JP3804736B2 - イソシアヌレート環含有ポリイソシアナートの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばポリウレタン塗料、注型材等のポリウレタン樹脂を製造する際の硬化剤として有用なイソシアヌレート環含有ポリイソシアナートの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
イソシアナートをイソシアヌレート化して得られる、イソシアヌレート環含有ポリイソシアナートはフォーム、エラストマー、塗料、接着剤等各種用途に利用されている。イソシアヌレート環含有ポリイソシアナートの製造法については多くの特許が出願されている。本発明者らは、先に出願した特願平9−155267号公報において、触媒としてフッ化カリウムとともに(1)ポリエチレンオキサイド化合物、(2)第4級アンモニウム塩、(3)ホスホニウム化合物より選ばれた1種または2種以上の組み合わせを使用し、さらに助触媒としてジアルキルスズ化合物を使用してイソシアヌレート化する方法を見出し開示した。この方法は、イソシアヌレート化反応温度が低くても反応が進行する、使用触媒量が少なくてすむ、得られるイソシアヌレート環含有ポリイソシアナートの色相が良いという特徴を持った優れた製造法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特願平9−155267号公報記載の触媒を使用し、イソシアヌレート化反応を行う際、同一条件下反応を行ってもバッチごとの触媒活性にバラツキがあり、再現性が得られないという問題が生じてきた。触媒活性が毎バッチ異なると、反応時間が毎バッチ異なることとなり工業化する際不利である。また、触媒及び/または助触媒を一定速度で添加するような場合、触媒活性が異なると使用触媒量も毎バッチ異なることとなる。使用触媒量が毎バッチ異なると、製品のイソシアヌレート環含有ポリイソシアナート中に含有される触媒量が一定でなくなり、例えば塗料として使用した際に塗膜性能に製品間のバラツキができるため好ましくない。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、イソシアナートをイソシアヌレート化してイソシアヌレート環含有ポリイソシアナートを製造するに際し、触媒としてフッ化カリウムとともに(1)ポリエチレンオキサイド化合物、(2)第4級アンモニウム塩、(3)ホスホニウム化合物より選ばれた1種または2種以上の組み合わせを使用し、さらに助触媒としてジアルキルスズ化合物を使用する方法において毎バッチ再現性のある一定した触媒活性でイソシアヌレート化できる安定した製造法を見出すことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、触媒としてフッ化カリウムとともに(1)ポリエチレンオキサイド化合物、(2)第4級アンモニウム塩、(3)ホスホニウム化合物より選ばれた1種または2種以上の組み合わせを使用し、さらに助触媒としてジアルキルスズ化合物を使用した場合、イソシアナート中の溶存二酸化炭素が触媒の活性を抑制することと、さらに驚くべき事に、その溶存二酸化炭素濃度は通常不純物と認識されない程度の量であることを見出し本発明に至った。
【0006】
すなわち本発明は、
(1)二酸化炭素20重量ppm以下の2,5(6)−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンを、触媒としてフッ化カリウムとともに(1)ポリエチレンオキサイド化合物、(2)第4級アンモニウム塩、(3)ホスホニウム化合物より選ばれた1種または2種以上の組み合わせを使用し、さらに助触媒としてジアルキルスズジカルボキシレート類、ジアルキルスズジアルコキシド類、ジアルキルスズジチオアルコキシド類、ジアルキルスズ酸化物類、及びジアルキルスズ硫化物類からなる群より選ばれるジアルキルスズ化合物を使用してイソシアヌレート化することを特徴とする、イソシアヌレート基含有ポリイソシアナートを製造する方法、
(2)二酸化炭素8重量ppm以下の2,5(6)−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンを、触媒としてフッ化カリウムとともに(1)ポリエチレンオキサイド化合物、(2)第4級アンモニウム塩、(3)ホスホニウム化合物より選ばれた1種または2種以上の組み合わせを使用し、さらに助触媒としてジアルキルスズジカルボキシレート類、ジアルキルスズジアルコキシド類、ジアルキルスズジチオアルコキシド類、ジアルキルスズ酸化物類、及びジアルキルスズ硫化物類からなる群より選ばれるジアルキルスズ化合物を使用してイソシアヌレート化することを特徴とする、イソシアヌレート基含有ポリイソシアナートを製造する方法、
(3)ジアルキルスズ化合物がジアルキルスズジカルボキシレート類である(1)〜(2)記載の製造方法、
(4)ジアルキルスズ化合物がジ−n−ブチルスズジラウリレートである(1)〜(2)記載の製造方法、である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、使用されるイソシアナートは実質的に二酸化炭素を溶存しないことが重要である。従って、本発明に使用されるイソシアナートは20重量ppm以下、好ましくは8重量ppm以下の二酸化炭素を溶存する。
