の濃度が低く高抵抗に形成されているので、静電破壊が生じた際にも、保護パターンと走査線が導通したことによって不良化するのを防ぐことができ、更に、走査線と第1保護パターン部の間におけるカップリング容量を低減することも出来る。しかも、このように静電気通路部を高抵抗にすることは、イオン注入工程により比較的容易に行える。
【0022】
本発明のアクティブマトリクス基板は、前記第1保護パターン部は前記走査線に溜まった静電気が流れ込むように前記走査線に接続されると共に前記保護パターンの他の部分よりも前記不純物の濃度が低く高抵抗に形成されている静電気通路部を含むことを特徴とする。
【0023】
本発明のアクティブマトリクス基板によれば、該保護パターン部に含まれる静電気通路部は、第1層間膜に開口されたコンタクトホールを通じて走査線に接続されており、走査線に帯電した電荷が保護パターンへ流れ込む。しかも、この静電気通路部は、少なくとも部分的に保護パターンの他の部分よりも不純物の濃度が低く高抵抗に形成されているので、走査線信号の遅延が少なく、本来の動作に支障はない。
【0024】
本発明のアクティブマトリクス基板は、前記保護パターンは、前記基板の縁に沿って配置された第3保護パターン部を更に含み、該第3保護パターン部に前記第1及び第2保護パターン部が接続されていることを特徴とする。
【0025】
本発明のアクティブマトリクス基板によれば、第3保護パターン部は、アクティブマトリクス基板の縁に沿って配置されており、該第3保護パターン部には第1及び第2保護パターン部が接続されているので、基板の縁に沿った領域を利用して設けられる第3保護パターン部の容量に応じて、保護パターンの電気容量が増大し、静電破壊防止の機能が向上する。しかも、大型基板の上に複数のアクティブマトリクス基板を形成する場合に、相隣接するアクティブマトリクス基板間で第3保護パターンを接続するように構成すれば、この容量増大により静電破壊防止機能も一段と向上する。この第3保護パターンは第1保護パターンや第2保護パターンと同様に半導体膜で形成されていてもよいし、走査線、データ線あるいは画素電極を形成されている導体膜で形成されてもよい。
【0026】
本発明のアクティブマトリクス基板は、前記第2保護パターンは、前記複数の走査線並びにデータ線との、いずれか一方、もしくは両方を前記配線との交差部付近において、層間絶縁膜に開口されたコンタクトホールを介して接続されていることを特徴とする。
【0027】
本発明のアクティブマトリクス基板によれば、該保護パターン部は走査線と接続される場合は第1層間膜に開口されたコンタクトホールを通じ、又データ線と接続される場合は第1層間膜並びに第2層間膜に開口されたコンタクトホールを通じて、走査線ならびにデータ線の少なくともいずれか一方に接続されており、接続された該配線に帯電した電荷は第2保護パターンへ流れ込む構造になっている。これにより、データ線に静電気が帯電した事による層間絶縁膜あるいはアクティブマトリクス素子の静電破壊を防止可能であり、しかも第2保護パターンは少なくとも部分的に不純物の濃度が低く高抵抗に形成されているため、配線間の抵抗を本来のアクティブマトリクス基板の動作に支障が無い程度に形成されており、本来の動作に支障はない。
【0028】
本発明のアクティブマトリクス基板は、前記第1保護パターンは、前記複数のデータ線と前記画像表示領域内において、前記第1層間絶縁膜ならびに前記第2層間絶縁膜に開口されたコンタクトホールを介して接続されていることを特徴とする。
【0029】
本発明のアクティブマトリクス基板によれば、該保護パターン部は第1層間膜並びに第2層間膜に開口されたコンタクトホールを通じて、前記複数のデータ線に接続されており、接続された前記データ線に帯電した電荷は第1保護パターンへ流れ込む構造になっている。これにより、前記データ線に静電気が帯電した事による層間絶縁膜あるいはアクティブマトリクス素子の静電破壊を防止可能であり、しかも該第1保護パターンは少なくとも部分的に不純物の濃度が低く高抵抗に形成されているため、配線間の抵抗を本来のアクティブマトリクス基板の動作に支障が無い程度に形成されており、本来の動作に支障はない。
【0030】
参考例においては、上述した請求項5から7に記載のアクティブマトリクス基板において、前記複数の走査線及びデータ線に走査信号及びデータ信号を夫々供給するためのドライバ回路並びに該ドライバ回路へ信号を供給するための実装端子部を前記画像表示領域の周囲に更に備えており、前記第3保護パターン部は、該ドライバ回路を迂回するように配置され、且つ該実装端子も接続するように形成されている部分を含む事を特徴とする。
【0031】
