JP3803506B2 - ホーニング加工方法 - Google Patents

ホーニング加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3803506B2
JP3803506B2 JP13323699A JP13323699A JP3803506B2 JP 3803506 B2 JP3803506 B2 JP 3803506B2 JP 13323699 A JP13323699 A JP 13323699A JP 13323699 A JP13323699 A JP 13323699A JP 3803506 B2 JP3803506 B2 JP 3803506B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
honing
tool
guide
grindstone
machining hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13323699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000326203A (ja
Inventor
憲司 上原
裕樹 北川
新一 鈴木
浩嗣 厨子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP13323699A priority Critical patent/JP3803506B2/ja
Publication of JP2000326203A publication Critical patent/JP2000326203A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3803506B2 publication Critical patent/JP3803506B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホーニングツールのセンタリングに特徴を有するホーニング加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平9−85610号公報に示されるように、ホーニングツールに砥石と共に設けられた拡張ガイドを油圧で拡張してワーク加工孔内に当接することにより、ワーク加工孔に対してホーニングツールをセンタリングしながら、砥石をメカニカル拡張してホーニング加工する方法が示されている。
【0003】
この方法によれば、拡張ガイドによりワークに対するホーニングツールの確実なセンタリングができるとともに、ホーニングツールの倒れや振れを防止できるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の方法は、拡張ガイドを油圧で拡張してワーク加工孔内に押圧しながら、砥石をメカニカル拡張してホーニング加工するので、ワーク加工孔の内面と接触しながら回転する拡張ガイドは摩耗する問題がある。
【0005】
また、拡張ガイドによりワーク加工孔の内面が局部的にラッピングされ、表面荒さが局部的に異なり、後工程での加工能率および加工精度に影響する問題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、拡張ガイドを有するホーニングツールにおいて、拡張ガイドの摩耗を防止するとともに、拡張ガイドによる加工能率および加工精度の低下を防止することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
求項に記載された発明は、装置本体と、前記装置本体に昇降可能に設けられた昇降ヘッドと、前記昇降ヘッドに回動可能に設けられワーク加工孔をホーニング加工するホーニングツールと、前記ホーニングツールを回動自在に嵌合保持して前記ホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられたツール案内体とを具備し、前記ホーニングツールは、ホーニング加工時に遊動を固定された前記ツール案内体と嵌合して位置決めされる被位置決め部と、前記被位置決め部に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨む砥石と、前記砥石に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイドとを備えたホーニング加工装置を用いたホーニング加工方法であって、前記ホーニング加工装置におけるホーニングツールを遊動自在の前記ツール案内体を通して前記ワーク加工孔に挿入することにより、前記被位置決め部を前記ツール案内体により回動自在に嵌合保持し、前記砥石を前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨ませ、前記拡張ガイドを前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨ませ、前記拡張ガイドを拡径させて前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に当接し、前記ツール案内体の遊動を固定して前記ツール案内体により前記ホーニングツールをセンタリングし、前記拡張ガイドを縮径させて前記ワーク加工孔の内面より後退させ、前記砥石を拡径させて前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分をホーニング加工するホーニング加工方法である。
【0008】
このように、遊動自在のツール案内体を通してワーク加工孔に挿入したホーニングツールの拡張ガイドを拡径させてワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に当接した状態で、ツール案内体の遊動を固定してホーニングツールをセンタリングしてから、拡張ガイドを縮径させてワーク加工孔の内面より後退させることにより、拡張ガイドをワーク加工孔に接触させることなくホーニングし、拡張ガイドの摩耗を防止するとともに、拡張ガイドのラッピングによる加工能率および加工精度の低下を防止する。
【0009】
