JP3806430B2 - 脱水物の成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生産工程や水処理工程での発生物であるダストやスラリーなどを混合して、混合スラリーを製造してこれを脱水する技術に関する。特に、発生物をリサイクルする際に、粉体の混合のための技術である。
鉄鋼業や化学工業などの種々の工業においては、湿式の反応槽や湿式除塵装置、水処理工程から発生したスラリーをシックナーなどで沈殿させたスラリーを処理している。場合によって、リサイクルなどのための原料混合の目的で、このスラリーに粉体を添加して混合処理なども行われている。特に、金属産業では、発生物である粉状の酸化金属と粉コークスなどを混合して、これを混合原料として、金属精錬の原料とするリサイクル処理が行われている。
湿式混合処理は、乾式で行うよりも均一混合性が良いため、スラリーを混合することが行われている。製造業で発生するスラリーの混合に使用されている例でいえば、微粉体の酸化鉄や酸化クロムの粉体と粉コークスをスラリー混合して、資源リサイクルのため、これらの混合処理によって製造した混合スラリーを脱水して、水分を調整し、その後に、ロータリーキルンで焼成還元して、金属鉄や金属クロムを製造する方法が行われている。また、この脱水物を押し出し式の成形装置で成形して、これを回転炉床式還元炉で還元する処理なども行われている。
このように、従来からも粉体を水中で攪拌混合して、均一なスラリーを製造することは、これを脱水することが行われてきた。この技術は、金属産業だけでなく、化学工業、窯業、各種鉱業などで実施されており、これらの製造工程やダスト処理工程で重要な処理方法である。
大量の粉体を混合する方法については、例えば、特開昭56−25934公報に示されるように、集塵ダストのスラリーを混合する方法がなされてきている。この方法では、単に、スラリーを製造すれば良いとの考えしかなく、その後の脱水処理のためのスラリー中粉体の濃度を調整することが十分になされていなかった。このため、スラリーの混合状態は適正にすることが可能であるが、このスラリーを脱水する際の条件を調整する技術が確立されておらず、脱水処理が上手く行われない問題があった。また、スラリーの脱水方法は、例えば、特開2001−170419公報に示される方法がある。この方法では、スラリーの脱水方法としては、優れているものの、脱水前のスラリー調整が不十分であると、脱水物の水分が十分に低下しない問題や、処理速度が低下する問題があった。
特開昭56−25934公報 特開2001−170419公報
特に、水分含有率、粒度分布、粒子の種類等の変動が大きい条件である、生産工程などから発生するダストやスラッジをリサイクルする際に、脱水と成形を行う混合には、スラリーの物性の変動により、脱水およびこの脱水物を使用した成形の成績が変化する問題があった。この結果、資源リサイクルに脱水と成形処理を用いる場合は、脱水後の水分等がリサイクル工程の目的値に合致しないことや、成形体の強度などが不十分な問題が起きていた。したがって、これらの問題を解決するための新しい技術が求められていた。
本発明は、前述の課題を解決するために鋭意検討の結果なされたものであり、その要旨
とするところは以下の(1)から(3)である。
(1)乾燥粉、スラッジ、または、スラリーの形態である複数の種類の粉体を混合して脱水し、更に成形する処理において、混合槽内で水分を所定範囲にコントロールすることにより調合して得た粉体のスラリーを濃縮槽に送り、ここで当該スラリーに凝集剤を添加して粉体を沈殿処理してスラリー中の粉体容積比率を、平均粒子径(D)で求められる目標濃度値(A)の0.6〜1倍の範囲とした後、これを濾布にスラリーを通過させることにより脱水する型式の脱水機にかけて脱水物を製造して、当該脱水物を貫通ノズルから押し出す方法で成形することを特徴とする脱水物の成形方法。ここに、目標濃度値は、A=93/(3.5+logD)であり、Aの単位は容積%、また、Dの単位はミクロンである。
