JP3805681B2 - 圧縮着火式多気筒内燃機関 - Google Patents

圧縮着火式多気筒内燃機関 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼル機関等のように、シリンダ内に噴射供給した燃料を圧縮にて着火するようにした圧縮着火式の多気筒内燃機関に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先行技術としての特開2000−310150号公報は、この種の圧縮着火式内燃機関のうちディーゼル機関を例として、NOx及び煤の発生量の少ないおだやかな燃焼を得ることを目的として、所要量の噴射燃料を、少ない量の補助燃料と、残りの量の主燃料とに分け、圧縮行程における上死点より前の時期において前記補助燃料を噴射供給することにより、この補助燃料を、圧縮行程における上死点を過ぎるまでの間に、当該補助燃料に含まれる炭化水素を中間的な酸化段階まで酸化した状態にし、次いで、圧縮行程における上死点を過ぎた時期において前記主燃料を噴射供給することにより、噴射燃料の全体を多数の場所で同時に着火することを提案している。
【0003】
そして、この先行技術においては、補助燃料の好ましい噴射量は、所定噴射量の30%以下であるとし、且つ、この補助燃料の噴射時期を、クランク角度で圧縮行程における上死点前約50度から20度までの範囲内に設定することが好ましいとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そして、この先行技術の貫徹を図るためには、圧縮行程における上死点より前の時期において噴射供給した補助燃料の総てを、圧縮行程における上死点を過ぎるまでの間において、当該補助燃料に含まれる炭化水素を中間的な酸化段階まで酸化した状態にすることが必要である。
【0005】
しかし、補助燃料の総てを酸化した状態にするためには、この補助燃料の噴射供給に際して、出来るだけ微細化して、吸気に混合することが最も好ましいが、少ない量の噴射燃料を微細化するには、燃料の噴射圧力を可成り高くしなければならないが、燃料の噴射圧力を高くすることは、燃料供給系の耐圧性等の大幅な信頼性及び性能を向上することに繋がるという問題がある。
【0006】
しかも、ディーゼル機関等の圧縮着火式内燃機関においては、ピストンの頂面に、キャビティを凹み形成し、ピストンが圧縮行程における上死点付近まで上昇したとき、このピストンの頂面におけるキャビティ内に主燃料を噴射するようにしているが、この構成において、前記した補助燃料を、圧縮行程における上死点より前の時期において噴射供給すると、このときピストンは上死点に達していないことにより、このピストンの頂面におけるキャビティ内に補助燃料を噴射することができず、このために、補助燃料のうちシリンダの内面又はピストンの頂面に付着する割合が多くなり、前記した補助燃料のうち酸化できる量が少なくなるから、この分だけ補助燃料の量を多くしなければならず、燃料の消費量の増大を招来するばかりか、燃料消費量を多くすることに伴い、シリンダ内における潤滑油の燃料による洗い落しが増大し、ピストンの焼付きが発生し易くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、前記先行技術が有する問題を解消することを技術的課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は、
「クランク軸を共通にする複数の各気筒に対する噴射燃料を、少ない量の補助燃料と、これよりも多い量の主燃料とに分け、前記補助燃料を、圧縮行程における上死点より前の時期において噴射供給して圧縮行程における上死点を過ぎるまでの間に、当該補助燃料に含まれる炭化水素を中間的な酸化段階まで酸化した状態にし、次いで、圧縮行程の上死点を過ぎた時期において前記主燃料を各気筒におけるシリンダ内に噴射供給するようにした圧縮着火式多気筒内燃機関において、前記各気筒の相互間に相互連通路を設けて、この相互連通路に、各気筒を連通路を介して連通し、この各気筒ごとの連通路に開閉弁を設け、この各開閉弁を、前記各気筒のうち爆発(膨張)行程中の任意の一つの気筒における燃焼(膨張)ガスの一部を各気筒のうち圧縮行程中の他の一つの気筒に導入するように開き作動する一方、前記各気筒におけるシリンダ頂部に、前記主燃料を噴射供給するための主燃料噴射弁を、前記各連通路又は前記相互連通路に、前記補助燃料を噴射供給するための補助燃料噴射弁を各々設けた。」
ことを特徴としている。
【0009】
また、本発明の請求項2は、