請求項に記載された発明は、装置本体と、前記装置本体に昇降可能に設けられた昇降ヘッドと、前記昇降ヘッドに回動可能に設けられワーク加工孔をホーニング加工するホーニングツールと、前記ホーニングツールを回動自在に嵌合保持して前記ホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられたツール案内体とを具備し、前記ホーニングツールは、ホーニング加工時に遊動を固定された前記ツール案内体と嵌合して位置決めされる被位置決め部と、前記被位置決め部に対し前記ホーニングツ ールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨む砥石と、前記砥石に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイドとを備えたホーニング加工装置を用いたホーニング加工方法であって、前記ホーニング加工装置によりワーク加工孔の比較的変形の大きい部分のみをホーニング加工して除去した後、別体の荒工程用のホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用のホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体をそれぞれホーニング加工するホーニング加工方法である。
【0010】
このように、前記ホーニング加工装置によりワーク加工孔の比較的変形の大きい部分を効率良く除去するとともに、別体の荒工程用のホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用のホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体を高精度にホーニング加工する。また、各加工装置ごとに決まった加工ストロークでホーニングするから、制御も容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示された実施の形態を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明に係るホーニング加工方法に用いるホーニング加工装置であって、焼入ボアの変形部を修正する変形部修正工程用のホーニング加工装置の実施の一形態を示し、装置本体11の上部前面に昇降ガイド12が設けられ、この昇降ガイド12に昇降ヘッド13が昇降可能に設けられ、この昇降ヘッド13に主軸14を介しホーニングツール15が回動可能に設けられている。
【0013】
昇降ヘッド13は、装置本体11の上端部に取付けられた昇降シリンダ16により昇降駆動され、主軸14は、昇降ヘッド13に取付けられた図示されない主軸駆動モータにより回動される。
【0014】
昇降ヘッド13の上端部には、図示されない送りねじ機構を回動して主軸14内の拡張ロッドを軸方向移動させることにより砥石切込量を制御する電動モータ17と、主軸14内の別の拡張ロッドに対向するガイド拡張用の油圧シリンダ18とが設けられている。
【0015】
装置本体11の前面には、案内体取付ベース21が設けられ、この案内体取付ベース21にほぼL形に形成されたブラケット22が上下動可能に取付けられ、このブラケット22に、ホーニングツール15を回動自在に嵌合保持する円筒形のツール案内体23が、フロート機構24を介して、ホーニングツール15の軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられている。
【0016】
ホーニングツール15は、ホーニング加工時に遊動を固定されたツール案内体23と嵌合して位置決めされる被位置決め部25と、この被位置決め部25に対しホーニングツール15の軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨むダイヤモンド砥石(以下、単に「砥石」という)26と、この砥石26に対しホーニングツール15の軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む超硬製の拡張ガイド27とを具備している。
【0017】
図示されたワークWは、エンジンのシリンダブロックであり、相互に角度をなす2組のワーク加工孔(ボア)Bのそれぞれの一部に高周波焼入が施された状態で、ワーク載せ台28に搬入され、このワーク載せ台28に固定される。このワーク載せ台28は、図示されない回動機構により回動支軸29を支点に回動可能であるとともに、図示されない固定機構によりその回動を二つの角度で固定可能であり、その固定状態では、各ワーク加工孔Bをそれぞれホーニングツール15に対向させることができる。
【0018】
図2乃至図4は、前記ホーニング加工装置におけるツール案内体23の支持構造の一例を示し、前記案内体取付ベース21のZ方向ガイドレール31に、ほぼL形のブラケット22の垂直板部22a に取付けられたスライダ32が上下動可能に嵌合され、案内体取付ベース21の上端に取付けられた案内体上下動用シリンダ33から突出されたピストンロッド34が、前記垂直板部22a に取付けられたシリンダ結合部35に連結されている。
【0019】
この構造により、図2に示されるように、案内体上下動用シリンダ33によりブラケット22が上下動され、前記ツール案内体23がワークWに対し進退可能となっている。
【0020】
ワークWに対し進退可能のツール案内体23は、ホーニング加工時はワークWの近傍に位置して、ホーニングツール15のセンタリングを確実なものにし、ホーニングツール15の芯振れや倒れを防止する。一方、ワークWを回動するときは、ツール案内体23をワークWから後退させてワークWとの干渉を防止する。
【0021】
さらに、前記ブラケット22の水平板部22b に図4に示されるように複数のサポートロッド36と、複数のフロート規制シリンダ37とがそれぞれ固定され、図2に示されるように、これらのサポートロッド36およびフロート規制シリンダ37のピストンロッド37a にそれぞれスペーサ38,39が嵌合され、これらのスペーサ38,39の下側にフロートプレート41が配置されている。なお、スペーサ39には、フロート規制シリンダ37のピストンロッド37a を案内するロッドガイド40が嵌着されている。