(2)乾燥粉、スラッジ、または、スラリーの形態である複数の種類の粉体を混合して脱水し、更に成形する処理において、混合槽内で水分を所定範囲にコントロールすることにより調合して得た粉体のスラリーを濃縮槽に送り、ここで当該スラリーに凝集剤を添加して粉体を沈殿処理してスラリー中の液比重を、平均粒子径(D)と平均粉体比重(R)で求められる目標濃度値(B)の0.85〜1倍の範囲とした後、これを濾布にスラリーを通過させることにより脱水する型式の脱水機にかけて脱水物を製造して、当該脱水物を貫通ノズルから押し出す方法で成形することを特徴とする脱水物の成形方法。ここに、目標比重値は、B=[0.93/(3.5+logD)]*(R−1)+1であり、Bの単位はキログラム/リットル、Dの単位はミクロン、Rの単位はキログラム/リットルである。
(3)混合槽での粉体の容積比率を4〜10%の範囲とすることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の脱水物の成形方法。
本発明の方法を用いて、ダストやスラッジなどの製造工程などの発生物を脱水した後に、成形することにより、適正な物性の成形体を製造することができる。本発明の方法を用いることにより、脱水物の成形体を還元炉や焼成炉の原料とすることができる。
本発明の方法を実施する装置として、製鉄業の酸化鉄などを含む発生物をリサイクルするための装置の構成を図1に示す。バグフィルター式集塵機などから集められたダストをダストビン1に入れる。水分が15〜50質量%程度のスラッジは、スラッジピット2に入れる。水分が50〜98質量%程度のスラリーは、スラリーピット3に入れる。これらの粉体は、一般的には、0.3〜200ミクロン程度の粒子から構成されており、平均粒子径は、1〜50ミクロン程度である。これらの原料を適量づつ、混合槽4に入れて、攪拌することにより、均質に混合する。この際に、還元処理などによるリサイクルを目標とする場合は、化学成分に調整する。例えば、酸化鉄の還元処理の場合は、混合粉体の酸化鉄と炭素の比率を適切な範囲とする。実際の混合しょりでは、この化学成分を調整するための配合条件を満たすとともに、脱水と成形が容易にできる粒度分布とする。粒度分布が短時間に大きく変化すると、脱水機での脱水処理速度や処理後水分が変動するために、粒度分布の調整を行うことは、効率的な脱水には重要な条件である。
以上の条件のもとで、可能な範囲で、混合物の含有水分を目標とする範囲に調整する。ここで目標水分は、混合操作が効率的に行える水分範囲であり、効率の良い条件は、水容積比率が85〜95%である。つまり、粉体容積比率では、5〜15%である。15容積%以上の粉体が含まれる場合は、スラリー粘性が高くなりすぎて、攪拌の混合効率が低下するためである。また、粉体の容積比率が5%以下であると、次工程の濃縮操作の効率が低下するためである。ここで、目標とする水分よりも高い場合は、水を添加して粉体比率を調整する。また、目標よりの水分が多いが、目標と実績の差が小さい場合は、そのままとする。(若干効率が悪いが、次工程である濃縮工程で調整する)ただし、目標から大きく外れる場合は、化学成分的に混合物と類似の乾燥粉体を添加する。
上記に説明した混合槽4内部でのスラリーの粉体比率では、脱水機6での脱水効率が低いため、このスラリーを濃縮槽5に供給して、ここで、凝集剤を添加して濃縮する。一般的な凝集剤は、ノニルフェノール系高分子やポリアクリル酸系高分子である。濃縮槽5の下部から濃縮されたスラリーを抜き、上部からは希薄溶液を抜く。
この際の適正な濃縮スラリー濃度は、脱水機6へのスラリー液送が安定して行われるスラリー粘性を実現できる濃度であり、かつ、脱水機6での脱水処理が効率的に行われる条件である。本発明者らは、この適正な濃縮スラリー濃度は平均粒子径に影響されるものであることを解明した。つまり、粒子径が小さい場合は、水の抜けが悪いため、より粒子比率が高いスラリーが必要であり、また、粒子径が大きければ、スラリーの粒子濃度が低くとも良い。
本発明者らは、種々の実験の結果、スラリーに含まれる粒子の平均粒子径と、脱水のために適正なスラリー粒子濃度の関係を調査した結果、平均粒子径の増加に伴い適正なスラリー粒子濃度が減少することを見出した。この関係を定量的に示すと、以下の関係となる。目標濃度値(A)は93/(3.5+logR)以下とすることが良い。ここで、Aの単位は容積%、Dは粒子の平均粒径で、単位はミクロンである。この濃度であれば、濃縮槽5から脱水機6に送る配管中でのスラリー詰まりは起きない。また、Aに近いスラリー濃度であれば、脱水機6での脱水効率も良い。