【0008】
これまで使用されていたイソシアヌレート化の工業用原料イソシアナートは、最終の蒸留工程直後に約20ないし100重量ppmの二酸化炭素を含有する。二酸化炭素はイソシアナートを製造する際、例えばアミン炭酸塩をホスゲン化する製造法をとったときは、そのプロセス中に入りうる。また、二酸化炭素は空気の侵入により入りうる。製造時または荷造り時の水分の侵入によるウレア生成による脱炭酸反応によりイソシアナート中に二酸化炭素は溶存しうる。更に一度でも封をあければ、窒素パージを施したサンプル缶で保存しても6ケ月後には6000ppmまでの二酸化炭素を溶存しうることが知られている。
【0009】
したがって、これらのイソシアナートは、反応前に溶存二酸化炭素を除去しておくことが必要である。除去法としては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスをイソシアナート中に激しく吹き込む方法 、または2KPa好ましくは0.5KPa程度の減圧後に不活性ガスを激しく吹き込む方法等が挙げられる。イソシアナート中の溶存二酸化炭素は上記方法で処理を施しても、20ないし40ppm程度は容易に残存しうるので、溶存二酸化炭素量を測定して20重量ppm以下になるまで繰り返し処理をおこなうのが好ましい。
【0010】
また、二酸化炭素は、反応中の分析サンプリング等の際、外気より侵入したり、触媒その他の物質を添加するに際し、物質中の溶存二酸化炭素として侵入したりする場合がある。そこで、好ましくは反応中においては、反応器内に窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを激しく通気するかまたは、反応液中に不活性ガスを通気する。触媒その他の物質を添加する際はあらかじめ溶存二酸化炭素を除去してから添加するのが好ましい。
【0011】
本発明におけるイソシアナート中の溶存二酸化炭素は、ガスクロマトグラフィーにて測定する。具体的にはカラム充填剤にWaters Corporation製 Porapack Type S GC Bulk Packing Material(Mesh 80−100)を使用し、絶対検量線法にて測定する。
【0012】
本発明に用いられるイソシアナートは脂肪族イソシアナートであっても芳香族イソシアナートであってもよい。脂肪族イソシアナートの例としては、ブチルイソシアナート(BI)、2,5(6)−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン(NBDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、キシリレンジイソシアナート(XDI)、水添キシリレンジイソシアナート(水添XDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート(TMDI)、芳香族イソシアナートの例としては、フェニルイソシアナート、トリレンジイソシアナート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)、及びナフタリンジイソシアナート(NDI)等が挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独で用いても、2種以上の混合物として用いてもよい。
【0013】
また、1〜3官能性のアルコールで部分的にウレタン化させたポリイソシアナートも原料として好適に使用される。ここに用いられる1〜3官能性のアルコールの例としては、例えばメタノール、エタノール、各種ブタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロピレングリコール、1,3−または1,4−または2,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール等の低分子量化合物および分子量約200ないし10000のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
【0014】
アルコールとイソシアナート予備反応時のNCO/OH等量比は、10ないし1000程度の値から目的に応じ選択される。NCO/OH等量比が10よりも小さいと貴重な活性イソシアナート基が低減されるため好ましくない。
【0015】
本発明において使用されるフッ化カリウムはペレット状、粉状、フレーク状、等種々の形状いずれも使用できるが、吸湿性が低く活性が高いことから、スプレードライドフッ化カリウム(sd.KF)が特に好ましい。
【0016】
フッ化カリウムとともに使用される(1)ポリエチレンオキサイド化合物の例としてはポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル等のポリエチレングリコール類、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6のようなクラウンエーテル類、例えば関東化学社製の[クリプトフィックス−111]として市販されているC14H28N2O4のようなクリプタンド類等が挙げられる。