【0022】
前記フロートプレート41には、サポートロッド36およびピストンロッド37a との間の遊動間隙42,43が設けられ、そして、各サポートロッド36の下部にそれぞれ係止された軸受44により、このフロートプレート41が水平面内の任意方向へ遊動間隙42,43の範囲内で遊動自在に支持され、このフロートプレート41に前記ツール案内体23が一体に取付けられている。
【0023】
フロートプレート41とサポートロッド36およびピストンロッド37a との間の遊動間隙42,43に加えて、ブラケット22の水平板部22b とツール案内体23との間にも、ツール案内体23の遊動を可能とする遊動間隙45が設けられている。
【0024】
前記フロート規制シリンダ37は、そのピストンロッド37a の下端部にフロートプレート41の下面に接離自在のロック部46を有し、シリンダ内に供給された油圧によりピストンロッド37a を上昇させて、このロック部46によりフロートプレート41をスペーサ38,39に押圧することで、フロートプレート41およびツール案内体23の遊動を固定する。
【0025】
図3および図4に示されるように、前記案内体取付ベース21からツール案内体23までの一連の機構は、同一のものが2組設けられており、二つのワークWの変形部修正工程を効率良く実施できるようになっている。
【0026】
図5は前記フロート機構24の詳細を示し、前記サポートロッド36、前記フロートプレート41、前記遊動間隙42,43,45および前記軸受44により、フロート機構24が形成されている。
【0027】
図5(A)に示されるように、前記軸受44は、前記サポートロッド36の下部に嵌合され、サポートロッド36の下端にボルト47で固定された係止板48により係止されており、ツール案内体23のフロートプレート41をホーニングツール15の軸方向に対して直角の任意の方向すなわち水平の任意の方向へ遊動自在に支持するものである。
【0028】
この軸受44は、スラスト球軸受の一種であり、図5(B)に示されるように、上下に配置された2枚の環状平板51,52の相互に対向する平面53,54間に、環状の保持器55により一定のピッチで回動自在に保持された多数の球体56を介在させた簡単な構造であるが、球体56は上下の平面53,54間で任意の方向へ自在に転動するから、上側の環状平板51を下側の環状平板52に対し水平の任意の方向へ移動でき、この上側の環状平板51と接触するフロートプレート41を介し、ツール案内体23をホーニングツール15の軸方向に対して直角の任意の方向へ遊動自在に支持できる。
【0029】
図6乃至図8は、前記ホーニング加工装置における変形部修正工程用のホーニングツール15を示す。
【0030】
このホーニングツール15は、図6に示されるように、円筒形のツール本体61の上端軸部62がジョイントピン63により前記主軸14に脱着可能に連結され、ツール本体61の上半部に、前記ツール案内体23により位置決めされる前記被位置決め部25が形成され、この被位置決め部25のツール案内体23への挿入を円滑にするテーパ面25a を介してツール本体61の下半部が小径に形成されている。
【0031】
このツール本体61の下半部に、図7(A)に示されるように複数の砥石台溝64が放射状に形成され、これらの各砥石台溝64に、放射状に配置された複数の砥石台65が径方向移動自在に嵌合され、これらの砥石台65の外側面に前記砥石26が取付けられている。
【0032】
さらに、前記砥石台65に対し、図6に示されるようにツール本体61の軸方向に隣接する下側位置において、同様に、図7(B)に示されるようにツール本体61に放射状に複数のガイド台溝66が形成され、各ガイド台溝66に、放射状に配置された複数のガイド台67が径方向移動自在に嵌合され、これらのガイド台67の外側面に前記拡張ガイド27が取付けられている。
【0033】
図6に示されるように、各砥石台65の内側には斜面68が形成され、これらの斜面68に砥石用拡張コーン69に形成されたテーパ面70が嵌合され、また、ツール本体61の中心部に上下動自在に嵌合された中空の砥石用拡張ロッド71の下端部がこの砥石用拡張コーン69に螺合接続され、そして、前記電動モータ17および送りねじ機構によりこの砥石用拡張ロッド71を移動して砥石用拡張コーン69を軸方向移動することにより、各砥石台65が径方向に等しく移動可能となっている。
【0034】
同様に、各ガイド台67の内側には二つの斜面72がそれぞれ形成され、これらの斜面72にガイド用拡張コーン73に形成された二つのテーパ面74がそれぞれ嵌合され、また、前記砥石用拡張ロッド71の内部にガイド用拡張ロッド75が上下動自在に嵌合され、このガイド用拡張ロッド75が砥石用拡張コーン69を貫通してガイド用拡張コーン73に螺合接続され、そして、前記拡張シリンダ18によりこのガイド用拡張ロッド75を移動してガイド用拡張コーン73を軸方向移動することにより、各ガイド台67が径方向に等しく移動可能となっている。
【0035】
前記砥石台65を径方向に移動する砥石用拡張コーン69と、前記ガイド台67を径方向に移動するガイド用拡張コーン73は、ツール本体61の軸方向にインラインで配置されており、各拡張コーン69,73の構造が簡単になる。
【0036】
各砥石台65は、それらの上部および下部に巻掛けられた輪状スプリング76により縮径方向に付勢され、また、各砥石用拡張コーン69は、ツール本体61にねじ77により固定されたスプリング受け板78と、砥石用拡張ロッド71に係合されたスプリング受け輪79との間に設けられた圧縮コイルスプリング80により上方に付勢されている。
【0037】
同様に、各ガイド台67は、それらの上部および下部に巻掛けられた輪状スプリング81により縮径方向に付勢され、また、ガイド用拡張コーン73は、ツール本体61の下端面に固定されたスプリング受け板82に螺入されたスプリング嵌着ねじ83と、ガイド用拡張コーン73の下面に形成されたスプリング嵌着溝84との間に嵌着された圧縮コイルスプリング85により上方に付勢されている。
【0038】