特に、濾布にスラリーの水を通過させることにより脱水する形式の脱水機6では、Aの濃度値に近い粒子濃度のスラリーを用いることにより、スラリー脱水を効率的に行うことができる。本発明者らの研究では、A値の60%の容積%までの粒子濃度のスラリーであれば、脱水機6での生産性と脱水物の水分が良好な範囲に留まることを見出した。したがって、濃縮スラリーの粒子濃度は、93/(3.5+logR)の0.6〜1倍の範囲であることが良い。
濃縮槽5での実際の粒子濃度調整には、次の方法が代表的である。この方法は、スラリー濃度計8を用いて、濃縮槽5から出たスラリーの粒子濃度を測定して、これをもとに、濃縮槽5で添加する凝集剤の比率を決定する。スラリー濃度計8は超音波濃度計などを用いることが良い。更に、濃縮前のスラリーの粒子濃度も測定して、これをもとに凝集剤比率を調整することを行えば、更に、精度の良い処理が行える。
また、第二の方法としては、スラリー中の粉体比率の測定が困難である場合などは、濃縮後のスラリー比重を測定して、これを目標範囲の調整することも有効な方法もある。スラリー濃度計8の換わりに、スラリー比重計を用いて、スラリー比重を測定して、これを目的の範囲内に入れるように、濃縮槽5での凝集剤の添加比率を決定する。この際の目標範囲(B)は、[0.93/(3.5+logR)]*(D−1)+1の0.85〜1倍である。ただし、Dは粒子の平均の真比重(キログラム/リットル)である。この範囲であれば、前出の濃縮スラリー粒子濃度の目標範囲と一致する。なお、脱水物をリサイクル原料として、鉄や非鉄金属などの生産の原料として使用する場合は、脱水機6は、図2に示す型式の脱水機が望ましい。この脱水機では、スラリーノズル9から、循環移動する濾布10上にスラリー11を流し、スラリー11と濾布10を上圧搾ロール12と下圧搾ロール13で搾ることによって、スラリー11の水を濾布10から下方に濾過して脱水する型式の脱水機を用いることが望ましい。なお、濾布は複数のガイドロール14に保持されながら、循環しており、洗浄ノズル15からの噴出水によって、洗浄される。この型式の脱水機では、スラリーの粒子濃度が低くなると、生産性が悪化すると同時に脱水物の水分が上昇する問題が顕著であることから本発明の方法は、特に、有効である。この方法で脱水した脱水物の水分は低位で安定しいるとともに、脱水物がフレーク状であることから、搬送しやすい利点もあり、脱水物を押し出し式成形機7に搬送することが容易となる。
以上の方法で製造した脱水物を押し出し式成形装置7に供給して、成形体を製造する。本発明に用いる押し出し式成形機は、幾つかの型式があるが、スクリュー押し出し式やリングダイ式のものが良い。代表的な装置として、図3に、スクリュー押し出し式成形機の概略図を示す。スクリュー押し出し式成形機は樽型のケーシング17とこれの内部にあるスクリュー軸18とスクリューブレード19を用いて、供給口16から脱水物を供給してこれを貫通ノズル20から押し出す成形機である。また、リングダイ式とは、回転する円筒の側面に貫通ノズルが開けてあり、押し出しローラーで粉体をこの貫通ノズルから押し出す成形機である。
上記に示した脱水条件であれば、押し出し成形機7にとって適正な脱水物となる。押し出し成形機7では、安定したノズル内の湿潤粒子の通過が容易に行える条件を満たす脱水物の水分値が得られる。また、図2に示される型式の脱水機やフィルタープレス式脱水機を使用して、かつ、本発明の方法を用いれば、脱水物の水分が35〜50容積%となる。この脱水物を使用して、押し出し式成形装置7で製造した成形体は、1メートル程度の落下においても割れることがなく、また、搬送中のコンベア表面への付着も無い。以上の理由から、本発明で製造した成形体は種々の用途に使用できる。例えば、これをガス加熱式の焼結炉や回転炉床式還元炉の原料として使用することができる。
本発明の方法を図1に示す装置で行った操業の例を実施例に示す。脱水機6は、図2に示されるものであり、また、押し出し成形装置7は、図3に示されるものである。使用したダスト、スラッジ、スラリーは以下のものであった。ダストは平均粒子径4ミクロン、水分2質量%、粒子真比重4.1キログラム/リットルであった。スラッジは平均粒子径7ミクロン、水分35質量%、粒子真比重3.5キログラム/リットルであった。スラリーは平均粒子径13ミクロン、水分88質量%、粒子真比重3.1キログラム/リットルであった。また、化学成分は、表1に示すとおりである。
Figure 0003806430
<実施例1>