上記参考例によれば、ドライバ回路は画像表示領域の周囲に設けられ、さらに該ドライバ回路を駆動するための各種信号・電源を供給するための駆動IC等を接続するための実装端子部を備えている。そして、前記第1保護パターンあるいは前記第2保護パターンに接続され、該ドライバ回路を迂回して基板の縁側まで接続された第3保護パターン部が形成され、該第3保護パターンによって前記実装端子部も接続されている。
【0032】
従って、ドライバ回路と基板の縁との間の基板上スペースを利用して、第3保護パターンの容量を増加でき、これによる保護パターン全体の容量増加により、静電破壊防止機能が一層高められる。
【0033】
請求項9に記載のアクティブマトリクス基板は、上述した請求項5から8のアクティブマトリクス基板において、当該アクティブマトリクス基板の基板切断時又は切断後の切断端面研磨処理時に前記第3保護パターンによる相互接続状態が解消されるように、前記第3保護パターン部は、該基板切断時又はパネル面取り時に切り離される位置に少なくとも部分的に形成されていることを特徴とする。
【0034】
請求項9のアクティブマトリクス基板によれば、第3保護パターン部は、基板切断時又はパネル面取り時に少なくとも部分的に切り離される。すると、第3保護パターンによる複数の走査線及びデータ線の相互接続状態が解消される。従って、仮に第3保護パターンを切り離さなかった場合に、製造後の電気的検査や電気光学パネルに製品化された後の点灯動作などが、第3保護パターンによる短絡又は所定の抵抗での接続に起因して正常に行われない程度に、第3保護パターンの抵抗を低く設定しても、基板切断時又はパネル面取り処理時には第3保護パターンが切り離されるので何等問題は生じない。即ち、製造中における保護パターンの抵抗をこの程度にまで低めることにより、製造中における静電破壊防止機能を一層高めることが出来る。しかも、この第3保護パターンの切り離しは、基板切断工程や切断端面研磨処理工程により、工程数を増加させることなく比較的容易に行うことが出来る。
【0035】
請求項10に記載のアクティブマトリクス基板は、上述した請求項9に記載のアクティブマトリクス基板において、前記第3保護パターン部は、前記基板切断時に当該アクティブマトリクス基板から切り離される当該アクティブマトリクス基板に隣接する他のアクティブマトリクス基板との間の一本の基板切断ラインに沿ってジグザグに延びる部分を含むことを特徴とする。
【0036】
請求項10のアクティブマトリクス基板によれば、第3保護パターン部は、相隣接したアクティブマトリクス基板間における1本の基板切断ラインに沿ってジグザグに延びる部分を含むので、相隣接するアクティブマトリクス基板については、一本の基板切断ラインに沿った基板切断処理のみで第3保護パターン部の切り離しが一時に行える。このように基板切断工程により工程数を増加させることなく比較的容易に第3保護パターン部の切断除去を行うことが出来る。
【0037】
請求項11に記載の電気光学パネルは、上述した請求項1から10のいずれか一項に記載のアクティブマトリクス基板と、該アクティブマトリクス基板に対向配置された対向基板とを備えたことを特徴とする。
【0038】
請求項11に記載の電気光学パネルによれば、製造中及び製造後における静電破壊による不良品率が格段に低い。更に、電気的検査が精度良く行われており信頼性も高く、また保護パターンの存在により電気光学パネルの本来の機能が害されていることも殆ど又は全く無く、しかも低コスト化が図られている。
【0039】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされよう。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0041】
(アクティブマトリクス基板の第1の実施の形態)
先ず、本発明のアクティブマトリクス基板の一実施の形態として、液晶パネル用のアクティブマトリクス基板の構成について図1から図4を参照して説明する。図1の平面図は、本実施の形態のアクティブマトリクス基板1が、一枚の大型ガラス基板上にマトリクス状に複数形成された状態を示している。この状態にあるアクティブマトリクス基板1に対して、図中点線で示された基板切断ラインに沿って切り離す基板切断工程が施され、更に必要に応じてパネル面取り工程が施されて、個々のアクティブマトリクス基板とされる。図2は、図1の画像表示領域内にある各画素部における画素電極、TFT、各種配線等の構成を拡大して示した拡大図である。また、図3は、図2のA−A’断面図であり、図4(A)は、保護パターンの一例における図2のB−B’断面図であり、図4(B)は保護パターンの他の例における図2のB−B’断面図である。
