JP3804948B2 - デジタル無線中継システムおよび無線中継方法 - Google Patents

デジタル無線中継システムおよび無線中継方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル無線通信システムに関し、更に詳しくは中継局を有するデジタル無線中継システム、およびデジタル無線中継システムによる無線中継方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、実用化されているデジタル無線中継システムは、図6に示すように、制御局51と制御局51の通信エリア52(あるいは通信ゾーンとも言われる)内にある複数の移動局M1、M2、・・・との通信接続サービス、あるいは、中継局53の通信エリア54内にある複数の移動局m1、m2、・・・と制御局51あるいは、複数の移動局M1、M2、・・・との通信接続サービスが行なわれるように構成されたシステムである。なお、制御局51の近傍には、基地局55が設置される場合もあれば、離れた場所に設置される場合もある。離れた場所に設置される場合、制御局51と基地局55とは、有線またはマイクロ回線で接続されるのが一般的である。図6の場合は、制御局51と基地局55とは、同じ場所に設置される場合を示している。制御局51は、デジタル無線中継システムにおける基地局、中継局および複数の移動局間の通信接続およびサービスエリアの維持、管理を行う。この制御局51には、回線制御装置が設置され、移動局からの発呼制御あるいは通信ルートの設定が行なわれる。なお、図6では、中継局53は、制御局51の通信エリア52内に位置しているが、必ずしも通信エリア52内に位置する必要はない。即ち、制御局51と中継局53とはマイクロ多重回線あるいはデジタル専用回線で接続される場合、中継局53は通信エリア52内に位置する必要はない。
【0003】
而して、日本におけるデジタル無線技術を用いた地域防災無線システムを含む狭帯域デジタル無線システム(デジタル無線中継システムも含む)に使用が許可されている無線キャリア周波数割り当てを図7に示す。図7において、上り方向、即ち、移動局→中継局→制御局の方向では、262MHzを基準にして、4MHz帯を25KHz巾で、160波(f1、f2、・・・)が認められている。また、下り方向、即ち、制御局→中継局→移動局の方向では、上り方向の262MHzから9MHz離れた271MHzを基準にして、4MHz帯を25KHz巾で、160波(F1、F2、・・・)が認められている。従って、デジタル無線中継システムの通信においては、上り方向f1、f2、・・・、下り方向F1、F2、・・・の各周波数が使用される。そして、各システムは、その規模に応じて1又は複数の無線キャリアを制御用キャリアとし、残りを通信用キャリアとして使用することができる。なお、このような周波数の割り当ては、地域、国毎に異なることは言うまでもないが、日本におけるデジタル無線システムにおける規格は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)Standard-T79 (2001年9月発行、発行元 社団法人 電波産業会)(以下、ARIB STD と略称する)に定められている。
【0004】
このようなデジタル無線中継システムにおいて、制御局ゾーンと中継局ゾーンのように異なるゾーンにある移動局間で無線通信を行う場合、アナログ無線通信システムと同様に、中継局ゾーン内にある移動局、例えば、移動局m1は、中継局53を経由して制御局51のゾーン内にある移動局、例えば、移動局M1と無線通信を行っている。この無線通信には、制御局の回線制御装置により制御される無線通信回線を使用している。
【0005】
従来の一例であるデジタル無線中継システムの構成を図4に示す。図4は、図6における移動局M1が移動局m1を呼び出す場合の動作を説明するものである。まず、下り方向、即ち、制御局→中継局→移動局の方向で、動作を説明する。移動局M1から発呼(接続要求)があると、制御局51(あるいは基地局55を経由する場合もある)が発呼を検出し、制御局51は、中継局53を経由して、移動局m1と通話ルートを確立する必要がある。まず、移動局M1からの発呼を制御局51が検出すると、制御局51は、回線制御装置401と中継局400の回線I/F(インターフェース)404とをデジタル専用回線あるいはマイクロ多重無線回線を用いた伝送路415を介して接続する。
【0006】
而して、この伝送路415を伝播する伝送信号TSは、フレーム構成のデジタル信号であって、図8の伝送信号TSで示される。図8において、1フレームは40msecで、伝送信号TSはこのフレームの繰り返しで構成されている。また、1フレームは8チャネル(CH1、CH2、・・・CH8)から構成され、1チャネルの長さは5msecである。そしてCH1は、例えば、制御チャネルであり、CH2〜CH8は、例えば、通信チャネルとして使用される。
【0007】