また、図6および図7(A)に示されるように、砥石台65と砥石台65との間に位置するツール本体61の外周面には、ガイド部材86が固定されているとともに、ワーク加工孔Bの内面と対向する径方向のエアマイクロメータ用ノズル87が開口されている。このエアマイクロメータ用ノズル87は、ツール本体61の軸方向に穿設された給気孔88に連通されている。
【0039】
そして、図8に示されるように、拡張ガイド27は、ワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に臨んでいるが、砥石26は、ワーク加工孔Bの比較的変形の大きい部分としての焼入変形部B2に臨んでいるから、砥石26と砥石26との間にてツール本体61の外周面に開口されたエアマイクロメータ用ノズル87より空気を噴出させると、焼入変形部B2の内径が小さいほどエアマイクロメータ用ノズル87での空気抵抗が高まり、給気背圧が上昇するので、その給気背圧を測定することにより、砥石26によりホーニング加工しようとする焼入変形部B2の内径を正確に測定できる。
【0040】
次に、図1乃至図8に示された実施形態の全体的な作用を説明する。
【0041】
ワークWが所定位置にセットされると、案内体上下動用シリンダ33によりブラケット22が下降され、ツール案内体23がワークWに接近する。このとき、フロート規制シリンダ37のロック部46は下降されたロック解除状態にあり、フロートプレート41およびツール案内体23は、フロート機構24の軸受44により間隙範囲内で任意の水平方向に動きうる遊動状態である。
【0042】
このツール案内体23を通してワーク加工孔Bにホーニングツール15を挿入し、ガイド用拡張ロッド75によりガイド用拡張コーン73を圧縮コイルスプリング85に抗してを押下げると、放射状に配置された各ガイド台67が輪状スプリング81に抗して拡径方向に移動し、各拡張ガイド27も拡径動作してワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に当接する。
【0043】
この状態で、フロート規制シリンダ37を作動して、そのロック部46を上昇させ、フロートプレート41をスペーサ38,39に押圧して固定し、ツール案内体23の遊動も固定することで、このツール案内体23によりホーニングツール15をセンタリングし、ホーニングツール15の芯振れや倒れを防止する。
【0044】
その後、ガイド用拡張コーン73の押下力を解除して、圧縮コイルスプリング85によりガイド用拡張コーン73を上昇復帰させることにより、拡張ガイド27を輪状スプリング81により縮径させて、ワーク加工孔Bの内面より後退させる。
【0045】
一方、圧縮コイルスプリング80に抗して砥石用拡張ロッド71を下降させ、砥石用拡張コーン69を押下げると、放射状に配置された各砥石台65が輪状スプリング76に抗して拡径方向に移動し、各砥石26も拡径動作してワーク加工孔Bの焼入変形部B2に当接する。
【0046】
このため、電動モータによりホーニングツール15を回転させるとともに、昇降シリンダ16によりホーニングツール15を小ストローク昇降させることにより、拡張ガイド27をワーク加工孔Bの内面に接触させることなく、砥石26により焼入変形部B2を除去する変形部修正用ホーニング加工を実施でき、拡張ガイド27の摩耗を防止できるとともに、拡張ガイド27によるワーク加工孔Bの内面ラッピングを防止できる。
【0047】
次に、図9乃至図11は、ツール案内体23を支持する支持構造の他の例を示す。なお、図2乃至図5に示された例と同様の部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0048】
図9、図10および図11(A)に示されるように、ブラケット22の水平板部22b とフロートプレート41との間に、相互に交差する2方向のスライド機構90が設けられている。
【0049】
このスライド機構90は、ブラケット22の水平板部22b の下面に一対のY方向ガイドレール91が取付けられ、一方、フロートプレート41の上面に一対のX方向ガイドレール92が、Y方向ガイドレール91に対し直角に交差するように取付けられ、これらのY方向ガイドレール91とX方向ガイドレール92との間に、これらの各ガイドレール91,92にそれぞれ摺動自在に嵌着されたXY間スライダ93が介在されている。
【0050】
言い換えると、ブラケット22の下面のY方向ガイドレール91に対しXY間スライダ93が摺動自在に嵌着され、このXY間スライダ93に対しフロートプレート41のX方向ガイドレール92が摺動自在に嵌着されているから、ブラケット22に対しフロートプレート41は、X−Y平面内の任意の方向に移動できる。
【0051】
さらに、ブラケット22の水平板部22b の4端面にストッパプレート94がそれぞれ取付けられ、これらの各ストッパプレート94の下部にそれぞれ取付けられた調整ネジ95と、フロートプレート41の4端面にそれぞれ取付けられた係止ネジ96との間に、調整された間隙97が設けられ、この間隙97の範囲内でフロートプレート41が任意の水平方向に遊動自在となっている。
【0052】
これにより、フロートプレート41に一体に取付けられたツール案内体23は、ホーニングツール15の軸方向に対し直角の任意の方向すなわち任意の水平方向へ遊動自在に支持されている。
【0053】
フロート規制シリンダ37は、図2乃至図5に示されたものと同様であるが、そのピストンロッド37a の下端部に設けられたロック部46は、図11(B)に示されるように球面座金46a に回動自在に係合されている。このため、フロートプレート41の水平移動に伴ないピストンロッド37a が傾斜しても、ロック部46はフロートプレート41の下面に密着する。
【0054】
フロート規制シリンダ37のロック部46により押上げられたフロートプレート41は、ブラケット22の水平板部22b とフロートプレート41との間でツール案内体23に嵌着されたスペーサ98に押圧されて固定される。
【0055】
このように、図9乃至図11に示された例は、ツール案内体23が、相互に交差する2方向のスライド機構90によりホーニングツール15の軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在に支持されているから、このツール案内体23は円滑に遊動する。