【0042】
図1において、アクティブマトリクス基板1は、ガラス基板、石英基板等からなる基板10を備えており、基板10上において中央側に位置する画像表示領域11に、液晶駆動用の画素電極及びTFTを夫々含む複数の画素部(図2参照)がマトリクス状に形成されている。アクティブマトリクス基板1は、複数の画素部におけるTFTのゲートに接続された複数の走査線(ゲート配線)12と各TFTのソースに接続された複数のデータ線(ソース配線)13とを備える。走査線12及びデータ線13は、図中点線で示した基板切断ラインに沿って設けられたTAB(テープ・オートメイテッド・ボンディング)用のパッドなどの複数の実装端子19に夫々接続されている。
【0043】
本実施の形態では、アクティブマトリクス基板1は更に、画像表示領域11内において複数の走査線12に沿って基板10上に配列された複数の第1保護パターン部16a、複数の第1保護パターン部16aを画像表示領域11の周囲において相互に接続する第2保護パターン部16b及び基板10の縁に沿って設けられており複数の実装端子を相互に接続すると共に連絡配線16dを介して第1及び第2保護パターン部に接続された第3保護パターン部16cを含む保護パターン16を備えて構成されている。保護パターン16a,bは、画素部におけるTFTを構成する半導体膜の一例たるポリシリコン膜から構成されている。一方、保護パターン部16c,dは同じくポリシリコン膜から構成されても良いし、例えば走査線12と同一の膜から構成され、第1層間膜に開口されたコンタクトホールを通じて保護パターン16a,bに電気的に接続されても良い。
【0044】
図2に示すように、画像表示領域11には、TFT30及び画素電極26を含む画素部がマトリクス状に形成されている。TFT30は、走査線12(ゲート電極配線)にゲート絶縁膜を介して対向配置されチャネル形成用領域として機能するポリシリコン膜31を含む。
【0045】
図3に示すように、TFT30は、半導体膜の一例としてのポリシリコン膜31、ゲート絶縁膜33を含む第1層間絶縁膜41、低抵抗ポリシリコン等のゲート電極膜を含む走査線12(ゲート電極配線)、第2層間絶縁膜42及びAl等の金属膜などのソース電極膜を含むデータ線13が、この順に基板10上に積層されており、正スタガ型の画素駆動用のTFT30として構成されている。また、TFT30のドレインには、コンタクトホールを介してAl等の金属膜などの中継膜25を中継して画素電極26が接続されている。画素電極26は、例えば、ITO(インディウム・ティン・オキサイド)膜から構成されている。
【0046】
ここで、正スタガ型のTFT30の具体的な製造工程について説明を加える。即ち、先ずポリシリコン膜31は、例えば、基板10上にa−Si(アモルファスシリコン)膜を形成後、アニール処理を施して約500〜2000オングストロームの厚さに結晶化させることにより形成する。この際、nチャネル型のTFT30の場合には、Sb(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)などのV族元素の不純物(ドーパント)をソース・ドレイン電極のコンタクト部にイオン注入する。また、pチャネル型のTFT30の場合には、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、In(インジウム)などのIII族元素の不純物(ドーパント)をソース・ドレイン電極のコンタクト部にイオン注入する。特にTFT30をLDD(Lightly Doped Drain)構造を持つnチャネル型のTFTとする場合、p型のポリシリコン膜31に、ソース領域及びドレイン領域のうちチャネル側に夫々隣接する一部にPなどのV族元素の不純物を低濃度にイオン注入して低濃度ドープ領域を形成する。同じくPなどのV族元素の不純物を高濃度にイオン注入して高濃度ドープ領域を形成する。また、pチャネル型のTFT30とする場合、n型のポリシリコン膜31に、BなどのIII族元素の不純物をイオン注入してソース領域及びドレイン領域を形成する。このようにLDD構造とした場合、オフ電流を低減でき、動作信頼性を向上できる利点が得られる。尚、TFT30は、LDD構造における低濃度ドープ領域をノンドープ領域としたオフセット構造のTFTとしてもよいし、ゲート電極をマスクとして高濃度の不純物をイオン注入することにより自己整合的に高濃度なソース及びドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTとしてもよい。
【0047】