まず、制御チャネルを用いて回線I/F404で受信した信号は、データ載せ替え部406(以下データ変換部406と称する)に印加される。このデータ変換部406では、中継局ゾーンに位置する移動局との無線接続を行うため、伝送フォーマットの変換が行なわれる。即ち、タイミング生成部405から得られるタイミングで回線制御装置401と同期して動作し、制御部407の制御に基づき、無線区間の制御チャネル信号に変換される。即ち、図8に示すように、1フレーム、8チャネルの伝送信号TSは、1フレーム、4チャネルの2種類の伝送信号C1とC2に変換される。ここで、伝送信号C1とC2の1フレームは、伝送信号TSの1フレームと同じ長さの40msecであるが、伝送信号C1とC2のチャネルの長さは、それぞれ10msecである。
【0008】
データ変換部406でフォーマット変換された制御チャネルは、コーダ/デコーダ回路414(以下コーダ/デコーダ回路をチャネルコーデックと略称する)で、プリアンブル、同期ワード、制御信号および規格等に従った誤り訂正符号等を付加され、コーディング(符号化)が行われる。符号化された制御チャネルの信号は、送信変調部411−1に印加され、移動局とのデジタル無線通信が可能な信号に変換される。この制御チャネルは、ARIB STD では、共通使用スロットで構成される無線チャネルであって、これを制御チャネルと定義されている。
【0009】
一方、通信チャネルを用いて回線I/F404で受信した信号は、上述した制御チャネルの場合と同様に、データ変換部406に印加される。データ変換部406に印加された通信チャネルの信号は、タイミング生成部405から得られるタイミングで回線制御装置401と同期して動作し、制御部407の制御に基づき、図8に示すように、伝送信号TSから音声データのみを抽出し、CH2〜4は、伝送信号C1に、また、CH5〜CH8は、伝送信号C2に変換されチャネルコーデック414に供給される。チャネルコーデック414では、伝送信号C1およびC2の通信チャネルにプリアンブル、同期ワードおよび誤り訂正符号等を付加し、コード化され、無線区間のベースバンド信号となる。伝送信号C1およびC2は、それぞれ、送信変調部411−1、411−2に印加される。送信変調部411−1、411−2に印加された伝送信号C1、C2は、移動局とのデジタル無線通信が可能な信号に変換され、電力増幅部410−1、410−2で増幅された後、送信フィルタ409を介してアンテナ408に供給される。その結果、この伝送信号C1およびC2は、前述したように、下り方向の通信波として、周波数F1、F2で、アンテナ408から出力される。その結果、中継局のアンテナ408と移動局のアンテナ402とは、デジタル方式の無線回線で接続される。移動局では送受信装置403により、中継局からの制御チャネル信号および通信チャネル信号を受信することができる。ここで、通信チャネルは、ARIB STD では、個別割り当てスロットで構成される無線チャネルであって、これを通信チャネルと定義している。
【0010】
なお、送信変調部411−1、411−2に使用されるデジタル変調方式には、種々の方式があり、デジタル無線通信システムに適した所定の変調方式が使用される。例えば、π/4シフトQPSK変調方式などは、よく使用される変調方式である。
【0011】
次に、上り方向、即ち、移動局→中継局→制御局の方向の動作について説明する。送受信装置403からアンテナ402を介して送信された上述の周波数f1およびf2の信号は、中継局のアンテナ408で受信情報として受信され、受信フィルタ413でそれぞれ周波数分離され、帯域制限された後、受信復調部415−1および415−2へ出力される。受信復調部415−1および415−2でそれぞれ所定の復調方式により受信情報が復調され、更に、チャネルコーデック414へ出力される。チャネルコーデック414では、規格等に従った誤り訂正を含むデコーディング(復号化)が行なわれる(前記下り方向とは逆の信号処理が行なわれる)ことにより、受信情報は図8の伝送信号C1およびC2となり、制御チャネル信号および通信チャネル信号が得られる。制御チャネル信号および通信チャネル信号は、データ変換部406に印加され、上述した下り方向でのチャネル変換とは、逆の変換がなされ、図8の伝送信号TSが得られる。制御部407は、必要なデータを選別した後、選別信号を回線I/F404から伝送路415を介して回線制御装置401に送信し、通信ルートが確立する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明した従来のデジタル無線中継システムには、以下に示すような問題がある。
(1)制御局の回線制御装置と中継局とをデジタル専用線で接続する場合、他社のデジタル回線を借りることになり、その利用料がかかるので、自営無線通信システムの場合等では、費用が大きくなり、問題となる。
(2)制御局の回線制御装置と中継局とをデジタル専用線で接続する場合、更に災害等の外部要因によりデジタル専用線が切断される可能性があり、特に防災用デジタル無線通信システムの場合に、システムが使用できなくなることは、信頼性の面で重大な欠点である。
(3)制御局の回線制御装置と中継局とをマイクロ多重無線で接続する場合、マイクロ多重無線設備のコストが高く、自営無線通信システム設備のコストに対してマイクロ多重無線設備のコストの占める割合が大きく、また、マイクロ多重無線設備を扱うには、高度な従事者資格が必要なため自営ユーザが導入しにくい欠点がある。
【0013】