【0056】
次に、図12は荒工程用のホーニングツール101 を示し、このホーニングツール101 は、前記変形部修正工程用のホーニングツール15を備えた図1のホーニング加工装置の次工程位置に配置された別体の荒工程用ホーニング加工装置にて用いられる。なお、この荒工程用ホーニング加工装置は、図1に示されたホーニング加工装置とほぼ同様のものであるが、ツール案内体23やその関連機構は必要ない。
【0057】
この荒工程用のホーニングツール101 は、図12(A)に示されるように、ツール本体102 の上端軸部に主軸との連結に用いられるジョイントピン103 が設けられ、ツール本体102 の下部に、図12(B)に示されるように複数の砥石台溝104 が放射状に形成され、これらの各砥石台溝104 に、放射状に配置された複数の砥石台105 が径方向移動自在に嵌合され、これらの砥石台105 の外側面に荒加工用の砥石106 が取付けられている。
【0058】
さらに、図12(A)に示されるように、各砥石台105 の内側には上下部にて斜面107 が形成され、これらの斜面107 に上下2段形の砥石用拡張コーン108 に形成されたテーパ面がそれぞれ嵌合され、また、ツール本体102 の中心部に上下動自在に嵌合された砥石用拡張ロッド111 の下端部が砥石用拡張コーン108 に螺合接続され、この砥石用拡張ロッド111 を移動して砥石用拡張コーン108 を軸方向移動することで、各砥石台105 が径方向に等しく移動可能となっている。
【0059】
各砥石台105 は、それらの上部および下部に巻掛けられた輪状スプリング112 により縮径方向に付勢され、また、各砥石用拡張コーン108 は、ツール本体102 にねじ113 により固定されたスプリング受け板114 と、砥石用拡張ロッド111 の段部115 との間に設けられた圧縮コイルスプリング116 により上方に付勢されている。
【0060】
さらに、図12(B)に示されるように、砥石台105 と砥石台105 との間に位置するツール本体102 の外周面には、ガイド部材117 が固定されているとともに、ワーク加工孔の内面と対向する径方向のエアマイクロメータ用ノズル118 が開口されている。このエアマイクロメータ用ノズル118 は、ツール本体102 の軸方向に穿設された給気孔119 に連通されている。
【0061】
そして、このホーニングツール101 をワーク加工孔に挿入し、圧縮コイルスプリング116 に抗して砥石用拡張ロッド111 を下降させ、砥石用拡張コーン108 を押下げることにより、放射状に配置された各砥石台105 が輪状スプリング112 に抗して拡径方向に移動し、各砥石106 も拡径動作してワーク加工孔の内面に当接するから、ホーニングツール101 を回転させながら昇降させることにより、砥石106 によりワーク加工孔の全長を荒ホーニング加工できる。
【0062】
次に、図13は中仕上・仕上工程用のホーニングツール121 を示し、このホーニングツール121 は、前記荒工程用のホーニングツール101 を備えたホーニング加工装置の次工程位置に配置された別体の中仕上・仕上工程用ホーニング加工装置にて用いられる。なお、この中仕上・仕上工程用ホーニング加工装置は、図1に示されたホーニング加工装置とほぼ同様のものであるが、ツール案内体23やその関連機構は必要ない。
【0063】
この中仕上・仕上工程用のホーニングツール121 は、図13(A)に示されるように、円筒形のツール本体122 の上端軸部123 がジョイントピン124 により主軸に脱着可能に連結され、ツール本体122 の下半部に、図13(B)に示されるように複数の中仕上用の砥石台125 と複数の仕上用の砥石台126 とが交互に放射状に配置され、かつ径方向移動自在に嵌合され、これらの砥石台125 ,126 の外側面に中仕上用の砥石127 および仕上用の砥石128 が取付けられている。
【0064】
さらに、図13(A)に示されるように、各砥石台125 ,126 の内側には斜面131 ,132 が形成され、これらの斜面131 ,132 に中仕上用拡張コーン133 および仕上用拡張コーン134 に形成されたテーパ面がそれぞれ嵌合され、また、ツール本体122 の中心部に上下動自在に嵌合された中空の中仕上用拡張ロッド135 の下端部が中仕上用拡張コーン133 に接続され、また、中仕上用拡張ロッド135 の内部に仕上用拡張ロッド136 が上下動自在に嵌合され、この仕上用拡張ロッド136 が仕上用拡張コーン134 に接続され、そして、これらの拡張ロッド135 ,136 をそれぞれ移動して各拡張コーン133 ,134 を軸方向移動することにより、各砥石台125 ,126 が径方向に等しく移動可能となっている。
【0065】
各砥石台125 ,126 は、それらの上部および下部に巻掛けられた輪状スプリング137 により縮径方向に付勢され、また、各拡張コーン133 ,134 は、ツール本体122 にねじ141 により固定されたスプリング受け板142 と、各拡張ロッド135 ,136 にそれぞれ係合されたスプリング受け輪143 ,144 との間に設けられた圧縮コイルスプリング145 ,146 によりそれぞれ上方に付勢されている。
【0066】
また、図13(B)に示されるように、砥石台125 と砥石台126 との間に位置するツール本体122 の外周面には、ガイド部材147 が固定されているとともに、ワーク加工孔の内面と対向する径方向のエアマイクロメータ用ノズル148 が開口されている。このエアマイクロメータ用ノズル148 は、ツール本体122 の軸方向に穿設された給気孔149 に連通されている。
【0067】
そして、このホーニングツール121 をワーク加工孔に挿入し、圧縮コイルスプリング145 に抗して中仕上用拡張ロッド135 を下降させて、上下の中仕上用拡張コーン133 を押下げることにより、放射状に配置された各中仕上用砥石台125 が輪状スプリング137 に抗して拡径方向に移動し、各中仕上用砥石127 も拡径動作してワーク加工孔の内面に当接するから、このホーニングツール121 を回転させながら昇降させることにより、ワーク加工孔の全長を中仕上ホーニング加工できる。
【0068】