以上のように、正スタガ型のTFT30は、第2層間絶縁膜42の形成前におけるイオン注入工程を用いて形成される。
【0048】
図2及び図4(A)又は(B)に示すように、第1保護パターン部16aは、走査線12に沿って基板10上に配列されている。第1保護パターン部16aを含む保護パターン16は、ポリシリコン膜に対しイオン注入された不純物の濃度により抵抗が規定されている。即ち、イオン注入される不純物の濃度が高い程、低抵抗とされ、逆にこの濃度が低い程、高抵抗とされる。保護パターン16は特に、第1保護パターン部16aから走査線12の下に角状態に突き出した静電気通路部16eを有することにより、走査線12に溜まった静電気がデータ線13よりも流れ込み易いように構成されている。
【0049】
図4(A)に示す例では、第1保護パターン部16aは、その静電気通路部16eにおいて第1層間絶縁膜41を介して走査線12と重なるように配置されている。ここで特に、第1保護パターン部16aと走査線12との間に介在する第1層間絶縁膜41は、正スタガ型のTFT30におけるゲート絶縁膜に他ならないので一般に薄い。即ち、第1層間絶縁膜41は、例えば300〜1000オングストローム程度に形成されており、データ線13と走査線12との間に介在する、例えば3000オングストローム程度の膜厚を有する第2層間絶縁膜42よりも薄く形成されている。従って、このように単純に第1保護パターン部16aを第1層間絶縁膜41を介して走査線12と重なるように配置するだけで、走査線12に溜まった静電気がデータ線13よりも第1保護パターン部16aに流れ込み易い構成は容易に得られる。このため、走査線12(ゲート電極膜)に静電気が溜まって、走査線12及びデータ線13間に高電圧が生じても、両者間や両者に接続されたTFT30で静電破壊が起こるよりも前に、走査線12及び第1保護パターン部16a間で、第1層間絶縁膜41及び静電気通路部16eを介して静電破壊が起きる。
【0050】
以上の結果、本実施の形態によれば、TFT30を構成する各種薄膜や、データ線13、走査線12、層間絶縁膜41〜43等が静電破壊により不良化することを防止できる。
【0051】
更に、保護パターン16自体の抵抗は、イオン注入される不純物の濃度により規定されているので、線幅により抵抗を規定する場合と比較して容易に所望の抵抗が得られる。従って、保護パターン16自体や第1保護パターン部16aと走査線12間の第1層間絶縁膜41の部分が静電破壊の際に不良化しない程度に静電気通路部16eを部分的に高抵抗にする一方、保護パターン16cをポリシリコン膜から構成する場合でも十分に低抵抗に設定する事が可能になる。
【0052】
これらに加えて、イオン注入工程は、前述のように正スタガ型のTFT30の製造工程として用いられるので、しかも、このイオン注入工程は静電破壊の可能性の低い製造初期、即ち、ゲート電極配線(走査線12)の形成後であり、第2層間絶縁膜42やソース電極配線(データ線13)の形成前に行われるので、当該保護パターン16に対するイオン注入も、このTFT30に対するイオン注入工程と同じ段階で行えば十分である。このようにすれば、製造上極めて有利である。
【0053】
他方、イオン注入前にも、比較的高抵抗ではあるが、ポリシリコン膜から保護パターン16は既に形成されているため、静電破壊防止の機能も多少なりとも発揮される。
【0054】
更に、データ線13が画像表示領域11内に設けられた第1保護パターン部16aと重なった箇所(交差する箇所)においては、データ線13と第1保護パターン部16aとの間には第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42が介在して比較的遠く離れているため、第1保護パターン部16aとの間で生じるデータ線13の寄生容量は僅かに過ぎず、当該寄生容量によりデータ線13の駆動が実用上遅くなることは殆ど無い。
【0055】
更にまた、第1保護パターン部16aを画像表示領域11内に設けても、基本的にポリシリコン膜は透明であり、透過率が大幅に低減することはない。同時に、第1保護パターン部16aは、走査線12からの高電圧の静電気が静電破壊(絶縁破壊)により流れ込むことはあっても、当該アクティブマトリクス基板1における通常動作時の電圧状態では、走査線12と第1保護パターン部16aとの間に介在する第1層間絶縁膜41を破って電流が流れることは殆どない。従って、第1保護パターン部16a、第2保護パターン16bは、アクティブマトリクス基板1の完成後にも残しておけるので、製造中に切断除去する必要はない。一方、本来の動作を行なうためには除去が必要なより低抵抗の第3保護パターン16cは基板切断時に自動的に切断される。即ち、保護パターン16の切断除去工程を新たに設ける必要はなく、更に、完成後における各種配線やTFT30における静電破壊の防止にも役立つ。
