JP3805773B2 - ユニット式建物およびその建築方法 - Google Patents

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本発明は、ユニット式建物およびその建築方法に係り、例えば、レストランや店舗等のように広い内部空間を必要とする建物に利用できる。
従来より、ユニット式建物を構成する建物ユニットの柱を着脱自在とされた仮柱としておき、この建物ユニットを建築現場で複数組み合わせた際に各建物ユニットから仮柱を取り外すことにより、複数の建物ユニット内に柱の無い広い空間を形成することが知られている。そして、このような空間を形成する方法として、特公昭54−2492号公報に記載されているものがある。
これによると、建物ユニットは、床板と、天井板と、これら床板および天井板を連結する複数の柱とを含んで構成されるとともに、これら柱の少なくとも一本が着脱自在な仮柱とされ、さらに、床板の内部には補強部材が埋設されている。そして、このような建物ユニットを仮柱同士が隣設対向するように複数並設して各床材の補強材を互いに接続すると、この接続された補強材にとり各床板が補強されるから、各建物ユニットから仮柱を取り外してもそれらの建物ユニットの強度が確保されるようになる。
しかし、このような場合、補強材が床板と一体になっているため、仮柱が立設される建物ユニットと、仮柱が用いられない通常の建物ユニットとでは、各々の床板の構造が異なる。このため、建物ユニットを生産するにあたっては二種類の床板を用意しなければならず、生産性効率が悪いという問題があった。
そこで、本願出願人は、特開平4−136341号公報(特許文献1)に記載された方法を提案した。
これによると、建物ユニットは、四隅に立設された柱と、これら柱の上端間および下端間に架け渡された各四本の上梁および下梁とを含んで構成されるとともに、これら柱の少なくとも一本が着脱自在な仮柱とされている。そして、このような建物ユニットを仮柱同士が隣設対向するように複数並設した後、各建物ユニットから仮柱を取り外す。この際、各建物ユニットの強度を確保するために、それら建物ユニットを跨ぐ補強フレーム(補強梁)を残りの柱間に後付けして架け渡している。
このような場合、建物ユニットを補強するための補強フレームが別体で用意されるため、仮柱が立設される建物ユニットと、立設されない通常の建物ユニットとでは、柱や梁を共通にでき、前述の問題は解決される。
特開平4−136341号公報
しかしながら、特許文献1においては、補強フレームが各建物ユニットの内部を横切るように取り付けられるため、間取りを設計する際の障害物となっていた。このため、内部を柱の無い大きな空間としたにもかかわらず、自由な間取り設計を行うためには限界があった。
本発明の目的は、複数の建物ユニットから形成された内部空間の間取り設計の自由度を向上させることができるユニット式建物およびその建築方法を提供することにある。
請求項1に記載のユニット式建物は、工場で生産された直方体状の少なくとも四つの建物ユニットを建築現場で水平方向に組み合わせることにより建てられるユニット式建物であって、前記建物ユニットは互いに前記平面四角形の角部が集まるように四つ寄せ集められ、かつ、四隅に立設される四本の柱と、これら四本の柱の上端間に架け渡されて前記直方体状における上部の平面四角形を形成する四本の上梁とを含んで構成され、前記四つの建物ユニットから障害物の無い広い空間を形成するために前記四本の柱のうちの少なくともこれら角部に立設された柱着脱自在な仮柱とし前記寄せ集められた四つの建物ユニットには前記各角部を形成する計八本の上梁のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁の端部がボルトで接合され、前記四つの建物ユニットには前記各角部を形成する計八本の上梁のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁に沿って補強梁が配設され、この補強梁と前記角部とが互いに連結されていることを特徴とする。
請求項2に記載のユニット式建物は、請求項1に記載のユニット式建物において、前記
角部は前記上梁の端部同士を接続する仕口金物で形成されることを特徴とする。