同様に、圧縮コイルスプリング146 に抗して仕上用拡張ロッド136 を下降させて、仕上用拡張コーン134 を押下げることにより、放射状に配置された各仕上用砥石台126 が輪状スプリング137 に抗して拡径方向に移動し、各仕上用砥石128 も拡径動作してワーク加工孔の内面に当接するから、このホーニングツール121 を回転させながら昇降させることにより、ワーク加工孔の全長を仕上ホーニング加工できる。
【0069】
次に、図14は、図1乃至図8または図9乃至図11に示されたホーニング加工装置を用いたホーニング加工方法の実施の一形態を示す。
【0070】
図14(A)は変形部修正工程用のホーニングツール15をワーク加工孔Bへ挿入したときの状態を示し、ホーニングツール15を遊動自在のツール案内体23を通してワーク加工孔Bに挿入することにより、被位置決め部25がツール案内体23に回動自在に嵌合し、砥石26がワーク加工孔Bの比較的変形の大きい焼入変形部B2に臨み、拡張ガイド27がワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に臨む。
【0071】
図14(B)は拡張ガイド27の拡径状態を示し、拡張ガイド27を油圧拡径させてワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に当接する。
【0072】
図14(C)はその変形部修正用ホーニング加工時の状態を示し、フロート規制シリンダ37によりツール案内体23の遊動を固定して、このツール案内体23によりホーニングツール15をセンタリングし、拡張ガイド27を縮径させてワーク加工孔Bの内面より後退させ、一方、砥石26を拡径させて回転させながら小ストロークの昇降を繰返し、ワーク加工孔Bの焼入変形部B2のみをホーニング加工することにより、この焼入変形部B2を除去修正する。
【0073】
このように、ホーニングツール15の周面にて拡縮径可能の拡張ガイド27を設けるとともに、遊動自在かつ固定可能のツール案内体23によりホーニングツール15の被位置決め部25を回動自在に嵌合保持したから、このツール案内体23が遊動自在の状態で、拡径された拡張ガイド27によりホーニングツール15を仮に位置決めした後に、ツール案内体23の遊動を固定することにより、拡張ガイド27を縮径させてワーク加工孔Bの内面より後退させても、加工中はツール案内体23によりホーニングツール15をセンタリングでき、従来の拡張ガイドによるセンタリングと比べて、拡張ガイド27の摩耗を防止できるとともに、拡張ガイド27のラッピングによる加工能率および加工精度の低下を防止できる。
【0074】
次に、図15は、変形部修正工程用ホーニング加工装置、荒工程用ホーニング加工装置、中仕上・仕上工程用ホーニング加工装置によりそれぞれ加工したワーク加工孔の各状態を示す実例である。
【0075】
図15(A)は、シリンダのボア上面を高周波焼入することにより、このボア上面付近で収縮変形が生じ、ワーク加工孔Bの比較的変形の小さい部分B1に対し、焼入変形部B2が形成されたボア断面形状を示す。
【0076】
図15(B)は、そのワーク加工孔Bの焼入変形部B2のみを変形部修正工程用のホーニングツール15により除去、修正した後のボア断面形状を示す。
【0077】
図15(C)は、荒工程用のホーニングツール101 によりワーク加工孔Bの全体を荒ホーニング加工した後のボア断面形状を示し、荒ホーニング加工によりボア全体の円筒度、真円度などの形状精度を確保する。
【0078】
図15(D)は、中仕上・仕上工程用のホーニングツール121 によりワーク加工孔Bの全体を中仕上・仕上ホーニング加工した後のボア断面形状を示し、中仕上ホーニング加工では、プラトーベース面を加工するとともに、油溜りとなる深溝を生成し、仕上ホーニング加工ではプラトー面を生成する。
【0079】
このように、変形部修正工程用ホーニング加工装置によりワーク加工孔の焼入変形部を効率良く除去するとともに、別体の荒工程用ホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用ホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体を高精度にホーニング加工する。また、各ホーニング加工装置ごとに決まった加工ストロークでホーニングするから、制御も容易になる。
【0080】
【発明の効果】
求項記載の発明によれば、装置本体と、前記装置本体に昇降可能に設けられた昇降ヘッドと、前記昇降ヘッドに回動可能に設けられワーク加工孔をホーニング加工するホーニングツールと、前記ホーニングツールを回動自在に嵌合保持して前記ホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられたツール案内体とを具備し、前記ホーニングツールは、ホーニング加工時に遊動を固定された前記ツール案内体と嵌合して位置決めされる被位置決め部と、前記被位置決め部に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨む砥石と、前記砥石に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイドとを備えたホーニング加工装置を用いて、遊動自在のツール案内体を通してワーク加工孔に挿入したホーニングツールの拡張ガイドを拡径させてワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に当接した状態で、ツール案内体の遊動を固定してこのツール案内体によりホーニングツールをセンタリングしてから、拡張ガイドを縮径させてワーク加工孔の内面より後退させることにより、拡張ガイドをワーク加工孔に接触させることなくホーニングでき、拡張ガイドの摩耗を防止できるとともに、拡張ガイドのラッピングによる加工能率および加工精度の低下を防止できる。
【0081】