【0056】
尚、図3及び図4(A)に示した例において、第1層間絶縁膜41の膜厚等の条件によっては(例えば、第1層間絶縁膜41がより薄い場合などには)、静電気通路部16eを、走査線12の下ではなく走査線12に近接配置しても同様の作用が得られる。
【0057】
他方、図4(B)に示す例では、静電気通路部16e’は、走査線12’に溜まった静電気が流れ込むように、第1層間絶縁膜41に開孔されたコンタクトホールを介して走査線12’に接続されると共に保護パターン16の他の部分よりも不純物の濃度が低く高抵抗に形成されている。このように構成すれば、走査線12’に高電圧の静電気が生じた際にも、静電気通路部16e’を介して高電流が第1保護パターン部16aに流れ込むようにでき、なお且つパネル本来の動作に必要な駆動信号の遅延を最低限に抑える事が可能である。
【0058】
本実施の形態では特に、図1に示したように第3保護パターン部16cは、基板10の縁に沿って配置されており、第3保護パターン部16cには連絡配線16dを介して第1保護パターン部16a及び第2保護パターン部16bが接続されているので、基板10の縁に沿った領域を利用して設けられる第3保護パターン部16cの容量に応じて、保護パターン16の静電気に対する容量が増大する。このため、保護パターン16による静電破壊防止の機能が向上する。しかも、本実施の形態では、大型基板上に複数のアクティブマトリクス基板1を形成すると共に相隣接するアクティブマトリクス基板1間で第3保護パターン16cを接続するように構成しているので、保護パターン16の容量は非常に増大し、この容量増大により各保護パターン16における静電破壊防止機能も一段と向上する。
【0059】
本実施の形態では特に、図1に示したように、複数の実装端子19は、基板10の縁に沿って設けられており、相対的に高濃度のイオン注入がなされた、すなわちより低抵抗の第3保護パターン部16cにより、相互に接続されている。従って、実装端子19に直接接続された走査線12やデータ線13を、実装端子19を介して第3保護パターン部16cにより短絡又は所低の抵抗で接続できる。このように第3保護パターン部16cを含む保護パターン16を形成した以降は、静電荷に対する容量が増加し(従って、電圧V=Q/Cが低下し)且つ複数の走査線12及びデータ線13間が短絡或いは所定抵抗で接続されるので、走査線12、データ線13、画素部のTFT30や画素電極26、層間絶縁膜41〜43等における静電破壊を防止できる。しかも、保護パターン16が形成されるのは、前述のように比較的製造初期であるので、静電破壊の防止機能をより信頼性の高いものにできる。
【0060】
本実施の形態では、画像表示領域11内に配置される第1保護パターン部16a及び各画素部におけるTFT30は、図2に示した構成を有するが、走査線12に溜まった静電気がデータ線13よりも流れ込み易いようにする第1保護パターン部16aの構成はこれに限られない。
【0061】
即ち図5に示すように、例えば、TFT30’のチャネル形成用領域として機能するポリシリコン膜31’を、オフ特性改善のためにダブルゲート構造とし、第1保護パターン部16a’をこのポリシリコン層31’の食み出し形状に沿った形状を有するように構成してもよい。このように構成しても、上述の場合と同様の効果が得られる。
【0062】
また、本実施の形態では、アクティブマトリクス基板1は、ドライバ内蔵型でない形式とされているが、ドライバ内蔵型のアクティブマトリクス基板として構成してもよい。
【0063】
即ち図6に示すように、走査線12に走査信号を供給する走査線駆動回路14及びデータ線13にデータ信号を供給するデータ線駆動回路15を基板10上における画像表示領域の周囲に備えるようにしてもよい。このように構成しても、複数の走査線12に沿って複数の第1保護パターン部16aを設け、該複数の第1保護パターン部16aを画像表示領域の周囲において第2保護パターン部16bで相互に接続することにより、上述の場合と同様の静電破壊防止機能が得られる。この場合、第1保護パターン部16a及び第2保護パターン部16bに接続された連絡配線16dは、走査線駆動回路14及びデータ線駆動回路16に各種信号を入力するための複数の実装端子19’からの引き出し配線16d’と共に図1に示した第3保護パターン部16cの如き大容量部へ接続され、保護パターン全体としての容量が確保される。尚、ここでは、アクティブマトリクス基板1を組み込んで完成させた液晶パネルの通常動作時にデータ信号を直接供給する回路の他に、データ線13をデータ信号供給前に所定電位まで昇圧させるためのプリチャージ信号を供給するプリチャージ回路、アナログ画像信号をサンプリングしてデータ線13に供給するサンプリング回路、回路や配線の電気的検査の際にデータ線13に所定の電気信号を供給するための検査回路など、データ線に電気信号を供給する動作に関連する回路をデータ線駆動回路15として総称することにする。