「クランク軸を共通にする複数の各気筒に対する噴射燃料を、少ない量の補助燃料と、これよりも多い量の主燃料とに分け、前記補助燃料を、圧縮行程における上死点より前の時期において噴射供給して圧縮行程における上死点を過ぎるまでの間に、当該補助燃料に含まれる炭化水素を中間的な酸化段階まで酸化した状態にし、次いで、圧縮行程の上死点を過ぎた時期において前記主燃料を各気筒におけるシリンダ内に噴射供給するようにした圧縮着火式多気筒内燃機関において、前記各気筒におけるシリンダ頂部に、シリンダ内に連通する燃料溜室を設ける一方、前記各気筒におけるシリンダ頂部に、前記主燃料をシリンダ内に噴射するとともに、前記補助燃料を前記燃料溜室に噴射するようにした燃料噴射弁を設け、更に、前記各気筒の相互間に相互連通路を設けて、この相互連通路に、各気筒における前記燃料溜室を連通路を介して連通し、この各気筒ごとの連通路に開閉弁を設け、この各開閉弁を、前記各気筒のうち爆発(膨張)行程中の任意の一つの気筒における燃焼(膨張)ガスの一部を各気筒のうち圧縮行程中の他の一つの気筒に導入するように開き作動する。」
ことを特徴としている。
【0010】
更にまた、本発明の請求項3は、
「前記請求項1又は2の記載において、前記各気筒の相互間における相互連通路を、複数の気筒について一本に構成した。」
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用・効果】
一般に、炭化水素系の燃料と空気との混合気の燃焼は、先ず、活性な中間生成部物であるCH基及びOH基等のラジカル成分が発生し、この活性なラジカル成分の燃焼連鎖によって行われる一方、炭化水素系の燃料と空気との混合気に前記した活性なラジカル成分が存在することで、混合気の燃焼性を向上できることが知られており、爆発(膨張)行程における燃焼(膨張)ガスには、活性なラジカル成分を含んでいる。
【0012】
前記請求項1に記載の構成において、各気筒のうち爆発(膨張)行程中の一つの気筒における燃焼(膨張)ガスの一部は、当該一つの気筒における連通路から活性なラジカル成分を含んだ状態で取り出されたのち、このとき圧縮行程中の他の一つの気筒に、相互連通路及び当該他の一つの気筒における連通路を介して導入される。
【0013】
このようにして、前記爆発(膨張)行程中の一つの気筒から圧縮行程中の他の一つの気筒に導入される燃焼(膨張)ガスに、補助燃料噴射弁より補助燃料が噴射供給されることにより、この補助燃料の総てを、前記燃焼(膨張)ガスが有する熱、及びこの燃焼(膨張)ガスに含まれる活性なラジカル成分によって、炭化水素が中間的な酸化段階の状態になるように迅速に酸化することができる。
【0014】
そして、圧縮行程中の他の一つの気筒内に入ったのち、この他の一つの気筒には、その圧縮行程の上死点を過ぎた時期において主燃料噴射弁より主燃料が噴射供給されることにより、この他の一つの気筒に対して噴射供給される燃料の全体を多数の場所で同時に着火することができるとともに、多数の場所での同時着火を、当該他の一つの気筒に導入する燃焼(膨張)ガスに含まれる活性なラジカルによって大幅に促進できる。
【0015】
これにより、燃料供給系の圧力を高くすることを確実に回避できるとともに、補助燃料の量を少なくできて、確実な低燃費化と、ピストンの焼付き低減とを達成することができる。
【0016】
なお、この請求項1においては、主燃料の噴射供給と補助燃料の噴射供給とを別々の燃料噴射弁にて行うものであることにより、補助燃料として、主燃料と同じ成分の燃料を使用できることは勿論のこと、主燃料とは別の成分の燃料を使用することができる。
【0017】
次に、前記請求項2に記載の構成において、各気筒において圧縮行程の上死点を過ぎた時期に燃料噴射弁より噴射される燃料のうち主燃料は、シリンダ内に噴射供給されるが、補助燃料は、燃料溜室内に噴射供給される。
【0018】
この場合、前記燃料溜室内には、先の爆発(膨張)行程を終わったときにおける燃焼済ガスが蓄えられていることにより、これに噴射供給された前記補助燃料を、着火することなく、燃料溜室内に蓄えられている前記燃焼済ガスが有する熱と、この燃焼済ガスに含まれている活性なラジカル成分とによって、炭化水素を中間的な酸化段階にするように迅速に酸化することができる。
【0019】
次いで、各気筒の燃料溜室内において前記したように酸化水素が中間的な酸化段階になるように酸化された補助燃料は、各気筒のうち爆発(膨張)行程中の一つの気筒から燃料(膨張)ガスの一部と一緒に、当該一つの気筒における連通路を介して取り出されたのち、このとき圧縮行程中の他の一つの気筒に、相互連通路及び当該他の一つの気筒における連通路を介して導入される。
【0020】
そして、圧縮行程中の他の一つの気筒内に入ったのち、この他の一つの気筒には、その圧縮行程の上死点を過ぎた時期において燃料噴射弁より主燃料が噴射供給されることにより、この他の一つの気筒に対して噴射供給される燃料の全体を多数の場所で同時に着火することができるとともに、多数の場所での同時着火を、当該他の一つの気筒に導入する燃焼(膨張)ガスに含まれる活性なラジカルによって大幅に促進できる。
【0021】
