JP3803225B2 - 液体容器用の受皿 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、例えば、整髪料や洗顔料などの乳液、シャンプーやリンス、液体石鹸など粘性液体を、使用者の片手操作によって容易且つ確実に排出可能とした液体容器用の受皿に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の液体容器用の受皿は、例えば、実用新案登録第2587089号公報で既知である。この液体容器は、容器のキャップから突出したピストンに設けたノズルの下方に受皿を設けたものである。ボトル容器内の液体を注出する際には、片手でノズルを押えて前記ピストンを上下動させることで、注出ノズルから排出された液体を受皿に落下させ、この受皿から液体をすくいとる。この場合、すべての操作を片手で済ませることができるものの、受皿がノズルの下方位置にあるキャップに取り付けられているため、受皿を適正な位置に配しないと、ノズルから比較的低粘度の液体が排出される場合には、液体が受皿で飛び跳ねてしまうという不都合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を解消するためになされたものであって、掌や腕に負担をかけない自然な片手操作によって、ノズルから排出された液体が飛び跳ねることなく、液体容器から掌に適正量の液体を受けることのできる液体容器用の受皿を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため、本発明による液体容器用の受皿は、液体容器における液体排出ノズルに取り付けられた状態でこのノズルからの液体を受ける凹部を有し、この凹部は、その底面に排出孔が設けられ、また、この排出孔は、使用者が掌を上向きにした状態で押し上げることによって開放される液体排出弁を具えることを特徴とするものである。
【0005】
この場合、ノズルに取り付けられた凹部でノズルからの液体を受け、この凹部内の液体は、使用者が掌を上向きにした状態で液体排出弁を押し上げることによって、凹部底面の排出孔を開放して排出される。このため、ノズルから排出された液体は、片手操作によって掌で確実に受け止められる。即ち、本発明によれば、何人にも掌や腕に負担をかけない自然な動作で容易かつ確実に片手操作することができるため、液体容器から液体を飛び跳ねさせることなく使用者の掌に排出させると共に、上向きにした状態の掌に適正量の液体を受けることができる。
【0006】
【実施の形態】
本発明の好適な実施形態においては、液体排出弁は、前記凹部の内壁を覆う傘形状部を有し、この傘形状部は、その内側中心から延在して前記凹部に設けた排出孔を貫通する操作シャフトを具えることが好ましい。この場合、少なくとも、前記排出孔の周辺領域で凹部の内壁を傘形状部で覆うことにより、この凹部の内壁は、前記傘形状部の縁回りと線接触するため、前記傘形状部に密着しないから、凹部で受けた液体を効率良く排出することができる。また、液体排出弁は、凹部の排出孔を貫通するシャフトの押し上げによって操作できるから、さらに、本発明の作用効果を容易かつ確実に達成することができる。
【0007】
また、上記の実施形態において、傘形状部の突出側操作シャフト端部は、凹部に設けた排出孔よりも大きな径である拡大端部を具えることが好ましい。この場合、簡単な構造で、凹部からの液体排出弁の抜け出しを防止することができる。
【0008】
また、上記実施形態において、凹部は、前記ノズルの外周部に対する圧入嵌合によって取り付けられることが好ましい。この場合、ノズルに対する凹部の取り付けが容易であるため、使用者が受皿の有無を適宜選択することができる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明である液体容器用の受け皿の実施例を示す斜視図である。図2および図3はそれぞれ、図1の作用を説明する断面図である。
【0011】
図1から、液体容器10は、液体を収める容器本体であるボトル11と、このボトル11内部に連通する液体排出ノズル12を有する従来のものである。このノズル12は、使用者の片手操作によってボトル11内方に向けて変位可能な押し下げヘッド13が一体に形成されている。
【0012】
ノズル12の先端には、本発明による受皿20が取り付けられている。受皿20は、ノズル12からの液体を受ける凹部21を有する。凹部21は、図2に示す如く、その底面に排出孔22が設けられ、この排出孔22は、使用者が掌を上向きにした状態で押し上げることによって開放される液体排出弁23を具える。
【0013】