前述の(1)〜(3)の問題は、制御局と中継局とを無線回線で接続することにより、改善することができる。その結果、災害時に信頼性の高いと共に維持コストの安いデジタル無線システムを提供できる。しかし制御局と中継局とを無線回線で接続した場合、後述するように無線回線による中継局との接続のための信号処理に時間がかかるという欠点があることにより、制御局の通信ゾーン内にある移動局と、中継局ゾーン内にある移動局との間で回線接続のし易さに差が出るという新たな問題が発生する。
【0014】
そこでこの問題を本発明では除去できるようにすることで、回線接続を容易に行えるデジタル無線中継システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のデジタル無線中継システムは、回線制御部を有する制御局と、制御局の通信ゾーン内に存在する少なくとも1台の第1の移動局と、制御局と無線回線で接続された中継局と、中継局の通信ゾーン内に存在する少なくとも1台の第2の移動局とを備え、第1と第2の移動局が通信を行う場合に第1と第2の移動局間の通信タイミングを調整するタイミング制御部を回線制御部に備えるようにしたものである。
【0016】
更に詳しくは、回線制御部に第1と第2の移動局が位置する通信エリア位置を記憶する記憶部を備え、記憶部からの第1の移動局の位置情報に基づき第1の移動局の通信タイミングを遅らせるようにしたものである。
【0017】
更に、本発明のデジタル無線中継システムは基地局を有し、基地局は制御局内に位置することで、基地局の通信ゾーンと制御局の通信ゾーンが共通となることにより、回線制御部は、基地局および前記中継局の通信を制御するようにしたものである。
【0018】
更に、本発明のデジタル無線中継システムは、制御局と第1の移動局との通信に割り当てる所定の周波数帯域と、制御局と中継局との通信に割り当てる所定の周波数帯域とを同じとなるようにしたものである。
【0019】
更に、本発明のデジタル無線中継システムの制御局は、回線制御部と、回線制御部と結合され伝送信号のデータを変換するデータ変換部と、データ変換部と結合され伝送信号を所定のフォーマットで符号化/複合化する第1のチャネルコーデックと、第1のチャネルコーデックと結合され第1の移動局との間で伝送信号の送受信を行う第1の無線送受信部とからなるようにしたものである。
【0020】
更に、本発明のデジタル無線中継システムの中継局は、制御部と中継局の間で伝送信号の送受信を行う第2の無線送受信部と、第2の無線送受信部と結合され伝送信号を所定のフォーマットで符号化/復号化する第2のチャネルコーデックと、第2のチャネルコーデックと結合され伝送信号のチャネル変換をするチャネル変換部と、チャネル変換部と結合され伝送信号を所定のフォーマットで符号化/復号化する第3のチャネルコーデックと、第3のチャネルコーデックと結合され第2の移動局との間で伝送信号の送受信を行う第3の無線送受信部とからなるようにしたものである。
【0021】
更に、本発明のデジタル無線中継システムの制御局に用いられている回線制御部は、制御局の通信エリア内に位置する移動局の位置情報および中継局の通信エリア内に位置する移動局の位置情報を記憶する記憶部を有し、記憶部の位置情報に基づいてタイミング制御部は第1と第2の移動局間での通信のタイミングを調整するようにしたものである。
【0022】
更に、本発明のデジタル無線中継システムで第1と第2の移動局が通信を行うときの無線中継方式は、第1と第2の移動局の位置を検出するステップと、第1と第2の移動局の位置を検出情報に基づいて前記第1と第2の移動局間での通信のタイミングを調整するステップからなるようにしたものである。
【0023】
更に、本発明のデジタル無線中継システムで第1と第2の移動局が通信を行うときの無線中継方式において、回線制御装置は、第1と第2の移動局が位置する通信エリア位置を記憶する記憶部と、第1と第2の移動局間での通信のタイミングを調整するタイミング制御部とを有していることにより、タイミングを調整するステップは記憶部からの第1の移動局の位置情報に基づき前記第1の移動局の通信タイミングを遅らせるステップとなるようにしたものである。
【0024】
更に、本発明のデジタル無線中継システムで第1と第2の移動局が通信を行うときの無線中継方式において、第1と第2の移動局の位置を検出するステップは第1と第2の移動局は制御局との回線が接続されるか否かによって制御局の通信エリア内に存在するか否かを判定するステップとし、タイミングを調整するステップは移動局が制御局の通信エリア内に存在するとき、制御局の送信タイミングを所定時間だけ遅延させるステップとするようにしたものである。
【0025】
更にまた、本発明のデジタル無線中継システムで第1と第2の移動局が通信を行うときの無線中継方式において、所定時間は、制御局が制御局の通信ゾーンにある第1の移動局との回線接続時間と、制御局が中継局を介して中継局の通信ゾーンに位置する第2の移動局との回線接続時間との差となるようにしたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