これにより、一つの燃料噴射弁によって補助燃料の噴射供給と主燃料の噴射供給とを行うという構造のもとで、燃料供給系の圧力を高くすることを確実に回避できるとともに、補助燃料の量を少なくできて、確実な低燃費化を達成することができる。
【0022】
また、請求項3に記載したように構成することにより、相互連通路には、一つの気筒から他の一つ気筒に向かう燃焼(膨張)ガスが、交互に短い間隔で往復して流れて、この相互連通路内を高い温度に維持できるとともに、この高い温度の維持によってこの燃焼(膨張)ガス中のラジカル成分が消滅することを低減できるから、前記した効果を助長できる利点がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面について説明する。
【0024】
図1〜図3は、第1の実施の形態において、従来周知の四サイクルの三気筒ディーゼル機関1に適用した場合を示す。
【0025】
この四サイクルの三気筒ディーゼル機関1は、シリンダブロック2と、その上面に締結したシリンダヘッド3とから成り、図示しない一本のクランク軸を共通する第1気筒A1、第2気筒A2及び第3気筒A3を、クランク軸線4に沿って一列状に配設している。
【0026】
前記三つの各気筒A1,A2,A3の各々には、シリンダブロック2に設けたシリンダ5、このシリンダ5内を往復動するピストン6、前記シリンダヘッド3に前記シリンダ5の頂部における略中心にのぞむように装着した主燃料噴射弁7、前記シリンダヘッド3にシリンダ5内の頂部に開口するように設けた二つの吸気ポート8、及び同じく前記シリンダヘッド3にシリンダ5内の頂部に開口するように設けた二つの排気ポート9を備え、前記ピストン6の頂面には、前記主燃料噴射弁7からの噴射燃料が入るキャビティ10が凹み形成されている。
【0027】
また、前記各気筒A1,A2,A3には、前記両吸気ポート8のシリンダ5内頂部への開口部をクランク軸に連動して回転する吸気弁用カム軸(図示せず)にて開閉する吸気弁11と、前記両排気ポート10のシリンダ5内頂部への開口部をクランク軸に連動して回転する排気弁用カム軸(図示せず)にて開閉する排気弁12とが各々設けられている。
【0028】
この場合において、各気筒A1,A2,A3は、図3に示す行程図で明らかなように、その爆発(膨張)行程の順序が第1気筒A1−第2気筒A2−第3気筒A3の繰り返しになるように設定されている。
【0029】
また、前記各気筒A1,A2,A3における主燃料噴射弁7は、各気筒において圧縮行程の上死点を過ぎた時期(例えば、クランク角度で圧縮行程の上死点後約10〜20度の時期)で燃料噴射を行うように設定されている。
【0030】
前記シリンダヘッド3には、前記各気筒A1,A2,A3に対して共通する一本に構成した相互連通路13を、気筒列の方向に延びるように設けて、この相互連通路13と、前記各気筒A1,A2,A3におけるシリンダ5内の頂部とを、各気筒ごとに設けた連通路14を介して連通し、この各連通路14における各気筒A1,A2,A3のシリンダ5内への開口部の各々に、ポペット型の開閉弁15を設けて、この各開閉弁15を、制御回路(図示せず)にて制御される電磁式開閉手段16にて以下のように開き作動する。
【0031】
すなわち、前記制御回路は、前記ディーゼル機関1におけるクランク角度センサー(図示せず)からの信号を入力とし、各気筒A1,A2,A3における爆発(膨張)行程中の後半の時期と、圧縮行程中の時期とにおいて、各開閉弁15を、同じクランク角度で同時に、適宜時間だけ開くように構成する。
【0032】
そして、前記各気筒A1,A2,A3における連通路14に、各気筒A1,A2,A3の各々に対する補助燃料噴射弁17を設けて、各気筒A1,A2,A3における爆発(膨張)行程中の後半の時期、つまり、前記各開閉弁15を開く時期と略同じ時期に、この補助燃料噴射弁17から補助燃料を噴射供給するように構成する。
【0033】
なお、補助燃料の噴射供給を、前記各開閉弁15を開く時期よりも適宜クランク角度だけ早い時期において行うようにしても良い。
【0034】
この場合において、各補助燃料噴射弁17からの補助燃料の噴射量は、所要噴射燃料量に対して約30%以下の少ない量に設定され、所要噴射燃料量に対して残りの多い主燃料を、前記主燃料噴射弁7から噴射供給するように構成されている。
【0035】
この第1の実施の形態の構成において、第1気筒A1における爆発(膨張)行程中の後半の時期に当該第1気筒A1における開閉弁15が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第2気筒A2における開閉弁15が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第1気筒A1における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、図3に矢印Aで示すように、第1気筒A1における連通路14より取り出されたのち、第2気筒1A2に、相互連通路13及び当該第2気筒A2における連通路14を介して導入される。