【0064】
本実施の形態では特に、図1に示したようにアクティブマトリクス基板1の基板切断時又はパネル面取り時に切り離されると保護パターン16による走査線12及びデータ線13の相互短絡状態が解消されるように、相対的に低抵抗の第3保護パターン部16cは、基板切断時又はパネル面取り時に切り離される位置に少なくとも部分的に形成されている。従って、当該アクティブマトリクス基板1の基板切断時又はパネル面取り時には、保護パターン16による走査線12及びデータ線13の相互短絡状態が解消される。従って、仮に第3保護パターン16cを切り離さなかった場合に、製造後の電気的検査や電気光学パネルに製品化された後の点灯動作などが、保護パターン16による短絡又は所定の抵抗での接続に起因して正常に行われない程度に、保護パターン16の抵抗を低く設定しても、実際には、第3保護パターン16cが切り離されるので何等問題は生じない。即ち、製造中における保護パターン16の抵抗をこの程度にまで低めることにより、製造中における静電破壊防止機能を一層高めることが出来る。しかも、この第3保護パターン16cの切り離しは、基板切断工程やパネル面取り工程により、工程数を増加させることなく比較的容易に行うことが出来る。
【0065】
尚、本実施の形態では、図1に示したように、点線で示された基板切断ラインに沿って切り離すように構成されているため、相隣接するアクティブマトリクス基板1の間に2本の基板切断ラインが必要とされている。しかしながら、相隣接するアクティブマトリクス基板1の間に、1本の基板切断ラインで足りるように構成してもよい。
【0066】
即ち図7に示すように、第3保護パターン部16c’を、基板切断時にアクティブマトリクス基板1’から切り離される隣接アクティブマトリクス基板1’との間の一本の基板切断ライン(図中点線で示す)に沿ってジグザグに延びる部分を含むように構成してもよい。このように構成すれば、相隣接するアクティブマトリクス基板1’の間では、一本の基板切断ラインに沿った基板切断処理のみで、走査線12及びデータ線13を相互接続する第3保護パターン部16c’の切り離し(切断除去)を一時に行える。このように、基板切断工程により工程数を増加させることなく比較的容易に保護パターンの切断除去を行うことが出来るので有利である。尚、基板切断後には、例えば、実装端子19や図示しない検査用端子を介して走査線12やデータ線13に電気信号を供給することにより、走査線12やデータ線13、画素部のTFT30等における電気的検査が行われる。
【0067】
(アクティブマトリクス基板の第2の実施の形態)
次に、アクティブマトリクス基板の第2の実施の形態について図8を参照して説明する。図8は、画像表示領域内において、第1保護パターン部とデータ線が交差する箇所における断面図(データ線13の長手方向から見た断面図)である。尚、図8において、第1の実施の形態における図3と同じ構成要素については同じ参照符号を付しその説明は省略する。
【0068】
第2の実施の形態のアクティブマトリクス基板の平面形状は、図1に示した第1の実施の形態の場合と同様である。
【0069】
第2の実施の形態においては、図8に示すように、画像表示領域11内において複数のデータ線13に交わるように(図1参照)基板10上に配列された複数の第1保護パターン部16a”は、データ線13と交わる箇所において第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42に夫々開孔された複数のコンタクトホール41a’及び42a’を介して当該データ線13と接続されている。そして、このようにデータ線13と接続された第1保護パターン部16a”の高抵抗部16gは、保護パターンの他の部分よりも不純物の濃度が低く高抵抗に形成されている。
【0070】
従って、データ線13に静電気が発生しても、走査線12及びデータ線13間等で静電破壊が起こるよりも前に、当該静電気はコンタクトホール41a’及び42a’を介して第1保護パターン部16a”へと流れる。このため、TFT30を構成する各種薄膜や、データ線13、走査線12、層間絶縁膜41〜43等が静電破壊により不良化することを防止できる。