デジタル無線中継システムでは、図6で説明したように、制御局51のサービスエリア52(あるいは基地局55の通信エリアである場合もある)内にある移動局同士、例えば、移動局M1とM2との間で通信する場合と、山頂等の高所に中継局53を設置し、制御局51のサービスエリア52外であって、中継局53のサービスエリア54内にある、例えば、移動局m1と制御局51のサービスエリア52内の移動局M1とが通信を行う場合とがある。後者の場合、制御局51の送受信装置と中継局の送受信装置とを接続する必要がある。このような場合、中継局のチャネル数が一般的に複数であることから、前述したように、デジタル専用回線またはマイクロ多重無線回線で接続されるのが一般的である。しかし、デジタル専用回線あるいは、マイクロ多重無線回線を採用すると、災害時にシステムが使用できなくなることが有ると共に維持コストが高くなるという問題点が発生する。本発明は、この問題点を解決するために、無線回線により制御局の送受信装置と中継局の送受信装置とを接続する方式を採用するものである。即ち、制御局に送受信装置を設置することにより制御局の通信エリア内の移動局には、十分なサービスを確保すると共に、制御局の通信エリア外の移動局には、無線回線で接続される中継局を介して十分なサービスを行うものである。また、防災無線通信システムでは、このような無線回線による接続方法がユーザーからも強く要望されている。なお、このように無線回線で接続することにより移動局によって回線接続のし易さに差が出るという新たな問題も発生するが、本発明は、これも合わせて解決するデジタル無線中継システムである。
【0027】
以下、本発明の一実施例であるデジタル無線中継システムを図1、図2、図3、図5、図8および図9を使用して説明する。図1は、本発明の一実施例であるデジタル無線中継システムの構成を示すブロック図である。図2は、本実施例のデジタル無線中継システムの動作を示すタイムチャートである。図3は、本実施例のデジタル無線中継システムにおける制御局(図6の制御局51)と制御局ゾーン内移動局(図6の移動局M1)の構成を示すブロック図である。図5は、本実施例のデジタル無線中継システムにおける制御局(図6の制御局51)の構成を示すブロック図である。図8および図9は、伝送信号のフレーム構成を示す図である。
【0028】
まず、図5の制御局の構成について説明する。図5において、501は、回線制御部で、発呼制御、通話ルートの確立の制御等、基地局、中継局、移動局の回線接続制御を行う。また、この回線制御部501は、メモリ504を有し、移動局がどの通信エリアに位置するかを常に監視し、それぞれの移動局の位置をメモリ504に記憶している。この監視方法は、例えば、個々の移動局にそれぞれ異なるIDNo.が付けられており、このIDNo.と移動局の位置情報とからその移動局が制御局ゾーンに位置するか、中継局ゾーンに位置するかを判断し、メモリ504のメモリテーブル506に記憶する。勿論この位置情報は、適宜更新される。送受信部502は、制御局内の移動局および中継局との間の送受信に用いられる。制御部505は、移動局からの発呼制御、通信ルートの設定等の制御を行う。指令卓503は、本実施例のデジタル無線中継システムの操作卓であり、音声、非音声の選択、システムの運用管理を行う機能を有する。
【0029】
次に、図3により制御局および制御局ゾーン内移動局との間の動作について説明する。300は制御局、301はアンテナ、302は制御局ゾーン内に位置する移動局の送受信部である。303は回線制御部、304は制御局の回線I/F(インターフェース)である。回線制御部303と回線I/F304とは有線で直結され、通信は制御チャネルと複数の通信チャネルを用いて行われる。この制御局300と移動局の送受信部302との間の送受信動作は、図4に示す中継局400と移動局の送受信部403との間の送受信動作と同じであるので、ここでは、簡単に説明する。
【0030】
図3において、まず下り方向(制御局→制御局ゾーン内移動局)の動作について説明する。回線制御部303から送られてくる制御チャネルおよび通信チャネルを含む伝送信号TS(図8のTSと同じ)が回線I/F304を経由してデータ変換部306に印加される。そして、伝送信号TSの制御チャネルを用いて受信された信号は、データ載せ替え部306(以下データ変換部306と称する)に印加される。このデータ変換部306では、制御局ゾーンに位置する移動局との無線接続を行うため、伝送フォーマットの変換が行なわれる。即ち、タイミング生成部305から得られるタイミングで回線制御部303と同期して動作し、制御部307の制御に基づき、無線区間の制御チャネル信号に変換される。即ち、図8に示すように、2種類の伝送信号C1とC2に変換される。ここで、2種類の伝送信号C1とC2は、4多重のTDMA(時分割多元接続)方式を採用しており、4スロットで1フレームを構成する。詳細は、ARIB STDで定められている。
【0031】
データ変換部306でフォーマット変換された制御チャネルは、コーダ/デコーダ回路314(以下、コーダ/デコーダ回路をチャネルコーデックと略称する)で、プリアンブル、同期ワード、制御信号および規格等に従った誤り訂正符号等を付加され、コーディング(符号化)が行われる。符号化された制御チャネルの信号は、送信変調部311−1に印加され、移動局とのデジタル無線通信が可能な信号に変換される。
【0032】