この処理では、混合槽4での目標値は、水分が80〜84質量%、酸化鉄比率が55〜65質量%、炭素比率が13〜17質量%であった。また、平均粒径は7〜10ミクロンであった。この目標に対して、ダストを20質量、スラッジを45質量%、また、スラリーを35質量%(ドライベース)の比率で混合した。この結果、混合槽4内部での混合スラリーは、平均粒径8.5ミクロン、水分77質量%、酸化鉄57質量%、炭素15.5質量%であった。この混合スラリーは、水分が目標値よりも低かったことから、水を添加して水分80質量%(水分容積比率93%、粒子容積比率7%)とした。この混合スラリーを良く攪拌した後に、濃縮槽5に供給した。
この処理では、平均粒径から計算される目標スラリー粒子濃度(A)は20容積%であり、本発明の適正なスラリーの粒子濃度範囲は13〜21容積%であった。そこで、レーザー式スラリー濃度計を用いて、濃縮後のスラリー中粒子濃度を測定して、この値をもとに凝集剤の添加率を決定して、スラリー中の粒子濃度を16〜19容積%となるように制御した。また、この時のスラリー比重の目標値(B)は1.52キログラム/リットルであり、その適正範囲は1.29〜1.52キログラム/リットルであった。この時の液比重計で測定したスラリー比重は1.35〜1.45キログラム/リットルであった。
この濃縮操作の結果、脱水機6での生産性は3.5トン/時と極めて高く、脱水物の水分は20〜22質量%と安定していた。また、この脱水物を押し出し式成形装置7で成形したところ、ベルトコンベア表面に付着しない良好な硬さのものであった。この成形体を回転炉床式還元炉で1300℃の高温還元したところ、成形体の形状と化学成分が適正であったことから、金属化率が77%であり、また、高強度の還元鉄の粒状物が製造できた。<実施例2>
この処理では、表2に示される原料を用いた。粒子径の細かい粉体の成形体を製造することが目的であったため、目標の平均粒径は6〜8ミクロンであった。このような細かい粒子を良好に混合するため、混合槽4での目標の水分を80〜85質量%と高くした。また、酸化鉄比率の目標は60〜65質量%、炭素比率は10質量%であった。
Figure 0003806430
この目標に対して、ダスト1を55質量%、スラッジ1を30質量%、また、スラリー1を15質量%(ドライベース)の比率で混合した。この結果、混合槽4内部での混合スラリーは、平均粒径7.1ミクロン、粒子真比重4.3キログラム/リットル、水分75質量%、酸化鉄64質量%、炭素10質量%であった。混合時の水分が低かったので、水を添加して、水分を82質量%(粒子5容積%)となった。
この処理では、平均粒径から計算される目標スラリー粒子濃度(A)は21容積%であり、本発明の適正なスラリーの粒子濃度範囲は13〜21容積%であった。また、この時のスラリー比重の目標値(B)は1.70キログラム/リットルであり、その適正範囲は1.44〜1.70キログラム/リットルであった。濃縮前のスラリー比重を液比重計で測定して、これをもとに、濃縮槽5での凝集剤の添加量を求めて、濃縮後のスラリー比重を1.55〜1.70キログラム/リットルに制御した。
この濃縮操作の結果、脱水機6での生産性は3.6トン/時と高く、脱水物の水分は22〜24質量%と安定していた。また、この脱水物を押し出し式成形装置7で成形したところ、ベルトコンベア表面に付着しない良好な硬さのものであった。この成形体をトンネル焼結炉で1000℃の高温還元したところ、高強度の酸化鉄と炭素を含むの粒状の焼結体を製造できた。
<実施例3>
この処理では、表2のダスト2、スラッジ2とスラリー2を用いて、混合スラリーを製造して、これを原料として、成形体を製造した。目標の平均粒径は12〜14ミクロンであった。混合槽4での目標の水分を80質量%とした。また、酸化鉄比率の目標は50〜55質量%、炭素比率は18〜22質量%であった。
この目標に対して、ダスト2を15質量、スラッジ2を40質量%また、スラリー2を45質量%(ドライベース)の比率で混合した。この結果、混合槽4内部での混合スラリーは、平均粒径13.9ミクロン、粒子真比重3.7キログラム/リットル、水分8質量%(粒子4容積%)、酸化鉄59質量%、炭素14質量%であった。水分は目標範囲内よりも高かったが、そのままで調合した。