【0071】
更に、保護パターン自体の抵抗は、イオン注入される不純物の濃度により調整可能であり、線幅により抵抗を規定する場合と比較して容易に所望の抵抗が得られる。従って、点灯時や電気的検査ときに不良化しない程度にデータ線間の抵抗を高められるように、データ線13に接続された高抵抗部16gを高抵抗にしつつ、データ線13からの静電気がコンタクトホール41a’及び42a’を介して第1保護パターン部16a”に確実に流れ込む程度の抵抗に調節できる。
【0072】
更に、第1保護パターン部16a”には、コンタクトホール41a’及び42a’を介してデータ線13からの高電圧の静電気が流れ込むことはあっても、当該アクティブマトリクス基板における通常動作時の電圧状態では、高抵抗部16gの存在により実効電流は殆ど流れない。従って、当該保護パターンを、アクティブマトリクス基板の完成後にも残しておくようにする。このように、第2の実施の形態によれば、保護パターンの切断除去工程を省くことが出来、更に、完成後における各種配線やTFTにおける静電破壊の防止にも役立つ。
【0073】
尚、本実施の形態においても、第1の実施の形態の場合と同様に各種の変形が可能である。
【0074】
(液晶パネルの実施の形態)
次に、本発明の電気光学パネルの一例としての液晶パネルの実施の形態について図9及び図10を参照して説明する。尚、図9は、液晶パネルの対向基板の側から見た平面図であり、図12は、そのH−H’断面図である。
【0075】
図9及び図10に示すように、液晶パネルは、基板10上に各種配線や素子等が形成されてなる上述した本発明のアクティブマトリクス基板と、基板10に対向配置されたガラス基板等からなる対向基板20と、基板10と対向基板20とを画像表示領域11の輪郭に沿って相接着するシール材52と、シール材52により基板10と対向基板20との間に封入された液晶50と備えて構成されている。
【0076】
シール材52の外側の領域には、走査線駆動回路14、データ線駆動回路15及び実装端子19並びにこれらを接続するための複数の配線105が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも一個所において、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための上下導通材(銀点)106が設けられている。
【0077】
図10において、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなる。シール材52は、二つの基板10及び20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材(スペーサ)が混入されている。
【0078】
このように構成された液晶パネルは、上述した本発明のアクティブマトリクス基板を備えているので、製造中及び製造後における静電破壊による不良品率が格段に低い。しかも、電気的検査が精度良く行われており信頼性も高い。
以上、液晶パネルに本発明を適用した場合を例として本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、ELパネル等その他の電気光学パネルにも同様に応用することができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明のアクティブマトリクス基板によれば、画像表示領域内に走査線に沿って設けた第1保護パターン部や基板の縁に設けた第3保護パターン部を含む保護パターンに、基板に発生した静電気が流れるので、製造中及び製造後に各種配線や画素部のTFT等における静電破壊を防止することが出来る。しかも、半導体膜からなりイオン注入により抵抗の調整が可能な保護パターンを用いて、静電気により保護パターン自体が不良を起こすことを防止し得、更に、製造後における静電破壊の防止をも行える。
【0080】
また、本発明の電気光学パネルは、静電破壊による不良品率が格段に低く、電気的検査を精度良く行うことも可能であり、保護パターンの存在によりアクティブマトリクス基板の本来の機能が害されていることも殆ど又は全く無く、しかも低コスト化が図られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のアクティブマトリクス基板の構成を示す平面図である。
【図2】図1のアクティブマトリクス基板の画素部を拡大して示す平面図である。
【図3】図2のA−A’断面図である。
【図4】画素部の一例における図2のB−B’断面図(図4(A))及び画素部の他の例における図2のB−B’断面図(図4(B))である。