【0036】
これと略同時又はこれより先に、前記第2気筒A2における補助燃料噴射弁17が、当該第2気筒A2における連通路14に対して補助燃料を噴射供給することにより、この補助燃料は、前記したように第2気筒A2内にその連通路14から導入される燃焼(膨張)ガスに対して混合される。
【0037】
このように、爆発(膨張)行程中の第1気筒A1から圧縮行程中の第2気筒A2に導入される燃焼(膨張)ガスに、補助燃料噴射弁17より補助燃料が噴射供給されることにより、この補助燃料の総てを、第2気筒A2が圧縮行程における上死点を過ぎるまでの間において、前記燃焼(膨張)ガスの熱、及びこの燃焼(膨張)ガスに含まれる活性なラジカル成分によって、炭化水素が中間的な酸化段階の状態になるように迅速に酸化することができる。
【0038】
そして、前記第2気筒A2が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第2気筒A2に対して主燃料噴射弁7から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第2気筒A2が爆発(膨張)行程に移行する。
【0039】
次いで、この第2気筒A2が、爆発(膨張)行程の後半の時期になると、当該第2気筒A2における開閉弁15が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第3気筒A3における開閉弁15が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第2気筒A2における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、図3に矢印Bで示すように、当該第2気筒A2から取り出されたのち、第3気筒A3に、当該第3気筒A3における連通路14を介して導入され、この第3気筒A3に導入される燃焼(膨張)ガスに、当該第3気筒A3に対する補助燃料噴射弁17より補助燃料が噴射供給されることにより、この補助燃料の総てを、第3気筒A3が圧縮行程における上死点を過ぎるまでの間において、前記燃焼(膨張)ガスの熱、及びこの燃焼(膨張)ガスに含まれる活性なラジカル成分によって、炭化水素が中間的な酸化段階の状態になるように迅速に酸化することができる。
【0040】
そして、前記第3気筒A3が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第3気筒A3に対して主燃料噴射弁7から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第3気筒A3が爆発(膨張)行程に移行する。
【0041】
次いで、この第3気筒A3が、爆発(膨張)行程の後半の時期になると、当該第3気筒A3における開閉弁15が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第1気筒A1における開閉弁15が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第3気筒A3における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、図3に矢印Cで示すように、当該第3気筒A3から取り出されたのち、第1気筒A1に、当該第1気筒A1における連通路14を介して導入され、この第1気筒A1に導入される燃焼(膨張)ガスに、当該第1気筒A1に対する補助燃料噴射弁17より補助燃料が噴射供給されることにより、この補助燃料の総てを、第1気筒A1が圧縮行程の上死点を過ぎるまでの間において、前記燃焼(膨張)ガスの熱、及びこの燃焼(膨張)ガスに含まれる活性なラジカル成分によって、炭化水素が中間的な酸化段階の状態になるように迅速に酸化することができる。
【0042】
そして、前記第1気筒A1が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第1気筒A1に対して主燃料噴射弁7から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第1気筒A1が爆発(膨張)行程に移行するのであり、以後、この繰り返しによって、前記ディーゼル機関1が運転される。
【0043】
この第1の実施の形態においては、各気筒A1,A2,A3に対する補助燃料噴射弁17を、各気筒における連通路14に設けることに代えて、各気筒の相互間における相互連通路13に設けるという構成にしても良い。
【0044】