一方、通信チャネルを用いて回線I/F304で受信した信号は、データ変換部306に印加される。データ変換部306に印加された通信チャネルの信号は、制御部307の制御に基づき、図8に示すように、伝送信号TSから音声データのみを抽出し、CH2〜4は伝送信号C1に、また、CH5〜CH8は伝送信号C2に変換され、チャネルコーデック314に供給される。チャネルコーデック314では、伝送信号C1およびC2の通信チャネルにプリアンブル、同期ワードおよび誤り訂正符号等を付加し、コード化し、それぞれ、送信変調部311−1、311−2に印加される。送信変調部311−1、311−2に印加された伝送信号C1、C2は、移動局とのデジタル無線通信が可能な信号に変換され、電力増幅部310−1、310−2で増幅された後、送信フィルタ309を介してアンテナ308に供給される。アンテナ308に供給された後、この伝送信号C1およびC2は、下り方向の通信波として、周波数F1、F2で、アンテナ308から出力される。その結果、制御局のアンテナ308と移動局のアンテナ301とは、デジタル方式の無線回線で接続される。移動局では送受信部302により、制御局からの制御チャネル信号および通信チャネル信号を受信することができる。
【0033】
なお、送信変調部311−1、311−2に使用されるデジタル変調方式には、種々の方式があり、デジタル無線中継システムに適した所定の変調方式が使用される。例えば、π/4シフトQPSK変調方式などは、よく使用される変調方式である。
【0034】
次に、上り方向(制御局ゾーン内移動局→制御局)の動作について説明する。送受信部302からアンテナ301を介して送信された上述の周波数f1およびf2の信号は、制御局の空中線308で受信情報として受信され、受信フィルタ313でそれぞれ周波数分離され、帯域制限された後、受信復調部315−1および315−2へ出力される。受信復調部315−1および315−2でそれぞれ所定の復調方式により受信情報が復調され、更に、チャネルコーデック314へ出力される。チャネルコーデック314では、規格等に従った誤り訂正を含むデコーディング(復号化)が行なわれ、前記下り方向とは逆の信号処理が行なわれ、図8の伝送信号C1およびC2となり、制御チャネル信号および通信チャネル信号が得られる。制御チャネル信号および通信チャネル信号は、データ変換部306に印加され、上述した下り方向でのチャネル変換とは、逆の変換がなされ、図8の伝送信号TSが得られる。制御部407は、伝送信号TSから必要なデータを選別した後、回線I/F304より回線制御部303に送信され、通信ルートが確立する。
【0035】
以上のように、制御局300と制御局300の通信エリア内の移動局についてその動作を説明したが、その場合、制御局300が制御局300の通信エリア内にある移動局を呼び出す場合のタイミングについて、図2に基づいて説明する。図2は、制御局、中継局および移動局間の呼び出しのタイミングを模式的に表現したもので、図8に示す伝送信号C1あるいはC2と同じ伝送信号を表す。即ち、第1フレーム、第2フレーム・・・が繰り返される。各フレームは、前述と同様に4チャネルで構成される。なお、ここでは、チャネルをスロットと称することにする。
【0036】
図2において、制御局300が下り方向の伝送信号DS1のスロット1(FLAME1の第1番目のスロット)を用いて制御局の通信エリア内の移動局を呼び出したとすると、移動局の送受信部302は、上り方向の伝送信号US1のスロット11(FLAME1の第3番目のスロット)を用いて制御局300に応答することを示している。これは、先に、図3の制御局300の動作説明でも明らかなように、データ変換等の信号処理を行うため、2スロット分遅れて応答するためである。しかしながら、制御局300内の通信エリア内に位置する移動局は、全て同じ条件のため、制御局300内の通信エリア内に位置する移動局間の呼び出しタイミングに差が生じることはない。従って、回線接続にはなんら支障は起こらない。
【0037】
次に、中継局を介して中継局の通信エリア内に位置する移動局の回線接続について図1を用いて説明する。図1は、制御局300(詳細は、図3に示す)から中継局100に無線回線を利用して通信され、更に、中継局100から中継局100の通信エリア内にある移動局の送受信部105と通信する場合について示している。図1において、まず下り方向(制御局→中継局→中継局ゾーン内移動局)の動作について説明する。制御局300のアンテナ308により送信された信号は、図3で説明した制御局300と制御局300の通信エリア内にある移動局との通信と同じように、下り方向の通信波として、周波数F1、F2で、アンテナ308から出力されアンテナ106に受信される。
【0038】
この周波数F1、F2の伝送信号は、受信フィルタ107で分離され、かつ帯域制限された後、受信復調部111−1、111−2へそれぞれ出力される。更に、受信復調部111−1、111−2で所定の復調方式で受信情報が復調されて、コーダ/デコーダ113(以下、コーダ/デコーダ113をチャネルコーデック113と略称する)へ出力される。チャネルコーデック113では、規格等に従った誤り訂正を行ない、受信情報を復号化処理し、制御チャネル信号および通信チャネル信号を得る(図8の伝送信号C1およびC2に示す信号になる)。制御チャネル信号および通信チャネル信号は、スロット載せ替え部115(以下、スロット変換部115と略称する)に印加される。