請求項3に記載のユニット式建物は、請求項1または請求項2に記載のユニット式建物
において、前記二つの上梁同士の端部が連結部材を介して互いに連結されていることを特
徴とする。
請求項4に記載のユニット式建物は、請求項3に記載のユニット式建物において、前記
連結部材は隣接する前記建物ユニットの間の隙間の寸法と略同一の寸法を有することを特
徴とする
請求項に記載のユニット式建物は、請求項1からのいずれかに記載のユニット式建
物において、前記建物ユニットは互いに角部が集まるように四つ寄せ集められ、前記寄せ
集められた四つの建物ユニットには前記各角部を形成する計八本の上梁の端部がボルトで
接合されていることを特徴とする
請求項に記載のユニット式建物の構築方法は、工場で生産された直方体状の少なくとも四つの建物ユニットを建築現場で水平方向に組み合わせることにより建てるユニット式建物の建築方法であって、工場で、前記少なくとも四つの建物ユニットを、四隅に立設される四本の柱と、これら四本の柱の上端間に架け渡されて前記直方体における上部の平面四角形を形成する四本の上梁とを含んで構成するとともに、前記平面四角形の少なくとも一つの角部に立設された柱を着脱自在な仮柱としておき、前記建築現場で、前記各建物ユニットを前記仮柱が立設された角部を互いに寄せ集めて組み合わせた後、前記各角部を形成する計八本の上梁のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁に沿うように補強梁を配設し、これら寄せ集められた角部において計八本の上梁のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁の端部をボルトで接合し、次いで、前記各角部から前記仮柱を外して前記各建物ユニット内に障害物の無い広い空間を形成し、かつ、前記補強梁と前記角部とを互いに連結することを特徴とする。
また、本発明の建物ユニットは、図面を参照して説明すると、工場で生産された直方体状の少なくとも四つの建物ユニット12E〜12Lを建築現場で水平方向に組み合わせることにより建てられるユニット式建物10であって、前記少なくとも四つの建物ユニット12E〜12Lを、四隅に立設される四本の柱16と、これら四本の柱16の上端間に架け渡されて直方体状における上部の平面四角形を形成する四本の上梁17とを含んで構成し、平面四角形の角部20を互いに寄せ集めて組み合わせ、かつ、これらの角部を平断面十字形の連結部材を介して互いに連結し、前記四本の16柱のうちの少なくともこれら角部20に立設された柱16を着脱自在な仮柱16Aとすることを特徴とするものである。
このような本発明においては、仮柱16Aが立設される四つの角部20を平断面十字形の連結部材29で互いに連結することにより、各角部20を形成する計八本の上梁17が十字形の連続した大きな梁と見なされるようになる。このため、各角部20から仮柱16Aを取り外しても、この大きな梁で各建物ユニット12E〜12Lの強度が確保されるから、従来のような補強フレームが不要となり、各建物ユニット12E〜12Lの内部は障害物の無い大きな空間となる。従って、間取り設計の自由度が向上する。
また、寄せ集められた四つの建物ユニット12E〜12Lの上方に、各角部20を形成する計八本の上梁17のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁17Aに沿って補強梁14H〜14Jを配設し、この補強梁14H〜14Jと角部20とを互いに連結することを特徴とする。
このような場合には、それら四本の上梁17Aが補強梁14H〜14Jで補強されることになるから各建物ユニット12E〜12Lの強度がより向上する。
そして、四つの建物ユニット12E〜12Lの上方に、前記補強梁14H〜14Jと直交する別の補強梁14L、14Mを配設し、この別の補強梁14L、14Mと前記補強梁14H〜14Jとを各角部20から離れた位置で交差させて互いに接続することを特徴とする。
このような場合には、各建物ユニット12E〜12Lの強度が別の補強梁14L、14Mによってさらに向上するうえ、垂直荷重が最も集中する補強梁14同士の交差位置が各角部20から離れていることにより、柱16の立設されていない角部20に垂直荷重が伝わるのが避けられ、連結部材29で連結された部位の耐久性が向上する。