【0017】
フッ化カリウムとともに使用される(2)第4級アンモニウム塩の例としては、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
【0018】
フッ化カリウムとともに使用される(3)ホスホニウム化合物の例としては、トリオクチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド等が挙げられる。
【0019】
フッ化カリウムの使用量は、反応に使用するイソシアナート及び/または部分的にウレタン化されたポリイソシアナート1重量部に対し0.000001〜0.0005重量部あれば十分であり、好ましくは0.000005〜0.0002重量部である。(1)〜(3)の化合物の使用量はフッ化カリウムの1/100〜100倍量が好適である。
【0020】
本発明の方法では、フッ化カリウムと上記(1)〜(3)の化合物とからなる触媒に対してジアルキルスズ化合物助触媒を組み合わせて使用することにより、さらに高活性の触媒となり、少量の触媒量且つ低温で反応しうる。
【0021】
本発明において助触媒として用いられるジアルキルスズ化合物としては具体的には、ジメチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクタノエート、ジブチルスズジラウリレート等のジアルキルスズジカルボキシレート類、ジブチルスズジブトキシド、ジオクチルスズジブトキシド等のジアルキルスズジアルコキシド類、ジブチルスズジ(チオブトキシド)等のジアルキルスズジチオアルコキシド類、ジ(2−エチルヘキシル)スズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ビス(ブトキシジブチルスズ)オキサイド等のジアルキルスズ酸化物類、ジブチルスズスルフィド等のジアルキルスズ硫化物類が挙げられる。これらの中で、好ましくはジアルキルスズジカルボキシレート類であり、さらに好ましくはジ−n−ブチルスズジラウリレートである。
【0022】
本発明においてジブチルスズジクロライドやジメチルスズジクロライドのようなジアルキルスズハロゲン化物はほとんど助触媒としての効果がない。
【0023】
助触媒の使用量としては、フッ化カリウムの使用量の1/10〜10倍量が好適であり、1/10以下では助触媒の効果が少なく、また10倍量より多くなると生成物のイソシアヌレート環含有ポリイソシアナートが白濁するなど、物性に悪影響を与える場合があり好ましくない。
【0024】
本発明においてはアルコール類、フェノール類などの活性水素化合物や3級アミン、亜燐酸トリエステル等の、イソシアヌレート化の助触媒として通常知られている化合物を併用してもなんら問題ない。
【0025】
触媒及び助触媒は原料のイソシアナート及び/または部分的にウレタン化されたポリイソシアナート中に各々添加してもよく、またあらかじめ混合して添加してもよい。
【0026】
本発明において、工業的に有利な再現性あるイソシアヌレート化反応速度を得るためには、イソシアヌレート中の二酸化炭素を除去することとともに同種のイソシアナートを使用することと、触媒、助触媒の添加量、反応温度を毎バッチ同じにする必要がある。触媒及び/または助触媒を滴下的に添加するときは滴下速度を毎バッチ同じにする必要がある。
【0027】
本発明においてはイソシアヌレート化反応時に溶媒を使用してもよいし、使用しなくてもよい。
【0028】
本発明におけるヌレート化反応に使用する溶媒はイソシアナート基無反応性溶媒が好ましい。イソシアナート基無反応性溶媒の例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、n−ヘキサン等が挙げられるがこれに限定されない。溶媒を使用する際は、反応前に溶媒の溶存二酸化炭素を除去する必要がる。また、溶媒の水分はイソシアナートと反応し、好ましくないウレアが生成するので除去しておく必要がある。溶媒の使用は工業的にコストがかかるため好ましくない。
【0029】
反応は所望の転化率になった時点で停止させる。反応停止方法は、酸性物質を添加するのが好ましい。本発明者らが先に出願し開示した特願平9−171792号公報記載のアルコキシ基またはアルキレンオキサイド基含有酸性燐酸エステルを使用すると白濁が生じずさらに好ましい。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の方法は実施例により制限されるものではない。
実施例1