請求項記載の発明によれば、前記ホーニング加工装置によりワーク加工孔の比較的変形の大きい部分を効率良く除去できるとともに、別体の荒工程用のホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用のホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体を高精度にホーニング加工できる。また、各加工装置ごとに決まった加工ストロークでホーニングできるから、制御も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るホーニング加工方法に用いるホーニング加工装置の実施の一形態を示す要部を破断した側面図である。
【図2】 同上ホーニング加工装置におけるツール案内体の支持構造の一例を示す断面図である。
【図3】 同上ツール案内体の支持構造の一例を示す正面図である。
【図4】 同上ツール案内体の支持構造の一例を示す平面図である。
【図5】 (A)は同上ツール案内体の支持構造を拡大した断面図、(B)は同上ツール案内体を遊動自在に支持する軸受の断面図である。
【図6】 同上ホーニング加工装置における変形部修正工程用のホーニングツールを示す断面図である。
【図7】 (A)は図6のVIIA−VIIA線断面図、(B)は図6のVIIB−VIIB線断面図である。
【図8】 同上変形部修正工程用のホーニングツールのワーク加工孔内における正面図である。
【図9】 同上ホーニング加工装置におけるツール案内体の支持構造の他の例を示す断面図である。
【図10】 同上ツール案内体の支持構造の他の例を示す正面図である。
【図11】 (A)は同上ツール案内体の支持構造の他の例を示す平面図、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図12】 (A)は本発明に係る荒工程用のホーニングツールを示す縦方向断面図、(B)はその横方向断面図である。
【図13】 (A)は本発明に係る中仕上・仕上工程用のホーニングツールを示す縦方向断面図、(B)はその横方向断面図である。
【図14】 本発明に係るホーニング加工方法の実施の一形態を示す説明図であり、(A)は変形部修正工程用のホーニングツールをワーク加工孔へ挿入したときの状態を示し、(B)はその拡張ガイドを拡径させた状態を示し、(C)はその変形部修正用ホーニング加工時の状態を示す。
【図15】 ワーク加工孔がホーニングにより変化する各状態を示す断面図であり、(A)は高周波焼入により変形部が形成されたボア形状を示す断面図、(B)はその焼入変形部を本発明に係るホーニング加工方法で修正したボア形状を示す断面図、(C)は荒ホーニング加工後のボア形状を示す断面図、(D)は中仕上・仕上ホーニング加工後のボア形状を示す断面図である。
【符号の説明】
W ワーク
B ワーク加工孔
B1 比較的変形の小さい部分
B2 比較的変形の大きい部分としての焼入変形部
11 装置本体
13 昇降ヘッド
15 ホーニングツール
23 ツール案内体
25 被位置決め部
26 砥石
27 拡張ガイ

Claims (2)

  1. 装置本体と、前記装置本体に昇降可能に設けられた昇降ヘッドと、前記昇降ヘッドに回動可能に設けられワーク加工孔をホーニング加工するホーニングツールと、前記ホーニングツールを回動自在に嵌合保持して前記ホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられたツール案内体とを具備し、前記ホーニングツールは、ホーニング加工時に遊動を固定された前記ツール案内体と嵌合して位置決めされる被位置決め部と、前記被位置決め部に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨む砥石と、前記砥石に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイドとを備えたホーニング加工装置を用いたホーニング加工方法であって、
    前記ホーニング加工装置におけるホーニングツールを遊動自在の前記ツール案内体を通して前記ワーク加工孔に挿入することにより、前記被位置決め部を前記ツール案内体により回動自在に嵌合保持し、前記砥石を前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨ませ、前記拡張ガイドを前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨ませ、
    前記拡張ガイドを拡径させて前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に当接し、
    前記ツール案内体の遊動を固定して前記ツール案内体により前記ホーニングツールをセンタリングし、
    前記拡張ガイドを縮径させて前記ワーク加工孔の内面より後退させ、
    前記砥石を拡径させて前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分をホーニング加工する
    ことを特徴とするホーニング加工方法。
  2. 装置本体と、前記装置本体に昇降可能に設けられた昇降ヘッドと、前記昇降ヘッドに回動可能に設けられワーク加工孔をホーニング加工するホーニングツールと、前記ホーニングツールを回動自在に嵌合保持して前記ホーニングツールの軸方向に対し直角の任意の方向へ遊動自在かつ固定可能に設けられたツール案内体とを具備し、前記ホーニングツールは、ホーニング加工時に遊動を固定された前記ツール案内体と嵌合して位置決めされる被位置決め部と、前記被位置決め部に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の大きい部分に臨む砥石と、前記砥石に対し前記ホーニングツールの軸方向に位置する周面にて拡縮径可能に設けられ前記ワーク加工孔の比較的変形の小さい部分に臨む拡張ガイドとを備えたホーニング加工装置を用いたホーニング加工方法であって、
    前記ホーニング加工装置によりワーク加工孔の比較的変形の大きい部分のみをホーニング加工して除去した後、
    別体の荒工程用のホーニング加工装置および中仕上・仕上工程用のホーニング加工装置によりワーク加工孔の全体をそれぞれホーニング加工する
    ことを特徴とするホーニング加工方法。