この場合、前記のように一本に構成した相互連通路13のうち第1気筒A1と第2気筒A2との間の部分には、第1気筒A1から第2気筒A2に向かう燃焼(膨張)ガスと、第3気筒A3から第1気筒A1に向かって燃焼(膨張)ガスとの量が流れるから、この部分に一つの補助燃料噴射弁を設けて、この補助燃料噴射弁を第1気筒A1と第2気筒A2との両方に兼用することできる。また、前記相互連通路13のうち第2気筒A2と第3気筒A3との間の部分には、第2気筒A2から第3気筒A3に向かう燃焼(膨張)ガスと、第3気筒A3から第1気筒A1に向かって燃焼(膨張)ガスとの量が流れるから、この部分に一つの補助燃料噴射弁を設けて、この補助燃料噴射弁を第3気筒A3と第1気筒A1との両方に兼用することできる。
【0045】
また、各気筒の相互間における相互連通路13を、前記したように、三つの気筒A1,A2,A3に対して一本に構成したことにより、この相互連通路13内は、第1気筒A1から第2気A2に向かう燃焼(膨張)ガス、第2気筒A2から第3気筒A3に向かう燃焼(膨張)ガス、及び第3気筒A3から第1気筒A1に向かう燃焼(膨張)ガスが交互に短い間隔で往復して流れるから、この相互連通路13内を高い温度に維持することができる。
【0046】
次に、図4及び図5は、第2の実施の形態において、従来周知の四サイクルの四気筒ディーゼル機関1に適用した場合を示す。
【0047】
この四気筒ディーゼル機関1′は、図示しない一本のクランク軸を共通する第1気筒A1′、第2気筒A2′、第3気筒A3′及び第4気筒A4′を、クランク軸線4′に沿って一列状に配設している。
【0048】
なお、この四つの各気筒A1′,A2′,A3′,A4′の各々には、シリンダ、ピストン、主燃料噴射弁7′、吸気弁11を備えた二つの吸気ポート8及び排気弁12を備えた二つの排気ポート9等を備えていることは前記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0049】
また、この四気筒ディーゼル機関1′における各気筒A1′,A2′,A3′,A4′は、図4に示す行程図より明らかなように、その爆発(膨張)行程の順序が、第1気筒A1′−第3気筒A3′−第4気筒A4′−第2気筒A2′の繰り返しになるように設定されている。
【0050】
前記四つの気筒A1′,A2′,A3′,A4′に対して一本に構成した相互連通路13′を、気筒列の方向に延びるように設けて、この相互連通路13′と、前記各気筒A1′,A2′,A3′,A4′とを、各気筒ごとに設けた連通路14′を介して連通し、この各連通路14′に設けたポペット型の開閉弁15′を、前記第1の実施の形態と同様に、各気筒における爆発(膨張)行程中の後半の時期と、圧縮行程中の後半の時期とにおいて、同じクランク角度で同時に、適宜時間だけ開くように構成する。
【0051】
そして、前記各気筒A1′,A2′,A3′,A4′における連通路14′に、各気筒の各々に対する補助燃料噴射弁17′を設けて、各気筒A1′,A2′,A3′,A4′における爆発(膨張)行程中の後半の時期、つまり、つまり、前記各開閉弁15を開く時期と略同じ時期か、或いは、これよりも適宜クランク角度だけ早い時期に、この補助燃料噴射弁17′から補助燃料を噴射供給するように構成する。
【0052】
この第2の実施の形態の構成において、第1気筒A1′における爆発(膨張)行程中の後半の時期に当該第1気筒A1′における開閉弁15′が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第3気筒A3′における開閉弁15が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第1気筒A1′における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、図5に矢印Dで示すように、第1気筒A1′から第3気筒A3′導入され、この第3気筒A3′に導入される燃焼(膨張)ガスに、当該第3気筒A3′に対する補助燃料噴射弁17′より補助燃料が噴射供給されることにより、この補助燃料の総てを、第3気筒A3′が圧縮行程の上死点を過ぎるまでの間において、迅速に酸化することができる。
【0053】
そして、前記第3気筒A3′が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第3気筒A3′に対して主燃料噴射弁7′から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第3気筒A3′が爆発(膨張)行程に移行する。
【0054】