この処理では、平均粒径から計算される目標スラリー粒子濃度(A)は20容積%であり、本発明の適正なスラリーの粒子濃度範囲は12〜20容積%であった。また、この時のスラリー比重の目標値(B)は1.55キログラム/リットルであり、その適正範囲は1.32〜1.55キログラム/リットルであった。濃縮前のスラリー比重を液比重計で測定して、これをもとに、濃縮槽5での凝集剤の添加量を求めて、濃縮後のスラリー比重を1.45〜1.55キログラム/リットルに制御した。
この濃縮操作の結果、粒子が粗く、実施例1または2よりも脱水が容易なスラリーであったため、脱水機6での生産性は4.5トン/時と高く、脱水物の水分は18〜21質量%と低位に安定していた。また、この脱水物を押し出し式成形装置7で成形したところ、ベルトコンベア表面に付着しない良好な硬さのものであった。この成形体を乾燥して、電気式還元炉のトンネル焼結炉で、溶融還元して、溶融鉄を製造した。
<比較例1>
実施例1と同じ配合で、混合スラリーを製造して、これをそのまま脱水機6で脱水したところ、このスラリーの粒子濃度が7容積%と本発明の適正な範囲を下回っていたことから、脱水処理に問題があった。つまり、生産性は1.8トン/時と低く、また、脱水物の水分も25〜28質量%と高かった。この脱水物を押し出し式成形装置7で成形したところ、水分過多により、成形体が柔らかく、かつ、付着性の高いものであった。この成形体はベルトコンベア表面に付着しやすく、搬送での問題が生じた。この成形体を回転炉床式還元炉で1300℃の高温還元したところ、成形体の水分が過多であったことが原因で、炉内で成形体が爆裂して、正常な操業ができなかった。
<比較例2>
実施例1と同じ配合で混合スラリーを製造して、これを濃縮槽5で、スラリーの粒子濃度を目標値(A:21容積%)よりも高い、24容積%として、脱水機6に送ったところ、配管内の流動性が悪く、脱水機6へのスラリー供給が脈動して、安定した脱水処理が継続できなかった。
本発明を行うためのスラリーを混合し、脱水した後に、成形する装置の概略図である。 本発明を行う脱水機の1例を示すものである。 本発明を行う押し出し成形機の1例を示すものであり、型式はスクリュー押し出し式のものである。
符号の説明
1 ダストビン
2 スラッジピット
3 スラリーピット
4 混合槽
5 濃縮槽
6 脱水機
7 押し出し成形装置
8 スラリー濃度計
9 スラリーノズル
10 濾布
11 スラリー
12 上圧搾ロール
13 下圧搾ロール
14 ガイドロール
15 洗浄ノズル
16 供給口
17 ケーシング
18 スクリュー軸
19 スクリューブレード
20 貫通ノズル

Claims (3)

  1. 乾燥粉、スラッジ、または、スラリーの形態である複数の種類の粉体を混合して脱水し、更に成形する処理において、混合槽内で水分を所定範囲にコントロールすることにより調合して得た粉体のスラリーを濃縮槽に送り、ここで当該スラリーに凝集剤を添加して粉体を沈殿処理してスラリー中の粉体容積比率を、平均粒子径(D)で求められる目標濃度値(A)の0.6〜1倍の範囲とした後、これを濾布にスラリーを通過させることにより脱水する型式の脱水機にかけて脱水物を製造して、当該脱水物を貫通ノズルから押し出す方法で成形することを特徴とする脱水物の成形方法。ここに、目標濃度値は、A=93/(3.5+logD)であり、Aの単位は容積%、また、Dの単位はミクロンである。
  2. 乾燥粉、スラッジ、または、スラリーの形態である複数の種類の粉体を混合して脱水し、更に成形する処理において、混合槽内で水分を所定範囲にコントロールすることにより調合して得た粉体のスラリーを濃縮槽に送り、ここで当該スラリーに凝集剤を添加して粉体を沈殿処理してスラリー中の液比重を、平均粒子径(D)と平均粉体比重(R)で求められる目標濃度値(B)の0.85〜1倍の範囲とした後、これを濾布にスラリーを通過させることにより脱水する型式の脱水機にかけて脱水物を製造して、当該脱水物を貫通ノズルから押し出す方法で成形することを特徴とする脱水物の成形方法。ここに、目標比重値は、B=[0.93/(3.5+logD)]*(R−1)+1であり、Bの単位はキログラム/リットル、Dの単位はミクロン、Rの単位はキログラム/リットルである。
  3. 混合槽での粉体の容積比率を4〜10%の範囲とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の脱水物の成形方法。
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