JP13323699A 1999-05-13 1999-05-13 ホーニング加工方法 Expired - Lifetime JP3803506B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13323699A JP3803506B2 (ja) 1999-05-13 1999-05-13 ホーニング加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13323699A JP3803506B2 (ja) 1999-05-13 1999-05-13 ホーニング加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000326203A JP2000326203A (ja) 2000-11-28
JP3803506B2 true JP3803506B2 (ja) 2006-08-02

Family

ID=15099902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13323699A Expired - Lifetime JP3803506B2 (ja) 1999-05-13 1999-05-13 ホーニング加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3803506B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100413887B1 (ko) * 2001-08-28 2004-01-07 국제다이아몬드공업주식회사 브이형 내연기관의 엔진 블록용 호닝가공 장치
CN110315423A (zh) * 2019-07-05 2019-10-11 南通市嘉诚机械有限公司 一种bw中间壳中空粗糙度控制工艺
DE102019214867B4 (de) * 2019-09-27 2021-10-28 Kadia Produktion Gmbh + Co. Honmaschine
DE102020113216A1 (de) * 2020-05-15 2021-11-18 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Vorrichtung und Verfahren zum Schleifen und Honen sowie Verwendung der Vorrichtung
CN112025537B (zh) * 2020-07-22 2022-07-05 苏州信能精密机械有限公司 一种零部件珩磨系统
CN115365993A (zh) * 2022-09-19 2022-11-22 湖北利锐特精密机电设备有限公司 一种浮动式直线电机驱动外圆珩磨头

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000326203A (ja) 2000-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE102007026562B4 (de) Schleifzentrum und Verfahren zum gleichzeitigen Schleifen mehrerer Lager von Kurbelwellen
DE102007034706B3 (de) Schleifzentrum und Verfahren zum gleichzeitigen Schleifen mehrerer Lager und endseitigen Flächen von Kurbelwellen
US6913522B2 (en) Method and device for grinding central bearing positions on crankshafts
US8172644B2 (en) Grinding machine and grinding method
SK9052000A3 (en) Method and device for polishing workpieces with a simultaneous superfinish
CN1329528A (zh) 对具有定心形状偏差的工件进行研磨的方法和装置
JP2002346889A (ja) 円環状ワ−クの平面研削装置および円環状ワ−クの溝切り方法
JP3803506B2 (ja) ホーニング加工方法
CN109175913B (zh) Man系列船用低速柴油机十字头销的加工方法
CN114161100B (zh) 一种曲柄加工系统及加工方法
EP1297926B1 (en) Method and apparatus for grinding workpiece surfaces to super-finish surfaces with micro oil pockets
CN207155563U (zh) 异形砂轮面修整装置
JP7104506B2 (ja) 内周面加工装置及び内周面加工方法
KR102375422B1 (ko) 롤형 공작물의 연마장치
DE10345155A1 (de) Abrichtverfahren und -vorrichtung für eine Schleifscheibe einer Schleifmaschine
JPH09254011A (ja) 穴形成装置
JP2559722B2 (ja) ロ−ラバニツシング方法およびその装置
JP2006075925A (ja) 円形穴の内周面加工方法
CN205325474U (zh) 超精机控制系统
WO2012053455A1 (ja) 円筒内面部の加工方法および中ぐり工具
JP3139237B2 (ja) ホーニング加工方法及びホーニング加工装置
JPH09323217A (ja) 長尺ワークのねじ溝研削時支持装置および支持方法
JPH106205A (ja) 鉄道車両用車輪の軸孔仕上げ加工方法および装置
CN107283315A (zh) 异形砂轮面修整装置及其修整方法
KR102375419B1 (ko) 롤형 공작물의 슈퍼피니싱장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20031216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250