液体排出弁23は、少なくとも、排出孔22の周辺領域で凹部21の内壁21fを覆う傘形状部23aを有し、この傘形状部23aは、その内側中心から延在して凹部21に設けた排出孔22を貫通する操作シャフト23bを具える。このとき、排出孔22から突出する操作シャフト23bの端部23cは、排出孔22よりも大径の拡大端部を具え、この拡大端部23cを球形とする。
【0014】
ここで、本実施例の作用を説明する。
【0015】
使用者がボトル11内の液体を必要とする場合、図1に示す如く、使用者がヘッド13を矢印d1の方向に押し下げることによって、ボトル11内の図示せぬ手動ポンプが作動してノズル12からボトル11の液体を排出する。ノズル12からの排出液体は、ノズル12に取り付けられた受皿20の凹部21で受ける。
【0016】
受皿20からの排出は、図2,3の如くに行われる。
【0017】
凹部21内の液体は、図2の如く、使用者が掌を上向きにした状態で液体排出弁23を矢印d2の方向に押し上げることによって、図3の如く、凹部21の底面に設けた排出孔22を開放して排出される。このため、ノズル12から排出された液体は、片手操作によって掌で確実に受け止められる。即ち、本実施例によれば、何人でも掌や腕に負担をかけない自然な動作で容易且つ確実に片手操作することができるため、液体容器10から液体を飛び跳ねさせることなく、使用者の掌に排出させると共に、上向きにした状態の掌に適正量の液体を受けることができる。
【0018】
なお、本実施例における液体排出弁23によれば、排出孔22の周辺領域で凹部21の内壁21fを傘形状部23aで覆うことにより、この内壁21fは、傘形状部23aの縁周りと線接触するため、この傘形状部23aに密着しないから、凹部21で受けた液体を効率良く排出することができる。
【0019】
また、液体排出弁23は、凹部21の排出孔22を貫通する操作シャフト23bの押し上げによって操作できるから、さらに、本実施例の作用効果を容易且つ確実に達成することができる。
【0020】
加えて、液体排出弁23における操作シャフト23bの突出側端部23cは、凹部21に設けた排出孔22よりも大径の拡大端部であるから、簡単な構造で、凹部21からの液体排出弁23の抜け出しを防止することができる。特に本実施例では、突出側の拡大端部23cが球形であることから、使用者に対する安全性も確保することができる。
【0021】
また、受皿20は、ノズル12の外周部に対して、圧入嵌合、ネジ、リブまたはアンダーカットなどの方法によって取り付けることができ、中でも、受皿20は特に、ノズル12の外周部に対する圧入嵌合によって取り付けられることが好ましい。この場合、ノズル12に対する凹部21の取り付けが容易であるため、使用者が受皿20の有無を適宜選択することができる。更に、受皿嵌合部については嵌合部を分割したヒンジ構造とすることもできる。
【0022】
図4は、図1を使用した際の他の作用を説明する斜視図であって、無論、図4に示す如く、ボトル11を傾斜させることによって凹部21内の液体を掌に受けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明である実施例の液体容器用の受皿を示す斜視図である。
【図2】 図1における作用を説明するための断面図である。
【図3】 図3に引き続いて生じる作用を説明するための断面図である。
【図4】 図1における他の作用を説明するための断面図である。
【符号の説明】
10 液体容器
11 ボトル
12 ノズル
13 押し下げヘッド
20 受皿
21 凹部
22 排出孔
23 液体排出弁
23a 傘形状部
23b 操作シャフト
23c 拡大端部
Claims (4)
- 液体を排出するためのノズルを有する液体容器において、
前記ノズルに取り付けられた状態で該ノズルからの液体を受ける凹部を有し、該凹部は、その底面に排出孔が設けられ、該排出孔は、使用者が掌を上向きにした状態で押し上げることによって開放される液体排出弁を具えることを特徴とする液体容器用の受皿。 - 請求項1記載の受皿において、前記液体排出弁は、少なくとも、前記排出孔の周辺領域で前記凹部の内壁を覆う傘形状部を有し、該傘形状部は、その内側中心から延在して前記凹部に設けた排出孔を貫通する操作シャフトを具えることを特徴とする受皿。
- 請求項2記載の受皿において、前記傘形状部の突出側操作シャフト端部は、前記凹部に設けた排出孔よりも大径の拡大端部を具えることを特徴とする受皿。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の受皿において、前記凹部は、前記ノズルの外周部に対する圧入嵌合によって取り付けられるものであることを特徴とする受皿。
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