さらに、各角部20を上梁17の端部同士を接続する仕口金物19Aで形成した場合には、仮柱16A取付用のボルト孔22Aや連結部材29取付用のボルト孔24A等をこの仕口金物19Aに設ければよいから、そのようなボルト孔22A、24A等を、長尺ものでかつ重量の大きな上梁の端部に直接設けるよりも作業が容易となり、建物ユニット12E〜12L生産を効率よく行えるようになる。
また、本発明のユニット式建物の建築方法は、工場で生産された直方体状の少なくとも四つの建物ユニット12E〜12Lを建築現場で水平方向に組み合わせることにより建てるユニット式建物10の建築方法であって、工場で、前記少なくとも四つの建物ユニット12E〜12Lを、四隅に立設される四本の16柱と、これら四本の16柱の上端間に架け渡されて直方体状における上部の平面四角形を形成する四本の上梁17とを含んで構成するとともに、平面四角形の少なくとも一つの角部20に立設された柱16を着脱自在な仮柱16Aとしておき、建築現場で、各建物ユニット12E〜12Lを仮柱16Aが立設された角部20を互いに寄せ集めて組み合わせた後、これら寄せ集められた角部20を平断面十字形の連結部材29を介して互いに連結し、次いで、各角部20から仮柱16Aを外して各建物ユニット12E〜12L内に障害物の無い広い空間を形成することを特徴とする。
このような本発明においても、前述したように、間取り設計の自由度が向上し、前記目的が達成される。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施の形態に係るユニット式建物が模式的に示されている。
この図において、ユニット式建物10は、建築現場で打設された基礎11と、この基礎11上に並設された立方体状の複数の一階建物ユニット12と、さらに、これら一階建物ユニット12の上方に並設された複数の二階建物ユニット13と、一階建物ユニット12および二階建物ユニット13の間位置に配設された複数の補強梁14とを含んで構成され、15が一階建物ユニット12の上方であって二階建物ユニット13が並設されていない部分に設けられた陸屋根である。
なお、二階建物ユニット13の上方にも陸屋根等が設けられるが、本実施の形態においては簡略化のため図示が省略されている。
図2には、ユニット式建物10の一階部分における建物ユニット12の並設状態が平面図として示されている。
この図において、一階建物ユニット12は、互いの長辺側が隣設対向するように四個、互いの短辺側が隣設対向するように三個、計12個並設されている。
これら一階建物ユニット12のうちの一階建物ユニット12A〜12Dは、図3に示すように、四隅に立設された四本の柱16と、これら四本の柱16の上端間に架け渡されて直方体状における上部の平面四角形を形成する四本の上梁17と、下端間に架け渡された四本の下梁18と、これらの柱梁を接続する仕口金物19とを含んで構成され、これら一階建物ユニット12A〜12Dの上方には図1に示したように補強梁14を介して陸屋根15が設けられるようになっている。
一方、一階建物ユニット12のうちの一階建物ユニット12E〜12Hは、図4に示すように、前述の一階建物ユニットと略同一な部材から構成されているが、四本の柱16のうちの一本のみが仮柱16Aとなっており、上下の仕口金物19Aに対して着脱自在になっている。
さらに、図2において、一階建物ユニット12のうちの一階建物ユニット12I〜12Lは、四本の柱16のうちの一方の短辺側に立設された二本が仮柱16Aになっている他は、一階建物ユニット12E〜12Hと同様である。
このような一階建物ユニット12A〜12Lは仮柱16Aが互いに寄せ集められて並設されている。
図5には、仮柱16Aと仕口金物19Aとの関係が示されている。
この図において、仕口金物19Aは、直方体状の建物ユニットにおける平面四角形を形成する四本の上梁のうちの、互いに直角をなす二本の上梁17からなる角部20を形成している。また、この角部20である仕口金物19Aは、ともに平面五角形で互いに平行な上面部21および下面部22と、これら上、下面部21、22の外側の縁部分を連結しかつチャンネル材からなる上梁17のウェブと連続した平面L字形の側面部23とを含んで構成され、上面部21には前述の補強梁と連結するためのボルト孔21Aが穿設され、下面部22には仮柱16Aと連結するためのボルト孔22Aが二個穿設され、側面部23の互いに直角をなす各面には当て材24が例えば溶接等されて固設され、この当て材24には四個のボルト孔24A(三個のみを図示)が側面部23を貫通して穿設されている。