次いで、この第3気筒A3′が、爆発(膨張)行程の後半の時期になると、当該第3気筒A3′における開閉弁15′が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第4気筒A4′における開閉弁15′が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第3気筒A3′における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、図5に矢印Eで示すように、第4気筒A4′に導入され、この第4気筒A4′に導入される燃焼(膨張)ガスに、当該第4気筒A4′に対する補助燃料噴射弁17′より補助燃料が噴射供給されることにより、この補助燃料の総てを、第4気筒A4′が圧縮行程の上死点を過ぎるまでの間において迅速に酸化することができる。
【0055】
そして、前記第4気筒A4′が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第4気筒A4′に対して主燃料噴射弁7′から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第4気筒A4′が爆発(膨張)行程に移行する。
【0056】
次いで、この第4気筒A4′が、爆発(膨張)行程の後半の時期になると、当該第4気筒A4′における開閉弁15′が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第2気筒A2′における開閉弁15′が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第4気筒A4′における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、図5に矢印Fで示すように、第2気筒A2′に導入され、この第2気筒A2′に導入される燃焼(膨張)ガスに、当該第2気筒A2′に対する補助燃料噴射弁17′より補助燃料が噴射供給されることにより、この補助燃料の総てを、第2気筒A2′が圧縮行程の上死点を過ぎるまでの間において迅速に酸化することができる。
【0057】
そして、前記第2気筒A2′が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第2気筒A2′に対して主燃料噴射弁7′から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第2気筒A2′が爆発(膨張)行程に移行する。
【0058】
次いで、この第2気筒A2′が、爆発(膨張)行程の後半の時期になると、当該第2気筒A2′における開閉弁15′が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第1気筒A1′における開閉弁15′が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第2気筒A2′における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、図5に矢印Gで示すように、第1気筒A1′に導入され、この第1気筒A1′に導入される燃焼(膨張)ガスに、当該第1気筒A1′に対する補助燃料噴射弁17′より補助燃料が噴射供給されることにより、この補助燃料の総てを、第1気筒A1′が圧縮行程の上死点を過ぎるまでの間において迅速に酸化することができる。
【0059】
そして、前記第1気筒A1′が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第1気筒A1′に対して主燃料噴射弁7′から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第1気筒A1′が爆発(膨張)行程に移行するのであり、以後、この繰り返しによって、前記ディーゼル機関1′が運転される。
【0060】
この第2の実施の形態による四サイクル四気筒ディーゼル機関1′の場合、第1気筒A1′における圧縮行程と第2気筒A2における爆発(膨張)行程とが、第2気筒A2′における圧縮行程と第4気筒A4′における爆発(膨張)行程とが、第3気筒A3′における圧縮行程と第1気筒A1′における爆発(膨張)行程とが、そして、第4気筒A4′における圧縮行程と第3気筒A3′における爆発(膨張)行程とが各々完全に一致することにより、各気筒のうち爆発(膨張)行程の一つの気筒における燃焼(爆発)ガスの一部を圧縮行程の他の一つの気筒に導入する時期と、補助燃料を噴射供給する時期とを、前記先行技術が最も好ましいとしているクランク角度で圧縮行程の上死点前の略50度から20度の範囲内に設定することができる。
【0061】
なお、この第2の実施の形態においても、各気筒に対する補助燃料噴射弁17′を、各気筒における連通路14′に設けることに代えて、相互連通路13′に設ける構成にしても良く、この場合においても、前記第1の実施の形態と同様に、相互連通路13′に設けた一つの補助燃料噴射弁を二つの気筒について兼用とすることができる。
【0062】
また、前記第1及び第2の実施の形態のように、補助燃料を、これ専用の補助燃料噴射弁17,17′にて噴射供給するという構成では、補助燃料として、主燃料と同じ成分の燃料を使用できることは勿論のこと、主燃料とは別の成分の燃料を使用することができる。