【図5】図1のアクティブマトリクス基板の画素部の変形例を拡大して示す平面図である。
【図6】第1の実施の形態の変形例のアクティブマトリクス基板の構成を示す平面図である。
【図7】第1の実施の形態の他の変形例のアクティブマトリクス基板の構成を示す平面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態のアクティブマトリクス基板におけるデータ線と保護パターンとが接続される交差部における断面図である。
【図9】本発明の液晶パネルの実施の形態の平面図である。
【図10】図9のH−H’断面図である。
【符号の説明】
1…アクティブマトリクス基板
10…基板
11…画像表示領域
12…走査線
13…データ線
14…走査線駆動回路
15…データ線駆動回路
16…保護パターン
19…実装端子
20…対向基板
26…画素電極
30…画素部のTFT
31…ポリシリコン膜
41…第1層間絶縁膜
41a…コンタクトホール
42…第2層間絶縁膜
42a…コンタクトホール
43…第3層間絶縁膜
50…液晶
Claims (8)
- 複数のデータ線と複数の走査線の交差に応じて設けられた薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに接続される画素電極とを有するアクティブマトリクス基板であって、
前記画素電極が形成されてなる画像表示領域内において、前記複数の走査線に沿って配列された複数の第1保護パターン部と、
前記画像表示領域外において、該画像表示領域の周囲に沿って配列され、前記第1保護パターン部を相互に接続する第2保護パターン部と、が形成されてなり、
前記第1保護パターン部及び前記第2保護パターン部は前記半導体膜にイオン注入された静電破壊防止用の保護パターンであることを特徴とするアクティブマトリクス基板。 - 前記保護パターンは前記半導体膜にイオン注入された不純物の濃度により抵抗が規定されてなることを特徴とする請求項1記載のアクティブマトリクス基板。
- 前記第1もしくは第2保護パターン部と前記走査線との間に第1層間絶縁膜が設けられ、
前記走査線と前記データ線との間に第2層間絶縁膜が設けられ、
前記第1もしくは第2保護パターン部は、少なくとも一方は前記走査線に溜まった静電気による絶縁破壊が前記第2層間絶縁膜に発生するよりも先に前記第1層間絶縁膜に起こるように前記第1層間絶縁膜を介して前記走査線に重なるか或いは近接配置された静電気通路部を更に含み且つ第1層間絶縁膜は第2層間絶縁膜より薄いことを特徴とする請求項1に記載のアクティブマトリクス基板。 - 前記静電気通路部は、少なくとも部分的に前記静電気通路を除く前記保護パターンの他の部分よりも前記不純物の濃度が低く高抵抗に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のアクティブマトリクス基板。
- 前記第1保護パターン部は前記走査線に溜まった静電気が流れ込むように前記画像表示領域中において前記走査線に接続されると共に少なくとも部分的に前記保護パターンの他の部分よりも前記不純物の濃度が低く高抵抗に形成されている静電気通路部を含むことを特徴とする請求項1に記載のアクティブマトリクス基板。
- 前記第2保護パターン部が前記第1層間絶縁膜に夫々開孔された複数のコンタクトホールを介して前記複数の走査線並びにデータ線の少なくとも一方を相互に接続するように形成され、
前記保護パターンは、前記複数の走査線及びデータ線間に所定の抵抗を夫々付与するように、少なくとも相隣接するコンタクトホール間夫々において前記イオン注入工程により前記不純物の濃度が適当に規定された部分を含むことを特徴とする請求項1から5に記載のアクティブマトリクス基板。 - 前記第1保護パターン部が前記第1層間絶縁膜ならびに前記第2層間絶縁膜に夫々開孔された複数のコンタクトホールを介して前記表示領域内において前記複数のデータ線を相互に接続するように形成され、
前記保護パターンは、前記複数のデータ線間に所定の抵抗を夫々付与するように、少なくとも相隣接するコンタクトホール間夫々において前記イオン注入工程により前記不純物の濃度が適当に規定された部分を含むことを特徴とする請求項1から6に記載のアクティブマトリクス基板。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載のアクティブマトリクス基板と、該アクティブマトリクス基板に対向配置された対向基板とを備えたことを特徴とする電気光学パネル。
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