仮柱16Aは、角筒状の柱本体25と、この柱本体25の上部に固設されたトッププレート26とを含んで構成されている。このトッププレート26には仕口金物19Aの下面部22と連結するためのボルト孔26Aが前述したボルト孔23Aと対応して二個穿設され、柱本体25の二つの側面には切欠開口25Aが設けられている。すなわち、仮柱16Aと仕口金物19Aとの着脱は、ボルト孔22A、26Aに上方から挿通される二個のボルト27(一個のみを図示)と、切欠開口25Aから柱本体25内に入れられてボルト27に螺入されるナット28との締めつけおよび取外しにより行われる。
なお、図示しないが、仮柱16Aの下方側も略同様である。
図6、図7には、仮柱16Aが着脱される仕口金物19A、すなわち角部20を互いに寄せ集めた状態が示されている。
これらの図において、各仕口金物19A間には、図8にも示すような平断面十字形の連結部材29が介装されている。この連結部材29は、二枚の矩形状の金属板29Aが中央の切欠部29Bで嵌合し合うことで互いに直交するように組み合わされたものであり、各金属板29が溶接等されて互いに接続されている。連結部材29には仕口金物19Aに取り付けられた当て材24のボルト孔24Aと対応する位置に同様なボルト孔29Cが穿設されている。そして、各仕口金物19Aは、ボルト孔24A、29Cに挿通されたボルト30と、このボルト30に螺入されたナット31により、この連結部材29を介して互いに連結されている。従って、各仕口金物19Aに接続された計八本の上梁17は、各角部20が連結されたことで、十字形に交差する連続した大きな梁と見なされるようになる。
なお、図中32は仕口金物19Aの上、下面部21、22間に立設されたダイヤフラムである。
一方、H鋼からなる補強梁14がこれら計八本の上梁17のうちの同一架け渡し方向とされた短辺側の四本の上梁17Aに沿って配設され、この補強梁14と各仕口金物19とが、補強梁14に穿設されたボルト孔および前述のボルト孔21Aに挿通されたボルト33と、これに螺入されたナット34とにより連結されている。
図9には、一階建物ユニット12の上方に補強梁14が配設された状態が平面図として示されている。
補強梁14は、長さ寸法の異なる複数種類のものが用意されており、補強梁14のうちの補強梁14A〜14Fがユニット式建物10の一階部分の外郭の沿って一階建物ユニット12の上梁上に配設され、また、補強梁14I〜14Jが各一階建物ユニット12の互いに対向する短辺側の上梁上に配設されている。そして、一階建物ユニット12の長辺側に平行な補強梁14としては、補強梁14Kが一階建物ユニット12B、12Cの互いに対向する長辺側の上梁上に配設され、補強梁14Lが補強梁14G、14F間であって一階建物ユニット12I、12Kの短辺方向の途中位置に架け渡され、補強梁14Mが補強梁14G、14F間であって一階建物ユニット12J、12Lの短辺方向の途中位置に架け渡されている。すなわち、これら補強梁14L、14Mと補強梁14H〜14Jとは一階建物ユニット12E〜Lの各角部20から離れた位置で交差している。
また、このような補強梁14の交差部分は、図10に示すようになっている。
この図において、中央に配設されて紙面表裏方向に連続した補強梁14には、金属板からなる当接部材35が上下のフランジ間に溶接等されて設けられ、この補強梁14に左右方向から接続される別の二つの補強梁14における端部にも当接部材35が設けられている。そして、これらの対向し合う当接部材35同士がボルト36、ナット37により接続されている。
なお、図9において、一階建物ユニット12の上梁は簡略化のため図示が省略されている。
このような本実施の形態においては、以下のようにして、一階建物ユニット12E〜12Lの内部に障害物の無い広い空間を形成する。