【0063】
更にまた、前記と同様の思想に基づいて、二気筒又は六気筒等その他の四サイクル多気筒ディーゼル機関及びディーゼル機関以外の圧縮着火式の四サイクル多気筒内燃機関に適用できる。
【0064】
次に、図6及び図7は、第3の実施の形態において、従来周知の四サイクル三気筒のディーゼル機関1″に適用した場合を示す。
【0065】
この三気筒ディーゼル機関1″は、前記第1の実施の形態における三気筒ディーゼル機関1とは、
▲1▼.各気筒A1″,A2″,A3″におけるシリンダ5″の頂部側面に、シリンダ5″に開口する燃料溜室18を凹み形成する構成の点。
▲2▼.前記燃料溜室18に、共通連通路13″に連通する各連通路14″を開口して、この開口部に、ポペット型の開閉弁15″を設けた構成の点。
▲3▼.各気筒に対する主燃料及び補助燃料の噴射供給を、シリンダ5″の頂部における略中心にのみ設けた一つの多孔式燃料噴射弁19によって行う構成にして、この燃料噴射弁19による主燃料及び補助燃料の噴射時期を、各気筒における圧縮行程の上死点を過ぎた時期(例えば、クランク角度で圧縮行程の上死点後10〜20度の時期)にし、且つ、主燃料の噴射を、図7に矢印Hで示すようにピストン6″の頂面におけるキャビティ10″に向かう方向にする一方、補助燃料の噴射を、矢印Jで示すように、前記燃料溜室18に向かう方向に設定した構成の点。
を除き、その他の構成は同じである。なお、前記第1の実施の形態と同じ部分は、符号の後に「″」を付して示す。
【0066】
この第3の実施の形態の構成において、各気筒A1″,A2″,A3″において圧縮行程の上死点を過ぎた時期に燃料噴射弁19より噴射される燃料のうち主燃料は、シリンダ5″内に噴射供給されるが、補助燃料は、燃料溜室18内に噴射供給される。
【0067】
この場合、前記燃料溜室18内には、先の爆発(膨張)行程のときにおける燃焼済のガスが蓄えられていることにより、これに噴射供給された前記補助燃料は、着火することなく、燃料溜室18内に蓄えられている前記燃焼済ガスが有する熱と、この燃焼済ガスに含まれている活性なラジカル成分とによって、炭化水素を中間的な酸化段階にするように迅速に酸化されることになる。
【0068】
そして、各気筒のうち第1気筒A1″における爆発(膨張)行程中の後半の時期に当該第1気筒A1″における開閉弁15″が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第2気筒A2″における開閉弁15″が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第1気筒A1″における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、当該第1気筒A1″における燃料溜室18内で酸化した補助燃料と一緒に、圧縮行程中の第2気筒A2″に導入される。
【0069】
次いで、第2気筒A2″が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第2気筒A2″に対して燃料噴射弁19から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第2気筒A2″が爆発(膨張)行程に移行する。
【0070】
そして、この第2気筒A2″が、爆発(膨張)行程の後半の時期になると、当該第2気筒A2″における開閉弁15″が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第3気筒A3″における開閉弁15″が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第2気筒A2″における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、当該第2気筒A2″における燃料溜室18内で酸化した補助燃料と一緒に、圧縮行程中の第3気筒A3″に導入される。
【0071】
次いで、第3気筒A3″が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第3気筒A3″に対して燃料噴射弁19から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第3気筒A3″が爆発(膨張)行程に移行する。
【0072】
そして、この第3気筒A3″が、爆発(膨張)行程の後半の時期になると、当該第3気筒A3″における開閉弁15″が適宜時間だけ開くと同時に、このとき圧縮行程中の第1気筒A1″における開閉弁15″が同時に適宜時間だけ開くことにより、前記第3気筒A3″における燃焼中の燃焼(膨張)ガスの一部が、当該第3気筒A3″における燃料溜室18内で酸化した補助燃料と一緒に、圧縮行程中の第1気筒A1″に導入される。