【0039】
而して、スロット変換部115に印加された制御チャネル信号および通信チャネル信号は、スロット変換部115においてタイミング生成器114の同期タイミングと、制御部116の制御に基づき、中継局100の無線区間の制御チャネル信号および通信チャネル信号に変換される。即ち、図9に示すように、2系統の伝送信号C1およびC2から1系統の伝送信号C3に変換される。図9から明らかなように、2系統8チャネルの信号を適宜選択し、1系統4チャネルの信号に変換される。例えば、伝送信号C1の内のチャネルCH1が制御信号であり、チャネルCH3、CH6、CH8が通信チャネル信号の場合、伝送信号C3としては、チャネルCH1、CH3、CH6、CH8から構成される。なお、チャネル数が少なくて良い理由は、制御局では、多数の移動局あるいは中継局からの発呼に応答する必要があるので、8チャネルが必要であるが、中継局では、中継局通信エリア内の移動局のみを対象にするので、4チャネルもあれば十分であるという理由による。
【0040】
次に、スロット変換部115で生成された伝送信号C3は、コーダ/デコーダ123(以下、コーダ/デコーダ123をチャネルコーデック123と略称する)に印加される。チャネルコーデック123では、制御チャネル信号および通信チャネル信号それぞれに前述した場合と同様に、プリアンブル、同期ワード、制御信号および規格等に従った誤り訂正符号等が付加され、符号化が行なわれる。符号化された送信情報は、送信変調部119でデジタル変調され、電力増幅部118、送信フィルタ117を介して、アンテナ120から周波数F3の伝送信号として出力される。なお、送信変調部119で使用されるデジタル変調方式には種々の方式があり、デジタル無線通信システム(デジタル無線中継システムも含む)に適した所定の変調方式が使用されるが、例えば、π/4シフトQPSK変調方式などは、よく使用される変調方式である。
【0041】
中継局100のアンテナ120と中継局100ゾーン内移動局のアンテナ104とは、デジタル方式の無線回線で接続される。中継局100の通信エリア(中継ゾーン)内移動局では送受信部105により、制御局からの制御チャネル信号および通信チャネル信号を受信することができる。
【0042】
次に、上り方向(中継局ゾーン内移動局→中継局→制御局)の動作について説明する。中継局100の通信エリア(中継局ゾーン)内移動局の送受信部105からアンテナ104より周波数f3の伝送信号として送信された情報信号は、中継局100の空中線120で受信され、受信フィルタ122で帯域制限された後、受信復調部124へ入力される。受信復調部124では、入力された信号を所定の復調方法で復調する。復調された情報信号は、チャネルコーデック123へ出力される。チャネルコーデック123では、情報信号を規格等に従った誤り訂正等を施し、復号化し、制御チャネル信号および通信チャネル信号を得る。制御チャネル信号および通信チャネル信号は、スロット変換部115に印加される。スロット変換部115では、前述した下り方向とは逆のスロット変換が行われる。即ち、図9に示すように、伝送信号C3から伝送信号C1およびC2に変換され、チャネルコーデック113に印加される。
【0043】
チャネルコーデック113では、制御チャネル信号および通信チャネル信号に、プリアンブル、同期ワード、制御信号および規格等に従った誤り訂正符号等を付加することで符号化し、上り無線区間におけるベースバンド信号として、それぞれ送信変調部112−1および112−2に送られる。このベースバンド信号は、送信変調部112−1および112−2でデジタル変調され、電力増幅部110−1および110−2へ出力される。送信変調部で使用されるデジタル変調方式には種々の方式があり、デジタル無線通信システム(デジタル無線中継システムも含む)に適した所定の変調方式が使用されるが、例えば、π/4シフトQPSK変調方式などは、よく使用される変調方式である。デジタル変調され、増幅された伝送信号は、送信フィルタ109で帯域制限されて、周波数f1およびf2の伝送信号となり、アンテナ106から出力される。周波数f1およびf2の伝送信号は、制御局300のアンテナ308で受信され、通信ルートが確立する。
【0044】
以上、制御局300、中継局100および中継局エリア内の移動局についてその動作を説明したが、その場合、制御局300が中継局100の通信エリア内にある移動局を呼び出す場合のタイミングについて、図2に基づいて説明する。前述したように、図2は、制御局、中継局および移動局間の呼び出しのタイミングを模式的に表現したものである。図2において、制御局300が下り方向の伝送信号DS1のスロット1(FLAME1の第1番目のスロット)を用いて中継局100の通信エリア内の移動局を呼び出す場合について説明する。まず、制御局300が下り方向の伝送信号DS1のスロット1(FLAME1の第1番目のスロット)を用いて中継局100を呼び出した場合、中継局100は、下り方向の伝送信号DS2のスロット33(FLAME1の第3番目のスロット)を用いて中継することとなり、2スロット分遅延している。この遅延の理由は、前述と同様に、中継局での受信処理等による遅れが原因である。
【0045】