先ず、工場で、一階建物ユニット12E〜12Lを、四隅に立設される四本の柱16と、これら四本の柱16の上端間に架け渡されて前記直方体における上部の平面四角形を形成する四本の上梁17と、下端間に架け渡される四本の下梁18と、これら柱梁を接続する仕口金物19、19Aを含んで構成するとともに、四本の柱16のうちの一本あるいは二本を着脱自在な仮柱16Aとしておき、建築現場で、建物ユニット12E〜12Lを仮柱16Aが立設された角部20を互いに寄せ集めて組み合わせた後、これら寄せ集められた角部20を平断面十字形の連結部材29を介して互いに連結し、次いで、各角部20から仮柱16Aを外して建物ユニット12E〜12L内に障害物の無い広い空間を形成する。
このような本実施の形態によれば以下のような効果がある。
すなわち、一階建物ユニット12E〜12Lにおいて、仮柱16Aが立設された四つの角部20である仕口金物19Aが、平断面十字形の連結部材29で互いに連結されているため、各角部20を形成する計八本の上梁17を十字形の一つの大きな梁と見なすことができる。このため、各角部2から仮柱16Aを取り外しても、この大きな梁で建物ユニット12E〜12Lの強度が確保されるから、従来のような補強フレームを不要にでき、建物ユニット12E〜12Lの内部に障害物の無い大きな空間を形成することができる。従って、間取り設計の自由度を向上させることができる。
また、寄せ集められた建物ユニット12E〜12Lの上方には、各角部20を形成する計八本の上梁17のうちの、同一架け渡し方向とされた短辺側の四本の上梁17Aに沿って補強梁14H〜14Jが配設され、これらの補強梁14H〜14Jと各角部20とが互いに連結されているため、それら四本の上梁17Aが補強梁14H〜14Jで補強されることになるから建物ユニット12E〜12Lの強度をより向上させることができる。
そして、建物ユニット12E〜12Lの上方には、補強梁14H〜14Jと直交する別の補強梁14L、14Mが配設されているため、建物ユニット12E〜12Lの強度を一層向上させることができる。
さらに、これら補強梁14L、14Mと補強梁14H〜14Lとが各角部20から離れた位置で交差して互いに接続されているため、垂直荷重が最も集中する補強梁14同士の交差位置が各角部20から離れていることで、二階建物ユニット13が並設された場合等でも、柱の立設されていない角部20に垂直荷重が伝わるのを避けることができ、連結部材29で連結された部位の耐久性を確実に確保することができる。
また、各角部20が上梁17の端部同士を接続する仕口金物19Aで形成されているため、仮柱16A取付用のボルト孔22Aや連結部材取付用のボルト孔24A等をこの仕口金物19Aに設ければよいから、そのようなボルト孔22A、24A等を、長尺ものでかつ重量の大きな上梁17の端部に直接設けるよりも作業が容易となり、建物ユニットの生産を効率よく行うことができる。
さらに、連結部材29は同一形状の金属板29Aを二枚接合するだけでよいから、連結部材の製作を容易に行うことができる。
また、ユニット式建物12E〜12Lを前述した手順により並設することで、建物ユニット12E〜12Lの内部に障害物の無い大きな空間を形成することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、角部20が仕口金物19Aにより形成されていたが、本発明に係る角部は、例えば、二本の上梁が互いに直角をなして直に接続されることにより形成されてもよく、必ずしも仕口金物を用いなくともよい。
しかしながら、仕口金物を用いることで前述の効果が得られるのでよい。
そして、前記実施の形態では、八つの一階建物ユニット12E〜12Lによりその内部に障害物のない広い空間が形成されていたが、特に八つに限定されるものではなく、少なくとも四つの建物ユニットが寄せ集められていればよい。さらにこの際の建物ユニットは、一階に並設されるものに限らず、例えば、二階やそれよりも上階に並設されるものであってよい。
以上に述べたように本発明によれば、仮柱が立設される四つの角部が平断面十字形の連結部材で互いに連結されているため、各角部を形成する計八本の上梁を十字形の連続した大きな梁と見なすことができ、このため、各角部から仮柱を取り外しても、この大きな梁で各建物ユニットの強度が確保されるから、従来のような補強フレームが不要となり、各建物ユニットの内部に障害物の無い大きな空間を形成できて間取り設計の自由度を向上させることができるという効果がある。