【0073】
次いで、第1気筒A1″が、圧縮行程の上死点を過ぎると、この第1気筒A1″に対して燃料噴射弁19から主燃料が噴射供給され、この主燃料及び前記補助燃料が多数の場所で同時に着火されることにより、第1気筒A1″が爆発(膨張)行程に移行するのであり、以後、この繰り返しによって、前記ディーゼル機関1″が運転される。
【0074】
この第3の実施の形態によると、一つの燃料噴射弁19によって、主燃料の噴射供給と、補助燃料の噴射供給とを行うことができる。
【0075】
また、この第3の実施の形態において、前記第2の実施の形態の場合と同様の思想に基づいて、四サイクル四気筒ディーゼル機関に適用することができるほか、二気筒又は六気筒等その他の四サイクル多気筒ディーゼル機関、及びディーゼル機関以外の圧縮着火式の四サイクル多気筒内燃機関に適用できる。
【0076】
なお、前記各実施の形態は、四サイクルの多気筒内燃機関に適用した場合を示したが、本発明は、四サイクルに限らず、二サイクルの多気筒内燃機関にも適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による三気筒ディーゼル機関を示す平面図である。
【図2】図1のII−II視拡大断面図である。
【図3】前記三気筒ディーゼル機関における各気筒の行程図である。
【図4】第2の実施の形態による四気筒ディーゼル機関を示す平面図である。
【図5】前記四気筒ディーゼル機関における各気筒の行程図である。
【図6】第2の実施の形態による三気筒ディーゼル機関を示す平面図である。
【図7】図6のVII −VII 視拡大断面図である。
【符号の説明】
1,1″ 三気筒ディーゼル機関
1′ 四気筒ディーゼル機関
A1,A1′,A1″ 第1気筒
A2,A2′,A2″ 第2気筒
A3,A3′,A3″ 第3気筒
A4′ 第4気筒
2,2″ シリンダブロック
3,3″ シリンダヘッド
5,5″ シリンダ
6,6″ ピストン
7 主燃料噴射弁
11,11′,11″ 吸気弁
12,12′,12″ 排気弁
13,13′,13″ 相互連通路
14,14′,14″ 連通路
15,15′,15″ 開閉弁
17,17′ 補助燃料噴射弁
18 燃料溜室
19 燃料噴射弁

Claims (3)

  1. クランク軸を共通にする複数の各気筒に対する噴射燃料を、少ない量の補助燃料と、これよりも多い量の主燃料とに分け、前記補助燃料を、圧縮行程における上死点より前の時期において噴射供給して圧縮行程における上死点を過ぎるまでの間に、当該補助燃料に含まれる炭化水素を中間的な酸化段階まで酸化した状態にし、次いで、圧縮行程の上死点を過ぎた時期において前記主燃料を各気筒におけるシリンダ内に噴射供給するようにした圧縮着火式多気筒内燃機関において、前記各気筒の相互間に相互連通路を設けて、この相互連通路に、各気筒を連通路を介して連通し、この各気筒ごとの連通路に開閉弁を設け、この各開閉弁を、前記各気筒のうち爆発(膨張)行程中の任意の一つの気筒における燃焼(膨張)ガスの一部を各気筒のうち圧縮行程中の他の一つの気筒に導入するように開き作動する一方、前記各気筒におけるシリンダ頂部に、前記主燃料を噴射供給するための主燃料噴射弁を、前記各連通路又は前記相互連通路に、前記補助燃料を噴射供給するための補助燃料噴射弁を各々設けたことを特徴とする圧縮着火式多気筒内燃機関。
  2. クランク軸を共通にする複数の各気筒に対する噴射燃料を、少ない量の補助燃料と、これよりも多い量の主燃料とに分け、前記補助燃料を、圧縮行程における上死点より前の時期において噴射供給して圧縮行程における上死点を過ぎるまでの間に、当該補助燃料に含まれる炭化水素を中間的な酸化段階まで酸化した状態にし、次いで、圧縮行程の上死点を過ぎた時期において前記主燃料を各気筒におけるシリンダ内に噴射供給するようにした圧縮着火式多気筒内燃機関において、前記各気筒におけるシリンダ頂部に、シリンダ内に連通する燃料溜室を設ける一方、前記各気筒におけるシリンダ頂部に、前記主燃料をシリンダ内に噴射するとともに、前記補助燃料を前記燃料溜室に噴射するようにした燃料噴射弁を設け、更に、前記各気筒の相互間に相互連通路を設けて、この相互連通路に、各気筒における前記燃料溜室を連通路を介して連通し、この各気筒ごとの連通路に開閉弁を設け、この各開閉弁を、前記各気筒のうち爆発(膨張)行程中の任意の一つの気筒における燃焼(膨張)ガスの一部を各気筒のうち圧縮行程中の他の一つの気筒に導入するように開き作動することを特徴とする圧縮着火式多気筒内燃機関。
  3. 前記請求項1又は2の記載において、前記各気筒の相互間における相互連通路を、複数の気筒について一本に構成したことを特徴とする圧縮着火式多気筒内燃機関。
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