次に、中継局100は、伝送信号DS2のスロット33を用いて中継局100の通信エリア内の移動局を呼び出すと、中継局100の通信エリア(中継局ゾーン)内の移動局の送受信部105は、上り方向の伝送信号US3のスロット41(FLAME2の第1番目のスロット)を用いて応答することになる。即ち、2スロット分遅延している。これは、移動局の内部で受信処理をするための遅れに原因がある。更に、中継局100の通信エリア(中継局ゾーン)内の移動局の応答が、上り方向の伝送信号US3のスロット41を用いて行なわれると、中継局100は、上り方向の伝送信号US2のスロット27(FLAME2の第3番目のスロット)を用いて制御局300に応答することになる。即ち、2スロット分遅延している。この遅れは、中継局100内での受信処理による遅れである。結果として、制御局300から中継局100を介して中継局100の通信エリア内の移動局を呼び出した場合の応答時間は、制御局300の通信エリア内の移動局を呼び出した場合の応答時間に比べて4スロット分、即ち、1フレーム分遅れていることになる。
【0046】
以上のように、制御局300が下り方向の第1スロットを用いて制御局300の通信ゾーン内移動局および中継局100内の通信ゾーン内移動局を呼び出した場合、応答信号の着信タイミングが制御局300の通信ゾーン内移動局では2スロット遅れた第3スロットであるのに対し、中継局100の通信ゾーン内移動局では、6スロット遅れた第7スロットとなっている。従って、応答信号の着信タイミングは中継局ゾーン内移動局を呼び出したときの方が制御局ゾーン内移動局を呼び出したときよりも4スロット分、即ち1フレーム分遅延することになる。この遅延は、40msecとなり、回線接続上大きな問題となる。また、通話を行う場合も通話に違和感を伴うことになる。
【0047】
この問題を解決するために、本実施例のデジタル無線中継システムでは、図5に示すように、制御局51の回線制御部501には、例えば、メモリテーブル506が設けられており、各移動局がどの通信ゾーンに位置しているかを記憶している。
【0048】
また、移動局の位置を特定する方法としては、各移動局にID番号を付与し、制御局は、制御局ゾーン内の移動局のID番号および中継局ゾーン内の移動局のID番号をメモリ504のメモリテーブル506に格納しておき、移動局が位置を移動するたびにメモリテーブルの内容を更新すれば良い。
【0049】
更に、本実施例のデジタル無線中継方式において、上述したように、無線周波数の割り当てを行うと周波数の有効利用を図ることができる。即ち、本実施例のデジタル無線中継システムの場合には、2組の周波数、例えば、上り方向での周波数をf1、f2、下り方向での周波数をF1、F2とする。そして、制御局の送受信部と制御局ゾーン内の移動局との通信を行う場合および制御局の送受信部と中継局の送受信部との通信を行う場合には、f1/F1、f2/F2を割り当てる。そして、中継局の送受信部と中継局ゾーン内の移動局の送受信部との間の通信を行う場合には、上り方向での周波数f3を用い、下り方向での周波数をF3とすることにより、制御局の送受信部、中継局の対制御局との送受信部、制御局の通信エリア内移動局の送受信部は同じ周波数が割り当てられるため、周波数の有効利用を図ることができる。
【0050】
また、図1に示すデジタル無線中継システムでは、中継局の送受信部に割り当てられる周波数(所定帯域内周波数)が(f1/F1、f2/F2)およびf3/F3であることにより、(f1/F1、f2/F2)とf3/F3とが相互に可能な限り離れていることが必要となる。従って、中継局内の送信フィルタ109および117、受信フィルタ107および122の減衰特性を十分確保する必要がある。中継局100の送信周波数(f1、f2)が受信周波数f3に与える影響を低減し、また、中継局100の送信周波数F3が受信周波数(F1,F2)に与える影響を低減するために、通常1MHz以上離れることが望ましい。また、アンテナ間の垂直および水平方向の距離を十分に確保し、結合減衰量を確保することが必要である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、制御局と中継局の間を所定帯域内の複数の周波数を使用した無線回線により接続するデジタル無線中継方式を提供するものであるため、従来のような制御局と中継局の間にデジタル専用線あるいはマイクロ多重回線を使用する方式に比べ周波数の有効利用を図ることができる。
【0052】
また、制御局と中継局とをデジタル専用線で接続する方式に比べて災害による回線切断が発生する可能性も少なく、信頼性の高いデジタル無線中継システムが実現できる。
【0053】
また、デジタル専用線あるいはマイクロ多重無線回線で接続する方式に比べシステムのランニングコストを格段に低減させることができる。
【0054】
更に、また、無線回線で制御局と中継局とを接続するものであるが、制御局ゾーン内の移動局と中継局ゾーン内の移動局との接続の場合でも、同一のタイミングで応答することができるため、良好な接続制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるデジタル無線中継システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例であるデジタル無線中継システムの動作を示すタイムチャート。