本発明の一実施の形態に係るユニット式建物を模式的に示す全体斜視図である。 ユニット式建物の一階部分を模式的に示す平面図である。 ユニット式建物を構成する通常の建物ユニットを示す斜視図である。 ユニット式建物を構成しかつ仮柱が設けられる建物ユニットを示す斜視図である。 仮柱が設けられる建物ユニットの要部を示す一部破断の分解斜視図である。 ユニット式建物の要部を示す平面図である。 ユニット式建物の要部を示す縦断面図である。 連結部材を示す斜視図である。 ユニット式建物の一階部分に補強梁が配設された状態を示す平面図である。 互いに直交する補強梁の接続部を示す縦断面図である。
符号の説明
10 ユニット式建物
12E〜12L 建物ユニット
14 補強梁
16 柱
16A 仮柱
17 上梁
19A 仕口金物
20 角部

Claims (6)

  1. 工場で生産された直方体状の少なくとも四つの建物ユニットを建築現場で水平方向に組み合わせることにより建てられるユニット式建物であって、
    前記建物ユニットは互いに前記平面四角形の角部が集まるように四つ寄せ集められ、かつ、四隅に立設される四本の柱と、これら四本の柱の上端間に架け渡されて前記直方体状における上部の平面四角形を形成する四本の上梁とを含んで構成され、
    前記四つの建物ユニットから障害物の無い広い空間を形成するために前記四本の柱のうちの少なくともこれら角部に立設された柱着脱自在な仮柱とし
    前記寄せ集められた四つの建物ユニットには前記各角部を形成する計八本の上梁のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁の端部がボルトで接合され、
    前記四つの建物ユニットには前記各角部を形成する計八本の上梁のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁に沿って補強梁が配設され、この補強梁と前記角部とが互いに連結されることを特徴とするユニット式建物。
  2. 請求項1に記載のユニット式建物において、前記角部は前記上梁の端部同士を接続する仕口金物で形成されることを特徴とするユニット式建物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のユニット式建物において、前記二つの上梁同士の端部が連結部材を介して互いに連結されていることを特徴とするユニット式建物。
  4. 請求項3に記載のユニット式建物において、前記連結部材は隣接する前記建物ユニットの間の隙間の寸法と略同一の寸法を有することを特徴とするユニット式建物。
  5. 請求項1からのいずれかに記載のユニット式建物において、前記建物ユニットは互いに角部が集まるように四つ寄せ集められ、前記寄せ集められた四つの建物ユニットには前記各角部を形成する計八本の上梁の端部がボルトで接合されていることを特徴とするユニット式建物。
  6. 工場で生産された直方体状の少なくとも四つの建物ユニットを建築現場で水平方向に組み合わせることにより建てるユニット式建物の建築方法であって、
    工場で、前記少なくとも四つの建物ユニットを、四隅に立設される四本の柱と、これら四本の柱の上端間に架け渡されて前記直方体における上部の平面四角形を形成する四本の上梁とを含んで構成するとともに、前記平面四角形の少なくとも一つの角部に立設された柱を着脱自在な仮柱としておき、
    前記建築現場で、前記各建物ユニットを前記仮柱が立設された角部を互いに寄せ集めて組み合わせた後、前記各角部を形成する計八本の上梁のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁に沿うように補強梁を配設し、これら寄せ集められた角部において計八本の上梁のうちの同一架け渡し方向を有する四本の上梁の端部をボルトで接合し、次いで、前記各角部から前記仮柱を外して前記各建物ユニット内に障害物の無い広い空間を形成し、かつ、前記建設現場で前記補強梁と前記角部とを互いに連結することを特徴とするユニット式建物の建築方法。
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