還流冷却器、温度計及び撹拌装置を備えた4つ口フラスコに二酸化炭素を450重量ppm含有するNBDI300g及びトリフェニルホスファイト0.6g及びジブチルスズジラウリレート0.03gを仕込み、脱気操作として1.3KPaにした後窒素ガスをNBDI混合物中に吹き込んで解圧する操作を3回行った。その後、400ml/分の速度で窒素ガスを1時間NBDI混合物中に吹き込んだ。測定結果、二酸化炭素濃度は8重量ppm以下だった(検出下限界8重量ppm)。窒素気流下で反応器内を撹拌しながら45℃まで昇温し、あらかじめ混合したフッ化カリウム0.01gと平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG400)2.49gを3時間で滴下して加えた。ただちにジブトキシエチルホスフェートを0.1g添加して反応停止した。ガスクロマトグラフィーでの分析結果、反応転化率は48%であった。
【0031】
実施例2
還流冷却器、温度計及び撹拌装置を備えた4つ口フラスコに二酸化炭素を1100重量ppm含有するNBDI300g及びトリフェニルホスファイト0.6g及びジブチルスズジラウリレート0.03gを仕込み、脱気操作として1.3KPaにした後窒素ガスをNBDI混合物中に吹き込んで解圧する操作を3回行った。その後、400ml/分の速度で窒素ガスを1時間NBDI混合物中に吹き込んだ。測定結果、二酸化炭素濃度は8重量ppm以下だった(検出下限界8重量ppm)。窒素気流下で反応器内を撹拌しながら45℃まで昇温し、あらかじめ混合したフッ化カリウム0.01gと平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG400)2.49gを3時間で滴下して加えた。ただちにジブトキシエチルホスフェートを0.1g添加して反応停止した。ガスクロマトグラフィーでの分析結果、反応転化率は48%であった。
【0032】
比較例1
還流冷却器、温度計及び撹拌装置を備えた4つ口フラスコに二酸化炭素を450重量ppm含有するNBDI300g及びトリフェニルホスファイト0.6g及びジブチルスズジラウリレート0.03gを仕込み、脱気操作として400ml/分の速度で窒素ガスを1時間NBDI混合物中に吹き込んだ。測定結果、二酸化炭素濃度は94重量ppmだった。窒素気流下で反応器内を撹拌しながら45℃まで昇温し、あらかじめ混合したフッ化カリウム0.01gと平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG400)2.49gを3時間で滴下して加えた。ただちにジブトキシエチルホスフェートを0.1g添加して反応停止した。ガスクロマトグラフィーでの分析結果、反応転化率は28%であった。
【0033】
比較例2
還流冷却器、温度計及び撹拌装置を備えた4つ口フラスコに二酸化炭素を2814重量ppm含有するNBDI300g及びトリフェニルホスファイト0.6g及びジブチルスズジラウリレート0.03gを仕込み、窒素気流下で反応器内を撹拌しながら45℃まで昇温し、あらかじめ混合したフッ化カリウム0.01gと平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG400)2.49gを3時間で滴下して加えた。ただちにジブトキシエチルホスフェートを0.1g添加して反応停止した。ガスクロマトグラフィーでの分析結果、反応転化率は2%であった。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、イソシアヌレート環含有ポリイソシアナート製造の際、イソシアナート中の溶存二酸化炭素濃度を20重量ppm以下に保つことで、毎バッチ再現性のある一定した反応速度でイソシアヌレート化することができる方法を提供できた。
Claims (4)
- 二酸化炭素20重量ppm以下の2,5(6)−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンを、触媒としてフッ化カリウムとともに(1)ポリエチレンオキサイド化合物、(2)第4級アンモニウム塩、(3)ホスホニウム化合物より選ばれた1種または2種以上の組み合わせを使用し、さらに助触媒としてジアルキルスズジカルボキシレート類、ジアルキルスズジアルコキシド類、ジアルキルスズジチオアルコキシド類、ジアルキルスズ酸化物類、及びジアルキルスズ硫化物類からなる群より選ばれるジアルキルスズ化合物を使用してイソシアヌレート化することを特徴とする、イソシアヌレート基含有ポリイソシアナートを製造する方法。
- 二酸化炭素8重量ppm以下の2,5(6)−ジイソシアナトメチルビシクロ[2,2,1]ヘプタンを、触媒としてフッ化カリウムとともに(1)ポリエチレンオキサイド化合物、(2)第4級アンモニウム塩、(3)ホスホニウム化合物より選ばれた1種または2種以上の組み合わせを使用し、さらに助触媒としてジアルキルスズジカルボキシレート類、ジアルキルスズジアルコキシド類、ジアルキルスズジチオアルコキシド類、ジアルキルスズ酸化物類、及びジアルキルスズ硫化物類からなる群より選ばれるジアルキルスズ化合物を使用してイソシアヌレート化することを特徴とする、イソシアヌレート基含有ポリイソシアナートを製造する方法。
- ジアルキルスズ化合物がジアルキルスズジカルボキシレート類である請求項1〜2記載の製造方法。
- ジアルキルスズ化合物がジ−n−ブチルスズジラウリレートである請求項1〜2記載の製造方法。
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