【図3】本発明の一実施例であるデジタル無線中継システムにおける制御局と制御局ゾーン内移動局の構成を示すブロック図。
【図4】従来の一例であるデジタル無線中継システムの構成を示すブロック図。
【図5】本発明の一実施例であるデジタル無線中継システムの制御局の構成を示すブロック図。
【図6】デジタル無線中継システムの概略構成を示す図。
【図7】デジタル無線中継システムにおいて使用される無線キャリア周波数の割り当てを示す図。
【図8】本発明の一実施例であるデジタル無線中継システムにおける伝送信号のフレーム構成を示す図。
【図9】本発明の一実施例であるデジタル無線中継システムにおける伝送信号のフレーム構成を示す図。
【符号の説明】
100:中継局 104:アンテナ
105:送受信部 106:アンテナ
107:受信フィルタ 109:送信フィルタ
110−1:電力増幅部 110−2:電力増幅部
111−1:受信復調部 111−2:受信復調部
112−1:送信変調部 112−2:送信変調部
113:コーダ/デコーダ 114:タイミング生成器
115:スロット変換部 116:制御部
117:送信フィルタ 118:電力増幅部
119:送信変調部 120:アンテナ
122:受信フィルタ 123:コーダ/デコーダ
124:受信復調部
DS1:下り方向(制御局→中継局、又は移動局)の伝送信号
DS2:下り方向(中継局→移動局)の伝送信号
US1:上り方向(移動局→制御局)の伝送信号
US2:上り方向(中継局→制御局)の伝送信号
US3:上り方向(移動局→中継局)の伝送信号
1〜7:下り方向(制御局→中継局、又は移動局)の伝送信号のスロット
11:上り方向(移動局→制御局)の伝送信号のスロット
21〜27:上り方向(中継局→制御局)の伝送信号のスロット
31〜37: 下り方向(中継局→移動局)の伝送信号のスロット
41:上り方向(移動局→中継局)の伝送信号のスロット
300:制御局 301:アンテナ
302:送受信部 303:回線制御部
304:回線I/F(インターフェース)
305:タイミング生成部 306:データ載せ替え部
307:制御部 308:アンテナ
309:送信フィルタ 310−1:電力増幅部
310−2:電力増幅部 311−1:送信変調部
311−2:送信変調部 313:受信フィルタ
314:コーダ/デコーダ回路 315−1:受信復調部
315−2:受信復調部
400:中継局 401:回線制御装置
402:アンテナ 403:送受信部
404:回線I/F(インターフェース)
405:タイミング生成部 406:データ載せ替え部
407:制御部 408:アンテナ
409:送信フィルタ 410−1:電力増幅部
410−2:電力増幅部 411−1:送信変調部
411−2:送信変調部 413:受信フィルタ
414:コーダ/デコーダ回路 415:伝送路
415−1:受信復調部 415−2:受信復調部
501:回線制御部 502:送受信部
503:指令卓 504:メモリ
505:制御部 506:メモリテーブル
51:制御局 52:制御局の通信エリア
53:中継局 54:中継局の通信エリア
55:基地局
M1、M2:制御局の通信エリア内にある移動局
m1、m2:中継局の通信エリア内にある移動局
TS、C1、C2:伝送信号

Claims (3)

  1. 回線制御部を有する制御局と、該制御局の通信ゾーンに少なくとも1台の第1の移動局が位置し、
    前記制御局と無線回線で接続された中継局と、該中継局の通信ゾーン内に少なくとも1台の第2の移動局が位置するデジタル無線中継システムであって、
    前記回線制御部は、第1と第2の移動局が通信を行うときに第1と第2の移動局の位置を検出し、該検出された第1と第2の移動局の位置情報に基づいて、第1と第2の移動局間での通信のタイミングを合わせるよう調整するタイミング制御部を有することを特徴とするデジタル無線中継システム。
  2. 回線制御部を有する制御局と、該制御局の通信ゾーン内に少なくとも1台の第1の移動局が位置し、
    前記制御局と無線回線で接続された中継局と、該中継局の通信ゾーン内に少なくとも1台の第2の移動局が位置するデジタル無線中継システムの無線中継方法において、
    第1と第2の移動局が通信を行う場合に第1と第2の移動局の位置を検出するステップと、第1と第2の移動局の位置を検出情報に基づいて、第1と第2の移動局間での通信のタイミングを合わせるよう調整するステップからなることを特徴とする無線中継方法
  3. 回線制御装置を有する制御局と、少なくとも1つの中継局と、
    少なくとも1つの移動局とを含み、前記制御局の通信ゾーン内と前記中継局の通信ゾーン内を前記移動局が移動するデジタル無線中継システムの無線中継方法において、
    前記移動局が前記制御局と回線接続するとき前記制御局の通信エリア内に前記移動局が存在するかを判定するステップと、前記移動局が前記制御局の通信エリア内に存在すると判定した時前記制御局の送信タイミングを所定時間遅延させることで通信タイミングを調整するステップとを含むことを特徴とする無線中継方法
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